JP2009285243A - 食器洗い機 - Google Patents

Abstract

【課題】使用者が、洗浄後、ろ過するフィルターに溜まった汚れを取り除くために、食器カゴにセットした食器類を取り出し、食器カゴを取り出す必要がなく、しかも、食器カゴの食器のセットスペースを狭くすることもなく、ろ過フィルターを取り出すための使い勝手を良くすることを目的としている。
【解決手段】小物入れ７を下段カゴ５のフィルター１３近傍の線材１４に摺動可能に設けて、小物入れ７を摺動することにより、フィルター１３が取り外し可能となる構成としたものであり、フィルター１３に溜まった汚れを取り除く際に、下段カゴ５にセットした食器類１０を取り出し、下段カゴ５を取り出す必要がなく、しかも、下段カゴ５の食器類１０のセットスペースを狭くすることもなく、使い勝手を良くすることができる。
【選択図】図１

Description

本発明は、カゴに食器類をセットし、カゴにセットした食器類に洗浄水を噴射して洗浄する食器洗い機に関するものである。

従来、一般的な食器洗い乾燥機は、図４〜図６に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。

図４に示すように、この種の食器洗い機は前面に洗浄槽開口部１ａをもつ洗浄槽１と、この洗浄槽開口部１ａを覆う開閉可能な扉２を有し、洗浄槽１底部中央に洗浄水を噴射するノズル３と洗浄槽１内に食器収容用の上段カゴ４と下段カゴ５とを設けて構成されている。扉２を開けているときには、下段カゴ５は洗浄槽開口部１ａを通じて洗浄槽１から前後方向に引き出し移動可能である。上段カゴ４は洗浄槽１内の壁面に設けられたレール部６によって、前後方向に移動可能に支持されている。

また、下段カゴ５上の中央付近に小物入れ７を固定して設け、洗浄槽１底部には洗浄水をお湯にするときなどに使用されるヒータ８、洗浄槽１の下部の外側には洗浄ポンプ９をそれぞれ設けて構成している。なお、食器類１０は、上段カゴ４、下段カゴ５にセットされ、小物入れ７にスプーン、フォーク等のカトラリーの小物類１１がセットされ、洗浄槽１内の下部には排水口１２が設けられている。

また、下段カゴ５の下方の排水口１２の上部には、洗浄水中の汚れをろ過するフィルター１３が着脱自在に設けられている。

図５は小物入れ７の下段カゴ５へのセット状態を示す正面図である。小物入れ７は、下段カゴ５上に棒状の線材１４で一体構成された固定部に固定されている。よって、小物入れ７の位置は使用者が下段カゴ５上で自由に変更できない（例えば、特許文献１参照）。

また、図６（ａ）、（ｂ）は、洗浄水をろ過するフィルター１３と、小物入れ７、食器類１０の位置関係を示した説明図である。図６（ａ）は洗浄水をろ過するフィルター１３の上にまで、食器類１０を配置した下段カゴ５の例、図６（ｂ）は、洗浄水をろ過するフィルター１３の上に、小物入れ７、食器類１０の配置をしないようにした下段カゴ５の例である。

ここで食器洗い機の動作について説明する。先ず、扉２を開いて扉２上に下段カゴ５を引き出して食器類１０と小物入れ７に小物類１１をセットする動作と、上段カゴ４を前方に引き出して食器類１０をセットする動作を行う。そして、扉２を閉じて食器洗い機の動作を開始すると、洗浄槽１内の洗浄水はヒータ８によって温水化され、洗浄ポンプ９にて洗浄槽１内の排水口１２から吸い込まれ、ノズル３に圧送され、ノズル３により勢いよく噴射される。なお、ノズル３は回転しながら、洗浄水を噴射する。噴射された洗浄水は、食器類１０に付着していた汚れを落とし、排水口１２に集まる。排水口１２に集まった洗浄水は、洗浄水中の汚れをろ過するフィルター１３で、汚れを分離し、再び、排水口１２から吸い込まれ、ノズル３に圧送される。

よって、上段カゴ４、下段カゴ５にセットされた食器類１０、小物入れ７にセットされた小物類１１を洗浄するものである。また、洗浄後は、ろ過するフィルター１３を取り出し、ろ過するフィルター１３に溜まった汚れを取り除く必要がある。
特開２００４−３２１２８３号公報

しかしながら、上記従来の食器洗い機では、小物入れ７は、下段カゴ５上に固定しているため、使用者が、洗浄後、ろ過するフィルター１３に溜まった汚れを取り除くために、ろ過するフィルター１３を取り出すとき、下段カゴ５にセットした食器類１０を取り出し、下段カゴ５を洗浄槽１から取り出す必要があり、使い勝手が悪いものであった。

また、下段カゴ５を移動せずに、ろ過するフィルター１３を取り出せるようにと、下段カゴ５の一部を空間部にし、ろ過するフィルター１３を取り出せるようにと配慮された下段カゴ５を採用した食器洗い機もあるが、下段カゴ５の食器類１０をセットするためのスペースが狭くなるという課題があった。ろ過するフィルター１３のセットスペースの大きさは、約１８０ｍｍ×１００ｍｍ程度の大きさが必要であり、大皿３枚程度のスペースを占有していた。

本発明は上記従来の課題を解決するもので、使用者が、洗浄後、ろ過するフィルターに溜まった汚れを取り除くために、食器カゴにセットした食器類を取り出し、食器カゴを取り出す必要がなく、しかも、食器カゴの食器のセットスペースを狭くすることもなく、ろ過フィルターを取り出すための使い勝手を良くした食器洗い機を提供することを目的としている。

本発明は上記の目的を達成するために、少なくとも一部が線材で構成され、洗浄槽内に設けられるとともに食器類を収納する食器カゴと、前記洗浄槽内において前記食器カゴより下方に着脱自在に設けられるとともに洗浄水をろ過するフィルターと、前記食器カゴの前記フィルター近傍の線材に摺動可能に設けられている小物入れとを備え、前記フィルターは、前記小物入れを摺動することにより、取り外し可能となる構成とした食器洗い機である。これにより、使用者が、洗浄後、ろ過するフィルターに溜まった汚れを取り除くために、ろ過するフィルターを取り出すとき、小物入れを摺動することにより、食器カゴにセットした食器を取り出し、食器カゴを洗浄槽から取り出さなくても、ろ過するフィルターを取り出すことができるものである。よって、ろ過するフィルターを取り出すための使い勝手が良くなるものである。

本発明の食器洗い機は、使用者が、洗浄後、ろ過するフィルターに溜まった汚れを取り除くために、ろ過するフィルターを取り出すとき、食器カゴにセットした食器を取り出し、食器カゴを洗浄槽から取り出す必要がなく、しかも、食器カゴの食器のセットスペースを狭くすることもなく、ろ過するフィルターを取り出すことができるので、ろ過するフィルターを取り出すための使い勝手を良くした食器洗い機を実現できるものである。

第１の発明は、少なくとも一部が線材で構成され、洗浄槽内に設けられるとともに食器類を収納する食器カゴと、前記洗浄槽内において前記食器カゴより下方に着脱自在に設けられるとともに洗浄水をろ過するフィルターと、前記食器カゴの前記フィルター近傍の線材に摺動可能に設けられている小物入れとを備え、前記フィルターは、前記小物入れを摺動することにより、取り外し可能となる構成としたことにより、使用者が、洗浄後、ろ過するフィルターに溜まった汚れを取り除くために、ろ過するフィルターを取り出すとき、小物入れを摺動することにより、食器カゴにセットした食器を取り出し、食器カゴを洗浄槽から取り出さなくても、ろ過するフィルターを取り出さすことができるものである。よ
って、ろ過するフィルターを取り出すための使い勝手が良くなるものである。

第２の発明は、上記第１の発明において、洗浄槽は、開閉可能な扉により覆われる洗浄槽開口部を備え、フィルターは、前記洗浄槽の洗浄槽開口部近傍の底部に設け、小物入れは、食器カゴの線材上を、少なくとも前後方向または左右方向に摺動可能に設けられている構成とすることにより、小物入れの位置は自由に変えられるが、食器カゴの線材で、規制された範囲に限定されるため、あらかじめ、どの位置でも洗えるように、ノズルから噴射する洗浄水の方向を調整しておけば、洗浄性能が悪くなることは無いものである。

第３の発明は、上記第２の発明において、小物入れの底部に、食器カゴの対応する線材に支持される支持部を設け、前記支持部は、前記対応する線材と摺動自在に嵌合する円筒状の長孔と、この長孔と連続するようにスリット状に形成された開口部と、その開口部の両側に設けられた爪部とを有し、前記開口部を押し広げて前記長孔を前記対応する線材に係合させることで、前記爪部で前記対応する線材に対し前記小物入れを摺動可能に保持する構成としたことにより、簡単な構成で、小物入れを食器カゴの対応する線材に対し摺動可能に保持されるよう取り付けることが容易に行え、小物入れの位置を自由に変えられるものである。

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら、説明する。なお、この実施の形態によって、本発明が限定されるものではない。

（実施の形態１）
図１は本発明の実施の形態１における食器洗い機の正面図、図２は図１における矢印Ａ方向から見た同食器洗い機の小物入れの支持部を示す要部斜視図、図３は同食器洗い機のフィルター取り出し時の小物入れの移動を説明する説明図である。本発明の特徴は、下段カゴおよび小物入れの構成にあり、その他の従来例と同じ構成のものは同一符号を付け、その説明を省略する。

図１および図２において、本発明の食器洗い機の下段カゴ５は断面形状が略円形の棒状の線材１４で構成し、この下段カゴ５上に樹脂で構成した小物入れ７を設け、小物入れ７の底部の壁面１５の下方に、支持部１８を延設し、この支持部１８を下段カゴ５の前後方向に略直線状に形成された棒状の線材１４に係合させ、小物入れ７を下段カゴ５の棒状の線材１４上で、洗浄槽１の前後方向に摺動可能になるように構成している。

小物入れ７の支持部１８は、対応する線材１４と摺動自在に嵌合する円筒状の長孔１９と、この長孔１９と連続するように下方に設けられ、対応する線材１４の長手方向に長くスリット状に形成された開口部１６と、その開口部１６の両側に設けられた爪部１７とを有する。

なお、支持部１８は、樹脂製の小物入れ７と同じく樹脂製で、小物入れ７と一体に成型してあり、開口部１６のスリット幅Ｓは線材１４の径より小さく設定し、かつ、爪部１７は開口部１６に押し広げる外力が作用した際に横方向すなわち開口部１６のスリット幅Ｓが大きくなるように変形可能としている。また、小物入れ７の摺動範囲は、小物入れ７底部の壁面１５に設けた支持部１８の前後方向長さと下段カゴ５の棒状の線材部１４の長さとで決まる範囲に規制してある。

洗浄水中の汚れをろ過するフィルター１３は、溜まった汚れを取り除く際に取り外しやすいように、取っ手１３ａを設けるとともに、洗浄槽１の右前部の洗浄槽開口部１ａ近傍の底部に配設してある。

次に、上記のように構成した食器洗い機の下段カゴ５について、動作を説明する。棒状の線材１４で構成された下段カゴ５への小物入れ７の取付けは、小物入れ７の底部の壁面１５に設けた支持部１８を下段カゴ５の前後方向に略直線状に形成された棒状の線材１４に係合することにより行う。すなわち、小物入れ７を支持部１８の開口部１６を下段カゴ５の前後方向の線材１４の真上に載置した状態で上方から押し付けることで、開口部１６の左右に設けた爪部１７を弾性変形させ、開口部１６をスリット幅Ｓが線材１４の径に等しくなるまで押し広げて支持部１８の長孔１９を線材１４に係合させる。

このようにして、支持部１８を下段カゴ５の棒状の線材１４上を滑らすことにより、小物入れ１７を下段カゴ５上で洗浄槽１の前後方向に摺動可能とさせ、かつ、支持部１８の爪部１７により、不用意に下段カゴ５上から抜け落ちたり傾斜したりしないように棒状の線材１４への保持をしている。なお、小物入れ７が下段カゴ５の棒状の線材１４の前後方向どの位置にきても、洗浄できるように、ノズル３から噴射する水流の方向を調整している。

よって、図３（ａ）に示すように、使用者が、洗浄後、ろ過するフィルター１３に溜まった汚れを取り除くために、ろ過するフィルター１３を取り出すとき、洗浄時には下段カゴ５の前方位置でフィルター１３の上方に位置している小物入れ７を下段カゴ５の後方に摺動させて移動することにより、下段カゴ５にセットした食器類１０を取り出し、下段カゴ５を洗浄槽１から取り出さなくても、洗浄槽１の洗浄槽開口部１ａから手を入れ、取っ手１３ａを掴めば小物入れ７に妨げられず容易にろ過するフィルター１３を取り出すことができ、ろ過するフィルター１３を取り出すための使い勝手が良くなるものである。そして、小物入れ７は、食器類１０のセット時は、一部がろ過するフィルター１３の上にあるので、従来例に比べ、食器類１０のセットスペースが狭くならないものである。

また、図３（ｂ）は、小物入れ７全体を、ろ過するフィルター１３の上に配置し、ろ過するフィルター１３を取り出す時は、下段カゴ５の外周の前方に摺動可能に構成した例である。本実施例の場合は、小物入れ７の摺動スペースを下段カゴ５内に設ける必要がないので、図３（ａ）の実施例より、更に、食器類１０のセットスペースが狭くならないものである。

また、小物入れ７は、摺動範囲においては、どの位置でも洗えるように、ノズル３から噴射する洗浄水の方向を調整してあるので、洗浄性能が悪くなることは無いものである。

また、小物入れ７の底部の壁面の下方に設けた支持部１８は、樹脂製の小物入れ７と同じく樹脂製で、小物入れ７と一体に成型しているので、支持部１８を別部品で構成することも無く、新たなコストの発生もしないものである。

さらに、小物入れ７の支持部１８は、対応する線材１４の長手方向に長くスリット状に形成された開口部１６と、その開口部１６の両側に設けられた爪部１７とを有し、開口部１６のスリット幅Ｓは線材１４の径より小さく設定し、かつ、爪部１７は開口部１６に押し広げる外力が作用した際に横方向すなわち開口部１６のスリット幅Ｓが大きくなるように変形可能としているので、小物入れ７を下段カゴ５の係合させる際のみならず、小物入れ７の清掃等で小物入れ７を下段カゴ５から取り外す際にも簡単な作業で行うことができ、使い勝手が良い。

なお、本実施の形態では、小物入れ７は下段カゴ５上で洗浄槽１の前後方向に摺動可能としてあるが、左右方向あるいは斜め方向でも良く、要は、小物入れ７がフィルター１３の上方を覆う位置から下段カゴ５の線材１４上を摺動移動してフィルター１３の上方から退避させることが可能な構成であれば、同様の効果を発揮することができる。

以上のように、本発明は、使用者が、洗浄後、ろ過するフィルターに溜まった汚れを取り除くために、下段カゴにセットした食器類を取り出し、下段カゴを取り出す必要がなく、しかも、下段カゴの食器のセットスペースを狭くすることもなく、ろ過フィルターを取り出すための使い勝手を良くすることができるので、食器カゴ、小物入れ等を有する食器洗い機等として有用なものである。

本発明の実施の形態１の食器洗い機の正面図 同食器洗い機の小物入れの支持部を示す要部斜視図 同食器洗い機のフィルター取り出し時の小物入れの移動を説明する説明図 従来の食器洗い機の側断面図 同食器洗い機の正面図 同食器洗い機のフィルターと小物入れと食器類のセット位置の関係を説明する説明図

符号の説明

１ 洗浄槽
１ａ 洗浄槽開口部
５ 下段カゴ（食器カゴ）
７ 小物入れ
１３ フィルター
１４ 線材
１５ 壁面
１６ 開口部
１７ 爪部
１８ 支持部
１９ 長孔

Claims (3)

1. 少なくとも一部が線材で構成され、洗浄槽内に設けられるとともに食器類を収納する食器カゴと、前記洗浄槽内において前記食器カゴより下方に着脱自在に設けられるとともに洗浄水をろ過するフィルターと、前記食器カゴの前記フィルター近傍の線材に摺動可能に設けられている小物入れとを備え、前記フィルターは、前記小物入れを摺動することにより、取り外し可能となる構成とした食器洗い機。
2. 洗浄槽は、開閉可能な扉により覆われる洗浄槽開口部を備え、フィルターは、前記洗浄槽の洗浄槽開口部近傍の底部に設け、小物入れは、食器カゴの線材上を、少なくとも前後方向または左右方向に摺動可能に設けられている請求項１記載の食器洗い機。
3. 小物入れの底部に、食器カゴの対応する線材に支持される支持部を設け、前記支持部は、前記対応する線材と摺動自在に嵌合する円筒状の長孔と、この長孔と連続するようにスリット状に形成された開口部と、その開口部の両側に設けられた爪部とを有し、前記開口部を押し広げて前記長孔を前記対応する線材に係合させることで、前記爪部で前記対応する線材に対し前記小物入れを摺動可能に保持する構成とした請求項２記載の食器洗い機。