JP2009291694A - 水処理用薬品の供給管理装置および供給管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却水系などの循環水系における水処理用薬品の使用量を低減することができる水処理用薬品の供給管理装置を提供する。
【解決手段】循環水系への水処理用薬品の供給を管理する水処理用薬品の供給管理装置であって、循環水に水処理用薬品を供給する水処理用薬品供給手段と、循環水の少なくとも一部を排出する循環水排出手段と、循環水の排出を制御する循環水排出制御手段と、循環水への水処理用薬品の供給を制御する制御手段であって、循環水排出手段により循環水が排出されているときに、水処理用薬品の供給を停止させる水処理用薬品供給制御手段と、を有する水処理用薬品の供給管理装置である。
【選択図】図1
【解決手段】循環水系への水処理用薬品の供給を管理する水処理用薬品の供給管理装置であって、循環水に水処理用薬品を供給する水処理用薬品供給手段と、循環水の少なくとも一部を排出する循環水排出手段と、循環水の排出を制御する循環水排出制御手段と、循環水への水処理用薬品の供給を制御する制御手段であって、循環水排出手段により循環水が排出されているときに、水処理用薬品の供給を停止させる水処理用薬品供給制御手段と、を有する水処理用薬品の供給管理装置である。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷却水系などの循環水系に水処理用薬品を供給する供給管理装置および供給管理方法に関する。
工業用水などの用水は、あらゆる産業において重要な役割を果しており、循環水系で用いられることも多く、多用される循環水系には開放系や閉鎖系の冷却水系やボイラ水系などがある。特に開放系の冷却水系では、時間の経過に伴い水が濃縮され、腐食、スケール、スライムなどの障害を発生するおそれがある。このような障害を防止する目的で、例えば特許文献1に開示されるように、冷却水などの循環水系の濃縮が進行した場合には、循環水の少なくとも一部を排出するブローを行うとともに、補給水および水処理用薬品を添加して障害の発生を防ぐことが行われている。
このような従来より行われている開放系冷却水系への水処理用薬品の供給管理装置および供給管理方法を図3を用いて説明する。冷却水は、冷却水貯槽54から冷却水循環ポンプ62により熱交換器56、さらに冷却水ピット52を有する冷却塔50を経て循環されている。冷却水の濃縮倍率は、電気伝導率センサ66からの電気伝導率信号78に基づいて測定された冷却水貯槽54内の冷却水の電気伝導率により算出され、ある一定倍数以上の濃縮倍率になると、ブロー制御装置60からブロー弁制御信号80が発せられ、ブロー弁70が開状態とされて冷却水の少なくとも一部が排出される。この時、冷却水貯槽54の水位低下が水位センサ68により感知され、水位信号82により補給水弁72が開状態とされて補給水が冷却水貯槽54へ供給される。濃縮倍率が規定値以下になると、ブロー弁70は閉状態とされ、また水位が所定の水位に戻ると補給水弁72は閉状態とされる。このように開放系冷却水は、濃縮倍率が所定の倍率以上にならないよう管理される。
一方、水処理用薬品の供給は、タイマ制御式薬品供給ポンプを用いて行われることが多い。タイマ制御式薬品供給ポンプは、単位時間当たり設定時間だけ薬品供給ポンプが稼動されるポンプであり、図3のようにタイマ制御式薬品供給ポンプ64により、薬品タンク58に保管された水処理用薬品が所定の間隔で冷却水系に供給される。
また、このような水処理用薬品の供給管理方法をさらに効率的に行わせる目的で、例えば特許文献1には補給水の供給量に応じて薬品供給ポンプを稼動させる方法が開示されている。またさらには、特許文献2に開示されるように、水処理用薬品に混合させたトレーサ物質の濃度を測定することにより、冷却水中への水処理用薬品の供給量を制御する方法が開示されている。
トレーサ物質を用いる水処理用薬品の供給管理装置および供給管理方法の一例を図4に示す。冷却水中に含まれるトレーサ物質の濃度は、トレーサ濃度センサ76からのトレーサ濃度信号86に基づいて測定され、薬品濃度制御装置74にて水処理用薬品の不足量が計算される。薬品濃度制御装置74から薬品供給ポンプ制御信号84が発せられ、オン/オフ式薬品供給ポンプ65が計算により求められた時間分だけオン状態にされることで、水処理用薬品が薬品タンク58から冷却水貯槽54の冷却水に供給される。この方法では、冷却水中の水処理用薬品を所定の濃度に保つことが可能である。
このように、冷却水系の水処理では、濃縮された冷却水の少なくとも一部を冷却水系から排出するブロー操作と、水処理用薬品を冷却水系に供給する操作とが行われてきた。しかしながら両者の操作は互いに無関係に行われていたため、ブロー操作が行われている最中に水処理用薬品を冷却水系に供給すると、供給されたばかりの新しい水処理用薬品がブロー水と共に流出して無駄になり、水処理用薬品の使用量が増加するという問題があることが判明した。
本発明は、冷却水系などの循環水系における水処理用薬品の使用量を低減することができる水処理用薬品の供給管理装置および供給管理方法である。
本発明は、循環水系への水処理用薬品の供給を管理する水処理用薬品の供給管理装置であって、循環水に水処理用薬品を供給する水処理用薬品供給手段と、前記循環水の少なくとも一部を排出する循環水排出手段と、前記循環水の排出を制御する循環水排出制御手段と、前記循環水への水処理用薬品の供給を制御する制御手段であって、前記循環水排出手段により循環水が排出されているときに、前記水処理用薬品の供給を停止させる水処理用薬品供給制御手段と、を有する水処理用薬品の供給管理装置である。
また、本発明は、循環水系への水処理用薬品の供給を管理する水処理用薬品の供給管理方法であって、前記循環水系から循環水が排出されているときに、前記水処理用薬品の供給を停止する水処理用薬品の供給管理方法である。
本発明では、循環水系への水処理用薬品の供給を管理する水処理用薬品の供給管理装置および供給管理方法において、循環水系から循環水が排出されているときに、水処理用薬品の供給を停止することにより、水処理用薬品の使用量を低減することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、例えば少なくとも1つのブロー弁を有する冷却水系などの循環水系への水処理用薬品の供給を管理する供給管理装置および供給管理方法において、ブロー弁が開状態の時に水処理用薬品の供給を停止させる機構を有することにより、水処理用薬品の使用量を低減することができることを見出した。
本発明の実施形態に係る水処理用薬品の供給管理装置を備える冷却水システムの一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。冷却水システム1は、薬品供給管理装置3と、冷却塔10と、冷却水貯槽14と、熱交換器16と、冷却水循環手段である冷却水循環ポンプ22とを備える。また、薬品供給管理装置3は、水処理用薬品貯槽である薬品タンク18と、水処理用薬品供給手段である薬品供給ポンプ24と、循環水排出手段であるブロー弁30と、循環水排出制御手段であり、かつ水処理用薬品供給制御手段であるブロー制御装置20と、冷却水の濃縮倍率を測定するための導電率測定手段である電気伝導率センサ26とを備える。
冷却水システム1において、冷却塔10の冷却水ピット12の出口と冷却水貯槽14の入口とが配管などにより接続され、冷却水貯槽14の下部の出口と熱交換器16の入口とが冷却水循環ポンプ22を介して配管などにより接続され、熱交換器16の出口と冷却塔10の入口とが配管などにより接続されている。冷却水貯槽14には、薬品供給管理装置3が設置されている。また、冷却水貯槽14には、図示しない補給水供給手段である補給水供給源からの配管などが補給水弁32を介して接続され、冷却水貯槽14における水位を測定する水位測定手段である水位センサ28が設置されている。水位センサ28と補給水弁32とは電気的などにより接続されている。なお、冷却水ピットと冷却水貯槽とが同一である構成、例えば、冷却水ピットが冷却水貯槽を兼ねる構成であってもよい。
薬品供給管理装置3の薬品タンク18の出口と冷却水貯槽14の入口とが薬品供給ポンプ24を介して配管などにより接続され、冷却水貯槽14の下部の出口には配管などがブロー弁30を介して接続されている。また、薬品供給管理装置3の電気伝導率センサ26が冷却水貯槽14に設置されている。ブロー制御装置20は、ブロー弁30、電気伝導率センサ26および薬品供給ポンプ24と電気的などにより接続されている。なお、電気伝導率センサ26は、冷却水システム1における配管中の任意の箇所や、冷却水ピット12に設置されてもよい。
本実施形態に係る冷却水システム1、薬品供給管理装置3の動作、および水処理用薬品の供給管理方法について説明する。冷却水システム1において、冷却水は、冷却水貯槽14から冷却水循環ポンプ22により熱交換器16、さらに冷却塔10を経て循環されている。冷却水は、冷却水貯槽14から熱交換器16に送液され、熱交換器16において、冷却水と冷却対象との間で熱交換される。その後、冷却水は冷却塔10に送液され、冷却塔10において、冷却される。冷却塔10において冷却された冷却水は、冷却水ピット12に貯留された後、冷却水貯槽14に送液される。
冷却水系、特に開放系の冷却水系などでは、時間の経過に伴い冷却塔10などにおいて冷却水が濃縮され、腐食、スケール、スライムなどの障害を発生する場合がある。そこで、冷却水の濃縮が進行した場合には、冷却水貯槽14の冷却水の少なくとも一部を排出するブローを行う。冷却水貯槽14内の冷却水の濃縮倍率は、例えば電気伝導率センサ26から発せされる電気伝導率信号38に基づいて、ブロー制御装置20において測定される冷却水の電気伝導率により算出される。濃縮倍率がある一定倍数以上になると、ブロー制御装置20からブロー弁制御信号40が発せられ、ブロー弁30が開状態とされて冷却水の少なくとも一部が排出される。この時、冷却水貯槽14の水位低下が水位センサ28により感知され、水位信号42により補給水弁32が開状態とされて補給水が冷却水貯槽14へ供給される。濃縮倍率が規定値以下になると、ブロー弁30はブロー制御装置20により閉状態とされ、また水位が所定の水位に戻ると補給水弁32は閉状態とされる。このようにして冷却水の濃縮倍率が所定の倍率以上にならないよう管理される。
一方、水処理用薬品の供給は、例えばタイマ制御式の薬品供給ポンプを用いて行われる。タイマ制御式の薬品供給ポンプ24により、薬品タンク18に保管された水処理用薬品が所定の間隔で冷却水貯槽14へ供給される。
本実施形態では、ブロー制御装置20によりブロー弁30が開状態とされた時、ブロー制御装置20からの薬品供給ポンプ制御信号44によりタイマ制御式の薬品供給ポンプ24の稼動が停止される。このように、供給したばかりの水処理用薬品をブローさせないようにすることで、冷却水などの循環水系に供給される水処理用薬品がブロー水と共に無駄に流出することを防ぐことにより、水処理用薬品の使用量を低減することができる。
水処理用薬品の冷却水貯槽14への供給を停止させる方法としては、例えば、ポンプのオン/オフ制御信号を入力する端子を備えたタイマ制御式の薬品供給ポンプを用いる方法や、タイマ制御式の薬品供給ポンプの電源をオン/オフするリレー回路を作動させる方法など、公知の方法を用いることができる。
本実施形態に係る水処理用薬品の供給管理装置および供給管理方法が対象とする循環水系としては、循環水の水質維持のため水処理用薬品を供給する系であり、例えば、開放系の冷却水系、閉鎖系の冷却水系、ボイラ、エバポレーティブコンデンサなどが挙げられる。
本実施形態において用いられる水処理用薬品としては、1つの薬品成分を配合してなるものでも、少なくとも2つ以上の薬品成分を配合してなるものでもよく特に制限はない。また、水などの溶媒にこれらの成分を配合してなるものであってもよい。薬品成分としては殺菌剤、スケール防止剤、防食剤などが挙げられる。必要に応じて、リチウムなどの水溶性塩などのトレーサ物質を水処理用薬品に配合してもよい。
薬品供給ポンプとしては、特に制限はないが、単位時間当たり設定時間分だけ薬品供給ポンプが稼動されるタイマ制御式薬品供給ポンプ、設定時間分だけオン状態にされるオン/オフ式薬品供給ポンプなどが挙げられる。
冷却水の濃縮倍率を測定するための濃縮倍率測定手段としては、電気伝導率センサなどの導電率測定手段、塩素イオンセンサなどのイオン成分測定手段などが挙げられる。例えば、補給水と冷却水との電気伝導率の比を用いて濃縮倍率を算出することができる。
本発明の実施形態の他の例として、トレーサ法を用いた水処理用薬品の供給管理装置を備える冷却水システムの一例の概略を図2に示す。
冷却水システム1は、薬品供給管理装置5と、冷却塔10と、冷却水貯槽14と、熱交換器16と、冷却水循環ポンプ22とを備える。また、薬品供給管理装置5は、薬品タンク18と、薬品供給ポンプ24と、ブロー弁30と、循環水排出制御手段であるブロー制御装置20と、水処理用薬品供給制御手段である薬品濃度制御装置34と、電気伝導率センサ26と、トレーサ濃度測定手段であるトレーサ濃度センサ36とを備える。
薬品供給管理装置5の電気伝導率センサ26およびトレーサ濃度センサ36が冷却水貯槽14に設置されている。ブロー制御装置20は、ブロー弁30、電気伝導率センサ26および薬品濃度制御装置34と電気的などにより接続されている。また、薬品濃度制御装置34は、薬品供給ポンプ24、トレーサ濃度センサ36およびブロー制御装置20と電気的などにより接続されている。なお、電気伝導率センサ26およびトレーサ濃度センサ36は、冷却水システム1における配管中の任意の箇所や、冷却水ピット12に設置されてもよい。
トレーサ法としては、例えば、特開2004−4045号公報に開示されているように、水処理用薬品と共にトレーサ物質としてのリチウムなどの水溶性塩などを循環水中に供給し、リチウムなどのイオン濃度をリチウムイオン選択性電極などのイオン選択性電極を用いて電気化学的に測定することにより、冷却水系などの循環水系中に供給した水処理用薬品の濃度を測定し、算出した水処理用薬品濃度に基づいて循環水へ供給する水処理用薬品の供給量を決定する濃度管理装置および濃度管理方法などが用いられる。
本実施形態において、冷却水貯槽14内の冷却水の濃縮倍率は、例えば電気伝導率センサ26から発せされる電気伝導率信号38に基づいて、ブロー制御装置20において測定される冷却水の電気伝導率により算出される。濃縮倍率がある一定倍数以上になると、ブロー制御装置20からブロー弁制御信号40が発せられ、ブロー弁30が開状態とされて冷却水の少なくとも一部が排出される。この時、冷却水貯槽14の水位低下が水位センサ28により感知され、水位信号42により補給水弁32が開状態とされて補給水が冷却水貯槽14へ供給される。濃縮倍率が規定値以下になると、ブロー弁30はブロー制御装置20により閉状態とされ、また水位が所定の水位に戻ると補給水弁32は閉状態とされる。このようにして冷却水の濃縮倍率が所定の倍率以上にならないよう管理される。
冷却水中に含まれるトレーサ物質の濃度は、トレーサ濃度センサ36からのトレーサ濃度信号46に基づいて測定され、薬品濃度制御装置34にて水処理用薬品の不足量が計算される。薬品濃度制御装置34から薬品供給ポンプ制御信号44が発せられ、オン/オフ式の薬品供給ポンプ24が計算により求められた時間分だけオン状態にされることで、水処理用薬品が薬品タンク18から冷却水貯槽14の冷却水に供給される。
本実施形態では、ブロー制御装置20から発せられるブロー弁制御信号40によりブロー弁30が開状態とされた時、ブロー制御装置20から発せられるブロー弁状態信号48が薬品濃度制御装置34に送信される。薬品濃度制御装置34では、トレーサ濃度センサ36からのトレーサ濃度信号46により算出した冷却水中のトレーサ濃度に基づいて、オン/オフ式の薬品供給ポンプ24へ薬品供給ポンプ制御信号44を送出するが、ブロー弁30が開状態の間は、薬品供給ポンプ24がオフの状態を保つようにする。このように、供給したばかりの水処理用薬品をブローさせないようにすることで、冷却水などの循環水系に供給される水処理用薬品がブロー水と共に無駄に流出することを防ぐことにより、水処理用薬品の使用量を低減することができる。
ここで、図2は、循環水排出制御手段であるブロー制御装置20と、水処理用薬品供給制御手段である薬品濃度制御装置34とを個別に設置した例であるが、両者を統合し、例えばマイクロコンピュータなどを用いて1つの装置として用いてもかまわない。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[試験条件]
開放循環冷却水系で実験を実施した。実験を行った開放循環冷却水系の運転条件は次の通りとした。なお、蒸発水量および飛散水相当分を工業用水で補給した。冷却水の濃縮倍率は、原水(補給水)と冷却水との電気伝導率の比を用いて算出し、2〜2.5の範囲内となるように制御した。
開放循環冷却水系で実験を実施した。実験を行った開放循環冷却水系の運転条件は次の通りとした。なお、蒸発水量および飛散水相当分を工業用水で補給した。冷却水の濃縮倍率は、原水(補給水)と冷却水との電気伝導率の比を用いて算出し、2〜2.5の範囲内となるように制御した。
原水:工業用水
保有水量:1トン
蒸発水量:0.2トン/時間
保有水量:1トン
蒸発水量:0.2トン/時間
試験に用いた水処理用薬品の組成を表1に示す。ケーソンWTはローム・アンド・ハース社製のイソチアゾロン系殺菌剤、アキュマー2000はローム・アンド・ハース社製のスルホン化アクリレート共重合物である。水処理用薬品中のリチウムイオン含有比は約1.0重量%とした。なお、溶媒は水を用いた。
この薬品を目標管理濃度100mg/Lに保つため、トレーサ物質であるリチウムイオン濃度を1mg/L±10%となるよう管理しながら、薬品供給を行った。
[薬品濃度制御装置]
トレーサ物質であるリチウムイオンは、公知の方法で製作したリチウムイオン選択性電極を用いて測定した。これに比較電極としてダブルジャンクション型比較電極(東亜ディーケーケー社製、品番4083)を組合せて、薬品濃度制御装置に接続した。制御装置内の測定演算部には直流電位差計が組み込まれており、リチウムイオン濃度に応じてリチウムイオン選択性電極と比較電極との間に生じる起電力を応答電位として測定して電圧値として出力され、この信号を、内部にアナログデジタルコンバータ、マイクロコンピュータ、ソリッドステートリレーを含む制御装置に入れ、最終的にオン/オフ式水処理用薬品供給ポンプを制御した。
トレーサ物質であるリチウムイオンは、公知の方法で製作したリチウムイオン選択性電極を用いて測定した。これに比較電極としてダブルジャンクション型比較電極(東亜ディーケーケー社製、品番4083)を組合せて、薬品濃度制御装置に接続した。制御装置内の測定演算部には直流電位差計が組み込まれており、リチウムイオン濃度に応じてリチウムイオン選択性電極と比較電極との間に生じる起電力を応答電位として測定して電圧値として出力され、この信号を、内部にアナログデジタルコンバータ、マイクロコンピュータ、ソリッドステートリレーを含む制御装置に入れ、最終的にオン/オフ式水処理用薬品供給ポンプを制御した。
[ブロー制御装置]
電気伝導率センサを用いたブロー制御装置としてオルガノ製SW−9000を用いた。
電気伝導率センサを用いたブロー制御装置としてオルガノ製SW−9000を用いた。
<実施例1>
ブロー弁の開閉信号をブロー制御装置から薬品濃度制御装置へ取り込むように配線し、薬品濃度制御装置内の制御プログラムを、ブロー弁が開状態の時は薬品供給ポンプを稼動させないようにし、水処理用薬品の濃度を目標管理濃度である100mg/L(リチウムイオン濃度として1mg/L)となるように制御した。
ブロー弁の開閉信号をブロー制御装置から薬品濃度制御装置へ取り込むように配線し、薬品濃度制御装置内の制御プログラムを、ブロー弁が開状態の時は薬品供給ポンプを稼動させないようにし、水処理用薬品の濃度を目標管理濃度である100mg/L(リチウムイオン濃度として1mg/L)となるように制御した。
<比較例1>
冷却塔に対して、ブロー制御と薬品濃度制御は別個に行いながら、水処理用薬品の濃度を目標管理濃度である100mg/L(リチウムイオン濃度として1mg/L)となるように制御した。
冷却塔に対して、ブロー制御と薬品濃度制御は別個に行いながら、水処理用薬品の濃度を目標管理濃度である100mg/L(リチウムイオン濃度として1mg/L)となるように制御した。
気象条件および冷却塔の運転条件の変動要因を排除するため、実施例1および比較例1の運転を1日おきに変更しながら1ヶ月間、冷却塔の運転を行い、水処理用薬品の総使用量を算出した。結果を表2に示す。
従来技術である比較例1の薬品供給管理装置を用いた場合の水処理用薬品の総使用量を100とした時、実施例1の薬品供給管理装置を用いた場合は約95であり、約5%の水処理用薬品の使用量の削減が達成された。このように、実施例1の薬品供給管理装置を用いることで、冷却水系などの循環水系に供給する水処理用薬品が、ブロー水と共に無駄に流出することを防ぐことにより、水処理用薬品の使用量の削減が達成された。
1 冷却水システム、3,5 薬品供給管理装置、10,50 冷却塔、12,52 冷却水ピット、14,54 冷却水貯槽、16,56 熱交換器、18,58 薬品タンク、20,60 ブロー制御装置、22,62 冷却水循環ポンプ、24 薬品供給ポンプ、26,66 電気伝導率センサ、28,68 水位センサ、30,70 ブロー弁、32,72 補給水弁、34,74 薬品濃度制御装置、36,76 トレーサ濃度センサ、38,78 電気伝導率信号、40,80 ブロー弁制御信号、42,82 水位信号、44,84 薬品供給ポンプ制御信号、46,86 トレーサ濃度信号、48 ブロー弁状態信号、64 タイマ制御式薬品供給ポンプ、65 オン/オフ式薬品供給ポンプ。
Claims (2)
- 循環水系への水処理用薬品の供給を管理する水処理用薬品の供給管理装置であって、
循環水に水処理用薬品を供給する水処理用薬品供給手段と、
前記循環水の少なくとも一部を排出する循環水排出手段と、
前記循環水の排出を制御する循環水排出制御手段と、
前記循環水への水処理用薬品の供給を制御する制御手段であって、前記循環水排出手段により循環水が排出されているときに、前記水処理用薬品の供給を停止させる水処理用薬品供給制御手段と、
を有することを特徴とする水処理用薬品の供給管理装置。 - 循環水系への水処理用薬品の供給を管理する水処理用薬品の供給管理方法であって、
前記循環水系から循環水が排出されているときに、前記水処理用薬品の供給を停止することを特徴とする水処理用薬品の供給管理方法。
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