JP2009284444A - 電圧制御発振回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力クロックのスキューを補正でき、不良率を低減できる電圧制御発振回路を提供する。
【解決手段】電圧制御発振回路14は、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路を備える第1リングオシレータ21と、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路を備える第2リングオシレータ22と、前記第1、第2リングオシレータにクロスカップル接続される一対の第1、第2反転回路23-1,23-2と、入力が前記第1リングオシレータの出力に接続される第3反転回路と、入力が前記第2リングオシレータの最終段の遅延回路の入力に接続される第4反転回路とを少なくとも備える第1位相合成回路25と、入力が前記第2リングオシレータの出力に接続される第5反転回路と、入力が前記第1リングオシレータの最終段の遅延回路の入力に接続される第6反転回路とを少なくとも備える第2位相合成回路26とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】電圧制御発振回路14は、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路を備える第1リングオシレータ21と、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路を備える第2リングオシレータ22と、前記第1、第2リングオシレータにクロスカップル接続される一対の第1、第2反転回路23-1,23-2と、入力が前記第1リングオシレータの出力に接続される第3反転回路と、入力が前記第2リングオシレータの最終段の遅延回路の入力に接続される第4反転回路とを少なくとも備える第1位相合成回路25と、入力が前記第2リングオシレータの出力に接続される第5反転回路と、入力が前記第1リングオシレータの最終段の遅延回路の入力に接続される第6反転回路とを少なくとも備える第2位相合成回路26とを具備する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、電圧制御発振回路に関し、例えば、相補なクロックを出力するリングオシレータタイプの発振回路等に適用されるものである。
半導体デバイス間を高速でデータ転送を行う場合、一般的に差動信号を用いて信号を伝送することが多い。このような半導体デバイス内では、差動信号の送信及び受信時に相補なクロック(位相が互いに180度異なるクロック)を使用することが多い。更に、これらの相補なクロックは半導体デバイスに入力される基準クロックを用いてPLL(Phase Locked Loop)回路などのクロック生成回路によって生成される。高速、高精度で回路を動作させる場合、PLL回路などで生成された相補のクロックのクロック間のスキュー(skew:位相差の180度からのずれ)が小さいことが必要である。
上記PLL回路は、フィードバックループを構成することによって、適度な電圧が電圧制御発振回路(VCO回路)に与えられ、所望の周波数のクロックを出力する。このような構成によって、出力クロック(CLKOUT)には、所望の周波数のクロックが出力される。
ここで、PLL回路を構成する上記電圧制御発振回路には、各遅延素子をCMOSインバータで構成し、インバータの電源電圧(VCTRL)を変えることによって、発振周波数を制御するリングオシレータタイプのものがある。この構成例では、1対の3段リングオシレータに、B2Bインバータが一対のリングオシレータにクロスカップル接続されて、互いに接続し、相補なクロック(CLKP/CLKN)が出力される回路構成となっている。
そこで、B2Bインバータを構成するインバータ対の特性が等しく、一対のリングオシレータの特性が等しければ、VCO回路の出力クロック(CLKP/CLKN)は、理想的な相補なクロック(位相差が180度)が生成される。
しかし、リングオシレータを高い周波数で発振させるためには、B2Bインバータの駆動力は、リングオシレータを構成するインバータと比べて小さくする必要がある。このため、B2Bインバータのトランジスタサイズ(W/L)は大きくすることができない。このように、B2Bインバータの駆動力は、一対のリングオシレータを構成するインバータの駆動力と比べて、十分小さく設定されている。
この際、製造プロセス等の変動によって、B2Bインバータのインバータ対の駆動力やインバータのしきい値等にミスマッチが生じると、VCO回路の出力クロック(CLKP/CLKN)にスキューが発生する。その結果、スキューが発生したVCO回路は不良チップとなってしまい、不良率が増大するという問題がある。
尚、例えば、下記の特許文献1や非特許文献1のように、多相クロックを位相合成することによってクロック間のスキュー補正する回路を用いればスキューの抑制が可能であるとも思われる。しかし、クロック周波数や電源電圧などの影響を低減したロバストな回路動作を実現するためには回路構成が煩雑になってしまう。そのため、下記の特許文献1や非特許文献1に示す回路では、スキュー補正回路を用いなければVCO回路のクロック間にスキューが生じるため、回路構成が煩雑になる。
上記のように、従来の電圧制御発振回路は、電圧制御発振回路の出力クロックにスキューが発生するため、不良率が増大するという問題があった。
特開2005-50123号公報
"A 1.3-Cycle Lock Time, Non-PLL/DLL Clock Multiplier Based on Direct Clock Cycle Interpolation for "Clock on Demand"" IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS, VOL35, No.11, November 2000
この発明は、出力クロックのスキューを補正でき、不良率を低減できる電圧制御発振回路を提供する。
この発明の一態様によれば、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路を備える第1リングオシレータと、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路を備える第2リングオシレータと、前記第1、第2リングオシレータにクロスカップル接続される一対の第1、第2反転回路と、入力が前記第1リングオシレータの出力に接続される第3反転回路と、入力が前記第2リングオシレータの最終段の遅延回路の入力に接続される第4反転回路とを少なくとも備える第1位相合成回路と、入力が前記第2リングオシレータの出力に接続される第5反転回路と、入力が前記第1リングオシレータの最終段の遅延回路の入力に接続される第6反転回路とを少なくとも備える第2位相合成回路とを具備する電圧制御発振回路を提供できる。
この発明の一態様によれば、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路を備える第1リングオシレータと、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路を備える第2リングオシレータと、前記第1、第2リングオシレータにクロスカップル接続される一対の第1、第2反転回路と、出力が出力端子に共通接続され第1、第2電源電圧の間の電圧値を出力する第1乃至第4差動増幅回路を備える第1位相合成回路であって、前記第1差動増幅回路の制御端子には前記第1リングオシレータの出力が接続され、前記第2差動増幅回路の制御端子には前記第2リングオシレータの最終段の遅延回路の入力が接続され、前記第3差動増幅回路の制御端子には前記第2リングオシレータの出力が接続され、前記第4差動増幅回路の制御端子には前記第1リングオシレータの最終段の遅延回路の入力が接続され、出力が出力端子に共通接続され前記第1、第2電源電圧の間の電圧値を出力する第5乃至第8差動増幅回路を備える第2位相合成回路であって、前記第5差動増幅回路の制御端子には前記第2リングオシレータの出力が接続され、前記第6差動増幅回路の制御端子には前記第1リングオシレータの最終段の遅延回路の入力が接続され、前記第7差動増幅回路の制御端子には前記第1リングオシレータの出力が接続され、前記第8差動増幅回路の制御端子には前記第2リングオシレータの最終段の遅延回路の入力が接続される電圧制御発振回路を提供できる。
この発明によれば、出力クロックのスキューを補正でき、不良率を低減できる電圧制御発振回路が得られる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。尚、この説明においては、全図にわたり共通の部分には共通の参照符号を付す。
[第1の実施形態]
<1.構成例>
1−1.全体構成例
まず、図1を用いて、この発明の第1の実施形態に係る電圧制御発振回路が適用される全体構成例を説明する。本例では、PLL(Phase Locked Loop)回路を一例に挙げて、説明する。
<1.構成例>
1−1.全体構成例
まず、図1を用いて、この発明の第1の実施形態に係る電圧制御発振回路が適用される全体構成例を説明する。本例では、PLL(Phase Locked Loop)回路を一例に挙げて、説明する。
図示するように、本例に係るPLL回路10は、100MHzの参照クロックREFCLKが入力され、位相周波数比較回路11で電圧制御発振回路(VCO回路)12からの出力クロック(CLKOUT)から25分周されたフィードバッククロック(FBCLK)と参照クロックREFCLKの位相及び周波数を比較して出力するものである。PLL回路10は、位相周波数比較回路11、チャージポンプ12、ロウパスフィルタ13、電圧制御発振回路14、および分周回路15により構成される。
位相周波数比較回路(Phase Freq Detector:PFD回路)11は、外部から入力される参照クロックREFCLKとフィードバッククロックFBCLKとの位相および周波数を比較したクロックを出力する。この際、フィードバッククロックFBCLKの周波数が参照クロックREFCLKより低い場合は、UP信号(UP)をチャージポンプ12に出力する。一方、フィードバッククロックFBCLKの周波数が参照クロックREFCLKより高い場合には、DOWN信号(DOWN)をチャージポンプ12に出力する。
チャージポンプ回路12は、電流源I1,I2、およびスイッチSW1,SW2により構成される。
電流源I1の入力は、内部電源電圧VDDに接続される。スイッチSW1の一端は電流源I1の出力に接続され、UP信号(UP)により導通/非導通が制御される。スイッチSW2の一端はスイッチSW1の他端に接続され、他端は電流源I2の入力に接続され、DOWN信号(DN)により導通/非導通が制御される。電流源I2の出力は接地電源電圧GNDに接続される。
チャージポンプ(Charge Pump)12は、入力が位相周波数比較回路11に接続され、位相周波数比較回路11からの制御信号(UP/DOWN)に応じた電流をロウパスフィルタ13に出力する。例えば、チャージポンプ12は、位相周波数比較回路12からUP信号がHの期間一定の電流をロウパスフィルタ13に注入し、位相周波数比較回路からDOWN信号がHの期間一定の電流をロウパスフィルタ13から放出する。
ロウパスフィルタ(Low Pass Filter)13は、チャージポンプ12から与えられた電流による電荷を蓄え平滑化して生成した制御電圧VCTRLを、電圧制御発振回路14に出力する。図示するように、例えば、ロウパスフィルタ13は、巨大なキャパシタC0と抵抗R0で構成される平滑回路等により構成される。キャパシタC0の一方の電極は接地電源電圧GNDに接続される。抵抗R0の一端はキャパシタC0の他方の電極に接続され、他端は制御電圧VCTRLが与えられるロウパスフィルタ13の出力に接続される。
電圧制御発振回路(Voltage Controlled Oscillator:VCO回路)14は、ロウパスフィルタ13から与えられる制御電圧Vctrlに応じた周波数の出力クロック(CLKOUT)を出力する。
分周回路(Divider)15は、電圧制御発振回路14から出力される出力クロック(CLKOUT)の周波数を所定の周波数に分周したフィードバッククロックFBCLKを位相周波数比較回路11に再び出力する。例えば、本例の場合、分周回路15は、2.5GHzの出力クロックを1/25の100MHzの周波数に分周したフィードバッククロックFBCLKを位相周波数比較回路11に戻す。
上記の構成において、位相周波数比較回路11は、入力される参照クロックREFCLKの方が位相が早い(または周波数が高い)場合(UP状態)には、スイッチSW1をオン、スイッチSW2をオフとする。その結果、チャージポンプ12が、ロウパスフィルタ13に電流を流し込んで、制御電圧VCTRLの電位を上昇させる。逆に、位相周波数比較回路11は、入力される参照クロックREFCLKの方が位相が遅い(または周波数が低い)場合(DOWN状態)には、スイッチSW1をオフ、スイッチSW2をオンとする。その結果、チャージポンプ12が、ロウパスフィルタ13から放電させて制御電圧VCTRLの電位を低下させる。
このように、電圧制御発振回路(VCO回路)14は、制御電圧VCTRL電位が高いときには高い周波数で出力クロック(CLKOUT)を発振し、制御電圧VCTRLが低いときには低い周波数で出力クロック(CLKOUT)発振する。
1−2.リングオシレータの構成例
次に、図2を用いて、上記電圧制御発振回路(VCO回路)14を構成するリングオシレータの構成例について説明する。本例に係る電圧制御発振回路14は、図2に示すリングオシレータと、後述する図4に示す位相合成回路により構成される。そのため、本例に係る電圧制御発振回路14は、相補な2相クロックを出力し、2相出力クロック間のスキュー補正機能を有する。
次に、図2を用いて、上記電圧制御発振回路(VCO回路)14を構成するリングオシレータの構成例について説明する。本例に係る電圧制御発振回路14は、図2に示すリングオシレータと、後述する図4に示す位相合成回路により構成される。そのため、本例に係る電圧制御発振回路14は、相補な2相クロックを出力し、2相出力クロック間のスキュー補正機能を有する。
1−2−1.第1、第2リングオシレータ
図示するように、本例に係る第1、第2リングオシレータ21、22は、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段(本例では、3段)の遅延回路(本例では、CMOSインバータ)から構成される一対のリングオシレータ対である。
図示するように、本例に係る第1、第2リングオシレータ21、22は、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段(本例では、3段)の遅延回路(本例では、CMOSインバータ)から構成される一対のリングオシレータ対である。
第1リングオシレータは、3段のインバータ21−1〜21−3から構成される。1段目〜3段目のインバータ21−1〜21−3は直列に接続され、3段目のインバータ21−3の出力と1段目のインバータ21−1の入力とが環状に接続される。
第2リングオシレータも同様に、3段のインバータ22−1〜22−3から構成される。1段目〜3段目のインバータ22−1〜22−3は直列に接続され、3段目のインバータ22−3の出力と1段目のインバータ22−1の入力とが環状に接続される。
1−2−2.B2Bインバータ
第1、第2リングオシレータ21、22にクロスカップル接続される一対の第1、第2反転回路(本例では、インバータ23−1、23−2)を有するB2Bインバータ23が配置される。換言すれば、インバータ23−1の入力は第2リングオシレータ22のインバータ22−1の出力に接続され、出力は第1リングオシレータ21のインバータ21−1の出力に接続される。インバータ23−2の入力は第1リングオシレータ21のインバータ21−1の出力に接続され、出力は第2リングオシレータ22のインバータ22−1の出力に接続される。
第1、第2リングオシレータ21、22にクロスカップル接続される一対の第1、第2反転回路(本例では、インバータ23−1、23−2)を有するB2Bインバータ23が配置される。換言すれば、インバータ23−1の入力は第2リングオシレータ22のインバータ22−1の出力に接続され、出力は第1リングオシレータ21のインバータ21−1の出力に接続される。インバータ23−2の入力は第1リングオシレータ21のインバータ21−1の出力に接続され、出力は第2リングオシレータ22のインバータ22−1の出力に接続される。
ここで、B2Bインバータの駆動力23は、第1、第2リングオシレータ21、22を高い周波数で発振させるために、第1、第2リングオシレータ21、22を構成するインバータ21−1〜22−3と比べて小さくする必要がある。このため、B2Bインバータ23のトランジスタサイズ(W/L)は大きくすることができない。このように、B2Bインバータ23の駆動力は、一対のリングオシレータ21、22を構成するインバータ21−1〜22−3の駆動力と比べて、十分小さく設定されている。例えば、B2Bインバータ23の駆動力は、一対のリングオシレータ21、22を構成するインバータ21−1〜22−3の駆動力の、1/2〜1/10程度である。
インバータ23−1、23−2は、後述するリングオシレータ21、22を構成するインバータ21−1〜22−3と同様に、制御電圧VCTRLの電位を電源とするCMOSインバータである。
B2Bインバータ23は、上記のように相補な構成であり、第1、第2リングオシレータ21、22のクロックの位相を180度にするために配置されている。
そのため、対となったインバータ23−1、23−2の特性(駆動力、しきい値、容量など)がずれると、第1、第2リングオシレータ21、22のクロックの位相が180度からずれる。また、B2Bインバータ23のインバータ23−1、23−2の駆動力は、上記理由から、リングオシレータ21、22を構成するインバータ21−1〜22−3と比べて小さくする必要がある。その結果、B2Bインバータを構成するインバータ23−1、23−2の特性は、トランジスタのチャネル面積に応じたランダムな特性変動を受けて、ずれることが多い(つまり、特性がデバイスごとにばらついてしまう傾向がある)。
1−3.リングオシレータを構成する反転回路の構成例
次に、図3を用いて、第1、第2リングオシレータ21、22を構成する反転回路の構成例について説明する。本例では、第1リングオシレータ21を構成するインバータ21−1を一例に挙げて説明する。
次に、図3を用いて、第1、第2リングオシレータ21、22を構成する反転回路の構成例について説明する。本例では、第1リングオシレータ21を構成するインバータ21−1を一例に挙げて説明する。
図示するように、第1リングオシレータ21を構成するインバータ21−1は、CMOSインバータである。CMOSインバータ21−1は、PMOSトランジスタP0およびNMOSトランジスタN0で構成される。PMOSトランジスタP0のソースは電圧制御発振回路14の外部から入力される制御電圧VCTRL電位に接続される。NMOSトランジスタのソースは接地電源電圧GNDに接続される。PMOS、NMOSトランジスタP0、N0のゲートは、ともにインバータ21−1の入力として接続され、ドレインは出力として接続されている。その他のインバータ21−2〜22−3も同様の構成である。
ここで、各インバータ21−1〜22−3は、入力される制御電圧VCTRLの電位が低いときはPMOSトランジスタおよびNMOSトランジスタの駆動力が小さく、高いときはPMOSトランジスタおよびNMOSトランジスタの駆動力が大きくなる。
このため、第1、第2リングオシレータ21、22の各ノードは、制御電圧VCTRLの電位が低いときは電圧レベルが遷移するとき(“H”レベル→“L”レベルまたは“L”レベル→“H”レベル)の傾きが小さく、反対に、制御電圧VCTRL電位が高いときは電圧レベルが遷移するときの傾きが大きくなる。従って、各インバータ21−1〜22−3の遅延時間、即ち、入力が“H”レベル→“L”レベルまたは“L”レベル→“H”レベルに遷移してから、出力が“L”レベル→“H”レベルまたは“H”レベル→“L”レベルに遷移する時間は、制御電圧VCTRLの電位が低いとき大きく、制御電圧VCTRLの電位が高いとき小さくなる。その結果、第1、第2リングオシレータ21、22の発振周波数は、制御電圧VCTRLの電位に比例し、制御電圧VCTRLが低いときに低く、高いときに高くなる。
1−4.位相合成回路の構成例
次に、図4を用いて、本例に係る位相合成回路25、26の構成例について説明する。上記のように、位相合成回路25、26は、リングオシレータ21、22およびB2Bインバータ23と共に、電圧制御発振回路14を構成する。
次に、図4を用いて、本例に係る位相合成回路25、26の構成例について説明する。上記のように、位相合成回路25、26は、リングオシレータ21、22およびB2Bインバータ23と共に、電圧制御発振回路14を構成する。
図示するように、本例に係る位相合成回路27は、一対の第1、第2位相合成回路25、26により構成される。
第1位相合成回路25は、2個のインバータ25−1、25−2と、1個のインバータ25−3で構成される。インバータ25−1の入力には、第1リングオシレータ21の出力CLKAPが入力される。インバータ25−2の入力には、第2リングオシレータ22の最終段のインバータ22−3の入力CLKBPが入力される。インバータ25−1、25−2の出力は、共にノードMXPとして接続され、インバータ25−3の入力に接続されている。インバータ25−3の出力CLKOPは、第1位相合成回路25の出力である。
第2位相合成回路26も、2個のインバータ26−1、26−2と、1個のインバータ26−3で構成される。インバータ26−1の入力には、第2リングオシレータ22の出力CLKANが入力される。インバータ26−2の入力には、第1リングオシレータ21の最終段のインバータ21−3の入力CLKBNが入力される。インバータ26−1、26−2の出力は、共にノードMXNとして接続され、インバータ26−3の入力に接続されている。インバータ26−3の出力CLKONは、第2位相合成回路26の出力である。
1−5.位相合成回路を構成する反転回路のその他の構成例
次に、図5乃至図10を用いて、本例に係る第1、第2位相合成回路25、26を構成する反転回路のその他の構成例について説明する。本例では、第1位相合成回路25を構成するインバータ25−1を一例に挙げて説明する。
次に、図5乃至図10を用いて、本例に係る第1、第2位相合成回路25、26を構成する反転回路のその他の構成例について説明する。本例では、第1位相合成回路25を構成するインバータ25−1を一例に挙げて説明する。
1−5−1.インバータA
図5に示すインバータAは、CMOSインバータであり、トランジスタP1、N1により構成される。トランジスタP1のソースは制御電圧VCTRLに接続される。トランジスタN1のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ドレインはトランジスタP1のドレインに接続され出力(OUT)であり、ゲートはトランジスタP1と共通接続され入力(IN)である。
図5に示すインバータAは、CMOSインバータであり、トランジスタP1、N1により構成される。トランジスタP1のソースは制御電圧VCTRLに接続される。トランジスタN1のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ドレインはトランジスタP1のドレインに接続され出力(OUT)であり、ゲートはトランジスタP1と共通接続され入力(IN)である。
1−5−2.インバータB
図6に示すインバータBは、抵抗負荷のNMOSインバータであり、抵抗R1、トランジスタN3により構成される。抵抗R1の一端は内部電源電圧VDDに接続される。トランジスタN3のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ドレインは抵抗R1の他端に接続され出力(OUT)であり、ゲートは入力(IN)である。
図6に示すインバータBは、抵抗負荷のNMOSインバータであり、抵抗R1、トランジスタN3により構成される。抵抗R1の一端は内部電源電圧VDDに接続される。トランジスタN3のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ドレインは抵抗R1の他端に接続され出力(OUT)であり、ゲートは入力(IN)である。
1−5−3.インバータC
図7に示すインバータCは、PMOS負荷のNMOSインバータであり、トランジスタP4、N4により構成される。トランジスタP4のソースは内部電源電圧VDDに接続され、ゲートは所定のバイアス電圧BIASPが与えられる。トランジスタN4のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ドレインはトランジスタP4のドレインに接続され出力(OUT)であり、ゲートは入力(IN)である。
図7に示すインバータCは、PMOS負荷のNMOSインバータであり、トランジスタP4、N4により構成される。トランジスタP4のソースは内部電源電圧VDDに接続され、ゲートは所定のバイアス電圧BIASPが与えられる。トランジスタN4のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ドレインはトランジスタP4のドレインに接続され出力(OUT)であり、ゲートは入力(IN)である。
1−5−4.インバータD
図8に示すインバータDは、抵抗負荷でNMOSインバータの電流を制御電圧VCTRLで制御するものであり、抵抗R2およびトランジスタN5、N6により構成される。抵抗素子の一端は内部電源電圧VDDに接続される。トランジスタN5のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは入力(IN)である。トランジスタN6のソースはトランジスタN5のドレインに接続され、ゲートには所定の制御電圧VCTRLが与えられ、ドレインは抵抗R2の他端に接続され出力(OUT)である。
図8に示すインバータDは、抵抗負荷でNMOSインバータの電流を制御電圧VCTRLで制御するものであり、抵抗R2およびトランジスタN5、N6により構成される。抵抗素子の一端は内部電源電圧VDDに接続される。トランジスタN5のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは入力(IN)である。トランジスタN6のソースはトランジスタN5のドレインに接続され、ゲートには所定の制御電圧VCTRLが与えられ、ドレインは抵抗R2の他端に接続され出力(OUT)である。
1−5−5.インバータE
図9に示すインバータEは、PMOS負荷のNMOSインバータの電流を制御電圧VCTRLで制御するものであり、トランジスタP7、N7、N8により構成される。トランジスタP7のソースは内部電源電圧VDDに接続される。トランジスタN7のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは入力(IN)である。トランジスタN8のソースはトランジスタN7のドレインに接続され、ゲートには制御電圧VCTRLが与えられ、ドレインはトランジスタP7のゲートおよびドレインに接続され出力(OUT)である。
図9に示すインバータEは、PMOS負荷のNMOSインバータの電流を制御電圧VCTRLで制御するものであり、トランジスタP7、N7、N8により構成される。トランジスタP7のソースは内部電源電圧VDDに接続される。トランジスタN7のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは入力(IN)である。トランジスタN8のソースはトランジスタN7のドレインに接続され、ゲートには制御電圧VCTRLが与えられ、ドレインはトランジスタP7のゲートおよびドレインに接続され出力(OUT)である。
1−5−6.インバータF
図10に示すインバータFは、クロックドインバータであり、トランジスタP9、P10、N9、N10により構成される。トランジスタP10のソースは制御電圧VCTRLに接続される。トランジスタN9のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートはトランジスタP10のゲートに接続され入力(IN)である。トランジスタP9のソースはトランジスタP10のドレインに接続され、ゲートには所定の電圧ENbが与えられる。トランジスタN10のソースはトランジスタN9のドレインに接続され、ゲートには所定の電圧ENが与えられ、ドレインはトランジスタP9のドレインに接続され出力(OUT)である。
図10に示すインバータFは、クロックドインバータであり、トランジスタP9、P10、N9、N10により構成される。トランジスタP10のソースは制御電圧VCTRLに接続される。トランジスタN9のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートはトランジスタP10のゲートに接続され入力(IN)である。トランジスタP9のソースはトランジスタP10のドレインに接続され、ゲートには所定の電圧ENbが与えられる。トランジスタN10のソースはトランジスタN9のドレインに接続され、ゲートには所定の電圧ENが与えられ、ドレインはトランジスタP9のドレインに接続され出力(OUT)である。
このインバータFを使用するときには、トランジスタP9、N10のゲート電圧を所定の電圧関係(例えば、EN=“H”レベル,ENb=“L”レベル)とする。
<2.出力動作>
2−1.スキュー補正前後のVCO出力波形
次に、図11および図12を用いて、本例に係る電圧制御発振回路14の出力波形について説明する。
2−1.スキュー補正前後のVCO出力波形
次に、図11および図12を用いて、本例に係る電圧制御発振回路14の出力波形について説明する。
図11では、スキュー補正前のVCO出力を示している。図示するように、VCO出力CLKAP、CLKAN間にはスキュー(時間:tskew)が生じている。
しかし、図12に示すように、上記に説明した回路構成によって、第1リングオシレータ21の出力CLKAP(またはCLKBN)と第2リングオシレータ22の出力CLKAN(またはCLKBP)に図11のようにスキュー(時間:tskew)が生じても、位相合成回路対27の出力CLKOP、CLKONではスキュー(時間:tskew)が補正される。その結果、最終的に出力される電圧制御発振回路14のVCO出力CLKAP、CLKAN間にはスキュー(時間:tskew)をなくすことができる。以下、図13を用いて、より具体的に説明する。
2−2.位相合成回路の動作
図13を用いて、本例に係る第1、第2位相合成回路25、26の動作について説明する。
図13を用いて、本例に係る第1、第2位相合成回路25、26の動作について説明する。
ここで、図中の時刻t3、t4の間の際に、B2Bインバータ23の特性のずれによって、第1、第2リングオシレータ21、22の出力CLKAPとCLKANおよびCLKBNとCLKBP間には、時間tskewのスキューが生じているとする。
また、第1リングオシレータ21と第2リングオシレータ22を構成する各インバータ21−1〜22−3は、B2Bインバータ23と比較して、トランジスタのサイズ(W/L)が十分大きく、遅延時間は互いにほぼ等しくtd1とする。
さらに、説明を簡素にするために、時刻t7〜t8の間に示す各インバータ21−1〜22−3の遅延時間は、入力の立ち上がりから出力の立ち下がりまでの時間(td1_rf)と、入力の立ち下がりから出力の立ち上がりまで時間(td1_fr)はともに等しく、時間td1とする。
同様に、第1、第2位相合成回路25、26を構成する4個のインバータ25−1、25−2、26−1、26−2の遅延時間は時刻t2〜t5(または時刻t10〜t12)の間に示す時間td2、2個のインバータ25−3、26−3の遅延時間は時刻t5〜t6に示す時間td3とする。
時刻t0の際の出力CLKBNの立ち下がりを基準(=T0)として、この基準T0からVCO出力CLKOPが立ち上がるまでの時間(td_P)を求める。図中の上段に示すように、第1位相合成回路25の2個のインバータ25−1、25−2の出力が接続されてそれぞれの遅延が平均化されるため、以下の式(1)に示される。即ち、
td_P = { ( tskew + td2 ) + ( td1 + td2 )} / 2+ td3
= tskew / 2 + td1 / 2 + td2 + td3 … 式(1)
同様に、時刻t0の際の基準T0から相補的なVCO出力CLKONが、立ち下がるまでの時間(td_N)を求める。同様に、図中の上段に示すように、以下の式(2)のようになる。即ち、
td_N = { (td2 ) + ( td1 + tskew + td2 )} / 2+ td3
= tskew / 2 + td1 / 2 + td2 + td3 … 式(2)
この式(1)および式(2)に示すように、時間td_Pと時間td_Nは等しくなることが分かる。このように、VCO出力CLKOP、CLKONのスキューを補正することができる。
td_P = { ( tskew + td2 ) + ( td1 + td2 )} / 2+ td3
= tskew / 2 + td1 / 2 + td2 + td3 … 式(1)
同様に、時刻t0の際の基準T0から相補的なVCO出力CLKONが、立ち下がるまでの時間(td_N)を求める。同様に、図中の上段に示すように、以下の式(2)のようになる。即ち、
td_N = { (td2 ) + ( td1 + tskew + td2 )} / 2+ td3
= tskew / 2 + td1 / 2 + td2 + td3 … 式(2)
この式(1)および式(2)に示すように、時間td_Pと時間td_Nは等しくなることが分かる。このように、VCO出力CLKOP、CLKONのスキューを補正することができる。
加えて、本例に係る構成では、第1、第2リングオシレータ21、22を構成するインバータ21−1〜22−3、および第1、第2位相合成回路25、26を構成するインバータ25−1〜26−2の電源電圧には、制御電圧VCTRLが与えられる。
そのため、第1、第2リングオシレータ21、22のインバータ21−1〜22−3の遅延時間td1は、制御電圧VCTRL電位が低いときは大きくなり、高いときは小さくなる。同様に、制御電圧VCTRLの電位が低いときは各クロック信号の立ち上がり、および立下り時間は、大きくなり、制御電圧VCTRLの電位が高いときは小さくなる。言い換えると、クロックのサイクルをtcycleとしたときの、td1/tcycleおよびtd2/tcycleを、自己整合的にほぼ一定に保つことができる。
ここで、第1、第2位相合成回路25、26内のノードMXP、MXNは、信号の遷移中に“段”を持つと、ジッターの増加やスキュー補正効果の悪化を引き起こす。しかし、本例では、上述したように、ノードMXP、MXNは、クロックの周波数やトランジスタの特性に関わらず、自己整合的にtd2/tcycleを一定に保つことができる。そのため、信号の遷移中に“段”を持たないようにすることを容易に設定できる。
以上の説明のように、本例によれば、出力するクロックの周波数やトランジスタの特性に関わらず、相補なスキューが補正された2相クロックを出力する制御電圧発振回路(VCO回路)14を提供することができる。
<3.この実施形態に係る効果>
この実施形態に係る電圧制御発振回路によれば、少なくとも下記(1)乃至(3)の効果が得られる。
(1)出力クロックのスキューを補正でき、不良率を低減できる。
上記のように、本例に係る電圧制御発振回路14は、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路21−1〜21−3を備える第1リングオシレータ21と、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路22−1〜22−3を備える第2リングオシレータ22と、前記第1、第2リングオシレータにクロスカップル接続される一対の第1、第2反転回路23−1、23−2(B2Bインバータ23)と、入力が前記第1リングオシレータの出力に接続される第3反転回路25−1と、入力が前記第2リングオシレータの最終段の遅延回路の入力に接続される第4反転回路25−2とを少なくとも備える第1位相合成回路25と、入力が前記第2リングオシレータの出力に接続される第5反転回路26−1と、入力が前記第1リングオシレータの最終段の遅延回路の入力に接続される第6反転回路26−2とを少なくとも備える第2位相合成回路26とを具備するものである。
この実施形態に係る電圧制御発振回路によれば、少なくとも下記(1)乃至(3)の効果が得られる。
(1)出力クロックのスキューを補正でき、不良率を低減できる。
上記のように、本例に係る電圧制御発振回路14は、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路21−1〜21−3を備える第1リングオシレータ21と、最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路22−1〜22−3を備える第2リングオシレータ22と、前記第1、第2リングオシレータにクロスカップル接続される一対の第1、第2反転回路23−1、23−2(B2Bインバータ23)と、入力が前記第1リングオシレータの出力に接続される第3反転回路25−1と、入力が前記第2リングオシレータの最終段の遅延回路の入力に接続される第4反転回路25−2とを少なくとも備える第1位相合成回路25と、入力が前記第2リングオシレータの出力に接続される第5反転回路26−1と、入力が前記第1リングオシレータの最終段の遅延回路の入力に接続される第6反転回路26−2とを少なくとも備える第2位相合成回路26とを具備するものである。
上記の構成によれば、上記式(1)に示すように、時刻t0の際の出力CLKBNの立ち下がりを基準(=T0)として、この基準T0からVCO出力CLKOPが立ち上がるまでの時間(td_P)は、第1位相合成回路25の2個のインバータ25−1、25−2の出力が接続されてそれぞれの遅延が平均化される。同様に、式(2)に示すように、時刻t0の際の基準T0から相補的なVCO出力CLKONが、立ち下がるまでの時間(td_N)も、第2位相合成回路26の2個のインバータ26−1、26−2の出力が接続されてそれぞれの遅延が平均化される。
そのため、図13に示すように、時間td_Pと時間td_Nをそれぞれ等しくすることができ、VCO出力CLKOP、CLKONのスキューをなくし、スキュー補正することができる。
ここで、上記のようなスキューが生じる主な理由は、以下のように説明される。即ち、第1、第2リングオシレータ21、22を高い周波数で発振させるためには、B2Bインバータ23の駆動力は、第1、第2リングオシレータ21、22を構成するインバータと比べて小さくする必要がある。このため、B2Bインバータ23のトランジスタサイズ(W/L)は大きくすることができない。このように、B2Bインバータ23の駆動力は、一対のリングオシレータ21、22を構成するインバータの駆動力と比べて、十分小さく設定されている。この際、トランジスタのチャネル面積に応じたランダムな特性変動によって、B2Bインバータ23のインバー23−1、23−2の駆動力やインバータのしきい値等にミスマッチが生じると、電圧制御発振回路(VCO回路)14の出力クロック(CLKP/CLKN)にスキューが発生するのである。
その結果、大きなスキューが発生した電圧制御発振回路14は、不良チップとなってしまい、不良率が増大する。
例えば、図18に示す比較例のように、電圧制御発振回路(VCO回路)のSkewの分布個数が、Skewのある範囲(+SkewMax 〜−SkewMax)で要求されている場合を想定する。この場合において、上記のように、製造プロセス等の変動によって、B2Bインバータ23のインバー23−1、23−2の駆動力やインバータのしきい値等にミスマッチが生じると、スキュー補正回路がある場合の分布DIS1に比べて、スキューが補正回路がない場合の分布DIS2は、破線で示す部分の不良率が増大する点で不利である。
しかし、本例に係る構成によれば、電圧制御発振回路14のスキューを補正することにより、スキューをほぼなくすことができるため、例えば、上述の分布DIS1のように、不良率を低減でき、歩留りを向上できる点で有利である。
(2)回路構成の簡素化に対して有利である。
例えば、上記の特許文献1や非特許文献1では、多相クロックを位相合成することによってクロック間のスキュー補正するために別個独立の回路を用いなければ、スキューの抑制をすることができない。しかし、このような回路構成では、クロック周波数や電源電圧などの影響を低減したロバストな回路動作を実現するためには回路構成が煩雑になってしまう。そのため、上記の特許文献1や非特許文献1に示す回路構成では、回路構成が煩雑になる。
例えば、上記の特許文献1や非特許文献1では、多相クロックを位相合成することによってクロック間のスキュー補正するために別個独立の回路を用いなければ、スキューの抑制をすることができない。しかし、このような回路構成では、クロック周波数や電源電圧などの影響を低減したロバストな回路動作を実現するためには回路構成が煩雑になってしまう。そのため、上記の特許文献1や非特許文献1に示す回路構成では、回路構成が煩雑になる。
しかし、本例に係る回路構成では、電圧制御発振回路14において、スキュー補正するために別個独立の回路は必要でなく、第1、第2位相合成回路25、26のみでスキュー補正することができる。そのため、回路構成の簡素化に対して有利である。
(3)自己整合的に広い動作範囲で動作可能である。
加えて、本例に係る構成では、第1、第2リングオシレータ21、22を構成するインバータ21−1〜22−3、および第1、第2位相合成回路25、26を構成するインバータ25−1〜26−2の電源電圧には、制御電圧VCTRLが与えられる。
加えて、本例に係る構成では、第1、第2リングオシレータ21、22を構成するインバータ21−1〜22−3、および第1、第2位相合成回路25、26を構成するインバータ25−1〜26−2の電源電圧には、制御電圧VCTRLが与えられる。
そのため、第1、第2リングオシレータ21、22のインバータ21−1〜22−3の遅延時間td1は、制御電圧VCTRL電位が低いときは大きくなり、高いときは小さくなる。同様に、制御電圧VCTRLの電位が低いときは各クロック信号の立ち上がり、および立下り時間は、大きくなり、制御電圧VCTRLの電位が高いときは小さくなる。言い換えると、クロックのサイクルをtcycleとしたときの、td1/tcycleおよびtd2/tcycleを、自己整合的にほぼ一定に保つことができる。
ここで、第1、第2位相合成回路25、26内のノードMXP、MXNは、信号の遷移中に“段”を持つと、ジッターの増加やスキュー補正効果の悪化を引き起こす。しかし、本例では、上述したように、ノードMXP、MXNは、クロックの周波数やトランジスタの特性に関わらず、自己整合的にtd2/tcycleを一定に保つことができる。そのため、信号の遷移中に“段”を持たないようにすることを容易に設定できる。
このように、スキュー補正に用いるクロックの振幅および遷移時間をクロックの周波数に依存させることによって、自己整合的に広い動作範囲で動作可能である点で有利である。
[第2の実施形態(位相合成回路のその他の構成例)]
次に、第2の実施形態に係る電圧制御発振回路について、図14を用いて説明する。この実施形態は、第1、第2位相合成回路25、26を差動アンプ回路によって構成した一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
次に、第2の実施形態に係る電圧制御発振回路について、図14を用いて説明する。この実施形態は、第1、第2位相合成回路25、26を差動アンプ回路によって構成した一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
<構成例>
図示するように、本例は、第1、第2位相合成回路25、26を、インバータ回路ではなく、差動アンプ回路によって構成する点で上記第1の実施形態と相違する。即ち、位相合成回路対は、第1位相合成回路25と第2位相合成回路26から構成され、入力される4つのクロック(CLKAP、CLKAN、CLKBP、CLKBN)は、上記第1リングオシレータ21、第2リングオシレータ22の出力が接続されるものである。ここで、内部電源電圧VDDの電位は、上記制御電圧VCTRLの電位よりも高いものである(電位:VDD>VCTRL)。
図示するように、本例は、第1、第2位相合成回路25、26を、インバータ回路ではなく、差動アンプ回路によって構成する点で上記第1の実施形態と相違する。即ち、位相合成回路対は、第1位相合成回路25と第2位相合成回路26から構成され、入力される4つのクロック(CLKAP、CLKAN、CLKBP、CLKBN)は、上記第1リングオシレータ21、第2リングオシレータ22の出力が接続されるものである。ここで、内部電源電圧VDDの電位は、上記制御電圧VCTRLの電位よりも高いものである(電位:VDD>VCTRL)。
第1位相合成回路25は、4つの差動アンプ回路CO1〜CO4を備えている。
差動アンプ回路CO1は、トランジスタP11−1、N11−1により構成される。トランジスタP11−1のソースは内部電源電圧VDDに接続され、ドレインおよびゲートは差動アンプ回路CO2〜CO4のトランジスタP12−1〜P14−1のゲートおよびドレインに共通に接続される。トランジスタN11−1のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは第1リングオシレータ21の出力CLKAPに接続される。
差動アンプ回路CO1は、トランジスタP11−1、N11−1により構成される。トランジスタP11−1のソースは内部電源電圧VDDに接続され、ドレインおよびゲートは差動アンプ回路CO2〜CO4のトランジスタP12−1〜P14−1のゲートおよびドレインに共通に接続される。トランジスタN11−1のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは第1リングオシレータ21の出力CLKAPに接続される。
差動アンプ回路CO2は、トランジスタP12−1、N12−1により構成される。トランジスタP12−1のソースは内部電源電圧VDDに接続される。トランジスタN12−1のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは第2リングオシレータ22の最終段のインバータ22−3の入力CLKBPに接続される。
差動アンプ回路CO3は、トランジスタP13−1、N13−1により構成される。トランジスタP13−1のソースは内部電源電圧VDDに接続される。トランジスタN13−1のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは第2リングオシレータ22の出力CLKANに接続される。
差動アンプ回路CO4は、トランジスタP14−1、N14−1により構成される。トランジスタP14−1のソースは内部電源電圧VDDに接続される。トランジスタN14−1のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは第1リングオシレータ21の最終段のインバータ21−3の入力CLKBNに接続される。
第2位相合成回路26は、同様に、4つの差動アンプ回路CO5〜CO8を備えている。
差動アンプ回路CO5は、トランジスタP11−2、N11−2により構成される。トランジスタP11−2のソースは内部電源電圧VDDに接続され、ドレインおよびゲートは差動アンプ回路CO6のトランジスタP12−2〜P14−2のゲートおよびドレインに共通に接続される。トランジスタN11−2のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは第2リングオシレータ22の出力CLKANに接続される。
差動アンプ回路CO5は、トランジスタP11−2、N11−2により構成される。トランジスタP11−2のソースは内部電源電圧VDDに接続され、ドレインおよびゲートは差動アンプ回路CO6のトランジスタP12−2〜P14−2のゲートおよびドレインに共通に接続される。トランジスタN11−2のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは第2リングオシレータ22の出力CLKANに接続される。
差動アンプ回路CO6は、トランジスタP12−2、N12−2により構成される。トランジスタP12−2のソースは内部電源電圧VDDに接続される。トランジスタN12−2のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは第1リングオシレータ21の最終段のインバータ21−3の入力CLKBNに接続される。
差動アンプ回路CO7は、トランジスタP13−2、N13−2により構成される。トランジスタP13−2のソースは内部電源電圧VDDに接続される。トランジスタN13−2のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは第1リングオシレータ21の出力CLKAPに接続される。
差動アンプ回路CO8は、トランジスタP14−2、N14−2により構成される。トランジスタP14−2のソースは内部電源電圧VDDに接続される。トランジスタN14−2のソースは接地電源電圧GNDに接続され、ゲートは第2リングオシレータ22の最終段のインバータ22−3の入力CLKBPに接続される。
上記のような構成によれば、本例に係る第1、第2位相合成回路25、26は、上記第1の実施形態の図12乃至図14に示すように、出力CLKAP/CLKBPと出力CLKAN/CLKBNを平均化した遅延を持つことで、スキューを補正したVCO出力クロックCLKOP、CLKONを出力することができる。
より具体的には、本例に係る位相合成回路25、26は、トランジスタP11−1〜P14−2のソースが、制御電圧VCTRLの電位より高い内部電源電圧VDDに接続される。そのため、各入力クロックの“H”レベルは、制御電圧VCTRLの電位レベルであるが、出力クロックの電位レベルは内部電源電圧VDDレベルに増幅される。結果、VCO出力クロックを、接地電源電圧GNDの0V程度から内部電源電圧VDDレベルまで、スイングするCMOSレベルのクロックとすることができる。つまり、本例の回路では、位相合成によるスキューの補正とクロックの増幅を同時に行っている。
また、本実施例では、入力される4つのクロック(CLKAP、CLKAN、CLKBP、CLKBN)は、上記第1、第2リングオシレータ21、22の出力である。そのため、“H”レベルが制御電圧VCTRLレベルとなり遷移するときの傾きは、制御電圧VCTRLの電位に依存する。従って、第1の実施形態に示すノードMXP、MXNと同様に、VCO出力CLKOP、CLKON、およびノード電位VGTP、VGTNは、遷移するときの傾きが自己整合的に一定に保つことができる。そのため、VCO出力CLKOP、CLKON、およびノード電位VGTP、VGTNを、“段”を持つような特性をもたないように、容易に設定することができる。
<この実施形態に係る効果>
上記のように、この実施形態に係る電圧制御発振回路によれば、少なくとも上記(1)乃至(3)と同様の効果が得られる。
上記のように、この実施形態に係る電圧制御発振回路によれば、少なくとも上記(1)乃至(3)と同様の効果が得られる。
さらに、本例に係る構成によれば、第1、第2位相合成回路25、26は、上記第1の実施形態の図12乃至図14に示すように、出力CLKAP/CLKBPと出力CLKAN/CLKBNを平均化した遅延を持つことで、スキューを補正したVCO出力クロックCLKOP、CLKONを出力することができる。
より具体的には、本例に係る位相合成回路25、26は、トランジスタP11−1〜P14−2のソースが、制御電圧VCTRLの電位より高い内部電源電圧VDDに接続される。そのため、各入力クロックの“H”レベルは、制御電圧VCTRLの電位レベルであるが、出力クロックの電位レベルは内部電源電圧VDDレベルに増幅される。結果、VCO出力クロックを、接地電源電圧GNDの0V程度から内部電源電圧VDDレベルまで、スイングするCMOSレベルのクロックとすることができる。つまり、本例の回路では、位相合成によるスキューの補正とクロックの増幅を同時に行っている。
また、本実施例では、入力される4つのクロック(CLKAP、CLKAN、CLKBP、CLKBN)は、上記第1、第2リングオシレータ21、22の出力である。そのため、“H”レベルが制御電圧VCTRLレベルとなり遷移するときの傾きは、制御電圧VCTRLの電位に依存する。従って、第1の実施形態に示すノードMXP、MXNと同様に、VCO出力CLKOP、CLKON、およびノード電位VGTP、VGTNは、遷移するときの傾きが自己整合的に一定に保つことができる。そのため、VCO出力CLKOP、CLKON、およびノード電位VGTP、VGTNを、“段”を持つような特性をもたないように、容易に設定することができる。
[比較例(位相合成回路を備えない一例)]
次に、上記第1、第2の実施形態に係る電圧制御発振回路と比較するために、比較例に係る電圧制御発振回路について、図15乃至図18を用いて説明する。この比較例は、VCO回路において位相合成回路を備えていない一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
次に、上記第1、第2の実施形態に係る電圧制御発振回路と比較するために、比較例に係る電圧制御発振回路について、図15乃至図18を用いて説明する。この比較例は、VCO回路において位相合成回路を備えていない一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
<VCO回路の構成例>
図15に示すように、本例に係るVCO回路は、リングオシレータ125、126およびB2Bインバータ123により構成され、位相合成回路を備えていない点で上記第1、第2の実施形態と相違する。
図15に示すように、本例に係るVCO回路は、リングオシレータ125、126およびB2Bインバータ123により構成され、位相合成回路を備えていない点で上記第1、第2の実施形態と相違する。
即ち、VCO回路は、各遅延素子をCMOSインバータ121−1〜122−3で構成され、インバータの電源電圧(制御電圧VCTRL)を変えることによって、発振周波数を制御すものである。この例では、1対の3段リングオシレータ125、126は、B2Bインバータ123で互いにクロスカップル接続され、相補なクロックCLKP/CLKNが出力される回路構成となっている。ここで、B2Bインバータ123の駆動力は、リングオシレータ125、126を構成するインバータ121−1〜122−3の駆動力と比べて十分小さく設定されている。
図示は省略するが、リングオシレータ125、126及びB2Bインバータ123は、通常のCMOSインバータで構成され、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタのゲートはともに入力に、ドレインはともに出力に、PMOSトランジスタのソースは制御電圧VCTRLの電位に、NMOSトランジスタのソースは接地電位にそれぞれ接続されている。
そのため、リングオシレータ125、126の各ノードは、制御電圧VCTRLの電位が低いときは電圧レベルが遷移するとき(“H”レベル→“L”レベルまたは“L”レベル→“H”レベル)の傾きが小さく、反対に、制御電圧VCTRL電位が高いときは電圧レベルが遷移するときの傾きが大きくなる。従って、各インバータ121−1〜122−3の遅延時間、即ち、入力が“H”レベル→“L”レベルまたは“L”レベル→“H”レベルに遷移してから、出力が“L”レベル→“H”レベルまたは“H”レベル→“L”レベルに遷移する時間は、制御電圧VCTRLの電位が低いとき大きく、制御電圧VCTRLの電位が高いとき小さくなる。その結果、リングオシレータ125、126の発振周波数は、制御電圧VCTRLの電位に比例し、制御電圧VCTRLが低いときに低く、高いときに高くなる。
<出力波形>
次に、上記構成において、比較例に係るVCO出力について、図16および図17を用いて説明する。
次に、上記構成において、比較例に係るVCO出力について、図16および図17を用いて説明する。
図16に示すように、B2Bインバータ123のインバータ対の特性が等しく、リングオシレータ125、126の特性が等しければ、VCO出力クロックCLKP/CLKNは、理想的な相補なクロック(位相差が180度)が生成される。
一方、図17に示すように、B2Bインバータ123の特性がずれた場合には、スキュー(時間:tskew)が生じる。上記のようなスキューが生じる主な理由は、以下のように説明される。
即ち、リングオシレータ125、126を高い周波数で発振させるためには、B2Bインバータ123の駆動力は、リングオシレータ125、126を構成するインバータ121−1〜122−3と比べて小さくする必要がある。このため、B2Bインバータ123のトランジスタサイズ(W/L)は大きくすることができない。このように、B2Bインバータ123の駆動力は、一対のリングオシレータ21、22を構成するインバータ121−1〜122−3の駆動力と比べて、十分小さく設定されている。この際、製造プロセス等の変動によって、B2Bインバータ123のインバー123−1、123−2の駆動力やインバータのしきい値等にミスマッチが生じると、電圧制御発振回路(VCO回路)の出力クロック(CLKP/CLKN)にスキューが発生するのである。
また、上記文献1や文献2のように多相クロックを位相合成することによってクロック間のスキュー補正する回路を用いればスキューの抑制が可能であるが、クロック周波数や電源電圧などの影響を低減したロバストな回路動作を実現するためには回路構成が煩雑になってしまう。
このように比較例に係る回路構成では、スキュー補正回路を用いなければVCO回路のクロック間にスキューが生じ、回路構成が煩雑になる点で不利である。
<分布個数>
次に、図18を用いて、比較例に係る電圧制御発振回路の個数分布を説明する。
次に、図18を用いて、比較例に係る電圧制御発振回路の個数分布を説明する。
図示するように、ここでは、電圧制御発振回路(VCO回路)の分布個数が、B2Bインバータ123を構成するインバータ123−1、123−2のスキューSkewがある範囲(+SkewMax 〜−SkewMax)で要求されている場合を想定する。この場合において、上記のように、製造プロセス等の変動によって、B2Bインバータ123−1、123−2の駆動力やインバータのしきい値等にミスマッチが生じると、図中の電圧制御発振回路のスキューがない場合の分布DIS1に比べて、スキューがある場合の分布DIS2は、破線で示す部分の不良率が増大する。そのため、比較例に係る構成であると、不良率が増大する点で不利である。
尚、上記において説明した電源電圧発振回路14を適用したPLL回路10は、上記の説明の場合に限られず、例えば、画像処理チップ等の各種の半導体チップや、NAND型フラッシュメモリ等の各種の半導体メモリチップ等に適用することができる。そのため、このような場合に適用されたときに、以上に説明した有利な作用効果が得られることは言うまでもない。
以上、第1、第2の実施形態および比較例を用いて本発明の説明を行ったが、この発明は上記各実施形態および比較例に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記各実施形態および比較例には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば各実施形態および比較例に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
14…電圧制御発振回路(VCO回路)、21…第1リングオシレータ、22…第2リングオシレータ、25…第1位相合成回路、26…第2位相合成回路。
Claims (5)
- 最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路を備える第1リングオシレータと、
最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路を備える第2リングオシレータと、
前記第1、第2リングオシレータにクロスカップル接続される一対の第1、第2反転回路と、
入力が前記第1リングオシレータの出力に接続される第3反転回路と、入力が前記第2リングオシレータの最終段の遅延回路の入力に接続される第4反転回路とを少なくとも備える第1位相合成回路と、
入力が前記第2リングオシレータの出力に接続される第5反転回路と、入力が前記第1リングオシレータの最終段の遅延回路の入力に接続される第6反転回路とを少なくとも備える第2位相合成回路とを具備すること
を特徴とする電圧制御発振回路。 - 前記第1位相合成回路は、入力が前記第3、第4反転回路の出力に接続される第5反転回路を更に備え、
前記第2位相合成回路は、入力が前記第5、第6反転回路の出力に接続される第7反転回路を更に備えること
を特徴とする請求項1に記載の電圧制御発振回路。 - 前記第1、第2リングオシレータの複数の遅延回路の制御端子、および前記第3乃至第6反転回路の制御端子には、入力周波数に比例して電圧値が大きくなる制御電圧に応じた電圧が与えられること
を特徴とする請求項1に記載の電圧制御発振回路。 - 最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路を備える第1リングオシレータと、
最終段の出力と最初段の入力とが接続されることによって環状に接続される複数段の遅延回路を備える第2リングオシレータと、
前記第1、第2リングオシレータにクロスカップル接続される一対の第1、第2反転回路と、
出力が出力端子に共通接続され第1、第2電源電圧の間の電圧値を出力する第1乃至第4差動増幅回路を備える第1位相合成回路であって、前記第1差動増幅回路の制御端子には前記第1リングオシレータの出力が接続され、前記第2差動増幅回路の制御端子には前記第2リングオシレータの最終段の遅延回路の入力が接続され、前記第3差動増幅回路の制御端子には前記第2リングオシレータの出力が接続され、前記第4差動増幅回路の制御端子には前記第1リングオシレータの最終段の遅延回路の入力が接続され、
出力が出力端子に共通接続され前記第1、第2電源電圧の間の電圧値を出力する第5乃至第8差動増幅回路を備える第2位相合成回路であって、前記第5差動増幅回路の制御端子には前記第2リングオシレータの出力が接続され、前記第6差動増幅回路の制御端子には前記第1リングオシレータの最終段の遅延回路の入力が接続され、前記第7差動増幅回路の制御端子には前記第1リングオシレータの出力が接続され、前記第8差動増幅回路の制御端子には前記第2リングオシレータの最終段の遅延回路の入力が接続されること
を特徴とする電圧制御発振回路。 - 前記第1乃至第8差動増幅回路の制御端子には、入力周波数に比例して電圧値が大きくなる制御電圧に応じた電圧、または前記基準電源電圧および前記制御電圧よりも電圧値が低い電圧が与えられること
を特徴とする請求項4に記載の電圧制御発振回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008137174A JP2009284444A (ja) | 2008-05-26 | 2008-05-26 | 電圧制御発振回路 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008137174A Withdrawn JP2009284444A (ja) | 2008-05-26 | 2008-05-26 | 電圧制御発振回路 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102035508A (zh) * | 2010-05-28 | 2011-04-27 | 上海宏力半导体制造有限公司 | 一种时钟产生电路 |
JP2017147611A (ja) * | 2016-02-17 | 2017-08-24 | 力晶科技股▲ふん▼有限公司 | 発振回路の周期調整回路及び周期調整方法、並びに半導体記憶装置 |
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-
2008
- 2008-05-26 JP JP2008137174A patent/JP2009284444A/ja not_active Withdrawn
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