JP2009289666A - Y系酸化物超電導線材 - Google Patents

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Abstract

【課題】超電導層中に磁束ピンニング点を微細分散させることにより、磁場印加角度依存性に優れたY系酸化物超電導線材を得る。
【解決手段】2軸配向性を有する高配向性金属基板11上に、MOD法によるCe―Zr―O酸化物からなる拡散防止層12a及びRFスパッタ法によるCeO酸化物からなる反応防止層12bを順次積層した2層構造の中間層12並びにTFA―MOD法によるYBaCuからなる第1の超電導層13a及びTFA―MOD法によるY(Ce、Zr)BaCuからなる第2の超電導層13bを順次積層した2層構造の超電導層13を形成し、第2の超電導層13b中に微細に分散したBaCeO、BaZrO不純物粒子とこの粒子近傍の無配向領域が磁束ピンニング点を形成することにより、Y系酸化物超電導線材10の磁場印加角度依存性を著しく向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、超電導マグネット、超電導ケーブル、電力機器等に有用な酸化物超電導線材に係り、特に超電導応用機器の中でも超電導マグネット等の磁場下で使用する機器に利用可能なMOD(Metal Organic Deposition Processes:金属有機酸塩堆積法)に適したY系超電導線材の改良に関する。
酸化物超電導体は、従来のNbSnやNbAl等の金属系超電導体と比較して臨界温度(Tc)が高く、送電ケーブル、変圧器、モーター、電力貯蔵システム等の超電導応用機器を液体窒素温度で運用できることから、その線材化の研究が精力的に行われている。
酸化物超電導体を上記の分野に適用するためには、臨界電流密度(Jc)が高く、かつ高い臨界電流(Ic)値を有する長尺の線材を製造する必要があり、一方、長尺線材を得るためには、強度及び可撓性の観点から金属基体上に酸化物超電導体を形成する必要がある。また、従来の金属系超電導体と同等に実用レベルで使用可能とするためには、500A/cm(77K、自己磁界中)程度のIc値が必要である。
酸化物超電導体のうち、ReBaCu(ここで、z=6.2〜7であり、Reは、Y、Nd、Sm、Gd、Eu、Yb、Pr又はHoから選択された少なくとも1種以上の元素を示す。以下、ReBCOと称する。)酸化物超電導体は、高磁場領域における通電電流の減衰が小さく、磁場特性に優れていることから、次世代の超電導材料としてその線材化が期待されている。
このReBCO酸化物超電導体の結晶系は斜方晶であり、x軸、y軸及びz軸の3辺の長さが異なり、単位胞の3つの角度も微妙に異なるために双晶を形成し易くBi系超電導体に比べてその線材化が困難であるという問題がある。また、ReBCO酸化物超電導体は、その結晶方位により超電導特性が変化することから、Jcを向上させるためには、その面内配向性を向上させることが必要であり、この面内配向性は下地となる中間層や配向金属基板の配向性及び表面平滑性に著しく影響を受ける。ReBCO酸化物超電導体の面内配向性を向上させるためには、酸化物超電導体をテープ状の基板上に形成する必要があり、このため、面内配向性の高い基板上に酸化物超電導体をエピタキシャル成長させる成膜プロセスが採用されている。
この場合、Jcを向上させるためには、酸化物超電導体のc軸を基板の板面に垂直に配向させ、かつそのa軸(又はb軸)を基板面に平行に面内配向させて、超電導状態の量子的結合性を良好に保持する必要があり、このため、面内配向性の高い金属基板上に面内配向度と方位を向上させた中間層を1層又は複数層形成し、この中間層の結晶格子をテンプレートとして用いることによって、超電導層の結晶の面内配向度と方位を向上させることが行われており、更に、超電導層の表面保護と電気的接触の向上及び過通電時の保護回路としての役割を担う銀等の安定化層を積層した構造が採用されている。
現在、ReBCO酸化物超電導線材は種々の方法プロセスで製造されており、この内最も高い臨界電流特性を示す方法はIBAD法によるもので、このIBAD(Ion Beam Assisted Deposition)法は、非磁性で高強度のハステロイ(登録商標)C276等のテープ状Ni系多結晶基板上に、YSZやGdZrをレーザ蒸着法(PLD法)により堆積するもので、基板面の法線に対して一定の角度方向からイオンビームを照射しつつ蒸着することにより、多結晶基板上に結晶粒径が微細で緻密に配向した中間層を形成することが可能となり、この高配向性の中間層の形成により、超電導層を構成する元素との反応を抑制することができる。(例えば、特許文献1及び2参照。)。
この中間層の上にCeO中間層をPLD法で形成し、更にPLD法又はCVD法により超電導層を形成し、安定化層をその上に積層する。上記のIBAD法は、基板表面に飛来する元素をアシストイオンで散乱しながら蒸着を行うために製造速度が小さい上、全ての層を気相法により形成するためコストが上昇するという難点がある。
上記の難点を解消する方法としてMOD法が知られており、このMOD法は、金属有機酸塩(又は有機金属化合物)を熱分解させるもので、超電導体を構成する金属成分を含む有機化合物が均一に溶解した溶液を基板上に塗布した後、熱分解及び結晶化熱処理を施すことにより基板上に薄膜を形成する方法であり、非真空プロセスであることから低コストで高速成膜が可能である上、高いJcが得られることから、長尺のテープ状酸化物超電導線材の製造に適する利点を有する。
MOD法においては、出発原料である金属有機酸塩を熱分解させると通常アルカリ土類金属(Ba等)の炭酸塩が生成されるが、この炭酸塩を経由する固相反応による酸化物超電導体の形成には800℃以上の高温熱処理を必要とする。更に、厚膜化を行った際、結晶成長のための核生成が基板界面以外の部分からも生じるため結晶成長速度を制御することが難しく、結果として、面内配向性に優れた、即ち、高いJcを有する超電導膜を得ることが難しいという問題がある。
MOD法における上記の問題を解決するために、炭酸塩を経由せずにReBCO超電導体を形成する方法として、フッ素を含む有機酸塩(例えば、TFA塩:トリフルオロ酢酸塩)を出発原料とし、水蒸気雰囲気中の水蒸気分圧の制御下で熱処理を行い、フッ化物の分解を経由して超電導体を得る方法が近年精力的に行われている。
このTFA塩を出発原料とするTFA―MOD法では、塗布膜の仮焼後に得られるフッ素を含むアモルファス前駆体と水蒸気との反応により、HFガスを発生しつつ超電導膜が成長する界面にHFに起因する液相を形成することにより基板界面から超電導体がエピタキシャル成長する。この場合、熱処理中の水蒸気分圧によりフッ化物の分解速度を制御できることから超電導体の結晶成長速度が制御でき、その結果、優れた面内配向性を有する超電導膜が製造できる。また、同法では比較的低温で基板上面から中間層を介してReBCO超電導体をエピタキシャル成長させることができる。
従来、厚膜化と高速仮焼プロセスを可能とするために、出発原料としてY及びBaのTFA塩を、またCuのナフテン酸塩をY:Ba:Cu=1:2:3のモル比で有機溶媒中に混合した溶液を用いることで仮焼プロセスにおけるHFガスの大量発生を抑制している。
以上のMOD法で製造されるYBaCu(以下、YBCOと称する。)超電導線材は、比較的に焼成温度が低く、焼成時に配向中間層としてよく知られたCeOとの反応によるBaCeOの発生が抑えられるため、TFA―MOD法によるYBCO超電導線材の検討が行われており、また、仮焼熱処理と超電導体生成の熱処理との間に超電導体生成の熱処理温度より低い温度で中間熱処理を施すことにより結晶化温度に至る前に仮焼での残存有機分あるいは剰余フッ化物を排出してクラック発生の防止に有効であることも知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平4−329867号 特開平4−331795号 特開2007−165153号
しかしながら、上記のTFA―MOD法により製造したテープ状YBCO超電導線材は、溶液の組成を制御することにより、超電導体の粒界特性及び結晶性が改善され、自己磁場Jc、即ち、77K、0T(テスラ)におけるJcが向上することが確認されているが、磁場の印加により急激にIcが低下し、かつ、磁場印加に対する角度依存性が大きく、例えば、77K、1TにおいてJc,min/Jc,max<0.5と異方性を示すため、印加磁場下で使用する機器に利用するためには、超電導体内に磁束ピンニング点を導入する必要がある。即ち、超電導線材によりソレノイドコイルを形成した場合に、コイルの両端部において基板面(超電導面)に対して、Jcが低下する角度で磁場が加わるため、コイルの設計はJc,minの値によって律速されることになる。このことは、高磁場下で使用される超電導変圧器やSMES等への電力機器への応用に対して大きな問題となる。
一方、Yに換えてGd又はSmを用いたGdBCO及びSmBCO超電導線材は、YBCOより磁場中でのJcが比較的に大きいが、YBCO超電導体に比べて超電導層形成時の反応温度が高く、CeOとの反応が非常に大きくなり、ReBCOとCeOとの反応によりBaCeO層を非常に厚く形成してしまうという難点がある。
本発明は、以上の問題を解決するためになされたもので、2軸配向性を有する中間層上に形成された粒界特性及び結晶性に優れた超電導体内に均一で微細なナノサイズの磁束ピンニング点を導入することにより、高磁場における磁場印加角度依存性に優れたY系酸化物超電導線材を提供することをその目的とする。
上記の問題を解決するために、本発明のY系酸化物超電導線材は、基板上に1層又は2層以上の中間層を介して酸化物超電導層を形成した酸化物超電導線材において、酸化物超電導層を中間層上に形成した第1の超電導層及びこの第1の超電導層上に形成した第2の超電導層により形成し、第1の超電導層をYBaCu(y≦2、z=6.2〜7、以下同じ。)超電導体により形成するとともに、第2の超電導層をYBaCu超電導体に0.3モル%未満のCe及び/又はZrを添加したY(Ce、Zr)BaCu超電導体により形成し、第2の超電導層中にCe及び/又はZrを含む磁束ピンニング点を分散させるようにしたものである。
また、本発明の他のY系酸化物超電導線材は、基板上に1層又は2層以上の中間層を介して酸化物超電導層を形成した酸化物超電導線材において、YBaCu超電導体からなる第1の超電導層及びこの第1の超電導層上にYBaCu超電導体に0.3モル%未満のCe及び/又はZrを添加したY(Ce、Zr)BaCu超電導体からなる第2の超電導層を形成した積層体の複数層を順次中間層上に積層して酸化物超電導層を形成し、複数の第2の超電導層中にCe及び/又はZrを含む磁束ピンニング点を分散させるようにしたものである。
以上の第1の超電導層及びこの第1の超電導層上に形成した第2の超電導層は、MOD法、特にTFA―MOD法により形成することが好ましく、多層コーティング後に一括焼成され、第1の超電導層は中間層界面から成長する超電導層の2軸配向性を制御を可能とするために0.02〜0.2μmの厚さに成膜することが好ましく、第2の超電導層は0.5μm以上の厚さに形成される。
また、Ce及び/又はZrを含む磁束ピンニング点は、超電導体生成の熱処理時に第2の超電導層中のBaとこの膜中に添加された0.3モル%未満のCe及び/又はZrとの反応により形成される。これらの反応により生成するBaCeO、BaZrO不純物粒子は第2の超電導層中に微細に分散し、中間層界面から超電導層上部に向けて優先的に成長する2軸配向した超電導層中に不純物粒子とこの粒子近傍(特に不純物粒子の超電導層上部側)に形成される無配向領域が磁束ピンニング点となる。
第2の超電導層中に添加されるCe及び/又はZrの添加量は、0.01〜0.2モル%の範囲内であることが好ましい。添加量が0.01モル%未満の場合には磁束ピンニング効果が得られないため、磁場中でのJcが向上せず、一方、0.01モル%を超えると不純物粒子が増大し無配向領域が拡大してJcが大きく低下する結果を招く。
第1の超電導層及び第2の超電導層中のBaのモル比は2以下とされるが、特に、1.3<y<1.8の範囲内であることが好ましい。この理由は、超電導層の厚膜化に伴うJcの低下や予想される値よりも低いIcが、クラックの発生以外に結晶粒界の電気的結合性の低下に起因することの知見に基づくものであり、本出願人は、このようなクラックの発生及び結晶粒界の電気的結合性の低下の原因を除去又は抑制することにより、高いJc及びIcを有する厚膜のテープ状Re系超電導体を製造する方法を先に出願している(特願2006−226421)。このときの知見によれば、Baのモル比をその標準モル比より小さくすることによりBaの偏析が抑制され、結晶粒界でのBaべ一スの不純物の析出が抑えられる結果、クラックの発生が抑制されるとともに、結晶粒間の電気的結合性が向上して通電電流によって定義されるJcが向上する。また、Baのモル比を低減することにより、磁束ピンニング点であるYCuやCuOが生成されて磁界特性が改善され、超電導層をMOD法により形成することにより、高速で均一な厚膜を有する超電導特性に優れたテープ状Re系超電導体を容易に製造可能とするものである。
以上の発明において、中間層は、例えば、無配向の金属基板上に上記のIBAD法やISD法により形成された2軸配向したRE―Zr―O(RE=Gd、Sm、Eu、Dy、Ho、Er及びYから選択された1種又は2種以上の元素を示す。以下同じ。)系酸化物又はMgOからなる配向制御層及びこの配向制御層の上に、例えば、MOD法、PLD法、RFスパッタ法又はCVD法により形成されたCeO、SrTiO、BaTiO、LaAlO、LaMnO又はCe―RE―O(RE=Gd、Sm、Eu、Dy、Ho及びErから選択された1種又は2種以上の元素を示す。以下同じ。)からなる反応防止層により2層構造に形成される。
また、中間層は、例えば、2軸配向性の金属基板上に形成されたRE―Zr―O(RE=Ce、Gd、Sm、Eu、Dy、Ho、Er及びYから選択された1種又は2種以上の元素を示す。以下同じ。)系酸化物からなる拡散防止層及びこの拡散防止層の上に形成されたCeO又はCe―RE―O系酸化物からなる反応防止層により2層構造に形成することもでき、更に、中間層は、例えば、2軸配向性の金属基板上に形成されたCeO又はCe―RE―O系酸化物からなる配向制御層、この配向制御層の上に形成されたRE―Zr―O系酸化物からなる拡散防止層及びこの拡散防止層の上に形成されたCeO又はCe―RE―O系酸化物からなる反応防止層により3層構造に形成することもできる。これらの中間層は、MOD法、RFスパッタ法、PLD法、EB法又はCVD法等のいずれの方法によっても形成することができる。この場合、例えば、2軸配向性の金属基板の面内配向性に対して、配向制御層は−2deg.〜+0.5deg.の範囲の面内配向性を示す。
以上の中間層を構成するCe―RE―O系酸化物からなる配向制御層は、Ce及びREのモル比に対して(30/70)<(Ce/RE)であることが好ましい。(Ce/RE)が(30/70)未満であると上記の面内配向性を維持することが困難となるためである。
また、この場合の配向制御層の膜厚は、10〜100nmであることが好ましい。膜厚が10nm未満であると基板を完全に被覆することが難しく配向性を向上させることが困難となり、一方、100nmを超えると表面粗さが大きくなり、その上に形成される拡散防止層、反応防止層及び超電導層の配向性が低下して超電導特性の低下を招く。
更に、RE―Zr―O系酸化物からなる拡散防止層は、RE及びZrのモル比に対して、(30/70)<(RE/Zr)<(70/30)であることが好ましく、その膜厚は30nm以上であることが好ましい。膜厚が30nm未満であると超電導層の生成時に配向性金属基板を構成する金属元素との相互拡散を生じるため、超電導特性が著しく劣化する結果を招く。
一方、Ce―RE―O系酸化物からなる反応防止層は、Ce及びRE(のモル比に対して(30/70)<(Ce/RE)であることが好ましく、その膜厚は30nm以上であることが好ましい。膜厚が30nm未満であると超電導層の生成時に超電導層と反応防止層が反応して消失することにより超電導特性が著しく劣化する結果を招く。
本発明における基板としては、ハステロイ(登録商標)、ステンレス等の耐熱性の高い無配向金属、Ni又はこれに1種以上の元素(W、Mo、Ta、V又はCr)を0.1〜15at%添加したNi基合金あるいはCu又はこれに1種以上の元素を添加したCu基合金を冷間圧延加工後、所定の温度で配向熱処理を施して製造した2軸配向金属基板を用いることができ、また、配向金属の領域は中間層に接する側のみでよいため、配向金属基板とステンレス等の無配向金属基板を張り合わせた2層又は多層構造の金属基板を用いることもできる。
本発明によれば、Y系酸化物超電導線材において、基板上に形成した良好な配向性を有する中間層上に形成された超電導体内に微細な磁束ピンニング点が均一に分散するため、高磁場における磁場印加角度依存性を向上させることができ、特にBa濃度を低減した場合に有効である。
図1は、本発明のY系酸化物超電導線材の軸方向に垂直な断面を示したもので、Y系酸化物超電導線材10は、ハステロイ(登録商標)、ステンレス等の耐熱性の2軸配向性を有する高配向性金属基板11上に、中間層12及び超電導層13を順次形成した構造を有する。
中間層12は、高配向性金属基板11上にMOD法により形成されたCe―Zr―O酸化物からなる拡散防止層12a及びRFスパッタ法により形成されたCeO酸化物からなる反応防止層12bを順次積層した2層構造を有し、一方、超電導層13は、TFA―MOD法により形成したYBaCuからなる第1の超電導層13a及びTFA―MOD法により形成したY(Ce、Zr)BaCuからなる第2の超電導層13bを順次積層した2層構造を有している。
上記の第2の超電導層13b中に添加された0.01〜0.2モル%の範囲内で添加されたCe及び/又はZrは、超電導層13の一括焼成中に第2の超電導層中のBaと反応し、微細に分散したBaCeO、BaZrO不純物粒子とこの粒子近傍(特に不純物粒子の超電導層上部側)に形成された無配向領域、即ち、磁束ピンニング点を形成する。
以上の場合において、高配向性金属基板11上に代えて無配向の金属基板を用い、この基板上にIBAD法によりRE―Zr―O系酸化物又はMgOからなる配向制御層及びRFスパッタ法によりCeO又はCe―RE―Oからなる反応防止層を形成し、この中間層の上に上記と同様に2層構造の超電導層を設けることもできる。
図2は、本発明の他のY系酸化物超電導線材の軸方向に垂直な断面を示したもので、Y系酸化物超電導線材20は、ハステロイ(登録商標)、ステンレス等の耐熱性の2軸配向性を有する高配向性金属基板21上に、中間層22及び超電導層23を順次形成した構造を有する。
中間層22は、高配向性金属基板21上にMOD法により形成されたCe―Gd―O酸化物からなる配向制御層22a、MOD法により形成されたCe―Zr―O酸化物からなる拡散防止層22b及びRFスパッタ法により形成されたCeO酸化物からなる反応防止層22cを順次積層した3層構造を有し、一方、超電導層23は、Y系酸化物超電導線材10と同様に、TFA―MOD法により形成したYBaCuからなる第1の超電導層23a及びTFA―MOD法により形成したY(Ce、Zr)BaCuからなる第2の超電導層23bを順次積層した2層構造を有しており、第2の超電導層23b中に同様に磁束ピンニング点が形成されている。
上記の高配向性金属基板11、21は、基板全体が高配向性を有する必要はなく、少なくとも中間層に接する側に配向金属層領域が形成されていればよい。
また、第2の超電導層13b及び23b中のBaのモル比は、1.3<y<1.8の範囲内である。
図3は、図1のY系酸化物超電導線材10において、第1の超電導層13a及び第2の超電導層13bからなる超電導層13と同様の構成の超電導層13´、即ち、第1の超電導層13a´及び第2の超電導層13b´を超電導層13の上に積層したY系酸化物超電導線材30を示す。この場合においても、超電導層13及び超電導層13´は、積層後に一括焼成中され、第2の超電導層13b、13b´中に磁束ピンニング点が形成される。尚、第1の超電導層及び第2の超電導層の積層体をさらに積層することも可能である。
図4は、図2のY系酸化物超電導線材20において、第1の超電導層23a及び第2の超電導層23bからなる超電導層23と同様の構成の超電導層23´、即ち、第1の超電導層23a´及び第2の超電導層23b´を超電導層23の上に積層したY系酸化物超電導線材40を示す。
この場合においても、超電導層23及び超電導層23´は、積層後に一括焼成中され、第2の超電導層23b、23b´中に磁束ピンニング点が形成される。尚、第1の超電導層及び第2の超電導層の積層体をさらに積層することも可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1
基板として、Ni―3at%W合金配向性基板を用い、この基板上にMOD法により厚さ50nmのCeOからなる配向制御層、MOD法により厚さ100nmのCe―Zr―Oからなる拡散防止層及びRFスパッタ法により厚さ150nmのCeOからなる反応防止層を順次形成して3層構造の中間層を設けた。
上記の中間層の上にTFA―MOD法を用いて超電導層を2層に形成した。超電導層は、Y―TFA塩、Ba―TFA塩及びCuのナフテン酸塩をY:Ba:Cuのモル比が1:1.5:3となるように有機溶媒中に混合した混合溶液をディップコーティング法を用いて基板上に0.1μmの厚さに塗布した後、仮焼成して第1の超電導層の仮焼膜を形成し、次いで、この仮焼膜上に上記と同一組成の混合溶液にCeを0.02モル%添加した原料溶液をディップコーティング法を用いて第1の超電導層の仮焼膜上に1.4μmの厚さに塗布した後、仮焼成して第2の超電導層の仮焼膜を形成した。第1及び第2の超電導層の仮焼熱処理は、水蒸気分圧2%の酸素ガス雰囲気中で最高加熱温度(Tmax)500℃まで加熱した後、炉冷することにより施した。
以上のようにして、基板上に3層構造の中間層及び厚さ150nmの第1及び厚さ150nmの第2の超電導層の仮焼膜を形成した後、超電導体生成の熱処理(結晶化熱処理)を施して中間層に2層の超電導膜を形成した。この熱処理は、50Torrの減圧雰囲気とし、水蒸気分圧2%、酸素モル分率1000ppmのアルゴンガス雰囲気中で730℃の温度で保持した後、炉冷することにより施した。
以上の方法により製造したテープ状のY系酸化物超電導線材について、中間層の配向性をX線回折による半値幅(Δφ)により測定し、液体窒素中での磁場印加角度依存性、即ち、a―b面に平行(B//ab:c軸に垂直)な方向及びa―b面に垂直(B⊥ab:c軸に平行)な方向に外部磁場を印加し、その値を変化させたときのIc値を測定した。
その結果、Δφ=8deg.、自己磁場中でIc(cm―w:以下同じ。)=190A、外部磁場(B)が1T(テスラ)の場合にIc=90A(B//ab)及びIc=80A(B⊥ab)並びにBが3Tの場合にIc=55A(B//ab)及びIc=48A(B⊥ab)の値が得られた。
実施例2
実施例1と同一の基板を用い、この基板上にMOD法により厚さ150nmのCe―Zr―Oからなる拡散防止層及びRFスパッタ法により厚さ150nmのCeOからなる反応防止層を順次形成して2層構造の中間層を設けた。
上記の中間層の上に実施例1と同様の方法により2層の超電導膜を形成し、中間層の配向性及び液体窒素中での磁場印加角度依存性を測定した。
その結果、Δφ=9deg.、自己磁場中でIc(cm―w:以下同じ。)=170A、外部磁場(B)が1T(テスラ)の場合にIc=80A(B//ab)及びIc=72A(B⊥ab)並びにBが3Tの場合にIc=52A(B//ab)及びIc=45A(B⊥ab)の値が得られた。
実施例3
実施例1と同一の基板を用い、この基板上にMOD法により厚さ50nmのCe―Gd―Oからなる配向制御層、MOD法により厚さ100nmのCe―Zr―Oからなる拡散防止層及びRFスパッタ法により厚さ150nmのCeOからなる反応防止層を順次形成して3層構造の中間層を設けた。
上記の中間層の上に実施例1と同様の方法により2層の超電導膜を形成し、中間層の配向性及び液体窒素中での磁場印加角度依存性を測定した。
その結果、Δφ=8deg.、自己磁場中でIc(cm―w:以下同じ。)=195A、外部磁場(B)が1T(テスラ)の場合にIc=90A(B//ab)及びIc=75A(B⊥ab)並びにBが3Tの場合にIc=57A(B//ab)及びIc=51A(B⊥ab)の値が得られた。
実施例4
実施例1と同一の基板を用い、この基板上に実施例3と同様の方法により3層構造の中間層を設けた。
上記の中間層の上に、Ceを0.01モル%添加した原料溶液を用いた他は実施例1と同様の方法により2層の超電導膜を形成し、中間層の配向性及び液体窒素中での磁場印加角度依存性を測定した。
その結果、Δφ=8deg.、自己磁場中でIc(cm―w:以下同じ。)=200A、外部磁場(B)が1T(テスラ)の場合にIc=75A(B//ab)及びIc=67A(B⊥ab)並びにBが3Tの場合にIc=51A(B//ab)及びIc=47A(B⊥ab)の値が得られた。
実施例5
実施例1と同一の基板を用い、この基板上に実施例3と同様の方法により3層構造の中間層を設けた。
上記の中間層の上に、Ceを0.2モル%添加した原料溶液を用いた他は実施例1と同様の方法により2層の超電導膜を形成し、中間層の配向性及び液体窒素中での磁場印加角度依存性を測定した。
その結果、Δφ=8deg.、自己磁場中でIc(cm―w:以下同じ。)=185A、外部磁場(B)が1T(テスラ)の場合にIc=81A(B//ab)及びIc=73A(B⊥ab)並びにBが3Tの場合にIc=49A(B//ab)及びIc=40A(B⊥ab)の値が得られた。
比較例1
実施例1と同一の基板を用い、この基板上にMOD法により厚さ50nmのCeOからなる配向制御層、MOD法により厚さ100nmのCe―Zr―Oからなる拡散防止層及びRFスパッタ法により厚さ150nmのCeOからなる反応防止層を順次形成して3層構造の中間層を設けた。
上記の中間層の上に、TFA―MOD法を用いて超電導層を1層形成した。超電導層は、Y―TFA塩、Ba―TFA塩及びCuのナフテン酸塩をY:Ba:Cuのモル比が1:1.5:3となるように有機溶媒中に混合した混合溶液をディップコーティング法を用いて基板上に塗布した後、仮焼成して仮焼膜を形成し、以下、実施例1と同様の方法により厚さ1000nmの超電導層を形成した。
以上の方法により製造したテープ状のY系酸化物超電導線材について、中間層の配向性及び液体窒素中での磁場印加角度依存性を測定した。
その結果、Δφ=8deg.、自己磁場中でIc(cm―w:以下同じ。)=210A、外部磁場(B)が1T(テスラ)の場合にIc=70A(B//ab)及びIc=32A(B⊥ab)並びにBが3Tの場合にIc=18A(B//ab)及びIc=8A(B⊥ab)の値が得られた。
比較例2
実施例1と同一の基板を用い、この基板上に比較例1と同様の方法により3層構造の中間層を設けた。
上記の中間層の上に、Ceを0.001モル%添加した原料溶液を用いた他は実施例1と同様の方法により2層の超電導膜を形成し、中間層の配向性及び液体窒素中での磁場印加角度依存性を測定した。
その結果、Δφ=8deg.、自己磁場中でIc(cm―w:以下同じ。)=205A、外部磁場(B)が1T(テスラ)の場合にIc=65A(B//ab)及びIc=28A(B⊥ab)並びにBが3Tの場合にIc=16A(B//ab)及びIc=6A(B⊥ab)の値が得られた。
比較例3
実施例1と同一の基板を用い、この基板上に比較例1と同様の方法により3層構造の中間層を設けた。
上記の中間層の上に、Ceを0.3モル%添加した原料溶液を用いた他は実施例1と同様の方法により2層の超電導膜を形成し、中間層の配向性及び液体窒素中での磁場印加角度依存性を測定した。
その結果、Δφ=8deg.、自己磁場中でIc(cm―w:以下同じ。)=80A、外部磁場(B)が1T(テスラ)の場合にIc=10A(B//ab)及びIc=3A(B⊥ab)並びにBが3Tの場合にIc=5A(B//ab)及びIc=1A(B⊥ab)の値が得られた。
以上の実施例及び比較例の結果から明らかなように、本発明によるY系酸化物超電導線材においては、基板上に形成した良好な配向性を有する2層又は3層構造の中間層上に形成された第1及び第2の超電導層の第2の超電導体層中に所定範囲のCeを添加することにより、第2の超電導体層中に磁束ピンニング点が微細に分散するため、高磁場における磁場印加角度依存性を向上させることができ、これに対して、第2の超電導体層中に所定範囲のCeが添加されていない場合には、磁場印加角度依存性が大きくなり、特に、及びa―b面に垂直(B⊥ab:c軸に平行)な方向に外部磁場を印加した場合にそのIc値の低下傾向が著しいことが明らかである。
本発明によれば、非真空で低コストプロセスであるTFA−MOD法に適したY系酸化物超電導線材の高磁場下における磁場印加角度に対する異方性が著しく向上するため、超電導マグネット、超電導変圧器、超電導電力貯蔵装置等の超電導機器への応用が可能である。
本発明のY系酸化物超電導線材の一実施例を示す軸方向に垂直な断面図である。 本発明のY系酸化物超電導線材の他の実施例を示す軸方向に垂直な断面図である。 本発明のY系酸化物超電導線材の他の実施例を示す軸方向に垂直な断面図である。 本発明のY系酸化物超電導線材の他の実施例を示す軸方向に垂直な断面図である。
符号の説明
10、20、30、40 Y系酸化物超電導線材
11、21 高配向性金属基板
12、22 中間層
13、23、13´、23´ 超電導層
12a、22b 拡散防止層
12b、22c 反応防止層
13a、23a、13a´、23a´ 第1の超電導層
13b、23b、13b´、23b´ 第2の超電導層
22a 配向制御層

Claims (14)

  1. 基板上に1層又は2層以上の中間層を介して酸化物超電導層を形成した酸化物超電導線材において、前記酸化物超電導層を前記中間層上に形成した第1の超電導層及びこの第1の超電導層上に形成した第2の超電導層により形成し、前記第1の超電導層をYBaCu(y≦2、z=6.2〜7、以下同じ。)超電導体により形成するとともに、前記第2の超電導層をYBaCu超電導体に0.3モル%未満のCe及び/又はZrを添加したY(Ce、Zr)BaCu超電導体により形成し、前記第2の超電導層中にCe及び/又はZrを含む磁束ピンニング点を分散させたことを特徴とするY系酸化物超電導線材。
  2. 基板上に1層又は2層以上の中間層を介して酸化物超電導層を形成した酸化物超電導線材において、YBaCu超電導体からなる第1の超電導層及びこの第1の超電導層上にYBaCu超電導体に0.3モル%未満のCe及び/又はZrを添加したY(Ce、Zr)BaCu超電導体からなる第2の超電導層を形成した積層体の複数層を順次前記中間層上に積層して前記酸化物超電導層を形成し、前記複数の第2の超電導層中にCe及び/又はZrを含む磁束ピンニング点を分散させたことを特徴とするY系酸化物超電導線材。
  3. Ce及び/又はZrの添加量は、0.01〜0.2モル%の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2記載のY系酸化物超電導線材。
  4. Baのモル比は、1.3<y<1.8の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のY系酸化物超電導線材。
  5. 第1の超電導層及びこの第1の超電導層上に形成した第2の超電導層は、金属有機酸塩堆積法(MOD法)により形成されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載のY系酸化物超電導線材。
  6. 第1の超電導層及び第2の超電導層の厚さは、それぞれ0.02〜0.2μm及び0.5μm以上の厚さであることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のY系酸化物超電導線材。
  7. 中間層は、無配向の金属基板上に形成されたRE―Zr―O(RE=Gd、Sm、Eu、Dy、Ho、Er及びYから選択された1種又は2種以上の元素を示す。以下同じ。)系酸化物又はMgOからなる配向制御層及びこの配向制御層の上に形成されたCeO、SrTiO、BaTiO、LaAlO、LaMnO又はCe―RE―O(RE=Gd、Sm、Eu、Dy、Ho及びErから選択された1種又は2種以上の元素を示す。以下同じ。)からなる反応防止層により形成されていることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載のY系酸化物超電導線材。
  8. 中間層は、2軸配向性の金属基板上に形成されたRE―Zr―O(RE=Ce、Gd、Sm、Eu、Dy、Ho、Er及びYから選択された1種又は2種以上の元素を示す。以下同じ。)系酸化物からなる拡散防止層及びこの拡散防止層の上に形成されたCeO又はCe―RE―O系酸化物からなる反応防止層により形成されていることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載のY系酸化物超電導線材。
  9. 中間層は、2軸配向性の金属基板上に形成されたCeO又はCe―RE―O系酸化物からなる配向制御層、この配向制御層の上に形成されたRE―Zr―O系酸化物からなる拡散防止層及びこの拡散防止層の上に形成されたCeO又はCe―RE―O系酸化物からなる反応防止層により形成されていることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載のY系酸化物超電導線材。
  10. 2軸配向性の金属基板上に形成されたCe―RE―O系酸化物からなる配向制御層及び反応防止層は、Ce及びREのモル比に対して(30/70)<(Ce/RE)であることを特徴とする請求項8又は9記載のY系酸化物超電導線材。
  11. RE―Zr―O系酸化物からなる拡散防止層は、RE及びZrのモル比に対して(30/70)<(RE/Zr)<(70/30)であることを特徴とする請求項8乃至10いずれか1項記載のY系酸化物超電導線材。
  12. 配向制御層の膜厚は、10〜100nmであることを特徴とする請求項8乃至11いずれか1項記載のY系酸化物超電導線材。
  13. 拡散防止層及び反応防止層の膜厚は、30nm以上であることを特徴とする請求項8乃至12いずれか1項記載のY系酸化物超電導線材。
  14. 基板は、少なくとも中間層に接する側に配向金属層領域を有する単一又は複合構造の金属基板からなることを特徴とする請求項1乃至6又は8乃至14いずれか1項記載のY系酸化物超電導線材。
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