JP2009296989A - リールシート及び釣り竿 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 シートベース4におけるリール脚載置面存在側とは竿軸芯を挟んで反対側に段差部4dを形成し、段差部4dに連なる小径部4cに可動フード5を外嵌装着する。リール脚7を押さえ保持するコマ部材8を可動フード5の保持フード部内に位置させる。コマ部材8をリール脚保持状態に維持するとともに、可動フード5がコマ部材8で保持されたリール脚7及び段差部4dに近接する方向に移動するのを許容する付勢バネ9を設けているリールシート。
【選択図】 図2
Description
したがって、シートベースの外周面と大径膨出部の外周面との間には、大きな段差部分が形成されている。このために、実際の釣り操作時において、リール脚部とリールシートとを伴握りする場合には、手指がこの段差部に掛かることとなり、手が圧迫感を受け、長時間の使用で痛くなる等の不都合を生ずるものであった。
請求項1に係る発明の特徴構成は、前記シートベースにおける前記一対のフード間にリール脚載置面を形成するとともに、前記シートベースにおける前記リール脚載置面存在側とは竿軸芯を挟んで反対側に段差部を形成し、前記段差部に連なる小径部に前記可動フードを外嵌装着し、前記リール脚を押さえ保持するコマ部材を前記可動フードの保持フード部内に位置させ、前記コマ部材を前記リール脚保持状態に維持するとともに、前記可動フードが前記コマ部材で保持されたリール脚及び前記段差部に近接する方向に移動するのを許容する付勢手段を設けている点にあり、その作用効果は次の通りである。
まず、シートベースにおける可動フードを装着する近傍に段差部を設けて、段差部に連なる小径部を形成し、その小径部に可動フードを外嵌装着する。そして、この可動フードの先端を段差部に当接させることによって、可動フードの外周面とシートベースにおける段差部に連なる大径部との段差が生ずることを抑制できる。
ただし、フードに保持されるリール脚の前後向き長さ、及び、厚さ等が異なるリール脚を保持すると、可動フードの先端が必ずしも段差部に当接する状態とはならない。
そこで、可動フード内にコマ部材を導入して、このコマ部材と可動フードとの間に付勢手段を設けた。
つまり、リール脚を保持する機能をコマ部材に持たせ、コマ部材の移動を可動フードで行うこととした。そして、コマ部材でリール脚を保持する状態を維持しながら、付勢手段の付勢力に抗して可動フードを移動させることが可能になった。
したがって、付勢手段が存在しない状態であれば、コマ部材がリール脚を保持した段階で可動フードもリール脚に近接する方向には移動できず、可動フードの先端とシートベースに設けた段差部との間には間隔が形成されたままになる。
しかし、前記したように付勢手段が設けてあるので、コマ部材がリール脚を保持した段階から更に可動フードを付勢力に抗して移動させることが可能となる。
これによって、可動フードの先端を段差部に十分近接、或いは、当接する状態が可能になる。
このように、コマ部材と付勢手段の導入によって、可動フードの外周面とシートベースとの外径の違いを解消できる状態となった。
したがって、実際の釣り操作時において、リール脚部とリールシートとを伴握りする場合には、手指が段差部を感じることが少なく、手が圧迫感を受けにくくなるので、長時間の使用で痛くなる等の不都合を生ずるものではなくなった。
請求項2に係る発明の特徴構成は、請求項1に係る発明において、前記シートベースにおける前記段差部に連なる大径部と、前記小径部に外嵌される前記可動フードの外周面部を同一外径又は略同一外径に形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
前記シートベースにおける前記段差部に連なる大径部と、前記小径部に外嵌される前記可動フードの外周面を同一外径又は略同一外径に形成してあるので、可動フードの先端が段差部に当接する状態となると、両面が面一状態となって、段差部は解消する。可動フードの先端が段差部に当接しないまでも、近接する状態にあれば、手指は両面に跨った状態であてがわれることとなる。
したがって、釣り操作時にリール脚部とリールシートとを伴握りする場合であっても、段差部を直接感知することはないので、従来のように、手を圧迫するようなことがなく、リール脚部とリールシートとを伴握りする手指の負担を軽減できる。
請求項3に係る発明の特徴構成は、請求項1又は2に係る発明において、前記可動フードを前記一対のフードのうちの相手側フードに対して遠近方向に移動駆動するナット体を前記小径部に形成したネジ部に螺合するとともに、前記可動フードと前記ナット体とにおける互いの連係部位近傍の外周面を面一又は略面一となる外径に形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
リール脚とリールシートとを伴握りする手の掌が、可動フードとナット体との境界部位にあてがわれることとなるが、仮に、ナット体が可動フードの境界部位において大径であると、仕掛けを投入して巻き上げる毎に、掌に圧迫感を与えるとともに、掌がナット体に緩み方向の回転力を与えることがある。
これに対して、境界部位が面一で段差のない状態に形成されているので、手の掌を圧迫するようなことがなく、リール脚部とリールシートとを伴握りする手指の負担を軽減できるとともに、ナット体を緩み側に操作することが抑制され、リールのガタツキ等が回避しやすい。
請求項4に係る発明の特徴構成は、請求項1から3のうちのいずれかひとつ記載のリールシートを備えた釣り竿である点にあり、その作用効果は次の通りである。
手を痛くすることや圧迫することがなく、握り易いリールシートを備えているので、仕掛けの投入や魚の引き抜き操作に違和感を感じる事が少ない釣り竿を提供できるに至った。
可動フード5とナット体6とは、可動フード5の元側係合縁5aをナット体6の先側環状溝6aに係合させて、ナット体6の相対回転を許しながら、可動フード5をスライド移動可能な構成を採っている。
可動フード5には、図示していないが、その可動フード5を元竿1の軸線方向に沿ってスライド移動させるべく、シートベース4の外周面に設けた係合溝に係合する係合突起が形成してある。
図2に示すように、シートベース4を、固定フード3と一体形成されている略平坦面状のリール脚載置部4aと、リール脚載置部4aの図面上で下方に位置する半円弧面状を呈するベース本体部4Bとで構成する。ベース本体部4Bには、軸線方向において大径の半円弧面状を呈する大径部4bと、元側に前記したネジ部4Aと、大径部4bとネジ部4Aとの間に半円弧面状を呈する小径部4cを形成してある。小径部4cに可動フード5を外嵌してある。大径部4bと小径部4cとの接続部位に段差部4dが形成してある。
図1〜図3に示すように、可動フード5は、シートベース4の小径部4cに外嵌される外周面部としての円弧状部分5Aと、図面上で前記円弧状部分5Aの上方に形成される略チャンネル断面状のフード部分5Bとで構成され、そのフード部分5Bでリール脚7を保持すべく構成してある。円弧状部分5Aの外径は、前記シートベース4の大径部4bと同一の外径又は略同一の外径に形成されている。したがって、図2に示すように、可動フード5の円弧状部分5Aにおける前記大径部4bに向かう先側端5bを段差部4dの壁面に当接させた状態で、前記シートベース4の大径部4bと円弧状部分5Aの外周面が面一状態となる。
コマ部材8は前記略チャンネル断面状のフード部分5B内に位置し、フード部分5Bの内周面における左右両側面5dと上面5eに摺接する略矩形の断面形状を有しており、シートベース4のリール脚載置面4aに支持された状態でスライド移動可能に保持されている。
コマ部材8の先側端には元側端に入り込む下向き凹入部8Aを形成してあり、この下向き凹入部8A内にリール脚7を挿入して、リールを可動フード5で押さえ保持できるように構成してある。
コマ部材8の材質としては、金属、プラスティク等が使用可能であるが、圧縮変形が可能なプラスティクを使用する場合を除いて、金属等を使用した場合には、下向き凹入部8Aの内面に、ゴムやスポンジ等の弾性緩衝材を内張りしてもよい。
(1) 図示してはいないが、可動フード5を固定フード3より離間させ、リール脚7の前脚部7Aを固定フード3に収納しリール脚載置部4aに載置してリールを支持する。
(2) リールを支持した状態でナット体6を回転操作しながら可動フード5を一体的にスライド移動させる。フード部分5Bに保持されたコマ部材8も一体でスライド移動する。
(3) 可動フード5を移動させた状態でコマ部材8がリール脚7の後脚部7Bに当接した状態が図1に示す状態である。この場合には、コマ部材8の先端部8aがフード部5Bの先端5dより突出する状態に描かれているが、付勢バネ9のバネ力、バネ長さ、コマ部材8とリール脚載置部4aとの摩擦係数等によって、コマ部材8の位置は異なってくる。
(4) この状態より更に、ナット体6を回転駆動することによって、コマ部材8はリール脚7に強く当接するだけで移動はしない。この場合には、図2に示すように、コマ部材8とフード部分5Bの間に位置する付勢バネ9が短縮し、可動フード5がコマ部材8に対して移動して、リール脚側に近接する。このような構成によって、可動フード5の円弧状部分5Aの先側端5bを段差部4dの壁面に当接させることができる。
(1) フードの構成としては、一対のフードがいずれも可動フードであってもよい。
(2) 必ずしも、可動フード5とナット体6とにおける互いの連係部位近傍の外周面を面一又は略面一となる外径に形成する必要はない。
(3) 必ずしも、シートベース4における大径部4bと、小径部4cに外嵌される可動フード5の外周面部(円弧状部分)を同一外径又は略同一外径に形成する必要性はない。
3 固定フード(フード)
4 シートベース
4a リール脚載置部
4d 段差部
5 可動フード(フード)
7 リール脚
8 コマ部材
9 付勢バネ(付勢手段)
Claims (4)
- シートベースにリール脚保持用の一対のフードを設け、少なくとも一方のフードを前記シートベースの軸芯方向に移動自在な可動フードに構成してあるリールシートであって、
前記シートベースにおける前記一対のフード間にリール脚載置面を形成するとともに、前記シートベースにおける前記リール脚載置面存在側とは竿軸芯を挟んで反対側に段差部を形成し、前記段差部に連なる小径部に前記可動フードを外嵌装着し、前記リール脚を押さえ保持するコマ部材を前記可動フードの保持フード部内に位置させ、前記コマ部材を前記リール脚保持状態に維持するとともに、前記可動フードが前記コマ部材で保持されたリール脚及び前記段差部に近接する方向に移動するのを許容する付勢手段を設けているリールシート。 - 前記シートベースにおける前記段差部に連なる大径部と、前記小径部に外嵌される前記可動フードの外周面部を同一外径又は略同一外径に形成してある請求項1記載のリールシート。
- 前記可動フードを前記一対のフードのうちの相手側フードに対して遠近方向に移動駆動するナット体を前記小径部に形成したネジ部に螺合するとともに、前記可動フードと前記ナット体とにおける互いの連係部位近傍の外周面を面一又は略面一となる外径に形成してある請求項1又は2記載のリールシート。
- 請求項1から3のうちのいずれか一つに記載のリールシートを備えた釣り竿。
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JP2008157956A JP2009296989A (ja) | 2008-06-17 | 2008-06-17 | リールシート及び釣り竿 |
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