JP2009291953A - ウインドモールの成形方法、ウインドモール及びウインドモール付き窓ガラス - Google Patents

ウインドモールの成形方法、ウインドモール及びウインドモール付き窓ガラス Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、安価なモールの製造技術の提供を課題とする。を課題とする。
【解決手段】隅12が丸められた自動車用窓ガラス10に嵌めるウインドモールの成形方法であって、隅に対応する円弧溝25を備えている加熱型20及び直線形状のモール素材24を準備する工程と、モール素材24の隅に対応する部分に加熱型20をセットする工程と、加熱型20を所定圧力で型締めし、所定温度まで加熱する加熱工程と、この加熱工程の次に、加熱型20を強制冷却する冷却工程と、からなることを特徴とする。
【効果】加熱型20は隅12に対応する部分にのみ配置される。隅12に対応する部分にのみ配置すれば足りるため、小型の加熱型20を用いればよい。小型の加熱型20のみを用いてモール素材24を成形するため、ウインドモール11を安価に製造することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、隅が丸められた自動車用窓ガラスに嵌めるウインドモールの成形技術に関する。
自動車用窓ガラスにモールを嵌め、このモールにより自動車用窓ガラスを支持することが行われている。このようなモールについて種々の成形方法が提案されている。
従来、車両の天窓を支持するモールとしてウエザストリップが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
実開平3−49140号公報(第1図)
図11は従来の技術の基本原理を説明する図であり、コの字状のウエザストリップ100は、両端に配置される端部101、101と、これらの端部101、101の先端に配置される直線部102、102と、これらの直線部102、102の先端に配置されるL字状のコーナー部103、103と、コーナー部103、103の間に配置される直線部104とから構成される。
このようなウエザストリップ100を製造するには、まず、端部101、直線部102、104及びコーナー部103を別々に製造する。次に、製造された端部101、直線部102、104及びコーナー部103を大きな型に入れて成形する。
大きな型に入れて加熱、加圧することにより端部101と直線部102は接続部105で接続され、直線部102とコーナー部103は接続部106で接続され、コーナー部103と直線部104は接続部107で接続される。
ところで、このような成形方法を用いてウエザストリップ等のモールを成形するには、端部、直線部及びコーナー部を製造する型の他、接続に用いるための大きな型が必要である。即ち、パーツを製造する型と、接続に用いる型とが必要であり製造コストが嵩む。安価なモールの製造技術の提供が望まれる。
本発明は、安価なモールの製造技術の提供を課題とする。
請求項1に係る発明は、隅が丸められた自動車用窓ガラスに嵌めるウインドモールの成形方法であって、
前記隅に対応する円弧溝を備えている加熱型を準備すると共に直線形状のモール素材を準備する工程と、
前記円弧溝に前記モール素材の前記隅に対応する部位を嵌める要領で、前記モール素材に前記加熱型をセットする工程と、
前記加熱型を所定圧力で型締めし、所定温度まで加熱する加熱工程と、
この加熱工程の次に、前記加熱型を強制冷却する冷却工程と、からなることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、円弧溝の曲率半径は、25mm〜60mmであることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、加熱工程での所定温度は、100℃〜230℃であることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、所定圧力は、80kg/cm〜100kg/cmであることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、隅が丸められた自動車用窓ガラスの前記隅に嵌められるウインドモールであって、
このウインドモールは、直線状のモール素材を、前記隅に倣った形状に変形させ、この変形形状が保たれるように加熱処理されている非直線状のモールであることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5記載のウインドモールと、隅が丸められた自動車用窓ガラスと、この自動車用窓ガラスに前記ウインドモールを接着する接着材料と、からなることを特徴とするウインドモール付き窓ガラスである。
請求項1に係る発明では、モール素材のうち、隅に対応する部位に加熱型をセットし、型締め、加熱及び冷却を行う。加熱型は隅に対応する部分にのみ配置される。隅に対応する部分にのみ配置すれば足りるため、小型の加熱型を用いればよい。小型の加熱型のみを用いてモール素材を成形するため、ウインドモールを安価に製造することができる。
請求項2に係る発明では、直線形状のモール素材は曲率半径が60mmを超えていれば、無理なく曲げることができる。この場合には、加熱型で成形する必要はない。
又、曲率半径が25mmを下回ると、加熱型で成形しても元に戻ってしまい曲げ形状を保つことが困難になる。
そこで本発明では、円弧溝の曲率半径は25mm〜60mmとする。
請求項3に係る発明では、加熱工程での所定温度は、100℃〜230℃である。
加熱工程での所定温度が170℃未満であると、モール素材が十分に変形しない。
一方、加熱工程での所定温度が230℃よりも大きいと、モール素材の劣化を招く虞がある。
加熱工程での所定温度が100℃〜230℃であれば、モール素材の劣化を招くことなく十分にモール素材を成形させることができる。
請求項4に係る発明では、所定圧力は、80kg/cm〜100kg/cmである。
所定圧力が80kg/cm未満であると、モール素材が十分に変形しない。
一方、所定圧力が100kg/cmよりも大きいと、モール素材の劣化を招く虞がある。
所定圧力が80kg/cm〜100kg/cmであれば、モール素材の劣化を招くことなく十分にモール素材を成形させることができる。
請求項5に係るウインドモールは、直線状のモール素材を、隅に倣った形状に変形させ、この変形形状が保たれるように加熱処理されている非直線状のモールであることを特徴とする。直線状のモール素材は、例えば押出し成形により、量産が可能であり、安価である。安価のモール素材に、局部的に変形加工を加えるだけであるから、ウインドモールの製造コストを容易に下げることができる。
請求項6に係るウインドモール付き窓ガラスは、請求項5記載のウインドモールと、隅が丸められた自動車用窓ガラスと、この自動車用窓ガラスに前記ウインドモールを接着する接着材料と、からなる。
ウインドモールが安価であるため、出来上がったウインドモール付き窓ガラスも安価となる。すなわち、ウインドモール付き窓ガラスの製造コストを容易に下げることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係るウインドモール付き窓ガラスの構成図であり、(a)のb−b線断面図である(b)に示すように、ウインドモール11は、自動車用窓ガラス10に接着材料14で取り付けられている。
接着材料14は、アクリルフォームの両面にアクリル系接着剤を塗布してなる、いわゆる両面テープが好適であるが、この他にもウレタン系接着剤、シリコン系接着剤、一液式接着剤、二液式接着剤も用いることができ、種類は問わない。
すなわち、(a)に示すように、ウインドモール付き窓ガラスGmは、隅12、12が丸くなっている自動車用窓ガラス10と、前記隅12、12に沿った曲げ部13、13を有して全体としてコの字状に成形されているウインドモール11と、このウインドモール11を自動車用窓ガラス10に接着する接着材料((b)の符号14)とからなる。
ウインドモール11のうち、自動車用窓ガラス10の隅12、12に沿っている曲げ部13は、加熱型を用いて成形されている。
このようなウインドモールの成形方法を以下に説明する。
図2は本発明に係るウインドモールの加熱型を説明する図であり、加熱型20は下型21及び上型22から構成される分割型である。
下型21には、ウインドモール(図1ウインドモール11)の素材となるモール素材24を配置するための円弧溝25(図4参照)と、この円弧溝25の下方に配置されモール素材24を加熱するための下部ヒータ26と、この下部ヒータ26の下方に配置されモール素材24を冷却するために内部に水が流れる下部冷却管27、27とが配置される。
上型22には、円弧溝25の形状に合わせて形成される凸部28と、この凸部28の上方に配置されモール素材24を加熱するための上部ヒータ31と、この上部ヒータ31の上方に配置されモール素材24を冷却するために内部に水が流れる上部冷却管32とが配置される。
上型22の上面には、上型22を昇降自在に支持し型締め圧力を調節する支持アーム33が支持部34を介して配置されている。
下部及び上部ヒータ26、31は、これらのヒータ26、31を作動させるための電源35に繋げられる。この電源35を作動させると、ヒータ26、31の温度が上がり、金属製の下型21及び上型22を介してモール素材24が加熱される。
モール素材24にはエラストマを用いることができる。具体的には、熱可塑性エラストマ(TPE)、ポリオレフィン系エラストマ(TPO)、塩ビ系熱可塑エラストマ(TPVC)、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)やこれらの合成物等、任意のエラストマを用いることができる。
図3は加熱型を作動させた場合の作用を説明する図であり、予めモール素材24を円弧溝25に配置した上で、支持アーム33を作動させ上型22を降下させる。上型22及びモール素材24が接触した後も、モール素材24に所定の型締め圧力がかかるよう、支持アーム33で図面下向きの力をかけ続ける。
このように所定の型締め圧力がかかった状態で、ヒータ26、31を作動させ、モール素材24を所定の時間加熱する。加熱し終わったら、次に冷却管27、32に水を流しモール素材24を冷却する。モール素材24が冷却されることにより、ウインドモール(図1ウインドモール11)は完成される。
なお、モール素材24の成形の原理については後述する。
図4は図2の4−4線矢視図であり、円弧溝25は、曲率半径Rの円弧を描いている。即ち、この曲率半径Rは隅(図1隅12)に対応している。
下型21の上面端部には、上型(図2上型22)とのずれを防止するために上型に設けられる穴部と嵌合するピン36、36が配置される。
モール素材のうち、隅に対応する部分に加熱型20をセットし、型締め、加熱及び冷却を行う。加熱型20は隅に対応する部分にのみ配置される。隅に対応する部分にのみ配置すれば足りるため、小型の加熱型20を用いればよい。小型の加熱型20のみを用いてモール素材を成形するため、ウインドモールを安価に製造することができる。
加えて、円弧溝25の曲率半径Rは25mm〜60mmであることが望ましい。
円弧溝の曲率半径が25mm未満であると、モールの弾性力が大きくなり、成形させることが困難である。
一方、円弧溝の曲率半径が60mmよりも大きければ、加熱型で成形することなく隅に接着させることができるため、成形する必要がない。
円弧溝の曲率半径が25mm〜60mmであれば、成形することが可能であり、且つ成形することにより隅との密着性を上げることができる。
図5は本発明に係るモール素材にゴムを用いた場合の成形の原理について説明する図であり、(a)に示すようにゴムの分子は、多数の架橋点38と、架橋点38同士を結びつける架橋部39とから構成される。
このようなゴム製のモール素材40に(b)の白抜き矢印で示すように圧力を加え、圧力を加えた状態で加熱すると、架橋部39は一度切れた後に、再度他の架橋点38との間で架橋する。再度架橋した後に、モール素材40を加硫温度以下まで冷却すると、架橋部39の反応が止まり、(c)に示すように型締め圧力を除いてもモール素材40は、(a)の状態に戻らなくなる。
モール素材に熱可塑性樹脂を用いた場合には、熱可塑性樹脂は高温で加圧されることにより塑性変形される性質を持つため、モール素材にゴムを用いた場合と同様に任意の形状に成形することができる。
以上に説明したウインドモールの成形方法を以下にまとめる。
図6は本発明に係るウインドモールの成形方法を簡易に説明する図であり、まず(a)に示すようにモール素材24を準備し、(b)に示すように予め準備された加熱型20の下型21にモール素材24をセットする。
次に(c)に示すように、上型22を降下させ所定圧力で型締めした上で、加熱及び冷却を行う。冷却が終了すると、(d)に示すようにウインドモール11が完成する。即ち、ウインドモール11は、直線状のモール素材24を、隅に倣った形状に変形させ、この変形形状が保たれるように加熱型20で加熱処理されている非直線状(実施例ではL字形状)のモールである。
ところで、(d)に示すウインドモール11は、本発明方法のほか、普通の射出成形法(インジェクションモールド法)や、特殊な2色射出成形法でも製造可能である。これらの射出成形法で製造したウインドモールと、本発明に係るウインドモール11との識別法をここで説明する。
上記(d)の曲げ部13の断面図及び部分拡大図を次に示す。
図7は本発明に係るウインドモールの曲げ部の断面図であり、(a)に示すように、ウインドモール11の断面には無数の空洞43が認められる。モール素材(図5、符号24)を押出し成形する前に、原料を節約することを目的に発泡剤を入れる。この発泡剤がガス化して気泡を発生させる。発生した気泡の跡がモール素材に空洞43の形態となって残る。
(a)のb部拡大図である(b)に示すように、ウインドモール11の中央は空洞43が密集しているが、表皮は空洞43が殆ど存在しない、緻密なスキン層44となる。
これは、押出し成形の際に、表皮が圧縮され、緻密化したことによる。
一方、普通の射出成形法で製造したウインドモールは、図7(b)のスキン層44の部分にも空洞43が密に介在する。すなわち、普通の射出成形法で製造したウインドモールには、スキン層44が存在しない。結果、表面に空洞43の影響で凹凸ができる。
又、2色射出成形法では、溶融樹脂を2回に分けて射出する。初回の射出でスキン層44を形成し、次回の射出で空洞43を含む内側部分を形成すれば、(b)に近い断面が得られる。しかし、2回に分けて射出するため、スキン層44と、空洞43を含む内側部分との間に線状の境界ができる。
このように、本発明に係るウインドモール11と、射出成形法や2色成形法で製造したウインドモールとは、断面を観察するだけで、明確に識別することができる。
加えて、射出成形法では、ウインドモール全体に対応したキャビティを有する大きな金型が必要であり、設備コストが嵩む。さらには、2色成形法は、射出機が2台必要であり、設備コストが更に嵩む。この点、本発明では曲げ部に対応した金型(加熱型)だけを準備すればよく、製造コストを大幅に下げることができる。
この他にも、押し出し成形した直線状のモール素材を、熱を加えずにくせ付けをすることが考えられる。この場合には、ウインドモールが再架橋されていないため湯をかけることによりウインドモールが元の形に戻る。本発明に係るウインドモール11は、再架橋しているため、湯の温度では元の形に戻らない。
本発明の製造方法で成形されたウインドモール11について実験を行った。実験の詳細について次図で説明する。
本発明に係る実験例を以下に述べる。なお、本発明は実験例に限定されるものではない。
図8は本発明に係る実験を説明する図であり、様々な条件で成形したウインドモール11について、成形してから所定の時間が経過するまでの変化量tを計測した。
実験の詳細を以下に述べる。
○共通条件:
モール素材:エチレン−プロピレンゴム(EPDM)
曲率半径R:37mm
冷却時間:5分
冷却水温度:10℃〜20℃
計測装置:ノギス
○実験番号1の条件:
型締め圧力:80kg/cm
加熱温度:200℃
加熱時間:5分
○実験番号2の条件:
型締め圧力:80kg/cm
加熱温度:200℃
加熱時間:8分
○実験番号3の条件:
型締め圧力:80kg/cm
加熱温度:210℃
加熱時間:10分
○実験番号4の条件:
型締め圧力:80kg/cm
加熱温度:170℃
加熱時間:15分
以上の条件の下で行った実験番号1〜実験番号4の結果を表1に示す。
Figure 2009291953
実験番号1では、型締め圧力80kg/cm、加熱温度200℃、加熱時間5分の条件で成形を行った。
結果は、成形直後の変化量tが4mmであった。以後1時間後、2時間後、3時間後と時間を経るにつれ、9mm、12mm、16mmと変化量tが増大した。
16時間後、63時間後の変化量tは共に16mmであり、3時間後の変化量tと変わらなかった。
63時間後の変化量tと、成形直後の変化量tとの差は、16−4=12で12mmであった。この値が成形直後からの変化量である。
即ち、実験番号1では、型締め圧力80kg/cm、加熱温度200℃、加熱時間5分の条件で成形を行い、成形直後からの変化量は12mmであった。
同様に実験番号2では、型締め圧力80kg/cm、加熱温度200℃、加熱時間8分の条件で成形を行い、成形直後からの変化量は6mmであった。
実験番号3では、型締め圧力80kg/cm、加熱温度210℃、加熱時間10分の条件で成形を行い、成形直後からの変化量は6mmであった。
なお、実験番号3では変化量tを考慮し、予め多めに曲げを行った。即ち、図7の曲げ部13よりも、予め先端部41を図面右側に曲げておいた。従って、成形直後の変化量tが−2mmになっている。
実験番号4では、型締め圧力80kg/cm、加熱温度170℃、加熱時間15分の条件で成形を行い、成形直後からの変化量は6mmであった。
実験番号1〜実験番号4の結果を次図に示す。
図9は実験番号1〜実験番号4の結果を説明する変化量−経過時間線図であり、縦軸に変化量t(mm)を示し、横軸に経過時間(時間)を示す。
実験番号2〜実験番号4に対して、実験番号1は成形直後からの変化量が大きい。変化量が大きいと、隅(図1隅12)の曲率半径との差が大きくなる。隅の曲率半径との差が大きくなると、ウインドモール及び自動車用窓ガラスの密着性が阻害されるため好ましくない。
加熱時間が短かった実験番号1では、十分に再架橋することなく冷却されたため、成形直後からの変化量が大きくなったものと考えられる。
次に、型締め圧力の影響を調べるため、実験番号5〜実験番号13を行った。実験番号5〜実験番号7のグループと実験番号8〜実験番号13のグループとに分け、実験番号5〜実験番号7と実験番号8〜実験番号13とで型締め圧力を変えた。実験番号5〜実験番号13の条件は以下の通り。
○実験番号5〜実験番号7の条件:
型締め圧力:80kg/cm
加熱温度:210℃
加熱時間:10分
○実験番号8〜実験番号13の条件:
型締め圧力:100kg/cm
加熱温度:210℃
加熱時間:10分
実験番号5〜実験番号13の結果を表2に示す。
Figure 2009291953
実験番号5〜実験番号7では、型締め圧力80kg/cm、加熱温度210℃、加熱時間10分の条件で成形を行い、成形直後からの変化量はそれぞれ4mm、5mm、6mmであった。
実験番号8〜実験番号13では、型締め圧力100kg/cm、加熱温度210℃、加熱時間10分の条件で成形を行い、成形直後からの変化量はそれぞれ3mm、4mm、4mm、3mm、3mm、4mmであった。
実験番号5〜実験番号7の結果と、実験番号8〜実験番号13の結果を比較し易くするために、実験番号5〜実験番号7の平均値である5−7平均及び実験番号8〜実験番号13の平均値である8−13平均を出した。
5−7平均の成形直後からの変化量は5mmであり、8−13平均の成形直後からの変化量は3.5mmであった。
どちらも成形直後からの変化量が小さく良好であるが、より成形直後からの変化量が小さい8−13平均、即ち型締め圧力を100kg/cmで行った実験番号8〜実験番号13の方が望ましい。
実験番号5〜実験番号13の結果より以下のことがいえる。
型締め圧力は、100kg/cmであることが望ましいが、80kg/cm〜100kg/cmのうち任意の型締め圧力で型締めすることができる。
所定圧力が80kg/cm未満であると、モール素材が十分に変形しない。
一方、所定圧力が100kg/cmよりも大きいと、モール素材の劣化を招く虞がある。
所定圧力が80kg/cm〜100kg/cmであれば、モール素材の劣化を招くことなく十分にモール素材を成形させることができる。
次に、互いに加熱時間の条件のみが異なる実験番号14〜実験番号17及び実験番号18〜実験番号21を行った。実験番号14〜実験番号21の条件は以下の通り。
○実験番号14〜実験番号17の条件:
型締め圧力:100kg/cm
加熱温度:220℃
加熱時間:8分
○実験番号18〜実験番号21の条件:
型締め圧力:100kg/cm
加熱温度:220℃
加熱時間:7分
実験番号14〜実験番号21の結果は表3の通り。
Figure 2009291953
実験番号14〜実験番号17では、型締め圧力100kg/cm、加熱温度220℃、加熱時間8分の条件で実験を行い、成形直後からの変化量はそれぞれ3mm、3mm、2mm、2mmであった。
実験番号18〜実験番号21では、型締め圧力100kg/cm、加熱温度220℃、加熱時間7分の条件で実験を行い、成形直後からの変化量はそれぞれ3mm、3mm、2mm、2mmであった。
14−17平均の成形直後からの変化量は2.5mmであり、18−21平均の成形直後からの変化量は2.5mmであった。
どちらも成形直後からの変化量が小さく良好である
実験番号1、実験番号4(共に表1)及び実験番号14−21の結果から以下のことがいえる。
加熱時間は7分〜8分であることが望ましいが、7分〜15分の間で任意の時間を選択することができる。
加熱時間が7分未満であると、モール素材が十分に再架橋せずウインドモールの質が低下する。
一方、加熱時間が15分よりも長いと、いたずらにウインドモールの成形時間を長大化させる。
加熱時間が7分〜15分であれば、モール素材を十分に再架橋させることができ、且つウインドモールの成形を短時間で行うことができる。
次に、実験番号18〜実験番号21と加熱温度の条件を変え実験番号22〜実験番号26を行った。実験番号22〜実験番号26の条件は以下の通り。
○実験番号22〜実験番号26の条件:
型締め圧力:100kg/cm
加熱温度:220℃
加熱時間:7分
実験番号22〜実験番号26の結果は表4の通り。
Figure 2009291953
実験番号22〜実験番号26では、型締め圧力100kg/cm、加熱温度230℃、加熱時間7分の条件で実験を行い、成形直後からの変化量はそれぞれ2mm、3mm、3mm、3mm、3mmであった。
22−26平均の成形直後からの変化量は2.8mmであり、成形直後からの変化量が小さく良好である
実験番号4(表1)、実験番号14〜実験番号21(表3)及び実験番号22〜実験番号26の結果から以下のことがいえる。
加熱温度は220℃〜230℃であることが望ましいが、100℃〜230℃の間で任意の加熱温度とすることができる。
加熱工程での所定温度が170℃未満であると、モール素材が十分に変形しない。
一方、加熱工程での所定温度が230℃よりも大きいと、モール素材の劣化を招く虞がある。
加熱工程での所定温度が100℃〜230℃であれば、モール素材の劣化を招くことなく十分にモール素材を成形させることができる。
実験番号5〜実験番号26の結果について次図で説明する。
図10は実験番号5〜実験番号26の結果を説明する変化量−経過時間線図であり、縦軸に変化量(mm)を示し、横軸に経過時間を示す。
実験番号5〜実験番号7を5−7平均で示し、同様に8−13平均、14−17平均、18−21平均、22−26平均で示す。
14−17平均及び18−21平均は同じ結果であったため、1本の線で示す。
14−17平均及び18−21平均、即ち実験番号14〜実験番号17及び実験番号18〜実験番号21で成形直後からの変化量が最も少なかった。
実験番号14〜実験番号21の条件が最も望ましいウインドモールの成形方法の条件ということができる。
即ち、型締め圧力100kg/cm、加熱温度220℃、加熱時間7分〜8分であることが望ましい。
尚、ウインドモールの戻りを見込んで、曲げ部を予め多めに曲げておくことが望ましい。ウインドモールの戻りは、不可避的に発生するものと考えられる。予め自動車用窓ガラスの隅の曲率半径よりも2〜4mm程度多めに曲げることにより、曲げ部の曲率半径と隅の曲率半径が近似した値となる。曲げ部及び隅の曲率半径が近いほどウインドモール及び自動車用窓ガラスの密着性が増し、望ましい。
また、モール素材が塩ビ系エラストマの場合は、加熱温度は100℃前後が適当である。したがって、本発明に係る加熱温度は、100℃〜230℃の範囲から適宜選択すればよい。
本発明に係る成形方法によって成形されたウインドモールは、自動車用窓ガラスに用いるウインドモールに好適である。
本発明に係るウインドモール付き窓ガラスの構成図である。 本発明に係るウインドモールの加熱型を説明する図である。 加熱型を作動させた場合の作用を説明する図である。 図2の4−4線矢視図である。 本発明に係るモール素材にゴムを用いた場合の成形の原理について説明する図である。 本発明に係るウインドモールの成形方法を簡易に説明する図である。 本発明に係るウインドモールの曲げ部の断面図である。 本発明に係る実験を説明する図である。 実験番号1〜実験番号4の結果を説明する変化量−経過時間線図ある。 実験番号5〜実験番号26の結果を説明する変化量−経過時間線図である。 従来の技術の基本原理を説明する図である。
符号の説明
Gm…ウインドモール付き窓ガラス、10…自動車用窓ガラス、11…ウインドモール、12…隅、13…曲げ部、14…接着材料、20…加熱型、24、40…モール素材、25…円弧溝。

Claims (6)

  1. 隅が丸められた自動車用窓ガラスに嵌めるウインドモールの成形方法であって、
    前記隅に対応する円弧溝を備えている加熱型を準備すると共に直線形状のモール素材を準備する工程と、
    前記円弧溝に前記モール素材の前記隅に対応する部位を嵌める要領で、前記モール素材に前記加熱型をセットする工程と、
    前記加熱型を所定圧力で型締めし、所定温度まで加熱する加熱工程と、
    この加熱工程の次に、前記加熱型を強制冷却する冷却工程と、からなることを特徴とするウインドモールの成形方法。
  2. 前記円弧溝の曲率半径は、25mm〜60mmであることを特徴とする請求項1記載のウインドモールの成形方法。
  3. 前記加熱工程での所定温度は、100℃〜230℃であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のウインドモールの成形方法。
  4. 前記所定圧力は、80kg/cm〜100kg/cmであることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のウインドモールの成形方法。
  5. 隅が丸められた自動車用窓ガラスの前記隅に嵌められるウインドモールであって、
    このウインドモールは、直線状のモール素材を、前記隅に倣った形状に変形させ、この変形形状が保たれるように加熱処理されている非直線状のモールであることを特徴とするウインドモール。
  6. 請求項5記載のウインドモールと、隅が丸められた自動車用窓ガラスと、この自動車用窓ガラスに前記ウインドモールを接着する接着材料と、からなることを特徴とするウインドモール付き窓ガラス。
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