JP5665147B2 - 色度補正回路、表示装置、及び色度補正方法 - Google Patents

色度補正回路、表示装置、及び色度補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、表示装置における色度変化を抑制するための色度補正回路、それを用いた表示装置、及び色度補正方法に関する。
液晶ディスプレイなど表示装置に利用されるバックライトの色度(或いは色温度)は、一定ではなく、例えば周囲温度や使用時間によって変化する(図13、図14参照)。図13は、使用時間による色度の変化(経時的な色度の変化)を示す概念図であり、図14は、周囲温度による色度の変化を示す概念図である。また、バックライトを駆動する指令値によっても色度は変化する。また、指令値の変化量に応じた色度の変化の量もバックライトごとに個体差がある。
ところで、医用・グラフィックデザイン用途では、表示装置に高い安定度が求められている。所望の輝度を維持することはもとより、とりわけ所望の色度を維持することを求められている。そのため、バックライトの色度を補正するなどして、表示特性を一定に保つ色度補正回路が必要である。このような色度補正回路を構成する技術には、以下のようなものがある。
特許文献1には、使用時間に基づいて色度を補正する色度補正回路が記載され、表示装置の色度が使用時間に基づいて変化することを、積算カウンタ(タイマ)で検出された使用時間に従って色度を補正する手法が示されている。
特許文献2には、温度センサの出力に基づいて色度を補正する色度補正回路が記載され、表示装置の色度が周囲温度に基づいて変化することを、検出された周囲温度に従って色度を補正する手法が示されている。
特許文献3には、カラーセンサを利用してバックライト色度を検出・補正する色度補正回路が記載され、バックライトのRGB(赤緑青)出力光レベルをRGB各色の3つのセンサを用いて検出し、検出値に基づいて、所定の輝度になるようにバックライト電流を制御するとともに、所定の色度になるように液晶パネルの表示信号を制御する手法が示されている。
特許文献4には、バックライト光(白色光)の輝度を検出する白色センサとバックライト光に含まれる複数色(RGB)のうち少なくとも一色の輝度を検出するカラーセンサとを使用して、バックライト光のホワイトバランスの経年変化を補償する色度補正回路が記載されている。また、特許文献4には、異なる時期の輝度測定値から色輝度の白色輝度に対する割合(色輝度成分)の変化率を求めることで液晶パネルの表示信号を補正する手法が示されている。
特開2007−156157号公報 特開2007−028333号公報 特開2008−116850号公報 再公表特許第WO2005/050613号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような使用時間に基づいて色度を補正する手法では、バックライト駆動値や周囲温度による色度変化を補正できない。また使用時間が同一でも色度変化量は個体差があるため、本手法では色度を一定に保つことはできない。
また、特許文献2に記載されているような温度センサに基づいて色度を補正する手法では、個体差や使用時間を反映できないため色度を一定に保つことはできない。
また、特許文献3や特許文献4に記載されているようなカラーセンサを利用してバックライト色度を検出・補正する手法では、原理的にはバックライトの色度を直接検出できるが、以下の誤差要因により表示装置の色度を一定に保つことは困難である。すなわち、カラーセンサはRGB光源に基づく定期的な校正が必要である。しかしバックライトの場合、光源が通常は白色のみのため校正が困難である。
また、表示装置の内部温度は0〜60℃程度まで変化する。ここでセンサ間(例えばR、G、B)の温度特性ばらつきによる出力差が色度変化として誤検出される。また、カラーフィルタ部が劣化(有機色素や樹脂のため退色、黄変)し、センサ特性が変化しやすい。また、この温度特性によるばらつきやセンサ特性が良好なカラーセンサは、カウンタ(タイマ)や温度センサ、輝度センサなどに比べサイズが大きく、かつ高価である。
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、上記の課題を解決し、液晶ディスプレイに代表される表示装置の色度変化を簡易にかつ高精度に抑制する色度補正回路、表示装置、及び色度補正方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、表示装置におけるバックライトの輝度を検出する輝度センサと、前記バックライトの輝度の基準となる基準輝度値を前記バックライトの駆動値に対応づけて表す第1の特性と、前記表示装置による表示色を所定の表色系において数値化した場合の各数値と前記輝度センサによって検出される輝度に対応する値との比を前記基準輝度値からの輝度低下量に対応づけて表す第2の特性とを記憶している基準特性記憶部と、入力された前記バックライトの駆動値に対応する前記第1の特性における前記基準輝度値を前記基準特性記憶部から読み出し、読み出した基準輝度値と前記輝度センサによって検出された前記バックライトの輝度とに基づいて前記輝度低下量を算出し、算出した輝度低下量に対応する前記第2の特性における前記比の値を前記基準特性記憶部から読み出すバックライト状態計算部と、前記バックライト状態計算部により読み出された前記比の値に基づいて前記表示装置に入力された表示信号の色度を補正する色度補正部と、校正時に測定される前記表示装置による表示色の前記各数値、前記バックライトの輝度、及び前記バックライトの駆動値に基づいて、前記基準特性記憶部に記憶されている前記第2の特性を書き換えて記憶させる基準特性書換部とを備えることを特徴とする色度補正回路である。
本発明によれば、カラーセンサを使用せずに、予めバックライトの駆動値や輝度の低下量に対応づけて記憶された表示装置の表示特性と、輝度センサによって検出されるバックライトの輝度とに基づいて色度変化を推定するので、液晶ディスプレイに代表される表示装置の色度変化を簡易にかつ高精度に抑制することができる。また、予め記憶された表示装置の表示特性を書き換えることも可能であるため、校正によって表示特性を補正することで表示装置における個体ごとの経時的な色度変化のばらつきを高精度に抑制することができる。
本発明の第1実施形態の構成を示すブロック図である。 正規化輝度に対するRGB比を示す説明図である。 バックライト輝度検出値とバックライト駆動値から輝度低下量を算出する概要を示す説明図である。 表示装置の一般的な輝度寿命特性を示す説明図である。 図4の輝度寿命特性から得られるR/G/B輝度寿命特性を示す説明図である。 校正により初期特性値を補正した場合の基準特性の一例を示す説明図である。 校正なしの場合の、使用時間による表示装置の色度のズレを示す説明図である。 校正により初期特性値を補正した場合の、使用時間による表示装置の色度のズレを示す説明図である。 本発明の第2実施形態の構成を示すブロック図である。 校正により初期特性値と基準経時特性値とを補正した場合の、基準特性の第1の例を示す説明図である。 校正により初期特性値と基準経時特性値とを補正した場合の、基準特性の第2の例を示す説明図である。 校正により初期特性値と基準経時特性値とを補正した場合の、使用時間による表示装置の色度のズレを示す説明図である。 使用時間による表示装置の色度変化を示す説明図である。 周囲温度による表示装置の色度変化を示す説明図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態としての色度補正回路10、及びそれを用いた表示装置100の構成例を示すブロック図である。図1において、表示装置100は、色度補正回路10、表示部20、バックライト(以下、BLとも表記する)30、輝度センサ40、及び白点色度設定部50を備えて構成されている。なお、図1においては、表示装置100内に、本発明が特徴とする構成である色度補正回路10の入出力に係る構成のみを示している。すなわち、表示装置100は、上記のほかに、例えば、バックライト30の駆動回路、各部に電力を供給するための電源回路、利用者が各種設定を行うための操作子や利用者に情報を表示するための信号を発生する信号発生回路や、各部を制御する制御回路等の構成を備えている。
色度補正回路10は、BL色度補正部1、色度補正部2、BL状態計算部3、基準特性記憶部4、及び基準特性書換部5を備えている。この色度補正回路10は、表示装置100に接続されているパーソナルコンピュータ、ビデオ機器などの映像出力機器200から入力された映像信号に対して色度補正を行い、色度補正された補正映像信号を表示部20に対して出力する。表示部20は、バックライト30を光源とした液晶を用いて表示を行う液晶表示手段である。本実施形態において、表示部20は、LCD(液晶ディスプレイ)、PJ(プロジェクタ)等の透過型液晶ディスプレイ(透過型液晶パネルとも呼ばれる)を用いて構成されていて、色度補正回路10から出力された補正映像信号に基づいて映像表示を行う。
バックライト30は、表示部20の光源であり、表示部20の背面に設けられている。また、バックライト30は、バックライト30の駆動状態を示すバックライト駆動値を色度補正回路10のBL状態計算部3に対して出力する。バックライト駆動値は、バックライト30がPWM(パルス幅変調)駆動される場合、そのDuty(デューティ;パルス幅変調信号のオン・オフ時間比(パルス幅のオン・オフ時間の合計に対するオン時間の比))を表す信号としてもよい。或いは、バックライト駆動値は、バックライト30に対する投入電力を表す値などとしてもよい。
輝度センサ40は、バックライト30の出力光の輝度値(白色輝度値)を検出して、バックライト輝度値をBL状態計算部3へ出力する。白点色度設定部50は、利用者による所定の操作子に対する操作に応じて設定された白点色度の設定値を表す白点色度設定値をBL色度補正部1に対して出力する。
図1の色度補正回路10は、マイクロコンピュータ等のコンピュータとメモリ、入出力インターフェース回路等のコンピュータの周辺回路とから構成することができ、その場合に、コンピュータによってメモリに格納されている所定のプログラムを実行させることで動作する。或いは、色度補正回路10は、各種ロジック等の回路の組み合わせからなる集積回路として構成することもできる。
BL色度補正部1は、利用者によって白点色度設定部50を用いて設定された表示部20(及びバックライト30)による表示における白点色度の設定値、及びBL状態計算部3によって基準特性記憶部4から読み出されたRGB比に基づいて色度補正値を算出し、色度補正部2に対して出力する。
色度補正部2は、映像出力機器200から入力された映像信号に対して、BL色度補正部1から入力された色度補正値を用いた色度補正を行い、補正映像信号を求めて出力する。
BL状態計算部3は、バックライト30から入力されたバックライト駆動値に基づき、基準特性記憶部4からそのバックライト駆動値に対応する基準輝度値を読み出す。ここで、基準輝度値とは、製品出荷前に設定された当該表示装置100のバックライト30の輝度についての基準値(或いは初期値)である。この基準輝度値は、各バックライト駆動値(或いは所定のバックライト駆動値の範囲毎)に対応して、輝度センサ40から出力されるバックライト輝度の各検出値が設定された値である。或いは、基準輝度値は、バックライト駆動値と基準輝度値の関係を表す数式の形式で設定され、基準特性記憶部4に記憶するようにしてもよい。BL状態計算部3は、バックライト30から入力されたバックライト駆動値に対応する基準特性記憶部4から読み出した基準輝度値と、輝度センサ40から入力されたバックライト輝度値とに基づいて、輝度低下量を求める。そして、BL状態計算部3は、基準輝度値を「1」に正規化した場合の基準輝度値からの輝度低下量(=1−輝度低下量)の値を算出する。ここで、(1−輝度低下量)を正規化輝度とする。ただし、輝度低下量は、基準輝度値との差分に限らず、輝度センサ40から入力されたバックライト輝度値と基準輝度値との比の値として求めるようにしてもよい。
さらに、BL状態計算部3は、算出した正規化輝度に対応するRGB比を基準特性記憶部4から読み出してBL色度補正部1へ出力する。ここで、RGB比とは、バックライト輝度値WとRGB各色の輝度値の比=R/W、G/W、B/Wを意味し、かつ、正規化輝度が「1」の場合にRGB各色でR/W、G/W、B/Wが同一値となるように設定したものである(図2参照)。このRGB比は、製品開発時等に設定された当該表示装置100の表示特性に係る基準値(或いは初期値)であり、正規化輝度に対応するようにして設定されている。なお、表示装置100による表示色をRGB表色系において数値化しているが、他の所定の表色系において数値化しても良い。例えばRGB値に代えて、XYZ表色系における3刺激値XYZを用いることもできる。
基準特性記憶部4には、バックライト駆動値に対応づけられた基準輝度値と、正規化輝度に対応づけられたRGB比の値とを表す情報が記憶されている。すなわち、基準特性記憶部4は、バックライト30の輝度の基準となる基準輝度値をバックライト駆動値に対応づけて表す特性(第1の特性)と、表示装置100による表示色を所定の表色系(この場合はRGB表色系)において数値化した場合の各数値(RGB)と輝度センサ40によって検出される輝度に対応する値との比を基準輝度値からの輝度低下量に対応づけて表す特性(第2の特性)とを記憶している。なお、基準輝度値に係る上記の特性は、比較的短時間に測定可能であり、表示装置100の1台ごとに対応して設定し、上記の比に係る特性は、長時間の特性変化によるものであるから、複数の表示装置100に対応して共通に設定することが望ましい。
基準特性書換部5は、基準特性記憶部4に記憶されている正規化輝度に対応づけられたRGB比の特性を書き換える機能を有している。前述したように、上記RGB比に係る特性は、複数の表示装置100に対応して共通に設定されている。そのため、上記RGB比に係る特性においては、長時間使用した際に生じる表示装置100の個体ごとの特性ばらつきは考慮されていない。基準特性書換部5は、校正者によって校正された場合に、その校正の際に測定された表示装置100の表示色、バックライト輝度、及びバックライト駆動値に基づいて、基準特性記憶部4に記憶されている上記RGB比に係る特性を書き換える。なお、基準特性書換部5に対して、校正の際に測定された値に基づいて基準特性記憶部4を書き換える特性の値が入力される方法は、校正者による所定の操作子に対する操作に応じて値が入力される方法でもよい。また、測定器或いは測定器に接続されたパーソナルコンピュータから通信されることに応じて値が入力される方法でもよい。或いは記録媒体を用いることに応じて値が入力される方法でもよい。
また、校正の際に予め誤差範囲を設定しておき、校正の結果得られた正規化輝度に対応づけられたRGB比の特性が、基準特性記憶部4に記憶されている値と比較して、前記誤差範囲を超えている場合は、輝度センサ40の異常(故障)と判断し、基準特性の書換えを行わずにその旨を校正者に警告するようにしてもよい。
次に、図1の色度補正回路10及び表示装置100の実施形態における、表示部20の動作時に、本発明の特徴であるバックライト輝度値から色度補正値を求める手順について説明する。
以下に述べるRGB比(またはXYZ値でもよい)は、予め製品開発時或いは校正時などに設定され、基準特性記憶部4に記憶されている。また、基準輝度値は予め工場出荷時などに表示装置100ごとに設定され、基準特性記憶部4に記憶されている。
まず、BL状態計算部3は、バックライト30から現在のバックライト駆動値を読み出し、そのバックライト駆動値に対応する基準輝度値を基準特性記憶部4から読み出す。すなわち、基準輝度値は、基準特性記憶部4に記憶されている図3に実線で示すようなバックライト駆動値(横軸)とバックライト輝度(縦軸)との関係として設定されている基準輝度値の設定値(特性)から、バックライト駆動値に対応して読み出される。なお、バックライト駆動値とバックライト輝度との関係は、通常、図3に示すように、線形の特性として得ることができる。
次に、BL状態計算部3は、輝度センサ40から現在のバックライト輝度値を読み出し、基準輝度値からの輝度低下量を計算する。例えば、BL状態計算部3において、現在のバックライト駆動値「A」と、図3に黒丸で検出値として示すようなバックライト輝度値が得られたとする。この場合、BL状態計算部3は、現在のバックライト駆動値「A」に対応する基準輝度値と、現在のバックライト輝度値との差分を正規化した値を、輝度低下量として算出する。図3の例では、基準輝度値「100」に対して、バックライト輝度値が「70」となっているので、輝度低下量は、(100−70)÷100=30%である。
次に、BL状態計算部3は、(1−輝度低下量)の計算によって正規化輝度を求める。ここで、輝度低下量は、上記のように基準輝度値からの低下割合を示す値である。上記の例では、正規化輝度=(1−30%)=(1−0.3)=0.7となる。
次に、BL状態計算部3は、求めた正規化輝度に対応するRGB比を基準特性記憶部4から読み出し、BL色度補正部1に出力する。すなわち、BL状態計算部3は、輝度低下量に基づいて、正規化輝度を算出し、算出した正規化輝度に対応するRGB比の値を、基準特性記憶部4に記憶されている特性の情報から読み出して、BL色度補正部1に出力する。図2は、正規化輝度とRGB比との対応関係の一例を示す図である。図2では、正規化輝度=「1」の輝度比を基準として、正規化輝度が低下するほど、一点鎖線で示したR値とバックライト輝度値Wの比R/Wが増加し、破線で示したG値とバックライト輝度値Wの比G/Wが減少し、二点鎖線で示したB値とバックライト輝度値Wの比B/Wがより大きく減少している。
また、RGB比の各特性は、通常、図2に示すように、線形の特性として設定することができる。上記の例では、正規化輝度=「0.7」に対応する図中丸印で示したRGB比の値R/W、G/W、B/Wがそれぞれ基準特性記憶部4から読み出され、BL色度補正部1に出力される。
次に、BL色度補正部1は読み出したRGB比と、利用者が設定した白点色度とを基に色度補正値を計算し、計算した色度補正値を色度補正部2に設定する。すなわち、BL色度補正部1は、RGB比から現在の色度を計算し、これを用いて利用者が設定した白点色度に対応するための色度補正値を計算して、映像信号に適用すべき色度補正値として色度補正部2に対して出力する。なお、この計算は、一般に公知の方法により行えるので、その詳細な説明を省略する。
次に、色度補正部2は、BL色度補正部1が算出した色度補正値に従って乗算等の手法で映像信号を補正し、補正した映像信号を表示部20に出力する。例えば、色度補正部2は、入力値が映像信号(表示信号)の示す値であり、出力値が色度補正値により補正された値の信号を出力する変換テーブルを備え、当該変換テーブルにより入力される映像信号の補正値を順次読み出して、表示部20に出力する。
なお、予め基準特性記憶部4に記憶するRGB比は以下の手順で求めることができる。
例えば、商品開発時などに測定される表示装置100の輝度寿命特性(図4)に対して、以下のような色変換Matrix(マトリックス)を適用すると、R/G/Bそれぞれの輝度寿命特性が得られる(図5)。
Figure 0005665147
なお、図4は、横軸を使用時間、縦軸をCIE(国際照明委員会)1931標準表色系(XYZ表色系)における使用時間「0」での初期値を「1」とした場合の3刺激値XYZの変化を示す特性図である。一点鎖線がXの変化、実線がYの変化、破線がZの変化を示している。また、図5は、横軸を使用時間、縦軸を使用時間「0」での初期値を「1」とした場合のRGB値R、G、Bとバックライト輝度値Wの変化を示す特性図である。一点鎖線がRの変化、実線がWの変化、破線がGの変化、二点鎖線がBの変化を示している。図5のW特性は図4のY値に対応している。液晶ディスプレイは長期使用後も色域がほぼ一定のため、色変換Matrixは時間に対して固定値としてよい。
次に、図5において横軸は時間軸であるが、使用時間では色度を推定することができない。そのため、図5において、バックライト輝度値WによりR、G、B値をそれぞれ除算することで無次元化し、バックライト輝度値W(ここでは正規化輝度)を横軸として示したものが図2である。時間軸をバックライト輝度値に変換したのは、バックライト輝度値と色度とを関連付けることにより、バックライト輝度を測定することで色度を推定することができるためである。
図2のグラフは、指定された正規化輝度(White Luminance)に対するR、G、Bそれぞれの輝度の比、すなわちRGB比を示している。このRGB比の特性を図1内の基準特性記憶部4に記憶する。ここで図4、図5のグラフはアレニウス則に代表される対数曲線となるが、図2のグラフはほぼ直線に変換されることが特徴である。すなわち表示装置100のもつ非線形な色変化特性を、本実施形態ではより平易な線形変換処理で代替できることになる。
また周囲温度やバックライト駆動値に対する色度変化特性も輝度に対して同様の変化の傾向を示すため、上記の方法により、周囲温度やバックライト駆動値の変化に応じた補正を行うことができる。
次に、表示装置100が校正される際に、基準特性書換部5が基準特性記憶部4に記憶されている正規化輝度に対するRGB比の特性を書き換える手順について説明する。
前述したように、図2のグラフは、予め設定されている正規化輝度に対するRGB比の特性の一例を示している。図2のグラフに示した正規化輝度=「1」の輝度比R/W、G/W、B/Wは、RGB比の各特性のグラフにおける始点の基準特性値(以下、初期特性値)である。また、図2に示した横軸の正規化輝度=「1」から「0」の方向に進むにつれて変化するRGB比の変化量は、RGB比の各特性のグラフにおける傾きの値(以下、基準経時特性値)である。ここで、図2の横軸の正規化輝度=「1」から「0」に進む方向は、図5に示した使用時間に応じた輝度変化のグラフにおいて使用時間が経過する方向であり、正規化輝度=「1」は使用時間「0」(初期時点又は初期状態)に対応している。基準特性記憶部4は、正規化輝度に対するRGB比の各特性にとして、初期特性値と基準経時特性値との2つの特性値を関連付けて記憶している。
基準特性書換部5は、基準特性記憶部4に記憶されている初期特性値を、校正の際に測定された表示装置100の表示色、バックライト輝度、及びバックライト駆動値に基づいた正規化輝度に対するRGB比の各特性値に書き換える。よって、基準特性記憶部4に記憶されている正規化輝度に対するRGB比の特性は、校正時点で書き換えた初期特性値をRGB比の各特性の新たな始点とし、グラフの傾きは初期時点の変更していない基準経時特性値とした新たな特性へと変更される。
図6は、正規化輝度に対するRGB比の初期特性に対して、2度校正された場合の特性の一例として、比G/Wについて示した図である。図6の横軸は正規化輝度、縦軸は輝度比である。図6の比G/Wの特性は、横軸の正規化輝度=「1」を始点として、使用時間が経過するのにともない、正規化輝度=「1」から「0」の方向に向かう。
図6の比G/Wの特性において、正規化輝度=「1」に対応する比G/Wの値「a」と正規化輝度=「0」に対応する比G/Wの値「c」とを結ぶ直線の特性が初期時点の比G/Wの特性である。図6に示すように、1度目の校正において比G/Wの初期特性値は、初期時点の特性に応じた初期特性値「b」から、校正により測定された表示装置100の表示色、バックライト輝度、及びバックライト駆動値に基づいた初期特性値「d」に書き換えられている。図6において、この初期特性値「b」と初期特性値「d」との差が、1度目の校正時点における使用時間による個体ばらつきにより生じている比G/Wの特性のズレである。そして図6において、1度目の校正により初期特性値「d」を始点とし、初期時点の基準経時特性値を傾きとした初期特性値[e]に向かう直線で示される新たな比G/Wの特性に補正されていることを示している。また、図6に示すように、2度目の校正においても1度目の校正と同様に、比G/Wの初期特性値は、初期特性値[e]から初期特性値「f」に書き換えられ、初期特性値「f」から初期特性値「g」に向かう直線で示される新たな比G/Wの特性に補正されている。
なお、図6において、比G/Wの特性に対する処理を示したが、比R/W及び比B/Wの特性についても、比G/Wの特性に対する処理と同様の処理を実行する。
図7及び図8は、表示装置100において、色度補正及び校正の有無による使用時間に対する色度変化の一例を示す説明図であり、横軸は使用時間、縦軸は色度である。また、図7及び図8において、実力値は、色度補正及び校正を実行しない場合の表示装置100の使用時間に対する色度変化を示しており、目標値は、色度を補正実行した場合の表示装置100の使用時間に対する色度変化を示している。目標値及び実力値のそれぞれを中心とした縦軸方向に振れている幅は、表示装置における個体ごとの色度の経時変化のばらつきを表している。
図7の目標値は、本第1実施形態における予め設定された正規化輝度に対するRGB比の特性に応じて色度補正を実行しているが、校正はしない場合の一例を示している。図7において、表示装置100における色度は、実力値に対して目標値を中心とした色度に補正されているが、使用時間が長くなるにつれて、個体ごとのばらつきによる色度の目標値に対する誤差が生じていることを示している。これに対して、図8の目標値は、本第1実施形態における色度補正を実行するとともに、校正も実行する場合の一例を示している。図8において、表示装置100における色度は、実力値に対して目標値を中心とした色度に補正されており、さらに使用時間が長くなっても、個体ごとのばらつきによる色度の目標値に対する誤差は、校正の度に補正されていることを示している。
このように、本発明の色度補正回路10及び表示装置100は、図1に示すように色度補正回路10を映像出力機器200と表示部20の間に接続し、色度補正回路10によって、次の手順で映像信号を補正することで、周囲温度や使用時間、個体特性、バックライト駆動値などの要因で発生する表示部20(或いは表示装置100)の色度変化を抑制する。
すなわち、色度補正回路10は、表示部20のバックライト30のバックライト輝度を検出し、基準輝度値との差分(もしくは比)を計算する(図3の“低下量”を計算する)。この基準輝度値はバックライト駆動値(PWM Dutyや投入電力など)ごとに予め設定された輝度値である。そして、バックライト輝度と色度の相関を利用し、基準輝度値との差分から正規化輝度を求め、正規化輝度に対応するRGB比(図2のR/W、G/W、B/W)を求める。この場合の基準輝度値及びRGB比は直線で表される。そして、RGB比から現在の色度を算出し、算出した色度に対応する色度補正値を映像信号(図1)に適用する。さらに、使用時間が長く経過した際に、校正により測定された表示装置100の表示色、バックライト輝度、及びバックライト駆動値に基づいて、正規化輝度に対応するRGB比の特性を補正する。
これらの特徴によって、本発明の色度補正回路10は、カラーセンサを使用せずに、予めバックライト駆動値や輝度低下量に対応づけて記憶された表示装置の表示特性と、輝度センサによって検出されるバックライトの輝度とに基づいて色度変化を推定することができるので、液晶ディスプレイに代表される表示部20(及びバックライト30)の色度変化を単純かつ高精度に抑制することができる。本手法はバックライト輝度からの色度推定に基づくため、従来のような色度変化を推定するための温度や使用時間の検出、カラーセンサは必要ない。このことにより本発明の色度補正回路10によれば以下の効果が得られる。
(1)使用時間、周囲温度、バックライト駆動値、個体ばらつきなど多くの原因による色度変化を抑制することができる。
(2)センサとしてはバックライトの輝度を検出する輝度センサを用いるので、バックライトの輝度が測定できる位置に設置することができればよく、すなわち画面背面に設置でき、画面表示エリアを覆うことがなく、表示装置の利用を妨げずに色度の補正を行うことができる。
(3)輝度センサを設置する位置に制限がないので、センサを画面中央部に設置することにより、画面ムラの影響を受けずに色度の補正を行うことができる。
(4)輝度センサは単一センサのため校正が容易であり、カラーセンサで課題だった温度ドリフトや光学スペクトル特性による測色誤差を抑制でき、色度の補正性能を向上させることができる。
(5)輝度センサは経年劣化で色あせしやすいカラーフィルタがないため、輝度線差により検出されるバックライト輝度値の変化を考慮する必要がなく、色度の補正を安定して行うことができる。すなわち、経年変化による補正性能の低下を避けることができ、長期信頼性が高い。
(6)実測輝度特性に基づく補正を行うので、タイマ・温度センサ方式より精度が上げやすい。
(7)非線形な特性変化(図4)でもテーブル補正を必要とせず、線形処理(図2)で色度を検出できる。
(8)上記輝度センサや線形処理に基づくため、本発明はカラーセンサ方式より安価に実現できる。
(9)校正されることにより、正規化輝度に対するRGB比の特性の初期特性値を書き換えることができるため、表示装置における個体ごとの経時的な色度変化のばらつきを高精度に抑制することができる。
(10)結果として本発明の色度補正回路及び表示装置では、幅広い利用条件で色度変化を抑制し表示画質を改善できる。これは主に医用・グラフィックデザイン用途において好適である。
<第2実施形態>
以下、図面を参照して本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態において、基準特性書換部5は、校正時に正規化輝度に対するRGB比の特性の初期特性値のみを書き換えた。これに対して本第2実施形態においては、校正時に初期特性値と基準経時特性値との両方を書き換えることで、第1実施形態と比較して、より高精度に色度補正を実行する。図9は、本第2実施形態としての色度補正回路10、及びそれを用いた表示装置100の構成例を示すブロック図である。図9において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
色度補正回路10は、BL色度補正部1、色度補正部2、BL状態計算部3、基準特性記憶部4、基準特性書換部5、及び経時特性演算部6を備えている。本第2実施形態において第1実施形態に対して相違する構成は、色度補正回路10に経時特性演算部6を有していることであり、以下、その相違点について説明する。
基準特性書換部5は、校正者によって校正された場合に、その校正の際に測定され入力された値に基づいて、基準特性記憶部4に記憶されている正規化輝度に対するRGB比の初期特性値を書き換える。さらに、基準特性書換部5は、書き換える前の正規化輝度に対するRGB比の初期特性値も基準特性記憶部4に記憶させる。よって、基準特性記憶部4は、初期時点及び校正する度の各校正時点における初期特性値を履歴として記憶する。経時特性演算部6は、基準特性記憶部4から初期特性値の履歴を読み出し、読み出した複数の初期特性値に基づいて、正規化輝度に対するRGB比の基準経時特性値を算出し基準特性書換部5に出力する。基準特性書換部5は、基準特性記憶部4に記憶されている基準経時特性値を、経時特性演算部6から入力された基準経時特性値に書き換える。
なお、このとき、前回の校正からの校正間隔が一定期間以上ない場合は、短い間隔で校正して経時特性値を書き換えることによる測定誤差の影響を少なくするために、基準経時特性値を書き換えないようにしてもよい。
次に、本第2実施形態において、表示装置100が校正される際に、経時特性演算部6が演算した結果を用いて、基準特性書換部5が基準特性記憶部4に記憶されている正規化輝度に対するRGB比の特性を書き換える手順について説明する。
基準特性書換部5は、基準特性記憶部4に記憶されている初期特性値を、校正の際に測定された表示装置100の表示色、バックライト輝度、及びバックライト駆動値に基づいた正規化輝度に対するRGB比の各特性値に書き換える。さらに、基準特性書換部5は、書き換え前の初期特性値も基準特性記憶部4に記憶させる。経時特性演算部6は、基準特性記憶部4に記憶されている初期特性値の履歴から、複数回の校正時点の初期特性値を読み出し、読み出した2つ以上の初期特性値に基づいて基準経時特性値を算出する。経時特性演算部6は、算出した基準経時特性値を基準特性書換部5に出力する。基準特性書換部5は、基準特性記憶部4に記憶されている基準経時特性値を、経時特性演算部6から入力された基準経時特性値に書き換えて記憶させる。
よって、基準特性記憶部4に記憶されている正規化輝度に対するRGB比の特性は、校正時点で書き換えた初期特性値に応じて変更されるのみならず、経時特性演算部6で算出された新たな基準経時特性値に応じて新たな特性へと変更される。
以下、本第2実施形態において、校正の際に、経時特性演算部6が基準経時特性値を算出する方法について、図10及び図11を用いて説明する。図10は、初期時点と校正時点との2つの初期特性値に基づいて基準経時特性値を算出する方法を示した説明図であり、図11は、初期時点及び校正する度に得られる複数の初期特性値に基づいて基準経時特性値を算出する方法を示した説明図である。
まず、図10は、経時特性演算部6が初期時点と校正時点との2つの初期特性値から基準経時特性値を算出する場合の、正規化輝度に対するRGB比の初期特性と校正後の特性との一例として、比G/Wについて示した図である。図10の横軸と縦軸は図6の横軸と縦軸と同様である。
図10の比G/Wの特性において、正規化輝度=「1」に対応する比G/Wの値「a」と正規化輝度=「0」に対応する比G/Wの値「c」とを結ぶ直線の特性が初期時点の比G/Wの特性である。図10に示すように、1度目の校正において比G/Wの初期特性値は、初期時点の特性に応じた初期特性値「b」から、校正により測定された表示装置100の表示色、バックライト輝度、及びバックライト駆動値に基づいた初期特性値「d」に書き換えられている。図10において、この初期特性値「b」と初期特性値「d」との差が、1度目の校正時点で使用時間による個体ばらつきにより生じている比G/Wの特性のズレである。
ここで、経時特性演算部6は、初期時点の初期特性値[a]と1度目の校正の初期特性値「d」とに基づいて、初期特性値[a]と初期特性値「d」とを結ぶ直線の傾きの値である基準経時特性値を算出する。図10では、1度目の校正において、初期特性値「d」を始点とし、新たに算出された基準経時特性値を傾きとした初期特性値「e」に向かう直線で示される新たな比G/Wの特性に補正されていることを示している。また、2度目以降の校正がされた場合も、経時特性演算部6は、初期時点の初期特性値と校正時点の初期特性値とを結ぶ直線の傾きの値である基準経時特性値を算出する。
このように、図10に示した例においては、校正がされた場合に初期特性値のみならず初期時点と校正時点とに基づいて新たな基準経時特性値を算出するため、校正後の比G/Wの特性の変化も推定している。
なお、図10に示した2度目以降の校正がされた場合において、基準経時特性値を算出する際に、初期時点の初期特性値と校正時点の初期特性値とを結ぶ直線の傾きの値を算出するのに代えて、校正時点とその校正の直前の校正時点とを結ぶ直線の傾きの値を算出してもよい。この場合、常に初期時点と比較するのに対して、直前の校正時点と比較して基準経時特性値を算出するため、基準経時特性値をより精度よく推定できる。
なお、図10及び図11において、比G/Wの特性に対する処理を示したが、比R/W及び比B/Wの特性についても、比G/Wの特性に対する処理と同様の処理を実行する。
上記に説明したように、図10では、2つの初期特性値に基づいて基準経時特性値を算出する方法一例を示した。
次に、図11を用いて、初期時点及び校正する度に得られる複数の初期特性値に基づいて基準経時特性値を算出する方法について説明する。
図11は、経時特性演算部6が、複数回校正された際に複数の初期特性値から基準経時特性値を算出する場合の、正規化輝度に対するRGB比の初期特性と校正後の特性の一例として、比G/Wについて示した図である。図10との相違点は上述した基準経時特性値の演算方法の相違である。図11の横軸と縦軸は図6の横軸と縦軸と同様である。
図11の比G/Wの特性において、正規化輝度=「1」に対応する比G/Wの値「a」と正規化輝度=「0」に対応する比G/Wの値「c」とを結ぶ直線の特性が初期時点の比G/Wの特性である。図11において、図6及び図10と同様に、比G/Wの初期特性値は、1度目の校正で初期時点の特性に応じた初期特性値「b」から校正時点の初期特性値「d」に、2度目の校正で初期時点の特性に応じた初期特性値「e」から校正時点の初期特性値「f」に、書き換えられている。
ここで、経時特性演算部6は、1度目の校正の際は図10に示した内容と同様に、初期時点の初期特性値[a]と1度目の校正の初期特性値「d」とを結ぶ直線の傾きの値である基準経時特性値を算出している。次に、2度目の校正の際は、経時特性演算部6は、初期時点の初期特性値[a]、1度目の校正の初期特性値「d」、及び2度目の校正の初期特性値「f」の3つの初期特性値に基づく近似直線を演算(例えば、最小二乗法を用いて演算)して、グラフの傾きの値である基準経時特性値を算出している。図11では、1度目、及び2度目の校正において、それぞれ、初期特性値「d」、及び「f」を始点として、新たに算出された基準経時特性値を傾きとした初期特性値「e」、及び「g」に向かう直線で示される新たな比G/Wの特性に補正されていることを示している。なお、2度目の校正以降さらに続けて校正される場合は、経時特性演算部6は、基準特性記憶部4に履歴として記憶された各校正時の複数の初期特性値を読み出し、読み出した複数の初期特性値に基づいて近似直線を演算して、基準経時特性値を算出する。
このように、図11に示した例によれば、複数回の校正がされた場合、複数の校正時点の初期特性値に基づいて新たな基準経時特性値を算出するため、図10に示した例に対して、校正後の比G/Wの特性の変化をより精度良く推定している。
なお、図11において、比G/Wの特性に対する処理を示したが、比R/W及び比B/Wの特性についても、比G/Wの特性に対する処理と同様の処理を実行する。
図12は、表示装置100において、色度補正及び校正の有無による使用時間に対する色度変化の一例を示す説明図である。図12の横軸と縦軸は図7及び図8の横軸と縦軸と同様である。
図12の目標値は、本第2実施形態おける色度補正を実行するとともに、校正も実行する場合の一例を示している。本第2実施形態の表示装置100においては、図10に示したように、校正の際に初期特性値のみならず基準経時特性値も演算されて補正される。そのため、表示装置100は1度目の校正時点において色度変化が補正されるとともに、校正後の経時的な色度変化の特性も補正される。よって、図12に示すように、本第2実施形態において、表示装置100における色度の目標値は、使用時間が長くなるにつれて生じる個体ごとのばらつきによる色度の誤差が1度目の校正に応じて補正され、その後の誤差の発生も抑制されている。また、図2に示す校正される対象の特性は線形の特性であるが、非線形の特性であった場合でも、図11に示したように、校正の度に複数の初期特性値に基づいて基準経時特性値を算出することにより非線形な特性を推定し色度補正することができるため、図12に示したような目標値の色度になる。
このように、本第2実施形態の表示装置100の色度補正回路10は、校正の際に経時特性演算部6が基準経時特性値を演算して、基準特性書換部5は基準特性記憶部4に記憶されている初期特性値と基準経時特性値との両方の値を書き換えて記憶させる。このことにより、本第2実施形態の色度補正回路10によれば、校正により、長時間使用した際に生じる色度の個体ばらつきの特性を補正することが可能であり、以下の効果が得られる。
(1)初期特性値のみでなく、経時的な変化量である基準経時特性値も演算することができるため、1回の校正で長時間使用した場合の色度の個体ばらつきによる誤差を抑制することができる。
(2)校正される特性が非線形な特性であった場合でも、校正する度に基準経時特性値を演算しなおすことで非線形な特性に合わせて基準経時特性値を推定できるため、長時間使用した場合の色度の誤差を抑制することができる。
(3)結果として、本第2実施形態の色度補正回路10及び表示装置100では、長時間使用した場合の色度変化を抑制し表示画質を改善できる。校正される度に色度変化の補正精度は向上するため、第1実施形態に記載の色度補正と比較して、より高精度な色度補正が要求される場合において好適である。
なお、本発明の実施の形態は、上記のものに限定されず以下のような変更を適宜行うことができる。すなわち、輝度センサの温度補正などのため、温度センサを追加しても良い。また、センサで検出するのはバックライト輝度ではなく、バックライト照度としてもよい。
また、本発明は、輝度センサによって検出されるバックライト輝度に基づいて色度変化を推定して色度補正を実行している。そのため、輝度センサによって検出されるバックライト輝度に基づいて、バックライト輝度の補正を実行することもできる。すなわち、図3におけるバックライト駆動値とバックライト輝度の検出値から図2の輝度比R/W、G/W、B/Wを求めた後に、輝度センサによって所望の輝度が検出されるようにバックライトの駆動が制御されることで、色度の補正には影響せずに色度補正と輝度補正の両方の補正が可能となる。これにより、使用者が所望とする輝度を維持することができる。
1 BL(バックライト)色度補正部
2 色度補正部
3 BL状態計算部
4 基準特性記憶部
5 基準特性書換部
6 経時特性演算部
10 色度補正回路
20 表示部
30 バックライト
40 輝度センサ
50 白点色度設定部
100 表示装置
200 映像出力機器

Claims (7)

  1. 表示装置におけるバックライトの輝度を検出する輝度センサと、
    前記バックライトの輝度の基準となる基準輝度値を前記バックライトの駆動値に対応づけて表す第1の特性と、前記表示装置による表示色を所定の表色系において数値化した場合の各数値と前記輝度センサによって検出される輝度に対応する値との比を前記基準輝度値からの輝度低下量に対応づけて表す第2の特性とを記憶している基準特性記憶部と、
    入力された前記バックライトの駆動値に対応する前記第1の特性における前記基準輝度値を前記基準特性記憶部から読み出し、読み出した基準輝度値と前記輝度センサによって検出された前記バックライトの輝度とに基づいて前記輝度低下量を算出し、算出した輝度低下量に対応する前記第2の特性における前記比の値を前記基準特性記憶部から読み出すバックライト状態計算部と、
    前記バックライト状態計算部により読み出された前記比の値に基づいて前記表示装置に入力された表示信号の色度を補正する色度補正部と、
    校正時に測定される前記表示装置による表示色の前記各数値、前記バックライトの輝度、及び前記バックライトの駆動値に基づいて、前記基準特性記憶部に記憶されている前記第2の特性を書き換えて記憶させる基準特性書換部と、
    を備えることを特徴とする色度補正回路。
  2. 前記第2の特性における前記輝度低下量に対応する前記比の初期値を初期特性値とし、前記第2の特性において前記輝度低下量に対する前記比の変化量を基準経時特性値とし、
    前記基準特性記憶部は、前記第2の特性として前記初期特性値と前記基準経時特性値とを関連付けて記憶しており、
    前記基準特性書換部は、前記校正時に前記第2の特性を書き換える場合は、前記第2の特性の前記初期特性値を前記校正時点の前記初期特性値に書き換えることを特徴とする請求項1に記載の色度補正回路。
  3. 前記第2の特性における前記輝度低下量に対応する前記比の初期値を初期特性値とし、前記第2の特性において前記輝度低下量に対する前記比の変化量を基準経時特性値とし、
    前記基準特性記憶部は、前記第2の特性として前記初期特性値と前記基準経時特性値とを関連付けて記憶しており、
    前記基準特性記憶部に記憶されている初期時点の初期特性値と前記校正時点の初期特性値とに基づいて、前記基準経時特性値を算出する経時特性演算部を備え、
    前記基準特性書換部は、前記基準特性記憶部に記憶されている前記第2の特性を、前記経時特性演算部により算出された前記基準経時特性値と、前記校正時点での前記初期特性値とに書き換えて記憶させることを特徴とする請求項1に記載の色度補正回路。
  4. 前記経時特性演算部は、複数回にわたって校正される場合、前記初期時点及び複数回の前記校正時点における複数の前記初期特性値に基づいて、前記第2の特性の前記基準経時特性値を算出することを特徴とする請求項3に記載の色度補正回路。
  5. 前記校正時に測定される前記表示装置による表示色の前記各数値は、前記表示装置による表示色を測定し、当該測定した結果に基づいて前記表示装置に入力する測定装置により入力されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の色度補正回路。
  6. バックライトと、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の色度補正回路と、
    前記バックライトを光源とする液晶表示手段と、
    を備えることを特徴とする表示装置。
  7. 輝度センサが、表示装置におけるバックライトの輝度を検出する手順と、
    記バックライトの輝度の基準となる基準輝度値を前記バックライトの駆動値に対応づけて表す第1の特性と、前記表示装置による表示色を所定の表色系において数値化した場合の各数値と前記輝度センサによって検出される輝度に対応する値との比を前記基準輝度値からの輝度低下量に対応づけて表す第2の特性とを記憶している基準特性記憶部から、バックライト状態計算部が、入力された前記バックライトの駆動値に対応する前記第1の特性における前記基準輝度値を読み出し、読み出した基準輝度値と前記輝度センサによって検出された前記バックライトの輝度とに基づいて前記輝度低下量を算出し、算出した輝度低下量に対応する前記第2の特性における前記比の値を前記基準特性記憶部から読み出す手順と、
    色度補正部が、前記バックライト状態計算部により読み出された前記比の値に基づいて前記表示装置に入力された表示信号の色度を補正する手順と、
    基準特性書換部が、校正時に測定される前記表示装置による表示色の前記各数値、前記バックライトの輝度、及び前記バックライトの駆動値に基づいて、前記基準特性記憶部に記憶されている前記第2の特性を書き換えて記憶させる手順と、
    を備えることを特徴とする色度補正方法。
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