JP2009503839A - 改善された伝熱機能を有するハイブリッドコイル - Google Patents

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Abstract

ハイブリッドコイル(11)は、ワイヤ層(22)、ワイヤ層(22)に隣接するワイヤ層(23)、及びワイヤ層(23)に隣接するワイヤ層(24)を用いる。当該ハイブリッドコイル(11)は、ワイヤ層(22)とワイヤ層(23)の間の空間内に物理的設けられた伝熱性絶縁体(42)、及びワイヤ層(23)とワイヤ層(24)の間の空間内に物理的設けられた伝熱性絶縁体(43)をさらに用いる。伝熱性絶縁体(42,43)は電気的に絶縁されて良い。各伝熱性絶縁体(42,43)は、各伝熱性絶縁体(42,43)の各面上に酸化膜(42b,43b,42c,43c)を有するアルミニウムホイルから構成されて良い。

Description

本発明は概して、ワイヤと伝熱性絶縁体との熱的関係に基づいたハイブリッドコイルに関する。本発明は具体的に、当該ハイブリッドコイルの伝熱機能を改善することに関する。
図1は、5の互いに間隔を空けて設けられているワイヤ層20−24からなる巻線を用いたハイブリッドコイル10の一部を図示している。ワイヤ層20はワイヤ20(1)―20(6)からなる。ワイヤ層21はワイヤ21(1)―21(6)からなる。ワイヤ層22はワイヤ22(1)―22(6)からなる。ワイヤ層23はワイヤ23(1)―23(6)からなる。ワイヤ層24はワイヤ24(1)―24(6)からなる。ワイヤ層20−24から余剰熱を放出するため、図示されているように、伝熱性絶縁体30がワイヤ層20−24の間に挟まれている。
ワイヤ層20−24から余剰熱を放出するのに伝熱性絶縁体30を用いることの短所は、たとえば過負荷条件すなわち高電圧試験において、ハイブリッドコイル10に印加される最大の電圧差(±)に耐えることは、絶縁体30にとって有害となる危険性があることである。さらには、伝熱性絶縁体30の基本伝熱性材料には一般的にCuが用いられており、Cuの電気抵抗及び/又は質量が、全体の動作にとって望ましくないような動作環境でさえも用いられている。この問題を解決するため、本発明は、新たな改善されたハイブリッドコイルを供する。
本発明の第1形態では、ハイブリッドコイルは、ワイヤ層、及びワイヤ層の対の間の空間内に設けられた伝熱性絶縁体を有する。その伝熱性絶縁体は、アルミニウムホイルを有する。
本発明の第2形態では、その伝熱性絶縁体は、そのアルミニウムホイルの各面上に形成された酸化膜をさらに有する。
本発明の第3形態では、ハイブリッドコイルは、3のワイヤ層、該3のワイヤ層のうちの第1の隣接する対の間の空間内に設けられた第1伝熱性絶縁体、及び前記3のワイヤ層のうちの第2の隣接する対の間の空間内に設けられた第2伝熱性絶縁体を有する。その伝熱性絶縁体は、電気的に絶縁されている。
本発明の上記形態及び他の形態、並びに本発明の様々な利点及び特徴は、添付の図と共に参照される本発明の様々な実施例についての以降の説明から、さらに明らかとなる。詳細な説明及び図はあくまで、本発明を限定するものではなく、本発明を例示するものである。本発明の技術的範囲は、「特許請求の範囲」の請求項及びその均等物によって定義される。
図2を参照すると、ハイブリッドコイル11の一部は、ワイヤ層20−24及び電気的に絶縁された伝熱性絶縁体40−45の巻線を用いる。ワイヤ層20から余剰熱を放出するため、1対の伝熱性絶縁体40及び41が、ワイヤ層20の各面上に物理的に設けられている。ワイヤ層21から余剰熱を放出するため、1対の伝熱性絶縁体41及び42が、ワイヤ層21の各面上に物理的に設けられている。ワイヤ層22から余剰熱を放出するため、1対の伝熱性絶縁体42及び43が、ワイヤ層22の各面上に物理的に設けられている。ワイヤ層23から余剰熱を放出するため、1対の伝熱性絶縁体43及び44が、ワイヤ層23の各面上に物理的に設けられている。ワイヤ層24から余剰熱を放出するため、1対の伝熱性絶縁体44及び45が、ワイヤ層24の各面上に物理的に設けられている。特に、各絶縁体42−44は、隣接するワイヤ層20−24の各対応する対の間の空間内に物理的に設けられている。一方、絶縁体40及び45は、各対応する層20及び24を取り囲む。
一の実施例では、絶縁体40−45は、各対応するワイヤ層20−24に対して、直接的又は間接的に、物理的に接触している。このことは、当業者にはすぐ分かることである。
実施上、本発明は、絶縁体40−45の物理的な大きさについて如何なる制限又は制約をも課さない。ただし、絶縁体40−45が、各対応する層20−24から余剰熱を放出することを保証すること、及び絶縁体40−45の冷却を促進することは除く。このことは、当業者にはすぐ分かることである。
また実施上、本発明は、絶縁体40−45の材料組成について如何なる制限又は制約をも課さない。よって図3に図示されている絶縁体40−45の一の材料組成についての以降の説明は、絶縁体40−45の材料組成の技術的範囲について限定又は制限するものではない。
図3を参照すると、各絶縁体40−45についての一の材料組成は、酸化膜コーティングを有するアルミニウムホイルを含む。具体的には図3に図示されているように、絶縁体42は、ワイヤ層22に対向するホイル42aの面上に存在する酸化膜42b及びワイヤ層23に対向するホイル42aの反対面上に存在する酸化膜42cを有する、アルミニウムホイル42aを有する。同様に、絶縁体43は、ワイヤ層23に対向するホイル43aの面上に存在する酸化膜43b及びワイヤ層24に対向するホイル43aの反対面上に存在する酸化膜43cを有する、アルミニウムホイル43aを有する。
再度図2を参照すると、絶縁体が、本明細書で教示されているようなコーティングを有するアルミニウムホイルを含む実施例では、ワイヤ層20−25から余剰熱を放出するのに用いられる絶縁体を少なくすることができる。それはたとえば、係る実施例では、絶縁体41及び44は省略されて良い。
図4を参照すると、ハイブリッドコイル11は、ハイブリッドコイル11の絶縁体40−45を冷却する冷却機構60を有する装置50(たとえば電子ビーム装置、モータ、アクチュエータ、及びバラスト)によって操作されて良い。一の実施例では、冷却機構60は、絶縁体60全体にわたって空気を強制的に送る。このことは、当業者にはすぐ分かることである。第2実施例では、冷却機構60は、絶縁体40−45を1以上の十分な伝熱性を有する細片と接続する。このことは、当業者にはすぐ分かることである。それにより、空気、気体又は流体によって、絶縁体40−45が冷却される。
図2−4を参照すると、当業者は、本発明には多数の利点があることを理解する。そのような多数の利点には、本明細書で先述した背景技術の問題点を解決することが含まれるが、これに限定されるわけではない。特に、電気的に絶縁された絶縁体は、本発明のハイブリッドコイルの過負荷条件すなわち高電圧試験での構造的損傷に悩まされなくなる。さらにアルミニウムは、酸化物コーティングを有する伝熱性材料からなる曲げることが可能なシートとして製造されるのに適している。その理由は、その酸化物コーティングは、Cuが基本伝熱性材料として用いられるときにCuをコーティングするのに典型的に用いられるポリマーよりも薄いからである。それに加えてアルミニウムは、2.7kg/dmの比重を供する。この値は、Cuの比重8.9kg/dmよりも小さい。
本発明の実施例は、例示のみを目的として記載されている。また「特許請求の範囲」の請求項によって定義された本発明の技術的範囲から逸脱することなく記載された実施例を修正及び変化させることが可能であることは、当業者には明らかである。本発明は、複数の明確に異なる素子を有するハードウエアの手段及び、適切にプログラミングされたコンピュータの手段によって実装することが可能である。複数の手段が列挙されている装置に関する請求項では、これらの手段のうちの複数が、ハードウエアにおける一及び同一の項目によって実施することが可能である。ある方法が、相互に異なる従属請求項において再掲されているという事実だけでは、これらの方法の組み合わせが利点を有しないということを示唆しない。
従来技術において既知であるハイブリッドコイルの一実施例の断面を図示している。 本発明によるハイブリッドコイルの一実施例の断面を図示している。 本発明による伝熱性絶縁体の一実施例の断面を図示している。 図2に図示されているハイブリッドコイルを用いた装置を図示している。

Claims (20)

  1. 第1ワイヤ層;
    第2ワイヤ層;及び
    前記第1ワイヤ層と前記第2ワイヤ層との間の空間内に設けられた、第1アルミニウムホイルを有する第1伝熱性絶縁体;
    を有するハイブリッドコイル。
  2. 前記第1伝熱性絶縁体が、前記第1ワイヤ層と前記第2ワイヤ層との間に酸化膜をさらに有する、請求項1に記載のハイブリッドコイル。
  3. 前記第1伝熱性絶縁体が、前記第2ワイヤ層と前記第1アルミニウムホイルとの間に酸化膜をさらに有する、請求項1に記載のハイブリッドコイル。
  4. 第3ワイヤ層;及び
    前記第2ワイヤ層と前記第3ワイヤ層との間の空間内に設けられた第2伝熱性絶縁体;
    を有するハイブリッドコイルであって、
    前記第1伝熱性絶縁体と前記第2伝熱性絶縁体とは、電気的に絶縁されている、
    請求項1に記載のハイブリッドコイル。
  5. 前記第1伝熱性絶縁体が、前記第1ワイヤ層と前記第1アルミニウムホイルとの間に酸化膜をさらに有する、請求項4に記載のハイブリッドコイル。
  6. 前記第1伝熱性絶縁体が、前記第2ワイヤ層と前記第1アルミニウムホイルとの間に酸化膜をさらに有する、請求項4に記載のハイブリッドコイル。
  7. 電子ビーム装置、モータ、アクチュエータ、トランス、及びバラストを有する群から選択される装置内で動作する、請求項1に記載のハイブリッドコイル。
  8. 第1ワイヤ層;
    第2ワイヤ層;及び
    前記第1ワイヤ層と前記第2ワイヤ層との間の空間内に設けられた第1伝熱性絶縁体;
    を有するハイブリッドコイルであって、
    前記第1伝熱性絶縁体が:
    第1アルミニウムホイル;
    前記第1ワイヤ層と前記第1アルミニウムホイルとの間に設けられた第1酸化膜;及び
    前記第2ワイヤ層と前記第1アルミニウムホイルとの間に設けられた第2酸化膜;
    を有する、
    ハイブリッドコイル。
  9. 第3ワイヤ層;及び
    前記第2ワイヤ層と前記第3ワイヤ層との間の空間内に設けられた第2伝熱性絶縁体;
    をさらに有するハイブリッドコイルであって、
    前記第1伝熱性絶縁体が:
    第2アルミニウムホイル;
    前記第2ワイヤ層と前記第2アルミニウムホイルとの間に設けられた第3酸化膜;及び
    前記第3ワイヤ層と前記第3アルミニウムホイルとの間に設けられた第4酸化膜;
    を有する、
    請求項8に記載のハイブリッドコイル。
  10. 第3ワイヤ層;及び
    前記第2ワイヤ層と前記第3ワイヤ層との間の空間内に設けられた第2伝熱性絶縁体;
    をさらに有するハイブリッドコイルであって、
    前記第1伝熱性絶縁体と前記第2伝熱性絶縁体とは、電気的に絶縁されている、
    請求項8に記載のハイブリッドコイル。
  11. 前記第2伝熱性絶縁体が:
    第2アルミニウムホイル;
    前記第2ワイヤ層と前記第2アルミニウムホイルとの間に設けられた第3酸化膜;及び
    前記第3ワイヤ層と前記第3アルミニウムホイルとの間に設けられた第4酸化膜;
    を有する、請求項10に記載のハイブリッドコイル。
  12. 電子ビーム装置、モータ、アクチュエータ、トランス、及びバラストを有する群から選択される装置内で動作する、請求項8に記載のハイブリッドコイル。
  13. 第1ワイヤ層;
    該第1ワイヤ層に隣接する第2ワイヤ層;
    前記第1ワイヤ層と前記第2ワイヤ層との間の空間内に設けられた第1伝熱性絶縁体;
    前記第2ワイヤ層に隣接する第3ワイヤ層;及び
    前記第2ワイヤ層と前記第3ワイヤ層との間の空間内に設けられた第2伝熱性絶縁体;
    を有するハイブリッドコイルであって、
    前記第1伝熱性絶縁体と前記第2伝熱性絶縁体とは、電気的に絶縁されている、
    ハイブリッドコイル。
  14. 前記第1伝熱性絶縁体が、第1アルミニウムホイルをさらに有する、請求項13に記載のハイブリッドコイル。
  15. 前記第1伝熱性絶縁体が、前記第1ワイヤ層と前記第1アルミニウムホイルとの間に設けられた第1酸化膜をさらに有する、請求項14に記載のハイブリッドコイル。
  16. 前記第1伝熱性絶縁体が、前記第2ワイヤ層と前記第1アルミニウムホイルとの間に設けられた第2酸化膜をさらに有する、請求項14に記載のハイブリッドコイル。
  17. 前記第2伝熱性絶縁体が、第2アルミニウムホイルをさらに有する、請求項16に記載のハイブリッドコイル。
  18. 前記第2伝熱性絶縁体が、前記第2ワイヤ層と前記第2アルミニウムホイルとの間に設けられた第3酸化膜をさらに有する、請求項17に記載のハイブリッドコイル。
  19. 前記第2伝熱性絶縁体が、前記第3ワイヤ層と前記第2アルミニウムホイルとの間に設けられた第4酸化膜をさらに有する、請求項18に記載のハイブリッドコイル。
  20. 電子ビーム装置、モータ、アクチュエータ、トランス、及びバラストを有する群から選択される装置内で動作する、請求項13に記載のハイブリッドコイル。





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