JP2009300082A - ガス濃度検出装置 - Google Patents

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和雄 梁田
Koichi Awano
幸一 粟野
Shinya Yamamoto
真也 山本
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Abstract

【課題】 エンジンの排気系等に設けられるガス濃度検出装置の劣化判定を簡易かつ高精度に行うための技術を提供する。
【解決手段】 センサ制御部70は、ステップS3で第1センサ電極56bに流れた電流(第1電流Is1)を計測し、図示しないメモリに記憶する。センサ制御部70は、ステップS6で第2センサ電極56cに流れた電流(第2電流Is2)を計測した後、ステップS7で式(Ri=Is2/Is1)を用いて電流比Riを算出する。センサ制御部70は、ステップS8で電流比Riが所定の劣化判定閾値Rir(例えば、2.5)を下回っているか否かを判定する。長期間にわたる使用が行われると、第2センサ電極56cの劣化速度が高いため、電流比Riは次第に小さくなって遂にはステップS8の判定がYesとなる。すると、センサ制御部70は、ステップS9で初期値0のセンサ劣化フラグFsrを1とする。
【選択図】 図8

Description

本発明は、エンジンの排気系等に設けられるガス濃度検出装置に関する。
リーン空燃比で燃料を燃焼させるディーゼルエンジン等には、リーン運転時に生成される排気ガス中のNOxを捕捉し、リッチ運転時または理論空燃比運転(以下、ストイキ運転と記す)時に捕捉したNOxを還元浄化するNOx浄化触媒が付設されることが多い。しかしながら、LNCが捕捉できるNOx量には限界があるため、リーン運転のみを長時間継続することはできない。そこで、LNCに捕捉されたNOxを放出させるために空燃比(A/F)を一時的にリッチ化し(リッチスパイク運転を行い)、LNCから放出されたNOxを還元剤(HC、CO)によって還元して無害なNとして排出させている。リッチスパイク運転は、例えば、LNCの下流に設置されたNOxセンサの出力信号に基づきLNCのNOx捕捉能力を推定し、その推定結果が所定の閾値を下回った場合に実行される。
一般に、NOxセンサは、酸素イオン伝導性を有する複数の固体電解質層(セル)の間に第1チャンバと第2チャンバと基準大気チャンバとを画成するとともに、各チャンバに臨むセルにそれぞれ電極を形成した構造となっている。NOxセンサでは、第1チャンバと排気管内とに臨むセルの両面に電圧を印加することにより、セルを酸素ポンプとして作用させて排気ガス中の酸素濃度を一定の値とし、NOxをNOに還元するとともに、可燃性ガス(Co,HC,H等)を燃焼させる。次に、第2チャンバと基準大気チャンバとに臨むセルに電圧を印加することによって第1チャンバから流入した排気ガス中のNOを解離させる。すると、解離された酸素分子が第2チャンバ側の電極で電子を受け取ることによって酸素イオンとなり、この酸素イオンが基準大気チャンバに伝導する。そして、酸素イオンがセル内を伝導する際に流れる電流(センサセル電流)を検出し、この検出結果に第1チャンバでの余剰酸素分に係る補正を行うことによって排気ガス中のNOx濃度に比例した出力を得る(特許文献1参照)。
特開2007−198900号公報
NOxセンサは、その内部に排気ガスが導入される都合上、長期間にわたる使用(エンジンの運転)が行われると、第1チャンバや第2チャンバ内の電極に不純物(排気ガス中の未燃物質やカーボン等)が付着する。そして、第2チャンバ内の電極に不純物が付着した場合、NOの解離が円滑に行われなくなることで使用開始時に較べてセンサセル電流が小さくなり、NOx濃度の検出精度が次第に低下する(すなわち、NOxセンサが劣化する)ことが避けられない。しかしながら、NOxセンサの劣化は、一般に出力信号を徐々に小さくするものであるため、リード線の切断のように出力信号が全く無くなる故障とは異なり、正確に判定することが難しかった。例えば、現在の出力信号が小さいとしても、それがNOxセンサの劣化によるものなのか、あるいはNOx濃度が低いことによるものなのかが判別できないのである。
特許文献1では、この問題に対処すべく、第2チャンバ内の電極に一時的に高電圧(高解離時電圧)を印加し、その際のセンサセル電流の値に基づいて劣化を判定する方法を採っている。すなわち、排気ガス中にはNOxよりも解離し難い成分(HO:難解離成分)が存在するが、NOxセンサの劣化が進行していない場合には、高解離時電圧によって難解離成分も解離され、センサセル電流の値が有意に大きくなる。ところが、NOxセンサの劣化が進行した場合には、高解離時電圧を印加しても難解離成分が解離せず、センサセル電流の値が殆ど大きくならない。したがって、高解離時電圧印加時におけるセンサセル電流を所定の判定閾値と比較することにより、NOxセンサの劣化判定が可能となるのである。しかしながら、特許文献1の方法は、高解離時には、HOなどの出力が通常時の出力に上乗せされることを見ており、HOの解離とNOの解離とに相関性がない場合には、NOxに特定した解離能力が判別できない。
本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、エンジンの排気系等に設けられるガス濃度検出装置の劣化判定を簡易かつ高精度に行うための技術を提供することを目的とする。
第1の発明に係るガス濃度検出装置は、測定対象ガスが導入され、当該測定対象ガスに対して酸素イオンの汲み出しまたは汲み入れが行われる第1チャンバと、前記第1チャンバからの測定対象ガスが導入され、当該測定対象ガス中の特定ガス濃度に応じた酸素分圧が検出される第2チャンバと、基準酸素分圧雰囲気が導入され、当該基準酸素分圧雰囲気の酸素分圧が検出される基準酸素チャンバと、前記第2チャンバで検出された酸素分圧と、前記基準酸素チャンバで検出された酸素分圧とを比較することによって前記特定ガスの濃度を検出する特定ガス濃度検出手段とを有するガス濃度検出装置であって、前記第2チャンバには、所定の劣化速度で劣化する第1電極と、当該第1電極とは異なる劣化速度で劣化する第2電極とが設置され、前記第1電極と前記第2電極とに所定の電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段によって電圧が印加された際に前記第1電極に流れる電流と前記第2電極に流れる電流との比を電流比として算出する電流比算出手段と、前記電流差が所定の劣化判定閾値を超えた場合に、劣化が生じていると判定する劣化判定手段とを備えたことを特徴とする。
第1の発明は、第2の発明に係るガス濃度検出装置において、前記第1電極がプラチナを素材金属とし、前記第2電極がプラチナとロジウムとを素材金属とすることを特徴とする。
第1の発明によれば、互いに劣化速度の異なる第1,第2電極を同一条件(第2チャンバ内)におき、第1,第2電極の出力電流比が劣化判定閾値を超えたことをもって劣化と判定するようにしたため、劣化判定が簡単かつ高精度に行えるようになる。また、第2の発明によれば、第1,第2電極間で劣化速度に大きな差が生じるため、劣化判定の精度が向上する。
以下、図面を参照して、本発明を自動車用NOxセンサの劣化判定に適用した一実施形態を詳細に説明する。
図1は実施形態に係るエンジンシステムの概略構成を示す模式図であり、図2は実施形態に係るエンジンECUの概略構成を示すブロック図であり、図3は実施形態に係るNOxセンサの検出部を示す縦断面図であり、図4は実施形態に係る第1絶縁スペーサの斜視図であり、図5は実施形態に係る酸素分圧検知セルの斜視図であり、図6は実施形態に係る第2絶縁スペーサの斜視図である。
≪実施形態の構成≫
<エンジンシステムの全体構成>
図1に示すように、エンジンシステム1は、自動車のエンジンルーム(図示せず)に搭載された直列4気筒のディーゼルエンジン(内燃機関:以下、単にエンジンと記す)Eを中核に、エアクリーナ2や吸気管3、インタークーラ4、吸気マニホールド5等からなる吸気系と、排気マニホールド6や排気管7等からなる排気系と、コモンレール8や電子制御式の燃料噴射弁9等からなる燃料供給系とを備えている。本実施形態では、エンジンシステム1を統括制御するエンジンECU(Electronic Control Unit:以下、単にECUと記す)10が車室内に設置される一方、運転者によって操作されるアクセルペダル11が運転席に設置されている。なお、エンジンEには、クランク角度を検出するクランク角センサ12、気筒内の圧力を検出する筒内圧センサ(筒内圧検出手段)13、インタークーラの下流側における吸気温度を検出する吸気温センサ14、エンジン水温を検出する水温センサ15等が設置されている。また、アクセルペダル11には、その踏込量を検出するアクセルセンサ16が付設されている。
吸気管3と排気管7との間には可変容量型ターボチャージャ(Variable Geometry Turbocharger:以下、VGターボと記す)21が設置され、排気ガスのエネルギーによって加圧された空気がエンジンEに供給される。また、吸気管3の管路には電子制御式のスロットル弁22が設置され、所定の運転領域でエンジンEの吸気量が絞られる。また、吸気管3と吸気マニホールド5との間には、低回転低負荷運転域等での吸気流速を高めるべく、流路断面積を絞るスワールコントロール弁23が設けられている。なお、吸気管3には、VGターボ21の上流側に吸気流量を検出する吸気流量センサ24が設置され、VGターボ21の下流側に過給圧を検出する過給圧センサ25が設置されている。また、スロットル弁22には、その開度を検出するスロットル開度センサ26が付設されている。
吸気マニホールド5と排気マニホールド6とは、高温の排気ガスを燃焼室に導くべく、排気ガス再循環(以下、EGRと記す)通路31を介して互いに連結されている。EGR通路31には、燃焼室に流入させる排気ガス(EGRガス)の量を調節するEGR弁32が設けられている。また、排気管7の管路には、排気浄化手段として、ディーゼル酸化触媒(Diesel Oxidation Catalyst:以下、DOCと記す)41と、ディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter:以下、DPFと記す)42と、リーンNOx触媒(Lean NOx Catalyst:以下、LNCと記す)43とが排気の流れに沿って設置され、LNC43の下流には排気ガス中のNOx濃度を検出するNOxセンサ50が更に設置されている。
<エンジンECU>
エンジンECU10は、マイクロコンピュータやROM、RAM、周辺回路、入出力インタフェース、各種ドライバ等から構成されている。図2に示すように、エンジンECU10には上述した各センサからの検出信号が入力する一方、エンジンECU10からは上述した各制御機器(燃料噴射弁9やVGターボ21等)への駆動信号が出力される。なお、エンジンECU10には、上述したもの以外にも多数のセンサやエンジン制御機器が接続されているが、説明が煩雑になることを避けるため、それらについての記載は省略する。
<NOxセンサ>
次に、図3〜図6を参照して、NOxセンサの検出部の構造を説明する。なお、説明の便宜上、図3の左右方向を前後とし、図3の紙面に直交する方向を左右とする。
NOxセンサ50の検出部51は矩形棒状を呈しており、図3に示すように、酸素ポンプセル52と、第1絶縁スペーサ53と、酸素分圧検知セル54と、第2絶縁スペーサ55と、センサポンプセル56とをこの順に積層することによって構成されている。また、センサポンプセル56内には、検出部51を活性化温度に昇温するためのヒータ57が埋設されている。
酸素ポンプセル52と酸素分圧検知セル54との間には(すなわち、第1絶縁スペーサ53には)、その前部に第1チャンバ61が画成されている。また、酸素ポンプセル52とセンサポンプセル56との間には(すなわち、第1絶縁スペーサ53、酸素分圧検知セル54および第2絶縁スペーサ55には)、第1チャンバ61の後方に隣接するかたちで第2チャンバ62が画成されている。更に、酸素分圧検知セル54とセンサポンプセル56との間には(すなわち、第2絶縁スペーサ55には)、第2チャンバ62の前方に位置するかたちで基準酸素チャンバ63が画成されている。排気管7からの排気ガスは、矢印で示すように、第1チャンバ61を経由した後に第2チャンバ62に導入される。また、基準酸素チャンバ63には、内部の酸素濃度が所定の基準値に維持されるように、ポンピングによって第1チャンバ61からOが導入される。
酸素ポンプセル52は、第1チャンバ61に導入された排気ガスの酸素濃度を制御するものであり、固体電解質層52aと、固体電解質層52aの上面に貼着された第1ポンプ電極52bと、固体電解質層52aの下面に貼着された第2ポンプ電極52cとを有している。固体電解質層52aは、酸素イオン伝導性を有する固体電解質(本実施形態では、ジルコニア)を素材とし、矩形板状を呈している。
排気管7内に臨む第1ポンプ電極52bは、プラチナ(Pt)とセラミックスとを素材とする多孔質のサーメットとして形成されている。また、第1チャンバ61に臨む第2ポンプ電極52cは、NOx還元能力の低い金属(例えば、金(Au))とセラミックスとを素材とする多孔質のサーメットとして形成されるとともに、NOxセンサ50の本体金具(図示せず)を介して排気管7にアースされている。
第1絶縁スペーサ53は、アルミナ等の絶縁体を素材とする矩形板状のものであり、図4に示すように、その前端に排気ガス導入部(切り欠き)53aが設けられるとともに、排気ガス導入部53aを介して排気ガスが導入される第1チャンバ空隙53bが形成されている。排気ガス導入部53aには多孔質素材からなる第1拡散層53cが嵌挿され、第1チャンバ空隙53bの後部には、これも多孔質素材からなり、矩形の第2チャンバ空隙53dを有する第2拡散層53eが嵌挿されている。第1チャンバ空隙53bにおける第2拡散層53eの前方部分は、酸素ポンプセル52およびセンサポンプセル56に挟まれることによって第1チャンバ61を構成する。また、第2チャンバ空隙53dは、第2チャンバ62の一部を構成する。
酸素分圧検知セル54は、第1チャンバ61内の排気ガスの酸素濃度を検出するものであり、固体電解質層54aと、固体電解質層54aの上面に貼着された第1分圧検知電極54bと、固体電解質層54aの下面に貼着された第2分圧検知電極54cとを有している。固体電解質層54aは、酸素ポンプセル52の固体電解質層52aと同様の固体電解質を素材としており、図5に示すように、矩形の第2チャンバ空隙54dを有する矩形板状を呈している。第2チャンバ空隙54dは、第2チャンバ62の一部を構成すべく、第1絶縁スペーサ53における第2チャンバ空隙53dに連続している。
第1チャンバ61に臨む第1分圧検知電極54bは、酸素ポンプセル52の第2ポンプ電極52cと同様に、NOx還元能力の低い金属(例えば、金(Au))とセラミックスとを素材とする多孔質のサーメットとして形成されるとともに、NOxセンサ50の本体金具を介して排気管7にアースされている。また、基準酸素チャンバ63に臨む第2分圧検知電極54cは、酸素ポンプセル52の第1ポンプ電極52bと同様に、プラチナ(Pt)とセラミックスとを素材とする多孔質のサーメットとして形成されている。
第2絶縁スペーサ55は、第1絶縁スペーサ53と同様に、アルミナ等の絶縁体を素材とした矩形板状のものであり、図6に示すように、酸素分圧検知セル54の第2チャンバ空隙54dに連続する矩形の第2チャンバ空隙55aと、基準酸素チャンバ63を画成する矩形の大気チャンバ空隙55bとを有している。
センサポンプセル56は、第2チャンバ62内の排気ガスのNOx濃度を検出するものであり、固体電解質層56aと、いずれも固体電解質層56aの上面に貼着された第1センサ電極56bと、第2センサ電極56cと、第3センサ電極56dとを有している。固体電解質層56aは、酸素ポンプセル52の固体電解質層52aと同様に、酸素イオン伝導性を有する固体電解質(本実施形態では、ジルコニア)を素材とし、矩形板状を呈している。
第1センサ電極56bと第2センサ電極56cとは、どちらも第2チャンバ62に臨んでいるが、出力電流と排気ガスに暴露された際の劣化速度とが異なっている。すなわち、第1センサ電極56bはプラチナ(Pt)とセラミックスとを素材とする多孔質のサーメットとして形成されているが、第2センサ電極56cはプラチナ(Pt)とロジウム(Rh)とセラミックスとを素材とする多孔質のサーメットとして形成されている。これにより、図7に示すように、出力電流は第1センサ電極56bよりも第2センサ電極56cの方が大きいが、第1センサ電極56bよりも第2センサ電極56cの方が早期に劣化する。なお、基準酸素チャンバ63に臨む第3センサ電極56dは、プラチナ(Pt)とセラミックスとを素材とする多孔質のサーメットとして形成されている。
<センサ制御部>
図3に示すように、エンジンECU10にはNOxセンサ50を制御するセンサ制御部70が内装されている。センサ制御部70は、NOxセンサ50の各電極52b,52c,54b,54c,56b,56c,56dに適宜電圧を印加するとともに、第1センサ電極56bおよび第2センサ電極56cに流れる電流を検出し、更に必要に応じてヒータ57への通電を行う。
≪実施形態の作用≫
エンジンシステム1が起動されると、エンジンECU10は、運転者のキー操作に応じてエンジンEを始動した後、上述した各種センサの検出信号等に基づいて目標燃料噴射量や目標過給圧を設定した後、燃料噴射弁9やVGターボ21等を駆動することでエンジンEを運転制御する。また、エンジンECU10は、NOxセンサ50の出力信号に基づいてLNC43のNOx捕捉能力を推定し、その推定結果が所定の閾値を下回った場合にLNC43を再生させるべくリッチスパイク運転を実行する。
<劣化判定制御>
一方、エンジンECU10のセンサ制御部70は、所定の運転タイミング(例えば、エンジンEの始動後に一定時間が経過した時点)で図8のフローチャートにその手順を示す劣化判定制御を実行する。劣化判定制御を開始すると、センサ制御部70は、図8のステップS1で現在がNOxセンサ50の劣化判定が実行可能な状態(以下、判定可能状態と記す)であるか否かを判定し、この判定がNoであれば何ら処理を行わずにスタートに戻る。なお、NOxセンサ50の劣化判定は、NOxセンサ50に十分な量のNOxが流入する状況、すなわち、排気温度等からLNC43が未活性であると推定される場合等にのみ実行可能となる。
ステップS1の判定がYesであった場合、センサ制御部70は、ステップS2で第1センサ電極56bに所定の電圧を印加する。これにより、第1センサ電極56bでは、第2チャンバ62に流入した排気ガス中のNOが窒素と酸素とに解離された後、酸素原子が電子を受け取ることによって酸素イオンが生成される。酸素イオンは、センサポンプセル56の固体電解質層56a内を伝導した後、第3センサ電極56dで電子を放出することで酸素分子となって基準酸素チャンバ63に流入する。その結果、第1センサ電極56bには、酸素イオンの伝導量(すなわち、NOx濃度)に応じた電流が流れる。
次に、センサ制御部70は、ステップS3で第1センサ電極56bに流れた電流(第1電流Is1)を計測し、図示しないメモリに記憶する。
次に、センサ制御部70は、ステップS4で判定可能状態にあるか否かを再び判定し、エンジンEの運転状態が変化してこの判定がNoとなれば何ら処理を行わずにスタートに戻る。
判定可能状態が継続してステップS4の判定がYesとなると、センサ制御部70は、ステップS5で第2センサ電極56cに所定の電圧を印加する。これにより、第2センサ電極56cbには、上述した第1センサ電極56bと同様に、NOx濃度に応じた電流が流れる。
次に、センサ制御部70は、ステップS6で第2センサ電極56cに流れた電流(第2電流Is2)を計測した後、ステップS7で下式を用いて電流比Riを算出する。
Ri=Is1/Is2
次に、センサ制御部70は、ステップS8で電流比Riが所定の劣化判定閾値Rir(例えば、0.4)を超えているか否かを判定し、この判定がNoであれば、NOxセンサ50が劣化していないため、何ら処理を行わずにスタートに戻る。
一方、長期間にわたる使用が行われると第1センサ電極56bと第2センサ電極56cとはともに劣化するが、図7に示すように、第2センサ電極56cの劣化速度が高いため、電流比Riは次第に大きくなって遂にはステップS8の判定がYesとなる。すると、センサ制御部70は、ステップS9で初期値0のセンサ劣化フラグFsrを1とする。これにより、エンジンECU10は、図示しないインストルメントパネル内の警告灯の点灯やダイアグノーシスシステムへの劣化判定コードの記録等を行うことができる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様は上記実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態は本発明を自動車用ディーゼルエンジンに装着されるNOxセンサに適用したものであるが、自動車用ディーゼルエンジン以外のエンジンや一般の燃焼設備に用いられるNOxセンサにも当然に適用可能であるし、NOxセンサ以外のガスセンサにも適用可能である。また、上記実施形態では、第1電極にプラチナを使用し、第2電極にプラチナとロジウムとを使用したが、劣化速度を異ならせることができれば、プラチナやロジウム以外の金属を採用してもよい。また、上記実施形態ででは第1,第2電極をともにセンサ電極としたが、例えば、第1,第2電極の一方を酸素ポンプセルに設けられる補助ポンプ電極としてもよい。また、上記実施形態では第1,第2電極に個別に電圧を印加して電流をそれぞれ計測するようにしたが、第1,第2電極に同時に電圧を印加するようにしてもよい。その他、ディーゼルエンジンの具体的構成や制御の具体的手順等についても、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。
実施形態に係るエンジンシステムの概略構成を示す模式図である。 実施形態に係るエンジンECUの概略構成を示すブロック図である。 実施形態に係るNOxセンサの検出部を示す縦断面図でる。 実施形態に係る第1絶縁スペーサの斜視図である。 実施形態に係る酸素分圧検知セルの斜視図である。 実施形態に係る第2絶縁スペーサの斜視図である。 実施形態に係る第1,第2電極のNOx濃度に対する出力電流を示すグラフである。 実施形態に係る劣化判定制御の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジンシステム
7 排気管
10 エンジンECU
43 LNC
50 NOxセンサ
51 検出部
52 酸素ポンプセル
53 第1絶縁スペーサ
54 酸素分圧検知セル
55 第2絶縁スペーサ
56 センサポンプセル
56b 第1センサ電極(第1電極)
56c 第2センサ電極(第2電極)
61 第1チャンバ
62 第2チャンバ
63 基準酸素チャンバ
70 センサ制御部
E エンジン

Claims (2)

  1. 測定対象ガスが導入され、当該測定対象ガスに対して酸素イオンの汲み出しまたは汲み入れが行われる第1チャンバと、
    前記第1チャンバからの測定対象ガスが導入され、当該測定対象ガス中の特定ガス濃度に応じた酸素分圧が検出される第2チャンバと、
    基準酸素分圧雰囲気が導入され、当該基準酸素分圧雰囲気の酸素分圧が検出される基準酸素チャンバと、
    前記第2チャンバで検出された酸素分圧と、前記基準酸素チャンバで検出された酸素分圧とを比較することによって前記特定ガスの濃度を検出する特定ガス濃度検出手段と
    を有するガス濃度検出装置であって、
    前記第2チャンバには、所定の劣化速度で劣化する第1電極と、当該第1電極とは異なる劣化速度で劣化する第2電極とが設置され、
    前記第1電極と前記第2電極とに所定の電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記電圧印加手段によって電圧が印加された際に前記第1電極に流れる電流と前記第2電極に流れる電流との比を電流比として算出する電流比算出手段と、
    前記電流差が所定の劣化判定閾値を超えた場合に、劣化が生じていると判定する劣化判定手段と
    を備えたことを特徴とするガス濃度検出装置。
  2. 前記第1電極がプラチナを素材金属とし、前記第2電極がプラチナとロジウムとを素材金属とすることを特徴とする、請求項1に記載されたガス濃度検出装置。
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JP2015064227A (ja) * 2013-09-24 2015-04-09 株式会社デンソー ガス濃度検出装置
WO2016058372A1 (zh) * 2014-10-14 2016-04-21 中兴通讯股份有限公司 气体检测预警的方法、装置、系统及计算机存储介质

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015064227A (ja) * 2013-09-24 2015-04-09 株式会社デンソー ガス濃度検出装置
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