JP2009504998A - 燃焼機関のための構成ユニット - Google Patents

Abstract

本発明は構成ユニット、例えば燃焼機関の構成ユニットであって、軸と少なくとも１つの別の構成部分とを有し、軸が少なくとも１つの構成部分に設けられた対応する支承孔に支承するための支承ジャーナルを備えている形式のものに関する。本発明によれば少なくとも１つの支承ジャーナルの表面は滑り層を有し、各支承孔の表面が対応する支承ジャーナルの滑り層と直接的に接触している。さらに本発明にはこのような構成ユニットのための軸及び構成部分も所属している。本発明の軸は例えばクランク軸又はカム軸であることができる。

Description

本発明は燃焼機関の構成ユニットであって、軸と少なくとも１つの別の構成部分とを有し、軸が少なくとも１つの構成部分に設けられた対応する支承孔に支承するための支承ジャーナルを備えている形式のものに関する。さらに本発明の対象はこのような構成ユニットの軸並びに構成部分にも関する。

このような構成ユニットは例えば、機関ケーシングに支承された、所属の連接棒を有するクランク軸又は機関ケーシング内に支承されたカム軸であることができる。

ＵＳ６０２００２５Ａ号明細書には機関ケーシングに支承されたクランク軸が開示されている。クランク軸の支承ジャーナルは硬質の窒化層を備えている。

ＤＤ２９４３１７Ａ５明細書からはカムが少なくとも部分的にセラミック材料で被覆されているカム軸が公知である。

むしろ、自動車工業では重量と費用との両方を減じることが望まれている。このためには引用した文献は何ら解決をもたらさない。

本発明の課題は上記構成ユニットであって、簡単に構成できかつ重量と費用とが節減されるものを提供することである。

前記課題は請求項１の特徴によって解決された。本発明によれば各支承ジャーナルの表面が滑り層を備えており、各支承孔の表面が、対応する支承ジャーナルの滑り層に直接的に接触している。本発明には請求項７の特徴を有する軸も、請求項１１の特徴を有する構成部分も所属する。

構成ユニット並びに構成部分との本発明による構成によって、支承ジャーナルと協働する構成部分の支承孔に従来必要であった支承シエルは不要になった。この結果、構成が著しく簡易化されるだけではなく、著しい重量の低減も達成される。この重量の低減は支承シエルの省略からだけではなく、本発明による構成によって、省略された滑り軸受の壁厚さだけ支承孔を縮小すること、ひいては該当する構成部分の外周を縮小することが許される。又、支承シエルの省略によっては費用の節減（取付け、位置確保、部品多様化）が得られる。例えば構成ユニットをクランク軸と所属の連接棒とから、連接棒が従来よりも小さくかつ軽く構成することができる。これは内燃機関の運転時の慣性加速に際して動的な動作にポジティブに作用する。これに相応して機関ケーシングに設けられていたクランク軸又はカム軸の支承孔は小さく、これにより質量は同様に小さく構成されることができる。

軸の各支承ジャーナルを滑り層で被覆することは張設で実施することができる。したがって本発明による軸の製造は技術的及び経済的に有意義に実現可能である。

滑り層としては個々の使用分野に応じて、専門家に周知であるすべてのトライボロ技術的な層が適している。滑り層はスプレ加工、放射加工、圧延加工、スリーン印刷法又はガルバニ法で施すことができる。さらにＰＶＤ又はＣＶＤ層も適している。

さらなる有利な構成は従属請求項に記載してある。

各支承ジャーナルの表面は部分的に又は完全に滑り層を備えていることができる。滑り層は特にセラミック、金属又はプラスチック層であることができる。

さらに支承孔の表面が滑り層／支承孔システムのトライボロ技術的な特性をさらに改善するために低い粗面度、場合によってはさらに意図的な構造化を有していると有利である。又、支承孔も意図的に製作された楕円性又は局部的な直径差を有していることができる。孔表面の加工は例えばホーニング加工で行なうこともできる。

以下、本発明の実施例を詳細に説明する。

図１は燃焼機関のためのクランク軸１が示され、該クランク軸１はケーシングに固定された支承部位２に支承されている。偏心的に配置された軸ジャーナルの上には連接棒３が配置されている。ケーシングにおける軸の支承部位Ａと連接棒の支承部位Ｂと軸方向の力を支えるための支承部位Ｃとは本発明に従って機能的な層を有している。この層は機関の始動時に存在する不足潤滑のもとで十分な非常運転特性を保証し、部分の喰付きを阻止し、場合によっては油流に存在する摩耗又は汚染粒子が軸受の喰付き及びトータル故障を起さないように摩耗又は汚染粒子を埋没させることができる十分な延性を有する。

支承部位Ａ，Ｂ，Ｃにおける軸固定の被覆は、もっとも簡単な場合には同じ材料から又は同じ多層の構造（図２に示したように、場合によっては滑り軸受材料から成る中間層によって分離された金属製又はポリマオーバレイ６）で構成されていることができるが、原理的には個々の支承部位における異なる負荷に相応して異なる特性、例えば強度、延性等を有する種々の層を施すことも可能である。片側からのエッジプレッシャを回避するためには被覆する前の軸ジャーナルの幾何学的な形状又は反対の場合には対応する支承部位における孔に軽いバルーン状の形を与えておくこともできる。

燃焼機関のクランク軸を示した図。 図１の１部分の拡大図。

符号の説明

１ クランク軸
２ 軸支承部
３ 連接棒
４ 滑り軸受材料
５ 中間層
６ 走行層
Ａ，Ｂ，Ｃ 支承部位

Claims (18)

1. 運動メカニズム、特に燃焼機関の構成ユニットであって、１つの軸と少なくとも１つの別の構成部分とを有し、少なくとも１つの構成部分に設けられた対応する支承孔に支承するための支承ジャーナルを前記軸が備えている形式の構成ユニットにおいて、前記支承ジャーナルの少なくとも１つの表面が滑り層を備えており、対応する支承孔の表面が前記滑り層と直接的に接触していることを特徴とする、燃焼機関の構成ユニット。
2. 少なくとも１つの支承ジャーナルの表面が部分的に滑り層を備えている、請求項１記載の構成ユニット。
3. 少なくとも１つの支承ジャーナルの表面が全面的に滑り層を備えている、請求項１記載の構成ユニット。
4. 前記滑り層がセラミック、金属又はプラスチックから成る単層から又は複層から構成されている、請求項１記載の構成ユニット。
5. 対応する支承孔の表面が低い粗面度を有している、請求項１から４までのいずれか１項記載の構成ユニット。
6. 支承孔が円筒形とは意図的に異ならされた非円形の幾何学的形状を有している、請求項１から５までのいずれか１項記載の構成ユニット。
7. 請求項１から６までのいずれか１項記載の構成ユニットのための軸であって、少なくとも１つの別の構成部分に設けられた対応する支承孔に支承するための支承ジャーナルを備えている形式のものにおいて、少なくとも１つの支承ジャーナルの表面が滑り層を備えていることを特徴とする軸。
8. 少なくとも１つの支承ジャーナルの表面が部分的に滑り層を備えている、請求項７記載の軸。
9. 少なくとも１つの支承ジャーナルの表面が全面的に滑り層を備えている、請求項７記載の軸。
10. 滑り層がセラミック、金属又はプラスチック層である、請求項７から９までのいずれか１項記載の軸。
11. 請求項１から６までのいずれか１項記載の構成ユニットのための構成部分であって、請求項７から１０までの軸の対応する支承ジャーナルを受容する少なくとも１つの支承孔を有している形式のものにおいて支承孔の表面が低い粗面度を有していることを特徴とする構成部分。
12. 少なくとも１つの支承孔が意図的に円筒形とは異ならされた幾何学的な形状を有している、請求項１１記載の構成部分。
13. 軸に軸方向の力を受けるための乗上げ面が設けられ該乗上げ面が単層又は複層の被覆層を滑り層として有している、請求項１１又は１２記載の構成部分。
14. 請求項７から１０までのいずれか１項記載の軸を有する構成ユニットにおいて、少なくとも１つの支承孔が同様に被覆層を有している、構成ユニット。
15. 請求項７から１０までのいずれか１項記載の軸を有する構成ユニットにおいて、軸の上の少なくとも１つの支承個所が少なくとも部分領域にてバルーン状の輪郭を有していることを特徴とする、構成ユニット。
16. 請求項７から１０までのいずれか１項記載の軸を有する構成ユニットにおいて、少なくとも１つの支承孔が少なくとも部分領域にてバルーン状の輪郭を有していることを特徴とする構成ユニット。
17. 請求項７から１０までのいずれか１項記載の軸を有する構成ユニットにおいて、軸方向の力を受容するために乗上げ面が設けられ、該乗上げ面が同様に単数又は複数の層を滑り層として有していることを特徴とする構成ユニット。
18. 軸方向の力を受容するために乗上げ面が軸に設けられており、乗上げ面が単数又は複数の被覆層を滑り層として有し、軸ジャーナルの支承個所が被覆されていないことを特徴とする構成ユニット。

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