JP2009294491A - 支持角度可変耳当て部 - Google Patents

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Keizo Hasegawa
珪三 長谷川
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Hasegawa Bicoh Co Ltd
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Abstract

【課題】遠近両用レンズには遠視領域と近視領域とがあり、それらを使い分けなければならないが、使い分けを容易にする為に、ノーズパッドに上下に変位する機能を持たせたメガネフレームが存在するが、ノーズパッド自体は小さな部品であるので、使い勝手が良く、かつ作動確実で故障が少なく、低コストで調達出来るものはなかなか見当たらなかった。
【構成】メガネフレームの耳当て部本体に枢支軸を設け、該枢支軸に棒状をなした耳当て補助片の一端を軸支し、該耳当て補助片を耳当て部本体の下面に沿って折り畳める様にした。
【選択図】 図3

Description

この発明はメガネフレームの構成部品の一つである耳当て部、詳しくは、遠近両用レンズを用いる際などに、メガネフレームの支持角度を簡単に変えることが出来る耳当て部に関するものである。
中高年に多く利用されている遠近両用レンズにおいては、一つのレンズ中に遠視用と近視用の二つの焦点距離の異なった領域が併存しており、この遠近両用レンズを装用した者は、この二つの領域を使い分けられなければその特性を十分に発揮し得ないのは当然である。しかし、この使い分けには若干の慣れを要し、その使い分けが十分に出来ないと、眼精疲労を起こし、頭痛になったりすることがある。特に、近年は遠視領域と近視領域とが外観上はっきり分からない累進レンズが多く用いられる様になっており、これら領域の使い分けは、ますます重要となっている。
なし なし
この為、メガネフレームの構成部品であるノーズパッドに可変機構を設け、ノーズパッドとメガネフレーム本体との相対位置を変更可能にし、遠視領域を用いるときと、近視領域を用いるときとでメガネの支持角度を変えられる様にしたものが提案され、それらのうちのいくつかは既に製品化されている。しかしながら、これらはいずれも、ノーズパッドという極めて小さい部品に関する機構であるので、製造組み立てがむずかしく、作動の確実さ、耐久性に問題のあるものが多く、実際の使い勝手においても、満足すべきものではなかった。
本発明者は、遠近両用レンズなどを用いる際に便利なこのメガネの支持角度変更に関する上記従来の問題点に鑑み、より簡単にメガネの支持角度が変更できる低コストな機構を実現すべく研究を行った結果、これを実現することに成功し、本発明として、ここに提案するものである。
メガネフレームの耳当て部本体1に枢支軸4を設け、該枢支軸4に棒状をなした耳当て補助片5の一端を軸支し、該耳当て補助片5を耳当て部本体1の下面に沿って折り畳める様にすることにより、上記課題を解決した。その際、枢支軸4は耳当て部本体1の後端に直接設けるだけではなく、耳当て部本体1に着脱自在に取り付けられている軟質合成樹脂製の基部6の下部に設けても良い。
通常の使用時においては、図1において実線で示す様に、耳当て補助片5を下に降ろしておき、この耳当て補助片5がメガネフレーム装用者の耳の後方に廻り込む様にしておくが、メガネレンズの角度を若干下向きにしようとするときには、耳当て補助片5を図1において破線で示す様に、耳当て部本体1の下面に沿う様に前方に向かって折り畳み、図3に示す様に耳当て補助片5の下面を耳の上部に載せる様にする。こうすることにより、ノーズパッドの接触面8を支点として、この耳当て補助片5の厚み分だけテンプル3の後部は持ち上げられ、それに伴い、メガネレンズは下向きにその光軸が変化することになる。従って、メガネレンズと眼球との相対位置、つまりメガネレンズの見通す箇所が変化し、遠視領域と近視領域とを使い分けたり、レンズを斜めにすることによって屈折率を変えてより鮮明に見える様にすることが可能となる。なお、耳当て補助片5を下方に降ろした通常使用時においては、この耳当て補助片5は耳の後方に廻り込んでいるので、耳によるメガネフレームの保持がより確実になり、メガネフレームのズレやずり落ちがより一層効果的に防がれる。
耳当て部本体に耳当て補助片を付設し、この耳当て補助片を耳当て部本体下面に沿って折り畳める様にし、これによってテンプルと耳との相対位置を変えられる様にした点に特徴がある。
図1はこの発明に係る支持角度可変耳当て部の一実施例の側面図である。図中1は耳当て部本体であり、合成樹脂を素材とし、棒状をなし、軸芯に沿って長孔2が形成されており、この長孔2にテンプル3の後方部分を挿入することにより、テンプル3の後部に取り付けられる様になっている。そして、この耳当て部本体1の後端には、長孔2の軸芯と直角で、かつ水平方向に枢支軸4が設けられており、この枢支軸4に耳当て補助片5の一端が軸支されている。この耳当て補助片5は合成樹脂を素材とし、側縁中央部が弓形に内側へ向かってゆるく弯曲した扁平な棒状を呈しており、前記枢支軸4を支点として耳当て部本体1の下面に沿う様に、前方に向かって折り畳める様になっている。
この実施例1は上記の通りの構成を有するものであり、通常使用時においては図1において実線で示す様に、耳当て補助片5を下に降ろしておき、この耳当て補助片5がメガネフレーム装用者の耳の後方に廻り込む様にしておくが、メガネレンズの角度を若干下向きにしようとするときには、耳当て補助片5を図1において破線で示す様に、耳当て部本体1の下面に沿う様に前方に向かって折り畳み、図3に示す様に、耳当て補助片5の下面を耳の上部に載せる様にする。こうすることにより、ノーズパッドの接触面8を支点として、この耳当て補助片5の厚み分だけテンプル3の後部は持ち上げられ、それに伴い、メガネレンズは下向きにその光軸が変化することになる。従って、メガネレンズと眼球との相対位置、つまりメガネレンズの見通す箇所が変化し、遠視領域と近視領域とを使い分けたり、レンズを斜めにすることによって屈折率を変えてより鮮明に見える様にすることが可能となる。
なお、耳当て補助片5を下方に降ろした通常使用時においては、この耳当て補助片5は耳の後方に廻り込んでいるので、耳によるメガネフレームの保持がより確実になり、メガネフレームのズレやずり落ちがより一層効果的に防がれる。
図2はこの発明に係る支持角度可変耳当て部の実施例2の側面図である。図中6は軟質樹脂製の基部であり、上部には耳当て本体1が挿通可能な貫通長孔7が設けられており、この貫通長孔7によって耳当て本体1の適当位置に着脱自在に取り付けられている。そして、この基部6の下部には水平方向に枢支軸4が設けられており、この枢支軸4に耳当て補助片5の一端が軸支されている。なお、耳当て補助片5自体は上記実施例1と同じである。なお、基部6の基材としてはシリコーン樹脂のほか、各種の軟質樹脂を用いることが出来る。
この実施例2も、上記実施例1と同様、通常使用時には、耳当て補助片5を下方に降ろした状態で使用に供し、メガネレンズの角度を変更したいときには、この耳当て補助片5を前方に折り畳み、この耳当て補助片5の下面を耳の上面に接する様にする。
一方、この実施例2においては、基部6は耳当て部本体1に着脱自在に取り付けられているので、耳当て補助片5を簡単にメガネフレームから取りはずすことが出来るだけではなく、上記実施例1と異なり、既存のメガネフレームに簡単に取り付けることも可能である。
この様に、この発明に係る支持角度可変耳当て部は極めて簡単な構造で、故障や作動不良をおこすおそれもほとんどなく、メガネフレームの保持角度、つまりメガネレンズと眼球の相対位置を簡単に変えることが出来るので、遠近両用レンズを用いたメガネはもちろん、通常のメガネをより一層有効に使用させることが出来る効果を有し、高い実用性を持つものである。
遠近両用レンズを用いたメガネだけではなく、通常のレンズを用いたメガネにおいても利用可能である。
この発明に係る支持角度可変耳当て部の実施例1の側面図。 同じく、その実施例2の側面図。 実際に装用したときの状況を示した側面図。
符号の説明
1 耳当て部本体
2 長孔
3 テンプル
4 枢支軸
5 耳当て補助片
6 基部
7 貫通長孔
8 ノーズパッドの接触面

Claims (3)

  1. メガネフレームの耳当て部本体に枢支軸を設け、該枢支軸に棒状をなした耳当て補助片の一端を軸支し、該耳当て補助片を耳当て部本体の下面に沿って折り畳める様にしたことを特徴とする支持角度可変耳当て部。
  2. 枢支軸が耳当て部本体の後端に設けられていることを特徴とする請求項1記載の支持角度可変耳当て部。
  3. 耳当て部本体が挿通可能な貫通長孔を上部に設け、該貫通長孔によって耳当て部本体に着脱自在に取り付けられている軟質樹脂製の基部の下部に、枢支軸が設けられていることを特徴とする請求項1記載の支持角度可変耳当て部。
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