JP2009285686A - 大・中物の鋳物用ばり取り装置 - Google Patents

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政治 秋山
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Abstract

【課題】本発明は、手作業ながら、高い安全性で、高い作業能率で、鋳物ワークの鋳抜き穴のばり取り作業が行える、多品種少量生産の大・中物の鋳物ワークに適した大・中物の鋳物用ばり取り装置を提供する。
【解決手段】本発明の鋳物用ばり取り装置は、回動自在な支持ヘッド14を、大・中物の鋳物ワーク2に有る鋳抜き穴5a〜5fの付近へ移動させる案内装置12と、支持ヘッドの回動軸線と交差する方向にスライド自在に貫通して設けたスライド杆18と、スライド杆の一端部に設けたばり取り具21、スライド杆の少なくとも他端部に設けたハンドル部26aを組み合わせた構成を採用した。これにより、ハンドル部の操作で、支持ヘッドの回動変位およびスライド杆のスライド変位から、ばり取り具を鋳抜き穴の内面にならって押し当てるだけで、ばりPの除去作業が行えるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、大・中型鋳物品の鋳抜き穴に生じているばりを除去する大・中物の鋳物用ばり取り装置に関する。
大型や中型の研削加工装置で用いられるベッドは、鋳物部品が用いられている。こうした鋳物部品は、各部に種々の用途の穴を有している。各穴は、鋳抜きで形成されるため、鋳造で成形された鋳物ワークの段階では、穴の内面などに多くのバリが生じている。
こうした大・中物の鋳物ワークは、多品種少量生産されるもので、大型の鋳物ワークで、およそ30トン、中型の鋳物ワークでもおよそ5トンとかなり大きい。
そのため、鋳抜き穴の内面に生じているばりの除去は、作業者による手作業に頼っている。特にばりは鋳物ワークに強固に着いているので、作業者は、重量の有る手持ちグラインダ装置(およそ5kg)を縦に持ち、この姿勢で、手持ちグライダ装置を鋳抜き穴の内面に押し付けて、同部分に付いているばりを切削している。
ところが、このばり取り作業は、作業者が、重量の有る手持ちグラインダ装置を不安定な姿勢で持つために、加わる振動により体力の消耗が大きい。特に同作業は、ばり取りを行う地点から近いので、危険が伴う作業である。
そこで、特許文献1や特許文献2にも開示されているようにNC制御を用いて鋳物ワークの形状に基づいて、ばりを除去する装置が多く提案されている。
特開平7−241714号公報 特開平8− 10935号公報
こうしたNC制御を用いて鋳物ワークのばりを除去する装置は、確かに安全性が高い。
しかし、同装置は、あらかじめ同装置にティーチング作業を施して、ばり取りに必要な作業を設定し、同作業にしたがってばり取り作業を進める構造なので、研削加工装置のベッドのような多品種少量生産で生産される大・中物の鋳物ワークには、不適である。すなわち、鋳物ワークは、多品種少量生産のワークなので、同装置だと、ティーチング作業に多くの時間が費やされるだけで、実ばり除去作業が進まず、ワークのばり除去作業が効率よく行えない。
そこで、本発明の目的は、手作業ながら、振動が少なく、高い安全性で、高い作業能率で、鋳物ワークの鋳抜き穴のばり取り作業が行える、多品種少量生産の大・中物の鋳物ワークに適した大・中物の鋳物用ばり取り装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、回動自在な支持ヘッドを、大・中物の鋳物ワークに有る鋳抜き穴の付近へ移動させる案内装置と、支持ヘッドの回動軸線と交差する方向にスライド自在に貫通して設けたスライド杆と、スライド杆の一端部に設けたばり取り具、スライド杆の少なくとも他端部に設けたハンドル部とを組み合わせ、ハンドル部の操作により、支持ヘッドの回動変位およびスライド杆のスライド変位を用いて、ばり取り具を鋳抜き穴の内面にならって押し当てる作業を生み出す構成とした。
同構成により、案内装置によって、ばり取り具を鋳物ワークの鋳抜き穴内に配置させた後、ハンドル部の操作で、支持ヘッドの回動変位およびスライド杆のスライド変位を用いて、ばり取り具を鋳抜き穴の内面にならって押し当てるだけで、鋳抜き穴に生じていたばりは取り除かれる。
請求項2に記載の発明は、特に鋳物ワークの上面に形成されている鋳抜き穴のばり取りだけでなく、鋳物ワークの側面に形成されている鋳抜き穴のばり取りも迅速に行えるよう、ばり取り具は、先端部に切削部を有するとともに、同切削部が下方へ向いた状態でスライド杆の一端部に設けられ、案内装置の支持ヘッドを支持する支持部には、切削部の向きを下向きから横向きに姿勢を変化させる首振り部を設ける構成とした。
請求項3に記載の発明は、切削部の姿勢を横向きに変える際、支持ヘッドやスライダ杆が無用に動くことがないよう、さらに、支持ヘッドには、切削部の姿勢を横向きに変えるときに、支持ヘッドの回動方向の動き、スライド杆の動きを規制する規制部を設けた。
請求項1の発明によれば、ばり取り具を鋳物ワークの鋳抜き穴内に配置してから、ハンドル部で、支持ヘッドを支点として、ばり取り具を押し引きするという、離れた地点からばり取り具を鋳抜き穴の内面に沿って押し付ける作業を行うと、安全、かつ安定、さらには容易な手作業で、鋳抜き穴の内面や縁に生じていたばりは取り除かれる。
それ故、手作業でありながら、振動が少なく、高い安全性、さらには高い作業能率で、鋳物ワークの鋳抜き穴のばり取り作業を行うことができる。特に多品種少量生産の大・中物の鋳物ワークには有効である。
請求項2の発明によれば、ばり取り具の先端部の向きを変える首振り装置の採用により、鋳物ワークの上面に有る鋳抜き穴のばり取りを迅速に行えるだけでなく、鋳物ワークの側面に有る鋳抜き穴のばり取りも迅速に行うことができる。
請求項3の発明によれば、さらに切削部の姿勢を横向きに変える際、スライド杆が傾いたりスライドしたりするのを防ぐことができ、姿勢を変える作業が安全に行える。
以下、本発明を図1〜図3に示す第1の実施形態にもとづいて説明する。
図1中1は、ワークセット用の載置台(ワークセット部)を示している。この載置台1上に、手込め鋳造により多品種少量生産される大・中物の鋳物ワーク、例えば研削加工装置のベットといった鋳物部品を構成する大形の鋳物ワーク2(例えば30トンの加工物)がセットされる。この鋳物ワーク2は、例えば扁平箱形をなしていて、上壁3(水平な壁)や側壁4(垂直な壁)には、丸形(円、楕円、長孔など)や角形(三角や四角など)など、さまざまな形状の鋳抜き穴5a〜5fが形成されている。図1では、代表的な一部の丸形や三角形といった鋳抜き穴5a〜5fしか図示していない。鋳物ワーク2は、鋳造で成形されるため、鋳抜き穴5a〜5fの内面や縁には、ばりPが生じている。
載置台1の周辺(近く)には、鋳物ワーク2のばりPを除去するばり取り装置10が設けられている。同ばり取り装置10を説明すると、図1中11は、例えば案内装置12によって上方から吊持された上下方向に延びる支持杆である。案内装置12には、例えば支持杆11を図1中に示した水平方向の各2方向(X方向、Y方向)、上下方向(Z方向)といった3つの方向に移動させる移動装置12aが組み込まれている。そして、支持杆11の下端部(本願の支持部に相当)には、後述する首振り装置13を介して、支持ヘッド14が組み付けられている。
具体的には支持ヘッド14は、例えば角形のブロックから形成されている。このうち支持杆11の軸心を延長した線上の部位となる中間部分は、例えば同部分を上記延長線上に沿って貫通する軸部15、同軸部15を回転自在に支える軸受け部(図示しない)などで構成される軸受構造により、支持杆11に支持されていて、支持ヘッド14の全体を、支持杆11の軸心を延長した軸線を支点に回動自在(水平方向で回転フリー)としている。そして、この回転自在な支持ヘッド14が、案内装置12により、鋳物ワーク2の鋳抜き穴5a〜5fの有る付近へ導かれるようにしている。
支持ヘッド14には、スライド杆、例えば4本(複数本)のスライド杆18が、支持ヘッド14の回動軸線と交差する向き、具体的には直交する向きでスライド自在に貫通されている。これらスライド杆18は、例えば直線状に延びる丸棒部材で構成され、支持ヘッド14の回動軸線の両側に2本ずつ並んで平行に配置してある。
これらスライド杆18の一端部と他端部とには、それぞれ板部材20が取着され、スライド杆18をフレーム化している。このうちスライド杆18の一端部となる一方の板部材20には、鋳抜き穴5a〜5fのばり取りに適したばり取り具21が設けられている。ばり取り具21は、例えばインバータ(図示しない)で回転数が可変制御されるモータ部22と、ばり取り具21の先端部となるモータ部22から下向きに突き出た出力軸23と、この出力軸23の端部に脱着可能に取り付けたばり取り用砥石(本願の切削部に相当)、例えばストレート砥石25(ダイヤモンドなどを電着した砥石部材や普通砥石部材を用いたもの)とを有して構成されている。そして、ストレート砥石25が、板部材20の下端から下方に突き出ている。
スライド杆18の他端部をなす反対側の板部材20には、ハンドル部、例えばメインとなるバー形のハンドル部材26aが設けられている。このハンドル部材26aには、例えば、板部材20にハンドル支持板20aを組み付け、このハンドル支持板20aの両側に一対のバー片を突設した構造が用いられている。これにより、作業者がハンドル部材26aの端部に有る把持部26cを把持して、スライド杆18を前後方向へスライドさせると、ばり取り具21が往復直線動し、スライド杆18を左右方向に振ると、ばり取り具21が支持ヘッド14の回動軸線(軸部15a)を支点として左右へ振れるようにしている。こうした動きが、作業者の身体全体を使って行えるよう、中央に配置されるハンドル支持板20aの前面には、作業者の胸を押し付けるための胸当て20bが設けてある。
こうしたスライド杆18および支持ヘッド14の組み合わせから、ストレート砥石25を鋳抜き穴5a〜5fの内面にならって押し当てる動きが生み出されるようにしている。なお、この動きについては後述する。またスライド杆18の一端部となる板部材20にも、ハンドル部、例えばサブとなる丸形のハンドル部材26bが設けられていて、反対側からでも、ばり取り具21の離れた地点から、同様にストレート砥石25を操作できるようにしている。こうした支持ヘッド14、スライド杆18、ばり取り具21、ハンドル部材26a,26bから、鋳抜き穴加工用の加工ヘッド部27を構成している。
一方、支持杆11の下端部に介装された首振り装置13は、例えば電動式の構造が用いられている。この首振り装置13には、例えば屈曲可能な継手部が用いられる。同継手部は、コ字形の雌部材30と、雌部材30の両側壁で回動自在に連結されて雌部材30内に屈曲可能に収められた雄部材31と、雌部材30と雄部材31を屈曲駆動、具体的には屈曲や元に戻す駆動(0°〜90°)を行うギヤ式の駆動装置32とを組み合わせた継手構造が用いられる。
すなわち、雌部材30は、例えば支持ヘッド14から延びる支持杆部分11aに連結され、雄部材31は、案内装置12側から延びる支持杆部分11bに連結される。雌部材30と雄部材31を屈曲自在につなぐ支軸33(回動軸線)は、スライド杆18の軸線と並行に配置させてある。駆動装置32は、例えば雄部材30に設置されたウォームギヤ減速式のモータ部34と、支軸33に設けたピニオンギヤ(図示しない)および雌部材30の内面に設けたラックギヤ(図示しない)から構成されるギヤ部34aとを有して構成される。ピニオンギヤは、モータ部34の出力部に接続され、ラックギヤはピニオンギヤと噛み合っていて、モータ部34が作動すると、ピニオンギヤによるラックギヤの送り動作により、重量の有る加工ヘッド部27が、支軸33を支点に回動変位して、図1に示されるストレート砥石25が下方へ向いた下向き(0°)の姿勢から、図3に示すストレート砥石25が横に向いた横向き(90°)の姿勢に変えられるようにしている。なお、雌部材30には、ばり取り具21が下に向く姿勢や横に向く姿勢をロックするための例えば手動式のロックピン35が設けてある。
また支持ヘッド14には、ばり取り具21の姿勢を横向きに変える際、軸部15を支点とした支持ヘッド14の回動方向の動きやスライド杆18の動きを規制する規制部、例えば規制レバー37の操作で、支持ヘッド14の回転方向の動きやスライド杆18の動きを拘束したり、解除したりする手動式のロック機構38が設けられている。これにより、スライド杆18が回動したり、スライドしたりする挙動を抑えながら、ばり取り具21の姿勢が変えられるようにしている。
またメインとなるハンドル部材26aには、ハンドル姿勢変更部40が設けられている。ハンドル姿勢変更部40は、例えば、ハンドル支持板20aの中央を支軸部41で板部材20の中央に回転自在に組み付け、板部材20(あるいはハンドル支持板20a)に、ハンドル支持板20aの動きをロックして、ハンドル部材26aを所望の姿勢で保持させる手動レバー式のロック部材42を設けた構造が用いられている。これにより、ばり取り具21の姿勢を横向きに変えても、ハンドル姿勢変更部40を用いて、ハンドル部材20aを横方向に変えることで、常にばり取り作業時は、作業がしやすい姿勢が得られるようにしている。
他方、例えば雄部材31を連結する支持杆部分11bの下部には、側方へ張り出るブラケット45を介して、主となる操作盤46が設けられている。同操作盤46を説明すると、操作盤46は、案内装置12やばり取り具21などに接続されている。この操作盤46の一側面には、操作パネル47が設けられている。この操作パネル47上には、例えば、移動装置12aを操作するためのX方向移動用の操作ボタン、Y方向移動用の操作ボタン、Z方向移動用の操作ボタン、ばり取り具21の向きを変える操作ボタン、ばり取り具21を運転させる操作ボタンおよびばり取り具21の回転数を可変する回転数可変操作ボタンといった、加工ヘッド部27の作動に必要なボタン群が配設されている。また操作盤46の内部には、これら操作ボタンでの操作を実行させる制御回路部(図示しない)が設けられていて、操作パネル47でのボタン操作により、ばり取り作業の段取りが進められるようにしてある。なお、操作盤46は、ブラケット45に対し、水平方向に回動するように支持されていて、操作盤46の操作パネル47の向きを可変すれば、操作パネル47が、ハンドル部材26a側やハンドル部材26b側に居る作業者にも向けられるようにしている。
またハンドル部材26aの片側には、サブとなる手元操作盤50が設けられている。手元操作盤50は、案内装置12につながっている。この手元操作盤50の前面には、Z方向移動用の操作ボタンが配設された操作パネル51が設けられている。また手元操作盤50の内部には、同操作パネル51でのボタン操作を実行させる制御回路部(図示しない)が設けられていて、手元、すなわちハンドル部材26aから、使用頻度の高い作業の操作が行えるようにしている。
つぎに、このように構成されたばり取り装置10の作用を説明する。
今、載置台1にセットされた大物の鋳物ワーク2のばり取りを行うとする。例えば鋳物ワーク2の上壁3に有る鋳抜き穴5a〜5fのうち、端側に有る鋳抜き穴5aのばり取り作業を行うとする。このとき加工ヘッド27は、図1に示されるストレート砥石25が下方へ向く姿勢にしてある。
この際には、まず作業者は、操作パネル47上(操作盤46)の各種操作ボタンを操作して、案内装置12の作動で、加工ヘッド27を各方向へ動かし、ストレート砥石25の先端部を、鋳物ワーク2の鋳抜き穴5aの直上に導く。ついで、作業者は、例えばハンドル部材26aの把持部26cを保持しながら、操作パネル51上(手元操作盤50)のZ方向移動用の操作ボタンを操作して下降させ、図1に示されるようにストレート砥石25を鋳抜き穴内5aへ進入させる。
続いて、作業者は、操作パネル47上のボタン操作により、鋳物ワーク2の材質や砥石径などを考慮して、ばり取り具21を最適な加工条件下で運転させる。
この後、作業者は、ハンドル部材26aの把持部26cを握り、同ハンドル部材26aを操作して、回転するストレート砥石25を、例えば図2(a)〜(d)に示されるように支持ヘッド14の回動方向やスライド杆18の前後方向の移動により、鋳抜き穴5aの内面に押し当てながら、周方向へ移動させると、鋳抜き穴5aの内面や縁に生じていたばりPが除去される。
ここで、この鋳抜き穴5aの内面に沿ってストレート砥石25を押し当てる動作を説明すると、図2(a)に示されるように鋳抜き穴5aの内面のうち、作業者から遠い部位では、作業者は、胸当て20bに胸部を押し付けながら、ハンドル部材26aを押す。そして、その力で、スライド杆18を通じて、回転しているストレート砥石25の側面を鋳抜き穴5aの内面に押し付ける。これにより、同部分に有るばりPは、切削により除去される。
続く図2(b),(c)に示されるように作業者から近くなる、鋳抜き穴5aの内面領域については、作業者は、ハンドル部材26aに、片側へ寄せる回動操作(水平方向)および引き操作を与える。そして、その力で、スライド杆18を通じて、回転しているストレート砥石25の側面を鋳抜き穴5aの内面に押し付ける。これにより、同領域に有るばりPは、切削により除去される。
続く図2(d)に示されるように作業者から遠くなる、鋳抜き穴5aの内面領域については、作業者は、胸当て20bに胸部を押し付けながら、ハンドル部材26aに、先とは反対側へ寄せる回動操作(水平方向)および押し操作を与える。そして、その力で、スライド杆18を通じて、回転しているストレート砥石25の側面を鋳抜き穴5aの内面に押し付ける。これにより、同領域に有るばりPは、切削により除去される。
鋳抜き穴5aの内面や縁に生じていたばりPは、こうした一連のハンドル操作、すなわちストレート砥石25を鋳抜き穴5aの内面にならって押し当てる作業だけで取り除ける。
一方、鋳抜き穴5aのばり取りを終え、つぎに隣接する鋳抜き穴5bのばり取りを行うとする。このときは、鋳抜き穴5bの有る地点が、スライダ杆18のスライダ範囲内であれば、作業者は、手元の操作で加工ヘッド27を上昇させて、ストレート砥石25を鋳抜き穴5aから離脱させる。続いてハンドル操作で、スライダ杆18をスライドさせて、ストレート砥石25を鋳抜き穴5bの直上に位置決めることによって、位置換えを行う。そして、先に述べた鋳抜き穴5aのときと同様、回転するストレート砥石25を鋳抜き穴5b内に進入させてから、ハンドル部材26aの操作により、ストレート砥石25を、支持ヘッド14を支点として回動させながら押し引きして、ストレート砥石25を鋳抜き穴5bの内面に沿って押し付けると、鋳抜き穴5bのばりPが除去される。
また鋳抜き穴5bの有る地点が、スライダ杆18のスライダ範囲外で有れば、作業者は、手元の操作で、同様にストレート砥石25を鋳抜き穴5aから離脱させてから、操作パネル47上のボタン操作で、案内装置12を用いて、ストレート砥石25を鋳抜き穴5bの直上に導くことによって、位置換えを行う。そして、同様に、回転するストレート砥石25を鋳抜き穴5b内に進入させてから、ハンドル部材26aの操作で、ストレート砥石25を鋳抜き穴5bの内面に沿って押し付けると(支持ヘッド14の回動、スライダ杆18のスライドによる)、鋳抜き穴5bのばりPが除去される。
こうした作業の繰り返しにより、鋳物ワーク2の上壁3に有る鋳抜き穴、ここでは鋳抜き穴5a〜5cのばり取りが終える。続いて、鋳物ワーク2の側壁4に有る鋳抜き穴5d〜5fのばり取り作業に移るとする。例えば端側に有る鋳抜き穴5dのばり取り作業を行う。
このときは、首振り装置13の規制を解除するため、ロックピン35の解除し、また支持ヘッド14やスライド杆18が不用意に動くことがないようレバー37の操作で、ロック機構38をロック状態(支持ヘッド14、スライド杆18が規制)にする。
その後、操作パネル47上のボタン操作で、首振り装置13を作動させる。これにより、図3に示されるように重量の有る加工ヘッド27の全体は、支軸33を支点として、横向き(90°)となるまで回動変位する。このとき、各部の重量の影響により、支持ヘッド14が傾いたり、スライド杆18がスライドしたりすることが懸念されるが、ロック機構38で、支持ヘッド14やスライド杆18は動かないように規制されているので、そうしたおそれはない。これにより、ばり取り具21は、下向きから、縦壁に対する作業が容易な横向き姿勢に変わる。
ハンドル部材26aの姿勢も、ハンドル姿勢変更部40のロック部材42を操作することによって、縦向きから、操作が容易な横向き姿勢に戻す(図3)。
この後、作業者は、操作パネル47上のボタン操作で、案内装置12を操作して、ストレート砥石25を鋳抜き穴5bの直上に導く。ついで、支持ヘッド14やスライド杆18の規制を解除する。そして、先の上壁3に有る鋳抜き穴5a〜5cのときと同様、回転するストレート砥石25を、今度は垂直面に有る鋳抜き穴5b内へ横方向から進入させてから、ハンドル部材26aの操作で、ストレート砥石25を、支持ヘッド14を支点として縦方向に回動させながら押し引きする。これにより、上壁3に有る鋳抜き穴5a〜5cのときと同様、ストレート砥石25は、作業者から離れた地点の作業で、鋳抜き穴5bの内面に沿って押し付けられ、鋳抜き穴5dの内面や縁に生じているばりPが除去される。
他の丸形の鋳抜き穴5eや,三角形の鋳抜き穴5fについても、上壁3に有る鋳抜き穴5a〜5cのときと同様、スライド杆18のスライドによる位置換えや案内装置12による位置換えを行った後、ストレート砥石25を鋳抜き穴5eや鋳抜き穴fの内面に沿って押し付ける作業を行えばよい。
したがって、ばり取り装置10によると、離れた地点から、手作業でありながら、安全、かつ安定、さらには容易な作業で、鋳抜き穴5a〜5fの内面や縁に生じていたばりPを除去することができる。これにより、ばり取り作業は、振動が少なく高い安全性、高い作業能率が確保できる。特に迅速にばり取り作業が進められるので、自動機械でばり取りを行うのが困難な多品種少量生産の大・中物の鋳物ワーク2には有効である。
しかも、ばり取り作業は、図2(a)に示されるように支持ヘッド14の回動支点S(回動軸線)からばり取り具21までの距離L1を、支持ヘッド14の回動支点Sからハンドル部材26aまでの距離L2より短くなるようにして行うと、てこの原理を用いて、軽い操作力で作業が行えるので、一層、作業能率が増す。
そのうえ、ハンドル部材26aは、スライド杆18の片側(ばり取り装置21側)に設けるだけでなく、両側に設けたので、ハンドル部材26aではなく、反対側のハンドル部材26bを操作して、ばり取り作業を行うこともでき、使い勝手もよい。
また首振り装置13を設けると、鋳物ワーク2の上面に有る鋳抜き穴5a〜5cのばり取りが迅速に行えるだけでなく、鋳物ワーク2の側面に有る鋳抜き穴5e〜5fのばり取りについても迅速に行うことができる。特に支持ヘッド14の回動方向の動きやスライド杆18の動きを規制するロック機構38を設けると、横向きの姿勢に変更する際、不用意にスライド杆18が傾いたり、スライドしたりするのが抑えるから、安全である。
図4は、本発明の第2の実施形態を示す。
本実施形態は、第1の実施形態の変形例で、第1の実施形態で用いたストレート砥石の代わりに、ディスク形やホイール形の砥石28を採用したものである。但し、図4において、第1の実施形態と同じ部分には同一符号を付してその説明を省略した。
なお、本発明は上述したいずれの実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施してもよい。
本発明の第1の実施形態に係る鋳物用ばり取り装置の構成を、ばり取り状態と共に示す斜視図。 鋳抜き穴のばりを除去するときの作業状況を説明するための図。 ばり取り具を下向きの姿勢から横向きの姿勢に変えたときのばり取り状態を示す斜視図。 本発明の第2の実施形態の要部を示す斜視図。
符号の説明
1 載置台
2 鋳物ワーク
12 案内装置
13 首振り装置
14 支持ヘッド
18 スライド杆
21 ばり取り具
25 ストレート砥石(切削部)
26a,26b ハンドル部材(ハンドル部)
38 ロック機構(規制部)

Claims (3)

  1. 回動自在な支持ヘッドと、
    前記支持ヘッドを、大・中物の鋳物ワークに有る鋳抜き穴の付近へ移動させる案内装置と、
    前記支持ヘッドの回動軸線と交差する方向にスライド自在に貫通して設けたスライド杆と、
    前記スライド杆の一端部に設けられ、前記鋳物ワークの鋳抜き穴に生じているばりを除去するばり取り具と、
    前記スライド杆の少なくとも他端部に設けられ、前記支持ヘッドの回動変位および前記スライド杆のスライド変位を用いて、前記ばり取り具を前記鋳抜き穴の内面にならって押し当てる作業を生み出すハンドル部とを具備したことを特徴とする大・中物の鋳物用ばり取り装置。
  2. 前記ばり取り具は、先端部に切削部を有するとともに、同切削部が下方へ向いた状態で前記スライド杆の一端部に設けられ、
    前記案内装置の前記支持ヘッドを支持する支持部には、前記切削部の向きを下向きから横向きに姿勢を変化させる首振り装置が設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の大・中物の鋳物用ばり取り装置。
  3. さらに、前記支持ヘッドには、前記切削部の姿勢を横向きに変えるときに、前記支持ヘッドの回動方向の動き、前記スライド杆の動きを規制する規制部が設けられることを特徴とする請求項2に記載の大・中物の鋳物用ばり取り装置。
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CN110712090A (zh) * 2019-09-03 2020-01-21 徐州海马机械铸造有限公司 一种灰铸铁件的去毛刺设备
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