JP2009299541A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】上流側触媒の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒での排気浄化効率が低下することを抑制する。
【解決手段】内燃機関の排気浄化装置は、上流側触媒15に流入する排気空燃比を理論空燃比に対して強制的にリッチ化させるリッチ化制御と強制的にリーン化させるリーン化制御とを交互に行う。リッチ化制御実行時、酸素センサ22の出力電圧が低下して所定電圧以下となってから所定期間が経過した後にリッチ化制御を停止してリーン化制御を実行する。また、リッチ化及びリーン化制御の実行中に酸素センサ22の出力電圧変化に基づき上流側触媒15の最大酸素吸蔵量を推定する。また、リッチ化及びリーン化制御の実行にともなう下流側触媒16の酸素吸蔵量の増減中心量が所定量よりも大きい場合には、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量が少ないときほど上記所定期間でのリッチ化度合を大きくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化用の上流側触媒及び上流側触媒の下流側に設けられる排気浄化用の下流側触媒を備える内燃機関に適用されて、上流側触媒に流入する排気の空燃比を理論空燃比に対して強制的にリッチ化させるリッチ化制御と強制的にリーン化させるリーン化制御とを交互に行う制御手段を備える内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来、この種の内燃機関の排気浄化装置としては、例えば特許文献1に記載のものがある。特許文献1に記載のものも含め、従来一般の内燃機関の排気浄化装置では、排気通路に設けられた酸素吸蔵機能を有する触媒を通じて排気の浄化を行うようにしている。また、こうした内燃機関の排気浄化装置では、以下のようにして、触媒の劣化判定を行うようにしている。すなわち、酸素吸蔵機能を有する触媒は、これに流入する排気の空燃比が理論空燃比に対してリーンのときには排気に含まれる酸素を吸蔵する一方、同空燃比が理論空燃比に対してリッチのときには吸蔵した酸素を放出する。また、触媒の劣化が進行するほど、触媒が吸蔵することのできる酸素量の最大値(以下、最大酸素吸蔵量Cmax)が減少する。これらのことから、機関運転状態に基づいて触媒の最大酸素吸蔵量Cmaxを推定するとともに、その推定された最大酸素吸蔵量Cmaxに基づいて触媒の劣化判定を行うようにしている。
具体的には、内燃機関の目標空燃比TAFを理論空燃比に対して強制的にリッチ化させるリッチ化制御と強制的にリーン化させるリーン化制御とを交互に行う、いわゆる空燃比アクティブ制御を行う。そして、リッチ化制御を通じて触媒の酸素吸蔵量が「0」となるまで触媒から酸素を放出させ、次に、リーン化制御を通じて触媒の酸素吸蔵量が最大酸素吸蔵量Cmaxとなるまで触媒に酸素を吸蔵させる。リーン化制御が開始されて酸素の吸蔵が開始されてから酸素の吸蔵が完了するまでに触媒に流入した酸素量の積算値を最大酸素吸蔵量Cmaxとして推定する。そして、推定された最大酸素吸蔵量Cmaxに基づいて触媒の劣化判定を行う。
また、図8に示すように、内燃機関1には、排気通路13に設けられる上流側触媒15と同上流側触媒15の下流側に設けられる下流側触媒16とを備えるものがある。内燃機関1において、上流側触媒15の上流側には空燃比センサ21が設けられ、上流側触媒15と下流側触媒16との間には酸素センサ22が設けられている。
こうした内燃機関1において、上記空燃比アクティブ制御を行うと、以下のように各種パラメータが推移する。すなわち、図9に示すように、時刻t21からリッチ化制御が行われると(図9(a))、上流側触媒15では、吸蔵された酸素が放出されて酸素吸蔵量CUが減少するようになる(図9(b))。一方、下流側触媒16では、上流側触媒15から放出されて酸素を多く含んだ排気が流入することから、酸素吸蔵量CLが増加するようになる(図9(d))。そして、時刻t22において上流側触媒15の酸素吸蔵量CUが「0」となって上流側触媒15から流出する排気の酸素濃度が所定濃度以下となると(図9(b))、上流側触媒15と下流側触媒16との間に設けられた酸素センサ22の出力電圧Voは低下して所定電圧Voth以下となる(図9(c))。このように酸素センサ22の出力電圧Voが所定電圧Voth以下となることをもって、リッチ化制御が停止され、次に、時刻t22からリーン化制御が行われるようになる(図9(a))。こうしてリーン化制御が行われると、上流側触媒15では、排気に含まれる酸素が吸蔵されて酸素吸蔵量CUが増加するようになる(図9(b))。一方、下流側触媒16では、上流側触媒15にて酸素が吸蔵された後の酸素をほとんど含まない排気が流入することから、酸素吸蔵量CLが減少するようになる(図9(d))。
特開2001―329832号公報
ところで、こうした空燃比アクティブ制御が行われると、下流側触媒16においては、図9に示すように、所定の酸素吸蔵量CLAを中心として酸素吸蔵量CLが増減することとなる。ところが、上流側触媒15では、図10に示すように、劣化等に起因して最大酸素吸蔵量CUmaxが少なくなると、リッチ化制御及びリーン化制御における制御周期が短くなる。尚、図中に示される最大酸素吸蔵量CUNmaxは、劣化の全く生じていない初期の上流側触媒15の最大酸素吸蔵量である。そして、下流側触媒16に流入する排気の酸素濃度が短い周期で変化するようになり、下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの増減幅が小さくなるとともに、その増減の周期も短くなる。その結果、下流側触媒16では、酸素吸蔵量CLの多い状態が継続する場合にはNOxの浄化効率が低下し、酸素吸蔵量CLの少ない状態が継続する場合にはHCの浄化効率が低下することとなる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、上流側触媒の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒での排気の浄化効率が低下することを抑制することのできる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化用の上流側触媒と、同上流側触媒の下流側に設けられる排気浄化用の下流側触媒と、前記上流側触媒から流出する排気の酸素濃度を検出する検出手段と、前記上流側触媒に流入する排気の空燃比を理論空燃比に対して強制的にリッチ化させるリッチ化制御と強制的にリーン化させるリーン化制御とを交互に行う空燃比制御手段と、前記空燃比制御手段により前記リッチ化制御を実行するとき、前記検出手段により検出される前記排気の酸素濃度が低下して所定濃度以下となってから所定期間が経過した後に当該リッチ化制御を停止して前記リーン化制御を実行する切替手段とを備える内燃機関の排気浄化装置であって、前記リッチ化制御及び前記リーン化制御の実行中に前記検出手段により検出される排気の酸素濃度変化に基づいて前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量を推定する推定手段を備え、前記切替手段は、前記リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない前記下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも多い側を中心として増減する場合には、前記推定手段により推定される前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リッチ化制御の実行に際して前記所定期間でのリッチ化度合を大きくすることをその要旨としている。
上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少なくなるほど、リッチ化制御の実行にともなう上流側触媒からの酸素の放出が早期に完了するようになる。これにより、リッチ化制御が開始されてから停止されるまでに要する時間、すなわちリッチ化制御における制御周期が短くなる。その結果、下流側触媒の酸素吸蔵量の増減幅が小さくなるとともに、その増減の周期も短くなる。従って、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも多い側を中心として増減する場合には、下流側触媒においては、酸素吸蔵量の多い状態が生じ、NOxの浄化効率が低下することとなる。
これに対して上記構成によれば、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも多い側を中心として増減する場合には、上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リッチ化制御の実行に際して、上流側触媒から流出する排気の酸素濃度が所定濃度以下となってからリッチ化制御が停止されるまでの所定期間におけるリッチ化度合が大きくされる。これにより、下流側触媒からの酸素の放出が促進されるようになり、上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときであっても、下流側触媒の酸素吸蔵量の多い状態に維持されたままになることを抑制することができるようになる。従って、上流側触媒の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒でのNOxの浄化効率が低下することを抑制することができるようになる。
ちなみに、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも多い側を中心として増減するか否かについては、内燃機関の各種構成によって決まる固有値であるため、予め実験等を通じて把握するようにすればよい。
(2)請求項1に記載の発明は、請求項2に記載の発明によるように、前記制御手段は、前記推定手段により推定される前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リッチ化制御の実行に際して前記所定期間を長くするといった態様をもって具体化することができる。
(3)また、請求項1または請求項2に記載の発明は、請求項3に記載の発明によるように、前記制御手段は、前記推定手段により推定される前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リッチ化制御の実行に際して前記所定期間での目標空燃比をリッチ側に設定するといった態様をもって具体化することもできる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記切替手段は、前記リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない前記下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも多い側を中心として増減する場合には、同下流側触媒の酸素吸蔵量の増減の中心が多い側にあるときほど、当該リッチ化制御の実行に際して前記所定期間でのリッチ化度合を大きくすることをその要旨としている。
リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも多い側を中心として増減する場合には、酸素吸蔵量の増減の中心が多い側にあるときほど、酸素吸蔵量の多い状態が生じやすく、NOxの浄化効率低下が一層顕著になる。この点、上記構成によれば、酸素吸蔵量の増減の中心が多い側にあるときほど、当該リッチ化制御の実行に際して上記所定期間でのリッチ化度合が大きくされる。これにより、下流側触媒の酸素吸蔵量の多い状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。従って、上流側触媒の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒でのNOxの浄化効率が低下することを的確に抑制することができるようになる。
(5)請求項5に記載の発明は、内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化用の上流側触媒と、同上流側触媒の下流側に設けられる排気浄化用の下流側触媒と、前記上流側触媒から流出する排気の酸素濃度を検出する検出手段と、前記上流側触媒に流入する排気の空燃比を理論空燃比に対して強制的にリッチ化させるリッチ化制御と強制的にリーン化させるリーン化制御とを交互に行う空燃比制御手段と、前記空燃比制御手段により前記リーン化制御を実行するとき、前記検出手段により検出される前記排気の酸素濃度が上昇して所定濃度以上となってから所定期間が経過した後に当該リーン化制御を停止して前記リッチ化制御を実行する切替手段とを備える内燃機関の排気浄化装置であって、前記リッチ化制御及び前記リーン化制御の実行中に前記検出手段により検出される排気の酸素濃度変化に基づいて前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量を推定する推定手段を備え、前記切替手段は、前記リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない前記下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも少ない側を中心として増減する場合には、前記推定手段により推定される前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リーン化制御の実行に際して前記所定期間でのリーン化度合を大きくすることをその要旨としている。
上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少なくなるほど、リーン化制御の実行にともなう上流側触媒での酸素の吸蔵が早期に完了するようになる。これにより、リーン化制御が開始されてから停止されるまでに要する時間が短くなり、リーン化制御における制御周期が短くなる。その結果、下流側触媒の酸素吸蔵量の増減幅が小さくなるとともに、その増減の周期も短くなる。従って、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも少ない側を中心として増減する場合には、下流側触媒においては、酸素吸蔵量の少ない状態が生じ、HCの浄化効率が低下することとなる。
これに対して上記構成によれば、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも少ない側を中心として増減する場合には、上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リーン化制御の実行に際して、上流側触媒から流出する排気の酸素濃度が所定濃度以上となってからリーン化制御が停止されるまでの所定期間におけるリーン化度合が大きくされる。これにより、下流側触媒での酸素の吸蔵が促進されるようになり、上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときであっても、下流側触媒の酸素吸蔵量の少ない状態に維持されたままになることを抑制することができるようになる。従って、上流側触媒の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒でのHCの浄化効率が低下することを抑制することができるようになる。
ちなみに、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも少ない側を中心として増減するか否かについては、内燃機関の各種構成によって決まる固有値であるため、予め実験等を通じて把握するようにすればよい。
(6)請求項5に記載の発明は、請求項6に記載の発明によるように、前記制御手段は、前記推定手段により推定される前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リーン化制御の実行に際して前記所定期間を長くするといった態様をもって具体化することができる。
(7)また、請求項5または請求項6に記載の発明は、請求項7に記載の発明によるように、前記制御手段は、前記推定手段により推定される前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リーン化制御の実行に際して前記所定期間での目標空燃比をリーン側に設定するといった態様をもって具体化することもできる。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記切替手段は、前記リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない前記下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも少ない側を中心として増減する場合には、前記下流側触媒の酸素吸蔵量の増減の中心が少ない側にあるときほど、当該リーン化制御の実行に際して前記所定期間でのリーン化度合を大きくすることをその要旨としている。
リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも少ない側を中心として増減する場合には、酸素吸蔵量の増減の中心が少ない側にあるときほど、酸素吸蔵量の少ない状態が生じやすく、HCの浄化効率低下が一層顕著になる。この点、上記構成によれば、酸素吸蔵量の増減の中心が少ない側にあるときほど、当該リーン化制御の実行に際して上記所定期間でのリーン化度合が大きくされる。これにより、下流側触媒の酸素吸蔵量の少ない状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。従って、上流側触媒の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒でのHCの浄化効率が低下することを的確に抑制することができるようになる。
(9)請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の発明は、請求項9に記載の発明によるように、前記所定量は、前記下流側触媒の最大酸素吸蔵量の半分の値であるといった態様をもって具体化することができる。
ちなみに、下流側触媒の経時劣化は極めて小さいため、ここでは劣化の全く生じていない初期の最大酸素吸蔵量の半分の値を上記最大酸素吸蔵量とすることができる。
[第1実施形態]
以下、図1〜図4を参照して、本発明にかかる内燃機関の排気浄化装置を車載ガソリンエンジン(以下、「エンジン1」)の排気浄化装置として具体化した第1実施形態について詳細に説明する。
図1に、エンジン1及びこれを制御する電子制御装置2の概略構成を模式的に示す。
エンジン1は、吸気通路11、燃焼室12、及び排気通路13を備えて構成されている。吸気通路11には同吸気通路11に燃料を噴射する燃料噴射弁14が設けられている。燃料噴射弁14から噴射された燃料と吸気通路11を通じて供給される空気とが混合され、こうして混合された混合気が燃焼室12に供給される。そして、燃焼室12にて混合気が燃焼されることによりエンジン1の出力が発生する。また、燃焼により発生した排気は、排気通路13へと排出される。排気通路13には、その上流側から順に、上流側触媒15及び下流側触媒16が設けられている。これら上流側触媒15及び下流側触媒16は共に酸素吸蔵機能を有するものである。すなわち、これら触媒15,16は、これらに流入する排気の空燃比が理論空燃比に対してリーンのときには排気に含まれる酸素を吸蔵する一方、同空燃比が理論空燃比に対してリッチのときには吸蔵した酸素を放出する。
また、エンジン1には、その運転状態を検出するための各種センサが設けられている。すなわち、排気通路13において上流側触媒15の上流側には上流側触媒15に流入する排気の酸素濃度を検出する空燃比センサ21が設けられている。また、上流側触媒15と下流側触媒16との間には上流側触媒15から流出する排気の酸素濃度を検出する酸素センサ22が設けられている。ここで、空燃比センサ21は、排気の酸素濃度に比例する電圧Vafを出力するものであり、排気の酸素濃度が高いときほど、すなわち排気の空燃比がリーン側にあるときほど大きな電圧Vafを出力する。酸素センサ22は、排気の空燃比が理論空燃比よりもリッチ側にあるときには約1Vの電圧Voを出力し、排気の空燃比が理論空燃比よりもリーン側にあるときには約0Vの電圧Voを出力するものである。また、排気の空燃比が理論空燃比を挟んでリッチ側からリーン側へ(リーン側からリッチ側へ)変化するときには電圧Voは急激に変化する。また、エンジン1のクランクシャフトの回転速度から機関回転速度NEを検出する機関回転速度センサ23が設けられている。また、燃焼室12に供給される吸気の量(以下、「吸気量GA」)を検出する吸気量センサ24が設けられている。尚、これらセンサ以外にも各種のセンサが必要に応じて設けられている。
電子制御装置2は、各種制御を実行するためのプログラム及び演算用マップ、並びに制御の実行に際して算出される各種データ等を記憶するメモリを備えて構成されており、上記各センサ21〜24をはじめとする各種センサの出力値により把握される機関運転状態等に基づいて、例えば次の各制御を実行する。すなわち、機関回転速度NE及び吸気量GA等に基づいて燃料噴射量Qを算出し、同燃料噴射量Qに応じて燃料噴射弁14を制御する燃料噴射制御を実行する。
また、空燃比センサ21の検出結果に基づいて混合気の空燃比AFを推定し、こうして推定された空燃比が目標空燃比TAFに一致するように燃料噴射量Qに対する空燃比補正値を算出して燃料噴射量を増減補正する空燃比フィードバック制御を実行する。
また、混合気の空燃比AFを制御することにより、上流側触媒15に流入する排気の空燃比を理論空燃比に対して強制的にリッチ化させるリッチ化制御と強制的にリーン化させるリーン化制御とを交互に行う空燃比アクティブ制御を実行する。
また、電子制御装置2は、空燃比アクティブ制御の実行中に、酸素センサ22の出力電圧Voの変化に基づいて上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxを推定する最大酸素吸蔵量推定制御を実行する。具体的には、リッチ化制御を通じて上流側触媒15の酸素吸蔵量CUが「0」となるまで同触媒15から酸素を放出させる。上流側触媒15の酸素吸蔵量CUが「0」となって上流側触媒15から流出する排気の酸素濃度が所定濃度以下になると、酸素センサ22の出力電圧Voは低下して所定電圧Voth以下となる。このことから、上流側触媒15の酸素吸蔵量CUが「0」となったことを酸素センサ22の出力電圧Voが所定電圧Voth以下となることをもって把握することができる。ここで、本実施形態では、酸素センサ22の出力電圧Voが所定電圧Voth以下となってから所定期間ΔtRが経過した後に当該リッチ化制御を停止してリーン化制御を実行する切替制御を行うようにしている。次に、リーン化制御を通じて上流側触媒15の酸素吸蔵量CUが最大酸素吸蔵量CUmaxとなるまで同触媒15に酸素を吸蔵させる。そして、上流側触媒15の酸素吸蔵量CUが最大酸素吸蔵量CUmaxとなって上流側触媒15から流出する排気の酸素濃度が所定濃度以上になると、酸素センサ22の出力電圧Voは上昇して所定電圧Voth以上となる。このことから、上流側触媒15の酸素吸蔵量CUが最大酸素吸蔵量CUmaxとなったことを酸素センサ22の出力電圧Voが所定電圧Voth以上となることをもって把握することができる。従って、リーン化制御が開始されて酸素の吸蔵が開始されてから酸素の吸蔵が完了するまでに触媒15に流入した酸素量の積算値を最大酸素吸蔵量Cmaxとして推定するようにしている。ちなみに、本実施形態では、吸気量センサ24の検出結果に基づいて排気の流量を推定するとともに、空燃比センサ21の出力電圧Vafに基づいて排気の酸素濃度を把握することにより、上流側触媒15に流入した酸素量を推定するようにしている。
更に、電子制御装置2は、触媒の劣化が進行するほど同触媒の最大酸素吸蔵量が減少することから、最大酸素吸蔵量推定制御を通じて推定された最大酸素吸蔵量CUmaxに基づいて上流側触媒15の劣化判定を行う触媒劣化判定制御を実行する。
ところで、前述したように、空燃比アクティブ制御でのリッチ化制御及びリーン化制御が行われると、下流側触媒16においては、所定の酸素吸蔵量CLAを中心として酸素吸蔵量CLが増減することとなる。ところが、上流側触媒15では、劣化等に起因して最大酸素吸蔵量CUmaxが少なくなるほど、リッチ化制御の実行にともなう上流側触媒15からの酸素の放出が早期に完了するようになる。これにより、リッチ化制御が開始されてから停止されるまでに要する時間、すなわちリッチ化制御における制御周期が短くなる。その結果、下流側触媒16の酸素吸蔵量の増減幅が小さくなるとともに、その増減の周期も短くなる。その結果、下流側触媒16では、酸素吸蔵量CLの多い状態が継続する場合にはNOxの浄化効率が低下することとなる。
そこで、本実施形態では、リッチ化制御の実行に際して、酸素センサ22の出力電圧Voが低下して所定電圧Voth以下となってから、当該リッチ化制御を停止してリーン化制御を実行するまでの所定期間ΔtRでのリッチ化度合を以下のように設定することにより、上流側触媒15の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒16でのNOxの浄化効率が低下することを抑制するようにしている。すなわち、空燃比アクティブ制御でのリッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量CLが所定量CLNmax/2よりも多い側を中心として増減する場合には、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときほど、当該リッチ化制御の実行に際して上記所定期間ΔtRを長くすることにより、同所定期間ΔtRでのリッチ化度合を大きくするようにしている。尚、本実施形態では、上流側触媒15から流出する排気の空燃比が理論空燃比に対してリーン側からリッチ側へと変化する途中に酸素センサ22から出力される電圧Vo(0<Vo<1)を、上記所定電圧Vothとして設定している。
また、本実施形態では、下流側触媒16の初期の最大酸素吸蔵量CLNmaxを予め把握しておき、同最大酸素吸蔵量CLNmaxの半分の値を上記所定量CLNmax/2として設定している。これは、下流側触媒16の経時劣化が極めて小さいため、劣化の全く生じていない初期の最大酸素吸蔵量CLNmaxを現在の最大酸素吸蔵量とみなすことができるためである。
ちなみに、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量CLが所定量CLNmax/2よりも多い側を中心として増減するか否かについて、より詳しくは、下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの増減の中心量CLAの大きさについては、エンジン1の各種構成によって決まる固有値であるため、予め実験等を通じて把握するようにすればよい。
また、空燃比アクティブ制御でのリッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量CLが所定量CLNmax/2よりも多い側を中心として増減する場合には、酸素吸蔵量の増減の中心CLAが多い側にあるときほど、酸素吸蔵量CLの多い状態が生じやすく、NOxの浄化効率低下が一層顕著になる。
そこで、本実施形態では、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量CLが所定量CLNmax/2よりも多い側を中心として増減する場合には、下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの増減の中心CLAが多い側にあるときほど、当該リッチ化制御の実行に際して上記所定期間ΔtRを長くするようにしている。これにより、上流側触媒15の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒16でのNOxの浄化効率が低下することを的確に抑制するようにしている。
次に、図2及び図3を参照して、空燃比アクティブ制御においてリッチ化制御からリーン制御への切り替えを行う切替制御について詳細に説明する。尚、図2は、こうした切替制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、空燃比アクティブ制御が実行されているときに電子制御装置2によって繰り返し実行される。また、図3は、切替制御における所定期間ΔtRを設定するためのマップである。
この処理では、まず、リッチ化制御が実行されているか否かを判断する(ステップS101)。ここで、リッチ化制御が実行されていない場合には(ステップS101:「NO」)、リッチ化制御からリーン化制御への切り替えを行うタイミングではないものとして、この一連の処理を一旦終了する。一方、リッチ化制御が実行されている場合には(ステップS101:「YES」)、次に、切替制御における所定期間ΔtRが未設定であるか否かを判断する(ステップS102)。ここで、リッチ化制御が実行されて最初にこの処理に移行したときには、所定期間ΔtRが未設定である旨判断されて(ステップS102:「YES」)、次に、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxと下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの増減の中心量CLAとに基づいて上記所定期間ΔtRを設定する(ステップS103)。ここでは、図3に示すように、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが小さいときほど、また下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの増減の中心量CLAが大きいほど所定期間ΔtRが大きな値として設定される。
一方、所定期間ΔtRが既に設定されている場合(ステップS102:「NO」)には、上記ステップS103の処理をスキップして、次に、ステップS104の処理に移行する。
ステップS104の処理では、酸素センサ22の出力電圧Voが所定電圧Voth以下であるか否かを判断する。このステップS104の判断処理を通じて、酸素センサ22により検出される排気の酸素濃度が低下して所定濃度以下となったか否か、より詳しくは、上流側触媒15から流出する排気の空燃比が理論空燃比に対してリーン側からリッチ側へと変化したか否かが判断される。そして、酸素センサ22の出力電圧Voが所定電圧Voth以下である場合には(ステップS104:「YES」)、次に、酸素センサ22の出力電圧Voが所定電圧Voth以下となってから上記所定期間ΔtRが経過したか否かを判断する(ステップS105)。そしてこの結果、酸素センサ22の出力電圧Voが所定電圧Voth以下となってから上記所定期間ΔtRが経過した場合には(ステップS105:「YES」)、当該リッチ制御を停止するとともにリーン制御を実行して(ステップS106)、この一連の処理を一旦終了する。尚、このとき、空燃比アクティブ制御の停止条件が成立したときにはリーン制御を実行しないようにすることもできる。
一方、上記ステップS104の判断処理及び上記ステップS105の判断処理において否定判断された場合には、この一連の処理を一旦終了する。
次に、図4のタイミングチャートを参照して、空燃比フィードバック制御において、リッチ化制御からリーン制御への切り替えを行う切替制御の実行にともなう(a)目標空燃比TAFの推移、(b)上流側触媒15の酸素吸蔵量CUの推移、(c)酸素センサ22の出力電圧Voの推移、及び(d)下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの推移の一例について説明する。尚、図中に示される最大酸素吸蔵量CUNmaxは、劣化の全く生じていない初期の上流側触媒15の最大酸素吸蔵量である。
時刻t1からリッチ化制御が実行されると(図4(a))、上流側触媒15では、吸蔵された酸素が放出されて酸素吸蔵量CUが減少するようになる(図4(b))。一方、下流側触媒16では、上流側触媒15から放出されて酸素を多く含んだ排気が流入することから、酸素吸蔵量CLが増加するようになる(図4(d))。そして、時刻t2において上流側触媒15の酸素吸蔵量CUが「0」となって(図4(b))、上流側触媒15から流出する排気の空燃比が理論空燃比に対してリーン側からリッチ側へと変化すると、酸素センサ22の出力電圧Voは低下して所定電圧Voth以下となる(図4(c))。このとき、従来の燃料噴射装置では、図中に二点差線により示すように、リッチ化制御が停止されてリーン化制御を実行されるようになる(図4(a))。これに対して、本実施形態では、時刻t2から所定期間ΔtRが経過するまではリッチ化制御が継続されるようになる(図4(a))。これにより、時刻t2から時刻t3までの所定期間ΔtRにおいては、リッチ化された排気が上流側触媒15を通過して下流側触媒16に流入するようになることで、下流側触媒16では、吸蔵された酸素の放出が促進されるようになる(図4(d))。その後、時刻t3において、リッチ化制御が停止されるとともにリーン化制御が実行されるようになる(図4(a))。
次に、時刻t3からリーン化制御が実行されると(図4(a))、上流側触媒15では、排気に含まれる酸素が吸蔵されて酸素吸蔵量CUが増加するようになる(図4(b))。一方、下流側触媒16では、上流側触媒15にて酸素が吸蔵された後の酸素をほとんど含まない排気が流入することから、酸素吸蔵量CLが減少するようになる(図4(d))。そして、時刻t5において上流側触媒15の酸素吸蔵量CUが最大酸素吸蔵量CUmaxとなって(図4(b))、上流側触媒15から流出する排気の空燃比が理論空燃比に対してリッチ側からリーン側へと変化すると、酸素センサ22の出力電圧Voは上昇して所定電圧Voth以上となる(図4(c))。このとき、リーン化制御が停止されるとともにリッチ化制御が実行されるようになる(図4(a))。尚、時刻t5以降においては、空燃比アクティブ制御の定時条件が成立するまで、時刻t1から時刻t5までと同様にしてリッチ化制御及びリーン化制御が交互に実行されるようになる。
以上説明した実施形態にかかる内燃機関の排気浄化装置によれば、以下に列記する作用効果が得られるようになる。
(1)エンジン1の排気浄化装置は、上流側触媒15に流入する排気の空燃比を理論空燃比に対して強制的にリッチ化させるリッチ化制御と強制的にリーン化させるリーン化制御とを交互に行う空燃比アクティブ制御を行うこととした。また、空燃比アクティブ制御でのリッチ化制御を実行するとき、酸素センサ22の出力電圧Voが低下して所定電圧Voth以下となってから所定期間ΔtRが経過した後に当該リッチ化制御を停止してリーン化制御を実行する切替制御を行うこととした。また、リッチ化制御及びリーン化制御の実行中に酸素センサ22により検出される排気の酸素濃度変化に基づいて上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxを推定することとした。また、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量CLが所定量CLNmax/2よりも多い側を中心として増減する場合には、推定される上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときほど、当該リッチ化制御の実行に際して上記所定期間ΔtRを長くすることとした。また、上記所定量CLNmax/2は、下流側触媒16の最大酸素吸蔵量の半分の値であることとした。これにより、下流側触媒16からの酸素の放出が促進されるようになり、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときであっても、下流側触媒16の酸素吸蔵量の多い状態に維持されたままになることを抑制することができるようになる。従って、上流側触媒15の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒16でのNOxの浄化効率が低下することを抑制することができるようになる。
(2)リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量CLが所定量CLNmax/2よりも多い側を中心として増減する場合には、下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの増減の中心CLAが多い側にあるときほど、当該リッチ化制御の実行に際して上記所定期間ΔtRを長くすることとした。これにより、下流側触媒16の酸素吸蔵量の多い状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。従って、上流側触媒15の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒16でのNOxの浄化効率が低下することを的確に抑制することができるようになる。
[第2実施形態]
以下、図5〜図7を参照して、本発明にかかる内燃機関の排気浄化装置の第2実施形態について詳細に説明する。尚、エンジン1等の構成は先の第1実施形態のものと同一であるため、ここでは同構成に関する説明を割愛する。
空燃比アクティブ制御でのリッチ化制御及びリーン化制御が行われると、下流側触媒16においては、所定の酸素吸蔵量CLAを中心として酸素吸蔵量CLが増減することとなる。ところが、上流側触媒15では、劣化等に起因して最大酸素吸蔵量CUmaxが少なくなるほど、リッチ化制御の実行にともなう上流側触媒15からの酸素の放出が早期に完了するようになる。これにより、リッチ化制御が開始されてから停止されるまでに要する時間、すなわちリッチ化制御における制御周期が短くなる。その結果、下流側触媒16の酸素吸蔵量の増減幅が小さくなるとともに、その増減の周期も短くなる。その結果、下流側触媒16では、酸素吸蔵量CLの少ない状態が継続する場合にはHCの浄化効率が低下することとなる。
そこで、本実施形態では、リーン化制御の実行に際して、酸素センサ22の出力電圧Voが上昇して所定電圧Voth以上となってから、当該リーン化制御を停止してリッチ化制御を実行するまでの所定期間ΔtLでのリーン化度合を以下のように設定することにより、上流側触媒15の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒16でのHCの浄化効率が低下することを抑制するようにしている。すなわち、空燃比アクティブ制御でのリッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量CLが所定量CLNmax/2よりも少ない側を中心として増減する場合には、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときほど、当該リッチ化制御の実行に際して上記所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFをリーン側に設定することにより、同所定期間ΔtLでのリーン化度合を大きくするようにしている。尚、本実施形態では、所定期間ΔtLを固定値としている。また、上流側触媒15から流出する排気の空燃比が理論空燃比に対してリッチ側からリーン側へと変化する途中に酸素センサ22から出力される電圧Vo(0<Vo<1)を、上記所定電圧Vothとして設定している。
ちなみに、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量CLが所定量CLNmax/2よりも少ない側を中心として増減するか否かについて、より詳しくは、下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの増減の中心量CLAの大きさについては、エンジン1の各種構成によって決まる固有値であるため、予め実験等を通じて把握するようにすればよい。
また、空燃比アクティブ制御でのリッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量CLが所定量CLNmax/2よりも少ない側を中心として増減する場合には、酸素吸蔵量の増減の中心CLAが少ない側にあるときほど、酸素吸蔵量CLの少ない状態が生じやすく、HCの浄化効率低下が一層顕著になる。
そこで、本実施形態では、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量CLが所定量CLNmax/2よりも少ない側を中心として増減する場合には、下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの増減の中心CLAが少ない側にあるときほど、当該リーン化制御の実行に際して上記所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFをリーン側に設定するようにしている。これにより、上流側触媒15の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒16でのHCの浄化効率が低下することを的確に抑制するようにしている。
次に、図5及び図6を参照して、空燃比アクティブ制御においてリーン化制御からリッチ制御への切り替えを行う切替制御について詳細に説明する。尚、図5は、こうした切替制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、空燃比アクティブ制御が実行されているときに電子制御装置2によって繰り返し実行される。また、図6は、切替制御における所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFを設定するためのマップである。
この処理では、まず、リーン化制御が実行されているか否かを判断する(ステップS201)。ここで、リーン化制御が実行されていない場合には(ステップS201:「NO」)、リーン化制御からリッチ化制御への切り替えを行うタイミングではないものとして、この一連の処理を一旦終了する。一方、リーン化制御が実行されている場合には(ステップS201:「YES」)、次に、切替制御における所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFLが未設定であるか否かを判断する(ステップS202)。ここで、リーン化制御が実行されて最初にこの処理に移行したときには、所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFLが未設定である旨判断されて(ステップS202:「YES」)、次に、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxと下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの増減の中心量CLAとに基づいて上記所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFLを設定する(ステップS203)。ここでは、図6に示すように、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが小さいときほど、また下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの増減の中心量CLAが小さいほど所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFLがリーン側に設定される。
一方、所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFLが既に設定されている場合(ステップS202:「NO」)には、次に、ステップS204の処理に移行する。
ステップS204の処理では、酸素センサ22の出力電圧Voが所定電圧Voth以上であるか否かを判断する。このステップS204の判断処理を通じて、酸素センサ22により検出される排気の酸素濃度が上昇して所定濃度以上となったか否か、より詳しくは、上流側触媒15から流出する排気の空燃比が理論空燃比に対してリッチ側からリーン側へと変化したか否かが判断される。そして、酸素センサ22の出力電圧Voが所定電圧Voth以上である場合には(ステップS204:「YES」)、次に、目標空燃比TAFを、上記ステップS203の処理にて設定された上記目標空燃比TAFLに設定する(ステップS205)。こうして所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFが設定されると、次に、酸素センサ22の出力電圧Voが所定電圧Voth以上となってから上記所定期間ΔtLが経過したか否かを判断する(ステップS206)。そしてこの結果、酸素センサ22の出力電圧Voが所定電圧Voth以上となってから上記所定期間ΔtLが経過した場合には(ステップS206:「YES」)、当該リーン化制御を停止するとともにリッチ化制御を実行して(ステップS207)、この一連の処理を一旦終了する。尚、このとき、空燃比アクティブ制御の停止条件が成立したときにはリッチ制御を実行しないようにすることもできる。
一方、上記ステップS204の判断処理及び上記ステップS206の判断処理において否定判断された場合には、この一連の処理を一旦終了する。
次に、図7のタイミングチャートを参照して、空燃比フィードバック制御において、リーン化制御からリッチ化制御への切り替えを行う切替制御の実行にともなう(a)目標空燃比TAFの推移、(b)上流側触媒15の酸素吸蔵量CUの推移、(c)酸素センサ22の出力電圧Voの推移、及び(d)下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの推移の一例について説明する。尚、図中に示される最大酸素吸蔵量CUNmaxは、劣化の全く生じていない初期の上流側触媒15の最大酸素吸蔵量である。
時刻t11からリッチ化制御が実行されると(図7(a))、上流側触媒15では、吸蔵された酸素が放出されて酸素吸蔵量CUが減少するようになる(図7(b))。一方、下流側触媒16では、上流側触媒15から放出されて酸素を多く含んだ排気が流入することから、酸素吸蔵量CLが増加するようになる(図7(d))。そして、時刻t12において上流側触媒15の酸素吸蔵量CUが「0」となって(図7(b))、上流側触媒15から流出する排気空燃比が理論空燃比に対してリーン側からリッチ側へと変化すると、酸素センサ22の出力電圧Voは低下して所定電圧Voth以下となり(図7(c))、リッチ化制御が停止されるとともにリーン化制御が実行されるようになる(図4(a))。
次に、リーン化制御が実行されると(図4(a))、上流側触媒15では、排気に含まれる酸素が吸蔵されて酸素吸蔵量CUが増加するようになる(図7(b))。一方、下流側触媒16では、上流側触媒15にて酸素が吸蔵された後の酸素をほとんど含まない排気が流入することから、酸素吸蔵量CLが減少するようになる(図7(d))。そして、時刻t13において上流側触媒15の酸素吸蔵量CUが最大酸素吸蔵量CUmaxとなって(図7(b))、上流側触媒15から流出する排気の空燃比が理論空燃比に対してリッチ側からリーン側へと変化すると、酸素センサ22の出力電圧Voは上昇して所定電圧Voth以上となる(図7(c))。このとき、従来の燃料噴射装置では、図中に二点差線により示すように、リーン化制御が停止されてリッチ化制御を実行されるようになる(図7(a))。これに対して、本実施形態では、時刻t13から所定期間ΔtLが経過するまではリッチ化制御が継続されるようになる(図7(a))。更に、上記所定期間ΔtLにおいては、時刻t12から時刻t13までに比べて目標空燃比TAFがリーン側に設定される(図7(a))。これにより、時刻t13から時刻t14までの期間ΔtLにおいては、リーン化された排気が上流側触媒15を通過して下流側触媒16に流入するようになることで、下流側触媒16では、酸素の吸蔵が促進されるようになる(図7(d))。そして、時刻t14において、リーン化制御が停止されるとともにリッチ化制御が実行されるようになる(図7(a))。尚、時刻t14以降においては、空燃比アクティブ制御の定時条件が成立するまで、時刻t11から時刻t14までと同様にしてリッチ化制御及びリーン化制御が交互に実行されるようになる。
以上説明した実施形態にかかる内燃機関の排気浄化装置によれば、以下に列記する作用効果が得られるようになる。
(3)エンジン1の排気浄化装置は、上流側触媒15に流入する排気の空燃比を理論空燃比に対して強制的にリッチ化させるリッチ化制御と強制的にリーン化させるリーン化制御とを交互に行う空燃比アクティブ制御を行うこととした。また、空燃比アクティブ制御でのリーン化制御を実行するとき、酸素センサ22の出力電圧Voが上昇して所定電圧Voth以上となってから所定期間ΔtLが経過した後に当該リーン化制御を停止してリッチ化制御を実行する切替制御を行うこととした。また、リッチ化制御及びリーン化制御の実行中に酸素センサ22により検出される排気の酸素濃度変化に基づいて上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxを推定することとした。また、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量CLが所定量CLNmax/2よりも少ない側を中心として増減する場合には、推定される上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときほど、当該リーン化制御の実行に際して上記所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFをリーン側に設定することとした。また、上記所定量CLNmax/2は、下流側触媒16の最大酸素吸蔵量の半分の値であることとした。これにより、下流側触媒16での酸素の吸蔵が促進されるようになり、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときであっても、下流側触媒16の酸素吸蔵量の少ない状態に維持されたままになることを抑制することができるようになる。従って、上流側触媒15の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒16でのHCの浄化効率が低下することを抑制することができるようになる。
(4)リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量CLが所定量CLNmax/2よりも少ない側を中心として増減する場合には、下流側触媒16の酸素吸蔵量CLの増減の中心CLAが少ない側にあるときほど、当該リーン化制御の実行に際して上記所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFをリーン側に設定することとした。これにより、下流側触媒16の酸素吸蔵量の少ない状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。従って、上流側触媒15の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒16でのHCの浄化効率が低下することを的確に抑制することができるようになる。
尚、本発明にかかる内燃機関の排気浄化装置は、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記各実施形態では、下流側触媒16において、酸素吸蔵量CLの多い状態が継続するか否か、或いは、酸素吸蔵量CLの少ない状態が継続するか否かを判断するための所定量を、下流側触媒16の最大酸素吸蔵量の半分の値CLNmax/2としているが、こうした所定量はこれに限られるものではない。下流側触媒16の最大酸素吸蔵量の半分の値CLNmax/2よりもやや大きい値や、反対にやや小さい値であっても、上記各実施形態に準ずる作用効果を奏することはできる。
・上記第1実施形態によるように、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量が所定量よりも多い側を中心として増減する場合には、下流側触媒16の酸素吸蔵量の増減の中心が多い側にあるときほど、当該リッチ化制御の実行に際して所定期間ΔtRを長くすることが、下流側触媒16の酸素吸蔵量の多い状態が生じることを的確に抑制する上では望ましい。しかし、こうした制御を行わずとも、上流側触媒15の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒16でのNOxの浄化効率が低下することを、ある程度は抑制することができるようになる。
・上記第2実施形態によるように、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量が所定量よりも少ない側を中心として増減する場合には、下流側触媒16の酸素吸蔵量の増減の中心が少ない側にあるときほど、当該リーン化制御の実行に際して所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFをリーン側に設定することが、下流側触媒16の酸素吸蔵量の少ない状態が生じることを的確に抑制する上では望ましい。しかし、こうした制御を行わずとも、上流側触媒15の酸素吸蔵量が少なくなることに起因して下流側触媒16でのHCの浄化効率が低下することを、ある程度は抑制することができるようになる。
・上記第1実施形態では、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときほど、当該リッチ化制御の実行に際して所定期間ΔtRを長く設定するようにしている。しかし、本発明にかかる切替制御はこれに限られるものではなく、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxに拘わらず所定期間ΔtRを固定値とするとともに、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときほど、所定期間ΔtRでの目標空燃比TAFをリッチ側に設定するようにしてもよい。また、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときほど、所定期間ΔtRを長くするとともに、同所定期間ΔtRでの目標空燃比TAFをリッチ側に設定するようにしてもよい。これらの場合であっても、上記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
結局のところ、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量が所定量よりも多い側を中心として増減する場合には、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときほど、当該リッチ化制御の実行に際して所定期間ΔtRでのリッチ化度合を大きくするものであればよい。
・上記第2実施形態では、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときほど、当該リーン化制御の実行に際してΔtLでの目標空燃比TAFをリーン側に設定するようにしている。しかし、本発明にかかる切替制御はこれに限られるものではなく、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxに拘わらず所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFを固定値とするとともに、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときほど、所定期間ΔtLを長くするようにしてもよい。また、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときほど、所定期間ΔtLを長くするとともに、同所定期間ΔtLでの目標空燃比TAFをリーン側に設定するようにしてもよい。これらの場合であっても、上記第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
結局のところ、リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない下流側触媒16の酸素吸蔵量が所定量よりも少ない側を中心として増減する場合には、上流側触媒15の最大酸素吸蔵量CUmaxが少ないときほど、当該リーン化制御の実行に際して所定期間ΔtLでのリーン化度合を大きくするものであればよい。
本発明にかかる内燃機関の排気浄化装置の第1実施形態について、エンジン及びこれを制御する電子制御装置の概略構成を示す模式図。 同実施形態の切替制御の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態の切替制御における所定期間を設定するためのマップ。 同実施形態の切替制御の実行にともなうタイミングチャートであって、(a)目標空燃比の推移、(b)上流側触媒の酸素吸蔵量の推移、(c)酸素センサの出力電圧の推移、及び(d)下流側触媒の酸素吸蔵量の推移を示すタイミングチャート。 本発明にかかる内燃機関の排気浄化装置の第2実施形態について、切替制御の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態の切替制御における所定期間を設定するためのマップ。 同実施形態の切替制御の実行にともなうタイミングチャートであって、(a)目標空燃比の推移、(b)上流側触媒の酸素吸蔵量の推移、(c)酸素センサの出力電圧の推移、及び(d)下流側触媒の酸素吸蔵量の推移を示すタイミングチャート。 従来の内燃機関の排気浄化装置について、内燃機関及びこれを制御する電子制御装置の概略構成を示す模式図。 従来の空燃比フィードバック制御の実行にともなうタイミングチャートであって、(a)目標空燃比の推移、(b)上流側触媒の酸素吸蔵量の推移、(c)酸素センサの出力電圧の推移、及び(d)下流側触媒の酸素吸蔵量の推移を示すタイミングチャート。 従来の空燃比フィードバック制御の実行にともなうタイミングチャートであって、(a)目標空燃比の推移、(b)上流側触媒の酸素吸蔵量の推移、(c)酸素センサの出力電圧の推移、及び(d)下流側触媒の酸素吸蔵量の推移を示すタイミングチャート。
符号の説明
1…エンジン、2…電子制御装置(推定手段、空燃比制御手段、切替手段、)、11…吸気通路、12…燃焼室、13…排気通路、14…燃料噴射弁、15…上流側触媒、16…下流側触媒、21…空燃比センサ、22…酸素センサ(検出手段)、23…機関回転速度センサ、24…吸気量センサ。

Claims (9)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化用の上流側触媒と、同上流側触媒の下流側に設けられる排気浄化用の下流側触媒と、前記上流側触媒から流出する排気の酸素濃度を検出する検出手段と、前記上流側触媒に流入する排気の空燃比を理論空燃比に対して強制的にリッチ化させるリッチ化制御と強制的にリーン化させるリーン化制御とを交互に行う空燃比制御手段と、前記空燃比制御手段により前記リッチ化制御を実行するとき、前記検出手段により検出される前記排気の酸素濃度が低下して所定濃度以下となってから所定期間が経過した後に当該リッチ化制御を停止して前記リーン化制御を実行する切替手段とを備える内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記リッチ化制御及び前記リーン化制御の実行中に前記検出手段により検出される排気の酸素濃度変化に基づいて前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量を推定する推定手段を備え、
    前記切替手段は、前記リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない前記下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも多い側を中心として増減する場合には、前記推定手段により推定される前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リッチ化制御の実行に際して前記所定期間でのリッチ化度合を大きくする
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記切替手段は、前記推定手段により推定される前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リッチ化制御の実行に際して前記所定期間を長くする
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記切替手段は、前記推定手段により推定される前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リッチ化制御の実行に際して前記所定期間での目標空燃比をリッチ側に設定する
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記切替手段は、前記リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない前記下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも多い側を中心として増減する場合には、同下流側触媒の酸素吸蔵量の増減の中心が多い側にあるときほど、当該リッチ化制御の実行に際して前記所定期間でのリッチ化度合を大きくする
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  5. 内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化用の上流側触媒と、同上流側触媒の下流側に設けられる排気浄化用の下流側触媒と、前記上流側触媒から流出する排気の酸素濃度を検出する検出手段と、前記上流側触媒に流入する排気の空燃比を理論空燃比に対して強制的にリッチ化させるリッチ化制御と強制的にリーン化させるリーン化制御とを交互に行う空燃比制御手段と、前記空燃比制御手段により前記リーン化制御を実行するとき、前記検出手段により検出される前記排気の酸素濃度が上昇して所定濃度以上となってから所定期間が経過した後に当該リーン化制御を停止して前記リッチ化制御を実行する切替手段とを備える内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記リッチ化制御及び前記リーン化制御の実行中に前記検出手段により検出される排気の酸素濃度変化に基づいて前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量を推定する推定手段を備え、
    前記切替手段は、前記リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない前記下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも少ない側を中心として増減する場合には、前記推定手段により推定される前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リーン化制御の実行に際して前記所定期間でのリーン化度合を大きくする
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記切替手段は、前記推定手段により推定される前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リーン化制御の実行に際して前記所定期間を長くする
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記切替手段は、前記推定手段により推定される前記上流側触媒の最大酸素吸蔵量が少ないときほど、当該リーン化制御の実行に際して前記所定期間での目標空燃比をリーン側に設定する
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  8. 請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記切替手段は、前記リッチ化制御及びリーン化制御の実行にともない前記下流側触媒の酸素吸蔵量が所定量よりも少ない側を中心として増減する場合には、前記下流側触媒の酸素吸蔵量の増減の中心が少ない側にあるときほど、当該リーン化制御の実行に際して前記所定期間でのリーン化度合を大きくする
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記所定量は、前記下流側触媒の最大酸素吸蔵量の半分の値である
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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