JP2006349776A - 波長選択素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 導波モード共鳴格子素子への配線などによる機器の複雑化、および大型化を招来することなく、入射光の反射と透過とを切り替え可能な波長選択素子として利用できる導波モード共鳴格子素子を実現する。
【解決手段】 本発明に係る波長選択素子は、格子層1と導波層2を備え、前記格子層1は屈折率の温度係数の異なる格子部材11、および熱反応充填材12により形成されている。従って、制御光L2の非照射と照射とを切り替えることにより、格子層1における光学的な回折格子の機能の有無を切り替える。これにより、前期波長選択素子への配線なしに、該波長選択素子における信号光L1の透過と反射とを制御することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、特定波長の光を反射する波長選択素子(いわゆる、導波モード共鳴格子素子)に関し、特に、特定波長の光のスイッチング制御が行える波長選択素子に関するものである。
近年、光の波長と同程度、あるいはそれ以下の微細加工が可能になり、光の波長以下の周期を持つ回折格子を作製することが可能になっている。このような光の波長以下の周期を持つ回折格子の動作について種々の研究が行われているが、その中で、ごく狭い波長範囲の入射光のみを反射し、他の波長の入射光を透過する現象が見出されている。このような現象は、導波モード共鳴(guided-mode resonance)と呼ばれる(非特許文献1)。
上記現象を応用すると、波長帯域の非常に狭い反射型の波長フィルターとして動作する波長選択素子を作製することができる。上記波長選択素子は、素子内に回折格子構造を持つことから、導波モード共鳴格子素子(guided-mode resonant grating)と一般的に呼ばれている。このような導波モード共鳴格子素子は、光通信に用いられる光スイッチ、分光における狭帯域フィルター等の用途で利用されている。
ここで、導波モード共鳴格子素子の基本的な構成について、図8(a)、および図8(b)に基づいて説明する。図8(a)に示すように、導波モード共鳴格子素子は、回折格子として機能する格子層100、および、導波路として機能する導波層110からなっている。さらに、格子層100は複数の第1の格子部材101、および第2の格子部材102が周期的に配置された構成となっている。
上記構成の導波モード共鳴格子素子が、特定の波長を持つ入射光を選択的に反射するためには、以下の(1),(2)の条件を満たす必要がある。
(1) 導波層110を形成する部材の屈折率が、格子層100を構成するすべての材質(格子部材101、および格子部材102)の屈折率よりも大きいか、又は、格子部材101、および格子部材102からなる格子層100の実効屈折率より大きい。
(2) 格子層100の格子周期が入射光の波長よりも小さい。
なお、格子層100の実効屈折率nとは、格子部材101と格子部材102との構成比(格子層100が形成される導波層110の面に対して、格子部材101が占める面積と、格子部材102が占める面積との比)をA:B、格子部材101の屈折率をn101、格子部材102の屈折率をn102としたときに、
Figure 2006349776
により算出される屈折率である。
また、上記図8(a)に示す構成では、導波モード共鳴現象を実現するために必要な回折格子の機能と導波路の機能とを、それぞれ異なる層(すなわち格子層100、および導波層110)として有している。しかしながら、導波モード共鳴格子素子においては、回折格子および導波路の機能を単一の層に担わせることも可能である。例えば、図8(b)に示す導波モード共鳴格子素子は、屈折率の異なる二種類の部材131および132により形成される一つの回折格子層130が、回折格子と導波路との両方の機能を備えている。図8(b)に示す構成においても、非特許文献1に記載の導波条件および、回折格子により構成される結合条件を満足するとき、入射光に対する強い選択的反射が実現する。
上記導波モード共鳴現象は、導波モード共鳴格子素子における共振現象により実現される。このため、導波モード共鳴格子素子の光学的性質を特徴付ける緒元(構成材料の屈折率、構成素材の厚み、および、回折格子の格子周期など)を変化させることにより、該素子の反射特性(共振波長、あるいは共振自体の有無など)を変化させることができる。
反射特性をアクティブに切り替えることができる波長選択素子の具体例として、非特許文献2では、導波層として電気光学効果を持つPLZT(チタン酸ジルコン酸ランタン鉛)薄膜を採用した導波モード共鳴格子素子が提案されている。非特許文献2においては、PLZT薄膜に電圧をかけることにより、該薄膜の屈折率を変化させ、共振波長をシフトさせることで、スイッチ機能を実現する研究が行われている。
また、非特許文献3においては、MEMSアクチュエータ(マイクロ電子機械システム式作動装置)を用いて、静電気力により梁状の回折格子と導波路との距離を変化させることで、共振波長を変化させ、もって反射率の制御を実現する導波モード共鳴格子素子が研究されている。
Journal of the Optical Society of America A August 1990 Vol.7 No.8 1470−1478 "Guided-mode resonance in planar dielectric-layer diffraction gratings" S.S.Wang, R.Magnusson, and J.S. Bagby 第51回応用物理学会講演会 2004年 28a−D11 「電気光学効果を用いた導波モード共鳴格子型光スイッチ」 IEEE/LEOS meetings "Optical MEMS 2004" J-5 "Wavelength Selective Variable Reflection Filters Using Movable Guided Mode Resonance Gratings", Yoshiaki Kanamori, Takashi Kitani and Kazuhiro Hane, Tohoku University, Japan
しかしながら、非特許文献2および非特許文献3に記載の従来技術では、電気光学効果、又は静電気力により導波モード共鳴格子素子の反射特性を制御しているため、該素子への直接的な電力供給が必要不可欠である。従って、導波モード共鳴格子素子への配線などにより、該素子を含む機器の複雑化および大型化が避けられないという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、導波モード共鳴格子素子への配線などによる機器の複雑化および大型化を招来することなく、入射光の反射と透過とを切り替え可能な波長選択素子として利用できる導波モード共鳴格子素子を実現することにある。
本発明に係る波長選択素子は、上記課題を解決するため、特定波長の信号光に対する反射および透過が切替えられる波長選択素子において、第1の部材と第2の部材とが上記信号光の波長以下の周期で周期的に配置されてなる格子層を有しており、上記第1の部材と第2の部材とのうち少なくとも一方は、上記信号光とは異なる波長の制御光を照射されることにより上記信号光に対する屈折率が変化する材料であることを特徴としている。
上記構成によれば、第1の部材と第2の部材とからなる格子層では、制御光を照射されることにより、第1の部材および第2の部材の少なくとも一方において、信号光に対する屈折率が変化する。これにより、上記格子層では、例えば制御光の照射・非照射(もしくは2種類の制御光の選択的照射)により、光学的な回折格子の有無を切り替えることができる。すなわち、第1の部材および第2の部材の屈折率が信号光に対して概ね同一となる状態とすれば、格子層において光学的な回折格子が存在せず、該波長選択素子は信号光を透過することができる。一方、第1の部材および第2の部材が信号光に対して屈折率差を有する状態とすれば、格子層において光学的な回折格子が存在し、該波長選択素子は信号光を反射することができる。
上記波長選択素子では、信号光に対する反射特性の制御を、電力によらず、光によって行うことが可能となり、配線などによる機器の複雑化、および大型化を招来することなく、該波長選択素子の反射特性の制御が可能になる。
本発明に係る波長選択素子においては、上記第1の部材および第2の部材は、屈折率の温度係数がそれぞれ異なる材料である構成とすることができる。
上記構成によれば、上記格子層に、信号光とは波長が異なる、波長選択素子を透過しない光を制御光として該素子に照射することで、該素子の温度変化をもたらすことができる。そして、上記第1の部材および第2の部材は、屈折率の温度係数がそれぞれ異なる材料であることから、この温度変化によって、第1の部材および第2の部材のうち少なくとも一方の屈折率差を変化させることができ、信号光に対する透過状態と反射状態とを切り替えることができる。
また、本発明に係る波長選択素子においては、上記制御光の照射時又は非照射時のうち何れか一方において、上記格子層を形成する第1の部材および第2の部材の屈折率が信号光に対して概ね同一になり、他方において、第1の部材および第2の部材が信号光に対して屈折率差を有する構成とすることができる。
上記構成によれば、上記制御光の照射時と非照射時との何れか一方において、第1の部材および第2の部材の屈折率が信号光に対して概ね同一となる状態とすることで、格子層において光学的な回折格子が存在せず、該波長選択素子は信号光を透過させることができる。他方において、第1の部材および第2の部材が信号光に対して屈折率差を有する状態とすることで、格子層において光学的な回折格子が存在し、該波長選択素子は信号光を反射することができる。
本発明に係る波長選択素子においては、上記制御光の非照射時に、波長選択素子の温度を一定温度に制御する温度制御手段を有する、ことも好ましい。
上記波長選択素子が素子温度を制御する温度制御手段を有することにより、該素子への制御光の照射を中止した後で、より速やかに素子温度を常温に戻すことが可能になり、高速な反射特性の切り替えが可能になる。
本発明に係る波長選択素子においては、上記第1の部材および第2の部材の何れか一方は、偏光を照射したとき、照射された偏光の偏光方向と直交する方向に分子の配向方向が変化する材料である構成とすることができる。
上記構成によれば、上記格子層に制御光として偏光を照射することで、上記第1の部材および第2の部材の何れか一方において、分子の配向方向変化をもたらすことができる。そして、この分子の配向方向変化によって、第1の部材および第2の部材の屈折率差を変化させることができ、信号光に対する透過状態と反射状態とを切り替えることができる。
本発明に係る波長選択素子においては、上記信号光がある特定の偏光方向を有する偏光である場合、ある偏光方向を有する第1の制御光の照射により、上記回折層を形成する第1の部材および第2の部材の屈折率が信号光に対して概ね同一になり、上記第1の制御光とは異なる偏光方向を有する第2の制御光の照射により、第1の部材および第2の部材が信号光に対して屈折率差を有する構成とすることができる。
上記構成によれば、上記第1の制御光の照射時において、第1の部材および第2の部材の屈折率が信号光に対して概ね同一となる状態とすることで、格子層において光学的な回折格子が存在せず、該波長選択素子は信号光を透過させることができる。一方、上記第2の制御光の照射時において、第1の部材および第2の部材が信号光に対して屈折率差を有する状態とすることで、格子層において光学的な回折格子が存在し、該波長選択素子は信号光を反射することができる。
本発明に係る波長選択素子においては、上記第1および第2の制御光の一方は、上記信号光の偏光方向と平行な偏光方向を有し、上記第1および第2の制御光の一方は、上記信号光の偏光方向と直交する偏光方向を有することが好ましい。
上記構成によれば、例えば、上記第1の制御光の照射時において第1の部材および第2の部材の屈折率が信号光に対して概ね同一となる透過状態とした場合、第2の制御光の照射時において、第1の部材および第2の部材における屈折率差を最大とすることができる。これにより、信号光の反射時における上記波長選択素子の反射波長帯域が最大化される。
本発明に係る波長選択素子は、以上のように、特定波長の信号光に対する反射および透過が切替えられる波長選択素子において、第1の部材と第2の部材とが上記信号光の波長以下の周期で周期的に配置されてなる格子層を有しており、上記第1の部材と第2の部材とのうち少なくとも一方は、上記信号光とは異なる波長の制御光を照射されることにより上記信号光に対する屈折率が変化する材料である。
それゆえ、上記波長選択素子では、制御光の照射・非照射(もしくは2種類の制御光の選択的照射)により、光学的な回折格子の有無を切り替えることができ、信号光に対する反射特性の制御を、電力によらず、光によって行うことが可能とる。このため、配線などによる機器の複雑化、および大型化を招来することなく、該波長選択素子の反射特性の制御が可能になるといった効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の形態1について図1ないし図3に基づいて説明すれば以下の通りである。
図2(a)に示すように、本実施の形態1における導波モード共鳴格子素子は、格子層1、および、導波層2を備える。格子層1は、格子部材11と熱反応充填材12とが交互に配置されてなる回折格子として、導波層2の上に形成される。上記回折格子の格子周期は、導波モード共鳴格子素子に入射され、該素子により反射または透過される信号光の波長よりも小さいものとする。また、導波路2は格子部材11と同じ材質の層として形成されている。
格子部材11と熱反応充填材12とには、屈折率の温度係数が異なる材料を用いる。例えば、格子部材11は光学ガラスにより形成し、熱反応充填材12としてはフッ素化ポリイミドを用いれば良い。ここで、波長633nmの入射光に対するフッ素化ポリイミドの屈折率の温度係数は、常温で−1.3×10-4/Kであり、光学ガラスの屈折率の温度係数−0.87×10-5/Kと異なっている。
次に、上記導波モード共鳴格子素子による透過と反射との切り替えの原理について、図1(a)、および図1(b)に基づいて説明する。なお、以下の説明では、上記導波モード共鳴格子素子に入射され、該素子によって反射、又は、透過される光を信号光L1とし、信号光L1の波長を、633nmと仮定する。
本実施の形態1に係る導波モード共鳴格子素子の反射状態と透過状態との切り替えは、該素子に制御光L2を入射することにより行われる。制御光L2は、信号光L1の波長とは異なる波長を持ち、かつ、格子層1を透過しない。例えば、波長325nmを持つHe−Cdレーザを、本実施の形態1における制御光L2として用いることができる。
図1(a)は、制御光L2が照射されていない状態における本実施の形態1に係る導波モード共鳴格子素子を模式的に表している。この時、導波モード共鳴格子素子の素子温度は、常温(ここでは、20℃とする)に保たれている。格子部材11、および熱反応充填材12は、制御光L2が照射されておらず、素子温度が常温である状態において、屈折率が等しくなるように設定されている。このとき、導波モード共鳴格子素子全体が光学的に均質であり、格子層1は回折格子としての機能を有さないため、該素子は信号光L1を透過する状態、すなわち透過状態にある。
図1(b)は、制御光L2が照射されている状態における本実施の形態1に係る導波モード共鳴格子素子を模式的に表している。例えば、導波モード共鳴格子素子に7Wのレーザを約40秒間照射することにより、該素子の素子温度は常温から約120℃まで上昇する。素子温度の上昇により、格子部材11と熱反応充填材12の屈折率の間には、温度係数の差に基づく差が生じる。上記レーザ照射により得られる入射光に対する前記屈折率差は0.01程度である。このとき、生じた屈折率差により素子表面の格子層1において回折格子が光学的に生成され、導波モード共鳴格子素子は信号光L1を反射する状態、すなわち反射状態となる。
さらに、制御光L2の照射を中止することで、素子温度が再び常温に戻れば、導波モード共鳴格子素子は図1(a)に示される光学的に均質な状態に戻り、再び透過状態になる。
本実施の形態1で用いた図2(a)に示す導波モード共鳴格子素子は、導波層2を格子層1の下部に設けたものであったが、導波モード共鳴格子素子の構成においては、前述の通り、回折格子と導波路の機能を同一の層に担わせることも可能である。例えば、図2(b)に示すように、回折格子層と導波層を兼用した回折導波層3を、基板4の上に設けても導波モード共鳴格子素子を作製できる。回折導波層3を、本実施例と同様に、屈折率の温度係数が異なる二つの材料(すなわち、格子部材11および熱反応充填材12)を用いて形成すれば、上記説明と同様の方法により、該導波モード共鳴格子素子の反射状態と透過状態の切り替えを実現できる。
図3(a)は、図2(b)で示した構成を有する導波モード共鳴格子素子の反射状態、および、透過状態における、入射光波長に対する導波モード共鳴格子素子の反射率の変化を示すグラフであり、図3(b)は該グラフの共振波長近傍を拡大したものである。
図3(a)、および、図3(b)に示したグラフは、RCWA法(Rigorous Coupled-Wave Analysis)によって得られた結果である。ここでは、基板4に関して、厚みを1.5μm、屈折率を1.48に設定した。また、回折導波層3に関して、厚みを500nm、実効屈折率を1.48、格子周期を445nmとし、反射状態における格子部材11と熱反応充填材12との屈折率差を0.01に設定した。
ここで、フィルファクターとは、格子部材11と熱反応充填材12との構成比(回折導波層3が形成される基盤4の面において、格子部材11が占める面積と、熱反応充填材12とが占める面積との比)をA:Bとしたときに、A/(A+B)により定義される値である。
図3(a)、および図3(b)によれば、上記導波モード共鳴格子素子は反射状態にあるときには、波長633nmを持つ信号光を選択的に反射し、透過状態にあるときには、該信号光を良く透過することが分かる。
なお、本実施の形態1に係る導波モード共鳴格子素子の温度制御はレーザ照射により行われたが、該素子の温度制御はヒーターからの輻射や温風等により該素子に熱を供給することによっても可能である。しかしながら、集光してスポットで熱を供給できるレーザ照射とは異なり、輻射や温風等による制御では、導波モード共鳴格子素子を含む装置全体を加熱してしまう。従って、輻射や温風等による制御では、加熱対象の熱容量が大きくなってしまい、高速な制御は困難となる。また、輻射や温風等による制御では、装置に含まれる他の光学部品も同時に加熱されるため、これらの収差による影響を考慮した装置設計が必要になる。上記を鑑みれば、本実施の形態1に係る導波モード共鳴格子素子の制御には、レーザ照射を用いることがより好ましい。
また、上記説明における導波モード共鳴格子素子の透過状態は、格子部材11と熱反応充填材12の信号光L1に対する屈折率が常温で一致することにより実現されている。しかしながら、制御光L2照射時の高温状態において、格子部材11と熱反応充填材12の信号光L1に対する屈折率が一致する導波モード共鳴格子素子を製作することも可能である。このような導波モード共鳴格子素子では、制御光L2を照射しない常温状態において信号光L1を反射し、制御光L2を照射した高温状態において信号光L1を透過する波長選択素子を実現することが可能である。
また、上記説明における導波モード共鳴格子素子では、信号光L1に対する透過状態および反射状態の一方は、常温において実現されている。そして、本実施の形態1に係る導波モード共鳴格子素子では、このような常温状態を管理維持するために、ペルチェ素子等による強制的な温度制御手段を用いてもよい。このような強制的な温度制御手段を用いることにより、高速かつ確実に導波モード共鳴格子素子の温度制御を行うことができる。
〔実施の形態2〕
本発明の実施の形態2について、図4ないし図7に基づいて説明すれば以下の通りである。
はじめに、本実施の形態2において用いられる光反応充填材の光学的異方性について、図4を用いて説明する。
初期状態における光反応充填材の分子構造は、一定の長さを持つトランス型分子61がランダムな方向に配列されたものである(図4(a))。このトランス型分子61は紫外の波長を持つ光の吸収により励起され、シス型分子62へと異性化される。この際、偏光方向を揃えた入射光L3を照射すると、入射光L3の偏光方向と直交する方向以外の配向方向を持つトランス型分子61が、シス型分子62に異性化される(図4(b))。シス型分子62は不安定であり、時間とともに安定なトランス型分子61に戻るが、その配向方向は、元来の配向方向とは無関係なランダムな方向である(図4(c))。一方、上記の異性化サイクルにおいて、配向方向が入射光L3の偏光方向に直交するトランス型分子61は、シス型分子62へと異性化されることなく、その配向方向を保ち続ける(図4(d))。従って、入射光L3を繰り返し照射し、上記異性化サイクルを繰り返すことによって、入射光L3の偏光方向に直交する方向に、トランス型分子62の配向方向を揃えることが可能となる。構成分子であるトランス型分子61の配向方向が揃った光反応充填材は、全体として光学的異方性を持つ。
次に、本発明の実施の形態2における導波モード共鳴格子素子の構成、および該素子における透過と反射とを切り替える原理を、図5、および図6を用いて説明する。なお、本実施の形態2においては、特定の偏光方向を持つ波長633nmの入射光を信号光L1とし、信号光L1の導波モード共鳴格子素子による透過と反射とを、信号光L1の偏光方向と直交する偏光方向を持つ波長325nmの直交制御光L2a、および、信号光L1の偏光方向と平行な偏光方向を持つ波長325nmの平行制御光L2bを用いて切り替えるものとする。
図6(a)に示すように、本実施の形態2における導波モード共鳴格子素子は、実施の形態1と同様、格子層1、および導波層2を備える。格子層1は、格子部材11と光反応充填材13とが交互に配置されてなる回折格子として、導波層2の上に形成される。上記回折格子の格子周期は、導波モード共鳴格子素子に入射され、該素子により反射または透過される信号光の波長よりも小さいものとする。また、導波層2は格子部材11と同じ材質で形成されている。また、光反応充填材13は、格子部材11の間にてカバー層5により封入される。なお、図6(a)においては、図面の煩雑さを避けるため、カバー層5は示されていない。
光反応充填材13は、該充填材の配向方向と偏光方向が一致する光が入射されたとき、該光に対する屈折率が、格子部材11の同入射光に対する屈折率と概ね同一になる材料により形成される。具体的には、格子部材11を屈折率1.54の光学ガラスで形成し、光反応充填材13としては、光配向性アゾポリマー材料を用いることができ、光反応充填材13の配向方向と入射光の偏光方向とが一致するときに反応充填材13の屈折率が1.54となるようにすれば良い。また、格子層1を形成する格子部材11は、信号光L1の偏光方向と平行に設けられている。
図5(a)は、上記導波モード共鳴格子素子に、信号光L1の偏光方向に直交する偏光方向を持つ直交制御光L2aを照射した状態を模式的に表している。直交制御光L2aの照射により、光反応充填材料13の配向方向は、トランス−シス−トランス異性化サイクルを経て、信号光L1の偏光方向に平行な方向へ変化する。このとき、格子部材11の信号光L1に対する屈折率と光反応充填材13の信号光L1に対する屈折率とは一致するため、図5(a)に示すように、該素子は信号光L1に対して光学的に均一となり、信号光L1を透過する透過状態となる。
図5(b)は、直交制御光L2aの照射を中止したうえで、上記導波モード共鳴格子素子に、信号光L1の偏光方向に平行な偏光方向を持つ平行制御光L2bを照射した状態を模式的に表している。平行制御光L2bの照射により、光反応充填材料13の配向方向は、トランス−シス−トランス異性化サイクルを経て、信号光L1の偏光方向と直交する方向へ変化する。このとき、格子部材11と光反応充填材13との信号光L1に対する屈折率差は0.2程度となる。すなわち、図5(b)に示すように、該導波モード共鳴格子素子表面の格子層1において回折格子が光学的に生成され、該素子は信号光L1を反射する反射状態となる。
さらに、平行制御光L2bの照射を中止し、再び直交制御光L2aを照射する。このとき、該導波モード共鳴格子素子は図5(a)に示される信号光に対して光学的に均質な状態に戻り、再び透過状態になる。
図6(a)に示す導波モード共鳴格子素子は、導波層2を格子層1の下部に設けたものであったが、導波モード共鳴格子素子の構成においては、前述の通り、回折格子と導波路の機能を同一の層に担わせることも可能である。例えば、図6(b)に示すように、回折格子層と導波層を兼用した回折導波層3を、基板4の上に設けても導波モード共鳴格子素子を作製できる。なお、図6(b)においては、図面の煩雑さを避けるため、カバー層5は示されていない。
回折導波層3を、本実施例と同様に、屈折率の温度係数が異なる二つの材料(すなわち、格子部材11および光反応充填材13)を用いて形成すれば、上記説明と同様の方法により、該導波モード共鳴格子素子の反射状態と透過状態の切り替えを実現できる。
図7(a)は、図6(b)に示した導波モード共鳴格子素子の、反射状態、および、透過状態における、入射光波長に対する導波モード共鳴格子素子の反射率の変化を示すグラフであり、図7(b)は該グラフの共振波長近傍を拡大したものである。
図7(a)、および図7(b)に示されたグラフは、RCWA法(Rigorous Coupled-Wave Analysis)によって得られた結果である。ここでは、基板4に関して、屈折率を1.48、厚みを1.5μmに設定した。また、回折導波層3に関して、実効屈折率を1.54、厚みを500nm、フィルファクターを0.4、格子周期を445nmとし、反射状態における格子部材11と光反応充填材13との屈折率差を0.2に設定した。
ここで、フィルファクターとは、格子部材11と光反応充填材13との構成比(回折導波層3が形成される基盤4の面において、格子部材11が占める面積と、光反応充填材13とが占める面積との比)をA:Bとしたときに、A/(A+B)により定義される値である。
図7(a)、および図7(b)によれば、上記導波モード共鳴素子は、反射状態にあるときには、波長633nmを持つ信号光を選択的に反射し、透過状態にあるときには、該信号光を透過することが分かる。
なお、本実施の形態2においては、信号光L1に平行な偏光方向を持つ平行制御光L2bを用いて、本実施形態に係る導波モード共鳴格子素子の反射状態を実現したが、該状態を実現する制御光の偏光方向は、信号光L1の偏光方向に直行していなければ十分であり、必ずしも信号光L1の偏光方向に平行である必要はない。しかしながら、反射状態を実現するための制御光の偏光方向を信号光L1の偏向方向と平行にした場合、格子層1を構成する格子部材11と光反応充填材13との間の信号光L1に対する屈折率差が最大(本実施の形態2においては0.2程度)となり、該素子の反射波長帯域が最大化されるという効果を有する。これは、導波モード共鳴格子素子の反射波長帯域(すなわち、該素子が強く反射する入射光の波長範囲)は、一般に、回折格子を形成する部材間の屈折率差が大きいほど広くなるという性質を有するためである。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術範囲に含まれる。
本発明の実施形態を示すものであって、図1(a)は導波モード共鳴格子素子の透過状態の説明図であり、図1(b)は導波モード共鳴格子素子の反射状態の説明図である。 本発明の実施形態を示すものであって、図2(a)は導波層および格子層を有する導波モード共鳴格子素子の構成を示す斜視図であり、図2(b)は回折導波層を有する導波モード共鳴格子素子の構成を示す斜視図である。 図3(a)は実施の形態1に係る導波モード共鳴格子素子の、透過状態、および、反射状態における、反射率の波長依存性を示すグラフであり、図3(b)はその共振波長近傍の拡大図である。 図4(a)は光反応充填材の分子構造を示す説明図であり、図4(b)は前記光反応充填材に偏光を持つ制御光を照射した状態を示す説明図であり、図4(c)は前記光反応充填材への制御光の照射を中止した状態を示す説明図であり、図4(d)は前記光反応充填材に再び偏光を持つ制御光を照射した状態を示す説明図である。 図5(a)は実施の形態2に係る導波モード共鳴格子素子の透過状態の説明図であり、図5(b)は上記導波モード共鳴格子素子の反射状態の説明図である。 本発明の実施形態を示すものであって、図6(a)は導波層および格子層を有する導波モード共鳴格子素子の構成を示す斜視図であり、図6(b)は回折導波層を有する導波モード共鳴格子素子の構成を示す斜視図である。 図7(a)は上記導波モード共鳴格子素子の透過状態、および反射状態における反射率の波長依存性を示すグラフであり、図7(b)はその共振波長近傍の拡大図である。 従来技術を示すものであって、図8(a)は格子層、および導波層からなる導波モード共鳴格子素子の斜視図であり、図8(b)は回折導波層のみからなる導波モード共鳴格子素子の斜視図である。
符号の説明
1 格子層
2 導波層
3 回折導波層
4 基板層
5 カバー層
11 格子部材(第1の部材)
12 熱反応充填材(第2の部材)
13 光反応充填材(第2の部材)
61 トランス型分子
62 シス型分子
L1 信号光
L2 制御光
L2a 直交制御光(信号光の偏光方向と直交する偏光方向をもつ偏光)
L2b 平行制御光(信号光の偏光方向と平行な偏光方向をもつ偏光)
L3 入射光

Claims (7)

  1. 特定波長の信号光に対する反射および透過が切替えられる波長選択素子において、
    第1の部材と第2の部材とが上記信号光の波長以下の周期で周期的に配置されてなる格子層を有しており、
    上記第1の部材と第2の部材とのうち少なくとも一方は、上記信号光とは異なる波長の制御光を照射されることにより上記信号光に対する屈折率が変化する材料であることを特徴とする波長選択素子。
  2. 上記第1の部材および第2の部材は、屈折率の温度係数がそれぞれ異なる材料であることを特徴とする請求項2に記載の波長選択素子。
  3. 上記制御光の照射時又は非照射時のうち何れか一方において、上記格子層を形成する第1の部材および第2の部材の屈折率が信号光に対して概ね同一になり、
    他方において、第1の部材および第2の部材が信号光に対して屈折率差を有することを特徴とする請求項1に記載の波長選択素子。
  4. 上記制御光の非照射時に、波長選択素子の温度を一定温度に制御する温度制御手段を有することを特徴とする請求項3に記載の波長選択素子。
  5. 上記第1の部材および第2の部材の何れか一方は、偏光を照射したとき、照射された偏光の偏光方向と直交する方向に分子の配向方向が変化する材料であることを特徴とする請求項1に記載の波長選択素子。
  6. 上記信号光がある特定の偏光方向を有する偏光である場合、
    ある偏光方向を有する第1の制御光の照射により、上記回折層を形成する第1の部材および第2の部材の屈折率が信号光に対して概ね同一になり、
    上記第1の制御光とは異なる偏光方向を有する第2の制御光の照射により、第1の部材および第2の部材が信号光に対して屈折率差を有することを特徴とする請求項5に記載の波長選択素子。
  7. 上記第1および第2の制御光の一方は、上記信号光の偏光方向と平行な偏光方向を有し、
    上記第1および第2の制御光の一方は、上記信号光の偏光方向と直交する偏光方向を有することを特徴とする請求項6に記載の波長選択素子。
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