JP2009294266A - 画像表示装置及び画像表示システム - Google Patents

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Abstract

【課題】メモリ容量の増大を招かずに、温度による表示素子の特性変動を補償する。
【解決手段】画像表示装置は、入力画像信号とガンマ変換データとを用いて表示素子1105を駆動するための信号を生成するガンマ変換処理手段1201と、温度を検出する温度検出手段1110と、温度検出手段による検出温度に応じて基準ガンマ変換データに対する温度補正量を演算し、該温度補正量と基準ガンマ変換データとを用いてガンマ変換処理手段で用いられるガンマ変換データを生成する演算手段1205と、温度補正量を演算するために用いられる記憶手段1203とを有する。記憶手段は、階調と検出温度とを変数とする関数式であって、基準ガンマ変換データが設定された階調範囲内に複数設けられた階調領域ごとに異なる関数式を記憶する。演算手段は、各階調が含まれる階調領域に対応する関数式を用いて該各階調における温度補正量を演算する。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶表示素子等の表示素子を用いたプロジェクタやモニタ等の画像表示装置に関する。
液晶表示素子は、印加電圧(駆動電圧)を変化させることによって表示階調を変化させることができるが、印加電圧と表示階調(例えば、反射型液晶表示素子の反射率)との関係は、図10に示すような非線形な関係になるのが一般的である。このような印加電圧と表示階調との非線形特性を補償するため、図11に示すようなガンマ変換データを用いて入力階調の変換(ガンマ変換)を行った後、液晶表示素子の駆動電圧を決定する。ガンマ変換を行うことにより、例えば図12に示すようなγ=2.2の入力階調と表示階調(反射率)との関係、すなわちガンマ特性を得ることができる。
また、プロジェクタには、明るさ優先モードや色再現優先モード等の表示輝度を目的に応じて切り替ることができる表示モード選択機能が搭載されている。そして、図13に示すように、表示モードごとに異なるガンマ変換データ601,602が用意されている。
ただし、液晶表示素子が入射光に与えるリタデーション変調量の特性は、温度により変動する。これは、温度による液晶層の厚みの変化、液晶物性(常光屈折率、異常光屈折率)の変動、液晶を配向制御している配向膜のアンカリングエネルギの変動等によるものである。
図14には、常温環境(701)と高温環境(702)での液晶表示素子の印加電圧(駆動電圧)と表示階調(反射率)との関係を示す。この図から分かるように、液晶表示素子は、高温環境では、同じ印加電圧に対するリタデーション変調量、つまりは反射率が小さくなるという特性を有する。
液晶表示素子のリタデーション変調特性が温度により変動する場合、ガンマ変換で用いるガンマ変換データがそのリタデーション変調特性に対して適したものではなくなる。この結果、表示画像(投射画像)の階調特性が変動する。また、表示色によってリタデーション変調特性の変動量が異なる場合には、表示画像の色味が変動する。
特許文献1,2には、液晶表示素子の温度による特性変化を補正する方法が開示されている。特許文献1にて開示された方法では、温度に応じたガンマ変換データを複数メモリ内に用意し、温度センサによる検出温度に応じて最適なガンマ変換データを選択する。
また、特許文献2にて開示された方法では、1種類のガンマ変換データと、温度に応じたガンマ変換データ補正用の加算値データとをメモリ内に用意する。そして、検出された温度に応じた加算値データをガンマ変換データの値に加えることで逐次、ガンマ変換データを計算する。
特許第2589567号公報 特開2000−163019号公報
しかしながら、上記特許文献1,2にて開示された方法では、温度による液晶表示素子の特性変動を高精度で行うことが難しい。
図15には、常温環境(801)と高温環境(802)における理想的なガンマ変換データを示す。低階調領域803では、常温環境と高温環境での理想ガンマ変換データの値の差は大きいが、中間階調領域804、さらには高階調領域805になるにしたがって、次第にその差は小さくなる。また、低階調領域803と中間階調領域804とでは、常温環境から高温環境に推移するときの理想ガンマ変換データの変化特性が異なる。すなわち、低階調領域803では温度変化に対してガンマ変換データの値は非線形に変化するのに対して、中間階調領域804では温度変化に対してほぼ線形に変化する。
このようなガンマ変換データの温度変化特性の違いは、低階調領域では温度による配向膜のアンカリングエネルギの変動の影響が大きいが、高階調領域では液晶物性の温度変動の影響が大きいためと考えられる。すなわち、階調によって異なる温度変動要因が影響することが原因であると考えられる。
このような温度による複雑な理想ガンマ変換データの変化に対して、特許文献1,2にて開示された方法で温度による液晶表示素子の特性変動を高精度に補正するには、温度と階調を変数とした2次元的な温度補正マトリックスの情報を用意する必要がある。このため、非常に多くのメモリ容量が必要となる。
なお、温度による液晶表示素子の特性変動を高精度で行うことは、例えば複数の液晶プロジェクタを用い、それぞれの投射画像を繋ぎ合わせることにより全体として非常に大きな画像を表示するマルチスクリーン表示を行う場合にも有効である。すなわち、複数プロジェクタ間の階調性や色味特性を高い精度で一致させることができ、各投射画像の境界において輝度や色の段差がほとんどないあたかも1つの画像のような自然な画像を表示することができる。
本発明は、メモリ容量の増大を招かずに、温度による表示素子の複雑な特性変動を高精度で補償することができる画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての画像表示装置は、表示素子と、入力画像信号とガンマ変換データとを用いて表示素子を駆動するための信号を生成するガンマ変換処理手段と、温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段による検出温度に応じて基準ガンマ変換データに対する温度補正量を演算し、該温度補正量と基準ガンマ変換データとを用いてガンマ変換処理手段で用いられるガンマ変換データを生成する演算手段と、温度補正量を演算するために用いられる記憶手段とを有する。記憶手段は、階調と上記検出温度とを変数とする関数式であって、基準ガンマ変換データが設定された階調範囲内に複数設けられた階調領域ごとに異なる関数式を記憶している。演算手段は、各階調が含まれる階調領域に対応する関数式を用いて該各階調における温度補正量を演算することを特徴とする。
なお、上記画像表示装置を複数用いてマルチスクリーン表示を行うことを特徴とする画像表示システムも本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、メモリ容量の大幅な増加を必要とすることなく、温度による表示素子の複雑な特性変動を高精度で補償することができる。これにより、様々な温度環境下で安定的に良好な階調特性及び色再現特性を持つ画像表示装置を実現することができる。また、複数の画像表示装置を用いてマルチスクリーン表示を行う場合には、各装置が表示する画像間で輝度や色の段差がほとんどない自然な大型画像を表示することができる。
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1である画像表示装置としての液晶プロジェクタ(液晶表示装置)の使用例を示す。
ビデオプレーヤ(画像供給装置)902から出力された映像信号(入力画像信号)は、ビデオケーブル903を介して液晶プロジェクタ901に入力される。プロジェクタ901は、入力された映像信号に応じた画像(投射画像)905をスクリーン904に投射する。また、本実施例のプロジェクタ901には、明るさ優先モード、色再現優先モード等の複数の表示モードにおいて、ユーザが任意に表示モードを切り替えることができる。
図3には、プロジェクタ901の内部の信号処理に関する回路構成を示す。
上述したビデオプレーヤ902からプロジェクタ901に入力された映像信号(ここでは、アナログ信号とする)は、ADコンバータ1101に入力されてデジタル信号に変換される。
デジタル信号に変換された映像信号には、映像処理部1102にてブライトネス補正、コントラスト補正、色変換等の映像処理が施される。そして、映像処理が施された映像信号は、ガンマ変換部1103に入力される。
ガンマ変換部1103は、映像処理が施された映像信号に対して、液晶表示素子の駆動電圧−変調特性(印加電圧−表示階調特性)の非線形性を補償するためのガンマ変換処理を行う。これにより、液晶表示素子1105を駆動するための信号としてのガンマ変換後映像信号が生成される。
液晶駆動部1104は、ガンマ補正後映像信号をアナログ電圧に変換し、液晶表示素子1105に駆動電圧として印加する。これにより、液晶表示素子1105には、ビデオプレーヤ902から入力された映像信号に対応する原画像が形成される。なお、図には液晶表示素子1105が1つのみ記載されているが、実際にはR,G,B用の3つの液晶表示素子1105が設けられている。また、本実施例では、液晶表示素子1105として、反射型液晶表示素子を用いる。
ランプ1106から射出されて照明光学系1107に入射した光は、該照明光学系1107により強度が均一化される。そして、不図示の色分解合成光学系によりR光、G光及びB光に色分解され、R光、G光及びB光はそれぞれに対応する液晶表示素子1105に入射する。各液晶表示素子は、原画像に応じて入射した光のリタデーション変調を行う。
それぞれの液晶表示素子1105で変調及び反射されたR光、G光及びB光は、色分解合成光学系によって合成され、投射光学系1108によって不図示のスクリーン等の被投射面に投射される。
メイン制御回路1109は、マイクロコンピュータにより構成されており、プロジェクタ901に含まれる各部の動作を制御する。
また、プロジェクタ901には、温度センサ(温度検出手段)1110が設けられている。該温度センサ1110は、液晶表示素子1105の温度を測定(検出)する。ただし、温度センサ1110は、液晶表示素子1105の温度を直接測定しなくてもよく、液晶表示素子1105の周辺の温度等、液晶表示素子1105の温度に影響を与える領域の温度を測定すればよい。温度センサ1110によって測定された温度の情報(検出温度)は、ガンマ変換部1103に入力される。
図4には、ガンマ変換部1103の構成を示している。映像処理部1102からガンマ変換部1103に入力された映像信号は、ガンマ変換処理部(ガンマ変換処理手段)1201によりガンマ変換(階調変換)され、ここでガンマ変換後映像信号が生成される。ガンマ変換処理部1201は、第1の記憶手段であるRAM1202にLUT形式で記憶されたガンマ変換データ(以下、ガンマ変換テーブルという)を参照して、入力された映像信号(入力画像信号)の階調レベルに応じた階調変換を行う。
RAM1202に保存されているガンマ変換テーブルの値は、演算部1205によって計算されて逐次更新書き込みがなされる。
また、RAM1202とは別に設けられた第2の記憶手段としてのROM1203には、所定の基準温度(常温)におけるガンマ変換テーブル(基準ガンマ変換データ:以下、基準ガンマ変換テーブルという)が予め記憶されている。また、ROM1203には、該基準ガンマ変換テーブルの温度補正量を算出するための関数式(以下、温度補正関数という)も予め記憶されている。
基準ガンマ変換テーブルは、図13に示すような特性を有する。すなわち、液晶表示素子1105の非線形な階調特性を補償する特性を有する。この基準ガンマ変換テーブルの値は、個々の液晶表示素子1105の特性に応じて厳密に調節された値であり、さらに表示モードごとに異なる値である(ただし、階調によっては同じ値である場合もある)
また、図7には、温度補正関数を示している。本実施例では、基準ガンマ変換テーブルが設定された階調範囲の全体を分割することで複数設けられた階調領域ごとに異なる温度補正関数を用意している。各温度補正関数は、液晶表示素子1105(又はその周辺領域)の温度の変化に応じて、液晶表示素子1105に対して理想的なガンマ変換テーブル(図15参照)を得るための基準ガンマ変換テーブルに対する補正量(温度補正量)を演算するための関数式である。
図7において、1503,1504,1505,1506は、階調範囲内に複数設けられた階調領域を示す。各階調領域の境界となる階調を1507,1508,1509,1510で示す。
01(x,T),F12(x,T),F23(x,T),F34(x,T)はそれぞれ、上記階調領域ごとにROM1203に記憶された温度補正関数を示す。1501,1502は、各温度補正関数を用いて高温状態と中間温度状態(常温状態と高温状態との間の状態)とで演算された温度補正量を示す。
本実施例では、温度補正関数の変数として階調と温度センサ1110により測定された温度(又はその測定結果に基づいて演算された推定温度)とを用いる。ここにいう変数としての「階調」(図7の横軸)は、基準ガンマ変換テーブルの出力側の階調に相当する。つまり、基準ガンマ変換テーブルに対する入力側の階調を該基準ガンマ変換テーブルで変換した後の階調に相当する。これにより、表示モードごとに異なる基準ガンマ変換テーブルによる変換後の階調(出力側の階調)を、温度補正関数を用いて算出された温度補正量(階調補正量)で補正することになる。こうして、入力映像信号の階調(入力階調)と表示モードと温度に応じた表示階調を得ることが可能な、RAM1202に書き込まれるガンマ変換テーブルとしての温度補正後ガンマ変換テーブルを生成することができる。
演算部1205は、基準ガンマ変換テーブルの出力側の各階調が含まれる階調領域に対応する温度補正関数にその階調を代入することで、各階調での温度補正量(階調補正量)を演算する。その後、各階調に対して演算された温度補正量と基準ガンマ変換テーブル内の当該階調に対応する値とを用いて(加算して)、高温状態と中間温度状態での温度補正後ガンマ変換テーブルを計算する。温度補正関数についてのより具体的な説明は後ほど行う。
次に、本実施例における温度補正後ガンマ変換テーブルの生成に関する処理の流れについて、図5のフローチャートを用いて説明する。この処理は、演算部1205がコンピュータプログラムに従って実行する。
STEP1301では、演算部1205は、温度センサ1110を通じて温度の情報(計測結果)を取得する。次にSTEP1302では、演算部1205は、ROM1203から、そのときに設定されている表示モードに応じた基準ガンマ変換テーブルの各値を読み込む。
次にSTEP1303では、演算部1205は、STEP1302で読み込んだ基準ガンマ変換テーブルにおける出力側の階調(補正対象階調)と温度とを、その補正対象階調が含まれる階調領域に対応する温度補正関数に代入する。これにより、当該補正対象階調に対する温度補正量を演算する。
次にSTEP1304では、演算部1205は、基準ガンマ変換テーブルの出力側の補正対象階調に、STEP1303で演算した温度補正量(階調補正量)を加算する。加算した結果が、温度補正後ガンマ変換テーブルの出力側の階調(温度補正後階調)となる。
最後に、STEP1305では、演算部1205は、STEP1303での加算結果としての温度補正後階調をRAM1202に転送する。そして、STEP1302からSTEP1305までの処理を、基準ガンマ変換テーブル内の出力側の全ての階調に対して繰り返し行う。このようにして、全ての入力階調に対する出力側の温度補正後階調を有する温度補正後ガンマ変換テーブルが生成される。
次に、温度補正関数について図7を用いてさらに具体的に説明する。図7の横軸は基準ガンマ変換テーブルの出力側の階調を示し、縦軸は温度補正量を示す。グラフ1501は、35℃環境(高温状態)において温度補正関数F01(x,T),F12(x,T),F23(x,T),F34(x,T)により演算された階調領域1503〜1506での温度補正量を示す。グラフ1502は、30℃環境(中間温度状態)において温度補正関数F01(x,T),F12(x,T),F23(x,T),F34(x,T)で演算された階調領域1503〜1506での温度補正量を示す。
基準ガンマ変換テーブルとしては、通常使用頻度が最も高い23℃環境(基準温度、常温)に対応するガンマ変換テーブルを使用する。なお、この図には、30℃,35℃での温度補正量を例として挙げたが、温度補正関数を用いて全ての温度状態に対しての温度補正量を算出できる。
前述したように、温度補正関数の変数としての階調は、基準ガンマ変換テーブルの出力側の階調である。これにより、図13に示したような表示モードごとのガンマ変換テーブル601,602を作成する場合においても、同じ温度補正関数を用いることができる。つまり、全ての表示モードに対して温度補正アルゴリズムと温度補正関数のパラメタとを共通化できるというメリットがある。
また、階調領域ごとの温度補正関数は、例えば2次又は3次の多項式を定義することで決定される。例として、階調領域1503に対する温度補正関数F01(x,T)について図9を用いて説明する。
図9に示す温度補正関数1704のi=0、j=1の場合が階調領域1503での温度補正関数に相当する。温度補正関数1704は、階調特性を示す項1701と温度特性を示す項1702との積により決定される。階調特性を示す項1701は、使用最高温度である35℃の温度補正量の階調特性を実験的に求めた値を用い、温度特性を示す項1702は、23〜35℃の中間温度域における温度補正量を決定するために用いられる。
温度特性項1702は、各階調領域の境界階調1507〜1510における温度変動特性を示す式1703を、各階調値において線形補間することにより決定される。境界階調1507〜1510における温度特性式1703は、最大温度補正量に対してそれぞれ正規化された値であり、0〜1の値を持つ。温度特性式1703の例を図8に示す。
境界階調1507における温度特性が1601、境界階調1508における温度特性が1602、境界階調1509,1510における温度特性が1603である。
温度特性1601は3次の多項式で、温度特性1602は2次の多項式で、温度特性1603は線形式でそれぞれ正確に近似することができる。これにより、例えば、階調領域1503の温度補正特性は、境界階調1507,1508での温度特性1601,1602の線形補間値によって精度良く決定される。
液晶表示素子のように、温度変化に起因する特性の変動要因が複数存在し、階調によって各変動要因の寄与の度合いが異なる場合、要因別に温度補正関数を個別に定義することにより、演算容量やメモリ容量を増大させることなく高精度の温度補正が可能となる。
温度特性1601〜1603から分かるように、温度特性式1703は適宜2次式と1次式との間で定義しなおすことにより、演算部1205での演算負荷を軽減することができる。また、通常、表示の明るさが異なる階調領域1503〜1506では、補正誤差に関する色変動量の敏感度も異なるため、近似関数の許容誤差量に関しても異なる値が求められる。このため、各階調領域での近似関数を計算する際の有効桁数に関しても、階調領域ごとに適切な桁数を決定することが好ましい。
以上の例は、プロジェクタにおいて使用頻度の高い常温〜高温環境における温度補正について説明したが、低温環境での温度補正も同様にして行うことができる。
なお、以上説明した温度補正後ガンマ変換テーブルの生成方法は、液晶表示素子以外の表示素子(デジタルマイクロミラーデバイスや有機EL等)を用いたプロジェクタにも応用が可能である。
図2には、実施例1で説明したガンマ変換テーブルの温度補正方法を採用する液晶プロジェクタ1001を複数用いて構成されたマルチスクリーン投影システム(画像表示システム)の使用例を示す。
ビデオプレーヤ1002から出力された映像信号は、マルチスクリーン出力制御装置1003を通して複数のプロジェクタ1001に分割された映像信号として入力される。各プロジェクタ1001は、入力された映像信号に応じた画像(投射画像)1005をスクリーン1004に投射する。各プロジェクタ1001が投射した画像は互いに繋ぎ合わされて1つの大型画像として表示される。
各プロジェクタ1001における信号処理に関する回路構成は、実施例1において図3及び図4に示した回路構成と同じである。また、ガンマ変換部1103で行われる処理の内容も実施例1で説明した処理と基本的に同じである。このため、本実施例において実施例1と共通する構成要素には、実施例1と同じ符号を付す。
ただし、本実施例では、液晶表示素子(反射型液晶表示素子)のうち有効な画像が表示される領域(表示領域)において温度補正後ガンマ変換テーブルを生成する場合には、以下に説明する周辺領域の階調設定値(駆動レベル)も変更する。
ここで、表示領域と周辺領域について図16を用いて説明する。図16には、VAN液晶を封入した反射型液晶表示素子の内部構造を示している。
液晶層201は、ガラス基板202と、シリコン基板203との間に保持されている。ガラス基板202上には、透明電極204及び液晶配向膜205が積層されている。シリコン基板203には、2次元配列された反射画素電極206と液晶配向膜205とが積層されている。シリコン基板203上に作成されたスイッチング素子を介して、個々の反射画素電極206を駆動することができる。
液晶層201には、誘電異方性が負のネマチック液晶が封入されている。透明電極204と反射画素電極206の間が同電位に設定される場合は、液晶は垂直配向状態207になり、入射光のリタデーション変調は行われないため、黒表示がなされる。
一方、透明電極204と反射画素電極206との間に電位差がある場合は、液晶は基板面に対して平行な配向状態208になり、入射光はリタデーション変調される。これにより中間調表示がなされる。入射光の偏光状態がλ/2だけ変調された場合には、最大階調表示がなされる。
反射型液晶表示素子において液晶層201が設けられた領域内のうち反射画素電極206が設けられた領域が、有効な画像が表示される表示領域となる。
また、2次元配列された反射画素電極206の周囲には周辺駆動電極209が配置されている。この周辺駆動電極209は、通常は、黒表示時と同等の電位が設定され、有効画像を表示するためには寄与しない。反射型液晶表示素子において液晶層201が設けられた領域内のうち周辺領域駆動電極209が設けられた領域を、本実施例では周辺領域という。周辺領域では、表示領域に表示される画像にかかわらず黒表示がなされる。
本実施例における温度補正後ガンマ変換テーブルの生成に関する処理の流れについて、図6のフローチャートを用いて説明する。この処理は、演算部1205がコンピュータプログラムに従って実行する。
STEP1401〜STEP1405での処理は、実施例1で説明したSTEP1301〜STEP1305での処理と同じであり、演算部1205は、全ての入力階調に対する出力側の温度補正後階調を有する温度補正後ガンマ変換テーブルを生成する。
次に、STEP1406〜1409では、演算部1205は、図4に括弧を付けて示すように、周辺領域の階調設定値を計算する。
まず、STEP1406では、演算部1205は、ROM1203から基準ガンマ変換テーブルのうち黒レベル(黒階調)の値を取得する。次に、STEP1407では、演算部1205は、黒レベル(黒階調)での温度補正量を演算する。そして、STEP1408では、演算部1205は、基準ガンマ変換テーブルの黒階調にSTEP1407で得られた温度補正量を加算して周辺領域の階調設定値を決定する。
STEP1409では、周辺領域の階調設定値を、図3に示した液晶駆動部1104に転送する。
このとき、STEP1405における、温度補正後ガンマ変換テーブルの生成(RAM1202への書き込み)を複数のプロジェクタ1001でタイミングを合わせて行うことが好ましい。例えば、マルチスクリーン出力制御装置1003からの出力信号をトリガとしてこれを行ってもよい。また、不図示のパーソナルコンピュータを複数のプロジェクタ1001に接続して、温度補正後ガンマ変換テーブルの生成(RAM1202への書き込み)のトリガを各プロジェクタに同時に与えるようにしてもよい。
以上のようにして、本実施例では、個々のプロジェクタ1001において、表示領域でのガンマ変換処理を環境温度に応じて補正したガンマ変換テーブルを用いて行うとともに、該補正に応じた周辺領域での黒階調の設定変更も行う。これにより、マルチスクリーン表示時の複数の投射画像間での色味や階調特性の差や、投射画像間の境界での黒の段差を少なくすることができ、自然かつ高品位の大型画像を表示することができる。
また、上記の実施例においては、全ての階調において温度変化に基づいてガンマ変換テーブルを補正した(温度補正後ガンマ変換テーブルを生成した)が、この限りではない。例えば、高階調領域については温度が変化しても影響が小さいため、低階調領域についてのみ温度変化に基づいてガンマ補正テーブルの補正を行っても構わない。例えば、図7に示す階調領域1503,1504,1505,1506のうち、階調領域1503,1504でのみガンマ補正テーブルの補正を行ってもよい。
また、階調領域1503,1504においては、小さい温度変化(例えば0.5度上昇)ごとにガンマ変換テーブルを補正し、階調領域1505,1506においては相対的に大きい温度変化(例えば、1度上昇)ごとにガンマ変換テーブルを補正してもよい。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
本発明の実施例1である液晶プロジェクタの使用例を示す図。 本発明の実施例2である液晶プロジェクタの使用例を示す図。 実施例1,2のプロジェクタ内の回路構成を示すブロック図。 上記回路構成のうちガンマ変換部の構成を示すブロック図。 実施例1のプロジェクタにおける温度補正後ガンマ変換テーブルの生成処理を示すフローチャート。 実施例2のプロジェクタにおける温度補正後ガンマ変換テーブルの生成処理を示すフローチャート。 実施例1,2における階調領域ごとの温度補正関数とその値を示す図。 実施例1,2における温度特性式を示す図。 実施例1,2における温度補正関数の例を示す図。 液晶表示素子の駆動電圧と表示階調(反射率)との関係を示す図。 ガンマ変換データ(ガンマ変換テーブル)の例を示す図。 液晶表示素子の入力階調と表示階調との関係を示す図。 表示モードごとに異なるガンマ変換データの例を示す図。 常温環境と高温環境での液晶表示素子の駆動電圧と表示階調(反射率)との関係を示す図。 常温環境と高温環境における理想的なガンマ変換データを示す図。 反射型液晶表示素子の構造を示す図。
符号の説明
201 液晶層
202 ガラス基板
203 シリコン基板
204 透明電極
205 液晶配向膜
206 反射画素電極
209 周辺駆動電極
901,1001 液晶プロジェクタ
902 ビデオプレーヤ
1003 マルチスクリーン出力制御装置
1101 ADコンバータ
1102 映像処理部
1103 ガンマ変換部
1104 液晶駆動部
1105 液晶変調素子
1106 ランプ
1107 照明光学系
1108 投射光学系
1109 メイン制御回路
1110 温度センサ
1201 ガンマ変換処理部
1202 RAM
1203 ROM

Claims (4)

  1. 表示素子と、
    入力画像信号とガンマ変換データとを用いて前記表示素子を駆動するための信号を生成するガンマ変換処理手段と、
    温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段による検出温度に応じて基準ガンマ変換データに対する温度補正量を演算し、該温度補正量と前記基準ガンマ変換データとを用いて前記ガンマ変換処理手段で用いられる前記ガンマ変換データを生成する演算手段と、
    前記温度補正量を演算するために用いられる記憶手段とを有し、
    前記記憶手段は、階調と前記検出温度とを変数とする関数式であって、前記基準ガンマ変換データが設定された階調範囲内に複数設けられた階調領域ごとに異なる関数式を記憶しており、
    前記演算手段は、各階調が含まれる階調領域に対応する前記関数式を用いて該各階調における前記温度補正量を演算することを特徴とする画像表示装置。
  2. 該画像表示装置は、表示モードの切り替えが可能であり、
    前記演算手段は、前記表示モードごとに設けられた前記基準ガンマ変換データと前記温度補正量とを用いて前記ガンマ変換処理手段で用いられる前記ガンマ変換データを生成し、
    前記関数式における変数としての前記階調は、前記基準ガンマ変換データの出力側の階調であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記表示素子は、反射型液晶表示素子であり、液晶層が設けられた領域内に、反射画素電極が設けられた表示領域と、該表示領域の周囲において周辺駆動電極が設けられた周辺領域とを有し、
    前記演算手段は、前記表示領域に対して前記ガンマ変換データを生成する場合は、前記周辺領域での階調設定値を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の画像表示装置を複数用いてマルチスクリーン表示を行うことを特徴とする画像表示システム。
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