JP2009300689A - 波長選択フィルタおよび光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】テラヘルツ帯域の光に対して狭波長帯域の波長を良好に選択でき、選択される波長を変化させることができる波長選択フィルタを実現する。
【解決手段】直線偏光状態でテラヘルツ波長帯域の入射光束のうち、所望の狭波長帯域の光を共鳴反射により選択的に反射させる波長選択フィルタであって、第1の平板素子10Aと、第2の平板素子10Bと、平板素子10A、10Bの微小間隔を変化させる間隔可変手段12A、12B、14、16とを有し、平板素子10A、10Bは、入射光束に対して所定の角だけ傾けて配置され、第1の平板素子10Aの片面に、多数の溝を所定ピッチで形成された微細溝構造を有し、第1の平板素子10Aの側から入射光束を入射され、間隔可変手段により平板素子10A、10Bの微小間隔:tを変化させることにより、共鳴反射される狭波長帯域の反射光の波長を選択する。
【選択図】図11

Description

この発明は、波長選択フィルタおよび光学機器に関する。
光速は3×1010cm/秒、即ち3×1014μm/秒であり、テラは1012である。従ってテラヘルツの波長オーダは「102μm」前後である。
近来、テラヘルツ帯域、特に「0.3〜3テラヘルツ」の電磁波(以下、電磁波と言わずに「光」と呼ぶ。)が、バイオ・医療・セキュリティ分野などにおける新たなイメージング光源として注目され、「テラヘルツ帯域の光」の発生・検出技術の進歩と相俟って応用分野への研究が進みつつある。
テラヘルツ帯域の光に対しては、通常の可視光に対する各種光学素子をそのまま用いることが困難な場合が多く、波長選択フィルタ等は、テラヘルツ帯域に適合するものを実現する必要がある。
波長選択フィルタとして、極めて狭い波長領域の光を選択的にフィルタリングする「狭波長帯域用の波長選択フィルタ」の実現に対する要請も多い。
テラヘルツ波長帯域の光に対して波長選択性を持つ波長選択フィルタとしては、特許文献1に記載のものが知られているが、そのフィルタリング特性は「かなり広い波長帯域」である。
一方、可視波長帯域の光に対して狭波長帯域のバンドパス特性を持つ波長選択フィルタとしては、特許文献2〜4に記載のものが知られている。特に、特許文献3、4に記載のものは、この発明の波長選択フィルタと同様に、周期構造内での共鳴反射を利用するものであり、可視光の領域では「数nm以下の極めて狭い波長域の光」だけを反射する狭帯域バンドパス特性を持っている。
特許第3904029号公報 特開2005−275089号公報 特開2007−156254号公報 特開2008−008990号公報
上記の如く、従来知られた狭波長帯域用の波長選択フィルタは「可視波長領域」のものであり、テラヘルツ波長帯域用のものは「狭波長帯域用の波長選択フィルタ」としては必ずしも十分でない。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、テラヘルツ帯域の光に対して良好な「狭波長帯域の波長」を選択でき、テラヘルツ帯域の光に対し「選択される波長を変化させる」ことができる波長選択フィルタの実現を課題とする。
さらに、この発明は上記波長選択フィルタを用いる光学機器の実現を課題とする。
この発明の波長選択フィルタは「直線偏光状態でテラヘルツ波長帯域の入射光束のうち、所望の狭波長帯域の光を、共鳴反射により選択的に反射させる波長選択フィルタ」である。
この明細書において「テラヘルツ波長帯域は、0.3THz〜3.0THz帯域、波長にして100μm〜1000μmの範囲」を指す。
上記の如く、この発明の波長選択フィルタは、入射光束の有するテラヘルツ波長帯域の光のうちから、所望の「狭波長帯域の光を選択して反射させる」ことができる。
請求項1記載の波長選択フィルタは、第1および第2の平板素子と、間隔可変手段とを有する。
「第1の平板素子」は、テラヘルツ波長帯域の光に対して透明且な平行平板状である。
「第2の平板素子」は、テラヘルツ波長帯域の光に対して透明な平行平板状であり、第1の平板素子と平行に対向して配置される。
「間隔可変手段」は、第1、第2の平板素子の微小間隔を変化させる手段である。即ち、間隔可変手段は、互いに平行に対向して配置される第1、第2の平板素子の間隔を「0(密着状態)から有限の微小間隔」まで、これらの素子の平行状態を保って変化させる。
互いに平行に配置された第1および第2の平板素子は、入射光束に対して所定の角だけ傾けて配置される。
入射光束に対する「傾け角」は、波長選択フィルタの光学素子としての使用の実際的な形態に応じて適宜に設定できる。
第1、第2の平板素子のうち、少なくとも第1の平板素子の片面に「多数の溝を所定ピッチで形成された微細溝構造」を有する。
第1および第2の平板素子を「入射光束に対して所定の角だけ傾け」るのは、これら平板素子の面の法線(微細溝構造を無視して平面と考えた場合の法線)と、微細溝構造における溝配列方向とに平行な面内で行なわれる。
入射光束は「第1の平板素子の側」から入射される。
そして「間隔可変手段により第1、第2の平板素子の微小間隔を変化させることにより、共鳴反射される狭波長帯域の反射光の波長を選択」する。ここに「共鳴反射される狭波長帯域の反射光の波長」は、反射光のピーク波長を言う。
「狭波長帯域」は、反射光のピーク波長強度の1/2の強度を持つ反射波長帯幅(以下「半値幅」とも言う。)が数μm以下であることを言う。
上記の如く、請求項1記載の波長選択フィルタは、第1、第2の平板素子のうち「少なくとも第1の平板素子」の片面に微細溝構造を有するが、微細溝構造を「第1の平板素子の、入射光束が入射する側の面のみ」に形成し、第2の平板素子は「両面を平坦な面」とすることができる(請求項2)。
また、請求項1記載のテラヘルツ波長帯域用の波長選択フィルタにおいて「第1および第2の平板素子の、互いに対向する面のみ(即ち、微小間隔を形成する各面のみ)に、微細溝構造を同一方向に形成する」こともできる(請求項3)。
「微細溝構造を同一方向に形成する」とは、これらの面に形成される微細溝構造の溝の長手方向が互いに平行であることを意味する。
上記の如く、請求項1、2に記載の波長選択フィルタでは第1の平板素子に、請求項1、3に記載の波長選択フィルタには第1および第2の平板素子に「微細溝構造」が形成されるが、平板素子における「微細溝構造部分と、微細溝構造が形成される部分(微細溝構造を保持する部分)」とは別の材料であることも「同一の材料である」こともできる。
平板素子の作製の面からすると、微細溝構造部分と「微細溝構造が形成される部分」とを同一材料とすることが好ましい。
微細溝構造部分と「微細溝構造が形成される部分」とが異なる材料で形成される場合も同一材料である場合も含めて、第1、第2の平板素子は同一材料であることができる。
請求項2記載の場合で言えば、第1の平板素子の「微細溝構造を形成される部分」と第2の平板素子の材料が同一で、微細溝構造部分が異なる材料であっても良いし、第1の平板素子の微細溝構造部分と「微細溝構造部を形成される部分」と第2の平板素子とが互いに異なる材料で構成されてもよく、あるいは第1の平板素子における「微細溝構造を形成される部分」に対して、微細溝構造部分と第2の平板素子とが同一材料であってもよい。
請求項3記載のように、第1、第2の平板素子が何れも微細溝構造を有する場合には、各平板素子における微細溝構造部分と「微細溝構造が形成される部分」とは、最大4種の材料の組合せで実現できる。
しかしながら、第1、第2の平板素子の作製の容易さの面からすると、これらを同一材料で形成することが好ましい。
平板素子の厚さは「平板素子が微細溝構造を有する場合には、微細溝構造を含む厚さ」即ち、微細溝構造部分の厚さと「微細溝構造を形成される部分」の厚さの和である。
第1の平板素子と第2の平板素子の厚さは、互いに同一であっても良いし異なっていても良い。
なお、上記の「第1、第2の平板素子の間隔変化により、共鳴反射光のピーク波長が変化する現象」は、発明者らが研究を通じて新たに得た知見である。
請求項4記載の「テラヘルツ波長帯域用の波長選択フィルタ」は、平板素子と、回転傾斜駆動手段とを有する。
「平板素子」は、テラヘルツ波長帯域の光に対して透明な平行平板状で、入射光束が入射する側の面に、多数の溝を所定ピッチで形成された微細溝構造を有する。
「回転傾斜駆動手段」は、この平板素子を、微細溝構造の溝に平行な軸の回りに回転傾斜させる手段である。即ち、回転傾斜駆動手段により、平板素子は回転して入射光束に対して傾斜する。
「回転傾斜駆動手段による平板素子の回転傾斜により、入射光束の微細溝構造への入射角を変化させることにより、共鳴反射される狭波長帯域の反射光の波長を選択」する。
即ち、請求項1〜4の任意の1に記載の波長選択フィルタは「反射させる狭波長帯域の光(テラヘルツ領域の光)の波長を変化させる」ことができる。
この発明の光学素子は、上記請求項1〜4の任意の1に記載のテラヘルツ波長帯域用の波長選択フィルタを有する光学機器である(請求項5)。
上記の如く、この発明は、微細溝構造を形勢された平板素子による共鳴反射を利用するものであるので、以下に、微細溝構造を有する平板素子による共鳴反射と、その特性について簡単に説明する。
図1は「微細溝構造を形成された平板素子」を説明図的に示している。
平板素子は、平行平板状であって全体が「同一材料による均質な構造」をもち、符号GDで示す部分と、符号FSで示す部分とを有している。
符号GDで示す部分は「導波層」であり、図の如く厚さ:t2を有する。
符号FSで示す部分は「微細溝構造」をなす部分で、図の如く「グレーティング層」と呼ばれる。グレーティング層FSは図に示すように厚さ:t1を有する。
導波層GDは上の説明で「微細溝構造を形成される部分」に相当する。
図1の平板素子においては「導波層GDの厚さ:t2と、グレーティング層FSの厚さ:t1との和:(t1+t2)」が平板素子の厚さである。
グレーティング層FSは、図示の断面形状(矩形波状の断面形状)が、図面に直交する方向へ均一に連続し、溝を図の左右方向へ一定ピッチで形成した「微細溝構造」である。
この微細溝構造に関連して、微細溝の配列ピッチを「P」とし、凸部の幅(ランド幅という。)を「L」とする。
このとき、LとPとの比:L/Pは「フィリングファクタ(FFと略記する。)と呼ばれ、後述する「反射率の計算」にパラメータとして用いられる。
図1に示す平板素子に対して、直線偏光状態の光を入射させたときの共鳴反射の特性は偏光方向により異なる。
ここでは偏光方向の代表的な2例として、図の左右方向即ち、微細溝構造における「溝のピッチの方向」の偏光をTM偏光、図面に直交する方向の偏光をTE偏光と称する。このとき共鳴反射される反射波長は入射光の偏光方向によって異なる。
一般的に言って、TM偏光の光の方がTE偏光方向の光に比べて共鳴反射される光の半値幅が狭い。以下では、TE偏光の光を図1の如く、図の上方から入射させる場合について説明する。
図1の平板素子に、グレーティング層FSの側から入射したTE偏光の光は、グレーティング層FSの周期性により回折される。
回折された回折波が「導波層GD内を伝搬する導波条件」を満たすとき、回折波はグレーティング層FSと再結合し、入射光に対して「鏡面反射の方向」に回折波(反射波)を生じる。
一方「導波条件を満足しない回折波」は導波層GDを導波できず、平板素子を厚み方向に透過する。「導波条件を満足する回折波による反射波」は、反射効率:略100%となる。
即ち、図1の平板素子は「導波条件を満足する波長の光を選択的に高効率で反射させる波長選択フィルタ」として機能する。
このとき「高効率で反射される光の波長」は、平板素子の材質や形態により平板素子ごとに定まる。
図1に示した平板素子による反射光の波長や半値幅(反射光のピーク波長強度の1/2の強度を持つ反射波長帯幅)は、グレーティング層FSと導波層GDの「構造パラメータ(上記ピッチ:P、ランド幅:L、厚さ:t1、t2、屈折率)」の調節によりコントロール可能である。
以下、これらパラメータのうち、ピッチ:P、ランド幅:L、厚さ:t1を個別に変化させたときの反射光の変化について、シミュレーションにより具体的に説明する。
テラヘルツ帯での屈折率1.52、厚さ:20μmの「Zeonorフィルム(商品名:日本ゼオン社製樹脂フィルム)」の片面に、図1に示す如く「断面矩形波状の微細溝構造」を形成して平板素子とした。
上記パラメータは以下の通りである。
ピッチ:P=180μm
フィリングファクタ:FF=0.5
グレーティング層FSの厚さ:t1=10μm
導波層GD厚:t2=10μm 。
入射光束はテラヘルツ帯域の光を「平行光束」とした。この平行光束を、図1の如くグレーティング層FSの側からTE偏光状態で直交入射させる条件とした。上記パラメータは「波長:188μmで共鳴反射する」ように設計したものである。
シミュレーションの計算は、周知の計算アルゴリズム「RCWA(Rigorous Coupled Wave Analysis)」を用いて上記の条件で行なった。この計算アルゴリズムは、回折格子についての「電磁気的な厳密計算手法」であり、回折効率を正確に求めるための方法として従来から用いられている。
図2は、計算結果として得られた「分光反射率特性」である。横軸は波長をμm単位で表し、縦軸は反射率を表している。
図2から明らかなように、反射光は波長:188μmで反射率のピーク値:略1を持ち、半値幅は約1μmである。即ち、半値幅はピーク波長(反射率のピークを与える波長):188μmに対してその0.5%程度と極めて狭く、ピーク波長近傍以外の波長に対する反射率は0.1以下と小さい。
この結果から、平板素子が「狭帯域の波長選択フィルタ」として機能し、非共鳴反射光の反射率が低いことが分かる。
反射光のピーク波長は、グレーティング層のピッチ:Pに依存する。
図3は、グレーティング層FSのピッチ:Pを、180μm(これは上に説明した場合である。)、200μm、220μmとした場合の分光反射特性を示している。この図に示すように、ピッチ:Pが異なると「反射光のピーク波長」が異なる。
図4は図3に示した「反射光のピーク波長」の、ピッチ:Pに対する依存性を示すグラフである。この図から明らかなように、ピッチ:Pの増大により反射光のピーク波長を長波長側へシフトさせることができる。
パラメータとしてのグレーティング層FSの厚さ:t1は、共鳴反射の反射光のピーク波長と半値幅に影響する。
グレーティング層FSの厚さ:t1を、10μm(これは上に説明した場合である。)、20μm、30μmとしたときの分光反射特性を図5に示す。図5は、グレーティング層の厚さ:t1の変化により反射光のピーク波長と半値幅が変化する様子を示している。
図6は図5の場合の「半値幅のグレーティング層の厚さ:t1に対する依存性」を示すグラフであり、厚さ:t1(横軸)が大きくなるに従い、半値幅(縦軸)が広がることがわかる。
図示されていないが、導波層GDの厚さ:t2を変化させると「導波層の厚さが大きくなるに従い、半値幅が狭くなる」ことが知られた。
上に説明した例では、平板素子に対してテラヘルツ帯域の平行光束を直交入射させた場合であるが、共鳴反射による反射光のピーク波長は、平板素子への入射光束(平行光束)の入射角によっても変化する。
前記のパラメータを持つ平板素子に対し、直交入射の場合を基準とし(入射角:0度)とし、入射角を、ピッチ:Pの方向(図1に示す面内)において5度および10度に変化させたときの分光反射特性を図7に示す。
入射角が大きくなると、入射角:0度のときのピーク波長を中心に、長波長側と短波長側それぞれに2本のピークが生じる。
図8は、反射光のピーク波長の入射角に応じた変化を示すものであり「入射角を大きくするにつれてピーク波長が線形に変化する」ことを示している。
この変化において「ピーク波長を与える反射光の半値幅」は一定である。
請求項4にかかる発明では上記の性質を利用する。請求項1〜3にかかる波長選択フィルタにおける波長選択の原理、即ち、ピーク波長を変化させる原理は、請求項4の波長選択フィルタの「波長選択のメカニズム」とは異なる。
さらに付言すると、図1には「グレーティング層FSを構成する微細溝構造」は、断面矩形波形状であるが、微細溝構造の断面形状は矩形波形状に限らず「光束入射側に向って細くなる台形形状や三角形状」でもよい。
このような台形や三角形の断面形状を持つ微細溝構造では「光束入射時の屈折率変化が緩やか」となり、フレネル反射を有効に低減させることができ「非反射波長の反射率」をより抑制可能である。
共鳴反射における入射光束の偏光方向の影響について説明しておく。
上に示したパラメータを持つ平板素子に「直線偏光した平行光束」を直交入射させる場合において、グレーティング層の溝方向(入射方向とピッチ:Pの方向とに直交する方向、図1において図面に直交する方向)と入射光束の偏光方向が同一のとき(入射光束がグレーティング層FSに対してTE偏光である状態)を偏光方向:0度とし、偏光方向を反時計回りに15度刻みで90度まで回転させたときの反射分光特性を図9に示す。
偏向方向の回転角:β(図中に「偏光方向β度」と表示)が増大するにつれ、反射光のピーク強度は漸減する。回転角の増大によるピーク強度の漸減の様子を図10に示す。
図10の縦軸は、溝方向に対する偏光方向(横軸 回転角:βに対応する。)に対するピーク強度の変化を、反射光のピーク波長において「β=0度のときの反射率」を100%として示すものであり、回転角:β(横軸「偏光方向」)の増大とともに減少する。
以上に説明したように、この発明によればテラヘルツ波長帯域で「狭帯域の波長選択」を行い、選択する波長を変化させることのできる新規な波長選択フィルタを実現できる。
また、この波長選択フィルタを用いてテラヘルツ波長帯域に適合する各種光学機器を実現できる。
以下、実施の形態を説明する。
図11は、請求項1、2にかかる波長選択フィルタの実施の形態を説明するための図である。この波長選択フィルタは「直線偏光状態でテラヘルツ波長帯域の入射光束のうち、所望の狭波長帯域の光を共鳴反射により選択的に反射させる波長選択フィルタ」である。
波長選択フィルタは、図11(a)に示すように、第1の平板素子10Aと、第2の平板素子10Bとを有する。符号10は第1、第2の平板素子10A、10Bの複合体を示す。
これら平板素子10A、10Bは、テラヘルツ波長帯域の光に対して透明であって、平行平板状であり、互いに平行に対向して設けられる。
第1および第2の平板素子10A、10Bは、入射光束(図の「入射光」)に対して所定の角(この実施の形態において45度)だけ傾けて配置され、直線偏光状態でテラヘルツ波長帯域の入射光束のうち、所望の狭波長帯域の光を共鳴反射により、共鳴反射光として選択的に反射させる。
第1の平板素子10Aの片面(入射光束の入射する側)に、多数の溝を所定ピッチで形成された微細溝構造を有し、入射光束は第1の平板素子10Aの微細溝構造側から入射される。平板素子10Bの両面は平坦な面である。
図11(a)に示す、第1および第2の平板素子10A、10Bの間隔:tは可変であり、間隔可変手段により間隔を「0(密着状態)から有限の微小間隔」まで、平板素子10A、10Bの平行状態を保って変化させることができる。
図11(b)〜(d)は、間隔可変手段の1例を示している。
間隔可変手段は、保持フレーム12A、12Bと、圧電素子14と、駆動回路16とを有する。
保持フレーム12Aは平板状であって、図11(b)、(c)に示すように、第1の平板素子10Aに形成された微細溝構造に合わせた矩形状の開口12A1を形成され、第1の平板素子10Aを、入射光の入射する側と逆の面に、微細溝構造の側を入射光の入射する側にして保持する。
保持フレーム12Bも平板状であって、図11(b)、(d)に示すように、第1の平板素子10Aに形成された微細溝構造に合わせた矩形状の開口12B1を形成され、第2の平板素子10Aを、入射光の入射する側に保持する。
圧電素子14は、保持フレーム12A、12Bに挟持されるように設けられ、動作面をこれら保持フレームに固着され、駆動回路16により駆動されて、保持フレーム12A、12Bの間隔を変化させる。
この間隔変化において、間隔が最小であるときは、第1、第2の平板素子10A、10Bの互いに平坦な面が密着状態となる。
上記間隔可変手段により第1、第2の平板素子10A、10Bの微小間隔:tを変化させることにより、共鳴反射される狭波長帯域の反射光の波長を選択する。
第1の平板素子10Aは、構造的には図1に即して説明したものと同一であるので、上記構造パラメータとして図1におけると同じく、ピッチ:P、ランド幅:L、厚さ:t1、t2、屈折率を用いる。
前記計算アルゴリズム「RCWA」を用いて計算を行なった。
第1の平板素子10A、第2の平板素子10Bは、何れも、素材として前述の「テラヘルツ波長帯での屈折率が1.52の「Zeonorフィルム」を用いた。
このフィルムの厚さは20μmであり、第2の平板素子10Bにはこのフィルムをそのままの状態(厚さ:20μm)で用いた。
第1の平板素子10Aは、上記フィルムの片面(入射光の入射側)に、微細溝構造を形成した。構造パラメータは以下の通りである。
ピッチ:P=180μm
フィリングファクタ:FF=0.5
グレーティング層の厚さ:t1=10μm
導波層の厚さ:t2=10μm 。
第1、第2の平板素子10A,10Bの間隔:tを、0μm、10μm、20μm、30μmに変化させたときの分光反射特性を計算した。
計算の結果を図12に示す。間隔:t(図12において「空気層」と表示している。)の増加とともに、共鳴反射光のピーク波長が短波長側へずれることが分る。
図13は、間隔:t(図11において「空気層厚」と表示している。)を横軸として、間隔:tの変化に伴う共鳴反射光のピーク波長をプロットした図であり、間隔:tの増加とともに「ほぼ線形」にピーク波長が短波長側にシフトすることがわかる。
この作用により、波長選択フィルタの共鳴反射光のピーク波長を調整でき、テラヘルツ波長帯域での所望の波長を選択することができる。
なお、図11の実施の形態では、間隔可変手段として、圧電素子を用いる例を示したが、これに限らず、機械的な可変手段を用いて保持フレーム相互の間隔を変化させるようにしてもよいことは言うまでも無い。
また、保持フレーム12A、12Bの開口12A1、12B1の形状も、矩形形状に限らず楕円形状、長孔形状や円形状等とすることができ、保持フレーム自体の形状も、これらの形状に適宜に合わせることができる。
例えば、保持フレームと開口部の形状を円形とし、保持フレームをリング状とすることにより、平板素子10A、10Bを保持フレームに接着する際、平板素子は「中心から外側に向けて均一に張力」が働くため、不要な歪が生じることなく平板素子を接着することが可能となる。
図14は、請求項1、3にかかる波長選択フィルタの実施の形態を説明するための図である。
この波長選択フィルタは「直線偏光状態でテラヘルツ波長帯域の入射光束のうち、所望の狭波長帯域の光を共鳴反射により選択的に反射させる波長選択フィルタ」である。
波長選択フィルタは、図14(a)に示すように、テラヘルツ波長帯域の光に対して透明な平行平板状の第1の平板素子20Aと、テラヘルツ波長帯域の光に対して透明な平行平板状で、第1の平板素子20Aと平行に対向して配置された第2の平板素子20Bとを有する。符号20は第1、第2の平板素子20A、20Bの複合体を示す。
第1および第2の平板素子20A,20Bは、入射光束に対して所定の角だけ傾けて配置され、互いに対向する面のみに微細溝構造が「同一方向に形成」されている。即ち、平板素子20Aと20Bの微細溝構造の「ピッチの方向」は互いに平行である。
入射光束(図中の「入射光」)は、第1の平板素子20Aの「微細溝構造の形成されていない平坦な面の側」から入射する。
第1、第2の平板素子20A、20Bの微小間隔は、間隔可変手段により変化させられる。
間隔可変手段は図9の実施の形態の場合と同様のものであり、図14(c)〜(e)に示すように、保持フレーム20A、20Bと、圧電素子24と駆動回路26とを有する。
保持フレーム22Aは平板状であって、第1の平板素子20Aに形成された微細溝構造に合わせた矩形状の開口22A1を形成され、第1の平板素子10Aを、入射光の入射する側と逆の面に、微細溝構造の側を平板素子20Bの側にして保持する。
保持フレーム22Bも平板状であって、第2の平板素子20Bに形成された微細溝構造に合わせた矩形状の開口22B1を形成され、第2の平板素子20Aを、入射光の入射する側と逆の面に、微細溝構造の側を入射光の入射する側にして保持する。
従って、これらに保持された第1、第2の平板素子20A、20Bの微細溝構造が互いに近接対向する。
圧電素子24は、保持フレーム22A、22Bに挟持されるように設けられ、動作面をこれら保持フレームに固着され、駆動回路26により駆動されて、保持フレーム22A、22Bの間隔を変化させる。
この間隔変化において、間隔が最小であるときは、第1、第2の平板素子20A、20Bの微細溝構造の頂部同志が密着状態となる。
上記間隔可変手段により第1、第2の平板素子20A、20Bの微小間隔を変化させることにより、共鳴反射される狭波長帯域の反射光の波長を選択する。
以下、前述の計算アルゴリズムで「図14の波長選択フィルタに対して行った計算」について説明する。
図14(b)に示すように、構造パラメータとして、平板素子20Aに対し、グレーティング層の厚さをt11、導波層の厚さをt12、微細溝構造のピッチをP1、ランド幅をL1とする。このとき、フィリングファクタ:FF1=L1/P1である。
また、平板素子20Bに対し、グレーティング層の厚さをt21、導波層の厚さをt22、微細溝構造のピッチをP2、ランド幅をL2とする。フィリングファクタ:FF2=L2/P2である。
平板素子20A、20Bの間隔をt30とする。
平板素子20A、20Bとして以下のように構造パラメータを特定した。
「平板素子20A」
ピッチ:P1=180μm
フィリングファクタ:FF1=L1/P1=0.5
グレーティング層の厚さ:t11=10μm
導波層の厚さ:t12=10μm 。
「平板素子20B」
ピッチ:P2=180μm
フィリングファクタ:FF2=L2/P2=0.5
グレーティング層の厚さ:t21=10μm
導波層の厚さ:t22=10μm 。
平板素子20A、20Bとも、テラヘルツ帯での屈折率:1.52、厚さ:20μmのZeonorフィルムの片面に微細溝構造を形成したものを想定した。上記の如く、平板素子20A、20Bは同一組成、同一形状である。
平板素子20A、20Bの間隔:t30を、0μm、5μm、10μm、15μm、20μmのように変化させたときの分光反射特性に対する計算結果を図15に示す。
図15において、横軸は波長(μm)、縦軸は反射率であり、図中に「空気層」と表示したのが、上記間隔:t30である。
図15に示すように、間隔:t30(空気層厚)が増加すると、反射光のピーク波長が短波長側にシフトするのが分る。
図16は、空気層厚(t30)に対する反射光のピーク波長をプロットした図であり、間隔:t30の増加に伴いピーク波長が略線形に短波長側にシフトすることがわかる。
従って、間隔:t30を変化させることにより、共鳴反射光の所望のピーク波長を選択できる。図17に、図15に示した分光反射特性のうち、間隔:t30=15μmにおけるものを単独で示している。この図を図2の場合に対比させると、非反射光の反射率が有効に低下していることが分る。
図14の実施の形態でも、間隔可変手段として圧電素子を用いる例を示したが、これに限らず、機械的な可変手段を用いて保持フレーム相互の間隔を変化させるようにしてもよいことは言うまでも無い。
また、保持フレーム22A、22Bの開口22A1、22B1の形状も、矩形形状に限らず楕円形状、長孔形状や円形状等とすることができ、保持フレーム保持フレーム22A、22B自体の形状も、これらの形状に適宜に合わせることができる。
例えば、保持フレーム保持フレーム22A、22Bと開口部の形状を円形とし、保持フレーム保持フレーム22A、22Bをリング状とすることにより、平板素子20A、20Bを保持フレーム保持フレーム22A、22Bに接着する際、平板素子に「中心から外側に向けて均一に張力」が働くため、不要な歪が生じることなく平板素子を接着することが可能となる。
図18は、請求項4にかかる波長選択フィルタの実施の1形態を説明するための図である。
図18の波長選択フィルタは「直線偏光状態でテラヘルツ波長帯域の入射光束のうち、所望の狭波長帯域の光を共鳴反射により選択的に反射させる波長選択フィルタ」であって、テラヘルツ波長帯域の光に対して透明な平行平板状で、入射光束(図15において「入射光」と表示)が入射する側の面に、多数の溝を所定ピッチで形成された微細溝構造を有する平板素子40と、この平板素子40を「微細溝構造の溝に平行な軸」の回りに回転傾斜させる回転傾斜駆動手段とを有する。
回転傾斜駆動手段は、例えば、図18(b)(c)に示すように、平板素子40を保持する保持フレーム42Aと、この保持フレーム42Aを回転させる回転駆動手段44を有する。
回転駆動手段44は例えば「ステッピングモータ」である。
保持フレーム42Aは、図18(b)、(c)に示すように、平板状であって、矩形状の開口42A0を有し、回転軸42A1、42A2により、図示されない支持体に回転可能に支持され、回転駆動手段44により上記回転軸の回りに回転させることができるようになっている。
平板素子40は、微細溝構造における溝の長手方向(素子面上で溝の配列方向に直交する方向)を、回転軸42A1、42A2に平行にして保持フレーム42Aに接着固定されて保持されている。即ち、回転軸42A1、41A2の方向は微細溝構造の「溝の長手方向」に平行である。図18(b)では「微細溝構造の形成された面を明らかにする」ために微細溝構造の凹凸が描かれているが、実際には、図18(c)に示すように、微細溝構造の溝の長手方向は、図18(b)の左右方向である。
平板素子40として、先に説明した平板素子10Aと同じく、構造パラメータとして、
ピッチ:P=180μm
フィリングファクタ:FF=0.5
グレーティング層の厚さ:t1=10μm
導波層の厚さ:t2=10μm
を有するものを「テラヘルツ帯での屈折率:1.52、厚さ:20μmのZeonorフィルム」を用いて形成した場合、共鳴反射光のピーク波長は、先に図8に即して説明したように、入射光の入射角の変化に従って変化する。
従って、回転傾斜駆動手段による平板素子40の回転傾斜により、入射光束の微細溝構造への入射角を変化させることにより、共鳴反射される狭波長帯域の反射光の波長を選択することができる。
保持フレーム42Aの開口42A0の形状も、矩形形状に限らず楕円形状、長孔形状や円形状等とすることができ、保持フレーム42A自体の形状も、これらの形状に適宜に合わせることができる。
例えば、保持フレーム保持フレーム42Aと開口の形状を円形とし、保持フレーム42Aをリング状とすることにより、平板素子40を保持フレーム42Aに接着する際、平板素子に「中心から外側に向けて均一に張力」が働くため、不要な歪が生じることなく平板素子を接着することが可能となる。
上に実施の形態に基づき説明した波長選択フィルタの作製方法は、例えば、原盤となるべき部品を「切削」や「フォトリソグラフィ」で加工して、その表面に微細溝構造の凹凸パターンを形成し、この凹凸パターンを前述のZeonorフィルムに転写して作製することができる。
「電鋳法でメッキにより転写金型(原盤)を作製後、この金型を用いて樹脂(Zeonorフィルム)に転写を行う方法は転写方法として好適である。
また、転写ではなく「Zeonorフィルムを直接切削加工する方法」でもよい。
図19は、この発明の波長選択素子を用いる光学機器を説明するための図である。
上に説明した計算は、入射光束を「TE偏光状態」として行ったものである。
図の如く、波長半値幅の広いビームを放射するテラヘルツ光源50の後段に、この発明の波長選択フィルタ52(具体的には、上に説明した何れかの実施の形態のもの)を配置することにより所望の波長の狭帯域の光を取り出すことができ、この光を後段の光学素子54に入射させる構成とすることができる。光学素子54を、例えば「テラヘルツ波長帯域の光を受光するセンサ」とすれば、特定波長の光のみを検出可能となる。
微細溝構造を有する平板素子を説明するための図である。 平板素子の共鳴反射特性を説明するための図である。 共鳴反射特性に対するピッチの大きさの影響を説明するための図である。 共鳴反射特性に対するピッチの大きさの影響を説明するための図である。 共鳴反射特性に対するグレーティング層の厚さの影響を説明するための図である。 共鳴反射特性に対するグレーティング層の厚さの影響を説明するための図である。 共鳴反射特性に対する入射角の影響を説明するための図である。 共鳴反射特性に対する入射角の影響を説明するための図である。 共鳴反射特性に対する偏光方向の影響を説明するための図である。 共鳴反射特性に対する偏光方向の影響を説明するための図である。 波長選択フィルタの実施の1形態を説明するための図である。 図11の波長選択フィルタの特性を説明するための図である。 図11の波長選択フィルタの特性を説明するための図である。 波長選択フィルタの実施の別形態を説明するための図である。 図14の波長選択フィルタの特性を説明するための図である。 図14の波長選択フィルタの特性を説明するための図である。 図14の波長選択フィルタの特性を説明するための図である。 波長選択フィルタの実施の他の形態を説明するための図である。 光学機器の構成を説明するための図である。
符号の説明
10A 第1の平板素子
10B 第2の平板素子
12A 保持フレーム
12B 保持フレーム
14 圧電素子
16 駆動回路

Claims (5)

  1. 直線偏光状態でテラヘルツ波長帯域の入射光束のうち、所望の狭波長帯域の光を共鳴反射により選択的に反射させる波長選択フィルタであって、
    テラヘルツ波長帯域の光に対して透明な平行平板状の第1の平板素子と、
    テラヘルツ波長帯域の光に対して透明な平行平板状で、上記第1の平板素子と平行に対向して配置された第2の平板素子と、
    これら第1、第2の平板素子の微小間隔を変化させる間隔可変手段とを有し、
    上記第1および第2の平板素子は、入射光束に対して所定の角だけ傾けて配置され、
    上記第1、第2の平板素子のうち、少なくとも第1の平板素子の片面に、多数の溝を所定ピッチで形成された微細溝構造を有し、
    上記第1の平板素子の側から入射光束を入射され、
    上記間隔可変手段により第1、第2の平板素子の微小間隔を変化させることにより、共鳴反射される狭波長帯域の反射光の波長を選択することを特徴とするテラヘルツ波長帯域用の波長選択フィルタ。
  2. 請求項1記載のテラヘルツ波長帯域用の波長選択フィルタにおいて、
    第1の平板素子の、入射光束が入射する側の面のみに微細溝構造を有し、第2の平板素子は両面が平坦な面であることを特徴とするテラヘルツ波長帯域用の波長選択フィルタ。
  3. 請求項1記載のテラヘルツ波長帯域用の波長選択フィルタにおいて、
    第1および第2の平板素子の、互いに対向する面のみに同一方向に形成された微細溝構造を有することを特徴とするテラヘルツ波長帯域用の波長選択フィルタ。
  4. 直線偏光状態でテラヘルツ波長帯域の入射光束のうち、所望の狭波長帯域の光を共鳴反射により選択的に反射させる波長選択フィルタであって、
    テラヘルツ波長帯域の光に対して透明な平行平板状で、入射光束が入射する側の面に、
    多数の溝を所定ピッチで形成された微細溝構造を有する平板素子と、
    この平板素子を、上記微細溝構造の溝に平行な軸の回りに回転傾斜させる回転傾斜駆動手段と、を有し、
    上記回転傾斜駆動手段による上記平板素子の回転傾斜により、上記入射光束の上記微細溝構造への入射角を変化させることにより、共鳴反射される狭波長帯域の反射光の波長を選択することを特徴とするテラヘルツ波長帯域用の波長選択フィルタ。
  5. 請求項1〜4の任意の1に記載のテラヘルツ波長帯域用の波長選択フィルタを有する光学機器。
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