JP2009293910A - パルス管冷凍機 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷凍機運転時のパルス管冷凍機の振動を抑制することのできるパルス管冷凍機を提供する。
【解決手段】パルス管42、44と蓄冷管41、43とを備え、冷媒ガスを断熱膨張させて冷熱を発生させる膨張機40と、冷媒ガスを吸入し、圧縮した後、吐出する圧縮機10と、膨張機40と圧縮機10の吐出側又は吸入側との連通を切替えるためのバルブユニット20とを備えるパルス管冷凍機100において、膨張機40の一の側31及び一の側31と反対側32が、バルブユニット20と接続されることを特徴とするパルス管冷凍機100。
【選択図】図1

Description

本発明は、パルス管冷凍機に係り、冷凍機運転時の振動を抑制することのできるパルス管冷凍機に関する。
近年、磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置等の超伝導磁石を備えたシステムにおいて、超伝導磁石を極低温に冷却するために、極低温冷凍機が用いられている。極低温冷凍機として、例えば、ギフォード・マクマホン(Gifford-McMahon:GM)冷凍機、パルス管冷凍機等の冷凍機が用いられている。これらの冷凍機は、冷媒ガスを断熱膨張させ、その際に発生する冷熱を蓄冷材に蓄冷することによって冷凍冷却を行う蓄冷型冷凍機である。
蓄冷型冷凍機は、冷媒ガスが断熱膨張するときに発生した冷熱を蓄冷する蓄冷管を備えた蓄冷型膨張機と、蓄冷型膨張機から冷媒ガスを回収し、回収した冷媒ガスを圧縮し、圧縮した冷媒ガスを再び蓄冷型膨張機に供給する圧縮機とを備える。圧縮機は、回収した冷媒ガスを吸入する吸入側、回収し、圧縮した冷媒ガスを供給するために吐出する吐出側に配管を備える。蓄冷管は、圧縮機の吐出側又は供給側と交互に連通又は遮断される。そして、蓄冷型冷凍機として代表的なものはGM冷凍機及びパルス管冷凍機である。
そのうち、パルス管冷凍機は、振動が少なく信頼性に勝るという点でGM冷凍機より優れている。更に、パルス管冷凍機は、GM冷凍機におけるディスプレーサのような可動部分を含まないため、冷凍機に含まれる磁性蓄冷材の移動距離が小さく、磁界が擾乱される量が少ない。そのため、MRIの超伝導磁石冷却システムにおいてパルス管冷凍機が用いられた場合、GM冷凍機に比べ、MRI信号を擾乱するノイズが少ないという大きな利点を有する。従って、パルス管冷凍機は、MRIや核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance:NMR)測定装置といった微小磁界測定装置への用途を中心として、開発が進められている。
このようなパルス管冷凍機は、冷媒ガスを断熱膨張させるためのパルス管と、断熱膨張によって発生した冷熱を蓄冷する蓄冷管とを備える。ただし、蓄冷管とパルス管を1組(段)用いて構成される1段式冷凍機で4Kまでの極低温を発生させることは困難であり、通常は、複数の蓄冷管及びパルス管より構成される組(段)を用いて極低温を発生させる。具体的には、1段目の蓄冷管、パルス管、冷却ステージを設け、1段目の冷却ステージを例えば40K程度の低温に冷却し、更に低温側として2段目の蓄冷管、パルス管、冷却ステージを設け、2段目の冷却ステージを例えば4Kの極低温に冷却する。
ここで、図19を参照し、従来の2段式パルス管冷凍機の例を説明する。図19は、従来の2段式パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。図19に示されるように、パルス管冷凍機200は、圧縮機110、バルブユニット120、膨張機140よりなり、圧縮機110は、高圧配管111、低圧配管112を有し、膨張機140は、1段目の蓄冷管、パルス管及び冷却ステージである第1の蓄冷管141、第1のパルス管142及び第1の冷却ステージ145、2段目の蓄冷管、パルス管及び冷却ステージである第2の蓄冷管143、第2のパルス管144及び第2の冷却ステージ146を有する。パルス管冷凍機が動作するとき、第1の冷却ステージ145は例えば40Kに冷却され、第2の冷却ステージ146は例えば4Kに冷却される。
なお、パルス管冷凍機は、パルス管、蓄冷管の中心軸が鉛直方向に沿うように設けられるため、図19における縦方向、即ちZ方向は、鉛直方向であり、図19における横方向、即ちX方向は水平方向である。
このように、図19に示されるような2段式のパルス管冷凍機を用いてヘリウムを液体ヘリウム温度(4.2K)に冷却する例は、多数開示されている。例えば特許文献1には、1段目の蓄冷管である第1の蓄冷管、1段目のパルス管である第1のパルス管、2段目の蓄冷管である第2の蓄冷管、2段目のパルス管である第2のパルス管を備え、2段目の冷却ステージを例えば4Kの極低温に冷却することのできる2段式パルス管冷凍機の例が開示されている。
特開2007−333285号公報
ところが、このようなパルス管冷凍機をMRIやNMRの測定装置に用いる場合、次のような問題があった。
上述したようなパルス管冷凍機において、膨張機140をバルブユニット120を用いて圧縮機110の高圧配管111及び低圧配管112と切換え連通する場合、圧力の変化と同時に膨張機140に縦方向(鉛直方向)及び横方向(水平方向)の振動が加わり、このうち横方向(水平方向)の振動に関しては、従来の膨張機140の構造の最適化によっては抑制することができないという問題があった。
MRI及びNMRの測定装置においては、微小磁界を精密に測定することが要求されるため、上述した膨張機の横方向の振動によってMRI及びNMRにおける超伝導磁石が振動し、被検体又は被測定試料に加えられる磁界が微小に変動するため、測定に誤差が生ずるという問題があった。
更に、MRI及びNMRの測定装置においては、微小磁界を精密に測定するためのセンサが設けられているため、上述した膨張機の横方向(水平方向)の振動によってセンサに振動が加わって応力を受けることにより、測定に誤差が生ずるという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、冷凍機運転時のパルス管冷凍機の振動を抑制することのできるパルス管冷凍機を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
第1の発明は、パルス管と蓄冷管とを備え、冷媒ガスを断熱膨張させて冷熱を発生させる膨張機と、前記冷媒ガスを吸入し、圧縮した後、吐出する圧縮機と、前記膨張機と前記圧縮機の吐出側又は吸入側との連通を切替えるためのバルブユニットとを備えるパルス管冷凍機において、前記膨張機の一の側及び該一の側と反対側が、前記バルブユニットと接続されることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明に係るパルス管冷凍機において、前記膨張機と前記バルブユニットとは、ステンレス鋼よりなる固定管を用いて接続されることを特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明に係るパルス管冷凍機において、前記バルブユニットと前記膨張機の前記一の側とを接続する一の接続管、及び前記バルブユニットと前記膨張機の前記反対側とを接続する他の接続管は、前記膨張機を中心として略対称になるように設けられることを特徴とする。
第4の発明は、第1乃至第3の何れか一つの発明に係るパルス管冷凍機において、前記蓄冷管及び前記パルス管は、前記膨張機の前記一の側又は前記反対側の何れかの側を介して前記バルブユニットと連通されることを特徴とする。
第5の発明は、パルス管と蓄冷管とを備え、冷媒ガスを断熱膨張させて冷熱を発生させる膨張機と、前記冷媒ガスを吸入し、圧縮した後、吐出する第1及び第2の圧縮機と、前記膨張機と前記第1及び第2の圧縮機の吐出側又は吸入側との各々の連通を切替えるために、前記第1及び第2の圧縮機に対応して設けられた第1及び第2のバルブユニットとを備えるパルス管冷凍機であって、前記膨張機の一の側が前記第1のバルブユニットと接続され、前記膨張機の前記一の側と反対側が前記第2のバルブユニットと接続され、前記第1及び第2のバルブユニットは、前記膨張機と連通される前記第2の圧縮機の前記吐出側から前記吸入側への連通の切換えのタイミングを、前記膨張機と連通される前記第1の圧縮機の前記吐出側から前記吸入側への連通の切換えのタイミングと同期させ、前記膨張機と連通される前記第2の圧縮機の前記吸入側から前記吐出側への連通の切換えのタイミングを、前記膨張機と連通される前記第1の圧縮機の前記吸入側から前記吐出側への連通の切換えのタイミングと同期させることを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明に係るパルス管冷凍機において、前記第2の圧縮機の前記吐出側の圧力は、前記第1の圧縮機の前記吐出側の圧力と略等しく、前記第2の圧縮機の前記吸入側の圧力は、前記第1の圧縮機の前記吸入側の圧力と略等しいことを特徴とする。
第7の発明は、第5又は第6の発明に係るパルス管冷凍機において、前記第1のバルブユニットと前記膨張機の前記一の側とを接続する第1の接続管、及び前記第2のバルブユニットと前記膨張機の前記反対側とを接続する第2の接続管は、前記膨張機を中心として略対称になるように設けられることを特徴とする。
第8の発明は、第5乃至第7の何れか一つの発明に係るパルス管冷凍機において、前記蓄冷管及び前記パルス管は、前記第1のバルブユニット又は前記第2のバルブユニットの何れか一方に連通されることを特徴とする。
第9の発明は、パルス管と蓄冷管とを備え、冷媒ガスを断熱膨張させて冷熱を発生させる膨張機と、前記冷媒ガスを吸入し、圧縮した後、吐出する圧縮機と、前記膨張機と前記圧縮機の吐出側又は吸入側との連通が互いに逆になるように切替えるための第1及び第2のバルブユニットとを備えるパルス管冷凍機であって、前記膨張機に前記第1及び第2のバルブユニットの各々が接続される第1及び第2の接続点は並んで設けられることを特徴とする。
第10の発明は、第5乃至第9の何れか一つの発明に係るパルス管冷凍機において、前記膨張機と前記第1及び第2のバルブユニットとは、ステンレス鋼よりなる固定管を用いて接続されることを特徴とする。
本発明によれば、冷凍機運転時のパルス管冷凍機の振動を抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。
(第1の実施の形態)
図1及び図2を参照し、本発明の第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明する。
図1(a)及び図1(b)は、本実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す平面図及び一部断面を含む正面図である。また、図1(b)の一部に示される断面図は、図1(a)のA−A線に伴う断面図である。
図1(a)及び図1(b)に示されるように、本実施の形態に係るパルス管冷凍機100は、圧縮機10、バルブユニット20、膨張機40を有する。パルス管冷凍機100は、2段式パルス管冷凍機である。
圧縮機10は、吐出側に高圧配管11、吸入側に低圧配管12を有する。圧縮機10は、低圧配管12を通して膨張機40から冷媒ガスを回収し、回収した冷媒ガスを低圧配管12から吸入し、吸入した冷媒ガスを圧縮し、圧縮した冷媒ガスを高圧配管11に吐出し、高圧配管11を通して膨張機40へ冷媒ガスを供給する。高圧配管11の圧力はPHであり、低圧配管12の圧力はPLである。
バルブユニット20は、第1の吐出側バルブV1、第1の吸入側バルブV2、パルス電源を有する。バルブユニット20は、圧縮機10と膨張機40との間に接続され、圧縮機10の吐出側である高圧配管11、圧縮機10の吸入側である低圧配管12を交互に膨張機40に連通させる。第1の吐出側バルブV1は、圧縮機10の吐出側である高圧配管11と膨張機40とを連通又は遮断する。第1の吸入側バルブV2は、圧縮機10の吸入側である低圧配管12と膨張機40とを連通又は遮断する。
膨張機40は、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43、第2のパルス管44、第1の冷却ステージ45、第2の冷却ステージ46、フランジ/配管ユニット49を有する。
第1の蓄冷管41は、1段目を構成する蓄冷管であり、冷媒ガスであるヘリウムガスが断熱膨張を繰り返して発生する冷熱を蓄冷する。第1の蓄冷管41は、高温端側がフランジ/配管ユニット49に接続され、低温端側が第1のパルス管42の低温端側に接続される。第1のパルス管42は、第1の蓄冷管41を通して供給される冷媒ガスであるヘリウムガスが断熱膨張を繰り返して冷熱を発生する。第1のパルス管42は、高温端側がフランジ/配管ユニット49に接続され、低温端側が第1の蓄冷管41の低温端側に接続される。また、第1の蓄冷管41の低温端側と、第1のパルス管42の低温端側とは、径の細い第1の連結管47によって連結される。
第2の蓄冷管43は、2段目を構成する蓄冷管であり、冷媒ガスであるヘリウムガスが断熱膨張を繰り返して発生する冷熱を蓄冷する。第2の蓄冷管43は、高温端側が第1の蓄冷管41の低温端側に接続され、低温端側が第2のパルス管44の低温端側に接続される。第2のパルス管44は、第2の蓄冷管43を通して供給される冷媒ガスであるヘリウムガスが断熱膨張を繰り返して冷熱を発生する。第2のパルス管44は、高温端側がフランジ/配管ユニット49に接続され、低温端側が第2の蓄冷管43の低温端側に接続される。また、第2の蓄冷管43の低温端側と、第2のパルス管44の低温端側とは、径の細い第2の連結管48によって連結される。
第1の冷却ステージ45は、1段目を構成する冷却ステージであり、第1の蓄冷管41の低温端側及び第1のパルス管42の低温端側に設けられる。第1の冷却ステージ45と、第1の蓄冷管41の低温端側とは固定接続され、パルス管冷凍機100の駆動時には、約40Kに冷却される。但し、図1(b)における縦方向の振動を後述するように防止するため、第1の冷却ステージ45と第1の蓄冷管41とは細い第1の連結管47によって接続されるものの、互いに固定されない。従って、第1の連結管47の第1のパルス管42側は、第1の冷却ステージ45の内部に穿設された管路であり、第1の連結管47の第1の蓄冷管41側は、第1の蓄冷管41の低温端側と第1の冷却ステージ45とを接続する細管である。
第2の冷却ステージ46は、2段目を構成する冷却ステージであり、第2の蓄冷管43の低温端側及び第2のパルス管44の低温端側に設けられる。第2の冷却ステージ46と、第2の蓄冷管43の低温端側とは固定接続され、パルス管冷凍機100の駆動時には、約4Kに冷却される。但し、図1(b)における縦方向の振動を後述するように防止するため、第2の冷却ステージ46と第2の蓄冷管43とは細い第2の連結管48によって接続されるものの、互いに固定されない。従って、第2の連結管48の第2のパルス管44側は、第2の冷却ステージ46の内部に穿設された管路であり、第2の蓄冷管43側が、第2の蓄冷管43の低温端側と第2の冷却ステージ46とを接続する細管である。
なお、パルス管冷凍機100は、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43及び第2のパルス管44の中心軸が鉛直方向に沿うように設けられるため、図1(b)における縦方向、即ちZ方向は、鉛直方向であり、図1(b)における横方向、即ちX方向は水平方向である。従って、以下、図1(b)における縦方向(Z方向)を鉛直方向、図1(b)における横方向(X方向)を水平方向という。
また、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43及び第2のパルス管44は、図示しない低温容器中に収容される。
フランジ/配管ユニット49は、図1(a)に示されるように、円筒に近い略軸対称の形状のハウジング59を有し、図1(b)に示されるように、膨張機40の上部に設けられる。フランジ/配管ユニット49は、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43及び第2のパルス管44が収容される図示しない低温容器を密閉するフランジとしての機能を有すると共に、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43及び第2のパルス管44を、バルブユニット20を介して圧縮機10と連通させるための配管ユニットとしての機能を有する。
フランジ/配管ユニット49は、図1(b)に示されるように、オリフィス51〜54、バッファ55、56、ハウジング59を有する。オリフィス51、52、バッファ55は、1段目のパルス管冷凍機を構成し、オリフィス53、54、バッファ56は、2段目のパルス管冷凍機を構成する。また、フランジ/配管ユニット49は、図1(b)に示されるように、バルブユニット20を介して圧縮機10と連通させるための第1のポート31及び第2のポート32を有する。
オリフィス51は、第1のポート31と第1の蓄冷管41の高温端側との中間点である第11の結合点CP11と、第1のパルス管42の高温端側との間に設けられる。また、オリフィス52は、オリフィス51と第1のパルス管42の高温端側との中間点である第12の結合点CP12と、バッファ55との間に設けられる。これにより、第1のポート31から第1の蓄冷管41の高温端側へ流入出する冷媒ガスの一部は、オリフィス51で流量を制限され、第1のパルス管42の高温端側へ流入出する。更に、第1のポート31から第1のパルス管42の高温端側へ流入出する冷媒ガスの一部は、オリフィス52で流量を制限され、バッファ55へ流入出する。
同様に、オリフィス53は、第1のポート31と第1の蓄冷管41の高温端側との中間点である第13の結合点CP13と、第2のパルス管44の高温端側との間に設けられる。また、オリフィス54は、オリフィス53と第2のパルス管44の高温端側との中間点である第14の結合点CP14と、バッファ56との間に設けられる。これにより、第1のポート31から第1の蓄冷管41を介して第2の蓄冷管43の高温端側へ流入出する冷媒ガスの一部は、オリフィス53で流量を制限され、第2のパルス管44の高温端側へ流入出する。更に、第1のポート31から第2のパルス管44の高温端側へ流入出する冷媒ガスの一部は、オリフィス54で流量を制限され、バッファ56へ流入出する。
次に、膨張機40のフランジ/配管ユニット49とバルブユニット20の第1の吐出側バルブV1及び第1の吸入側バルブV2とが接続される構成について説明する。
フランジ/配管ユニット49は、バルブユニット20と接続される。フランジ/配管ユニット49は、略軸対称の円筒形状に近いハウジング59の側周面に設けられた第1のポート31及びハウジング59の側周面の第1のポート31と反対側に設けられた第2のポート32において、バルブユニット20の第1の吐出側バルブV1及び第1の吸入側バルブV2と、夫々第1の接続管33及び第2の接続管34を用いて接続される。なお、第1のポート31及び第2のポート32の各々は、本発明における膨張機の一の側及び一の側と反対側の各々に相当し、第1の接続管33及び第2の接続管34の各々は、本発明における一の接続管及び他の接続管の各々に相当する。
具体的には、バルブユニット20は、図1(a)及び図1(b)に示されるように、膨張機40の一の側及び一の側と反対側の2箇所に設けられる第1のポート31及び第2のポート32において、膨張機と接続される。従って、第1の吐出側バルブV1の吐出側は、膨張機40の第1のポート31と接続される。また、バルブユニット20の第1の吸入側バルブV2の吸入側は、第1の吐出側バルブV1の吐出側と膨張機40の第1のポート31との中間点であって、バルブユニット20の内部に設けられる第1の結合点CP1を介して膨張機40の第1のポート31と接続される。また、第1の吐出側バルブV1の吐出側は、第1の結合点CP1と膨張機40の第1のポート31との中間点であって、バルブユニット20の内部に設けられる第2の結合点CP2を介して膨張機40のフランジ/配管ユニット49のハウジング59の第1のポート31と反対側に設けられる第2のポート32と接続される。その結果、第1の吸入側バルブV2の吸入側は、第1の結合点CP1及び第2の結合点CP2を介して第2のポート32と接続される。
ここで、第2の結合点CP2は、図1(a)に示されるように、バルブユニット20の内部に設けられるため、第2の結合点CP2から第1のポート31への中間点であって、バルブユニット20の外部への出口を第1のバルブユニットポート35とすると、第1のポート31と第1のバルブユニットポート35との間は、第1の接続管33を用いて接続される。同様に、第2の結合点CP2から第2のポート32への中間点であって、バルブユニット20の外部への出口を第2のバルブユニットポート36とすると、第2のポート32と第2のバルブユニットポート36との間は、第2の接続管34を用いて接続される。
第1の接続管33は、第1のポート31と第1のバルブユニットポート35との間を気密に接続するように設けられる。同様に、第2の接続管34は、第2のポート32と第2のバルブユニットポート36との間を気密に接続するように設けられる。第1の接続管33及び第2の接続管34の材質は、後述するように膨張機40の振動を抑制することができるのであれば、特に限定されるものではないが、例えば外径15mm、内径10mmのステンレス鋼よりなる固定管を用いて接続される。なお、第1の接続管33及び第2の接続管34は、セルフシール継手SCCを用い、夫々第1のポート31及び第2のポート32に気密且つ分離可能に接続される。
本実施の形態に係るパルス管冷凍機において、第1のポート31及び第2のポート32は、図1(a)に示されるように、平面視において、第1のポート31及び第2のポート32を結ぶ直線が、円筒に近い軸対称中心を有する膨張機40のフランジ/配管ユニット49の略中心を通るように設けられる。即ち、水平面内において第1のポート31及び第2のポート32を結ぶ直線に沿った方向をX方向、X方向と直交する方向をY方向とすると、膨張機40のフランジ/配管ユニット49は、その中心を通りX方向に直交するX面(以下、対称面S1という)を基準として、第1のポート31及び第2のポート32が対称になるように配置される。
一方、バルブユニット20は、膨張機40のフランジ/配管ユニット49からY方向に離れた位置に設けられ、矩形形状を有する筐体25の中心を通る平面であってその平面に対して筐体25が左右対称となるような対称面が、図1(a)に示されるように、S1と略一致するように設けられる。バルブユニット20において、第1の吐出側バルブV1と第1の吸入側バルブV2とは対称面S1に対して略対称になるように設けられ、第1の結合点CP1、第2の結合点CP2がほぼ対称面S1上に配置されるように設けられ、第1のバルブユニットポート35及び第2のバルブユニットポート36とが対称面S1を中心として略対称になるように設けられる。
更に、第1の接続管33及び第2の接続管34は、夫々第1のポート31と第1のバルブユニットポート35との間、第2のポート32と第2のバルブユニットポート36との間を、対称面S1を中心として対称になるように設けられる。本実施の形態では、第1の接続管33は、第1のポート31からセルフシール継手SCCを介して正のX方向に直進し、所定の曲率でXY面内において屈曲した後、負のX方向に直進して第1のバルブユニットポート35に接続される。同様に、第2の接続管34は、第2のポート32からセルフシール継手SCCを介して負のX方向に直進し、所定の曲率でXY面内において屈曲した後、正のX方向に直進して第2のバルブユニットポート36に接続される。このとき、第1の接続管33及び第2の接続管34は、対称面S1に対して対称になるように設けられる。その結果、フランジ/配管ユニット49、第1のポート31、第2のポート32、第1の接続管33、第2の接続管34、第1のバルブユニットポート35、第2のバルブユニットポート36を含む膨張機40からバルブユニット20にかけての配置全体が、対称面S1を中心として対称になる。
なお、本実施の形態のように、第1の接続管33と第1のバルブユニットポート35との間、及び第2の接続管34と第2のバルブユニットポート36との間は、セルフシール継手SCCを介して接続されてもよい。
このように、対称面S1を中心として対称になるような配置を行い、冷媒ガスが第1のバルブユニットポート35及び第2のバルブユニットポート36から夫々第1のポート31及び第2のポート32へ流入するタイミングを同期させることによって、膨張機40に対して加わる水平方向の力を相殺すると共に、鉛直方向から水平方向への捻りの力が加わることを防止することができる。
なお、第1のポート31、第2のポート32、第1のバルブユニットポート35、第2のバルブユニットポート36は、同じ水平高さに設けられるが、対称面S1を中心として対称に設けられればよく、第1のバルブユニットポート35及び第2のバルブユニットポート36を第1のポート31及び第2のポート32と異なる水平高さに配置し、バルブユニット20の設置高さを任意に設定することが可能である。
本実施の形態に係るパルス管冷凍機において、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43、第2のパルス管44は、上述したように、第1のポート31と接続される。また第1のポート31は、上述したように、第1の接続管33及び第1のバルブユニットポート35を介し、バルブユニット20の第1の吐出側バルブV1及び第1の吸入側バルブV2と接続され、圧縮機10の高圧配管11及び低圧配管12と切換え連通される。
しかしながら、本実施の形態に係るパルス管冷凍機において、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43、第2のパルス管44は、第2のポート32とは接続されない。図1(b)の一部断面に示されるように、第2の接続管34は、第2のポート32に接続されるものの、第2のポート32が設けられる部分において、ユニット/配管ユニット49のハウジング59を貫通する貫通孔は設けられておらず、第2のポート32は第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43又は第2のパルス管44の何れとも接続されない。
次に、本実施の形態に係るパルス管冷凍機の冷熱発生の作用及びその際に水平方向の振動を抑制する作用について説明する。
始めに、パルス管冷凍機の冷熱発生の作用について説明する。
上記構成を有するパルス管冷凍機100は、バルブユニット20に収容された第1の吐出側バルブV1及び第1の吸入側バルブV2を連通させる動作及び遮断させる動作を、互いに逆になるように繰り返す。すると、第1の蓄冷管41の高温端側は、高圧配管11又は低圧配管12と切換え連通される。その結果、第1の蓄冷管41の低温端側と連通された第1のパルス管42に冷媒ガスが周期的に供給/回収されるため、第1のパルス管42内で冷媒ガスが圧縮と膨張とを繰返し、その際に断熱膨張で発生する冷熱を第1の蓄冷管41に蓄冷することにより、第1の蓄冷管41の低温端側は冷却される。
また、第1の蓄冷管41を高圧配管11に切換え連通すると共に、オリフィス51を通して第1のパルス管42の高温端側に冷媒ガスを流入させ、第1のパルス管42の低温端側からの冷媒ガスの流入を抑制する。その後、第1のパルス管42内の圧力がバッファ55内の圧力よりも高くなると、第1のパルス管42内の冷媒ガスがオリフィス52を通ってバッファ55内に流入し、第1のパルス管42内の冷媒ガスが第1のパルス管42の高温端側に移動する。
次に、第1の蓄冷管41を低圧配管12に切換え連通すると共に、オリフィス51を通して第1のパルス管42の高温端側から冷媒ガスを流出させ、第1のパルス管42の低温端側からの冷媒ガスの流出を抑制する。その後、第1のパルス管42内の圧力がバッファ55内の圧力よりも低くなると、バッファ55内の冷媒ガスがオリフィス52を通って第1のパルス管42内に流出し、第1のパルス管42内の冷媒ガスが第1のパルス管42の低温端側に移動する。
この結果、第1のパルス管42内の圧力変化と流速変化のタイミングがずれて位相差が大きくなるため、冷媒ガスの圧縮/膨張が繰返されるときに冷凍機が冷熱を発生する仕事量が大きくなり、冷凍能力が向上する。本実施の形態に係るパルス管冷凍機100において、冷媒ガスとして、例えばヘリウム(He)ガスを用いることができ、圧縮機10の高圧配管11及び低圧配管12でのヘリウムガスの圧力を、夫々例えば2.5MPa及び0.5MPaとすることができ、バルブの切換えの繰返し速度を1〜2Hzとすることができる。その結果、1〜2Hzの繰返し速度でヘリウムガスを2.5MPaでの圧縮と0.5MPaでの膨張を繰返すことによって、第1のパルス管42の低温端側で例えば40K程度の低温を得ることができる。
一方、第1の蓄冷管41の低温端側に接続された第2の蓄冷管43の高温端側は、第1の蓄冷管41が高圧配管11又は低圧配管12と切換え連通されるのに伴い、第2の蓄冷管43の低温端側と連通された第2のパルス管44に冷媒ガスが周期的に供給/回収されるため、第2のパルス管44内で冷媒ガスが圧縮と膨張とを繰返し、その際に断熱膨張で発生する冷熱を第2の蓄冷管43に蓄冷することにより、第2の蓄冷管43の低温端側は冷却される。
また、第2の蓄冷管43を高圧配管11に切換え連通すると共に、オリフィス53を通して第2のパルス管44の高温端側に冷媒ガスを流入させ、第2のパルス管44の低温端側からの冷媒ガスの流入を抑制する。その後、第2のパルス管44内の圧力がバッファ56内の圧力よりも高くなると、第2のパルス管44内の冷媒ガスがオリフィス54を通ってバッファ56内に流入し、第2のパルス管44内の冷媒ガスが第2のパルス管44の高温端側に移動する。
次に、第2の蓄冷管43を低圧配管12に切換え連通すると共に、オリフィス53を通して第2のパルス管44の高温端側から冷媒ガスを流出させ、第2のパルス管44の低温端側からの冷媒ガスの流出を抑制する。その後、第2のパルス管44内の圧力がバッファ56内の圧力よりも低くなると、バッファ56内の冷媒ガスがオリフィス54を通って第2のパルス管44内に流出し、第2のパルス管44内の冷媒ガスが第2のパルス管44の低温端側に移動する。
この結果、第2のパルス管44内の圧力変化と流速変化のタイミングがずれて位相差が大きくなるため、冷媒ガスの圧縮/膨張が繰返されるときに冷凍機が冷熱を発生する仕事量が大きくなり、冷凍能力が向上する。本実施の形態に係るパルス管冷凍機100において、冷媒ガスとして、例えばヘリウム(He)ガスを用いることができ、圧縮機10の高圧配管11及び低圧配管12でのヘリウムガスの圧力を、夫々例えば2.5MPa及び0.5MPaとすることができ、バルブの切換えの繰返し速度を1〜2Hzとすることができる。その結果、1〜2Hzの繰返し速度でヘリウムガスを2.5MPaでの圧縮と0.5MPaでの膨張を繰返すことによって、第2のパルス管44の低温端側で例えば4K程度の低温を得ることができる。
次に、図2(a)乃至図2(d)を参照し、横方向の振動を抑制する作用について説明する。図2(a)乃至図2(d)は、本実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、第1の吐出側バルブV1及び第1の吸入側バルブV2の開度、第1のポート31及び第2のポート32の圧力の時間変化を示す図である。
また、比較のために、図19に示される従来のパルス管冷凍機200について、高圧配管111及び低圧配管112の圧力を夫々PH及びPLとし、バルブユニット120に含まれる2つのバルブを吐出側バルブV11及び吸入側バルブV12とし、バルブユニット120が膨張機140に接続されるポートをポート131としたときの、第1の吐出側バルブV11及び第1の吸入側バルブV12の開度、ポート131の圧力の時間変化を図20(a)乃至図20(c)に示す。
図20(a)及び図20(b)に示されるように、図19に示される従来のパルス管冷凍機200においては、吐出側バルブV11及び吸入側バルブV12は、所定の時間T1毎に互いに逆になるように開状態(開度100%)と閉状態(開度0%)との間で切換えられる。すると、ポート131における圧力P11は、図20(c)に示されるように、所定の時間T1毎に高圧PHから低圧PLとの間で変化する。
一方、図2(a)及び図2(b)に示されるように、第1の吐出側バルブV1及び第1の吸入側バルブV2は、所定の時間T1毎に互いに逆になるように開状態(開度100%)と閉状態(開度0%)との間で切換えられる。すると、第1のポート31及び第2のポート32における圧力P1及びP2は、図2(c)及び図2(d)に示されるように、同じタイミングで所定の時間T1毎に高圧PHから低圧PLとの間で変化する。この周期的な変化においては、P1がPLからPHに増大するときにP2もPLからPHに増大し、P1がPHからPLに減少するときにP2もPHからPLに減少するため、P1とP2は同位相で変化する。本実施の形態では、例えば繰返し速度を1〜2Hzとすることができ、このときのT1を0.25〜0.5秒とすることができる。また、PHは2.5MPaであり、PLは0.5MPaである。
P1及びP2がPLからPHに増大するとき、冷媒ガスが第1の接続管33から第1のポート31に流入することによって、膨張機40は図1(b)に示される負のX方向に押される。また同時に、冷媒ガスが第2の接続管34から第2のポート32に流入することによって、膨張機40は図1(b)に示される正のX方向に押される。これらの正負両X方向に押される力は略等しいため相殺し、膨張機40は水平方向に移動しない。
同様に、P1及びP2がPHからPLに減少するときも、膨張機40が正負両X方向に引かれる力が略等しいため相殺し、膨張機40は水平方向に移動しない。その結果、膨張機40の水平方向の振動は抑制される。
なお、膨張機40の鉛直方向の振動については、第1の蓄冷管41と第1の冷却ステージ45とが固定されず、第1の連結管47を用いて接続されること、第2の蓄冷管43と第2の冷却ステージ46とが固定されず、第2の連結管48を用いて接続されること、によって振動が減衰され、振動は抑制される。
以上、本実施の形態に係るパルス管冷凍機によれば、膨張機の一の側及び一の側と反対側がバルブユニットと接続されることにより、各々の接続によって発生する振動を相殺し、膨張機の水平方向の振動を抑制することができる。
(第1の実施の形態の第1の変形例)
次に、図3を参照し、本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図3(a)及び図3(b)は、本変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す平面図及び一部断面を含む正面図である。また、図3(b)の一部に示される断面図は、図3(a)のA−A線に伴う断面図である。ただし、以下の文中では、先に説明した部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある(以下の変形例、実施の形態についても同様)。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第2の接続管が、第2のポートを介し、膨張機の内部の配管に接続される点で、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図3(a)及び図3(b)を参照するに、第1の実施の形態において、第2のポートが設けられる部分において、第2の接続管は第2のポートから膨張機の内部の配管に接続されないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100aは、膨張機40aのフランジ/配管ユニット49aにおいて、第2の接続管34が第2のポート32から膨張機40aの内部の配管37に接続される。
本変形例において、第1のポート31が第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43、第2のパルス管44に接続される構造は、図3(b)に示されるように、第1の実施の形態と同様であり、P1及びP2がPLからPHに増大するとき、冷媒ガスが第1の接続管33から第1のポート31に流入することによって、膨張機40aは図3(b)に示される負のX方向に押される。また同時に、冷媒ガスが第2の接続管34から第2のポート32に流入することによって、膨張機40aは図3(b)に示される正のX方向に押される。これらの正負両X方向に押される力は略等しいため相殺し、膨張機40aは水平方向に移動しない。また、配管37の径や長さを調整することによって、膨張機40aが第2のポート32から受ける力を調整することができるため、膨張機40aが受ける水平方向の振動を略完全に相殺することができる。
同様に、P1及びP2がPHからPLに減少するときも、膨張機40aが正負両X方向に引かれる力が略等しいため相殺し、膨張機40aは水平方向に移動しない。その結果、膨張機40aの水平方向の振動は抑制される。
(第1の実施の形態の第2の変形例)
次に、図4を参照し、本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図4(a)及び図4(b)は、本変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す平面図及び一部断面を含む正面図である。また、図4(b)の一部に示される断面図は、図4(a)のA−A線に伴う断面図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1の蓄冷管、第1のパルス管、第2の蓄冷管及び第2のパルス管が、第2のポートと接続される点で、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図4(a)及び図4(b)を参照するに、第1の実施の形態において、第2の接続管は第2のポートから膨張機の内部の配管に接続されないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100bは、膨張機40bのフランジ/配管ユニット49bにおいて、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43及び第2のパルス管44が、第1のポート31と第1の蓄冷管41との間の第15の結合点CP15を介し、第2のポート32と接続される。尚、第15の結合点CP15は、第11の結合点CP11又は第13の結合点CP13と統合することもできる。図4(b)に示されるのは、第15の結合点C15が第13の結合点CP13と統合される例である。
本変形例において、第1のポート31が第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43、第2のパルス管44に接続される構造は、図4(b)に示されるように、第1の実施の形態と同様であり、P1及びP2がPLからPHに増大するとき、冷媒ガスが第1の接続管33及び第2の接続管34の両方から流入し、第15の結合点CP15で合流し、第1の蓄冷管41に流入する。このとき、第1のポート31及び第2のポート32を介し、膨張機40bが図4(b)に示される正負両X方向から押されるが、正負両X方向から膨張機が押される力が略等しいため相殺し、膨張機40bは水平方向に移動しない。
同様に、P1及びP2がPHからPLに減少するときも、膨張機40bが正負両X方向に引かれる力が略等しいため相殺し、膨張機40bは水平方向に移動しない。その結果、膨張機40bの水平方向の振動は抑制される。
(第1の実施の形態の第3の変形例)
次に、図5を参照し、本発明の第1の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図5(a)及び図5(b)は、本変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す平面図及び一部断面を含む正面図である。また、図5(b)の一部に示される断面図は、図5(a)のA−A線に伴う断面図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1の接続管と第2の接続管が、膨張機を中心として略対称になるように配置されない点で、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図5(a)及び図5(b)を参照するに、第1の実施の形態において、第1の接続管及び第2の接続管は、対称面を中心として対称になるように配置されるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100cでは、第2の接続管34aが、対称面S2を中心として第1の接続管33に対し対称でない。本変形例において、膨張機40、バルブユニット20の配置は第1の実施の形態と同様であるが、第2の接続管34aは、第1の接続管33より短い。
本変形例においても、P1及びP2がPLからPHに増大するとき、膨張機40は、冷媒ガスが第1の接続管33から第1のポート31に流入することによって、図5(b)に示される負のX方向に押され、同時に冷媒ガスが第2の接続管34aから第2のポート32に流入することによって、図5(b)に示される正のX方向に押される。
ここで、第2の接続管34aが第1の接続管33と対称面S2に対して非対称であっても、第1の接続管33、第2の接続管34aが第1のポート31、第2のポート32の近傍において対称面S2に対して対称に設けられるのであれば、正負両X方向に押される力は略等しいため相殺し、膨張機40は水平方向に移動しない。
同様に、P1及びP2がPHからPLに減少するときも、膨張機40が正負両X方向に引かれる力が略等しいため相殺し、膨張機40は水平方向に移動しない。その結果、膨張機40の水平方向の振動は抑制される。
(第1の実施の形態の第4の変形例)
次に、図6を参照し、本発明の第1の実施の形態の第4の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図6(a)及び図6(b)は、本変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す平面図及び一部断面を含む正面図である。また、図6(b)の一部に示される断面図は、図6(a)のA−A線に伴う断面図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1の接続管の途中及び第2の接続管の途中に、固定管でなくフレキ管を用いる点で、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図6(a)及び図6(b)を参照するに、第1の実施の形態において、第1の接続管及び第2の接続管は固定管であるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100dは、第1の接続管33bの途中及び第2の接続管34bの途中に第1のフレキ管33d及び第2のフレキ管34dを用いる。
第1の接続管33bは、第1のポート31側から第1のバルブユニットポート35側へ順に、第1の固定管33c、第1のフレキ管33d、第1の固定管33eを有する。同様に、第2の接続管34bは、第2のポート32側から第2のバルブユニットポート36側へ順に、第2の固定管34c、第2のフレキ管34d、第2の固定管34eを有する。
第1の固定管33c、第1の固定管33e、第2の固定管34c及び第2の固定管34eは、夫々第1の実施の形態における第1の接続管33、第2の接続管34と同様に、例えば外径15mm、内径10mmのステンレス鋼よりなる固定管を用いることができる。
一方、第1のフレキ管33d及び第2のフレキ管34dは、例えば外径17mm、内径10mmのステンレス鋼よりなるフレキシブル管を用いることができる。
本変形例においても、P1及びP2がPLからPHに増大するとき、第1の接続管33b及び第2の接続管34bが、その途中に、各々第1のフレキ管33d及び第2のフレキ管34dを有していても、第1のポート31、第2のポート32の近傍においてステンレス鋼よりなる固定管である第1の固定管33c、第2の固定管34cを用いて接続されるのであれば、膨張機40が逆の方向から略等しい大きさの力で押されるため、各々の力が互いに相殺される。また、P1及びP2がPHからPLに減少するとき、同様に膨張機40が逆の方向から略等しい大きさの力で引かれるため、各々の力が互いに相殺される。その結果、膨張機40は、水平方向の振動を抑制することができる。
(第2の実施の形態)
次に、図7及び図8を参照し、本発明の第2の実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明する。
図7は、本実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。
本実施の形態に係るパルス管冷凍機は、2台の圧縮機及び2台のバルブユニットを備える点で、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図7を参照するに、第1の実施の形態において、1台の圧縮機及び1台のバルブユニットを備えるのと相違し、本実施の形態に係るパルス管冷凍機100eは、2台の圧縮機である第1の圧縮機10a、第2の圧縮機10b、及び2台のバルブユニットである第1のバルブユニット20a、第2のバルブユニット20bを有する。
圧縮機10aは、第1の実施の形態と同様に、吐出側に高圧配管11a、吸入側に低圧配管12aを有し、圧縮機10bも、第1の実施の形態と同様に、吐出側に高圧配管11b、吸入側に低圧配管12bを有する。圧縮機10bは、圧縮機10aと同一の圧縮機であり、高圧配管11a及び高圧配管11bの圧力は等しいPHであり、低圧配管12a及び低圧配管12bの圧力は等しいPLである。
図7に示されるように、本実施の形態に係るパルス管冷凍機100eは、第1の圧縮機10a、第2の圧縮機10b、第1のバルブユニット20a、第2のバルブユニット20b、膨張機40を有する。膨張機は、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機100に含まれる膨張機40と同一である。
フランジ/配管ユニット49は、第1の実施の形態と異なり、第1のバルブユニット20a及び第2のバルブユニット20bと接続される。フランジ/配管ユニット49は、略軸対称の円筒形状に近いハウジング59の側周面に設けられた第1のポート31及びハウジング59の側周面の第1のポート31と反対側に設けられた第2のポート32を有し、第1のポート31において、第1のバルブユニット20aの第1の吐出側バルブV3及び第1の吸入側バルブV4と第1の接続管33fを用いて接続され、第2のポート32において、第2のバルブユニット20bの第2の吐出側バルブV5及び第2の吸入側バルブV6と第2の接続管34fを用いて接続される。第1のポート31及び第2のポート32の各々が、本発明における膨張機の一の側及び一の側と反対側の各々に相当し、第1の接続管33f及び第2の接続管34fの各々は、本発明における一の接続管及び他の接続管の各々に相当するのは、第1の実施の形態と同様である。
具体的には、第1のバルブユニット20aの第1の吐出側バルブV3の吐出側が、膨張機40の第1のポート31と接続される。また、第1のバルブユニット20aの第1の吸入側バルブV4の吸入側が、第1の吐出側バルブV3の吐出側と膨張機40の第1のポート31との中間点であって、第1のバルブユニット20aの内部に設けられる第3の結合点CP3を介して膨張機40の第1のポート31と接続される。
また、第2のバルブユニット20bの第2の吐出側バルブV5の吐出側が、膨張機40の第2のポート32と接続される。また、第2のバルブユニット20bの第2の吸入側バルブV6の吸入側が、第2の吐出側バルブV5の吐出側と膨張機40の第2のポート32との中間点であって、第2のバルブユニット20bの内部に設けられる第4の結合点CP4を介して膨張機40の第2のポート32と接続される。
ここで、第3の結合点CP3から第1のポート31への中間点であって、第1のバルブユニット20aの外部への出口を第1のバルブユニットポート35aとすると、第1のポート31と第1のバルブユニットポート35aとの間は、第1の接続管33fを用いて接続される。同様に、第4の結合点CP4から第2のポート32への中間点であって、第2のバルブユニット20bの外部への出口を第2のバルブユニットポート36aとすると、第2のポート32と第2のバルブユニットポート36aとの間は、第2の接続管34fを用いて接続される。
第1の接続管33fは、第1のポート31と第1のバルブユニットポート35aとの間を気密に接続するように設けられる。同様に、第2の接続管34fは、第2のポート32と第2のバルブユニットポート36aとの間を気密に接続するように設けられる。第1の接続管33f及び第2の接続管34fの材質は、第1の実施の形態と同様に、例えば外径15mm、内径10mmのステンレス鋼よりなる固定管を用いて接続される。なお、第1の接続管33f及び第2の接続管34fは、共にセルフシール継手SCCを用い、夫々第1のポート31及び第2のポート32に気密且つ分離可能に接続される。
本実施の形態に係るパルス管冷凍機100eにおいて、第1のポート31及び第2のポート32を結ぶ直線に沿った水平方向をX方向とし、X方向と直交し、蓄冷管及びパルス管の中心軸方向に沿った方向をZ方向とすると、膨張機40のフランジ/配管ユニット49は、その軸対称の中心を通りX方向に直交するX面である対称面に対し、第1のポート31及び第2のポート32が対称になるように配置される。
一方、第1のバルブユニット20a及び第2のバルブユニット20bは、膨張機40のフランジ/配管ユニット49からX方向に離れた位置であって、上述した対称面を中心として対称になるような位置に設けられる。この場合、第1のバルブユニットポート35a及び第2のバルブユニットポート36aも、この対称面を中心として略対称になるように設けられる。
更に、第1の接続管33f及び第2の接続管34fも、夫々第1のポート31と第1のバルブユニットポート35aとの間、第2のポート32と第2のバルブユニットポート36aとの間を、対称面を中心として対称になるように設けられる。本実施の形態では、第1の接続管33fは、第1のポート31からセルフシール継手SCCを介して正のX方向に直進して第1のバルブユニットポート35aに接続される。同様に、第2の接続管34fは、第2のポート32からセルフシール継手SCCを介して負のX方向に直進して第2のバルブユニットポート36aに接続される。その結果、膨張機40、フランジ/配管ユニット49、第1のポート31、第2のポート32、第1の接続管33f、第2の接続管34f、第1のバルブユニットポート35a、第2のバルブユニットポート36aの配置が、上述した対称面を中心として対称になる。
なお、第1のポート31、第2のポート32、第1のバルブユニットポート35a、第2のバルブユニットポート36aは、同じ水平高さに設けられるが、対称面を中心として対称に設けられればよく、第1のバルブユニットポート35a及び第2のバルブユニットポート36aを第1のポート31及び第2のポート32と異なる水平高さに配置することが可能である。
本実施の形態に係るパルス管冷凍機100eにおいては、第1の実施の形態と同様に、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43、第2のパルス管44は、第1のポート31と接続され、第2のポート32とは接続されない。
本実施の形態に係るパルス管冷凍機100eの冷熱発生の作用は、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機100と同様である。
次に、図8を参照し、本実施の形態に係るパルス管冷凍機100eの水平方向の振動を抑制する作用について説明する。図8(a)乃至図8(f)は、本実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、第1及び第2の吐出側バルブ並びに第1及び第2の吸入側バルブの開度、第1及び第2のポートの圧力の時間変化を示す図である。
図8(a)及び図8(b)に示されるように、第1の吐出側バルブV3及び第1の吸入側バルブV4は、所定の時間T1毎に互いに逆になるように開状態(開度100%)と閉状態(開度0%)との間で切換えられる。また、第2の吐出側バルブV5及び第2の吸入側バルブV6は、図8(c)及び図8(d)に示されるように、夫々第1の吐出側バルブV3及び第1の吸入側バルブV4と同じタイミングで開状態(開度100%)又は閉状態(開度0%)になるように、第1のバルブユニット20aと同一のパルス電源によって切り換えられる。すると、第1のポート31及び第2のポート32における圧力P1及びP2は、図8(e)及び図8(f)に示されるように、同じタイミングで所定の時間T1毎に高圧PHから低圧PLとの間で変化する。この周期的な変化においては、P1がPLからPHに増大するときにP2もPLからPHに増大し、P1がPHからPLに減少するときにP2もPHからPLに減少するため、P1とP2は同位相で変化する。本実施の形態では、例えば繰返し速度を1〜2Hzとすることができ、このときのT1を0.25〜0.5秒とすることができる。また、PHは2.5MPaであり、PLは0.5MPaである。
P1及びP2がPLからPHに増大するとき、冷媒ガスが第1の接続管33fから第1のポート31を介して膨張機40内に流入するため、膨張機40は、水平方向又は鉛直方向に押される。
ここで、膨張機40が鉛直方向に押される力が減衰される作用については、第1の実施の形態と同様である。
また、膨張機40の水平方向の振動は、以下のように抑制される。
P1及びP2がPLからPHに増大するとき、冷媒ガスが第1の接続管33fから第1のポート31に流入することによって、膨張機40は図7に示される負のX方向に押される。また同時に、冷媒ガスが第2の接続管34fから第2のポート32に流入することによって、膨張機40は図7に示される正のX方向に押される。これらの膨張機40が正負両X方向に押される力は略等しいため相殺し、膨張機40は水平方向に移動しない。
同様に、P1及びP2がPHからPLに減少するときも、膨張機40が正負両X方向に引かれる力が略等しいため相殺し、膨張機40は水平方向に移動しない。その結果、膨張機40の水平方向の振動は抑制される。
以上、本実施の形態に係るパルス管冷凍機によれば、膨張機の一の側及び一の側と反対側がバルブユニットと接続されることにより、各々の接続によって発生する振動を相殺し、膨張機の水平方向の振動を抑制することができる。
なお、本実施の形態において、第1の接続管33f及び第2の接続管34fをその径が互いに異なるものにする等の調整を行うことにより、第1の圧縮機10a及び第2の圧縮機10bとして異なる圧縮能力を有するものを用い、高圧配管11a及び高圧配管11bを互いに異なる圧力にし、低圧配管12a及び低圧配管12bを互いに異なる圧力にすることもできる。
(第2の実施の形態の第1の変形例)
次に、図9を参照し、本発明の第2の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図9は、本変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第2の接続管が、第2のポートを介し、膨張機の内部の配管に接続される点で、第2の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図9を参照するに、第2の実施の形態において、第2の接続管は第2のポートから膨張機の内部の配管に接続されないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100fは、第2の接続管34fが第2のポート32から膨張機40aの内部の配管37に接続される。
本変形例において、第1のポート31が第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43、第2のパルス管44に接続される構造は、図9に示されるように、第2の実施の形態と同様である。
一方、第2の接続管34fは、図9に示されるように、第2のポート32を介し、配管37に接続される。
本変形例において、第1のポート31及び第2のポート32の各々に接続される第1の接続管33f及び第2の接続管34fの内部の圧力であるP1及びP2がPLからPHに増大するとき、冷媒ガスが第1の接続管33fから第1のポート31に流入することによって、膨張機40aは図9に示される負のX方向に押される。また同時に、冷媒ガスが第2の接続管34fから第2のポート32に流入することによって、膨張機40aは図9に示される正のX方向に押される。ここで、配管37の径や長さを調整することによって、膨張機40aが第2のポート32に流入する冷媒ガスから正のX方向に押される力を調整することができる。このとき、膨張機40aが正負両X方向に押される力は略等しいため相殺し、膨張機40aは水平方向に移動しない。
同様に、P1及びP2がPHからPLに減少するときも、膨張機40aが正負両X方向に引かれる力が略等しいため相殺し、膨張機40aは水平方向に移動しない。その結果、膨張機40aの水平方向の振動を抑制することができる。
(第2の実施の形態の第2の変形例)
次に、図10を参照し、本発明の第2の実施の形態の第2の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図10は、本変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1の蓄冷管、第1のパルス管、第2の蓄冷管及び第2のパルス管が、第2のポートと接続される点で、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図10を参照するに、第2の実施の形態において、第2の接続管は第2のポートから膨張機の内部の配管に接続されないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100gは、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43及び第2のパルス管44が、第1のポート31と第1の蓄冷管41との間の第15の結合点CP15を介し、第2のポート32と接続される。尚、第15の結合点CP15は、第11の結合点CP11又は第13の結合点CP13と統合することもできる。図10に示されるのは、第15の結合点CP15が第13の結合点CP13と統合される例である。
本変形例において、第1のポート31及び第2のポート32の各々に接続される第1の接続管33f及び第2の接続管34fの内部の圧力であるP1及びP2がPLからPHに増大するとき、冷媒ガスが第1の接続管33f及び第2の接続管34fの両方から流入し、第15の結合点CP15で合流し、第1の蓄冷管41に流入する。このとき、第1のポート31及び第2のポート32を介し、膨張機40bが正負両X方向から押されるが、正負両X方向から膨張機40bが押される力が略等しいため相殺し、膨張機40bは水平方向に移動しない。
同様に、P1及びP2がPHからPLに減少するときも、膨張機40bが正負両X方向に引かれる力が略等しいため相殺し、膨張機40bは水平方向に移動しない。その結果、水平方向の振動を抑制することができる。
(第2の実施の形態の第3の変形例)
次に、図11を参照し、本発明の第2の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図11は、本変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1の接続管と第2の接続管が、膨張機を中心として非対称に設けられる点で、第2の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図11を参照するに、第2の実施の形態において、第1の接続管及び第2の接続管は、対称面を中心として互いに対称になるように設けられるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100hは、第1の接続管33gが、膨張機40のフランジ/配管ユニット49を中心として第2の接続管34fに対して非対称に設けられる。本変形例において、第1のバルブユニット20aは、第1のバルブユニット20aと膨張機40との距離が、第2のバルブユニット20bと膨張機40との距離より長くなるように設けられるため、第1の接続管33gは、第2の接続管34fより長い。
本変形例においても、第1のポート31及び第2のポート32の各々に接続される第1の接続管33g及び第2の接続管34fの内部の圧力であるP1及びP2がPLからPHに増大するとき、冷媒ガスが第1の接続管33gから第1のポート31に流入するのと当時に冷媒ガスが第2の接続管34fから第2のポート32に流入し、膨張機40が正負両X方向に押される力は略等しいため相殺し、膨張機40は水平方向に移動しない。
同様に、P1及びP2がPHからPLに減少するときも、膨張機40が正負両X方向に引かれる力が略等しいため相殺し、膨張機40は水平方向に移動しない。その結果、膨張機40の水平方向の振動を抑制することができる。
(第2の実施の形態の第4の変形例)
次に、図12を参照し、本発明の第2の実施の形態の第4の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図12は、本変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1の接続管と第2の接続管の途中に、固定管でなくフレキ管を用いる点で、第2の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図12を参照するに、第2の実施の形態において、第1の接続管及び第2の接続管は、固定管であるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100iは、第1の接続管33hの途中にフレキ管を用いる。
第1の接続管33hは、第1のポート31側から第1のバルブユニットポート35a側への順に、第1の固定管33i、第1のフレキ管33jを有する。
第1の固定管33iは、例えば外径15mm、内径10mmのステンレス鋼よりなる固定管を用いることができる。また、第1のフレキ管33jは、例えば外径17mm、内径10mmのステンレス鋼よりなるフレキシブル管を用いることができる。
本変形例においても、第1のポート31及び第2のポート32の各々に接続される第1の接続管33h及び第2の接続管34fの内部の圧力であるP1及びP2がPLからPHに増大するとき、冷媒ガスが第1の接続管33hから第1のポート31に流入するのと当時に冷媒ガスが第2の接続管34fから第2のポート32に流入し、膨張機40が正負両X方向に押される力は略等しいため相殺し、膨張機40は水平方向に移動しない。
同様に、P1及びP2がPHからPLに減少するときも、膨張機40が正負両X方向に引かれる力が略等しいため相殺し、膨張機40は水平方向に移動しない。その結果、膨張機40の水平方向の振動を抑制することができる。
(第2の実施の形態の第5の変形例)
次に、図13を参照し、本発明の第2の実施の形態の第5の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図13は、本変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のバルブユニット及び第2のバルブユニットが直接第1のポート及び第2のポートに直結される点で、第2の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図13を参照するに、第2の実施の形態において、第1のバルブユニット及び第2のバルブユニットが、第1の接続管及び第2の接続管を介して第1のポート及び第2のポートと接続されるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100jは、第1のバルブユニット20a及び第2のバルブユニット20bが、夫々第1のポート31及び第2のポート32に直結される。
本変形例においても、第1のバルブユニット20a及び第2のバルブユニット20bが、対称面に対して略対称になるように設けられることによって、P1及びP2がPLからPHに増大又はPHからPLに減少するとき、膨張機40が正負両X方向に押される又は引かれる力が相殺し、膨張機40は水平方向に移動せず、膨張機40の水平方向の振動を抑制することができる。
(第3の実施の形態)
次に、図14及び図15を参照し、本発明の第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明する。
図14は、本実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。
本実施の形態に係るパルス管冷凍機は、2台のバルブユニットの各々が膨張機に接続される2箇所の接続点が膨張機に並んで設けられる点で、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図14を参照するに、第1の実施の形態において、1台のバルブユニットが膨張機の一の側及び一の側と反対側の2箇所で接続されるのと相違し、本実施の形態に係るパルス管冷凍機100kは、第1のバルブユニット20c及び第2のバルブユニット20dが膨張機40cに接続される第1のポート31a及び第2のポート32aが、膨張機40cに並んで設けられる。本実施の形態においては、膨張機40cのフランジ/配管ユニット49cに第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43及び第2のパルス管44が設けられる側と反対側を上面側とするとき、上面側に設けられる。
なお、本発明におけるバルブユニットとは、対応する1つの吐出側バルブ及び1つの吸入側バルブとで構成される1組のバルブ対を意味する。更に、複数のバルブユニットは、一つの筐体に収納されていてもよい。従って、本実施の形態において、第1のバルブユニット20c及び第2のバルブユニット20dは、筐体29aに収納されているが、2つのバルブユニットに相当する。
図14に示されるように、本実施の形態に係るパルス管冷凍機100kは、圧縮機10、第1のバルブユニット20c、第2のバルブユニット20d、膨張機40cを有する。膨張機40cは、以下に説明するフランジ/配管ユニット49c以外の部分は、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機100に含まれる膨張機40と同一である。
圧縮機10は、第1の実施の形態と同様に、吐出側に高圧配管、吸入側に低圧配管を有し、高圧配管の圧力はPHであり、低圧配管の圧力はPLである。但し、圧縮機10は、第1のバルブユニット20c及び第2のバルブユニット20dの各々に接続されるため、圧縮機10の高圧配管は高圧配管11c、11dの2本に分岐し、低圧配管は低圧配管12c、12dの2本に分岐して接続される。
フランジ/配管ユニット49cは、第1の実施の形態と異なり、第1のバルブユニット20c及び第2のバルブユニット20dと接続される。フランジ/配管ユニット49cは、略軸対称の円筒形状に近いハウジング59cの上面側に並んで設けられた第1のポート31a及び第2のポート32aを有し、第1のポート31aは、第1のバルブユニット20cの第1の吐出側バルブV7及び第1の吸入側バルブV8と接続され、第2のポート32aは、第2のバルブユニット20dの第2の吐出側バルブV9及び第2の吸入側バルブV10と接続される。
具体的には、第1のバルブユニット20cの第1の吐出側バルブV7の吐出側が、膨張機40cの第1のポート31aと接続される。また、第1のバルブユニット20cの第1の吸入側バルブV8の吸入側が、第1の吐出側バルブV7の吐出側と膨張機40cの第1のポート31aとの中間点であって、第1のバルブユニット20cの内部に設けられる第5の結合点CP5を介して膨張機40cの第1のポート31aと接続される。
また、第2のバルブユニット20dの第2の吐出側バルブV9の吐出側が、膨張機40cの第2のポート32aと接続される。また、第2のバルブユニット20dの第2の吸入側バルブV10の吸入側が、第2の吐出側バルブV9の吐出側と膨張機40cの第1のポート31aとの中間点であって、第2のバルブユニット20dの内部に設けられる第6の結合点CP6を介して膨張機40cの第2のポート32aと接続される。
なお、第5の結合点CP5から第1のポート31aへの中間点であって、第1のバルブユニット20cの外部への出口を第1のバルブユニットポート35bとし、第6の結合点CP6から第2のポート32aへの中間点であって、第2のバルブユニット20dの外部への出口を第2のバルブユニットポート36bとすると、第1のバルブユニットポート35b及び第2のバルブユニットポート36bは、セルフシール継手SCCを用い、第1のポート31a及び第2のポート32aの夫々に気密且つ分離可能に接続される。
なお、本実施の形態において、第1のポート31a及び第2のポート32aが並んで設けられるとは、第2のポート32aがフランジ/配管ユニット49cのハウジング59cにおいて第2のポート32aが第1のポート31aの近くに設けられ、第2のポート32aに接続されるSCCが略平行になるように設けられることを意味する。
本実施の形態に係るパルス管冷凍機100kにおいては、第1の実施の形態と同様に、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43、第2のパルス管44は、第1のポート31aと接続され、第2のポート32aとは接続されない。
本実施の形態に係るパルス管冷凍機100kの冷熱発生の作用は、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機100と同様である。
次に、図15を参照し、本実施の形態に係るパルス管冷凍機100eの水平方向の振動を抑制する作用について説明する。図15(a)乃至図15(f)は、本実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、第1及び第2の吐出側バルブ並びに第1及び第2の吸入側バルブの開度、第1及び第2のポートの圧力の時間変化を示す図である。
図15(a)及び図15(b)に示されるように、第1の吐出側バルブV7及び第1の吸入側バルブV8は、所定の時間T1毎に互いに逆になるように開状態(開度100%)と閉状態(開度0%)との間で切換えられる。但し、本実施の形態では、第1の実施の形態と異なり、図15(c)及び図15(d)に示されるように、第2の吐出側バルブV9は、第1の吸入側バルブV8と同じタイミングで開状態(開度100%)又は閉状態(開度0%)になるように、第1のバルブユニット20cと同一のパルス電源によって切り換えられ、第2の吸入側バルブV10は、第1の吐出側バルブV7と同じタイミングで開状態(開度100%)又は閉状態(開度0%)になるように、第1のバルブユニット20aと同一のパルス電源によって切り換えられる。従って、第1のポート31a及び第2のポート32aにおける圧力P1及びP2は、図15(e)及び図15(f)に示されるように、所定の時間T1毎に高圧PHから低圧PLとの間を逆位相で周期的に変化する。本実施の形態では、例えば繰返し速度を1〜2Hzとすることができ、このときのT1を0.25〜0.5秒とすることができる。また、PHは2.5MPaであり、PLは0.5MPaである。
P1がPLからPHに増大すると共にP2がPHからPLに減少するとき、冷媒ガスが第1のポート31aに流入するため、膨張機40cは図14に示される負のZ方向(鉛直方向)に押される。また同時に、冷媒ガスが第2のポート32aから流出することによって、膨張機40cは図14に示される正のZ方向に引かれる。このとき、膨張機40cを正負両Z方向に押す(又は引く)力は略等しいため相殺し、膨張機40cは鉛直方向に移動しない。
同様に、P1がPHからPLに減少すると共にP2がPLからPHに増大するとき、膨張機40cを正負両Z方向に引く(又は押す)力が略等しいため相殺し、膨張機40cは鉛直方向に移動しない。その結果、膨張機40cの鉛直方向の振動を抑制することができる。
以上、本実施の形態に係るパルス管冷凍機によれば、2つの逆位相で動作するバルブユニットの各々が膨張機に接続される2つの接続点が並んで設けられることにより、各々の接続によって発生する振動を相殺し、膨張機の鉛直方向の振動を抑制することができる。
(第3の実施の形態の第1の変形例)
次に、図16を参照し、本発明の第3の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図16は、本変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第2のバルブユニットが、第2のポートを介し、膨張機の内部の配管に接続される点で、第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図16を参照するに、第3の実施の形態において、第2のバルブユニットは第2のポートから膨張機の内部の配管に接続されないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100lは、第2のバルブユニットポート36bが第2のポート32aから膨張機40dの内部の配管37aに接続される。
本変形例において、第1のポート31aが第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2の蓄冷管43、第2のパルス管44に接続される構造は、図16に示されるように、第3の実施の形態と同様であり、第1のポート31aを介して膨張機40dが受ける鉛直方向の振動も、第1の実施の形態と同様である。
一方、第2のバルブユニットポート36bは、図16に示されるように、第2のポート32aを介し、配管37aに接続される。
本変形例において、P1がPLからPHに増大すると共にP2がPHからPLに減少するとき、冷媒ガスが第1のバルブユニットポート35bから第1のポート31aに流入することによって、膨張機40dは図16に示される負のZ方向に押される。また同時に、冷媒ガスが第2のポート32aから第2のバルブユニットポート36bへ流出することによって、膨張機40dは図16に示される正のZ方向に引かれる。ここで、配管37aの径や長さを調整することによって、膨張機40dが第2のポート32aに流入する冷媒ガスから正のZ方向に引かれる力を調整することができる。このとき、膨張機40dを負のZ方向に押す(又は正のZ方向に引く)力は略等しいため相殺し、膨張機40dは鉛直方向に移動しない。
同様に、P1がPHからPLに減少すると共にP2がPLからPHに増大するときも、膨張機40dを正のZ方向に引く(又は負のZ方向に押す)力が略等しいため相殺し、膨張機40dは鉛直方向に移動しない。その結果、膨張機40dの鉛直方向の振動を抑制することができる。
(第3の実施の形態の第2の変形例)
次に、図17を参照し、本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図17は、本変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1及び第2のバルブユニットが、第1の接続管及び第2の接続管を用いて第1のポート及び第2のポートに接続される点で、第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図17を参照するに、第3の実施の形態において、第1のバルブユニットポート及び第2のバルブユニットポートが、第1のポート及び第2のポートに直結されるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100mは、第1のバルブユニットポート35b及び第2のバルブユニットポート36bが、夫々第1の接続管33k及び第2の接続管34kを用いて、夫々第1のポート31a及び第2のポート32aと接続される。
本変形例においても、P1がPLからPHに増大すると共にP2がPHからPLに減少するときも、膨張機40cを負のZ方向に押す(又は正のZ方向に引く)力が略等しいため相殺し、P1がPHからPLに減少すると共にP2がPLからPHに増大するときも、膨張機40cを正のZ方向に引く(又は負のZ方向に押す)力が略等しいため相殺する。その結果、膨張機40cの鉛直方向の振動を抑制することができる。
(第3の実施の形態の第3の変形例)
次に、図18を参照し、本発明の第3の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図18は、本変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1及び第2のバルブユニットが、膨張機のフランジ/配管ユニットの上面にではなく側周面に接続される点で、第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図18を参照するに、第3の実施の形態において、第1のバルブユニット及び第2のバルブユニットが、膨張機のフランジ/配管ユニットの上面に接続されるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100nは、第1のバルブユニット20c及び第2のバルブユニット20dが、膨張機40eのフランジ/配管ユニット49eの側周面に並んで設けられる第1のポート31b及び第2のポート32bに接続される。第1のバルブユニット20cは、第1の接続管33lを介して第1のポート31bに接続され、第2のバルブユニット20dは、第2の接続管34lを介して第2のポート32bに接続される。
なお、本変形例では、図18に示されるように、第1のポート31bと第2のポート32bは、フランジ/配管ユニット49eのハウジング59eの側周面において、第1のポート31bよりZ方向に並んで設けられるが、第2のポート32bは第1のポート31bの近くに設けられればよく、例えばX方向及びZ方向に垂直なY方向に並んで設けられるような構成も可能である。
本変形例においても、P1がPLからPHに増大すると共にP2がPHからPLに減少するときも、膨張機40eを負のX方向に押す(又は正のX方向に引く)力が略等しいため相殺し、P1がPHからPLに減少すると共にP2がPLからPHに増大するときも、膨張機40eを正のX方向に引く(又は負のX方向に押す)力が略等しいため相殺する。その結果、膨張機40eの鉛直方向の振動を抑制することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について記述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
特に、本発明は、1段目に相当する第1のパルス管及び第1の蓄冷管、2段目に相当する第2のパルス管及び第2の蓄冷管、を有する2段式パルス管冷凍機を用いるが、パルス管冷凍機の段数は特に2段式に限定されるものではなく、1段式パルス管冷凍機、或いは3段以上の多段式パルス管冷凍機にも適用可能なものである。
本発明の第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す平面図及び一部断面を含む正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、第1の吐出側バルブ及び第1の吸入側バルブの開度、第1のポート及び第2のポートの圧力の時間変化を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す平面図及び一部断面を含む正面図である。 本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す平面図及び一部断面を含む正面図である。 本発明の第1の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す平面図及び一部断面を含む正面図である。 本発明の第1の実施の形態の第4の変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す平面図及び一部断面を含む正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、第1及び第2の吐出側バルブ並びに第1及び第2の吸入側バルブの開度、第1及び第2のポートの圧力の時間変化を示す図である。 本発明の第2の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。 本発明の第2の実施の形態の第2の変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。 本発明の第2の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。 本発明の第2の実施の形態の第4の変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。 本発明の第2の実施の形態の第5の変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、第1及び第2の吐出側バルブ並びに第1及び第2の吸入側バルブの開度、第1及び第2のポートの圧力の時間変化を示す図である。 本発明の第3の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。 本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。 本発明の第3の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機を説明するための図であり、パルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。 従来のパルス管冷凍機の構成を模式的に示す一部断面を含む正面図である。 従来のパルス管冷凍機を説明するための図であり、吐出側バルブ及び吸入側バルブの開度、ポートの圧力の時間変化を示す図である。
符号の説明
10、10a、10b 圧縮機
20、20a〜20d バルブユニット
31、31a、31b 第1のポート
32、32a、32b 第2のポート
33、33b、33f〜33h、33k、33l 第1の接続管
33c、33e、33i 第1の固定管
33d、33j 第1のフレキ管
34、34a、34b、34f、34k、34l 第2の接続管
34c、34e 第2の固定管
34d 第2のフレキ管
35、35a、35b 第1のバルブユニットポート
36、36a、36b 第2のバルブユニットポート
37、37a 配管
40、40a〜40e 膨張機
41 第1の蓄冷管
42 第1のパルス管
43 第2の蓄冷管
44 第2のパルス管
49、49a〜49e フランジ/配管ユニット
51〜54 オリフィス
55、56 バッファ
59、59c、59e ハウジング
100、100a〜100n パルス管冷凍機
CP1〜CP6、CP11〜CP15 結合点
SCC セルフシール継手

Claims (10)

  1. パルス管と蓄冷管とを備え、冷媒ガスを断熱膨張させて冷熱を発生させる膨張機と、
    前記冷媒ガスを吸入し、圧縮した後、吐出する圧縮機と、
    前記膨張機と前記圧縮機の吐出側又は吸入側との連通を切替えるためのバルブユニットと
    を備えるパルス管冷凍機において、
    前記膨張機の一の側及び該一の側と反対側が、前記バルブユニットと接続されることを特徴とするパルス管冷凍機。
  2. 前記膨張機と前記バルブユニットとは、ステンレス鋼よりなる固定管を用いて接続されることを特徴とする請求項1記載のパルス管冷凍機。
  3. 前記バルブユニットと前記膨張機の前記一の側とを接続する一の接続管、及び前記バルブユニットと前記膨張機の前記反対側とを接続する他の接続管は、前記膨張機を中心として略対称になるように設けられることを特徴とする請求項1又は2記載のパルス管冷凍機。
  4. 前記蓄冷管及び前記パルス管は、前記膨張機の前記一の側又は前記反対側の何れかの側を介して前記バルブユニットと連通されることを特徴とする請求項1乃至3何れか一項に記載のパルス管冷凍機。
  5. パルス管と蓄冷管とを備え、冷媒ガスを断熱膨張させて冷熱を発生させる膨張機と、
    前記冷媒ガスを吸入し、圧縮した後、吐出する第1及び第2の圧縮機と、
    前記膨張機と前記第1及び第2の圧縮機の吐出側又は吸入側との各々の連通を切替えるために、前記第1及び第2の圧縮機に対応して設けられた第1及び第2のバルブユニットと
    を備えるパルス管冷凍機であって、
    前記膨張機の一の側が前記第1のバルブユニットと接続され、
    前記膨張機の前記一の側と反対側が前記第2のバルブユニットと接続され、
    前記第1及び第2のバルブユニットは、
    前記膨張機と連通される前記第2の圧縮機の前記吐出側から前記吸入側への連通の切換えのタイミングを、前記膨張機と連通される前記第1の圧縮機の前記吐出側から前記吸入側への連通の切換えのタイミングと同期させ、
    前記膨張機と連通される前記第2の圧縮機の前記吸入側から前記吐出側への連通の切換えのタイミングを、前記膨張機と連通される前記第1の圧縮機の前記吸入側から前記吐出側への連通の切換えのタイミングと同期させることを特徴とするパルス管冷凍機。
  6. 前記第2の圧縮機の前記吐出側の圧力は、前記第1の圧縮機の前記吐出側の圧力と略等しく、
    前記第2の圧縮機の前記吸入側の圧力は、前記第1の圧縮機の前記吸入側の圧力と略等しいことを特徴とする請求項5記載のパルス管冷凍機。
  7. 前記第1のバルブユニットと前記膨張機の前記一の側とを接続する第1の接続管、及び前記第2のバルブユニットと前記膨張機の前記反対側とを接続する第2の接続管は、前記膨張機を中心として略対称になるように設けられることを特徴とする請求項5又は6記載のパルス管冷凍機。
  8. 前記蓄冷管及び前記パルス管は、前記第1のバルブユニット又は前記第2のバルブユニットの何れか一方に連通されることを特徴とする請求項5乃至7何れか一項に記載のパルス管冷凍機。
  9. パルス管と蓄冷管とを備え、冷媒ガスを断熱膨張させて冷熱を発生させる膨張機と、
    前記冷媒ガスを吸入し、圧縮した後、吐出する圧縮機と、
    前記膨張機と前記圧縮機の吐出側又は吸入側との連通が互いに逆になるように切替えるための第1及び第2のバルブユニットと
    を備えるパルス管冷凍機であって、
    前記膨張機に前記第1及び第2のバルブユニットの各々が接続される第1及び第2の接続点は並んで設けられることを特徴とするパルス管冷凍機。
  10. 前記膨張機と前記第1及び第2のバルブユニットとは、ステンレス鋼よりなる固定管を用いて接続されることを特徴とする請求項5乃至9何れか一項に記載のパルス管冷凍機。
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