JP2009287783A - 空気弁、及び空気弁付き消火栓 - Google Patents

空気弁、及び空気弁付き消火栓 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストを低減でき、しかも施工が簡単に行える空気弁、及び空気弁付き消火栓を、低コストで提供する。
【解決手段】空気弁1は、その上端2に通気孔3を開放した直立姿勢の筒状ケーシング4と、筒状ケーシング4の内部に昇降自在に挿入された上下方向に長尺な柱状フロート弁5と、筒状ケーシング4の内部における通気孔3の周囲に設けられ給水から浮力を受けて上昇する柱状フロート弁5を密着させる弁座6とを備える。空気弁付き消火栓8は、そのバルブハウジング13の側部に、空気弁1を取付けている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、水道管の内部又はその付近の管路に溜まる気泡、空気、又はその他のガス(以下で「空気等」と記す。)を管外へ排気する汎用の空気弁、及びこのような空気弁が取付けられた消火栓に関する。
図9に示すように、従来例の空気弁101は、その上部に排気口102を有するケーシング103内に、球体フロート弁104と共にこの上側を覆う軽量な弁体105を投入したものが周知である。弁体105の下面には、球体フロート弁104に密着可能なパッキン材106を設けている。弁体105及びパッキン材106は、それぞれを上下に貫く通気孔107を形成している。ケーシング103の下部周縁には、図に表れていない水道管に接合する継手フランジ108を設けている。
上記の水道管からケーシング103の内部へ給水が導入されると、ケーシング103内に滞留している空気は、水圧に推されて排気口102から急速に排気される。同時に、球体フロート弁104と共に弁体105は給水中に浮き上がる。これにより、図10に示すように、弁体105がケーシング103の上部に密着して排気口102を塞ぎ、更に球体フロート弁104が通気孔107を塞ぐため、ケーシング103内は完全に密封される。
この状態で、上記の水道管からケーシング103内へ空気等が給水に混じって侵入し、ケーシング103内の上部に空洞ができると、その分、球体フロート弁104は下降する。一方、ケーシング103内には所定の内圧(水圧又は気圧)が加わっているので、この内圧によって弁体105は押し上げられたままとなる。
従って、ケーシング103の排気口102は弁体105によって塞がれ続けるが、ケーシング103内の空気等は、球体フロート弁104と弁体105との間の空隙、更には通気孔107を経て、ケーシング103の外方へ放出される。尚、空気弁101の清掃等を行うに際しては、継手フランジ108の上側に設けた開閉弁109により、ケーシング103内と水道管とを遮断できる。
この他の空気弁に係る技術は下記の特許文献に開示されている。
特開2001−254404号公報
従来例の空気弁101を地下に埋設した水道管、或いは橋梁等の内側に配管された水道管に納まり良く取付けるには、空気弁101の小型化が不可避な課題である。このような施工現場の要請を満たすには、先ず球体フロート弁104及び弁体105の小型化を果たす必要がある。しかしながら、球体フロート弁104及び弁体105の体積は、給水中に所定の浮力にて浮き上がるような比重を確保することに加え、水圧に対する応答性を考慮して所定の重量になるよう設定されている。従って、球体フロート弁104及び弁体105を単に縮小することはできない。この点が、空気弁101の小型化を妨げている。
また、上記の水圧は各種の水道管に固有の値が設定されているので、この水圧の値に逐一対応して、球体フロート弁104と弁体105の形状や寸法を変更することにより、それぞれの重量又は比重を増減する必要がある。しかしながら、このような形状や寸法の変更に伴ってケーシング103の内径も変更する必要が生じるので、空気弁101の製造又は施工を行うには、球体フロート弁104、弁体105、及びケーシング103を、それぞれの重量別、比重別、又は寸法別に多数準備しなければならない。従って、空気弁101の製造コスト、又はその施工に要する手間が不要に増大することが問題となる。
本発明の目的は、空気弁自体の小型化、及び空気弁を取付けた消火栓の小型化に加え、それぞれの製造コストの低減及び施工の簡略化を達成することにある。
本発明に係る空気弁は、給水を内部へ導入し上端に通気孔を開放した直立姿勢の筒状ケーシングと、該筒状ケーシング内に昇降自在に挿入された上下方向に長尺な柱状フロート弁と、前記筒状ケーシング内の前記通気孔の周囲に設けられ前記給水から浮力を受けて上昇する前記柱状フロート弁を密着させる弁座とを備えることを特徴とする。
更に、本発明に係る空気弁は、前記柱状フロート弁の重量又は比重を増減させることにより、前記柱状フロート弁が前記給水から受ける浮力を調整できることを特徴とする。
更に、本発明に係る空気弁は、前記筒状ケーシングの外部に設けられる排気路を備え、該排気路の一方を前記通気孔に接続し、前記排気路の他方を、前記筒状ケーシングの上端より低い位置に開放したことを特徴とする。
また、本発明に係る空気弁付き消火栓は、水道管に接合可能な継手フランジを周縁に設けた給水口及び該給水口を経て前記水道管から供給される給水が放出可能な放水口を有するバルブハウジングと、該バルブハウジングに内装され前記給水口を開閉する開閉弁と、上端に通気孔を開放し直立姿勢で前記継手フランジの上側に配置される筒状ケーシングと、前記バルブハウジングから前記筒状ケーシング内へ給水を導入する連通路と、前記筒状ケーシング内に昇降自在に挿入された上下方向に長尺な柱状フロート弁と、前記筒状ケーシング内の前記通気孔の周囲に設けられ前記給水から浮力を受けて上昇する前記柱状フロート弁を密着させる弁座とを備えることを特徴とする。
本発明に係る空気弁を構成する柱状フロート弁は、その上下方向に長尺な形状であるので、これを挿入する筒状ケーシングを含めた当該空気弁の全体の幅寸法を抑えられる。しかも、従来例の技術に比較して、空気等を急速に排気することを企図した弁体を省略しているので、この弁体が占めていたスペース分、当該空気弁の高さ寸法も抑えられる。従って、当該空気弁の大幅な小型化を達成することができ、当該空気弁を地下に埋設した水道管、或いは橋梁等の内側に配管された水道管に納まり良く取付けることができる。更には、当該空気弁の小型化に伴って、例えばこれを消火栓に取付けた場合、このような空気弁付き消火栓の全体を一層小型化することができる。
更に、本発明に係る空気弁によれば、直立した筒状ケーシング内へ給水を導入して、筒状ケーシング内を給水で満たすと、この給水から浮力を受けて柱状フロート弁が上昇して弁座に密着する。これにより通気孔が塞がれることになり、筒状ケーシングが完全に密封される。この状態で、空気等が給水に混じって筒状ケーシング内へ侵入すると、その分、筒状ケーシング内の給水が退けられ、筒状ケーシング内の水位が下降する。
このような水位の下降に伴って柱状フロート弁も下降するので、柱状フロート弁は弁座から下方へ乖離する。筒状ケーシング内の水圧は大気圧よりも高く設定されているので、この水圧に推されて空気等は、柱状フロート弁と弁体との間の空隙、更には通気孔を経て、筒状ケーシングの外部へ排気される。そして、空気等が総て筒状ケーシングの外部へ排気されると、筒状ケーシング内の水位が回復するので、再度、筒状ケーシング内は給水で満たされる。
以上の動作は、筒状ケーシング内に加わることが予想される水圧の高低に応じて、柱状フロート弁の重量又は比重を変化させるだけで、適切に行うことができる。柱状フロート弁の重量又は比重は、例えば、柱状フロート弁の上下方向の全長の長短、或いは柱状フロート弁に占める中空部の割合によって決まるので、施工現場又は製造工場において、柱状フロート弁を所望の長さに変更、或いは柱状フロート弁に中空部を形成するだけで、あらゆる水圧に対応するような仕様変更を、迅速且つ容易に行うことができる。
従って、当該空気弁によれば、従来のように各種の水道管毎に設定されている固有の水圧に逐一対応して、柱状フロート弁以外の空気弁の主要な構成部品、特に筒状ケーシングのような金属製品を造り替え、或いは種々の仕様(寸法)毎に多数準備する手間を省くことができる。これにより、当該空気弁に係る製造コスト、又はその施工に要する手間を大幅に減少することができる。
更に、本発明に係る空気弁によれば、筒状ケーシングの外部に設けられる排気路の一方を通気孔に接続しているので、通気孔から筒状ケーシングの外部へ排気された空気等は、排気路へ総て流れ込み排気路を通って、排気路の他方へ至る。そして、排気路の他方は、筒状ケーシングの上端より低い位置に開放しているので、空気等は排気路の他方から良好に大気中へ排気されるが、雨水等が排気路の他方ら通気孔へ向かって逆行するのは阻止される。
従って、当該空気弁を例えば水道管に取付け、これを水道管と共に地下に埋設した場合に、雨水等が通気孔付近まで浸入するのを阻止できるので、当該空気弁の筒状ケーシングが腐食したり、雨水に混じった埃等により通気孔が目詰まりする等のトラブルを未然に防止することができる。
また、本発明に係る空気弁付き消火栓によれば、バルブハウジングに内装された開閉弁の開閉状態に関わり無く、バルブハウジングの給水口から筒状ケーシング内へ達する連通路を経て、筒状ケーシング内に給水を導入できる。また、当該空気弁付き消火栓を実際に設置する場所は、上下方向に延びる水道管の末端(上端)であるので、このような水道管に溜まる空気等は連通路を通って筒状ケーシング内へ至る。これにより、筒状ケーシング内に挿入した柱状フロート弁が既述の動作をすることになる。従って、当該空気弁付き消火栓は、上記の空気等を通気孔から常時排気し、既述の効果を達成することができる。
しかも、給水口が開閉弁によって開閉される箇所よりも高い位置であれば、筒状ケーシングを、バルブハウジングの何処にでも自由に配置できる。従って、筒状ケーシングをバルブハウジングの側面に近接して配置すれば、当該空気弁付き消火栓の全高を大幅に抑えることができる。しかも、この場合、筒状ケーシングの下端から給水口に至る連通路を最短化できるので、当該空気弁付き消火栓の全体を一層小型化することができる。
本発明の実施の形態に係る空気弁の断面図。 本発明の実施の形態に係る空気弁の使用例を示す断面図。 本発明の実施の形態に係る空気弁の要部の変形例を示す断面図。 本発明の実施の形態に係る空気弁付き消火栓を破断した側面図。 本発明の実施の形態に係る空気弁付き消火栓の要部を破断した側面図。 本発明の実施の形態に係る空気弁の第1の変形例を示す断面図。 本発明の実施の形態に係る空気弁の第2の変形例を示す断面図。 本発明の実施の形態に係る空気弁の第3の変形例の要部を破断した側面図。 従来例の空気弁の断面図。 従来例の空気弁の動作例を示す断面図。
本発明の実施の形態に係る空気弁、及び空気弁付き消火栓について、以下で図面に基づき説明する。
図1に示すように、空気弁1は、その上端2に通気孔3を開放した直立姿勢の筒状ケーシング4と、筒状ケーシング4の内部に昇降自在に挿入された上下方向に長尺な柱状フロート弁5と、筒状ケーシング4の内部における通気孔3の周囲に設けられ図に表れていない水に浮き上がる柱状フロート弁5を密着させる弁座6とを備えるものである。
筒状ケーシング4は、その内部へ下端40の端口を経て水を導入するシリンダ41と、シリンダ41の上端42の端口を塞ぐエンドブロック43と、を設けている。シリンダ41の上端42に接合してエンドブロック43の周面及び上面を覆うエンドキャップ44を設けている。例えば、シリンダ41の上端42付近の内周面に雌ねじを形成する一方、この雌ねじに、エンドブロック43の外周面に形成した雄ねじを締付けることにより、シリンダ41とエンドブロック43とを接合しても良い。また、シリンダ41の上端42付近の外周面に雄ねじを形成する一方、この雄ねじに、エンドキャップ44の内周面に形成した雌ねじを締付けることにより、シリンダ41とエンドキャップ44とを接合しても良い。
以上のように、シリンダ41、エンドブロック43、及びエンドキャップ44の相互の接合は、柱状フロート弁5の交換が容易にできるように着脱自在であることが望ましい。特に、シリンダ41に対してエンドキャップ44を回転させるだけで、その着脱ができるようにすれば、図9に示した従来例のように、排気口を覆う蓋を貫く複数本のボルト(図示は代表の1本)によって締付ける手間を省くことができる。
以下に説明する複数の部材同士の接合は、上記のような機械的な螺合の他、溶接又は接着により強固に成される。個々の部材同士の接合箇所に係る説明は省略する。
エンドブロック43の下面には弁座6を形成している。エンドキャップ44はその下面を開放し、更に周面の適所に排気口45を形成している。エンドブロック43の周面及び上面と、エンドキャップ44の内面との間には隙間を確保している。この隙間が、筒状ケーシング4の外部に設けられる排気路7となる。弁座6は、球面状の凹部であり、凸状の球面である柱状フロート弁5の上端51に対面する。弁座6の中央部には開口60を設け、開口60に略円錐状のパッキン材30を嵌入している。パッキン材30の中心を貫いて通気孔3を形成している。通気孔3の配置は、柱状フロート弁5の上端51の頂点に対応している。パッキン材30の下端は、弁座6より僅かに下方へ突出し、柱状フロート弁5の上端51に確実に密着できる。
柱状フロート弁5として、その上下方向に延びる長尺な形状、詳しくは、図中の水平方向に一致する幅方向の寸法よりも、図中の上下方向に一致する全長が大きな形状を適用している。これは、筒状ケーシング4の内部で柱状フロート弁5が反転したり、傾斜姿勢になるのを防止して、柱状フロート弁5の上端51を弁座6に常時向けられるという利点を得るためである。この利点は、柱状フロート弁5の上下方向の全長を図示の寸法より短縮しても、又は延長しても同様である。柱状フロート弁5の材質としては、例えば、合成発泡樹脂のように水より比重が小さく、しかも水に長年浸けていても腐食が起らないものが望ましい。
図2は、空気弁1の使用例として、筒状ケーシング4のシリンダ41を継手管46を介して分水柱47に接続した形態を表している。この場合、シリンダ41の下端40付近の外周面に雄ねじを形成する一方、この雄ねじに、継手管46の内周面に形成した雌ねじを締付けることにより、シリンダ41と継手管46とを接合しても良い。また、分水柱47の上端48付近の外周面に雄ねじを形成する一方、この雄ねじに、継手管46の内周面に形成した雌ねじを締付けることにより、継手管46と分水柱47とを接合しても良い。
分水柱47は、その内部へ下端49の端口を経て水道水を導入できる。更に、水道水は分水柱47の内部から継手管46を経て、上記の通りシリンダ41内へ導入される。このような水道水を以下で「給水」と記す。図中の一点鎖線CLを境にして、柱状フロート弁5の2つの状態を表している。即ち、一点鎖線CLの右側は、給水から浮力を受けて上昇している柱状フロート弁5が、その上端51をパッキン材30の下端に密着させた状態である。一点鎖線CLの左側は、筒状ケーシング4の内部の水位が下降に伴って柱状フロート弁5が降下した状態である。柱状フロート弁5の昇降については後で詳しく述べる。
図3は、空気弁1の変形例として、エンドブロック43をシリンダ41に上下方向へ滑り接触できるよう挿入し、エンドブロック43とエンドキャップ44の間に、プレッシャコイルスプリング71を挟み込み、エンドブロック43を下方へ押圧する一方、掛止ストパ72が、エンドブロック43をシリンダ41の上端42付近の高さに保持するよう構成した形態を表している。プレッシャコイルスプリング71は、冬季等に給水が凍結し膨張するに至った場合に、パッキン材30が潰れるのを防止し、更にその他の部材の損傷を防止するためのダンパ効果を奏する。
また、図2と図3を比較すれば明らかなように、エンドブロック43がシリンダ41の上端42から浮き上がらないように、パッキン材30をエンドキャップ44で直接に押さえても良いが、これでは、上記のようにシリンダ41の上端42付近にエンドキャップ44を締付ける場合の締め加減、言い換えればエンドブロック43とエンドキャップ44との間隔が僅かながら増減すると、パッキン材30を介してエンドブロック43が押さえられる強さが変化する。そこで、エンドブロック43とエンドキャップ44の間隔が増減する分、プレッシャコイルスプリング71が伸縮できるようにすれば、エンドブロック43が押さえられる強さは、上記の締め加減に関わらず一定になる。
上記の実施例1で既に述べた部材と実質的に同様の構成要素には、以下で同符号を付し、その詳細な説明又は図示を省略する。
図4は、空気弁1が取付けられた消火栓8を例示している。このような空気弁付き消火栓8は、継手フランジ9を周縁に設けた給水口10及び給水口10を経て内室11へ供給される給水が放出可能な放水口12を有するバルブハウジング13と、バルブハウジング13に内装され給水口10を開閉する開閉弁14と、直立姿勢で継手フランジ9の上側に配置される既述の筒状ケーシング4と、バルブハウジング13の給水口10から筒状ケーシング4の下端40まで達するように継手フランジ9を貫通した連通路15と、既述の柱状フロート弁5と、弁座6とを備えるものである。
継手フランジ9は、図中の下側に位置し図に表れていない水道管に接合する部位である。この水道管とは、空気弁付き消火栓8を実際に設置する場所であり、具体的には、上下方向に延びる水道管、又は水平に延びる水道管から上方へ分岐する分岐管の末端(上端)を意味する。給水口10はバルブハウジング13の底部に開放している。放水口12は、バルブハウジング13の側面から上方へ延出する管路であり、その端末にキャップ16を着脱自在に取付けている。
図4中の一点鎖線CLを境にして、開閉弁14の2つの状態を表している。即ち、開閉弁14は、バルブハウジング13の上面に突き出したスピンドル17の上端18を、これがナット19に締付けられる方向へ、スパナ等を用いて回転させると、スピンドル17の下端に設けた円盤状の弁体20が、バルブハウジング13の底部に密着して給水口10を閉鎖する。この状態を一点鎖線CLの右側に表している。逆に、スピンドル17の上端18を緩める方向へ回転させると、弁体20が、バルブハウジング13の底部から上方へ乖離して給水口10を開放する。この状態を一点鎖線CLの左側に表している。
以上に詳述した空気弁1、及び空気弁付き消火栓8の動作を、図4に基づき説明する。即ち、開閉弁14の開閉状態に関わり無く、筒状ケーシング4の内部には、給水口10及び連通路15を経て給水が常時導入される。筒状ケーシング4の内部が給水で満たされた状態で、この給水から浮力を受けて柱状フロート弁5が上昇すると、柱状フロート弁5の上端51がパッキン材30を含む弁座6の全体に密着する。これにより通気孔3が塞がれることになり、筒状ケーシング4の内部は完全に密封される。この状態で、空気等が給水に混じって筒状ケーシング4の内部へ侵入すると、その分、筒状ケーシング4の内部の給水が退けられ、筒状ケーシング4の内部の水位が下降する。
このような水位の下降に伴って柱状フロート弁5も下降するので、柱状フロート弁5は弁座6から下方へ乖離する。この状態を図4に表している。通常、筒状ケーシング4の内部の水圧は大気圧よりも高く設定されているので、この水圧に推されて空気等は、柱状フロート弁5と弁座6との間の空隙、更には通気孔3を経て、筒状ケーシング4の外部へ排気され、その総てが排気路7の一方、即ち図中で通気孔3の真上に達する。更に、空気等は、排気路7に沿って他方(図中の左側)へ流れ、エンドキャップ44の排気口45から大気中へ放出される。
図示の通り、排気口45を筒状ケーシング4の上端2より低い位置に開放しているので、空気等は、排気路7の他方から良好に排気されるが、雨水等が排気路7の他方から通気孔3へ向かって逆行するのは阻止できる。空気等が総て筒状ケーシング4の外部へ排気されたところで、筒状ケーシング4の内部の水位が回復し、再度、筒状ケーシング4の内部は給水で満たされる。
以上の動作は、筒状ケーシング4の内部の水圧の高低に応じて、柱状フロート弁5の重量を変化させるだけで、適切に行うことができる。柱状フロート弁5の重量は、この上下方向の全長の長短によって決まるので、例えば施工現場又は製造工場において、柱状フロート弁5のみを所望の長さに変更するだけで、あらゆる水圧に対応するような仕様変更を迅速且つ容易に行える。或いは、柱状フロート弁5の重量は、図5に示すように、柱状フロート弁5に占める中空部50の割合によって決まる。図示のように下方へのみ開放した中空部50が、空気等で満たされて空気溜まりとなる場合、柱状フロート弁5はその空気溜まりを含む全体としての比重が小さくなる。このため、例えば施工現場又は製造工場において、柱状フロート弁5に形成する中空部50の寸法を変えるだけで、柱状フロート弁5の比重を調整でき、上記の仕様変更を迅速且つ容易に行える。
従って、各種の水道管毎に設定されている固有の水圧に逐一対応して、柱状フロート弁5以外の空気弁1の主要な構成部品、特に筒状ケーシング4のような金属製品を造り替えたり、種々の仕様毎に主要な構成部品を多数準備する手間が省けるという利点が得られる。
上記の「長さの変更」とは、予め長さの異なる数種の柱状フロート弁5を準備し、これらの中から選択した一の柱状フロート弁5を、筒状ケーシング4に挿入することである。この他、柱状フロート弁5を切断して全長を短くし、或いは、図6に示すように、複数個の柱状フロート弁5同士を上下に重ね合わせて全長を長くしても良い。更に、同図に示すように、筒状ケーシング4の全長を、柱状フロート弁5の全長に応じて増減できるように、複数ピースの筒状ケーシング4を互いに着脱自在に接合した構造としても良い。
以上に述べた通り、柱状フロート弁5は、その上下方向に長尺な形状であるので、これを挿入する筒状ケーシング4を含めた空気弁1の全体の幅寸法を抑え、更には、空気弁付き消火栓8の全体の幅寸法も抑えられる。しかも、従来例の技術に比較して、空気等を急速に排気することを企図した弁体を省略しているので、この弁体を省略した分、空気弁1の高さ寸法も抑えられる。従って、空気弁1の大幅な小型化を達成することに加え、空気弁付き消火栓8の全体の小型化を達成することができる。
また、給水口10が開閉弁14によって開閉される箇所よりも高い位置であれば、筒状ケーシング4を、バルブハウジング13に対して何処にでも自由に配置できる。従って、図4に例示の通り、筒状ケーシング4をバルブハウジング13の側面に近接して配置すれば、空気弁付き消火栓8の全高を大幅に抑えることができる。しかも、この場合、筒状ケーシング4の下端40から給水口10に至る連通路15を最短化できるので、空気弁付き消火栓8の全体を一層小型化することができる。
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良,修正,変形を加えた態様で実施できる。例えば、図7中に符号70で指したボール弁は、筒状ケーシング4内の空気等の排出を許容するが、断水工事を行う等の事情で管路内の圧力が大気圧と同等又は負圧に転じた場合には、逆止め弁として作用し、大気中の埃や雨水等が排気路7を逆行するのを阻止できる。このようなボール弁70を、図1乃至図6に表したエンドキャップ44に内装しても良い。また、図7に示すように、排気路7がパイプであっても良い。同図は、このような排気路7の一方の端口を通気孔3に接続し、排気路7の他方の端口を、筒状ケーシング4の上端2より低い位置に向けた形態を表している。
或いは、ボール弁70を省略し、図8に示すように、柱状フロート弁5の下端付近にOリングから成る弁体52を固定する一方、シリンダ41の下端40に、すり鉢状の弁座の役割を果たすシールブロック53を接続しても良い。
この場合、同図の一点鎖線CLの右側に表しているように、柱状フロート弁5が給水から浮力を受けて上昇した状態で、シリンダ41の下端40を給水が通過することは許容されるが、一点鎖線CLの左側に表しているように、シリンダ41内に空気等が侵入して給水の水位の降下に伴って柱状フロート弁5が下降した状態で、弁体52がシールブロック53に密着することになる。これにより、シリンダ41と連通路15との間が遮断されるので、シリンダ41内の空気等が連通路15へ侵入するのを阻止することができる。
本発明は、水道管の内部又はその付近の管路に溜まる空気等を排気することにより、水道管の錆を予防することができる。更には、消火栓取付け用のT字管内の錆びや、消火栓を開放した直後に、空気等が急激に膨張して給水が吹き出すという危険を防止することができる。更に、消火栓及びその付帯設備の小型化を達成できるので、建物や道路に消火栓を設置する場合の省スペース化を実現することができる。
1:空気弁
2:上端
3:通気孔
4:筒状ケーシング
5:柱状フロート弁
6:弁座
7:排気路
8:空気弁付き消火栓
9:継手フランジ
10:給水口
11:内室
12:放水口
13:バルブハウジング
14:開閉弁
15:連通路

Claims (4)

  1. 給水を内部へ導入し上端に通気孔を開放した直立姿勢の筒状ケーシングと、該筒状ケーシング内に昇降自在に挿入された上下方向に長尺な柱状フロート弁と、前記筒状ケーシング内の前記通気孔の周囲に設けられ前記給水から浮力を受けて上昇する前記柱状フロート弁を密着させる弁座とを備えることを特徴とする空気弁。
  2. 前記柱状フロート弁の重量又は比重を増減させることにより、前記柱状フロート弁が前記給水から受ける浮力を調整できることを特徴とする請求項1に記載の空気弁。
  3. 前記筒状ケーシングの外部に設けられる排気路を備え、該排気路の一方を前記通気孔に接続し、前記排気路の他方を、前記筒状ケーシングの上端より低い位置に開放したことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気弁。
  4. 水道管に接合可能な継手フランジを周縁に設けた給水口及び該給水口を経て前記水道管から供給される給水が放出可能な放水口を有するバルブハウジングと、該バルブハウジングに内装され前記給水口を開閉する開閉弁と、上端に通気孔を開放し直立姿勢で前記継手フランジの上側に配置される筒状ケーシングと、前記バルブハウジングから前記筒状ケーシング内へ給水を導入する連通路と、前記筒状ケーシング内に昇降自在に挿入された上下方向に長尺な柱状フロート弁と、前記筒状ケーシング内の前記通気孔の周囲に設けられ前記給水から浮力を受けて上昇する前記柱状フロート弁を密着させる弁座とを備えることを特徴とする空気弁付き消火栓。
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