JP2009298893A - 水性液用ゲル化剤、水性液ゲル及び水性液ゲルの製造方法 - Google Patents
水性液用ゲル化剤、水性液ゲル及び水性液ゲルの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 オニウムカチオン置換ゼラチン(A)と、下記反応生成物(B)とを含んでなる水性液(C)用ゲル化剤。
反応生成物(B):エチレン性不飽和化合物と無水マレイン酸との共重合体とアンモニウムとの反応による反応生成物
【選択図】 なし
Description
しかし、このような水系ゲルタイプの芳香剤は、有機系溶液、例えばアルコール−水混合溶液の吸収能力が極めて低かったり、あるいは吸収後のゲル強度が低いという欠点がある。
上記の問題を解決したものとして、
(1)香料と水及び/又はエタノールとの混合物を主剤とする液体を、カルボキシルビニルポリマーとアルカリとの中和によりゲル化せしめてなる透明ゲル芳香剤(特許文献9参照)。
(2)N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートにN−ビニルピロリドン、ステアリルアクリレート及び架橋性モノマーを共重合したカチオン性増粘剤(特許文献10参照)。
(3)N−ビニルアセトアミド共重合体の架橋物(特許文献11参照)。
(4)ジアセトンアクリルアミド共重合変性ポリビニルアルコールを架橋剤で架橋させたもの(特許文献12参照)。
(5)(a)N,N−ジメチルアクリルアミド(共)重合体架橋物、(b)揮発性物質及び(c)水及び/又は水溶性溶剤を含有することを特徴とする透明ゲル状組成物(特許文献13参照)が知られている。
即ち本発明は、ゼラチンのカルボキシル基のプロトンがオニウムカチオンで置換されてなるオニウムカチオン置換ゼラチン(A)と、下記反応生成物(B)とを含んでなる水性液用(C)用ゲル化剤;このゲル化剤で(C)をゲル化させてなる水性液ゲル;並びに、(A)、(B)及び(C)を含んでなる組成物を、架橋反応させることを特徴とする水性液ゲルの製造方法である。
反応生成物(B):エチレン性不飽和化合物と無水マレイン酸との共重合体とアンモニウムとの反応による反応生成物
(1)本発明の水性液用ゲル化剤で水性液をゲル化したゲル及び本発明の製造方法で得られたゲルは保形性が良いため、容器を移動したり倒した場合、ゲルが変形したり、ゲルがこぼれることがなく、取り扱いやすい。
(2)本発明の水性液用ゲル化剤で水性液をゲル化したゲル及び本発明の製造方法で得られたゲルは透明感があるので、美観に優れる。
(3)本発明の水性液用ゲル化剤で水性液をゲル化したゲル及び本発明の製造方法で得られたゲルは、ゲルからの離液現象やゲルのひび割れなどが発生しないので,貯蔵安定性に優れる。
(4)高濃度のアルコールを含有する水性液に香料を混合・ゲル化できるので、冬場の気温が低い場合でも香料などの揮散性に優れる。
また、本発明の水性液ゲルの製造方法は、以下の効果を奏する。
(5)本発明の製造方法は、低い温度でゲルを製造できるので、製造時の香料の揮散や香料の変質が起こりにくい。
以上のことから、本発明の水性液用ゲル化剤で得られた水性液ゲル及び水性液ゲルの製造方法により得られたゲルは、消臭及び/又は芳香剤として有用である。
(I−1)炭素数4〜30又はそれ以上のアルキル及び/又はアルケニル基を有する脂肪族第4級アンモニウム;
テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリメチルプロピルアンモニウム、ジメチルプロピルアンモニウム、エチルメチルジプロピルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモニウム、ジメチルジブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等;
トリメチルフェニルアンモニウム、ジメチルエチルフェニルアンモニウム、トリエチルフェニルアンモニウム等;
N,N−ジメチルピロジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、N,N−ジエチルピロジニウム、N,N−ジメチルモルホリニウム、N−エチル−N−メチルモルホリニウム、N,N−ジエチルモルホリニウム、N,N−ジメチルピペリジニウム、N,N−ジエチルピペリジニウム等;
1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリニウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム,4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メトキシ−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、4−ホルミル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム等;
1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−フェニルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−ベンジルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−カルボキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メチルカルボキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、N,N’−ジメチルベンゾイミダゾゾリム、N,N’−ジエチルベンゾイミダゾゾリム、N−メチル−N’−エチルベンゾイミダゾリウム等;
1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチルテトラヒドロピリミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチル−テトラヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム等;
1,3−ジメチル−2,4−もしくは−2,6−ジヒドロピリミジニウム[これらを1,3−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウムと表記し、以下同様の表現を用いる。]、1,2,3−トリメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−2,4,(6)−ジヒドロピミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7,9(10)−ウンデカンジエニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5,7(8)−ノナジエニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム等;
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリニウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5,6,7−テトラヒドロ1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウム、2−ジメチル−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム等;
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド−[1,2a]イミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−アセチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム等;
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルテトラヒドロピリミジニウム、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2,3,4,6−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボキシメチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム等;
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,6,7,8−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,6−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,6−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム等;
(II−1)炭素数1〜30又はそれ以上のアルキル及び/又はアルケニル基を有する脂肪族3級スルホニウム;
トリメチルスルホニウム、トリエチルスルホニウム、エチルジメチルスルホニウム、ジエチルメチルスルホニウム等;
(II−2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族3級スルホニウム;
フェニルジメチルスルホニウム、フェニルエチルメチルスルホニウム、フェニルメチルベンジルスルホニウム等;
(II−3)炭素数3〜30又はそれ以上の脂環式3級スルホニウム;
メチルチオラニウム、フェニルチオラニウム等;
(III−1)炭素数1〜30又はそれ以上のアルキル及び/又はアルケニル基を有する脂肪族第4級ホスホニウム;
テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、メチルトリエチルホスホニウム、メチルトリプロピルホスホニウム、メチルトリブチルホスホニウム、ジメチルジエチルホスホニウム、ジメチルジプロピルホスホニウム、ジメチルジブチルホスホニウム、トリメチルエチルホスホニウム、トリメチルプロピルホスホニウム、トリメチルブチルホスホニウム等;
(III−2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族4級ホスホニウム;
トリフェニルメチルホスホニウム、ジフェニルジメチルホスホニウム、トリフェニルベンジルホスホニウム等;
(III−3)炭素数3〜30又はそれ以上の脂環式4級ホスホニウム;
(IV−1)炭素数1〜30又はそれ以上のアルキル及び/又はアルケニル基を有する脂肪族3級オキソニウム;
トリメチルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、エチルジメチルオキソニウム、ジエチルメチルオキソニウム等;
(IV−2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族3級オキソニウム;
フェニルジメチルオキソニウム、フェニルエチルメチルオキソニウム、フェニルメチルベンジルオキソニウム等;
(IV−3)炭素数3〜30又はそれ以上の脂環式3級オキソニウム;
メチルオキソラニウム、フェニルオキソラニウム等;
これらオニウムカチオンは、1種又は2種以上を併用しても良い。
pHの測定値は、JIS K6503:2001[にかわ及びゼラチン]に準拠する。
又、水性液ゲル中のオニウムカチオン置換ゼラチン(A)の含有量は、ゲル強度及び水性液ゲルの美観(ゲルから水分や揮発成分が飛散した後の残存オニウム置換ゼラチンの量が多くなり残存するゲルの美観が悪くなる)の観点から、1.0〜10.0重量%が好ましく、さらに好ましくは1.2〜9.0重量%、次にさらに好ましくは1.4〜8.5重量%、特に好ましくは1.6〜8.0重量%である。
又、水性液ゲル中の反応生成物(B)の含有量は、ゲル化後のゲルの透明性、ゲルの保形性及びゲルの強度、ゲルの臭気抑制の観点から、0.01〜10.0重量%が好ましく、さらに好ましくは0.02〜9.0重量%、特に好ましくは0.1〜8.0重量%、最も好ましくは1.0〜8.0重量%である。
(1)オレフィン系不飽和化合物
(i)直鎖状又は分岐状の炭素数2〜24のオレフィン[エチレン、プロピレン、ブテン−1,ブテン−2、イソブチレン、n−ペンテン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、n−ヘキサン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、ジイソブチレン、2−メチル−4−ジメチル−1−ペンテン、2−メチル−4−ジメチル−2−ペンテン、ドデセン、テトラデセン、ヘキサデセン、オクタデセン、ビニリデン(塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等)];
(ii)芳香族系オレフィン(スチレン、α−メチルスチレン、α−メチルスチレンスルホン酸等);
(iii)ハロゲン含有オレフィン(塩化ビニル、フッ化ビニル、四フッ化エチレン等);
(iv)窒素含有オレフィン(ニトロエチレン、アクリロニトリル等);
(v)その他オレフィン(アリルアミン、ビニルスルホン酸等);
(i)ビニルエーテル(メチルビニルエーテル等)、ポリオキシアルキレン(n=2〜200)モノアリルモノアルキル(炭素数1〜24)エーテル等;
(ii)アルキル基、ヒドロキシアルキル基の炭素数が1〜22の(メタ)アクリル酸アルキルエステル又はヒドロキシアルキルエステル(アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ベヘニル等);
(iii)カルボキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、イタコン酸グリコールモノエーテル等];
(iv)スルホン酸基含有不飽和化合物[3−スルホプロピル(メタ)アクリレート等];
(v)燐酸基含有不飽和化合物[(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル燐酸モノエステル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート等];
(vii)3級アミン又は第4級アンモニウム塩基含有不飽和化合物[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、その4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)等];
(viii)エポキシ基含有不飽和化合物[グリシジル(メタ)アクリレート等];
(ix)その他(N−ビニルピロリドン、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニルをケン化して得られるビニルアルコール等);等である。
これらのエチレン性不飽和化合物を単独で用いても良いし、また2種類以上を組み合わせても良い。
熱ラジカル重合の場合はアゾ化合物(アゾビスイソブチロニトリル等)、過酸化物(t−ブチルパーオキシベンゾエート等)等の重合触媒が、光ラジカル重合の場合は光ラジカル開始剤(ベンゾインアルキルエーテル等)、増感剤(アントラキノン等)が、アニオン重合の場合はチーグラーナッタ系触媒、メタロセン系触媒等が重合開始剤として使用される。得られた共重合物は溶媒を脱溶媒して使用してもよいし溶媒が存在したままで使用しても良い。好ましくは脱溶媒したものである。
消臭性を有する物質としては、例えばイネ、松、ヒノキ、笹等の植物からの抽出物質、酸又はアルカリ性の水性液等があり、このものを水又は一部溶剤を含んだ水溶液で希釈した水性液とすることができる。
芳香性を有する物質としては、例えば天然香料や合成香料が挙げられ、これらは水溶性のものであればその水溶液、非水溶性のものであれば水と乳化剤、必要により溶剤などからなる水性エマルジョン又は水性液とすることができる。ここで、芳香性を有する物質はマスキング効果を兼備するため、実用上消臭性を有するとも言えることがある。
上述した消臭性及び/又は芳香性を有する物質(D)とともに、バッチュリ油などの揮発保留剤、オイゲノールなどの変調剤、エチレングリコールアルキルエーテル、プロピレングリコールアルキルエーテル、プロピレングリコールアルキルエーテル等の可溶化溶剤もしくは揮散調整剤、その他香料工業に使用される種々の成分を添加しても差し支えない。
消臭性及び/又は芳香性を有する物質(D)の使用量は、その種類により多少異なるが消臭性能及び/又は香りの持続性の観点から、水性液ゲルの重量を基準として、0.1〜15重量%が好ましい。
本発明において消臭性及び/又は芳香性を有する物質(D)単独又は(D)の水性液には、必要により他の添加物を配合することができる。この添加物としては、例えば顔料(蛍光性顔料や蓄光顔料を含む)、染料、老化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線遮蔽剤、防腐剤、防かび剤、消泡剤、脱酸素剤、酸化防止剤、界面活性剤、アルコール、充填剤、増量剤などが挙げられる。
反応時間としては、5〜39℃で反応させる場合は、半日から10日間で反応が完結し、40〜60℃で反応させる場合には数時間〜1日間を要する。
密栓付きの10mm厚のガラス製セル中に架橋前の水性液ゲルを仕込み密閉とし、50℃で24時間架橋反応させて水性液ゲルを作成する。更に25℃で6時間温調した後、分光光度計(島津製作所製、UV−1200)にて可視光(700nm)の透過率を測定する。
ゼラチンSE−1(9.5部)にイオン交換水(85.7部)を加え60〜70℃に加温して均一に溶解後、TEAH−40W(4.8部)を加え均一で透明な水溶液を調整した。このようにして得られた水溶液を、減圧乾燥機を用いて乾燥温度80℃、減圧度−100kPaで3時間乾燥した後、クッキングミキサーで粉砕して体積平均粒径450μm(日機装社製、商品名:マイクロトラックFRA粒度分析計で測定)のオニウムカチオン置換ゼラチン(A1)を得た。
ゼラチンSE−1:アルカリ処理ゼラチン、ニッピゼラチン工業社製。
TEAH-40W:テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド(分子量:147)の40%水溶液、ライオン・アクゾ社製。
実施例1のオニウムカチオン置換ゼラチン(A1)の調整において、ゼラチンSE−1(9.5部)に代えて9.7部、イオン交換水(85.7部)に代えて87.4部、TEAH−40W(4.8部)に代えて2.9部を用いた以外は同様な方法により体積平均粒径450μm(日機装社製、商品名:マイクロトラックFRA粒度分析計で測定)のオニウムカチオン置換ゼラチン(A2)を得た。
実施例1の オニウムカチオン置換ゼラチン(A1)の調整において、ゼラチンSE−1(9.5部)に代えて9.4部、イオン交換水(85.7部)に代えて84.3部、TEAH−40W(4.8部)に代えて6.3部を用いた以外は同様な方法により体積平均粒径450μm(日機装社製、商品名:マイクロトラックFRA粒度分析計で測定)のオニウムカチオン置換ゼラチン(A3)を得た。
ゼラチンSE−1(6部)にイオン交換水(45.4部)を加え50〜60℃に加温して均一に溶解し、TEAH−40W(2部)を加え均一に溶解後、更にエタノール(46.6部)を加え均一に溶解し、オニウムカチオン置換ゼラチン(A4)の水性液(A−1)を得た。
イソバン04(8.0部)にイオン交換水(91.0部)、アンモニア含有量28%のアンモニア水溶液(0.79部)を加え50〜60℃で攪拌すると4時間で均一に溶解した。このようにして得られた水溶液を、減圧乾燥機を用いて乾燥温度80℃、減圧度−100kPaで3時間乾燥した後、クッキングミキサーで粉砕して体積平均粒径350μm(日機装社製、商品名:マイクロトラックFRA粒度分析計で測定)、アンモニア中和率25.0モル%の反応生成物(B1)を得た。
なお、中和率は無水マレイン酸由来のカルボキシル基全てに対する比率であり、以下の製造例、実施例及び比較例においても同様である。
イソバン−04:イソブチレン/無水マレイン酸共重合体、分子量6×104、クラレ社製。
製造例5において、アンモニア含有量28%のアンモニア水溶液(0.79部)に代えて1.58部を用いた以外は同様な方法によりアンモニア中和率50.0モル%の反応生成物(B2)を得た。
製造例5において、アンモニア含有量28%のアンモニア水溶液(0.79部)に代えて2.37部を用いた以外は同様な方法によりアンモニア中和率75.0モル%の反応生成物(B3)を得た。
製造例5において、アンモニア含有量28%のアンモニア水溶液(0.79部)に代えて3.16部を用いた以外は同様な方法によりアンモニア中和率100.0モル%の反応生成物(B4)を得た。
製造例5において、イソバン−04に代えてGANTREZ AN139、アンモニア含有量28%のアンモニア水溶液(0.79部)に代えて2.34部を用いた以外は同様な方法によりアンモニア中和率75.0モル%の反応生成物(B5)を得た。
GANTREZ AN139:メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、分子量6.90×105、アイエスピー・ジャパン社製。
イソバン04(8.0部)にイオン交換水(45.32部)、アンモニア含有量28%のアンモニア水溶液(0.79部)を加え50〜60℃で攪拌すると4時間で均一に溶解した。さらに、エタノール(45.89部)を加え均一に溶解し、アンモニア中和率25.0モル%の反応生成物(B6)の水性液(B−1)を得た。
イオン交換水(90部)にエタノール(10部)を加えて均一で透明な水性液(C1)を調整した。
イオン交換水(50部)にエタノール(50部)を加えて均一で透明な水性液(C2)を調整した。
イオン交換水(30部)にエタノール(70部)を加えて均一で透明な水性液(C3)を調整した。
イオン交換水(10部)にエタノール(90部)を加えて均一で透明な水性液(C4)を調整した。
イオン交換水(90部)にプロピレングリコールモノメチルエーテル(10部)を加えて均一で透明な水性液(C5)を調整した。
消臭性を有する物質としてエポリオンSK−500(5部)にイオン交換水(85.2部)とエタノール(9.8部)を加え均一に溶解し、水性液(C6)を調整した。
エポリオンSK−500:ベタイン化合物、アルコールアミン、有機酸塩化合物及びリン酸の混合物の水溶液(純分40%)、新エポリオン社製
フローラル系香料(0.5部)にノニポール120(0.5部)、エタノール(9.9部)およびイオン交換水(89.1部)を加え均一に溶解し、水性液(C7)を調整した。
フローラル系香料:品名”ラベンダー”、品番”OFR−2321”、長谷川香料社製
ノニポール120:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル系非イオン界面活性剤、三洋化成工業株式会社製
製造例1で調整したA1(3.57部)に製造例11で調整したC1(94.28部)を加え50℃で2時間攪拌して均一に溶解した後、さらに製造例5で調整したB3(1.43部)を加え、50℃で30分間攪拌して均一で透明な水性液を調整した。このようにして得られた水性液を50℃恒温槽で加熱し24時間反応を行い、均一で透明な水性液ゲル(E1)を得た。本水性液ゲル(E1)は、オニウムカチオン置換ゼラチン(A)の量3.57%、反応生成物(B1)の量1.43%、オニウムカチオン置換ゼラチン(A)/反応生成物(B)比2.5、及びエタノール/水の比率10/90であった。
実施例1において、仕込み量を表1及び表2に示す値にした以外は、実施例1と同様にして、水性ゲル(E2)〜(E14)を得た。水性ゲル(E2)〜(E14)の(1)水性液ゲル中のオニウム置換ゼラチン(A)の量、(2)水性液ゲル中の反応生成物(B)の量、(3)(A)/(B)の比、(4)アルコール/水の比を表1及び表2に示した。
製造例4で調整した水性液(A−1)(70部)に製造例10で調整した水性液溶液(B−1)(30部)を加えた後、30℃で30分間攪拌して均一で透明な水性液を調整した。このようにして得られた水性液を50℃恒温槽で加熱し24時間反応を行い、均一で透明な水性液ゲル(E15)を得た。本水性液ゲル(E15)は、オニウムカチオン置換ゼラチン(A)の量4.76%、反応生成物(B)の量2.47%、オニウムカチオン置換ゼラチン(A)/反応性生物(B)比1.93、及びアルコール/水の比率50/50であった。
実施例1において、製造例1で調整したA1に代えてゼラチンSE−1、仕込み量を表2に示す値にした以外は、実施例1と同様にして、水性ゲル(E16)〜(E19)を得た。水性ゲル(E16)〜(E19)の(1)水性液ゲル中のオニウム置換ゼラチン(A)の量、(2)水性液ゲル中の反応生成物(B)の量、(3)(A)/(B)の比、(4)アルコール/水の比を表2に示した。
特許文献9(特開平1−119258号公報)に準じて、次の様にゲルを作成した。カーボポール980(1.5部)に、製造例13で調整したC3(94.5部)を加え、攪拌しながら沸騰するまで加熱しカーボポール980を溶解させた後、25℃まで冷却し(a)液と得た。製造例17で使用したフローラル系香料(0.5部)に製造例17で使用したノニポール120(0.5部)を加え、攪拌し溶解して、(b)液を得た。トリエタノールアミン(3.0部)を(c)液とした。次に、(b)液と(c)液を混合し、この混合液に(a)液を加えながら混合すると瞬時に透明なゲルが生成した。このゲルを水性ゲル(E20)とした。
カーボポール980:カルボキシビニルポリマー、ビーエフグットリッチ(BF Goodrich)社製
特許文献12(特開2003−3029号公報)の実施例1に準じて、次の様にジアセトアクリルアミド共重合体変性ポリビニルアルコールを作成した。攪拌機、温度計、滴下ロート及び還流冷却器を取り付けたフラスコ内に、酢酸ビニル(672部)、ジアセトンアクリルアミド(10部)、およびメタノール(178部)を仕込み、系内の室素置換を行なった後、内温を60℃まで昇温した。この系に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(1部)をメタノール(50部)に溶解した溶液を添加し重合を開始した。重合開始後、5時間かけて、ジアセトンアクリルアミド(55部)をメタノール(35部)に溶解した溶液を一定速度で滴下し、6時間後に冷却し、重合を停止した。重合収率は78%であった。得られた反応混合物にメタノール蒸気を加えながら残存する酢酸ビニルを留出し、ジアセトンアクリルアミド共重合体成分を含有する酢酸ビニル系重合体の50%メタノール溶液を得た。この混合物(500部)にメタノール(50部)と水酸化ナトリウムの4%メタノール溶液(10部)とを加えて良く混合し、40℃で鹸化反応を行なった。得られたゲル状物を粉砕し、メタノールでよく洗浄した後に乾燥して、ジアセトンアクリルアミド共重合体変性ポリビニルアルコールを得た。得られたジアセトアクリルアミド共重合変性ビニルアルコール(4部)をイオン交換水(77.4部)に分散させ、90℃に加熱し30分間攪拌を続け完全に溶解させた。次いで、得られた溶液を50℃以下に冷却した後、界面活性剤として、製造例17で使用したノニポール120(0.6部)、エタノール(9.4部)、製造例17で使用したフローラル系香料(0.6部)及び架橋剤としてアジピン酸ジヒドラジド10重量%水溶液(8部)を混合し、水性ゲル状芳香剤用組成物を調整した。続いて、得られた組成物を25℃で二日間放置してゲル化反応させることによって透明な水性ゲル状芳香剤を得た。このゲルを水性ゲル(E21)とした。
(1)ゲルの外観(1)
上記に記載した透過率の評価方法に準じて作成したゲルの透過率を測定し、ゲルの外観を透過率により次のように評価した。
○…透過率100〜70のもの
△…透過率69〜31のもの
×…透過率30〜0のもの
(2)ゲルの外観(2)
ゲルの外観(1)で使用したゲルを−20℃で16時間冷却させたものを25℃で8時間放置し、上記に記載した透過率の評価方法に準じてゲルの外観を透過率により次のように評価した。
○…透過率100〜70のもの
△…透過率69〜31のもの
×…透過率30〜0のもの
上記ゲルの外観(1)で測定した透過率を記載した。
(4)低温安定性
直径4cmの円柱状の密栓付き容器に試料50gとり、50℃で24時間反応させて作成したゲルを4℃恒温槽中に1週間放置し、さらに25℃で8時間放置した後、ゲルの表面の分離物をキムワイフで拭き取り、キムワイフの重量増加分により次のように評価した。
○…重量増加分0.10g以下のもの
△…重量増加分0.11〜0.19gのもの
×…離水する重量増加分0.20以上のもの
直径3.5cm、高さ12cmの円柱状密栓付きガラス製の容器に半量(底面から6cm)のゲルを密栓をして50℃で24時間反応させてゲルを調整し、さらに25℃で6時間放置した。ゲル上部表面に接する位置(A)に印を付けた後、容器を真横に寝かせ、寝かせてから1時間後のゲルの先端からガラス面に垂直に下ろした位置(B)に印を付けた。位置(A)から位置(B)までの距離をゲルの移動距離とし、ゲルの保形性を評価した。
○…ゲルの移動距離が2cm以下のもの
△…ゲルの移動距離が2cmを超えて、4cm以下のもの
×…ゲルの移動距離が6cmを超えて、流動したもの
(6)高温安定性
上記に記載の「ゲルの保形性」評価方法で作成した試料を50℃恒温槽中に72時間放置し、50℃の雰囲気下で容器を真横に寝かせ、寝かせてから1時間後に上記に記載の「ゲルの保形性」評価方法に準じてゲルの移動距離を測定し、高温安定性を次のように評価した。
○…ゲルの移動距離が2cm以下のもの
△…ゲルの移動距離が2cmを超えて、4cm以下のもの
×…ゲルの移動距離が6cmを超え、流動したもの
(1)本発明の水性液用ゲル化剤で水性液をゲル化したゲル及び本発明の製造方法で得られたゲルは保形性が良いため、容器を移動したり倒した場合、ゲルが変形したり、ゲルがこぼれることがなく、取り扱いやすい。
(2)本発明の水性液用ゲル化剤で水性液をゲル化したゲル及び本発明の製造方法で得られたゲルは透明感があるので、美観に優れる。
(3)本発明の水性液用ゲル化剤で水性液をゲル化したゲル及び本発明の製造方法で得られたゲルは、ゲルからの離液現象やゲルのひび割れなどが発生しないので,貯蔵安定性に優れる。
(4)高濃度のアルコールを含有する水性液に香料を混合・ゲル化できるので、冬場の気温が低い場合でも香料などの揮散性に優れる。
また、本発明の水性液ゲルの製造方法は、以下の効果を奏する。
(5)本発明の製造方法は、低い温度でゲルを製造できるので、製造時の香料の揮散や香料の変質が起こりにくい。
以上のことから、本発明の水性液用ゲル化剤で得られた水性液ゲル及び水性液ゲルの製造方法により得られたゲルは、消臭及び/又は芳香剤として有用である。
また、本発明の水性液ゲルの製造方法は、以下の効果を奏する。
(6)本発明の製造方法は、低い温度でゲルを製造できるので、製造時の香料の揮散や香料の変質が起こりにくい。
以上のことから、本発明の水性液用ゲル化剤で得られた水性液ゲル及び水性液ゲルの製造方法により得られたゲルは、消臭及び/又は芳香剤として有用である。
Claims (10)
- ゼラチンのカルボキシル基のプロトンがオニウムカチオンで置換されてなるオニウムカチオン置換ゼラチン(A)と、下記反応生成物(B)とを含んでなる水性液(C)用ゲル化剤。
反応生成物(B):エチレン性不飽和化合物と無水マレイン酸との共重合体とアンモニウムとの反応による反応生成物 - ゲル化剤の重量を基準として、オニウムカチオン置換ゼラチン(A)の含有量が9.0〜99.0重量%、反応生成物(B)の含有量が1.0〜91.0重量%、及び(A)の含有量と(B)の含有量の比{(A)の含有量/(B)の含有量}が0.1〜99である請求項1に記載の水性液用ゲル化剤。
- 反応生成物(B)が、エチレン不飽和化合物と無水マレイン酸との共重合体に含まれる無水マレイン酸基1モルに対してアンモニアが0.5〜2モル反応している反応生成物である請求項1又は2に記載の水性液用ゲル化剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の水性液用ゲル化剤で水性液(C)をゲル化させてなる水性液ゲル。
- 透過率が70〜100%である請求項4に記載の水性液ゲル。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の水性液用ゲル化剤、消臭性及び/又は芳香性を有する物質(D)並びに水性液(C)を含んでなる消臭及び/又は芳香剤。
- ゼラチンのカルボキシル基のプロトンがオニウムカチオンで置換されてなるオニウムカチオン置換ゼラチン(A)、下記反応生成物(B)及び水性液(C)を含んでなる組成物を架橋反応させることを特徴とする水性液ゲルの製造方法。
反応生成物(B):エチレン性不飽和化合物と無水マレイン酸との共重合体とアンモニウムとの反応による反応生成物 - ゲル化剤の重量を基準として、オニウムカチオン置換ゼラチン(A)の含有量が9.0〜99.0重量%、反応生成物(B)の含有量が1.0〜91.0重量%、及び(A)の含有量と(B)の含有量の比{(A)の含有量/(B)の含有量}が0.1〜99である請求項7に記載の水性液ゲルの製造方法。
- 反応生成物(B)が、エチレン不飽和化合物と無水マレイン酸との共重合体に含まれる無水マレイン酸基1モルに対してアンモニアが0.5〜2モル反応している反応生成物である請求項7又は8に記載の水性液ゲルの製造方法。
- 架橋反応させる温度が5〜60℃である請求項7〜9のいずれかに記載の水性液ゲルの製造方法。
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