JP2009300618A - ベルト交換ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】識別データを用いることなくベルト交換ユニットの新品交換を検知して、交換後の最初の1回だけ確実に初回制御を実行できるベルト交換ユニット及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】中間転写ユニット50の工場出荷前に、予め中間転写ベルト51の表面に、ベルトクリーニング装置24で除去可能なシリコン微粒子の粉体を揮発性液体に分散させた塗料によって、新品であることを示す新品マーキングが施される。新品マーキングを画像形成装置100の既設の光学式センサ103にて検知し、中間転写体ユニット50が新品であることが判断されると、制御部110は、自動で初期制御を開始する。新品マーキングは、初期制御の期間中にベルトクリーニング装置24によって除去されるので、2回目の起動時以降は光学センサ103によって検知されない。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に対して着脱交換が可能なベルト交換ユニットに関し、詳しくはベルト搬送体の交換に伴う初回制御を自動的に行わせる制御に関する。
ベルト搬送体(中間転写ベルト又は記録材搬送ベルト)を用いてトナー像を記録材に転写させる画像形成装置が広く用いられている。このような画像形成装置では、ベルト搬送体が破損したり、規定の寿命に達したりすると、ベルト交換ユニットが画像形成装置に対して着脱交換して新品交換される。ベルト交換ユニットは、ベルト搬送体、ベルト搬送体を掛け渡した複数の支持回転体、及び支持回転体を支持する支持フレームを一体に交換可能に組み立てた集合体である。
ベルト交換ユニットの交換作業後、サービスマンは、操作パネルを通じてベルト交換ユニットの新品交換に伴う初回制御を実行させる。例えば、ベルト搬送体を数分間に渡って慣らし回転させて走行安定性、走行負荷を確認し、ベルト搬送体に担持させたトナー像を検知する光学式センサの反射光基準値を初期値に更新する。また、クリーニングブレードを用いるベルトクリーニング装置が付設されている場合、ベルト搬送体にトナーを塗布して、クリーニングブレードの摩擦負荷を軽減して走行を安定化させる。
ベルト交換ユニットの交換に伴う初回制御は、ベルト交換ユニットの交換直後に1回実行されれば、その後は行う必要が無い。しかし、ベルト交換ユニットの交換後に初回制御を忘れて画像形成を開始させると、その後、正常な画像形成ができなくなるので、必ず実施しなくてはならない。
このため、ユーザーによるベルト交換ユニットの交換を前提とした画像形成装置では、ベルト交換ユニットの交換を自動判別して、初回制御を自動的に実行させることが望ましい。
特許文献1には、中間転写ユニットが装置本体からスライドさせて着脱可能に取り付けられた画像形成装置が示される。
特許文献2には、感光ドラムから中間転写ベルトに転写されたトナー像を、中間転写ベルトに対向配置した光学式センサで検知してトナー像の濃度制御を行う画像形成装置が示される。
特許文献3には、中間転写ユニットにユニット識別データを蓄積したメモリ素子を設け、装置本体側からユニット識別データを読み込んで新品交換を自動判断する画像形成装置が示される。これにより、中間転写ユニットの交換後の最初の起動時に確実に初回制御が行われる。
特開2000−172091号公報 特開平11−65397号公報 特開2007−52149号公報
ベルト交換ユニットにメモリ素子を設け、装置本体側にメモリ素子の読み取り装置を設ける特許文献3の構成は、ベルト交換ユニットと装置本体との両方におけるコストアップ要因となる。ベルト交換ユニットごとに異ならせた識別データを判別して、これまでのベルト搬送体の識別データと比較する複雑な制御を組み込む必要もある。
また、識別データのバーコードをベルト搬送体に印刷する場合も、装置本体側にバーコード読み取り装置を設ける必要があるため、画像形成装置の小型化やコスト削減を妨げてしまう。
また、ベルト交換ユニットと一体に残る識別データに頼って初回制御を実行させる場合、装置本体側で記憶していた識別データが失われると、ベルト交換ユニットを交換していなくても初回制御が実行されてしまう。
本発明は、識別データを用いることなくベルト交換ユニットの新品交換を検知して、交換後の最初の1回だけ確実に初回制御を実行できるベルト交換ユニット及び画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明のベルト交換ユニットは、ベルト搬送体と、前記ベルト搬送体を支持する複数の支持回転体とを備え、画像形成装置に対して着脱交換が可能なものである。そして、前記ベルト搬送体は、前記ベルト搬送体に付着したトナーを除去するために前記画像形成装置に付設されたベルトクリーニング装置によって除去可能な初回判別パターンを有する。
本発明のベルト交換ユニットは、初回制御で初回判別パターンが既設のベルトクリーニング装置によって除去される。このため、初回判別パターンを検知することにより、ベルト交換ユニットが交換後に1回も初期制御されていないことを確実に判別できる。
従って、ベルト交換ユニットごとに異なる識別データを用いることなく、ベルト交換ユニットの交換を検知して、交換後の最初の1回だけ確実に初回制御を実行できる。
以下、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、ベルトクリーニング装置によって除去される初回判別パターンがベルト搬送体に形成されている限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、中間転写方式に限らず、記録材搬送ベルトに担持された記録材にトナー像を順次転写して重ね合わせる直接転写方式でも実施できる。
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1〜3に示される画像形成装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。説明中、特許請求の範囲で用いた構成名に括弧を付して示した参照記号は、発明の理解を助けるための例示であって、実施形態中の該当する部材等に構成を限定する趣旨のものではない。
<画像形成装置>
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト51に沿って、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを配置したフルカラー電子写真画像形成装置である。
画像形成部Paでは、感光ドラム11aにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト51に一次転写される。画像形成部Pbでは、感光ドラム11bにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト51のイエロートナー像に重ねて一次転写される。画像形成部Pc、Pdでは、それぞれ感光ドラム11c、11dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて、同様に中間転写ベルト51のトナー像に位置を重ねて順次一次転写される。
中間転写ベルト51に一次転写された四色のトナー像は、中間転写ベルト51の回転に伴って二次転写部T2へ搬送され、二次転写部T2に給送された記録材Pへ一括二次転写される。二次転写部T2でトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置22で加熱・加圧を受けて、表面にトナー像を定着された後に外部へ排出される。
記録材給送装置21は、記録材カセットから引き出した記録材Pを1枚ずつに分離して、レジストローラ27へ送り出す。レジストローラ27は、停止状態で記録材Pを受け入れて待機させ、中間転写ベルト51のトナー像にタイミングを合わせて二次転写部T2へ記録材Pを送り出す。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、付設された現像装置14a、14b、14c、14dで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、ほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部Paについて説明し、画像形成部Pb、Pc、Pdについては説明中の符号末尾のaをb、c、dに置き換えて説明されるものとする。
画像形成部Paは、感光ドラム11aの周囲に、帯電ローラ12a、露光装置13a、現像装置14a、一次転写ローラ56a、クリーニング装置15aを配置している。
感光ドラム11aは、帯電極性が負極性の光導電層を表面に形成した円筒状の電子写真感光体である。感光ドラム11aは、駆動モータ32に駆動されて、矢印R1方向に所定のプロセススピードで回転する。
帯電ローラ12aは、感光ドラム11aの表面に所定の押圧力を持って圧接され、感光ドラム11aの矢印R1方向の回転に伴って従動回転する。帯電ローラ12aは、交流電圧を重畳した直流電圧を印加されて、感光ドラム11aの表面を一様な負極性の電位に帯電させる。
露光装置13aは、各色の分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム11aの表面に画像の静電像を書き込む。
現像装置14aは、非磁性トナーを磁性キャリアに混合した二成分現像剤を攪拌して、非磁性トナーを負極性に、磁性キャリアを正極性にそれぞれ帯電させる。帯電した二成分現像剤は、固定磁極の周囲で回転する現像スリーブに穂立ち状態で担持されて、感光ドラム11aを摺擦する。現像装置14aは、負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した現像電圧を用いて現像スリーブよりも相対的に正極性となった感光ドラム11aの露光部へトナーを移動させて、静電像を反転現像する。
一次転写ローラ56aは、金属製の回転軸の周囲にスポンジ材料の導電層を被せて構成され、中間転写ベルト51を感光ドラム11aの表面に押し付けて、感光ドラム11aと中間転写ベルト51との間に一次転写部T1aを形成する。一次転写ローラ56aは、正極性の直流電圧を印加されて、感光ドラム11aに担持されたトナー像を、一次転写部T1aを通過する中間転写ベルト51へ一次転写する。
クリーニング装置15aは、クリーニングブレードを感光ドラム11aに摺擦して、一次転写部T1aを通過した感光ドラム11aの表面に付着した転写残トナーを除去する。
中間転写ベルト51を介して対向ローラ53に圧接させて二次転写ローラ19が配置される。二次転写ローラ19は、金属製の回転軸の周囲にスポンジ材料の導電層を被せて構成され、対向ローラ53に支持された中間転写ベルト51と二次転写ローラ19との間に、記録材Pに対するトナー像の二次転写部T2を形成する。二次転写ローラ19は、正極性の直流電圧を印加されて、中間転写ベルト51に担持されたトナー像を、二次転写部T2を通過する記録材Pへ二次転写する。
<ベルト交換ユニット>
図2は中間転写ユニットの引き出し構造の説明図である。
図1を参照して図2に示すように、中間転写ユニット50は、画像形成装置100に対して着脱交換が可能である。中間転写ユニット50の中間転写ベルト51は、複数の支持回転体の一例である駆動ローラ52、対向ローラ53、テンションローラ54、一次転写ローラ56a、56b、56c、56dに掛け渡して支持される。
駆動ローラ52、対向ローラ53、テンションローラ54、一次転写ローラ56a、56b、56c、56dの両端は、前後一対の支持フレーム59の間に組み立てられて回転可能に支持されている。
画像形成装置100に固定された支持機構の一例である案内機構60に支持ローラ58を案内させて、中間転写ユニット50は、画像形成装置100の筐体外へ引き出し可能である。
駆動ローラ52は、金属ローラの表面に数mm厚のゴム(ウレタンまたはクロロプレン)をコーティングして中間転写ベルト51とのスリップを防いでいる。駆動ローラ52は、カップリングや揺動ギアによってモータ31から駆動入力されて矢印R2方向に中間転写ベルト51を回転駆動する。
中間転写ベルト51は、強度の高い樹脂を用いる場合が多く、ポリイミドなどが代表的である。厚みは70μm〜90μm、表面抵抗率1×1012Ω近傍のいわゆる中抵抗のものが転写に好ましい特性を得られる。また、転写以外の特性としては、対クリーニングブレード23性能として10点平均表面粗さRzが1μm以下、光学式センサ103への反射光量特性としてグロス50〜100が良好である。
<ベルトクリーニング装置>
図1に示すように、ベルトクリーニング装置24は、中間転写ベルト51にクリーニングブレード23を摺擦させて、二次転写部T2を通過した中間転写ベルト51の表面に残留した転写残トナーを除去する。クリーニングブレード23が中間転写ベルト51から掻き落とした転写残トナーは、スクリューで画像形成装置の奥側へ搬送されて回収トナーボックスに回収される。
ベルトクリーニング装置24は、中間転写ベルト51を保持しているテンションローラ54にバネ部材を用いて縣架され、中間転写ベルト51を挟む形でクリーニングブレード23を加圧当接させる。ベルトクリーニング装置24は、クリーニングブレード23の他に、回収トナーの噴出し防止のためのすくいシート、回収トナー排出のためのスクリュー、スクリューが入るパイプなどを備えている。
クリーニングブレード23の材質としては、ポリウレタンゴム等が用いられる。ゴム硬度はアスカーC硬度で70度前後、ゴム厚2mm程度、自由長8mm程度のものが好適である。クリーニングブレード23は、20N/m(2gf/mm)以上の当接圧とすることで、転写残トナーを良好に除去でき、後述する微粒子粉体を用いた新品マーキングも良好に除去できる。
<光学式センサ>
図3は光学式センサの配置の説明図、図4は光学式センサの構成の説明図である。
図3に示すように、光学式センサ103は、駆動ローラ52に支持された中間転写ベルト51に対向するように配置され、中間転写ベルト51に担持されて順次やってくるパッチ画像P1の濃度を検知する。
図4に示すように、光学式センサ103は、発光素子104から中間転写ベルト51に向けて発光された赤外光の反射光を、受光素子105で受光する。受光素子105は、乱反射光を受光する105aと正反射光を受光する105bとからなる。
図1に示すように、制御部110は、画像形成時、出力する画像濃度を一定に保つため、露光装置13a、13b、13c、13dを制御して、感光ドラム11a、11b、11c、11dに各色のパッチ画像を形成する。制御部110は、中間転写ベルト51に一次転写された各色のパッチ画像P1を光学式センサ103で検知して、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdのそれぞれの運転条件を調整する。
パッチ画像P1を検知した結果のフィードバック対象としては、一つには感光ドラム11a、11b、11c、11d上への露光レーザー光量がある。すなわち、パッチ画像P1の濃度が薄いと検知した際には、露光時のレーザー光量を増大させて静電像の現像コントラストを大きくして画像濃度を濃くする。逆に、検知したパッチ画像P1が濃い時には、レーザー光量を減少させて、所望の濃度となるように制御する。
また、もう一つのフィードバック対象として二成分現像剤のトナー濃度制御も可能である。パッチ画像P1の濃度が薄いと検知した際には、トナーとキャリアの比率である現像剤濃度においてトナー比率を増すように通常の補給量よりも未使用トナーの補給量を増やす。逆に、パッチ画像P1が濃いと検知した場合には、以降の未使用トナーの補給量を通常に比して減少させる事で、次第に現像剤濃度におけるトナー比率を低減させて所望の濃度が得られる現像剤濃度に制御する。
図3に示すように、光学式センサ103は、中間転写ベルト51が新品の場合には、中間転写ベルト51に形成された初回判別パターンの一例である新品マーキングMを検知する。
<初回判別パターン>
図5は新品マーキングの説明図、図6は新品マーキングの検知信号の説明図、図7はシリコン微粒子の粉体を直接塗布した中間転写ベルトの検知信号の説明図である。
図1を参照して図5に示すように、中間転写ユニット50の工場出荷前に、予め中間転写ベルト51の表面に、ベルトクリーニング装置24で除去可能な微粒子粉体によって、新品であることを示す新品マーキングMが施される。新品マーキングMを画像形成装置100の既設の光学式センサ103にて検知し、中間転写体ユニット50が新品であることを判断し、自動で初期動作(設置動作)を開始する。新品マーキングMは、初期動作(設置動作)の期間中にベルトクリーニング装置24によって除去される。
中間転写ユニット50に組み込まれた新品の中間転写ベルト51には、初回判別パターンの一例である新品マーキングMが形成されている。新品マーキングMは、中間転写ユニット50の交換後の最初の中間転写ベルト51の回転に伴って光学式センサ103に検知され、その後、ベルトクリーニング装置24によって除去される。
制御部110は、画像形成装置100に電源投入された際に、光学式センサ103が新品マーキングMを検知しない場合には、通常制御を実行して画像形成装置100を通常どおりに起動させる。しかし、電源投入された際に光学式センサ103が新品マーキングMを検知すると、初回制御を行って画像形成装置100を起動させる。
新品マーキングMの材料は、クリーニングブレード23の潤滑剤として使用される、シリコン微粒子やフッ化カーボン微粒子等を用いる。今回の実験では、平均粒径4μmのシリコン微粒子であるモメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン合同会社のトスパール(商標)を用いた。
トスパールは、元々、潤滑剤のシリコン微粒子としてクリーニングブレード23に塗布するものであり、トナーの粒径分布と重なる粒径分布のものを選択しているため、これによる弊害発生の可能性は極めて低い。トスパールは、化学的にも安定な物質であり、感光ドラム1a、1b、1c、1dへのケミカルアタック等の影響が無い。
潤滑剤のシリコン微粒子は、粉体のまま塗布しようとするならば、ウェスのようなものにて中間転写ベルト51に刷り込むようにして塗布することができる。しかし、粉体で塗布した場合には、次のような欠点がある。
一つ目には、完全に中間転写ベルト51面を覆うようにはならず、光学式センサ103で検出しようとした場合、中間転写ベルト51の素地との光量差が大きく取れず、誤検知の可能性がある。
二つ目には、中間転写ベルト51への塗布時にはシリコン微粒子の飛散があり、中間転写ユニット50の望ましくない箇所に付着する可能性がある。
三つ目には、塗布後の物流工程での振動により、中間転写ベルト51からシリコン微粒子が遊離飛散する可能性がある。
これらに対しては、潤滑剤のシリコン微粒子を揮発性かつ速乾性の液体に分散させて液状にした上で、パターン型枠を用いて塗布印刷したり、スクリーン印刷したりすることによって、改善することが可能である。揮発性かつ速乾性の液体としては、ハイドロフルオロエーテルを用いている。ハイドロフルオロエーテルは、潤滑剤のシリコン微粒子に対する濡れ性に優れ、化学的にも安定している。また、蒸発熱が125J/kgと低いため、蒸発速度が早く、乾燥固化した後の強度が適正で、塗布後の液ダレなども無く、好ましい新品マーキングの周期パターンの成形性が得られている。
図5に示すように、ハイドロフルオロエーテルに分散して周期パターンを塗布印刷すると、精密で安定した新品マーキングMを形成できる。また、乾燥固化を経て中間転写ベルト51の表面を隙間無く高密度に覆うので、中間転写ベルト51からの正反射光量を確実に低減して、塗布面と非塗布面との光量差を大きく確保できる。
また、塗布印刷工程においても、粉体時のような飛散がなく、所望の箇所以外に付着することが少ない。さらに、塗布時のシリコン微粒子濃度を適正に管理することで、物流振動においても剥離落下などが生じることの無いようにすることが可能である。
実施例では、潤滑剤のシリコン微粒子の濃度を7重量%として行なったが、10重量%を超えるような高濃度になってくると、乾燥硬化後の振動に対して剥がれ易くなる傾向がある。液化塗布時の潤滑剤のシリコン微粒子の濃度を適正に管理すれば、物流の振動等で剥離することは避けられる。
図6は、濃度を7重量%としてハイドロフルオロエーテルに分散して塗布印刷した新品マーキングMの光学式センサ103による検知結果である。これに対して、図7は、潤滑剤のシリコン微粒子を粉体のままスポンジにて塗布した中間転写ベルト51の光学式センサ103による検知結果である。
図6に示すように、中間転写ベルト51からの反射光量は高く、正反射光を検知した信号電圧は約2Vを示している。対して、ハイドロフルオロエーテルに分散して塗布印刷した新品マーキングMにおいては、正反射光量が減衰して0.3V近傍となって、中間転写ベルト51の素地との間で大きな信号差を確保できる。
図7に示すように、潤滑剤のシリコン微粒子を粉体のまま塗布した場合、非マーキング部とマーキング部の電圧差が小さく、中間転写ベルト51の素地との間で大きな信号差を確保できない。また、パターンの成形性が悪く、塗布後に乾燥硬化しないため、パターンの安定性も悪い。
図5に示すように、中間転写ベルト51の幅方向における新品マーキングMの形成位置は、光学式センサ103の直下を通過する位置である。新品マーキングMは、中間転写ベルト51が第1回目に回転する際に光学式センサ103によって検出されなくてはならないからである。
新品マーキングMは、クリーニングブレード23の摺擦によって中間転写ベルト51から除去可能なものであり、ベルトクリーニング装置24通過後は中間転写ベルト51から消失している。よって、中間転写ユニット50が出荷される段階では、ベルト回転方向において、ベルトクリーニング装置24より下流であり、かつ、光学式センサ103よりも上流に位置決めて組み立てられていることが必要である。
図1に示すように、クリーニングブレード23から光学式センサ103までの間の中間転写ベルト51に形成されていれば、新品マーキングMをクリーニングブレード23で除去される前に光学式センサ103で読み取ることが可能になる。
しかし、これでは、クリーニングブレード23から光学式センサ103までの間で、中間転写ベルト51に接触している感光ドラム11a、11b、11c、11dに新品マーキングが転移する可能性がある。
そこで、実施例では、最終位置に配置された感光ドラム11d(一次転写部T1d)と光学式センサ103との間の中間転写ベルト51に新品マーキングMを位置決めている。
図2に示すように、新品マーキングMの上をカバー部材57で覆って、中間転写ユニット50の保管時、パッケージ開封取り出し時、交換取り付け時にパターンが破損しないようにしている。中間転写ユニット50が出荷された後、画像形成装置100の本体に新たに設置されるまでに、手指や機材が接触すると新品マーキングMが剥がれたり破損したりする可能性がある。このため、何も当接させない、何かが当接しないようなカバー部材57を与えて、新品マーキングMを保護している。
<制御手段>
図8は実施例の制御のフローチャート、図9はブレード供給トナー像の説明図、図10は新品マーキングを検知する閾値の説明図である。
図1に示すように、制御部110は、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pd等、画像形成装置100内の各ユニットの動作を制御するための制御基板(不図示)や、モータドライブ基板(不図示)等を備えている。
図1を参照して図8に示すように、制御部110は、新品マーキングMを施した中間転写体ユニット50に対しては、初回起動の自動検知と初回制御とを実行する。
制御部110は、本体電源が投入されると、直ちに光学式センサ103をON状態にして(S11)、中間転写ベルト51の回転を開始させる(S12)。
制御部110は、中間転写ユニット50の中間転写ベルト51に新品マーキングMが検知されると(S13のYES)、初回動作を開始させる(S14)。制御部110は、光学式センサ103にて中間転写ベルト51を読み取った結果から、中間転写ユニット50が新品であることを識別する。
一方、2回目以降の起動が行われる既使用の中間転写ベルト51には新品マーキングMが無いため(S13のNO)、通常動作の立ち上げ(S17、S18)を行ってスタンバイ状態となる。
図1を参照して図9に示すように、初期動作では、画像形成部Paを制御して中間転写ベルト51に吐き出しトナー像Hを形成してベルトクリーニング装置24のクリーニングブレード23の先端に供給する。また、光学式センサ103で中間転写ベルト51の素地部分の正反射光量を測定して、濃度パッチの検知に用いるバックグラウンドの初期値が更新される。
新品の中間転写ベルト51に施された新品マーキングMは、初期動作に伴う中間転写ベルト51の回転に伴って、ベルトクリーニング装置24へ搬送されて、クリーニングブレード23によって除去される(S15)。初期動作の終了後(S16)スタンバイ状態となる。
図5に示す新品マーキングMを検知した光学式センサ103からは、図10で示すようなインクリメンタルな出力信号が制御部110に出力される。中間転写ベルト51の回転速度が100mm/secであり、新品マーキングMのパターンの回転方向の長さ及び間隔が10mmのとき、信号検知の時間は、1つのパターンに対して100msec、5つのパターンについて最大1000msecとなる。
図10に示すように、中間転写ベルト51からの反射光量信号が2Vで、新品マーキングMのパターンからの反射光量信号が0.3Vとなっているので、閾値を1Vと定めている。制御部110は、中間転写ベルト51の回転開始から1.5秒間以内に、閾値1Vを下回る検出時間が70msec以上続いた後に閾値1Vを上回る状態が3回検知されると、中間転写ユニット50を新品と判断する。
検出時間を70msecとしたのは、100msecに対して余裕をもたせるためであり、同様に3回検知した場合としたのも、5つのマーキングのうち、いずれかが剥がれても問題が無いからである。
<別の実施例>
図11は別の実施例の新品マーキングの説明図である。
新品マーキングのパターンは、不慮の接触などで新品マーキングが部分的に破損している場合でも、新品マーキングであることを確実に検知できるパターンとすることが望ましい。一例としては、図11に示すように、中間転写ベルト51の半周を覆うような連続パターンが考えられる。別の一例としては、細かい幅、細かいピッチを持たせてやはり半周程度に施したインクリメンタルパターンが考えられる。
ここで、中間転写ベルト51の半周に新品マーキングを施す場合、新品マーキングが一次転写部部T1dを過ぎた位置から光学式センサ103までの中間転写ベルト51の長さに収まらない。このため、感光ドラム11a、11b、11c、11dに新品マーキングに接触して感光ドラム11a、11b、11c、11dに転移する可能性がある。
従って、感光ドラム11a、11b、11c、11dへの付着対策が必要となる。感光ドラム11a、11b、11c、11dとの接触により、検知前に新品マーキングが転移する対策としては、次のような方法が可能である。
新品マーキングをなす粉体粒子の帯電極性に応じて、感光ドラム側に転写しないように、感光ドラムを帯電して、一次転写ローラに一次転写バイアスを印加すればよい。今回実験で用いた、潤滑剤のシリコン微粒子(トスパール)は、マイナスの帯電極性を有しているので、感光ドラムを−600Vに帯電させて、一次転写ローラには+150Vを印加する。これにより、感光ドラム11a、11b、11c、11dへの新品マーキングの転移は極力押さえることができる。
以上説明したように、中間転写ベルト51上に新品マーキングMを施すことで、専用の検知装置等の高価な機材を用いることなく、中間転写ユニット50が新品であることを容易に検知でき、初期動作を確実かつ円滑に実行できる。
第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 中間転写ユニットの引き出し構造の説明図である。 光学式センサの配置の説明図である。 光学式センサの構成の説明図である。 新品マーキングの説明図である。 新品マーキングの検知信号の説明図である。 シリコン微粒子の粉体を直接塗布した中間転写ベルトの検知信号の説明図である。 実施例の制御のフローチャートである。 ブレード供給トナー像の説明図である。 新品マーキングを検知する閾値の説明図である。 別の実施例の新品マーキングの説明図である。
符号の説明
11a、11b、11c、11d 感光ドラム
12a、12b、12c、12d 帯電ローラ
13a、13b、13c、13d 露光装置
14a、14b、14c、14d 現像装置
19 二次転写ローラ
22 定着装置
23 クリーニングブレード
24 ベルトクリーニング装置
50 ベルト交換ユニット(中間転写ユニット)
51 ベルト搬送体(中間転写ベルト)
52、53、54 支持回転体(駆動ローラ、対向ローラ、テンションローラ)
56a、56b、56c、56d 支持回転体(一次転写ローラ)
103 光学式センサ
104 発光部(発光素子)
105 受光部(受光素子)
M 初回判別パターン(新品マーキング)
P 記録材
P1 パッチ画像
T1a、T1b、T1c、T1d 一次転写部
T2 二次転写部

Claims (6)

  1. ベルト搬送体と、
    前記ベルト搬送体を支持する複数の支持回転体と、を備え、
    画像形成装置に対して着脱交換が可能なベルト交換ユニットにおいて、
    前記ベルト搬送体は、前記ベルト搬送体に付着したトナーを除去するために前記画像形成装置に付設されたベルトクリーニング装置によって除去可能な初回判別パターンを有することを特徴とするベルト交換ユニット。
  2. 前記初回判別パターンは、前記ベルト搬送体に担持されたトナー像を検知するための光学式センサによって読み取り可能であることを特徴とする請求項1記載のベルト交換ユニット。
  3. 前記初回判別パターンは、トナーの粒径分布に重なる粒径分布を有する粉体を揮発性の液体に分散させて周期パターンを印刷した後に乾燥固化したものであることを特徴とする請求項2記載のベルト交換ユニット。
  4. 前記初回判別パターンは、前記ベルト搬送体の回転方向における最も下流の感光体に接する位置と前記光学式センサとの間に位置決められていることを特徴とする請求項2又は3記載のベルト交換ユニット。
  5. 前記初回判別パターンを覆うように取り付けられたカバー部材を備えることを特徴とする請求項4記載のベルト交換ユニット。
  6. 請求項1乃至5いずれか1項記載のベルト交換ユニットを着脱可能に支持する支持機構と、
    前記ベルト搬送体に付着したトナーを除去するベルトクリーニング装置と、
    前記ベルト搬送体に担持されたトナー像を検知する光学式センサと、を備えた画像形成装置において、
    前記光学式センサを起動させた状態で前記ベルト搬送体を起動し、前記光学式センサが前記ベルト搬送体に前記初回判別パターンを検知すると、前記ベルト搬送体の新品交換に伴う初回制御を実行する制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010217546A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Canon Inc 画像形成装置
JP2015068955A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置及び画像形成方法
JP2017049376A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 キヤノン株式会社 画像形成装置

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