JP2009299288A - 建設機械の走行制御装置 - Google Patents
建設機械の走行制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009299288A JP2009299288A JP2008152067A JP2008152067A JP2009299288A JP 2009299288 A JP2009299288 A JP 2009299288A JP 2008152067 A JP2008152067 A JP 2008152067A JP 2008152067 A JP2008152067 A JP 2008152067A JP 2009299288 A JP2009299288 A JP 2009299288A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hydraulic
- pressure oil
- valve
- pressure
- oil supply
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Operation Control Of Excavators (AREA)
- Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)
Abstract
【課題】 左右の各走行装置用油圧ポンプの吐出流量に差があっても前後方向に直進できるようにする。
【解決手段】 左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油を左油圧モータ3の前進側と後進側へ供給する2つの圧油給排管路5と6、及び、右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油を右油圧モータ4の前進側と後進側へ供給する2つの圧油給排管路7と8を備えた建設機械の走行制御装置にて、圧油給排管路5と7を、各油圧モータ3と4を共に前進駆動する時にのみオープンとなる切換弁49を備えた接続管路48で接続する。圧油給排管路6と8を、各油圧モータ3と4を共に後進駆動する時にのみオープンとなる切換弁51を備えた接続管路50で接続する。建設機械を前進又は後進させるときには、左右の油圧モータ3と4へ供給される圧油の圧力と流量を自動的に平均化させることで、各油圧モータ3と4の駆動速度を同調させる。
【選択図】図1
【解決手段】 左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油を左油圧モータ3の前進側と後進側へ供給する2つの圧油給排管路5と6、及び、右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油を右油圧モータ4の前進側と後進側へ供給する2つの圧油給排管路7と8を備えた建設機械の走行制御装置にて、圧油給排管路5と7を、各油圧モータ3と4を共に前進駆動する時にのみオープンとなる切換弁49を備えた接続管路48で接続する。圧油給排管路6と8を、各油圧モータ3と4を共に後進駆動する時にのみオープンとなる切換弁51を備えた接続管路50で接続する。建設機械を前進又は後進させるときには、左右の油圧モータ3と4へ供給される圧油の圧力と流量を自動的に平均化させることで、各油圧モータ3と4の駆動速度を同調させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、建設機械の左右の走行装置の駆動の制御を介して建設機械の走行を制御するようにしてある建設機械の走行制御装置に関するものである。
クローラ式建設機械等の建設機械の走行を制御する形式の1つに、建設機械の左右一対の走行装置の運転を、1つのジョイスティック式の操作レバーによって制御する形式のものがあり、この種の建設機械の走行制御装置としては、図6及び図7にその一例の概略を示す如きものが従来提案されている。
具体的には、図6は上記従来提案されている建設機械の走行制御装置の油圧回路構成を示すもので、建設機械に搭載されたエンジンEにより駆動される左走行装置用の油圧ポンプ1の圧油出入口の一方と他方に、左走行装置駆動用の左油圧モータ3の圧油出入口の一方と他方を、圧油給排管路5と6を介しそれぞれ接続して、上記左走行装置用油圧ポンプ1と左油圧モータ3の間に上記各圧油給排管路5,6を介して圧油を循環させるための循環経路が形成してある。
又、同様に、建設機械に搭載されたエンジンEにより駆動される右走行装置用の油圧ポンプ2の圧油出入口の一方と他方に、右走行装置駆動用の右油圧モータ4の圧油出入口の一方と他方を、圧油給排管路7と8を介しそれぞれ接続して、上記右走行装置用油圧ポンプ2と右油圧モータ4の間に上記各圧油給排管路7,8を介して圧油を循環させるための循環経路が形成してある。
上記左走行装置用油圧ポンプ1の左油圧モータ前進駆動側と後進駆動側の各傾転角調整手段9と10には、切換弁11の2つの負荷側のポートが、管路12と13を介して個別に接続してある。又、上記右走行装置用油圧ポンプ2の右油圧モータ前進駆動側と後進駆動側の各傾転角調整手段14と15には、切換弁16の2つの負荷側のポートが、管路17と18を介して個別に接続してある。
上記左右の走行装置用の各切換弁11と16は、Pポート同士及びRポート同士がそれぞれ管路19及び20を介して互いに接続してあり、且つ上記Pポート同士を接続している管路19が、その中途部でチャージ用の油圧ポンプ21より油圧を導く管路22に接続してある。
更に、後述するジョイスティック式の操作レバーの前後左右への傾動操作によってそれぞれ操作されるようにしてある前後左右の各弁本体23a,23b,23c,23dを備えたパイロット弁23を設け、該パイロット弁23の各弁本体23a,23b,23c,23dの各Pポートを、操作用の油圧ポンプ24に管路25を介して並列に接続すると共に、該各弁本体23a,23b,23c,23dの各Tポートが、管路27を介してタンク26に接続してある。
上記パイロット弁23の前側の弁本体23aの負荷側ポートには、下流部を分岐させた管路28を介してシャトル弁32の一方の入口ポートとシャトル弁33の一方の入口ポートが接続してある。又、上記パイロット弁23の後側の弁本体23bの負荷側ポートには、下流部を分岐させた管路29を介してシャトル弁34の片方の入口ポートとシャトル弁35の片方の入口ポートが接続してある。
更に、上記パイロット弁23の左側の弁本体23cの負荷側ポートには、下流部を分岐させた管路30を介して上記シャトル弁33の他方の入口ポートと上記シャトル弁34の入口ポートが接続してある。又、上記パイロット弁23の右側の弁本体23dの負荷側ポートには、下流部を分岐させた管路31を介して上記シャトル弁32の他方の入口ポートと上記シャトル弁34の他の入口ポートが接続してある。
上記シャトル弁32の出口ポート(中間ポート)には、上記左走行装置用油圧ポンプ1の切換弁11における前進側切換えポート11aが、管路36を介し接続してある。又、上記シャトル弁33の出口ポート(中間ポート)には、上記右走行装置用油圧ポンプ2の切換弁16の前進側切換えポート16aが、管路37を介し接続してある。
更に、上記シャトル弁34の出口ポート(中間ポート)には、上記切換弁16の後進側切換えポート16bが、管路38を介して接続してあり、又、上記シャトル弁35の出口ポート(中間ポート)には、上記切換弁11の後進側切換えポート11bが、管路39を介して接続してある。
40,41は相互に接続されると共に、圧油給排管路5と6に個別に接続されたコンビネーションバルブ42,43は相互に接続されると共に、圧油給排管路7と8に個別に接続されたコンビネーションバルブ44は上記チャージ用油圧ポンプ21より圧油を導く管路22を上記コンビネーションバルブ40及び41に連通させる管路、45は上記チャージ用油圧ポンプ21より圧油を導く管路22を上記コンビネーションバルブ42及び43に連通させる管路である。
図7は、上記図6に示した油圧回路構成を備えた走行制御装置におけるパイロット弁23を操作するためのジョイスティック式の操作レバー46と、該操作レバー46の操作により建設機械47に生じる走行状態の関連を示すものである。以下、上記図6及び図7を参照して、上記操作レバー46の操作による建設機械の走行の制御について説明する。
第1に、上記操作レバー46を前方へ倒すように操作すると、パイロット弁23の4つの弁本体23a,23b,23c,23dのうち、前側の弁本体23aのみが切り換えられる。これにより、操作用油圧ポンプ24よりパイロット弁23へ供給される油圧が、上記弁本体23aより管路28を経てシャトル弁32と33へ導かれる。上記シャトル弁32に導かれた油圧は管路36を経て切換弁11の前進側切換えポート11aへ与えられると共に、上記シャトル弁33に導かれた油圧は管路37を経て切換弁16の前進側切換えポート16aに与えられる。
そのため、上記切換弁11は、管路19と管路12が連通するように切り換えられ、又、上記切換弁16は、管路19と管路17が連通するように切り換えられるので、チャージ用油圧ポンプ21から管路22,19を介して導かれる油圧が、切換弁11、管路12を経て左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角調整手段9に与えられると共に、切換弁16、管路17を経て右走行装置用油圧ポンプ2の傾転角調整手段14に与えられる。これにより、上記各油圧ポンプ1,2の傾転角は対応する油圧モータの前進駆動側となる同一の方向へ同一の角度に作動されることから、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、圧油給排管路5、左油圧モータ3、圧油給排管路6を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により左走行体が前進するよう駆動されると共に、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油が、圧油給排管路7、右油圧モータ4、圧油給排管路8を順に経て上記油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ4により右走行体が前進するよう駆動される。よって、図7に矢印Dfで示すように、建設機械47は前方へ直進するようになる。
第2に、上記操作レバー46を後方へ倒すように操作すると、パイロット弁23の後側の弁本体23bのみが切り換えられ、これにより、操作用油圧ポンプ24からの油圧が、上記弁本体23bより管路29を経てシャトル弁34と35へ導かれる。上記シャトル弁34に導かれた油圧は管路38を経て切換弁16の後進側切換えポート16bへ与えられると共に、上記シャトル弁35に導かれた油圧は管路39を経て切換弁11の後進側切換えポート11bに与えられる。
そのため、上記切換弁11は、管路19と管路13が連通するように切り換えられ、又、上記切換弁16は、管路19と管路18が連通するように切り換えられるので、チャージ用油圧ポンプ21から管路22,19を介して導かれる油圧が、切換弁11、管路13を経て左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角調整手段10に与えられると共に、切換弁16、管路18を経て右走行装置用油圧ポンプ2の傾転角調整手段15に与えられる。これにより、上記各油圧ポンプ1,2の傾転角は対応する油圧モータの後進駆動側となる同一の方向へ同一の角度に作動されることから、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、上記とは逆に圧油給排管路6、左油圧モータ3、圧油給排管路5を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により左走行体が後進するよう駆動されると共に、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油も、上記とは逆に、圧油給排管路8、右油圧モータ4、圧油給排管路7を順に経て上記油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ4により右走行体が後進するよう駆動される。よって、図7に矢印Drで示すように、建設機械47は後方へ直進するようになる。
第3に、上記操作レバー46を左方向へ倒すように操作すると、パイロット弁23の左側の弁本体23cのみが切り換えられ、これにより、操作用油圧ポンプ24からの油圧が、上記弁本体23cより管路30を経てシャトル弁33と35へ導かれる。上記シャトル弁33に導かれた油圧は管路37を経て切換弁16の前進側切換えポート16aへ与えられると共に、上記シャトル弁35に導かれた油圧は管路39を経て切換弁11の後進側切換えポート11bに与えられる。
そのため、チャージ用油圧ポンプ21から管路22,19を介して導かれる油圧が、切換弁11と管路13を経て左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角調整手段10に与えられると共に、切換弁16と管路17を経て右走行装置用油圧ポンプ2の傾転角調整手段14に与えられる。これにより、上記左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角は左油圧モータ3の後進駆動側に所要角度で作動される一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2の傾転角は右油圧モータ4の前進駆動側に所要角度で作動されることから、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、圧油給排管路6、左油圧モータ3、圧油給排管路5を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により左走行体が後進するよう駆動され、一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油が、圧油給排管路7、右油圧モータ4、圧油給排管路8を順に経て上記油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ4により右走行体が前進するよう駆動される。よって、図7に矢印Dslで示すように、建設機械47は、その場で反時計回り方向へスピンターンするようになる。
第4に、上記操作レバー46を右方向へ倒すように操作すると、パイロット弁23の右側の弁本体23dのみが切り換えられ、これにより、操作用油圧ポンプ24からの油圧が、上記弁本体23dより管路31を経てシャトル弁32と34へ導かれる。上記シャトル弁32に導かれた油圧は管路36を経て切換弁11の前進側切換えポート11aへ与えられると共に、上記シャトル弁34に導かれた油圧は管路38を経て切換弁16の後進側切換えポート16bに与えられる。
そのため、チャージ用油圧ポンプ21から管路22,19を介して導かれる油圧が、切換弁11と管路12を経て左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角調整手段9に与えられると共に、切換弁16と管路18を経て右走行装置用油圧ポンプ2の傾転角調整手段15に与えられる。これにより、上記左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角は左油圧モータ3の前進駆動側に所要角度で作動される一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2の傾転角は右油圧モータ4の後進駆動側に所要角度で作動されることから、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、圧油給排管路5、左油圧モータ3、圧油給排管路6を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により左走行体が前進するよう駆動され、一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油が、圧油給排管路8、右油圧モータ4、圧油給排管路7を順に経て上記油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ4により右走行体が後進するよう駆動される。よって、図7に矢印Dsrで示すように、建設機械47は、その場で時計回り方向へスピンターンするようになる。
第5に、上記操作レバー46を左斜め前方向へ倒すように操作すると、パイロット弁23の前側の弁本体23aと左側の弁本体23cが共に切り換えられる。これにより、操作用油圧ポンプ24からの油圧が、上記弁本体23a、管路28を経てシャトル弁32と33へ導かれると共に、上記弁本体23c、管路30を経てシャトル弁33と35へ導かれる。上記シャトル弁32に導かれた油圧は管路36を経て切換弁11の前進側切換えポート11aへ与えられ、上記シャトル弁33に導かれた油圧は管路37を経て切換弁16の前進側切換えポート16aに与えられ、更に、上記シャトル弁35へ導かれた油圧は管路39を経て上記切換弁11の後進側切換えポート11bへ与えられる。
そのため、上記切換弁11は、両方の切換えポート11a及び11bに共に油圧が作用するため中立状態に保持される。一方、上記切換弁16は、管路19と管路17が連通するように切り換えられるので、チャージ用油圧ポンプ21から管路22,19を介して導かれる油圧は、切換弁16、管路17を経て右走行装置用油圧ポンプ2の傾転角調整手段14にのみ与えられる。これにより、上記左走行装置用油圧ポンプ1では傾転角の作動が行われず、上記右走行装置用油圧ポンプ2の傾転角のみが右油圧モータ4の前進駆動側に作動されるようになる。したがって、上記左走行装置用油圧ポンプ1より圧油の吐出が行われないため、左走行体は停止状態とされ、一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油が、圧油給排管路7、右油圧モータ4、圧油給排管路8を順に経て上記油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ4により右走行体が前進駆動される。よって、図7に矢印Dplfで示すように、建設機械47は、前進しつつ反時計回り方向にピボットターンするようになる。
第6に、上記操作レバー46を右斜め前方向へ倒すように操作すると、パイロット弁23の前側の弁本体23aと右側の弁本体23dが共に切り換えられる。これにより、操作用油圧ポンプ24からの油圧が、上記弁本体23a、管路28を経てシャトル弁32と33へ導かれると共に、上記弁本体23d、管路31を経てシャトル弁32と34へ導かれる。上記シャトル弁32に導かれた油圧は管路36を経て切換弁11の前進側切換えポート11aへ与えられ、上記シャトル弁33に導かれた油圧は管路37を経て切換弁16の前進側切換えポート16aに与えられ、更に、上記シャトル弁34へ導かれた油圧は管路38を経て上記切換弁16の後進側切換えポート16bへ与えられる。
そのため、上記切換弁11は、管路19と管路12が連通するように切り換えられる。
一方、上記切換弁16は、両方の切換えポート16a及び16bに共に油圧が作用するため中立状態に保持される。このため、チャージ用油圧ポンプ21から管路22,19を介して導かれる油圧は、切換弁11、管路12を経て左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角調整手段9にのみ与えられる。これにより、上記左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角のみが左油圧モータ3の前進駆動側に作動され、上記右走行装置用油圧ポンプ2では傾転角の作動が行われない。したがって、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、圧油給排管路5、左油圧モータ3、圧油給排管路6を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により左走行体が前進駆動され、一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2では圧油の吐出が行われないため、右走行体は停止状態とされる。よって、図7に矢印Dprfで示すように、建設機械47は、前進しつつ時計回り方向にピボットターンするようになる。
一方、上記切換弁16は、両方の切換えポート16a及び16bに共に油圧が作用するため中立状態に保持される。このため、チャージ用油圧ポンプ21から管路22,19を介して導かれる油圧は、切換弁11、管路12を経て左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角調整手段9にのみ与えられる。これにより、上記左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角のみが左油圧モータ3の前進駆動側に作動され、上記右走行装置用油圧ポンプ2では傾転角の作動が行われない。したがって、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、圧油給排管路5、左油圧モータ3、圧油給排管路6を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により左走行体が前進駆動され、一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2では圧油の吐出が行われないため、右走行体は停止状態とされる。よって、図7に矢印Dprfで示すように、建設機械47は、前進しつつ時計回り方向にピボットターンするようになる。
第7に、上記操作レバー46を左斜め後方向へ倒すように操作すると、パイロット弁23の後側の弁本体23bと左側の弁本体23cが共に切り換えられる。これにより、操作用油圧ポンプ24からの油圧が、上記弁本体23b、管路29を経てシャトル弁34と35へ導かれると共に、上記弁本体23c、管路30を経てシャトル弁33と35へ導かれる。上記シャトル弁33に導かれた油圧は管路37を経て切換弁16の前進側切換えポート16aへ与えられ、上記シャトル弁34に導かれた油圧は管路38を経て切換弁16の後進側切換えポート16bに与えられ、更に、上記シャトル弁35へ導かれた油圧は管路39を経て上記切換弁11の後進側切換えポート11bへ与えられる。
そのため、上記切換弁11は、管路19と管路13が連通するように切り換えられる。
一方、上記切換弁16は、両方の切換えポート16a及び16bに共に油圧が作用するため中立状態に保持される。このため、チャージ用油圧ポンプ21から管路22,19を介して導かれる油圧は、切換弁11、管路13を経て左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角調整手段10にのみ与えられる。これにより、上記左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角のみが左油圧モータ3の後進駆動側に作動され、上記右走行装置用油圧ポンプ2では傾転角の作動が行われない。したがって、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、圧油給排管路6、左油圧モータ3、圧油給排管路5を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により走行体が後進駆動され、一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2では圧油の吐出が行われないため、右走行体は停止状態とされる。よって、図7に矢印Dprrで示すように、建設機械47は、後進しつつ反時計回り方向にピボットターンするようになる。
一方、上記切換弁16は、両方の切換えポート16a及び16bに共に油圧が作用するため中立状態に保持される。このため、チャージ用油圧ポンプ21から管路22,19を介して導かれる油圧は、切換弁11、管路13を経て左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角調整手段10にのみ与えられる。これにより、上記左走行装置用油圧ポンプ1の傾転角のみが左油圧モータ3の後進駆動側に作動され、上記右走行装置用油圧ポンプ2では傾転角の作動が行われない。したがって、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、圧油給排管路6、左油圧モータ3、圧油給排管路5を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により走行体が後進駆動され、一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2では圧油の吐出が行われないため、右走行体は停止状態とされる。よって、図7に矢印Dprrで示すように、建設機械47は、後進しつつ反時計回り方向にピボットターンするようになる。
第8に、上記操作レバー46を右斜め後方向へ倒すように操作すると、パイロット弁23の後側の弁本体23bと右側の弁本体23dが共に切り換えられる。これにより、操作用油圧ポンプ24からの油圧が、上記弁本体23b、管路29を経てシャトル弁34と35へ導かれると共に、上記弁本体23d、管路31を経てシャトル弁32と34へ導かれる。上記シャトル弁32に導かれた油圧は管路36を経て切換弁11の前進側切換えポート11aへ与えられ、上記シャトル弁34に導かれた油圧は管路36を経て切換弁16の後進側切換えポート16bに与えられ、更に、上記シャトル弁35へ導かれた油圧は管路39を経て上記切換弁11の後進側切換えポート11bへ与えられる。
そのため、上記切換弁11は、両方の切換えポート11a及び11bに共に油圧が作用するため中立状態に保持される。一方、上記切換弁16は、管路19と管路18が連通するように切り換えられるので、チャージ用油圧ポンプ21から管路22,19を介して導かれる油圧は、切換弁16、管路18を経て右走行装置用油圧ポンプ2の傾転角調整手段15にのみ与えられる。これにより、上記左走行装置用油圧ポンプ1では傾転角の作動が行われず、上記右走行装置用油圧ポンプ2の傾転角のみが右油圧モータ4の後進駆動側に作動されるようになる。したがって、上記左走行装置用油圧ポンプ1より圧油の吐出が行われないため、左走行体は停止状態とされ、一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油が、圧油給排管路8、右油圧モータ4、圧油給排管路7を順に経て上記油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ3により右走行体が後進駆動される。よって、図7に矢印Dplrで示すように、建設機械47は、後進しつつ時計回り方向にピボットターンするようになる(たとえば、特許文献1参照)。
ところが、上記図6に示した如き油圧回路構成を有する走行制御装置における左右の走行装置用油圧ポンプ1,2として用いられる油圧ポンプには、製造時の誤差等に起因する固体差によって圧油の吐出流量に差が生じていることがある。したがって、圧油の吐出流量に差が生じている2基の油圧ポンプを、上記走行制御装置の左右の走行装置用油圧ポンプ1,2としてそのまま用いると、操作レバー46の前方傾動操作による建設機械47の前進走行時、及び、操作レバー46の後方傾動操作による建設機械47の後進走行時(図7参照)に蛇行が生じてしまう。
すなわち、操作レバー46の前方又は後方への傾動操作に伴い建設機械47の前進走行又は後進走行を行わせるときには、各油圧ポンプ1,2の傾転角を、各油圧モータ3,4の前進駆動側又は後進駆動側となる同一の方向へ同一の角度で作動させるようにしてあるため、上記各油圧ポンプ1と2の圧油の吐出流量に元々差が存在していると、左走行装置用油圧ポンプ1から吐出されて左油圧モータ3へ供給される圧油の流量と、右走行装置用油圧ポンプ2から吐出されて右油圧モータ4へ供給される圧油の流量に差が生じるため、左油圧モータ3による左走行体の駆動速度と、右油圧モータ4による右走行体の駆動速度に速度差が生じてしまい、この左右の走行体の駆動速度の差に起因して、建設機械47が蛇行するという問題が生じてしまう。
そのために、従来は、上記のような使用する油圧ポンプの個体差に基づく建設機械の蛇行を防止するための対策として、左右の走行装置用油圧ポンプ1,2として用いる2基の油圧ポンプについて、圧油の吐出流量が揃うように、予め傾転角の調整を行わなければならないというのが実状であり、この傾転角の調整作業に多大な労力が必要とされ、手間及び時間を要していた。
そこで、本発明は、左右の走行装置用油圧モータに、個体差による圧油の吐出流量に差が生じていても、該各油圧モータの傾転角の調整を要することなく、操作レバーの前方又は後方への傾動操作時に建設機械を前方又は後方へ直進させることができる建設機械の走行制御装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、建設機械の左走行装置用の油圧ポンプより吐出される圧油を左走行装置駆動用の左油圧モータの前進側と後進側へ供給する2つの圧油給排管路と、建設機械の右走行装置用の油圧ポンプより吐出される圧油を右走行装置駆動用の右油圧モータの前進側と後進側へ供給する2つの圧油給排管路を備えて、上記各油圧ポンプの傾転角調整手段の制御を介して上記左走行装置用油圧ポンプより供給する圧油により左油圧モータを前進側又は後進側へ駆動すると共に、上記右走行装置用油圧ポンプより供給する圧油により右油圧モータを前進側又は後進側へ駆動して建設機械の走行を制御できるようにしてある建設機械の走行制御装置において、上記左油圧モータの前進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所と、上記右油圧モータの前進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所を、第1の接続管路を介し接続すると共に、該第1の接続管路に、上記左右の油圧モータを共に前進駆動させるときにのみオープン状態となる第1の切換弁を設け、且つ上記左油圧モータの後進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所と、上記右油圧モータの後進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所を、第2の接続管路を介し接続すると共に、該第2の接続管路に、上記左右の油圧モータを共に後進駆動させるときにのみオープン状態となる第2の切換弁を設けてなる構成とする。
又、上記構成において、操作レバーにより操作される前側、後側、左側、右側の各弁本体を有するパイロット弁と、該パイロット弁における前側、後側、左側、右側の各弁本体の負荷側ポートに接続した第1、第2、第3、第4の各管路と、上記第1と第4の管路、第1と第3の管路、第2と第4の管路、第2と第3の管路にそれぞれ入口ポートを接続した第1、第2、第3、第4の各シャトル弁を備えて、上記第1のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、左走行装置用油圧ポンプの左油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与え、上記第2のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、右走行装置用油圧ポンプの右油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与え、上記第3のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、上記右走行装置用油圧ポンプの右油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与え、上記第4のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、上記左走行装置用油圧ポンプの左油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与えることができるようにし、且つ第1及び第2の各切換弁をノーマルクローズの切換弁とすると共に、上記第1の管路に一端部を接続したパイロットラインの他端部を、上記第1の切換弁におけるオープン作動側のパイロットポートに、又、上記第2の管路に一端部を接続したパイロットラインの他端部を、上記第2の切換弁のオープン作動側のパイロットポートにそれぞれ接続し、更に、上記第3及び第4の管路に供給される油圧を、上記第1及び第2の各切換弁をクローズさせるためのパイロット圧として導くパイロットラインを設けるようにした構成とする。
本発明の建設機械の走行制御装置によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)建設機械の左走行装置用の油圧ポンプより吐出される圧油を左走行装置駆動用の左油圧モータの前進側と後進側へ供給する2つの圧油給排管路と、建設機械の右走行装置用の油圧ポンプより吐出される圧油を右走行装置駆動用の右油圧モータの前進側と後進側へ供給する2つの圧油給排管路を備えて、上記各油圧ポンプの傾転角調整手段の制御を介して上記左走行装置用油圧ポンプより供給する圧油により左油圧モータを前進側又は後進側へ駆動すると共に、上記右走行装置用油圧ポンプより供給する圧油により右油圧モータを前進側又は後進側へ駆動して建設機械の走行を制御できるようにしてある建設機械の走行制御装置において、上記左油圧モータの前進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所と、上記右油圧モータの前進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所を、第1の接続管路を介し接続すると共に、該第1の接続管路に、上記左右の油圧モータを共に前進駆動させるときにのみオープン状態となる第1の切換弁を設け、且つ上記左油圧モータの後進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所と、上記右油圧モータの後進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所を、第2の接続管路を介し接続すると共に、該第2の接続管路に、上記左右の油圧モータを共に後進駆動させるときにのみオープン状態となる第2の切換弁を設けてなる構成としてあるので、左右の走行装置用油圧ポンプにより左右の油圧モータを前進駆動するときには、該各油圧モータへの圧油供給路となる圧油給排管同士を、第1の接続管路及び第1の切換弁を介して連通させることができる。これにより、上記各油圧モータへ供給される圧油の圧力と流量を自動的に平均化することができるため、たとえ、上記左右の走行装置用油圧ポンプで個体差による圧油吐出流量に差が存在しているとしても、上記左右の油圧モータの前進側駆動速度を同調させることができ、よって建設機械を前方へ直進させることができる。
(2)又、左右の走行装置用油圧ポンプにより左右の油圧モータを後進駆動するときには、該各油圧モータへの圧油供給路となる圧油給排管同士を、第2の接続管路及び第2の切換弁を介して連通させることができる。これにより、上記各油圧モータへ供給される圧油の圧力と流量を自動的に平均化することができるため、たとえ、上記左右の走行装置用油圧ポンプで個体差による圧油吐出流量に差が存在しているとしても、上記左右の油圧モータの後進側駆動速度を同調させることができ、よって建設機械を後方へ直進させることができる。
(3)したがって、上記左右の油圧ポンプの傾転角の調整作業を不要にすることができるため、建設装置の製造に要する労力及び時間の削減化を図ることができる。
(4)操作レバーにより操作される前側、後側、左側、右側の各弁本体を有するパイロット弁と、該パイロット弁における前側、後側、左側、右側の各弁本体の負荷側ポートに接続した第1、第2、第3、第4の各管路と、上記第1と第4の管路、第1と第3の管路、第2と第4の管路、第2と第3の管路にそれぞれ入口ポートを接続した第1、第2、第3、第4の各シャトル弁を備えて、上記第1のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、左走行装置用油圧ポンプの左油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与え、上記第2のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、右走行装置用油圧ポンプの右油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与え、上記第3のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、上記右走行装置用油圧ポンプの右油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与え、上記第4のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、上記左走行装置用油圧ポンプの左油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与えることができるようにし、且つ第1及び第2の各切換弁をノーマルクローズの切換弁とすると共に、上記第1の管路に一端部を接続したパイロットラインの他端部を、上記第1の切換弁におけるオープン作動側のパイロットポートに、又、上記第2の管路に一端部を接続したパイロットラインの他端部を、上記第2の切換弁のオープン作動側のパイロットポートにそれぞれ接続し、更に、上記第3及び第4の管路に供給される油圧を、上記第1及び第2の各切換弁をクローズさせるためのパイロット圧として導くパイロットラインを設けるようにした構成とすることにより、上記(1)の構成を備えた建設機械の走行制御装置を容易に実現することができる。
(1)建設機械の左走行装置用の油圧ポンプより吐出される圧油を左走行装置駆動用の左油圧モータの前進側と後進側へ供給する2つの圧油給排管路と、建設機械の右走行装置用の油圧ポンプより吐出される圧油を右走行装置駆動用の右油圧モータの前進側と後進側へ供給する2つの圧油給排管路を備えて、上記各油圧ポンプの傾転角調整手段の制御を介して上記左走行装置用油圧ポンプより供給する圧油により左油圧モータを前進側又は後進側へ駆動すると共に、上記右走行装置用油圧ポンプより供給する圧油により右油圧モータを前進側又は後進側へ駆動して建設機械の走行を制御できるようにしてある建設機械の走行制御装置において、上記左油圧モータの前進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所と、上記右油圧モータの前進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所を、第1の接続管路を介し接続すると共に、該第1の接続管路に、上記左右の油圧モータを共に前進駆動させるときにのみオープン状態となる第1の切換弁を設け、且つ上記左油圧モータの後進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所と、上記右油圧モータの後進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所を、第2の接続管路を介し接続すると共に、該第2の接続管路に、上記左右の油圧モータを共に後進駆動させるときにのみオープン状態となる第2の切換弁を設けてなる構成としてあるので、左右の走行装置用油圧ポンプにより左右の油圧モータを前進駆動するときには、該各油圧モータへの圧油供給路となる圧油給排管同士を、第1の接続管路及び第1の切換弁を介して連通させることができる。これにより、上記各油圧モータへ供給される圧油の圧力と流量を自動的に平均化することができるため、たとえ、上記左右の走行装置用油圧ポンプで個体差による圧油吐出流量に差が存在しているとしても、上記左右の油圧モータの前進側駆動速度を同調させることができ、よって建設機械を前方へ直進させることができる。
(2)又、左右の走行装置用油圧ポンプにより左右の油圧モータを後進駆動するときには、該各油圧モータへの圧油供給路となる圧油給排管同士を、第2の接続管路及び第2の切換弁を介して連通させることができる。これにより、上記各油圧モータへ供給される圧油の圧力と流量を自動的に平均化することができるため、たとえ、上記左右の走行装置用油圧ポンプで個体差による圧油吐出流量に差が存在しているとしても、上記左右の油圧モータの後進側駆動速度を同調させることができ、よって建設機械を後方へ直進させることができる。
(3)したがって、上記左右の油圧ポンプの傾転角の調整作業を不要にすることができるため、建設装置の製造に要する労力及び時間の削減化を図ることができる。
(4)操作レバーにより操作される前側、後側、左側、右側の各弁本体を有するパイロット弁と、該パイロット弁における前側、後側、左側、右側の各弁本体の負荷側ポートに接続した第1、第2、第3、第4の各管路と、上記第1と第4の管路、第1と第3の管路、第2と第4の管路、第2と第3の管路にそれぞれ入口ポートを接続した第1、第2、第3、第4の各シャトル弁を備えて、上記第1のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、左走行装置用油圧ポンプの左油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与え、上記第2のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、右走行装置用油圧ポンプの右油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与え、上記第3のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、上記右走行装置用油圧ポンプの右油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与え、上記第4のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、上記左走行装置用油圧ポンプの左油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与えることができるようにし、且つ第1及び第2の各切換弁をノーマルクローズの切換弁とすると共に、上記第1の管路に一端部を接続したパイロットラインの他端部を、上記第1の切換弁におけるオープン作動側のパイロットポートに、又、上記第2の管路に一端部を接続したパイロットラインの他端部を、上記第2の切換弁のオープン作動側のパイロットポートにそれぞれ接続し、更に、上記第3及び第4の管路に供給される油圧を、上記第1及び第2の各切換弁をクローズさせるためのパイロット圧として導くパイロットラインを設けるようにした構成とすることにより、上記(1)の構成を備えた建設機械の走行制御装置を容易に実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図4は本発明の建設機械の走行制御装置の実施の一形態における油圧回路構成を示すもので、以下のようにしてある。
すなわち、図6に示したと同様に、左走行装置用油圧ポンプ1と左走行装置駆動用の左油圧モータ3の間に、圧油給排管路5及び6を介した圧油の循環経路を形成すると共に、右走行装置用油圧ポンプ2と右走行装置駆動用の右油圧モータ4の間に、圧油給排管路7及び8を介して圧油の循環経路を形成し、且つ前後左右の弁本体23a,23b,23c,23dを有するパイロット弁23と、該各弁本体23a,23b,23c,23dの負荷側ポートに接続した管路28,29,30,31と、管路28と31、管路28と30、管路29と31、管路29と30にそれぞれ入口ポートを接続したシャトル弁32,33,34,35を備え、更に、上記シャトル弁32の出口ポートからの油圧の供給に伴って、上記左走行装置用油圧ポンプ1の左油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段9に油圧を与えることができ、上記シャトル弁33の出口ポートからの油圧の供給に伴って、上記右走行装置用油圧ポンプ2の右油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段14に油圧を与えることができ、シャトル弁34の出口ポートからの油圧の供給に伴って、上記右走行装置用油圧ポンプ2の右油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段15に油圧を与えることができ、シャトル弁35の出口ポートからの油圧の供給に伴って、上記左走行装置用油圧ポンプ1の左油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段10に油圧を与えることができるようにしてある、建設機械の走行制御装置において、上記左油圧モータ3の前進駆動時に左走行装置用油圧ポンプ1より該左油圧モータ3への圧油の供給路となる圧油給排管路5の所要個所と、上記右油圧モータ4の前進駆動時に右走行装置用油圧ポンプ2より該右油圧モータ4への圧油の供給路となる圧油給排管路7の所要個所を、上記左右の油圧モータ3,4を共に前進駆動させる時のみ開作動する切換弁49を備えた接続管路48を介して互いに接続する。
更に、上記左油圧モータ3の後進駆動時に左走行装置用油圧ポンプ1より該左油圧モータ3への圧油の供給路となる圧油給排管路6の所要個所と、上記右油圧モータ4の後進駆動時に右走行装置用油圧ポンプ2より該右油圧モータ4への圧油の供給路となる圧油給排管路8の所要個所を、上記左右の油圧モータ3,4を共に後進駆動させる時のみ開作動する切換弁51を備えた接続管路50を介して互いに接続する。
詳述すると、上記圧油給排管路5と圧油給排管路7を接続する接続管路48上の切換弁49は、3位置2ポートでノーマルクローズ型のスプリングセンタ式パイロット操作切換弁としてあり、一方のパイロットポート49aにパイロット圧が作用することで弁体が作動するとABポート間がオープン状態となり、他方のパイロットポート49bにパイロット圧が作用することで弁体が作動するとABポート間がクローズ状態とされるようにしてある。
又、上記圧油給排管路6と圧油給排管路8を接続する接続管路50上の切換弁51は、3位置2ポートでノーマルクローズ型のスプリングセンタ式パイロット操作切換弁としてあり、一方のパイロットポート51aにパイロット圧が作用することで弁体が作動するとABポート間がオープン状態となり、他方のパイロットポート51bにパイロット圧が作用することで弁体が作動するとABポート間がクローズ状態とされるようにしてある。
更に、上記切換弁49の一方のパイロットポート49aには、上記パイロット弁23の前側の弁本体23aの負荷側ポートに接続してある管路28の途中位置に一端部を接続したパイロットライン52の他端部が接続してある。これにより、上記パイロット弁23の前側の弁本体23aが切り換えられるときに上記管路28へ供給される油圧を、上記パイロットライン52を経て上記切換弁49の一方のパイロットポート49aにパイロット圧として作用させることができるようにしてある。
上記切換弁51の一方のパイロットポート51aには、上記パイロット弁23の後側の弁本体23bの負荷側ポートに接続してある管路29の途中位置に一端部を接続したパイロットライン53の他端部が接続してある。これにより、上記パイロット弁23の後側の弁本体23bが切り換えられるときに上記管路29へ供給される油圧を、上記パイロットライン53を経て上記切換弁51の一方のパイロットポート51aにパイロット圧として作用させることができるようにしてある。
更に、上記パイロット弁23の左側の弁本体23cの負荷側ポートに接続してある管路30の途中位置に一端部を接続したパイロットライン54の他端部と、上記パイロット弁23の右側の弁本体23dの負荷側ポートに接続してある管路31の途中位置に一端部を接続したパイロットライン55の他端部とを、シャトル弁56の2つの入口ポートにそれぞれ接続すると共に、上記シャトル弁56の出口ポートに一端部を接続したパイロットライン57の他端側を分岐させて各分岐端部を、上記切換弁49の他方のパイロットポート49bと、上記切換弁51の他方のパイロットポート51bにそれぞれ接続した構成としてある。これにより、上記パイロット弁23の左側の弁本体23c又は右側の弁本体23dのいずれか一方が切り換えられて上記管路30又は31のいずれか一方に油圧が供給されるときには、該油圧を、上記パイロットライン54又は55と、シャトル弁56と、パイロットライン57を経て、上記切換弁49の他方のパイロットポート49b及び上記切換弁51の他方のパイロットポート51bの双方へパイロット圧として作用させることができるようにしてある。
なお、図示してないが、上記シャトル弁32に油圧が導かれることに基づいて上記左走行装置用油圧ポンプ1の左油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段9へ油圧を与えることができるようにするための機構、及び、上記シャトル弁33に油圧が導かれることに基づいて上記右走行装置用油圧ポンプ2の右油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段14へ油圧を与えることができるようにするための機構、及び、上記シャトル弁34に油圧が導かれることに基づいて上記右走行装置用油圧ポンプ2の右油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段15へ油圧を与えることができるようにするための機構、及び、上記シャトル弁35に油圧が導かれることに基づいて上記左走行装置用油圧ポンプ1の左油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段10へ油圧を与えることができるようにするための機構は、図6に示したものと同様の構成としてあるものとする。
又、上記パイロット弁23には、図7に示したと同様のジョイスティック式の操作レバー46を備えてあるものとする。
その他の構成は図6に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の油圧回路構成としてある走行制御装置を装備した建設機械にて、建設機械47の前進走行を行わせるべく操作レバー46(図7参照)を前方へ倒すように操作すると、図2に示すように、パイロット弁23の前側の弁本体23aのみが切り換えられることで、図6に示したものと同様に、該パイロット弁23へ供給されている油圧が、上記弁本体23aより管路28を経てシャトル弁32と33へ導かれ、その後、上記シャトル弁32に油圧が導かれることに基づいて左走行装置用油圧ポンプ1の左油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段9へ油圧が与えられると共に、上記シャトル弁33に油圧が導かれることに基づいて右走行装置用油圧ポンプ2の右油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段14へ油圧が与えられるようになるため、上記各油圧ポンプ1,2の傾転角は対応する油圧モータ3,4の前進駆動側となる同一の方向へ同一の角度に作動される。よって、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、圧油給排管路5、左油圧モータ3、圧油給排管路6を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により左走行体が前進するように駆動されると共に、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油が、圧油給排管路7、右油圧モータ4、圧油給排管路8を順に経て上記油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ4により右走行体が前進するように駆動される。
この際、上記左油圧モータ3への圧油供給路となっている圧油給排管路5と、右油圧モータ4への圧油供給路となっている圧油給排管路7を接続した接続管路48上の切換弁49では、上記パイロット弁23の弁本体23aを通して管路28へ導かれている油圧が、パイロットライン52を通して一方のパイロットポート49aにパイロット圧として作用するようになる。
なお、上記パイロット弁23における左右両側の弁本体23c及び23dは切換えられていないために、上記切換弁49の他方のパイロットポート49bにパイロット圧(油圧)が作用することはない。
そのため、上記切換弁49は、弁体が図2に示すように作動することで、ABポート間がオープン状態とされるようになる。
上記のようにして上記切換弁49におけるABポート間がオープン状態となると、上記圧油給排管路5と圧油給排管路7が、上記接続管路48を介して互いに連通されるようになるため、上記圧油給排管路5を通して左油圧モータ3へ供給されている圧油の圧力と、上記圧油給排管路7を通して右油圧モータ4へ供給されている圧油の圧力が自動的に平均化されると共に、上記左右の各油圧モータ3,4へ供給される圧油の流量も自動的に平均化されるようになる。
したがって、たとえ上記左右の各走行装置用油圧ポンプ1と2に、個体差による吐出流量の差が存在しているとしても、左右の各油圧モータ3,4へそれぞれ供給される圧油の流量に差が生じる虞は解消されるため、上記左油圧モータ3による左走行装置の駆動速度と、上記右油圧モータ4による右走行装置の駆動速度を同調させることができ、よって、建設機械47(図7参照)は前方へ確実に直進するようになる。
又、建設機械47の後進走行を行わせるべく操作レバー46(図7参照)を後方へ倒すように操作すると、図3に示すように、パイロット弁23の後側の弁本体23bのみが切り換えられることで、図6に示したものと同様に、パイロット弁23へ供給されている油圧が、上記弁本体23bより管路29を経てシャトル弁35と34へ導かれ、その後、上記シャトル弁35に油圧が導かれることに基づいて左走行装置用油圧ポンプ1の左油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段10へ油圧が与えられると共に、上記シャトル弁34に油圧が導かれることに基づいて右走行装置用油圧ポンプ2の右油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段15へ油圧が与えられるようになるため、上記各油圧ポンプ1,2の傾転角は対応する油圧モータ3,4の後進駆動側となる同一の方向へ同一の角度に作動される。
よって、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、圧油給排管路6、左油圧モータ3、圧油給排管路5を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により左走行体が後進するように駆動されると共に、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油が、圧油給排管路8、右油圧モータ4、圧油給排管路7を順に経て上記油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ4により右走行体が後進するように駆動される。
よって、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、圧油給排管路6、左油圧モータ3、圧油給排管路5を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により左走行体が後進するように駆動されると共に、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油が、圧油給排管路8、右油圧モータ4、圧油給排管路7を順に経て上記油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ4により右走行体が後進するように駆動される。
この際、上記左油圧モータ3への圧油供給路となっている圧油給排管路6と、右油圧モータ4への圧油供給路となっている圧油給排管路8を接続した接続管路50上の切換弁51では、上記パイロット弁23の弁本体23bを通して管路29へ導かれている油圧が、パイロットライン52を通して一方のパイロットポート51aにパイロット圧として作用するようになる。
なお、上記パイロット弁23における左右両側の弁本体23cと23dは切換えられていないために、上記切換弁51の他方のパイロットポート51bにはパイロット圧(油圧)は作用しない。
そのため、上記切換弁51は、弁体が図3に示すように作動することで、ABポート間がオープン状態とされるようになる。
上記のようにして上記切換弁51におけるABポート間がオープン状態となると、上記圧油給排管路6と圧油給排管路8が、上記接続管路50を介して互いに連通されるようになるため、上記圧油給排管路6を通して左油圧モータ3へ供給されている圧油の圧力と、上記圧油給排管路8を通して右油圧モータ4へ供給されている圧油の圧力が自動的に平均化されると共に、上記左右の各油圧モータ3,4へ供給される圧油の流量も自動的に平均化されるようになる。
したがって、上記前進走行の場合と同様に、たとえ上記左右の各走行装置用油圧ポンプ1と2に、個体差による吐出流量の差が存在しているとしても、左右の各油圧モータ3,4へそれぞれ供給される圧油の流量に差が生じる虞は解消されるため、上記左油圧モータ3による左走行装置の駆動速度と、上記右油圧モータ4による右走行装置の駆動速度を同調させることができ、よって、建設機械47(図7参照)は後方へ確実に直進するようになる。
次に、建設機械47をその場で反時計回り方向へスピンターンさせるべく操作レバー46(図7参照)を左方向へ倒すように操作すると、図4に示すように、上記パイロット弁23の左側の弁本体23cのみが切り換えられることで、図6に示したものと同様に、上記パイロット弁23に供給されている油圧が、弁本体23cより管路30を経てシャトル弁35と33へ導かれ、これにより、左走行装置用油圧ポンプ1の左油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段10と、右走行装置用油圧ポンプ2の右油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段14へそれぞれ油圧が与えられるようになるため、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、圧油給排管路6、左油圧モータ3、圧油給排管路5を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により左走行体が後進するよう駆動され、一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油が、圧油給排管路7、右油圧モータ4、圧油給排管路8を順に経て上記油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ4により右走行体が前進するよう駆動される。
この際、上記左油圧モータ3への圧油供給路となっている圧油給排管路6と、右油圧モータ4からの圧油戻り路となっている圧油給排管路8を接続してある接続管路50上の切換弁51、及び、上記右油圧モータ4への圧油供給路となっている圧油給排管路7と、左油圧モータ3からの圧油戻り路となっている圧油給排管路5を接続してある接続管路48上の切換弁49では、上記パイロット弁23の弁本体23cを通して管路30へ導かれている油圧が、パイロットライン54、シャトル弁56、パイロットライン57を経てそれぞれの他方のパイロットポート49b及び51bにパイロット圧として作用する。この際、上記各切換弁49及び51の一方のパイロットポート49a,51aにはパイロット圧が作用しないため、該各切換弁49及び51では、弁体が図4に示すように作動することでABポート間はいずれもクローズ状態とされる。
したがって、上記左油圧モータ3による左走行装置の後進駆動と、上記右油圧モータ4による右走行装置の前進駆動が影響を受けることはない。しかも、たとえ上記左右の各走行装置用油圧ポンプ1と2に、個体差による吐出流量の差が存在しているとしても、この場合は、左油圧モータ3による左走行装置の駆動速度と、右油圧モータ4による右駆動装置の駆動速度を揃える必要が元々ないため、建設機械47(図7参照)は何ら問題なくその場での反時計回り方向にスピンターンするようになる。
又、建設機械47をその場で時計回り方向へスピンターンさせるべく操作レバー46(図7参照)を右方向へ倒すように操作すると、上記パイロット弁23の右側の弁本体23cのみが切り換えられることで、図6に示したものと同様に、上記パイロット弁23に供給されている油圧が、弁本体23dより管路31を経てシャトル弁32と34へ導かれ、これにより、左走行装置用油圧ポンプ1の左油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段9と、右走行装置用油圧ポンプ2の右油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段15へそれぞれ油圧が与えられるようになるため、上記左走行装置用油圧ポンプ1より吐出される圧油が、圧油給排管路5、左油圧モータ3、圧油給排管路6を順に経て上記油圧ポンプ1へ循環することで、上記左油圧モータ3により左走行体が前進するよう駆動され、一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油が、圧油給排管路8、右油圧モータ4、圧油給排管路7を順に経て上記油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ4により右走行体が後進するよう駆動される。
この際、上記圧油給排管路5と圧油給排管路7とを接続した接続管路48上の切換弁49、及び、上記圧油給排管路6と圧油給排管路8を接続した接続管路50上の切換弁51では、上記パイロット弁23の弁本体23dを通して管路31へ導かれている油圧が、パイロットライン55、シャトル弁56、パイロットライン57を経てそれぞれの他方のパイロットポート49b及び51bにパイロット圧として作用し、且つ上記各切換弁49及び51の一方のパイロットポート49a,51aにはパイロット圧(油圧)が作用しないため、該各切換弁49及び51では、図4に示した建設機械47(図7参照)の反時計回り方向のスピンターンの場合と同様に弁体が作動することでABポート間はいずれもクローズ状態とされる。
したがって、この場合も、上記した反時計回り方向のスピンターンの場合と同様に、たとえ上記左右の各走行装置用油圧ポンプ1と2に個体差による吐出流量の差が存在しているとしても、建設機械47(図7参照)は何ら問題なくその場での時計回り方向にスピンターンするようになる。
次いで、建設機械47を前進しつつ反時計回り方向にピボットターンさせるべく操作レバー46(図7参照)を左斜め前方向へ倒すように操作すると、図5に示すように、上記パイロット弁23の前側の弁本体23aと左側の弁本体23cが共に切り換えられることで、図6に示したものと同様に、上記パイロット弁23に供給されている油圧が、弁本体23aより管路28を経てシャトル弁32と33へ導かれると共に、弁本体23cより管路30を経てシャトル弁33と35へ導かれ、これにより、左走行装置用油圧ポンプ1では、左油圧モータ前進駆動側と後進駆動側の双方の傾転角調整手段9と10に油圧が与えられる一方、右走行装置用油圧ポンプ2では、右油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段14にのみ油圧が与えられるようになる。このため、上記左走行装置用油圧ポンプ1からの圧油の吐出が行われないため、左油圧モータ3による左走行装置の駆動は行われない。
一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油が、圧油給排管路7、右油圧モータ4、圧油給排管路8を順に経て油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ4により右走行体が前進駆動される。
一方、上記右走行装置用油圧ポンプ2より吐出される圧油が、圧油給排管路7、右油圧モータ4、圧油給排管路8を順に経て油圧ポンプ2へ循環することで、上記右油圧モータ4により右走行体が前進駆動される。
この際、上記パイロット弁23の弁本体23aを通して管路28へ導かれている油圧が、パイロットライン52を通して上記圧油給排管路5と圧油給排管路7とを接続した接続管路48上の切換弁49の一方のパイロットポート49aへパイロット圧として作用すると同時に、上記パイロット弁23の弁本体23cを通して管路30へ導かれている油圧が、パイロットライン54、シャトル弁56、パイロットライン57を経て上記切換弁49の他方のパイロットポート49b、及び、上記圧油給排管路6と圧油給排管路8を接続した接続管路50上の切換弁51の他方のパイロットポート51bにそれぞれパイロット圧として作用する。
したがって、上記切換弁49では、両方のパイロットポート49a,49bにパイロット圧が作用するため、弁体が中央位置に保持され、よってABポート間はクローズ状態とされる。又、上記切換弁51では、他方のパイロットポート51bにのみパイロット圧が作用するため、弁体が図5に示すように作動することでABポート間はクローズ状態とされる。
したがって、この場合も、たとえ上記左右の各走行装置用油圧ポンプ1と2に個体差による吐出流量の差が存在しているとしても、建設機械47(図7参照)は何ら問題なく前進しつつ反時計回り方向にピボットターンするようになる。
以上において明らかなように、パイロット弁23にて、左側の弁本体23c又は右側の弁本体23dのいずれか一方が切り換えられているときには、上記弁本体23cを通して管路30へ導かれる油圧、又は、弁本体23dを通して管路31へ導かれる油圧が、パイロットライン54又は55と、シャトル弁56と、パイロットライン57を経て、上記切換弁49の他方のパイロットポート49bと上記切換弁51の他方のパイロットポート51bの双方へパイロット圧として作用するようにしてあるため、パイロット弁23の前側の弁本体23aを通して管路28に導かれる油圧がパイロットライン52を経て上記切換弁49の一方のパイロットポート49aに作用しても、該切換弁49のABポート間はクローズ状態となり、又、パイロット弁23の後側の弁本体23bを通して管路29に導かれる油圧がパイロットライン53を経て上記切換弁51の一方のパイロットポート51aに作用しても、該切換弁51のABポート間はクローズ状態となる。
よって、建設機械47を前進しつつ時計回り方向にピボットターンさせるべく操作レバー46を右斜め前方向へ倒すように操作する場合、及び、建設機械47を後進しつつ反時計回り方向にピボットターンさせるべく操作レバー46を左斜め後方向へ倒すように操作する場合、及び、建設機械47を後進しつつ時計回り方向にピボットターンさせるべく操作レバー46を右斜め後方向へ倒すように操作する場合(図7参照)のいずれの場合も、たとえ左右の各走行装置用油圧ポンプ1と2に個体差による吐出流量の差が存在しているとしても、建設機械47(図7参照)は何ら問題なく上記所望するそれぞれの方向へピボットターンするようになる。
このように、本発明の建設機械の走行制御装置によれば、左右の走行装置用の油圧ポンプ1と2に、個体差による圧油吐出流量の差が生じているとしても、操作レバー46(図7参照)を前方へ倒す操作により建設機械47(図7参照)を前方へ確実に直進させることができ、又、操作レバー46(図7参照)を後方へ倒す操作により建設機械47(図7参照)を後方へ確実に直進させることができるため、上記各油圧ポンプ1と2の傾転角の調整作業を不要にすることができる。よって、従来の如く油圧ポンプの傾転角の調整を要していた場合に比して、建設装置の製造に要する労力及び時間を削減することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、左右の走行装置用油圧ポンプ1,2からの圧油供給により左右の走行装置に各々装備された左右の各油圧モータ3,4を個別に駆動するようにしてある形式の建設機械であれば、クローラ式以外のいかなる建設機械にも適用してよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
1 左走行装置用油圧ポンプ
2 右走行装置用油圧ポンプ
3 左油圧モータ
4 右油圧モータ
5 圧油給排管路
6 圧油給排管路
7 圧油給排管路
8 圧油給排管路
9 傾転角調整手段
10 傾転角調整手段
14 傾転角調整手段
15 傾転角調整手段
23 パイロット弁
23a,23b,23c,23d 弁本体
28 管路(第1の管路)
29 管路(第2の管路)
30 管路(第3の管路)
31 管路(第4の管路)
32 シャトル弁(第1のシャトル弁)
33 シャトル弁(第2のシャトル弁)
34 シャトル弁(第3のシャトル弁)
35 シャトル弁(第4のシャトル弁)
46 操作レバー
48 接続管路(第1の接続管路)
49 切換弁(第1の切換弁)
49a,49b パイロットポート
50 接続管路(第2の接続管路)
51 切換弁(第2の切換弁)
51a,51b パイロットポート
52 パイロットライン
53 パイロットライン
54 パイロットライン
55 パイロットライン
57 パイロットライン
2 右走行装置用油圧ポンプ
3 左油圧モータ
4 右油圧モータ
5 圧油給排管路
6 圧油給排管路
7 圧油給排管路
8 圧油給排管路
9 傾転角調整手段
10 傾転角調整手段
14 傾転角調整手段
15 傾転角調整手段
23 パイロット弁
23a,23b,23c,23d 弁本体
28 管路(第1の管路)
29 管路(第2の管路)
30 管路(第3の管路)
31 管路(第4の管路)
32 シャトル弁(第1のシャトル弁)
33 シャトル弁(第2のシャトル弁)
34 シャトル弁(第3のシャトル弁)
35 シャトル弁(第4のシャトル弁)
46 操作レバー
48 接続管路(第1の接続管路)
49 切換弁(第1の切換弁)
49a,49b パイロットポート
50 接続管路(第2の接続管路)
51 切換弁(第2の切換弁)
51a,51b パイロットポート
52 パイロットライン
53 パイロットライン
54 パイロットライン
55 パイロットライン
57 パイロットライン
Claims (2)
- 建設機械の左走行装置用の油圧ポンプより吐出される圧油を左走行装置駆動用の左油圧モータの前進側と後進側へ供給する2つの圧油給排管路と、建設機械の右走行装置用の油圧ポンプより吐出される圧油を右走行装置駆動用の右油圧モータの前進側と後進側へ供給する2つの圧油給排管路を備えて、上記各油圧ポンプの傾転角調整手段の制御を介して上記左走行装置用油圧ポンプより供給する圧油により左油圧モータを前進側又は後進側へ駆動すると共に、上記右走行装置用油圧ポンプより供給する圧油により右油圧モータを前進側又は後進側へ駆動して建設機械の走行を制御できるようにしてある建設機械の走行制御装置において、上記左油圧モータの前進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所と、上記右油圧モータの前進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所を、第1の接続管路を介し接続すると共に、該第1の接続管路に、上記左右の油圧モータを共に前進駆動させるときにのみオープン状態となる第1の切換弁を設け、且つ上記左油圧モータの後進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所と、上記右油圧モータの後進側の圧油供給路となる圧油給排管路の所要個所を、第2の接続管路を介し接続すると共に、該第2の接続管路に、上記左右の油圧モータを共に後進駆動させるときにのみオープン状態となる第2の切換弁を設けてなる構成を有することを特徴とする建設機械の走行制御装置。
- 操作レバーにより操作される前側、後側、左側、右側の各弁本体を有するパイロット弁と、該パイロット弁における前側、後側、左側、右側の各弁本体の負荷側ポートに接続した第1、第2、第3、第4の各管路と、上記第1と第4の管路、第1と第3の管路、第2と第4の管路、第2と第3の管路にそれぞれ入口ポートを接続した第1、第2、第3、第4の各シャトル弁を備えて、上記第1のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、左走行装置用油圧ポンプの左油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与え、上記第2のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、右走行装置用油圧ポンプの右油圧モータ前進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与え、上記第3のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、上記右走行装置用油圧ポンプの右油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与え、上記第4のシャトル弁の出口ポートからの油圧供給に伴って、上記左走行装置用油圧ポンプの左油圧モータ後進駆動側の傾転角調整手段に油圧を与えることができるようにし、且つ第1及び第2の各切換弁をノーマルクローズの切換弁とすると共に、上記第1の管路に一端部を接続したパイロットラインの他端部を、上記第1の切換弁におけるオープン作動側のパイロットポートに、又、上記第2の管路に一端部を接続したパイロットラインの他端部を、上記第2の切換弁のオープン作動側のパイロットポートにそれぞれ接続し、更に、上記第3及び第4の管路に供給される油圧を、上記第1及び第2の各切換弁をクローズさせるためのパイロット圧として導くパイロットラインを設けるようにした請求項1記載の建設機械の走行制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008152067A JP2009299288A (ja) | 2008-06-10 | 2008-06-10 | 建設機械の走行制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008152067A JP2009299288A (ja) | 2008-06-10 | 2008-06-10 | 建設機械の走行制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009299288A true JP2009299288A (ja) | 2009-12-24 |
Family
ID=41546460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008152067A Pending JP2009299288A (ja) | 2008-06-10 | 2008-06-10 | 建設機械の走行制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009299288A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019049327A1 (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-14 | 日立建機株式会社 | 油圧駆動装置 |
JP2020083109A (ja) * | 2018-11-27 | 2020-06-04 | 株式会社Kato Hicom | 油圧回路式走行操作装置及び操作方法、並びにこれを用いた建設機械 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000186347A (ja) * | 1998-12-22 | 2000-07-04 | Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd | 走行制御方法およびその装置 |
JP2000186762A (ja) * | 1998-12-22 | 2000-07-04 | Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd | 走行制御方法およびその装置 |
JP2005096704A (ja) * | 2003-09-26 | 2005-04-14 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 走行式建設機械の油圧駆動装置 |
JP2006306200A (ja) * | 2005-04-27 | 2006-11-09 | Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd | 作業機械における走行駆動装置 |
JP2007290543A (ja) * | 2006-04-25 | 2007-11-08 | Ishikawajima Constr Mach Co | 油圧回路 |
-
2008
- 2008-06-10 JP JP2008152067A patent/JP2009299288A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000186347A (ja) * | 1998-12-22 | 2000-07-04 | Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd | 走行制御方法およびその装置 |
JP2000186762A (ja) * | 1998-12-22 | 2000-07-04 | Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd | 走行制御方法およびその装置 |
JP2005096704A (ja) * | 2003-09-26 | 2005-04-14 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 走行式建設機械の油圧駆動装置 |
JP2006306200A (ja) * | 2005-04-27 | 2006-11-09 | Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd | 作業機械における走行駆動装置 |
JP2007290543A (ja) * | 2006-04-25 | 2007-11-08 | Ishikawajima Constr Mach Co | 油圧回路 |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019049327A1 (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-14 | 日立建機株式会社 | 油圧駆動装置 |
KR20190038597A (ko) * | 2017-09-08 | 2019-04-08 | 히다찌 겐끼 가부시키가이샤 | 유압 구동 장치 |
JPWO2019049327A1 (ja) * | 2017-09-08 | 2019-11-07 | 日立建機株式会社 | 油圧駆動装置 |
KR102133312B1 (ko) | 2017-09-08 | 2020-07-13 | 히다찌 겐끼 가부시키가이샤 | 유압 구동 장치 |
US11377822B2 (en) | 2017-09-08 | 2022-07-05 | Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. | Hydraulic drive apparatus |
JP2020083109A (ja) * | 2018-11-27 | 2020-06-04 | 株式会社Kato Hicom | 油圧回路式走行操作装置及び操作方法、並びにこれを用いた建設機械 |
JP7323974B2 (ja) | 2018-11-27 | 2023-08-09 | 株式会社加藤製作所 | 油圧回路式走行操作装置及び操作方法、並びにこれを用いた建設機械 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8572957B2 (en) | Hydraulic system for construction equipment | |
JP2005291312A (ja) | 油圧制御回路および建設機械 | |
KR101190553B1 (ko) | 건설기계의 유압구동장치 | |
JP4624203B2 (ja) | 建設機械用油圧制御装置 | |
JP4106011B2 (ja) | 油圧回路及びその合流弁 | |
JP2009299288A (ja) | 建設機械の走行制御装置 | |
KR100797315B1 (ko) | 굴삭기의 주행 및 프론트작업의 복합작업용 유압제어장치 | |
KR20150033928A (ko) | 건설기계의 주행복합작업용 유압제어시스템 | |
JPS592930A (ja) | 油圧駆動式作業車両の油圧回路 | |
JP2007290543A (ja) | 油圧回路 | |
JP2004027706A (ja) | 建設機械の油圧回路装置 | |
JPH0410536B2 (ja) | ||
KR20110055998A (ko) | 건설기계의 주행 및 선회 장치 | |
WO2014073551A9 (ja) | パワーショベルの流体圧制御装置 | |
JP3854561B2 (ja) | 車両走行用流体圧回路 | |
JPS60123629A (ja) | 油圧ショベルの油圧回路 | |
JP2006306200A (ja) | 作業機械における走行駆動装置 | |
JP7323974B2 (ja) | 油圧回路式走行操作装置及び操作方法、並びにこれを用いた建設機械 | |
JP2012001025A (ja) | 車両の走行用油圧回路 | |
JPS5938445B2 (ja) | 液圧回路 | |
JP3748812B2 (ja) | 油圧制御装置 | |
KR20220078249A (ko) | 건설기계의 유압회로 | |
JPH11217852A (ja) | 第3油圧ポンプを使用した建設機械の油圧回路 | |
JP2009121586A (ja) | 建設機械用油圧ポンプ制御装置 | |
JPH11131530A (ja) | 建設機械の走行制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110516 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20120820 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20120828 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20121225 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |