JP2009289468A - 荷電粒子線装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】荷重の集中点を形成することなく、装置本体の振動を好適に抑制できる荷電粒子線装置を提供することを課題とする。
【解決手段】荷電粒子線銃2が備わる試料室4を含んでなる装置本体10が、フレーム構造体である支持台11に支持される荷電粒子線装置1であって、支持台11に配設される除振装置6が、装置本体10に取り付けられる支持部材5aを下方から支持するとともに、装置本体10の少なくとも一部は、除振装置6が支持部材5aを支持する高さより低い位置にあることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】荷電粒子線銃2が備わる試料室4を含んでなる装置本体10が、フレーム構造体である支持台11に支持される荷電粒子線装置1であって、支持台11に配設される除振装置6が、装置本体10に取り付けられる支持部材5aを下方から支持するとともに、装置本体10の少なくとも一部は、除振装置6が支持部材5aを支持する高さより低い位置にあることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、荷電粒子線装置に関する。
荷電粒子線装置は、荷電粒子線銃から観察試料に向かって荷電粒子線を照射し、観察試料の微細な構造を観察する装置であり、観察試料を真空収納する試料室が、除振装置を介して支持体に支持されている。そして試料室に、荷電粒子線銃と観察試料を載置するステージとが備わっている。
このような荷電粒子線装置においては、観察試料に荷電粒子線を照射する際に、例えば荷電粒子線装置の設置面の振動や環境音などで、荷電粒子線装置が振動すると、荷電粒子線銃から照射される荷電粒子線の焦点がずれ、観察試料の観察画像が不鮮明になるという問題がある。
とくに、荷電粒子線装置の装置本体には、上方に高く伸びる円筒状の筐体を有する荷電粒子線銃が備わっているため、荷電粒子線装置の重心位置が高くなり、荷電粒子線装置は振動しやすい構造である。
このような問題を解決するため、例えば特許文献1には、荷電粒子線装置の支持体で、試料室、ステージ及び荷電粒子線銃を含んでいる装置本体を吊り下げ支持することで、装置本体の重心位置を低くして、荷電粒子線装置を安定させ、荷電粒子線装置の振動を低減する技術が開示されている。
特開2000−182553号公報(段落0019、図1参照)
しかしながら、例えば特許文献1に開示される技術によると、装置本体を吊り下げ支持する支持体と装置本体の連結部に装置本体の全荷重がかかることから、連結部が荷重の集中点になる。このように荷重の集中点が形成されると、強度を維持するためにより綿密な強度設計が必要となり、設計コストが高くなるという問題がある。
また、荷重の集中点は破壊しやすいことから、メンテナンスや検査の頻度も高くなり、運用コストが高くなるという問題がある。
また、荷重の集中点は破壊しやすいことから、メンテナンスや検査の頻度も高くなり、運用コストが高くなるという問題がある。
そこで本発明は、荷重の集中点を形成することなく、装置本体の振動を好適に抑制できる荷電粒子線装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、荷電粒子線装置の装置本体を、フレーム構造体で下方から、除振装置を介して支持するとともに、装置本体の少なくとも一部を、除振装置が装置本体を支持する高さより低くする構成とした。
本発明によれば、荷重の集中点を形成することなく、装置本体の振動を好適に抑制できる荷電粒子線装置を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、適宜図を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る荷電粒子線装置を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る荷電粒子線装置1は、装置本体10を、長尺の支持部材5a、及び除振装置6を介して、支持台11が下方から支持して構成される。
装置本体10は、荷電粒子線を照射する荷電粒子線銃2、観察試料を真空収納する試料室4、試料室4に備わる後記するステージ40(図2参照)を駆動するアクチュエータ3、及び試料室4を真空にする排気システム8を含んで構成される。
図1は、本実施形態に係る荷電粒子線装置を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る荷電粒子線装置1は、装置本体10を、長尺の支持部材5a、及び除振装置6を介して、支持台11が下方から支持して構成される。
装置本体10は、荷電粒子線を照射する荷電粒子線銃2、観察試料を真空収納する試料室4、試料室4に備わる後記するステージ40(図2参照)を駆動するアクチュエータ3、及び試料室4を真空にする排気システム8を含んで構成される。
図2は、荷電粒子線装置の構成を示す図である。なお、図2は試料室4を一部断面図で示し、試料室4の内部を示している。
図2に示すように、荷電粒子線装置1は、フレーム構造体からなる支持台11が装置本体10を支持して構成される。装置本体10には、観察試料41を収納する試料室4が備わり、試料室4には、観察試料41を載置するステージ40が備わる。ステージ40は、アクチュエータ3によって平面内で移動し、荷電粒子線銃2が照射する荷電粒子線(イオンビームや電子線)が、観察試料41の任意の位置(すなわち、観察する位置)を照射するように、図示しない制御装置で位置制御される。
以降、上下方向の表記は、装置本体10の側を上方、支持台11の側を下方とする。
図2に示すように、荷電粒子線装置1は、フレーム構造体からなる支持台11が装置本体10を支持して構成される。装置本体10には、観察試料41を収納する試料室4が備わり、試料室4には、観察試料41を載置するステージ40が備わる。ステージ40は、アクチュエータ3によって平面内で移動し、荷電粒子線銃2が照射する荷電粒子線(イオンビームや電子線)が、観察試料41の任意の位置(すなわち、観察する位置)を照射するように、図示しない制御装置で位置制御される。
以降、上下方向の表記は、装置本体10の側を上方、支持台11の側を下方とする。
試料室4の上方には、例えば円筒状の筐体2bを有する荷電粒子線銃2が、上方に向かって高く伸びるように備わり、荷電粒子線を照射する照射口2aが、ステージ40の上方に開口している。
荷電粒子線銃2の筐体2bの内部の上方には、荷電粒子線を発射する電子銃2cが備わり、電子銃2cから発射された荷電粒子線は、筐体2bの内部に形成される図示しない加速管で加速され、照射口2aから観察試料41に向かって照射される。
荷電粒子線銃2の筐体2bの内部の上方には、荷電粒子線を発射する電子銃2cが備わり、電子銃2cから発射された荷電粒子線は、筐体2bの内部に形成される図示しない加速管で加速され、照射口2aから観察試料41に向かって照射される。
このように、荷電粒子線銃2の筐体2bは荷電粒子線の加速管を形成することから、その長さを短くすることはできない。そして、荷電粒子線銃2は、観察試料41を載置するステージ40の鉛直上方で、試料室4の上方に向かって高く伸びるように備わることになる。この構成によって、装置本体10は重心位置が高くなる。
ステージ40には、観察試料41が載置され、観察試料41の表面を、荷電粒子線銃2から照射される荷電粒子線で走査する。荷電粒子線の照射時に観察試料41から出る2次電子は、図示しない2次電子検出器でとらえられて像表示装置に観察画像として表示される(図示せず)。
また、試料室4には、排気システム8が備わり、観察試料41の観察時には、試料室4の内部を真空状態に維持できる。排気システム8は、例えば真空ポンプであって、試料室4の内部を真空状態にする。
本実施形態に係る試料室4の外壁には、水平方向(荷電粒子線の照射方向と直角をなす方向)に沿って凹溝4aが形成され、凹溝4aには長尺の支持部材5aが嵌り込む。そして、支持部材5aは、ボルト9などの締結部材で試料室4に締結固定される。
また、支持部材5aは、溶接によって試料室4に固定される構成であってもよい。
また、支持部材5aは、溶接によって試料室4に固定される構成であってもよい。
支持部材5aの長手方向に沿った長さは、支持部材5aが備わる試料室4の側面の長さより充分に長く、その両端部は、試料室4から外方に向かって、水平方向に突出している。
そして、このような構成の支持部材5aが、互いに平行になるように試料室4の外壁の両側面に取り付けられて、装置本体10に支持部が形成される。
そして、このような構成の支持部材5aが、互いに平行になるように試料室4の外壁の両側面に取り付けられて、装置本体10に支持部が形成される。
なお、試料室4の、例えば支持部材5aが取り付けられない側面には、図示しない開閉扉が備わり、観察試料41の出し入れができる構成が好適である。
支持台11は、図2に示すように、例えば上面視が矩形の枠状の支持枠11bを、4本の脚部11aで支持するように構成される。
4本の脚部11a、及び支持枠11bは、それぞれ長尺の例えば金属製のフレーム部材からなり、フレーム構造体の支持台11が構成される。
そして、支持枠11bは、支持台11を設置する設置面に平行な、例えば4本のフレーム部材11b1が互いに連結して形成されることが好適である。
なお、図2に示すように、隣り合う脚部11aを、フレーム部材からなる補強部材11cで互いに連結し、脚部11aを補強する構成であってもよい。
4本の脚部11a、及び支持枠11bは、それぞれ長尺の例えば金属製のフレーム部材からなり、フレーム構造体の支持台11が構成される。
そして、支持枠11bは、支持台11を設置する設置面に平行な、例えば4本のフレーム部材11b1が互いに連結して形成されることが好適である。
なお、図2に示すように、隣り合う脚部11aを、フレーム部材からなる補強部材11cで互いに連結し、脚部11aを補強する構成であってもよい。
図1に示すように、本実施形態に係る荷電粒子線装置1においては、装置本体10の試料室4が支持台11の支持枠11bの内側に入り込むとともに、支持部材5aが支持枠11bに横架して、装置本体10は支持台11に下方から支持される。
また、本実施形態においては、支持部材5aと支持台11の間に除振装置6が介在することが好適である。
そのため、図2に示すように、支持台11の支持枠11bを形成する、設置面に平行なフレーム部材11b1には、例えば4つの除振装置6が配設される。
そして、除振装置6は、試料室4の外壁に取り付けられ、図1に示すように試料室4から外方に向かって水平に突出する支持部材5aを、鉛直下方から支持する。
また、本実施形態においては、支持部材5aと支持台11の間に除振装置6が介在することが好適である。
そのため、図2に示すように、支持台11の支持枠11bを形成する、設置面に平行なフレーム部材11b1には、例えば4つの除振装置6が配設される。
そして、除振装置6は、試料室4の外壁に取り付けられ、図1に示すように試料室4から外方に向かって水平に突出する支持部材5aを、鉛直下方から支持する。
除振装置6は、例えばスプリング6aとダンパ6bを含んで構成され、支持台11の振動をスプリング6aとダンパ6bの作用で減衰する機能を有する。
なお、除振装置6は、公知の技術が適用できるため詳細な説明は省略する。
なお、除振装置6は、公知の技術が適用できるため詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る除振装置6は、支持台11の支持枠11bに、装置本体10の支持部材5aに対応して備わる。すなわち、支持台11に装置本体10が支持されるときに、支持部材5aが横架する位置に除振装置6が配設され、図1に示すように、除振装置6が支持部材5aを下方から支持する。
さらに、図1に示すように、本実施形態に係る荷電粒子線装置1は、支持台11の支持枠11bの内側に、試料室4の一部が入り込むように構成されることから、支持枠11bは、試料室4が入り込む大きさの開口を有して形成されることが好適である。また、支持部材5aは、支持枠11bを横架するのに充分な長さのフレーム部材で形成されることが好適である。
そして、この構成により、装置本体10の少なくとも一部は、支持部材5aが除振装置6に支持される高さより低い位置になる。
そして、この構成により、装置本体10の少なくとも一部は、支持部材5aが除振装置6に支持される高さより低い位置になる。
図1、図2に示すように構成される荷電粒子線装置1は、装置本体10の試料室4が支持台11の支持枠11bの内側に入り込むとともに、試料室4に取り付けられる支持部材5aが、支持枠11bに配設される除振装置6に下方から支持される。この構成によって、装置本体10の少なくとも一部は、支持部材5aが除振装置6に支持される高さより低い位置になることから、支持台11に対する装置本体10の重心位置を低くすることができる。したがって、荷電粒子線装置1の重心位置を低くして、荷電粒子線装置1の安定性を向上でき、例えば設置面の振動や環境音による荷電粒子線装置1の振動を抑制することができる。
また、本実施形態に係る支持台11は、図1に示すように、装置本体10を下方から支持する構造である。
前記したように、装置本体10を吊り下げ支持する構造の場合、装置本体10を支持する支持体と装置本体10の連結部に全荷重がかかることから、連結部には高い強度が要求される。
本実施形態に係る支持台11はフレーム構造体であり、装置本体10を下方から支持することから、装置本体10の荷重を、支持台11を構成するフレーム部材に好適に分散できる。したがって、装置本体10の荷重の集中点を形成することがない。
前記したように、装置本体10を吊り下げ支持する構造の場合、装置本体10を支持する支持体と装置本体10の連結部に全荷重がかかることから、連結部には高い強度が要求される。
本実施形態に係る支持台11はフレーム構造体であり、装置本体10を下方から支持することから、装置本体10の荷重を、支持台11を構成するフレーム部材に好適に分散できる。したがって、装置本体10の荷重の集中点を形成することがない。
このように、本実施形態に係る荷電粒子線装置1は、装置本体10の重心位置を低くすることで、設置面の振動や環境音による荷電粒子線装置1の振動を抑制することができ、観察試料41の鮮明な観察画像を得ることができるという優れた効果を奏する。
また、装置本体10を支持する支持台11は、装置本体10の荷重を、支持台11を構成するフレーム部材に分散することによって、装置本体10の荷重が集中する荷重の集中点を形成しないという優れた効果を奏する。
また、装置本体10を支持する支持台11は、装置本体10の荷重を、支持台11を構成するフレーム部材に分散することによって、装置本体10の荷重が集中する荷重の集中点を形成しないという優れた効果を奏する。
図3は、試料室と支持部材を、固定部材を介して固定する形態を示す図である。
すなわち、図3に示すように、板状の固定部材50の端部が支持部材5aの長手方向の端部から、例えば上方に突出するように、溶接などの方法で支持部材5aの表面に固定される。
そして、固定部材50の支持部材5aから突出した部分には、図示しない複数の固定孔が開口する。
さらに、試料室4には、固定部材50の固定孔に対応する位置に図示しないねじ穴が形成され、ボルト9などの締結部材で、試料室4と固定部材50を固定する。
このとき、試料室4に形成される凹溝4aの深さは、支持部材5aの厚みと略同等であることが好適である。
すなわち、図3に示すように、板状の固定部材50の端部が支持部材5aの長手方向の端部から、例えば上方に突出するように、溶接などの方法で支持部材5aの表面に固定される。
そして、固定部材50の支持部材5aから突出した部分には、図示しない複数の固定孔が開口する。
さらに、試料室4には、固定部材50の固定孔に対応する位置に図示しないねじ穴が形成され、ボルト9などの締結部材で、試料室4と固定部材50を固定する。
このとき、試料室4に形成される凹溝4aの深さは、支持部材5aの厚みと略同等であることが好適である。
このような構成によると、支持部材5aに、ボルト9などの締結部材用の穴を加工する必要がなくなり、支持部材5aの剛性を高めることができ、試料室4をより確実に固定できる。
図4は、試料室に取り付けられる支持部材の位置を変えたことを示す図である。すなわち、図4に示すように、支持部材5aを試料室4の上方(具体的には、図2に示すステージ40より上方)に取り付ける構成であってもよい。
このように構成すると、試料室4に備わるステージ40を支持枠11bより下方に配置できる。したがって、支持枠11bに干渉されることなく、観察試料41(図2参照)を容易に出し入れできる。
また、支持部材5aを試料室4の上方に取り付けると、支持台11に対する装置本体10の重心位置がさらに低い位置になり、荷電粒子線装置1の安定性がさらに向上する。
このように構成すると、試料室4に備わるステージ40を支持枠11bより下方に配置できる。したがって、支持枠11bに干渉されることなく、観察試料41(図2参照)を容易に出し入れできる。
また、支持部材5aを試料室4の上方に取り付けると、支持台11に対する装置本体10の重心位置がさらに低い位置になり、荷電粒子線装置1の安定性がさらに向上する。
図5の(a)は、装置本体の第1変形例を示す図、(b)は、図5の(a)におけるX1−X1断面図である。また、図6は、第1変形例に係る装置本体を備える荷電粒子線装置を示す図である。
本実施形態の第1変形例は、図5の(a)、(b)に示すように、上面視でロ字型枠状の支持部材5bを形成し、試料室4の外壁の周囲に、水平方向(荷電粒子線の照射方向に直角な方向)に沿って形成される凹溝4bに嵌め込むように、支持部材5bを試料室4に外挿する。さらに、支持部材5bを試料室4に対して、所定の角度(例えば45°)だけ回転させ、支持部材5bの4つの角部5b1が、試料室4から外方に向かって、水平に突出するように形成する。
本実施形態の第1変形例は、図5の(a)、(b)に示すように、上面視でロ字型枠状の支持部材5bを形成し、試料室4の外壁の周囲に、水平方向(荷電粒子線の照射方向に直角な方向)に沿って形成される凹溝4bに嵌め込むように、支持部材5bを試料室4に外挿する。さらに、支持部材5bを試料室4に対して、所定の角度(例えば45°)だけ回転させ、支持部材5bの4つの角部5b1が、試料室4から外方に向かって、水平に突出するように形成する。
支持部材5bを形成する方法は限定されるものではないが、例えば図5の(b)に示すように、コ字型の部材の開放端側に、長尺の部材を溶接等で固定して形成される。
また、例えば、凹溝4bが形成される位置には、試料室4の外壁に、所定の角度だけ回転した支持部材5bの辺の方向に沿うように傾斜部4b1を形成する。すなわち、凹溝4bの位置において、試料室4の外壁は、図5の(b)に示すように8角形になる。
また、例えば、凹溝4bが形成される位置には、試料室4の外壁に、所定の角度だけ回転した支持部材5bの辺の方向に沿うように傾斜部4b1を形成する。すなわち、凹溝4bの位置において、試料室4の外壁は、図5の(b)に示すように8角形になる。
このように、試料室4を形成すると、支持部材5bは傾斜部4b1によって、試料室4の外壁周りの回動が抑止され、支持部材5bは回動することなく試料室4に取り付けられる。
図5の(a)に示す支持部材5bが取り付けられた試料室4を有する装置本体10aは、図6に示すように支持台11に支持される。すなわち、支持台11に装置本体10aが支持されるときに、試料室4から水平に突出する、支持部材5bの4つの角部5b1(図6には、2つの角部5b1を図示)が、支持枠11bと上下方向に重なる位置に除振装置6が配設され、図6に示すように、支持部材5bは、除振装置6を介して支持枠11bに下方から支持される。
このような構成によって、装置本体10aは、支持部材5b、及び除振装置6を介して支持台11に下方から支持され、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
このような構成によって、装置本体10aは、支持部材5b、及び除振装置6を介して支持台11に下方から支持され、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
また、試料室4は支持部材5bと4箇所で接することから、支持部材5bにかかる荷重を好適に分散することができる。
図7の(a)は、装置本体の第2変形例を示す図、(b)は、第2変形例に係る支持部の構造を示す図である。また、図8は、第2変形例に係る支持部の他の構造を示す図である。
図7の(a)に示すように、本実施形態の第2変形例に係る装置本体10bは、試料室4の上端部の側に、4つの長尺の支持部材5cが取り付けられて構成されることを特徴とする。
すなわち、試料室4の外壁の同じ側面において、上端部の例えば角部近傍から、端部が外方に向かって水平に突出するように、且つ2つの支持部材5cが互いに平行になるように取り付けられる。そして、試料室4を挟んだ反対側の側面には、それぞれの支持部材5cと直線上に、さらに2つの支持部材5cが取り付けられる。
図7の(a)に示すように、本実施形態の第2変形例に係る装置本体10bは、試料室4の上端部の側に、4つの長尺の支持部材5cが取り付けられて構成されることを特徴とする。
すなわち、試料室4の外壁の同じ側面において、上端部の例えば角部近傍から、端部が外方に向かって水平に突出するように、且つ2つの支持部材5cが互いに平行になるように取り付けられる。そして、試料室4を挟んだ反対側の側面には、それぞれの支持部材5cと直線上に、さらに2つの支持部材5cが取り付けられる。
また、支持台11には、枠状の支持枠11bと上面視で同形状の枠部材11dが、例えば4つの除振装置6を介して支持されて備わる。
そして、試料室4に取り付けられる4つの支持部材5cは、枠部材11dに上方から溶接などの方法で固定される。
そして、試料室4に取り付けられる4つの支持部材5cは、枠部材11dに上方から溶接などの方法で固定される。
支持部材5cを試料室4に固定する構造は限定するものではないが、例えば図7の(b)に示す構造が考えられる。
試料室4の外壁の上端部には、断面形状がT字型の溝が形成されるガイド部材4cを取り付ける。ガイド部材4cは、T字型の溝が試料室4の上端部に沿って水平になるように、且つ幅狭部4c2が外側に開口するように、溶接などの方法で試料室4の外壁に固定される。
そして、ガイド部材4cには、幅狭部4c2を挟んだ上下に、例えば4つのねじ穴4c1が形成される。
試料室4の外壁の上端部には、断面形状がT字型の溝が形成されるガイド部材4cを取り付ける。ガイド部材4cは、T字型の溝が試料室4の上端部に沿って水平になるように、且つ幅狭部4c2が外側に開口するように、溶接などの方法で試料室4の外壁に固定される。
そして、ガイド部材4cには、幅狭部4c2を挟んだ上下に、例えば4つのねじ穴4c1が形成される。
支持部材5cの一端には、両側に広がるようなフランジ部51が形成され、フランジ部51には、4つの固定孔51a(図5の(b)には3つが図示)が形成される。この固定孔51aは、試料室4に固定されるガイド部材4cに形成される、例えば4つのねじ穴4c1に対応して形成される。
なお、ガイド部材4cのねじ穴4c1の数、及びフランジ部51の固定孔51aの数は、互いに等しければその数は4つに限定されない。
なお、ガイド部材4cのねじ穴4c1の数、及びフランジ部51の固定孔51aの数は、互いに等しければその数は4つに限定されない。
フランジ部51は断面形状が、例えばH字型で、試料室4に固定されるガイド部材4cのT字型の溝にスライド挿入される形状とする。
そして、フランジ部51をガイド部材4cのT字型の溝にスライド挿入した後、ボルト9などの締結部材を、固定孔51aを介して、ガイド部材4cに形成されるねじ穴4c1に螺入し、支持部材5cと試料室4を締結固定する。
そして、フランジ部51をガイド部材4cのT字型の溝にスライド挿入した後、ボルト9などの締結部材を、固定孔51aを介して、ガイド部材4cに形成されるねじ穴4c1に螺入し、支持部材5cと試料室4を締結固定する。
このような構成によって、装置本体10bには支持部材5cが取り付けられる。そして、装置本体10bを、支持部材5c、枠部材11d、及び除振装置6を介して支持台11で下方から支持すると、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
第2変形例における装置本体10bは、支持台11に支持される枠部材11dと、4つの支持部材5cを介して固定されることから、装置本体10bは枠部材11dに確実に固定される。
また、装置本体10の荷重を、4つの支持部材5cに好適に分散できる。
また、装置本体10の荷重を、4つの支持部材5cに好適に分散できる。
なお、図7の(a)には、4つの支持部材5cが取り付けられる構成を図示したが、試料室4の外壁の全ての側面に2つの支持部材5cを取り付け、合計8つの支持部材5cを取り付ける構成としてもよい。
このように、試料室4に取り付けられる支持部材5cの数を増やすと、装置本体10bの荷重を、各支持部材5cにさらに好適に分散できる。
このように、試料室4に取り付けられる支持部材5cの数を増やすと、装置本体10bの荷重を、各支持部材5cにさらに好適に分散できる。
また、図7の(b)には、ガイド部材4cを試料室4の外壁に固定する構成を示したが、試料室4の外壁に、断面がT字型の溝部を形成する構成であってもよい。
また、図8に示すように、試料室4に係合溝4dを形成し、この係合溝4dに係合する係合部5c2を有する支持部材5c´を試料室4に取り付ける構成であってもよい。
係合溝4dは、例えば、試料室4の上端部に沿って水平方向に伸びる横溝4d1と、横溝4d1と端部で接続するように形成される縦溝4d2とからなる。
係合溝4dは、例えば、試料室4の上端部に沿って水平方向に伸びる横溝4d1と、横溝4d1と端部で接続するように形成される縦溝4d2とからなる。
横溝4d1は、試料室4の外壁内部で段差をもって上下に広がり、断面形状がT字型となっている。そして、横溝4d1が形成される側面に接続する側面には、横溝4d1の端部が開口している。
横溝4d1の開口している端部の側は、断面形状がL字型に鉛直方向に沿って切り取られ、横溝4d1と接続する縦溝4d2が形成される。
例えば、縦溝4d2は、図8に示すように、横溝4d1が段差をもって広がる部分に対応して折れ曲がり、断面形状がL字型に形成される。
なお、縦溝4d2は、試料室4の上方に貫通しない構造が好適である。
例えば、縦溝4d2は、図8に示すように、横溝4d1が段差をもって広がる部分に対応して折れ曲がり、断面形状がL字型に形成される。
なお、縦溝4d2は、試料室4の上方に貫通しない構造が好適である。
支持部材5c´は、係合溝4dに係合する係合部5c2に、腕部5c1が固定されて形成される。
係合部5c2は、例えば板状の側面51bの上方に、断面形状がT字型で横溝4d1にスライド挿入されるガイドレール51cが形成され、ガイドレール51cの一方の端部には、断面形状がL字型の嵌合部51dが、ガイドレール51cから直角に下方に伸びるように形成される。
そして、側面51bには、長尺の腕部5c1が突出するように固定されて備わり、支持部材5c´が形成される。
係合部5c2は、例えば板状の側面51bの上方に、断面形状がT字型で横溝4d1にスライド挿入されるガイドレール51cが形成され、ガイドレール51cの一方の端部には、断面形状がL字型の嵌合部51dが、ガイドレール51cから直角に下方に伸びるように形成される。
そして、側面51bには、長尺の腕部5c1が突出するように固定されて備わり、支持部材5c´が形成される。
支持部材5c´の係合部5c2は、ガイドレール51cが横溝4d1にスライド挿入するように、試料室4に形成される係合溝4dが開口した端部から嵌め込まれ、嵌合部51dが縦溝4d2に嵌合して係止する。
そして、例えば、図示はしないが、ボルト等の締結部材で、試料室4と係合部5c2を締結固定することで、支持部材5c´を試料室4に取り付けることができる。
そして、例えば、図示はしないが、ボルト等の締結部材で、試料室4と係合部5c2を締結固定することで、支持部材5c´を試料室4に取り付けることができる。
このように試料室4に取り付けられる支持部材5c´は、係合溝4dの横溝4d1と縦溝4d2とで、試料室4に固定されることから、支持部材5c´は試料室4に強固に固定されることになる。したがって、試料室4と支持部材5c´の間の剛性を高めることができ、試料室4の振動を好適に抑制できる。
また、試料室4の係合溝4dの横溝4d1と縦溝4d2で支持部材5c´を支持することから、支持部材5c´の取り付け部においては、装置本体10bの荷重が広い範囲に分散される。
また、試料室4の係合溝4dの横溝4d1と縦溝4d2で支持部材5c´を支持することから、支持部材5c´の取り付け部においては、装置本体10bの荷重が広い範囲に分散される。
また、本実施形態の、例えば第2変形例に係る装置本体10bを備える荷電粒子線装置1には、枠部材11dに磁場キャンセラを形成できる。
図9は磁場キャンセラを示す図である。
磁場キャンセラは、磁場が対象物(本実施形態においては、試料室4に備わる荷電粒子線銃2)に影響を与えないように、対象物周辺の磁場を相殺する磁場を発生する機能を有する。磁場キャンセラは、例えば対象物周辺の磁場を検知して、対象物の周囲に配設されるコイルに電流を流し、コイルに発生する磁界で対象物周辺の磁場を相殺する。
図9は磁場キャンセラを示す図である。
磁場キャンセラは、磁場が対象物(本実施形態においては、試料室4に備わる荷電粒子線銃2)に影響を与えないように、対象物周辺の磁場を相殺する磁場を発生する機能を有する。磁場キャンセラは、例えば対象物周辺の磁場を検知して、対象物の周囲に配設されるコイルに電流を流し、コイルに発生する磁界で対象物周辺の磁場を相殺する。
本実施形態においては、図9に示すように、支持台11に支持される枠部材11dを中空のフレーム部材で構成するとともに、枠部材11dの上方に、主に荷電粒子線銃2を囲むように上部枠部材11d1を中空のフレーム部材で形成する。そして、枠部材11d、及び上部枠部材11d1を形成するフレーム部材の中空部にコイル12を配設する。
前記したように、上部枠部材11d1は、荷電粒子線銃2を囲むように形成されることから、上部枠部材11d1を構成するフレーム部材にコイル12を配設すると、そのコイル12は、荷電粒子線銃2の周囲に配設されることになる。
前記したように、上部枠部材11d1は、荷電粒子線銃2を囲むように形成されることから、上部枠部材11d1を構成するフレーム部材にコイル12を配設すると、そのコイル12は、荷電粒子線銃2の周囲に配設されることになる。
したがって、上部枠部材11d1に配設されたコイル12は、荷電粒子線銃2を対象物とした磁場キャンセラを形成することができる。
そして、例えば、コイル12に供給する電流を調節するコントローラ13を接続し、コイル12に供給する電流を調節することでコイル12に磁界を発生させることができ、その磁界によって、荷電粒子線銃2を周囲の磁場から遮断できる。
そして、例えば、コイル12に供給する電流を調節するコントローラ13を接続し、コイル12に供給する電流を調節することでコイル12に磁界を発生させることができ、その磁界によって、荷電粒子線銃2を周囲の磁場から遮断できる。
前記したように、荷電粒子線装置1は、荷電粒子線を観察試料41(図2参照)に照射して観察画像を作成するが、荷電粒子線は磁場の影響を受けやすく、磁場の影響で観察試料41の観察画像が不鮮明になる場合がある。
このような場合に、磁場キャンセラで荷電粒子線銃2を周囲の磁場から遮断すると、荷電粒子線に与える磁場の影響を軽減でき、鮮明な観察試料41の観察画像を得ることができる。
このような場合に、磁場キャンセラで荷電粒子線銃2を周囲の磁場から遮断すると、荷電粒子線に与える磁場の影響を軽減でき、鮮明な観察試料41の観察画像を得ることができる。
そして、本実施形態においては、上部枠部材11d1に磁場キャンセラを形成することで、例えば荷電粒子線装置1(図1参照)を大型化することなく磁場キャンセラを備えることができる。
図10は、装置本体の第3変形例を示す図、図11は、第3変形例に係る支持部材の構成を示す図、図12は、第3変形例に係る支持部材の他の形状を示す図である。図10に示すように、本実施形態の第3変形例に係る装置本体10cは、試料室4の外壁の同じ側面において、上端部の例えば角部近傍から、外方に向かって水平に突出するように2つの腕部5d1が備わり、試料室4を挟んだ反対側の側面には、例えばそれぞれの腕部5d1の略延長上に、2つの腕部5d1が備わる。
そして、それぞれの腕部5d1の下方には補強部材5d2が連結され、支持部材5dが形成される。補強部材5d2は、腕部5d1の下方から試料室4の外壁に向かって、筋交として備わる部材である。
また、支持台11には、枠状の支持枠11bと上面視で同形状の枠部材11dが、例えば4つの除振装置6を介して支持されて備わる。
さらに、試料室4に備わる4つの支持部材5dは、それぞれの腕部5d1が上方から枠部材11dに、溶接などの方法で固定されて取り付けられる。
そして、装置本体10cを、支持部材5d、及び除振装置6を介して支持台11で支持すると、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
なお、補強部材5d2は、支持枠11bの内側に入り込むように構成されることが好適である。
さらに、試料室4に備わる4つの支持部材5dは、それぞれの腕部5d1が上方から枠部材11dに、溶接などの方法で固定されて取り付けられる。
そして、装置本体10cを、支持部材5d、及び除振装置6を介して支持台11で支持すると、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
なお、補強部材5d2は、支持枠11bの内側に入り込むように構成されることが好適である。
第3変形例に係る装置本体10cに取り付けられる支持部材5dは、例えば図11に示すように構成される。
図11に示すように、試料室4の外壁には、支持部材5dが取り付けられる側面の端部近傍に、溝部4eが形成される。溝部4eは、鉛直方向に沿って形成されその上端部は貫通していない。すなわち、溝部4eは、試料室4の下端側で開放し、上端側は閉塞している。
そして、溝部4eは、試料室4の外壁内部で段差をもって広がり、断面形状がT字型となっている。
そして、溝部4eの両側には、複数のねじ穴(図11には、10個のねじ穴を図示)4e1が形成される。
図11に示すように、試料室4の外壁には、支持部材5dが取り付けられる側面の端部近傍に、溝部4eが形成される。溝部4eは、鉛直方向に沿って形成されその上端部は貫通していない。すなわち、溝部4eは、試料室4の下端側で開放し、上端側は閉塞している。
そして、溝部4eは、試料室4の外壁内部で段差をもって広がり、断面形状がT字型となっている。
そして、溝部4eの両側には、複数のねじ穴(図11には、10個のねじ穴を図示)4e1が形成される。
支持部材5dは、断面形状がH字型のガイドレール5d3の側壁部5d4に腕部5d1が固定されて形成される。ガイドレール5d3は、試料室4に形成される溝部4eにスライド挿入される形状とする。
また、ガイドレール5d3の下方には、H字型の溝を閉塞する係止部材5d6を溶接などで固定してもよい。
また、ガイドレール5d3の下方には、H字型の溝を閉塞する係止部材5d6を溶接などで固定してもよい。
腕部5d1は、側壁部5d4に起立してガイドレール5d3に固定され、腕部5d1の下方には、補強部材5d2が連結される。補強部材5d2は、腕部5d1から側壁部5d4に向かうように、いわゆる筋交として備わって腕部5d1を補強する。
なお、腕部5d1と補強部材5d2は一体に形成されてもよい。
なお、腕部5d1と補強部材5d2は一体に形成されてもよい。
ガイドレール5d3の側壁部5d4には、複数の固定孔5d5が貫通して形成される。固定孔5d5は、ガイドレール5d3が試料室4の溝部4eにスライド挿入したときに、ねじ穴4e1に対応する位置に形成される。そして、ガイドレール5d3が試料室4の溝部4eにスライド挿入したとき、ボルト9などの締結部材を、固定孔5d5を介してねじ穴4e1に螺入することで、支持部材5dを試料室4に締結固定し取り付けられる。
このように、補強部材5d2を含んで支持部材5dを形成したことで、腕部5d1が補強されて支持部材5dの剛性が高くなるとともに、試料室4は下方の振動も補強部材5d2で抑制することができ、荷電粒子線装置1(図10参照)の振動をより好適に抑制することができる。
また、図12に示すように、腕部5d1をガイドレール5d3の長手方向略中央部に備え、腕部5d1の上下に、2つの補強部材5d2を備えて支持部材5d´を形成してもよい。
このように支持部材5d´を形成することで、試料室4(図11参照)に対する腕部5d1の上下方向の位置を変更することができる。
支持部材5d´は、腕部5d1が上方から枠部材11d(図10参照)に、溶接などで固定されることから、例えば図12に示すように、腕部5d1をガイドレール5d3の長手方向略中央部に備えることで、枠部材11dに対する試料室4の位置を上下方向に高くすることができる。
このように支持部材5d´を形成することで、試料室4(図11参照)に対する腕部5d1の上下方向の位置を変更することができる。
支持部材5d´は、腕部5d1が上方から枠部材11d(図10参照)に、溶接などで固定されることから、例えば図12に示すように、腕部5d1をガイドレール5d3の長手方向略中央部に備えることで、枠部材11dに対する試料室4の位置を上下方向に高くすることができる。
この構成は、荷電粒子線装置1(図10参照)を設置する周囲環境の制約(例えば地形的な制約)等で、例えば試料室4を低く設置できない場合に有効である。
なお、図11においては、溝部4eを試料室4の外壁に形成したが、これは限定されず、例えば、断面形状がT字型の溝が形成されるガイド部材を試料室4の外壁に固定して、ガイドレール5d3がスライド挿入される溝を形成してもよい。
図13は、装置本体の第4変形例を示す図、図14は、支持部材を固定する構造を示す図、図15は、荷電粒子線銃の周囲に磁場キャンセラを形成したことを示す図である。図13に示すように、本実施形態の第4変形例に係る装置本体10dは、支持台11の支持枠11bの4つの角部に向かうように、支持部材5eが取り付けられることを特徴とする。
すなわち、試料室4が支持台11の支持枠11bの内側に入り込んだときに、支持枠11bの4つの角部に向かうように、試料室4の上端部の角部から長尺の支持部材5eが、外方に向かって水平に突出して取り付けられる。
支持台11の支持枠11bには、4つの角部に4つの除振装置6が配設され、試料室4に取り付けられる支持部材5eは、除振装置6を介して支持台11の支持枠11bに下方から支持される。
すなわち、試料室4が支持台11の支持枠11bの内側に入り込んだときに、支持枠11bの4つの角部に向かうように、試料室4の上端部の角部から長尺の支持部材5eが、外方に向かって水平に突出して取り付けられる。
支持台11の支持枠11bには、4つの角部に4つの除振装置6が配設され、試料室4に取り付けられる支持部材5eは、除振装置6を介して支持台11の支持枠11bに下方から支持される。
支持部材5eを試料室4に固定する構造は限定するものではないが、例えば図14に示す構造が考えられる。
図14に示すように、試料室4の外壁の上端部には、断面形状がT字型の溝が形成されるガイド部材5e1が備わる。ガイド部材5e1は、T字型の溝が水平になるように、且つ幅狭部5e3の開口が外側を向くように、溶接などの方法で試料室4の外壁に固定される。
そして、ガイド部材5e1には、幅狭部5e3を挟んで上下に、例えば8つのねじ穴5e2が形成される。
図14に示すように、試料室4の外壁の上端部には、断面形状がT字型の溝が形成されるガイド部材5e1が備わる。ガイド部材5e1は、T字型の溝が水平になるように、且つ幅狭部5e3の開口が外側を向くように、溶接などの方法で試料室4の外壁に固定される。
そして、ガイド部材5e1には、幅狭部5e3を挟んで上下に、例えば8つのねじ穴5e2が形成される。
支持部材5eは、断面がH字型のガイドレール52の側壁部52aに、腕部53を固定してなる。
ガイドレール52は、試料室4に固定されるガイド部材5e1にスライド挿入される部材であって、側壁部52aには、ガイド部材5e1に形成されるねじ穴5e2と対応する位置に、固定孔52bが貫通して形成される。
ガイドレール52は、側壁部52aが外側になるように試料室4に備わるガイド部材5e1にスライド挿入され、ボルト9などの締結部材が、固定孔52bを介して、ガイド部材5e1に形成されるねじ穴5e2に螺入し、支持部材5eと試料室4は締結固定される。
ガイドレール52は、試料室4に固定されるガイド部材5e1にスライド挿入される部材であって、側壁部52aには、ガイド部材5e1に形成されるねじ穴5e2と対応する位置に、固定孔52bが貫通して形成される。
ガイドレール52は、側壁部52aが外側になるように試料室4に備わるガイド部材5e1にスライド挿入され、ボルト9などの締結部材が、固定孔52bを介して、ガイド部材5e1に形成されるねじ穴5e2に螺入し、支持部材5eと試料室4は締結固定される。
腕部53は、ガイドレール52の側壁部52aに起立して固定される。このとき、腕部53はガイドレール52の長手方向と所定の角度で固定される。
すなわち、ガイドレール52がガイド部材5e1に固定され、試料室4が、支持台11の支持枠11b(図13参照)の内側に入り込んだときに、支持枠11bの角部に向かうような角度で、腕部53は、ガイドレール52の側壁部52aに固定される。
すなわち、ガイドレール52がガイド部材5e1に固定され、試料室4が、支持台11の支持枠11b(図13参照)の内側に入り込んだときに、支持枠11bの角部に向かうような角度で、腕部53は、ガイドレール52の側壁部52aに固定される。
このような構成によって、支持部材5eを、試料室4(図13参照)の4つの角部に取り付けることができる。
そして、図13に示すように、装置本体10dを、支持部材5e、及び除振装置6を介して支持台11で下方から支持すると、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
なお、ガイド部材5e1のねじ穴5e2の数、及びガイドレール52の固定孔52bの数は、互いに等しければその数は8つに限定されない。
そして、図13に示すように、装置本体10dを、支持部材5e、及び除振装置6を介して支持台11で下方から支持すると、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
なお、ガイド部材5e1のねじ穴5e2の数、及びガイドレール52の固定孔52bの数は、互いに等しければその数は8つに限定されない。
また、図13に示すように、試料室4の下端部において、4つの角部からそれぞれ支持部材5eと平行に突出する、下部支持部材5e3を備えてもよい。下部支持部材5e3は支持部材5eより短く形成され、鉛直方向に沿って備わる補強部材5e4で、下部支持部材5e3の端部と支持部材5eとを連結する。
このように、下部支持部材5e3を備えることで、試料室4は下方の振動も抑制されることになり、荷電粒子線装置1の振動をより好適に抑制することができる。
このように、下部支持部材5e3を備えることで、試料室4は下方の振動も抑制されることになり、荷電粒子線装置1の振動をより好適に抑制することができる。
なお、図14には、ガイド部材5e1を試料室4に固定する構成を示したが、例えば試料室4の外壁に、断面がT字型の溝部を形成する構成であってもよい。
また、図15に示すように、隣り合う支持部材5eを、フレーム部材で互いに連結して上部支持枠5e5を形成し、隣り合う下部支持部材5e3を、フレーム部材で互いに連結して下部支持枠5e6を形成し、上部支持枠5e5の上方には、主に荷電粒子線銃2を囲むように上部枠部材5e7を形成する。
そして、支持部材5e、下部支持部材5e3、下部支持枠5e6、及び上部枠部材5e7を中空のフレーム部材で形成し、その中空部にコイル12を配設する。
さらに、コイル12に供給する電流を調節するコントローラ13を接続し、コイル12に供給する電流を調節する構成で、荷電粒子線銃2の周囲に磁気キャンセラを形成できる。
そして、支持部材5e、下部支持部材5e3、下部支持枠5e6、及び上部枠部材5e7を中空のフレーム部材で形成し、その中空部にコイル12を配設する。
さらに、コイル12に供給する電流を調節するコントローラ13を接続し、コイル12に供給する電流を調節する構成で、荷電粒子線銃2の周囲に磁気キャンセラを形成できる。
図16の(a)は、装置本体の第5変形例を示す図、(b)は、第5変形例に係る支持枠の構成を示す図である。図16の(a)に示すように、本実施形態の第5変形例に係る装置本体10eは、試料室4から外方に向かって水平に突出するフランジ状の支持部材5fが、試料室4の外壁の周囲に取り付けられて、支持部を形成することを特徴とする。
図16の(a)に示すように、フランジ状の支持部材5fは、その外形が、支持台11の支持枠11bの外形と略等しく形成される。そして、試料室4が支持枠11bの内側に入り込んだとき、フランジ状の支持部材5fの一部は、支持枠11bと上下方向に重なる。
さらに、支持台11の支持枠11bの、例えば角部には除振装置6が配設され、フランジ状の支持部材5fが支持枠11bに上方から重なる部分で、除振装置6が支持部材5fを下方から支持する。このような構成によって、装置本体10eは、フランジ状の支持部材5f、除振装置6を介して、支持台11に下方から支持される。
さらに、支持台11の支持枠11bの、例えば角部には除振装置6が配設され、フランジ状の支持部材5fが支持枠11bに上方から重なる部分で、除振装置6が支持部材5fを下方から支持する。このような構成によって、装置本体10eは、フランジ状の支持部材5f、除振装置6を介して、支持台11に下方から支持される。
フランジ状の支持部材5fは、試料室4の外壁と一体に形成してもよいし、図16の(b)に示すように、2つの板状部材5f1を、試料室4の外壁に取り付けて形成してもよい。
図16の(b)に示すように、上面視でコ字型の板状部材5f1の切り欠き5f2に試料室4を嵌め込み、対向する側からもう一枚の例えば同形状の板状部材5f1を同様に嵌め込む。
そして、試料室4を挟むように備わる2枚の板状部材5f1の端部を互いに当接させ、その当接部分を溶接等で固定する。さらに、例えば試料室4の外壁と板状部材5f1とを溶接等で固定することで、フランジ状の支持部材5fからなる支持部を形成できる。
図16の(b)に示すように、上面視でコ字型の板状部材5f1の切り欠き5f2に試料室4を嵌め込み、対向する側からもう一枚の例えば同形状の板状部材5f1を同様に嵌め込む。
そして、試料室4を挟むように備わる2枚の板状部材5f1の端部を互いに当接させ、その当接部分を溶接等で固定する。さらに、例えば試料室4の外壁と板状部材5f1とを溶接等で固定することで、フランジ状の支持部材5fからなる支持部を形成できる。
このとき、例えば、試料室4の外壁の周囲に、水平方向に沿った凹溝4fを形成するとともに、2枚の板状部材5f1の切り欠き5f2が、凹溝4fに嵌り込む構成とすれば、板状部材5f1を、より強固に試料室4に固定できる。
このような構成によって、フランジ状の支持部材5fを、試料室4の外壁に取り付けることができる。
そして、装置本体10eを、支持部材5f、及び除振装置6を介して支持台11で下方から支持すると、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
また、フランジ状の支持部材5fは、試料室4の外壁の周囲に接するように備わることから、装置本体10eの荷重をフランジ状の支持部材5fに好適に分散することができる。
そして、装置本体10eを、支持部材5f、及び除振装置6を介して支持台11で下方から支持すると、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
また、フランジ状の支持部材5fは、試料室4の外壁の周囲に接するように備わることから、装置本体10eの荷重をフランジ状の支持部材5fに好適に分散することができる。
図17は、装置本体の第6変形例を示す図、図18は、第6変形例に係る支持部の構成を示す図である。
図17に示すように、本実施形態の第6変形例に係る装置本体10fは、試料室4の外壁の全ての側面に、複数の支持部材5g(図17には、各側面5本の支持部材5gが図示される)を取り付け、支持台11の支持枠11bに、例えば4つの除振装置6を介して支持される枠部材11dに、上方から溶接などで固定される。
このような構成によって、装置本体10fは、支持台11に、支持部材5g、除振装置6及び枠部材11dを介して下方から支持され、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
図17に示すように、本実施形態の第6変形例に係る装置本体10fは、試料室4の外壁の全ての側面に、複数の支持部材5g(図17には、各側面5本の支持部材5gが図示される)を取り付け、支持台11の支持枠11bに、例えば4つの除振装置6を介して支持される枠部材11dに、上方から溶接などで固定される。
このような構成によって、装置本体10fは、支持台11に、支持部材5g、除振装置6及び枠部材11dを介して下方から支持され、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
図18に示すように、試料室4の上端部の周囲には、断面形状がT字型の溝が形成されるガイド部材4gが備わる。ガイド部材4gは、T字型の溝が試料室4の上端部と平行になるように、且つ開口端が外側を向くように、溶接などの方法で試料室4の外壁に固定される。
ガイド部材4gに形成されるT字型の溝の幅広部4g1には、ベース板4hがスライド挿入されて備わる。ベース板4hには、試料室4に取り付けられる支持部材5gの数の2倍に相当する数のねじ穴4h1が、T字型の溝の幅狭部4g2の位置に形成される。
ガイド部材4gに形成されるT字型の溝の幅広部4g1には、ベース板4hがスライド挿入されて備わる。ベース板4hには、試料室4に取り付けられる支持部材5gの数の2倍に相当する数のねじ穴4h1が、T字型の溝の幅狭部4g2の位置に形成される。
支持部材5gは、ガイド部材4gに形成されるT字型の溝の幅狭部4g2に入り込む大きさのフランジ部5g2に、腕部5g1が固定されて形成される。腕部5g1はフランジ部に起立して固定され、フランジ部5g2には、腕部5g1を挟んで2つの固定孔5g3が貫通して開口する。
支持部材5gは、フランジ部5g2がガイド部材4gに形成されるT字型の溝の幅狭部4g2に入り込むように備わる。
そして、ボルト9などの締結部材が、フランジ部5g2に開口した固定孔5g3を介して、ガイド部材4gのT字型の溝にスライド挿入されたベース板4hに形成されたねじ穴4h1に螺入し、支持部材5gとベース板4hを締結固定する。
そして、ボルト9などの締結部材が、フランジ部5g2に開口した固定孔5g3を介して、ガイド部材4gのT字型の溝にスライド挿入されたベース板4hに形成されたねじ穴4h1に螺入し、支持部材5gとベース板4hを締結固定する。
このとき、支持部材5gとベース板4hとでガイド部材4gを挟持し、支持部材5gがガイド部材4gに対して固定される構成が好適である。
このため、例えば腕部5g1は、ガイド部材4gに形成されるT字型の溝の幅狭部4g2の幅より縦長の部材で形成され、腕部5g1の上端部及び下端部の少なくとも一方は、フランジ部5g2の上端部、又は下端部から突出する構成が好ましい。
このため、例えば腕部5g1は、ガイド部材4gに形成されるT字型の溝の幅狭部4g2の幅より縦長の部材で形成され、腕部5g1の上端部及び下端部の少なくとも一方は、フランジ部5g2の上端部、又は下端部から突出する構成が好ましい。
このように、複数の支持部材5g(例えば、5つの支持部材5g)をベース板4hに固定し、試料室4の外壁の側面に複数の支持部材5gを取り付けることができる。
このとき、隣接する支持部材5gのフランジ部5g2の端部は、互いに当接する構成が好ましい。
このとき、隣接する支持部材5gのフランジ部5g2の端部は、互いに当接する構成が好ましい。
そして、このような構成の支持部材5gを試料室4の外壁の全ての側面に取り付けることで、試料室4の外壁の全ての側面に、複数(例えば5つ)の支持部材5gを取り付けることができる。
また、試料室4の外壁の側面では、複数の支持部材5gを横並びに隣接して配置したことで、一つの支持部材5gの回りに発生するモーメントを、隣接する他の支持部材5gで抑制することができ、試料室4の傾きや回転の発生を抑制できる。このことによって、装置本体10fの振動を抑制できる。
したがって、荷電粒子線装置1(図1参照)の振動を効果的に抑制できる。
したがって、荷電粒子線装置1(図1参照)の振動を効果的に抑制できる。
さらに、第6変形例に係る装置本体10fは、図17に示すように複数(例えば、5つ)の支持部材5gを介して、支持台11の枠部材11dに固定されることから、装置本体10fの荷重を好適に分散することができる。
図19は、装置本体の第7変形例を示す図である。
例えば荷電粒子線装置1を設置する周囲環境の制約(例えば地形的な制約)等によって、試料室4が支持台11の支持枠11bの内側に入り込む形態が好適でない場合がある。
例えば荷電粒子線装置1を設置する周囲環境の制約(例えば地形的な制約)等によって、試料室4が支持台11の支持枠11bの内側に入り込む形態が好適でない場合がある。
このような場合、図19に示すように、例えば、4本のフレーム部材5h1を連結して井桁状の支持部材5hを形成し、井桁状の支持部材5hの矩形の中央部を試料室4の底部に固定して、装置本体10gを形成する。
このとき、各フレーム部材5h1に切込み5h2を2箇所ずつ形成し、各フレーム部材5h1を、切込み5h2が互いに嵌り込むように連結することで、支持部材5hの剛性を高めることができる。
なお、支持部材5hを形成する各フレーム部材5h1を、溶接などの方法で互いに固定してもよい。
また、支持部材5hは、試料室4に溶接等で固定すればよい。または、図示しないボルト等の締結部材で締結固定すればよい。
このとき、各フレーム部材5h1に切込み5h2を2箇所ずつ形成し、各フレーム部材5h1を、切込み5h2が互いに嵌り込むように連結することで、支持部材5hの剛性を高めることができる。
なお、支持部材5hを形成する各フレーム部材5h1を、溶接などの方法で互いに固定してもよい。
また、支持部材5hは、試料室4に溶接等で固定すればよい。または、図示しないボルト等の締結部材で締結固定すればよい。
この場合、井桁状の支持部材5hから四方に広がる8本の延伸部5h3が、試料室4から外方に向かって水平に突出して、支持部を形成する。
そして、支持台11には、支持枠11bと上面視で同形状の枠部材11dが、例えば4つの除振装置6を介して支持され、井桁状の支持部材5hの8本の延伸部5h3は、上方から枠部材11dに、溶接などの方法で固定される。
このような構成によって、装置本体10gは、支持台11に、井桁状の支持部材5h、除振装置6、及び枠部材11dを介して支持され、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
このような構成によって、装置本体10gは、支持台11に、井桁状の支持部材5h、除振装置6、及び枠部材11dを介して支持され、図1、図2に示す構造と同等の効果を奏することができる。
第7変形例に係る装置本体10gにおいても、例えば試料室4の下方に排気システム8が備わる構成の場合、排気システム8が、井桁状の支持部材5hの矩形の中央部の内側に入り込む構成とすれば、装置本体10gの支持台11に対する重心位置を低くすることができる。したがって、荷電粒子線装置1の重心位置を低い位置に設定できることになり、荷電粒子線装置1の安定性が向上する。
第7変形例における装置本体10gは、井桁状の支持部材5hを介し、8本の延伸部5h3で支持台11の支持枠11bに支持される枠部材11dに固定されることから、装置本体10gは、枠部材11dに確実に固定される。すなわち、枠部材11dと装置本体10gとの間の剛性を高めることができ、装置本体10gの振動を抑制できる。
したがって、荷電粒子線装置1の振動を効果的に抑制できる。
したがって、荷電粒子線装置1の振動を効果的に抑制できる。
また、装置本体10gは、8本の延伸部5h3を介して支持台11の枠部材11dに支持されることから、装置本体10gの荷重を8本の延伸部5h3に好適に分散することができる。
また、本実施形態に係る荷電粒子線装置1(図1参照)には、アクティブマスダンパを備える構成であってもよい。
図20は、支持部材にアクティブマスダンパを備えたことを示す図である。
図20に示すように、試料室4に取り付けられる支持部材5aを中空のフレーム部材で構成し、その中空部に水平・垂直方向の振動を制振させるための、アクティブマスダンパ14を配設する構成としてもよい。この構成により、試料室4が備わる装置本体10(図1参照)の振動をより効果的に抑制できる。そして、アクティブマスダンパ14を支持部材5aの内部に配設できるため、新たにスペースを確保することなく、アクティブマスダンパ14を備えられる。
図20は、支持部材にアクティブマスダンパを備えたことを示す図である。
図20に示すように、試料室4に取り付けられる支持部材5aを中空のフレーム部材で構成し、その中空部に水平・垂直方向の振動を制振させるための、アクティブマスダンパ14を配設する構成としてもよい。この構成により、試料室4が備わる装置本体10(図1参照)の振動をより効果的に抑制できる。そして、アクティブマスダンパ14を支持部材5aの内部に配設できるため、新たにスペースを確保することなく、アクティブマスダンパ14を備えられる。
また、本実施形態に係る荷電粒子線装置1(図10参照)には、例えば試料室4(図10参照)を水平方向に駆動する水平駆動手段、および試料室4を鉛直方向に駆動する鉛直駆動手段を備える構成であってもよい。
図21は、荷電粒子線装置に水平駆動手段を備えたことを示す図である。
図21に示すように、試料室4の支持部材5dと支持台11の間に枠部材11dが介在する構成の場合、試料室4に取り付けられる支持部材5dを、アクチュエータ等で駆動される水平駆動手段15を介して枠部材11dで支持し、装置本体10c´が枠部材11dに対して水平方向に駆動可能に備わる構成としてもよい。
このように構成することで、例えば装置本体10c´に図示しない分析装置等を新たに設置し、装置本体10c´の重心位置が変わった場合であっても、装置本体10c´の位置を水平方向に駆動することで、装置本体10c´の重心位置を移動できる。そして、除振装置6にかかる荷重を均等にすることができ、荷電粒子線装置1を安定させることができる。
図21は、荷電粒子線装置に水平駆動手段を備えたことを示す図である。
図21に示すように、試料室4の支持部材5dと支持台11の間に枠部材11dが介在する構成の場合、試料室4に取り付けられる支持部材5dを、アクチュエータ等で駆動される水平駆動手段15を介して枠部材11dで支持し、装置本体10c´が枠部材11dに対して水平方向に駆動可能に備わる構成としてもよい。
このように構成することで、例えば装置本体10c´に図示しない分析装置等を新たに設置し、装置本体10c´の重心位置が変わった場合であっても、装置本体10c´の位置を水平方向に駆動することで、装置本体10c´の重心位置を移動できる。そして、除振装置6にかかる荷重を均等にすることができ、荷電粒子線装置1を安定させることができる。
また、試料室4(図21参照)と支持部材5d(図21参照)の間に鉛直駆動手段を備える構成であってもよい。
図22は、荷電粒子線装置に鉛直駆動手段を備えたことを示す図である。
図22に示すように、例えば試料室4の内部にアクチュエータ等で駆動する鉛直駆動手段17を備え、鉛直駆動手段17で支持部材5dを支持し、支持部材5dが試料室4の外壁に形成される溝部4eに沿って鉛直方向に摺動するように構成してもよい。
図22は、荷電粒子線装置に鉛直駆動手段を備えたことを示す図である。
図22に示すように、例えば試料室4の内部にアクチュエータ等で駆動する鉛直駆動手段17を備え、鉛直駆動手段17で支持部材5dを支持し、支持部材5dが試料室4の外壁に形成される溝部4eに沿って鉛直方向に摺動するように構成してもよい。
このように、鉛直駆動手段17を備えることで、試料室4を支持台11(図21参照)に対して鉛直方向に駆動することができる。したがって、装置本体10c´(図21参照)の重心位置が鉛直方向に変わった場合に、試料室4を鉛直方向に駆動することで、例えば装置本体10c´の重心位置を好適な位置に移動することができ、装置本体10c´が備わる荷電粒子線装置1(図21参照)を安定させることができる。
また、試料室4を鉛直上方に駆動することで、試料室4に備わるステージ40(図2参照)等の交換が容易になる。
また、試料室4を鉛直上方に駆動することで、試料室4に備わるステージ40(図2参照)等の交換が容易になる。
なお、荷電粒子線装置1(図21参照)は、水平駆動手段15(図21参照)と鉛直駆動手段17(図22参照)を共に備える構成であってもよいし、水平駆動手段15、または鉛直駆動手段17のどちらか一方を備える構成であってもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る荷電粒子線装置は、支持台をフレーム構造体とし、荷電粒子線装置の装置本体に取り付けられる支持部材を、除振装置を介して下方から支持する構成とした。このとき、装置本体の少なくとも一部を、除振装置が支持部材を支持する高さより低くすることで、荷電粒子線装置の重心位置を低くした。この構成によって、荷電粒子線装置の安定性を向上することができ、仮に設置面が振動した場合であっても荷電粒子線装置の振動を好適に抑制できるという優れた効果を奏する。
また、支持台をフレーム構造体としたことで、装置本体の荷重を、支持台を構成するフレーム部材に好適に分散することができ、荷重の集中点を形成しない。このことによって、強度設計が容易になって設計コストを低減できるという優れた効果を奏する。さらに、例えばメンテナンスの頻度を少なくすることができ、運用コストを低減できるという優れた効果を奏する。
また、支持台をフレーム構造体としたことで、装置本体の荷重を、支持台を構成するフレーム部材に好適に分散することができ、荷重の集中点を形成しない。このことによって、強度設計が容易になって設計コストを低減できるという優れた効果を奏する。さらに、例えばメンテナンスの頻度を少なくすることができ、運用コストを低減できるという優れた効果を奏する。
なお、試料室に取り付けられる支持部材は、例えば中空のフレーム部材や、断面形状がT字型、H字型のフレーム部材を使用すればよい。このようなフレーム部材を使用することで、中実のフレーム部材を使用した場合より、荷電粒子線装置の軽量化を図ることができる。
また、例えば図11に示すように、試料室に形成される鉛直方向の溝部に支持部材が取り付けられる構造の場合、試料室が上下に移動できるように、例えば溝部にリフト装置を設置する構成であってもよい。この構成により、例えば撮像時には試料室を下げ、観察試料の交換時やメンテナンスのときには試料室を上げることができ、荷電粒子線装置が安定するとともに、観察試料の交換やメンテナンスを容易にすることができる。
1 荷電粒子線装置
2 荷電粒子線銃
4 試料室
5a、5c、5d、5e、5g 支持部材(長尺の支持部材、支持部)
5b 支持部材(枠状の支持部材)
5b1 角部(支持部)
5f 支持部材(フランジ状の支持部材、支持部)
5h 支持部材(井桁状の支持部材、支持部)
6 除振装置
10、10a〜10g 装置本体
11 支持台(フレーム構造体)
11b1 フレーム部材(設置面に平行なフレーム部材)
14 アクティブマスダンパ
15 水平駆動手段
17 鉛直駆動手段
41 観察試料
2 荷電粒子線銃
4 試料室
5a、5c、5d、5e、5g 支持部材(長尺の支持部材、支持部)
5b 支持部材(枠状の支持部材)
5b1 角部(支持部)
5f 支持部材(フランジ状の支持部材、支持部)
5h 支持部材(井桁状の支持部材、支持部)
6 除振装置
10、10a〜10g 装置本体
11 支持台(フレーム構造体)
11b1 フレーム部材(設置面に平行なフレーム部材)
14 アクティブマスダンパ
15 水平駆動手段
17 鉛直駆動手段
41 観察試料
Claims (9)
- 荷電粒子線を観察試料に照射する荷電粒子線銃が前記観察試料を収納する試料室に取り付けられた装置本体を、除振装置を介してフレーム構造体で支持する荷電粒子線装置であって、
前記フレーム構造体を構成するフレーム部材のうち、当該フレーム構造体の設置面に平行なフレーム部材に備わる前記除振装置が、前記試料室から外方に向かって水平に突出するように形成される支持部を鉛直下方から支持し、
前記装置本体の少なくとも一部は、前記除振装置が前記支持部を支持する高さより低い位置にあることを特徴とする荷電粒子線装置。 - 水平方向に延伸する長尺の支持部材が、前記試料室の外壁に取り付けられ、
前記支持部材の少なくとも1つの端部が、前記試料室から外方に向かって水平に突出し、前記支持部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。 - 前記試料室に外挿される枠状の支持部材の角部が、前記試料室から外方に向かって水平に突出し、前記支持部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。
- 前記試料室の外壁に形成され、前記試料室から外方に向かって水平に突出するフランジ状の支持部材で、前記支持部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。
- 複数の支持部材が井桁状に組み合わされて前記試料室の外壁の底部に固定され、
前記井桁状に組み合わされた前記複数の支持部材の端部が、前記試料室から外方に向かって水平に突出し、前記支持部を形成することを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。 - 前記フレーム構造体を中空のフレーム部材で構成するとともに、
前記中空のフレーム部材の中空部にコイルを配設して、磁場キャンセラを構成することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の荷電粒子線装置。 - 前記フレーム構造体を中空のフレーム部材で構成するとともに、
前記中空のフレーム部材の中空部にアクティブマスダンパを配設することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の荷電粒子線装置。 - 前記除振装置は、フレーム部材で構成される支持枠を鉛直下方から支持するとともに、
前記支持枠は、前記支持部を水平方向に駆動する水平駆動手段を介して、前記支持部を鉛直下方から支持し、
前記試料室は、前記水平駆動手段で、前記支持枠に対して水平方向に駆動されることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の荷電粒子線装置。 - 前記支持部と前記試料室の間には、鉛直駆動手段が備わり、
前記試料室は、鉛直駆動手段によって、前記支持部に対して鉛直方向に駆動されることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の荷電粒子線装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008138443A JP2009289468A (ja) | 2008-05-27 | 2008-05-27 | 荷電粒子線装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013016492A (ja) * | 2011-07-04 | 2013-01-24 | Integrated Dynamics Engineering Gmbh | 走査型電子顕微鏡及び透過型電子顕微鏡において用いる統合可能な(integrable)磁界補償 |
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-
2008
- 2008-05-27 JP JP2008138443A patent/JP2009289468A/ja active Pending
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