JP2009281673A - ヒートポンプ用熱交換器及びこれを用いたヒートポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱交換器を通過する空気の流れを妨げることなく、フィンと冷媒管からなる熱交換器を効率よく誘導加熱する。
【解決手段】 所定の間隔を隔てて積層した複数の金属プレートと、金属プレートと略直交して設けた複数の金属パイプとからなり、金属プレートと金属パイプが電気的に接続された熱交換器と、導線を周回して形成したコイルとを有し、コイルは熱交換器と略平行に配置され、コイルの導線の一部が金属プレートに沿って略平行に配置され、コイルに高周波電流を流す。この熱交換器を搭載することで、速やかな温風の吹き出し、あるいは除霜が容易なヒートポンプ装置を提供可能となる。
【選択図】図1

Description

この発明は、冷凍サイクルを利用したヒートポンプ装置の熱交換器に係り、特に霜取りや暖房などを目的として熱交換器を誘導加熱するヒートポンプ用熱交換器およびこれを用いたヒートポンプ装置に関するものである。
冷凍サイクルを利用したヒートポンプ装置は、冷媒の蒸発及び凝縮による潜熱変化を利用して一方の熱交換器から他方の熱交換器に熱を移動させる装置であり、冷房や暖房を行う空気調和装置、空気の熱で湯を沸かすヒートポンプ式給湯装置や床暖房装置、あるいは冷凍装置などに利用されている。ヒートポンプ装置の低温側熱交換器(蒸発器とも言う)は空気から熱を吸収するため、熱交換器の温度は空気温度より低く、空気温度が氷点付近や氷点下では熱交換器温度は氷点下となり、空気中の水分が熱交換器で霜や氷となって付着する着霜現象が発生する。着霜現象が発生すると、熱交換器の熱伝達率が低下するので冷凍サイクルによるヒートポンプの効率が低下する。従って、ヒートポンプ装置では定期的に低温側熱交換器を加熱して霜を溶かして取り除く除霜運転を行っている。
従来のヒートポンプ用熱交換器では、それ自体は従来周知の加熱手段である誘導加熱器が除霜手段として金属製の熱交換器に対向するように臨んで設置されている。熱交換器は、多数の穴開きプレートに内部を冷媒が通過する冷媒伝熱管が貫通した状態に装着された構造に形成されている。誘導加熱器により効率の良い加熱が行われるように冷媒伝熱管には鋼管が使用され、穴開きプレートには鋼板が使用されている。誘導加熱器は熱交換器に臨んでその下側に設置されており、絶縁プレートの中に配置したコイルと、そのコイルに所要の周波数、例えば20kHz程度の電力を提供する電力提供手段とを備えて構成されている。コイルに所要周波数の電力を供給することにより、金属製の熱交換器に電磁誘導により渦電流を生じさせ、その抵抗発熱により加熱して着霜した霜を溶かしている(例えば特許文献1)。
また、誘導加熱器を熱交換器に臨んで配置する際に、熱交換器の冷却フィンと加熱コイルとの間に鉄板のような発熱部材を配置したり、発熱体熱交換器の冷却フィン面の形状にあわせ加熱コイルを円形から楕円形状等にすれば加熱効率が良くなることが開示されている(例えば特許文献2)。
特開2004−212001(〔0010〕〜〔0017〕、図1、図2) 特開平9−250863(〔0039〕〜〔0044〕、図3〜5)
このようなヒートポンプ用熱交換器にあっては、冷媒管や穴開きプレートの材質として鋼を用い、熱交換器に臨んでその下側に従来周知の誘導加熱器を設置した構造であるため、空気調和装置や冷凍機などのヒートポンプ装置で一般的に利用されている穴開きプレートにアルミ、冷媒管に銅やアルミを用いた熱交換器とは材質が異なるため、熱交換器がコスト高となり重量も重くなるといった問題点があった。また特許文献1では穴開きプレートにアルミを用いて、冷媒管に銅を用いた場合であっても、アルミ鍋を加熱するための誘導加熱調理器で用いられている特殊な方法により誘導加熱器に高周波電力を供給することで熱交換器を加熱することが開示されているが、実際に我々が行った実験ではアルミや銅からなる熱交換器はあまり加熱されず、誘導加熱器のコイルが大部分の電力を消費して高温になるといった問題点があった。
さらに、従来のヒートポンプ用熱交換器にあっては、穴開きプレートの長手方向に沿って空気を流して熱交換を行うので、熱交換器の下側に誘導加熱器を設置しても誘導加熱器が空気の流れを妨げるといった問題はないが、空気調和装置などで用いられる熱交換器では穴開きプレートの長手方向と垂直に空気を流して熱交換を行うので、熱交換器に臨んで特許文献1に記された従来周知の誘導加熱器を設置すると、誘導加熱器が空気の流れを妨げるため熱交換が行えないという問題点もあった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、ヒートポンプ装置に用いられる熱交換器を誘導加熱により効率よく加熱することができるヒートポンプ用熱交換器およびそれを用いたヒートポンプ装置を得ることを目的としている。
この発明に係るヒートポンプ用熱交換器は、所定の間隔を隔てて積層された短冊状の複数の金属プレートと、該金属プレートを貫通し、該金属プレートと略直交して設けられた金属パイプとを備え、前記金属プレートと金属パイプとが電気的に接続された熱交換器および、導線を周回して形成されたコイルを有し、前記コイルは前記金属プレートの長手方向に沿って略平行部分を有するように矩形状に周回されて、前記熱交換器と略平行に対向して配置されることを特徴とするものである。
この発明に係るヒートポンプ装置は、上記熱交換器を用い、コイルは蒸発器側熱交換器または凝縮器側熱交換器に設置され、高周波電流を供給するようにしたものである。
本発明の構成によれば、コイルに供給した高周波電流により渦電流が金属プレートに誘起され、金属プレートと金属パイプで形成されるループ状に大きな渦電流が流れるため、熱交換器を効率よく誘導加熱することができるといった従来にない顕著な効果を奏するものである。
またこの構成により、効率よく除霜できるヒートポンプ装置や、室内機を省スペースにしながら熱交換器を加熱して温風が得られる空気調和装置が得られるという効果を奏する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器を示す斜視図である。ヒートポンプ用熱交換器1は、厚さ0.1mm程度のアルミ製穴開きプレートからなるフィン3と銅またはアルミ製の冷媒管4からなる熱交換器2に面してコイル6を設けて構成される。熱交換器2の冷媒管4の端部4a、4bはヒートポンプ装置の冷媒回路に接続され、冷媒が冷媒管4の内部を流入、流出し冷凍サイクルが行われる。コイル6の端部6a、6bは高周波電源8に電気的に接続され、高周波電源8より高周波電流がコイル6に供給される。コイル6は樹脂などで被覆された導線を、短冊状のフィン3の長手方向と平行な方向では所定の間隔、例えば10mm、20mmあるいは40mm離してフィン3に沿って設け、フィン3の長手方向と垂直な方向では導線を密接させて設け、一方向に巻いて矩形状のコイルをなすように周回して形成される。導線を巻いて矩形状に形成したコイル6の面が熱交換器2の面とほぼ平行になるように配置される。またコイル6の導線と熱交換器2の間は導線の裏側のフィン3にも空気が通るように数mm〜十数mm程度の間隔を設けている。なお、空気はヒートポンプ用熱交換器1のコイル6側から流入しても、流出してもどちらでもよい。
図2はコイル6をより詳細に示した斜視図である。図1では簡略のためコイル6は導線のみを示したが、コイル6はコイルの形状に合わせて矩形状の枠状支持体であるコイル支持体9によって支持されている。コイル支持体9は熱交換器2のフィン3とは垂直方向の外枠10a、10bと、フィン3とは平行方向の外枠11a、11bとによって矩形状の外枠が形成され、熱交換器2の冷媒管4と重なる位置に任意の数で内枠12がフィンと垂直に設けられている。コイル6の導線は外枠10a、10bおよび11a、11bによって固定されており、中枠12によって導線が弛んでも位置が大きくずれないようにしている。コイル支持体9は樹脂などの絶縁物からなる材質が最も望ましいが、アルミなどの金属からなる材質を用いてもよい。外枠9を金属で構成する場合は、後述するように外枠10aと10bが電気的に絶縁されるよう外枠10a、10bと外枠11a、11bの間に絶縁物を介在させることが望ましい。コイル支持体9はコイル6の導線の直径より大きな所定の厚みを有しており、コイル支持体9と熱交換器2を密着させて配置することで、コイル6の導線とフィン3の間に所定の間隔を設けることができる。
図3は図2で示したコイル6の一部をより詳細に示した斜視図である。コイル支持体9のうち熱交換器2のフィン3と垂直方向の外枠10a、10bとコイル6の導線のみを示した。外枠10a、10bは樹脂や金属からなる長方形の板をコの字型に成形したものであり、所定の間隔で導線を通す穴が設けられている。図のようにこの穴に順次導線を通して一方向に巻いていくことでコイル6は形成される。この例においては外枠10a、10bが一定の幅を有したコの字型であるので、図中省略したフィン3と並行方向の外枠11a、11bは外枠10a、10bと連結しコイルを支持できれば、コイルの径より小さいあるいは外枠10a、10bより細いものであってもよい。
なお、ここで示したコイルの形成方法は一例であり、本発明の本質はコイル6の導線が、熱交換器2のフィン3の長手方向と平行に設けられていることにある。従って、コイル支持体9を用いずに、導線をフィン3と平行に配置できるように巻いて接着剤などで固定した後、熱交換器2に面して導線がフィン3の長手方向と平行になるように配置してもよい。当然のことながら、コイル6は導線を一方向に巻いているため、図1に示したようにフィン3の長手方向と垂直になる部分を有するが、フィン3と垂直になる部分は単なる電気配線と考えればよい。
図4は図1中の熱交換器2の一部を詳細に示した分解斜視図である。熱交換器2は空気調和装置などのヒートポンプ装置で一般的に用いられているものであり、格別の特徴を有するものではないが、本発明の動作の本質において重要であるため説明する。従って、ここに示す熱交換器と同様の構成であり、同様の動作をするものであれば、本発明に用いることができる。
熱交換器2は厚さ0.1mm程度の短冊状のアルミなどの金属シートからなるフィン3に複数の穴が設けられており、穴の周囲にはフィン3と一体となったカラー3aが設けられている。カラー3aの高さは1〜2mm程度であり、フィン3を積層したときにカラー3aがスペーサの役割をして、隣り合うフィン3との間に風路となる所定の間隔が設けられる。複数のフィン3を積層した後、フィン3の穴に銅やアルミなどの金属からなるU字型の冷媒管4を挿入してフィン3と冷媒管4は一体に形成される。フィン3には複数の穴が設けられているので、U字型の冷媒管4を複数挿入し、各U字型の冷媒管の短部を接続することで図1に示すような熱交換器2が形成される。冷媒管4はフィン3に設けられたカラー3aに圧接されるので、フィン3と冷媒管4との熱抵抗は小さくなり、フィン3から冷媒管4あるいはその逆の熱伝導が良い熱交換器2を得ることができる。またフィン3も冷媒管4も金属であるため、冷媒管4がフィン3に設けられたカラー3aにより圧接されることで、フィン3と冷媒管4は電気的にも接続される。
また、通常大気中に放置された金属表面には酸化膜などの絶縁体膜を有するが、このような絶縁体膜は非常に薄いため熱抵抗としては無視し得るが、電気抵抗としては接触抵抗として現れる。しかし本発明の熱交換器ではフィン3と冷媒管4の間の接触面に接触抵抗があってもよく、後述するようにむしろ接触抵抗がある方が望ましい。従って、フィン3と冷媒管4との間に絶縁層を設けてもよい。例えば、酸化膜や窒化膜などの絶縁体膜をフィン3あるいは冷媒管4の少なくともいずれか一方に形成してもよい。酸化膜を形成する場合は酸素雰囲気または大気中で高温加熱することによって容易に得られる。また窒化膜を形成する場合は窒素雰囲気中で高温加熱することによって容易に得られる。さらにフィン3や冷媒管の材質がアルミである場合は、陽極酸化などの電気化学手法により低コストで酸化膜を形成することができる(いわゆるアルマイト)。またアルミに窒化膜を形成する場合、絶縁体膜は窒化アルミニウムとなるので、絶縁体膜の熱伝導率を高くすることができ、フィン3と冷媒管4の熱抵抗を極めて小さくすることができる。フィン3と冷媒管4の間に電気抵抗体を形成する方法はこれに限るものではなく、酸化膜や窒化膜以外の材質であってもよい。
次に動作について説明する。図1のヒートポンプ用熱交換器において、高周波電源8からコイル6に例えば20〜200kHz程度の高周波電流を流すと、コイル6の導線の周囲に高周波磁場が発生し、熱交換器2のフィン3が誘導加熱される。なお、高周波電流の周波数はこれに限るものではない。図5は熱交換器2が誘導加熱される現象を詳しく説明するための図であり、図1と同じヒートポンプ用熱交換器のコイル6に高周波電流を流したときの高周波磁場の磁束Φの様子、コイルに流れるコイル電流Iの様子、熱交換器に流れる渦電流Iの様子を示したものである。なお、高周波電流は半周期ごとに極性が反転し、コイル電流の向きが変わるが、説明のために一方の向きにコイル電流Iが流れている時点について示した。図5においては、コイル電流Iはコイルに沿って時計方向に(破線にて図示)、渦電流Iはコイル電流と逆向きである反時計方向に(点線にて図示)流れている例である。
また図6は図5のヒートポンプ用熱交換器をフィン3の長手方向(図5中X−X方向)から見た図で、図6においても図5で示した磁束の様子、コイル電流Iの様子、渦電流Iの様子を示している。図6においてコイル電流Iは略右半分では奥から手前方向に、略左半分では手前から奥へと流れる、渦電流Iはコイル電流と逆向きにフィン3に沿って流れ、フィン3と電気的に接続された冷媒管4を通ってループ状に流れている様子を示している。図6では2個のフィン3にのみ渦電流Iが流れているように示したが、これは図中略左半分のフィンと右半分のフィンを代表して例示したもので、実際にはコイル6に面した部分のほぼ全てのフィン3に渦電流Iが流れる。
高周波電源8によりコイル6に高周波電流を流すと、コイル6の導線の周囲に右ネジの法則に従う向きで高周波磁場が発生する。コイル6の導線に流れる高周波電流の向きはコイル6の右半分及び左半分でそれぞれ同一の向きであるから、コイル6の右半分及び左半分の高周波磁場はそれぞれ重ね合わされ、図5あるいは図6に示すように電流の向きが同一の複数の導線を取り囲むような大きなループ状の磁束Φが発生する。この大きなループ状の磁束を打ち消す向きにフィン3には渦電流Iが誘起される。すなわちフィン3に流れる渦電流Iの向きはコイル6の導線に流れるコイル電流Iと逆向きになる。大きなループ状の磁束Φはコイル6の導線と導線の間の導線がない部分に面したフィン3にも作用するため、導線と導線の間の導線がない部分に面したフィン3にも渦電流Iが誘起される。すなわちコイル6に面した部分のほぼ全てのフィン3に渦電流Iが誘起される。フィン3に誘起される渦電流Iの向きも熱交換器2の右半分と左半分では逆向きである。右半分のフィンと左半分のフィンは冷媒管4によって電気的に接続されているため、右半分のフィン3に流れる渦電流Iは冷媒管4を通り、左半分のフィン3に流れ、再び冷媒管4を通って右半分のフィン3に戻るといった大きなループ状の渦電流Iの経路が形成される。このため熱交換器2には大きな渦電流Iがループ状に流れることになる。
ここでフィン3は厚さ0.1mm程度のアルミであるため抵抗が大きく、一方の冷媒管は肉厚が1mm程度の銅またはアルミからなるパイプであるため抵抗が小さい。冷媒管4は高圧の冷媒が封入されるため、冷媒管4の肉厚は厚くしなければならない。従って、渦電流Iが流れるループ状の経路でフィンは抵抗体として働き冷媒管は電気配線として働く。またフィン3と冷媒管4の間に接触抵抗などの電気抵抗体を有する場合、この電気抵抗体もフィンと同様に抵抗体として働く。特にフィン3や冷媒管4の少なくともいずれか一方に絶縁体膜を形成した場合には、フィン3と冷媒管4との間の電気抵抗体の抵抗値を容易に任意の大きさにすることができる。このため渦電流は主にフィン3やフィン3と冷媒管4の間の電気抵抗体でジュール熱となって熱交換器2が誘導加熱により発熱する。コイル6の導線を熱交換器2のフィン3と平行になるように配置しているので、フィン3に誘起される渦電流は大きくなり、熱交換器2が効率良く誘導加熱される。
一方、特許文献1に記載されたように熱交換器2に渦巻状の円形コイルを面して配置し円形コイルに高周波電流を流した場合は、フィン3と円形コイルの導線が平行になる部分は極一部しかないので、フィン3に効率的に大きな渦電流を誘起させることができない。このため熱交換器2に大きな渦電流を流して誘導加熱しようとすると、コイルに極めて大きな電流を流さなければならなくなり、コイルが自己抵抗により発熱して高温になる。そのため、特許文献2のようにコイルに対向して発熱体を配置し、この発熱体に渦電流を誘起させて発熱体を一旦加熱し伝熱により熱交換器を加熱するなどの処置が必要であった。以上のように本発明の本質は熱交換器2に面して配置したコイル6の導線を、熱交換器2のフィン3と平行に配置したことにあり、ここで示した形態に限るものではないことは明らかである。なお、ここではフィン3の材質がアルミで、冷媒管4の材質が銅である場合について述べたがこれに限るものではない。アルミや銅は体積抵抗率が小さく、誘導加熱により最も加熱しにくい金属である。従って、鋼やステンレスなど他の金属で形成された熱交換器であれば、その金属が磁性か非磁性かに関わらず、ここで述べた形態よりもさらに効率良く誘導加熱することができる。しかし、アルミや銅で形成された熱交換器は最も一般的にヒートポンプ装置に用いられているため、本発明の方法を用いることでより低コストで実現することができる。
次に実験結果を用いてさらに詳しく説明する。図7〜図9は、図1の構成のヒートポンプ用熱交換器で、コイルに100kHzの高周波電流を流したときのフィンの温度上昇を測定した結果である。コイル支持体は樹脂(絶縁物)で作製した。測定の目的はコイルの導線と導線の間の導線が無い部分に面した熱交換器のフィンが加熱されるかを調べることとした。実験に使用した熱交換器は、アルミ製の厚み0.09mm、幅22mmのフィンを1.3mmピッチで積層し、穴に銅製の冷媒管を通した構成のもので、空気調和装置の室外機に用いられるものである。この熱交換器のフィン1枚置きに合計4個の熱電対を取り付けて温度測定を行った。従って、一方の端の熱電対から他方の端の熱電対までの距離は、1.3mm×2×3=7.8mmである。またコイルのフィンと平行な部分の導線2本にも熱電対を取り付け導線の温度も測定した。なお、ここでいう2本の導線とは、電気的には繋がった1本の導線であるが、コイルを正面から見たときにフィンに平行に複数本の導線が見えるが、この本数のことを言う。導線には細い銅線を縒り線にして直径約0.75mmの素線とし、これに厚さ約0.6mmの樹脂で被覆した外径2mmの被覆導線を使用している。従って導線の温度測定は被覆上から行っている。
実験は導線ピッチを9mm、18mm、36mmと変化させたコイルを用いて行った。熱電対の取り付けられたフィンと導線との関係は図7中(a)に示したとおりで、フィン3間のピッチd1は1.3mmで、熱電対5は順次(1)、(2)、(3)、(4)と配設され、上述のとおり一方の端の熱電対5から他方の端の熱電対5までの距離d1-4は、7.8mmであり、導線のピッチdはいずれもこの距離より大きいため熱電対付のフィンはいずれも導線間に配置している。なお、図9(b)は片側の導線は熱電対の付された近傍に配置し、図9(a)と比較した。
実験に用いたコイルの導線本数(導線本数はコイルターン数の2倍)は便宜上導線ピッチにより異なっており、導線ピッチ9mmは21本(10.5ターン)、導線ピッチ18mmは22本(11ターン)、導線ピッチ36mmは11本(5.5ターン)である。後述するようにコイルターン数は、効率(コイルに入力した電力のうちフィンに入力される電力の割合)に関係するが、ここでの目的はフィンの位置による温度上昇に差があるかどうかを調べるものであり、目的とは直接関係ない。しかし図7〜図9の実験結果でフィンと導線の温度上昇の比率が異なることの原因の一つが実験に用いたコイルのターン数が異なるためと理解されたい。図7〜図9を見て分かるように4個のフィンの温度上昇にほとんど差は無く、特に図9(a)、(b)からわかるように導線とフィンの位置関係に関わらず、コイルに面した部分のフィンがほぼ均一に加熱されていることが確認できる。なお、導線ピッチが大きくなるほど、フィンの温度上昇に対する導線の温度上昇の比率が大きくなっているのは、単位面積当たりのフィンの個数は変化しないが、導線の本数はピッチが大きいほど少なくなっているので、導線1本あたりの電力密度が増えるためである。すなわちフィンを所定の温度上昇させる渦電流の大きさをIとすると、この渦電流を誘起させるために必要な磁束の大きさはΦであるから、コイル電流Iによって磁束Φを作る必要がある。磁束の大きさはこれと鎖交する電流の大きさと鎖交数の積に比例するから、導線ピッチが増大すると差交数が減少するので、その分コイル電流Iを大きくする必要がある。導線の単位長あたりの発熱は導線の単位長あたりの抵抗と電流Iの2乗の積であるから、導線のピッチが大きくなるほど、導線1本あたりの電力密度が増えることになる。コイル6に高周波電流を供給すると、導線も自己発熱により温度が上昇するが、導線は樹脂で被覆された被覆導線であるので、樹脂の熱膨張係数は金属より小さいため、エナメル線などを用いた場合と違って導線が伸びて弛むといったことがないので都合がよい。
次に上記の実験に用いたコイルの効率を見積もった。効率は上述したようにコイルに入力した電力のうち熱交換器に入力される電力の割合であり、抵抗の周波数測定の結果から見積もることができる。図10中(a)は本発明のヒートポンプ用熱交換器の等価回路を示したものである。L(f)はヒートポンプ用熱交換器のインダクタンス、Rt(f)はヒートポンプ用熱交換器の抵抗で Rt(f)=Rc(f)+Rh(f)と記述される。ここで、Rc(f)はコイルの抵抗、Rh(f)は熱交換器の抵抗で Rh(f)=Rt(f)-Rc(f)である。
コイル電流がIのときのヒートポンプ用熱交換器の消費電力をI ・Rt(f)、熱交換器の消費電力をI ・Rh(f)とすると、入力電力のうち熱交換器に入力される電力の割合(効率)は
η(f)={I ・Rh(f)}/{I ・Rt(f)}=Rh(f)/Rt(f)={Rt(f)-Rc(f)}/Rt(f)
上記パラメータは全て周波数に依存するから、上記を換言すれば、コイル単体で測定したときの抵抗の周波数特性をRc(f)、熱交換器に面してコイルを配置したときのコイル両端で測定した抵抗の周波数特性をRt(f)とすると、効率の周波数特性η(f)は
η(f)={Rt(f)−Rc(f)}/Rt(f) ×100 (%)
と見積もることができるということになる。
図10中(b)は導線ピッチ18mmのときのヒートポンプ用熱交換器の抵抗Rh(f)と、このヒートポンプ用熱交換器に用いたコイルの抵抗Rc(f)をインピーダンスアナライザで測定した一例を示す図である。このように測定したヒートポンプ用熱交換器の抵抗Rh(f)とコイルの抵抗Rc(f)の周波数特性を用いて上式により効率の周波数特性η(f)を求めることができる。
図11は上述した実験に用いた熱交換器に面してコイルを配置したヒートポンプ用熱交換器の効率の周波数特性を示したものである。100kHzにおける各コイルの効率は、導線ピッチ9mmが74%、導線ピッチ18mmが77%、導線ピッチ36mmが67%である。導線ピッチ36mmの効率が低いのは後述するように実験したコイルのターン数が少ないためである。
図12は導線ピッチ18mmのコイルでフィンと平行な導線の本数すなわちコイルのターン数を変化させたときの周波数による効率の変化を測定したものである。図に示すように効率は導線本数すなわちコイルターン数が増加するに従い大きくなる。100kHzでは導線本数が12本以上になると、導線本数に対する効率の増加が緩やかになり、飽和する傾向にあることが分かる。実験した最大本数22本でも効率は飽和しなかったが、導線本数22本では効率が78%となった。また導線本数11本では100kHzのとき効率は約62%である。先述した導線ピッチ36mmの導線本数11本のときの効率が67%であったのと比較すると、導線ピッチ18mmの方が導線ピッチ36mmより効率は低くなっている。また導線ピッチ21本では100kHzのときの効率は78%であり、先述した導線ピッチ9mmの導線本数21本のときの効率が74%であったのと比較すると、導線ピッチ18mmの方が導線ピッチ9mmより効率は高くなる。
以上をまとめると、導線ピッチは大きい方が効率は高く、導線本数すなわちターン数が大きい方が効率は高い。熱交換器の大きさは使用されるヒートポンプ装置に応じて決定されるため、導線ピッチを際限なく大きくして、導線本数を際限なく大きくすることはできない。なぜならば、導線ピッチと導線本数の積によってコイルの幅は決定されるため、コイルの幅が熱交換器の幅より極端に大きいと、材料やスペースに無駄が生じるからである。従って、本発明のヒートポンプ用熱交換器を設計するときには、熱交換器に応じた最適な導線本数と導線ピッチを選ぶ必要があるが、ここで示したように導線ピッチは大きいほど、導線本数すなわちターン数が大きいほど効率が良くなる傾向にあることを認識しておけば、熱交換器に応じた最適なコイルを容易に作製することができる。
なお、本発明の実施の形態では周波数が100kHzの場合について述べたが、周波数は100kHzに限るものではなく、50kHzや200kHzなど他の周波数であってもよい。周波数による効率の変化はここで示した方法により容易に見積もることができるため、高周波電源の設計やノイズ関連の規制などと照らし合わせて最適な周波数を選択すればよい。また冷蔵庫などの除霜に用いられるガラスヒータ(ガラス管内にコイル状のニクロム線を設けたヒータ)ではヒータ入力電力のうち熱交換器に入力される電力の割合は約30%であるから、例えば図11で考えると、周波数50kHzで導線本数8本であっても効率よく熱交換器を加熱することができると言える。
次にコイルの枠に金属を用いた場合について検討した。コイルの枠には樹脂などの絶縁物を用いるのが望ましいが、加工のしやすさや室外などの環境で用いる場合には長期信頼性確保のために金属を用いるのが望ましいことがある。しかしコイルの枠に金属を用いると、誘導加熱により金属の枠が加熱されるので熱交換器へ電力が入力される効率が低下する。従ってコイル支持体に金属を使用する場合には工夫が必要である。
図13は図2に示した構成のコイル6でコイル支持体9に樹脂を用いた場合とアルミを用いた場合の効率の周波数特性を示したものである。導線ピッチは18mmとし導線本数は15本すなわち7.5ターンとした。図13から分かるようにアルミ枠は樹脂枠より効率が低くなっており、100kHzでは樹脂枠が72%、アルミ枠が47%である。図14はアルミ枠のとき効率が低くなる理由について説明する図である。図1に示すようにコイル6の導線は熱交換器2のフィン3と平行になるように一方向に巻かれて形成されるが、コイル6の上下部分ではフィンと垂直になる導線が存在する。このフィンと垂直になる導線はフィン3を誘導加熱するには有効に働かず、単なる電気配線として働く。しかしコイル支持体9がアルミの場合、フィンと垂直になる導線によって発生する高周波磁場を打ち消す向きに、アルミ枠内に渦電流IE-Alが誘起される。そしてコイル支持体9の全体がアルミで構成されている場合、図14に示すように外枠10a、外枠11a、外枠10b、外枠11bを通るループ状の渦電流IE-Alの経路が形成され大きな渦電流IE-Alが流れる。このためアルミ枠が誘導加熱され、そこで消費される電力の分だけ、熱交換器に入力される電力の割合すなわち効率が低下する。従って、コイル支持体に金属を用いる場合は、フィン3と垂直に配置される導線によって誘起される渦電流IE-Alが大きく流れるようなループ状の経路を作らないようにすればよい。
図15はコイル支持体に渦電流が大きく流れるようなループ状の経路を作らないようにした対策を説明する図である。図15に示すように、対策Aでは外枠10a、10b、11a、11bの間(図ではYの箇所)に絶縁物を挿入し、各外枠を絶縁したものである。対策Bは対策Aに加え、外枠11a、11bと内枠12との間(図ではZの箇所)に絶縁物を挿入し外枠と内枠を絶縁したものである。対策Cは対策Aに加え、内枠12をアルミから絶縁物に変更したものである。図16は図13で示した樹脂枠とアルミ枠の効率に加え、対策A、B、Cの効率を示したものである。図16から分かるように対策A、B、Cと進めるに従い効率が高くなっている。100kHzの効率を比較すると、対策Aでは63%、対策Bでは67%、対策Cでは70%である。樹脂枠での100kHzの効率が72%であるから、対策Cと樹脂枠は遜色ないレベルと言える。また、外枠11a、11bを樹脂などの絶縁物にすれば効率はさらに上がるものと考えられる。一方、アルミ枠と対策Aを比較すると、100kHzの効率はアルミ枠が47%であるのに対し、対策Aでは67%であり、外枠に渦電流が大きく流れるようなループ状の経路を作らないようにするだけで、効率が大幅に高くなることがわかる。外枠10a、10b、11a、11bを絶縁する簡単な方法としては、例えば、外枠10a、10b、11a、11bをアルミで個別に作製し、陽極酸化処理によりアルマイトにして絶縁物のネジなどで固定すればよい。
以上のようにコイル支持体は樹脂だけでなく、金属であっても高い効率で熱交換器を誘導加熱することができる。なお、コイル支持体は必ず必要なものではなく、コイル支持体がなくてもコイル形状を保持することができればよい。またコイル支持体を用いない場合であっても、ヒートポンプ装置に設置したときにフィンと垂直に配置される導線によって誘起される渦電流の大きなループ状の経路がコイルの周辺部、例えばヒートポンプ装置の筐体などに形成されないように適宜絶縁するとよい。
次に本発明のヒートポンプ用熱交換器を使用したヒートポンプ装置について説明する。図17は空気調和装置や給湯装置、床暖房装置などのヒートポンプ装置の室外機に本発明のヒートポンプ用熱交換器を用いた場合のヒートポンプ装置の室外機を示す斜視図である。室外機13は図示しない圧縮機、コイル6に高周波電流を供給する高周波電源や圧縮機を運転させる駆動回路を含む電気回路、冷媒配管などとともに、本発明のヒートポンプ用熱交換器1とファン14を有する。ヒートポンプ用熱交換器1はL字型に折り曲がっているが、基本構造は図1に示したものと同じである。ヒートポンプ用熱交換器1は、熱交換器2に面して、熱交換器2とファン14の間にコイル6が配置されて構成される。なお、コイル6を熱交換器2とファン14の間に配置するのではなく、熱交換器2の外側に配置してもよいが、その場合はコイル6が充電部となるので室外機の筐体にコイル6を触れることがないよう保護ネットなどを設けるとよい。図16のようにコイル6を熱交換器2とファン14の間、すなわち熱交換器2の内側に設けることで、コイル6を室外機の外部から触れることがないので保護ネットなどを設ける必要が無いといった利点がある。また大型のヒートポンプ装置の室外機では熱交換器を2段あるいは3段に重ねて用いることがあるが、その場合には熱交換器と熱交換器の間にコイル6を設けることもできる。
冬季などに室外機13が設置された環境の空気温度が低い場合、室外機13の熱交換器2の温度は空気から熱を吸収するため空気温度より低くなり、熱交換器2の温度が氷点下になると空気中の水分が熱交換器2に氷や霜となって付着する(着霜)。熱交換器に着霜すると、氷や霜は熱伝導率が低いため熱交換器の性能が低下し、空気から十分な熱を吸収できなくなるため氷や霜を溶かす(除霜)必要がある。本発明のヒートポンプ用熱交換器を用いたヒートポンプ装置では、着霜が発生すると、例えば圧縮機を停止し、ヒートポンプ用熱交換器のコイルに高周波電流を供給することによって熱交換器のフィンをほぼ均一に加熱して除霜することができる。また空気温度が氷点以上の場合には、圧縮機を停止させず冷凍サイクルを運転させたままコイルに高周波電流を供給して熱交換器温度を氷点以上まで上昇させ除霜することもできる。
一般的なヒートポンプ装置では冷凍サイクルを逆サイクル運転して、室外機の熱交換器に熱い冷媒を送り熱交換器を加熱して氷や霜を溶かす除霜運転を行うものが多い。逆サイクルによる除霜運転では、通常サイクルでは高温であった冷媒配管や凝縮器を低温に、低温であった冷媒配管や圧縮機を高温にするため、それらの大きな熱容量により除霜開始までに多くの時間を有し、除霜後に逆サイクルから通常サイクルに復帰するにも多くの時間を有する。そのため頻繁に除霜運転を行うことができず、ある程度着霜してから、まとめて除霜を行うので、着霜して性能が低下した熱交換器で長く運転しなければならないし、大きくなって溶けにくくなった状態で除霜しなければならないため除霜に多くのエネルギーを要する。さらにインバータで圧縮機を運転し、圧縮機で冷媒を圧縮して冷媒を高温にして、冷媒配管により熱い冷媒を熱交換器に送るので、インバータの損失、圧縮機の損失、冷媒配管での損失が存在するため、入力した電力のうち熱交換器に入力されるエネルギーは大きく目減りしたものになる。このように従来の一般的な逆サイクルによる除霜運転では、エネルギーに多くの無駄があり、さらなる省エネルギーが要求されるヒートポンプ装置にあっては解決すべき課題であった。
一方、本発明のヒートポンプ用熱交換器を用いたヒートポンプ装置では、コイルに高周波電流を供給するだけで、着霜した熱交換器のフィンを直接加熱することができるためエネルギーの無駄がなく省エネルギーに有利である。すなわち、使用する電力のうち除霜に使用されない電力はコイルに高周波電流を供給するための高周波電源のインバータの損失だけであり、上述した方法により最適なコイル設計を行えばコイルに入力した電力のうち80%は熱交換器のフィンに直接入力され、残り20%はコイルの導線の発熱となる。コイルの導線の発熱も熱伝達により約半分はフィンの加熱に利用されるとし、インバータの損失を10%とすれば、除霜運転に使用する電力のうち約80%(0.9×0.8+0.9×0.2×0.5=0.81)は熱交換器のフィンに入力される。これは逆サイクル運転による除霜運転のエネルギー利用効率に比べ十分に高いものと考えられる。
また本発明のヒートポンプ用熱交換器を用いたヒートポンプ装置ではコイルに高周波電流を供給するだけで除霜が行え、冷媒回路の各部の温度変化を待つ必要がないため、頻繁に除霜を行うことができる。従って、着霜して性能が低下した状態の熱交換器を長く使用する必要がなく、また溶けやすい小さな氷や霜を溶かすので、短時間に除霜を終了することができ、ヒートポンプ装置のエネルギー効率を良くすることができる。
なお、ここでは室外機を有する空気調和装置、給湯装置、床暖房装置などのヒートポンプ装置について述べたが、熱交換器が配置された庫内を冷凍する冷凍庫や冷蔵庫などの除霜にも同様に使用することができる。
次に他の使用例として、例えば空気調和装置の室内機に用いる場合について説明する。図18は空気調和装置の室内機の断面図を示す図である。空気調和装置の室内機は本発明の凝縮器であり熱を放出するための熱交換器2と熱交換器2を通して空気を吸い込み、室内に温風Wを創出するためのファン14からなる。熱交換器2の一部または全部にはコイル6が熱交換器2に面して設けられ本発明のヒートポンプ用熱交換器1が形成されている。熱交換器2及びコイル6は狭い室内機の内部に配置するため折曲がったりしているが、基本的な構造は図1に示したものと同一であり、フィン3と冷媒管4からなる熱交換器2にフィン3の長手方向と平行に導線が設けられてコイル6が形成されている。ヒートポンプ装置である空気調和装置では暖房運転を開始してもすぐに温風は出ないのが一般的である。特に寒冷地においては空気調和装置を運転開始してから温風が送出されるまでに10分以上かかることもある。これは冷媒回路の各部の温度などが所定の条件になり温風を送出するまでに時間を有するためである。しかし空気調和装置の使用者はすぐに暖気を欲する場合が多く、そのため石油ファンヒータや電気ヒータなどの暖房機を補助的に使用している場合がある。
図18に示すような室内機に本発明のヒートポンプ用熱交換器を用いた空気調和装置では、暖房運転開始直後からコイル6に高周波電流を供給することで熱交換器2を急速に加熱することができるため、運転開始直後から温風Wを送出することができ、使用者の利便性を向上させることができる。また熱交換器2に面してコイル6を配置しただけの構造であるので、他に特別な電気ヒータを室内機内に組み込む場合と違って、室内機の内部に多くのスペースを必要としないから、補助的な加熱手段のために室内機を大きくする必要がないといった利点がある。なお、運転開始から時間が経過して冷凍サイクルが通常通りに運転するようになると、コイル6への高周波電流の供給は停止され、冷凍サイクルによる暖房運転が行われる。
実施の形態2.
図19は本発明の実施の形態2のヒートポンプ用熱交換器を示す斜視図である。本実施の形態2のヒートポンプ用熱交換器1は、1個の熱交換器2に複数のコイル61、62を面して配置して構成される。図19ではコイルの数を2個としたが2個に限らず3個、4個など任意の数を用いることができる。コイル61には高周波電源81が接続され、コイル62には高周波電源82が接続され、それぞれ個別に高周波電流を供給することができる。コイル61は熱交換器2の左半分に面しており、コイル62は熱交換器2の右半分に面している。このようなヒートポンプ用熱交換器1であっても、コイルに高周波電流を供給することで熱交換器を誘導加熱することができることは実施の形態1と同様である。
このような熱交換器2を複数に分割するように個別のコイルを面して配置したヒートポンプ用熱交換器にあっては、除霜運転を有するような使用において以下のような格別の効果を有する。冷凍サイクルを運転させたままの状態で、左半分のコイル61に高周波電源81から高周波電流を供給すると、コイル61に面した熱交換器2の左半分は誘導加熱され除霜が行われる。一方右半分のコイル62には高周波電流を供給していないので、熱交換器2の右半分は空気から熱を吸収して冷凍サイクルによるヒートポンプ動作が行われ続ける。そして熱交換器2の左半分の除霜が完了すると、左半分のコイル61への高周波電流の供給を停止して、右半分のコイル62に高周波電源82から高周波電流を供給して熱交換器2の右半分を除霜しつつ、除霜が完了した熱交換器2の左半分から熱を吸収して冷凍サイクルによるヒートポンプ動作を行わせ続ける。このように熱交換器2に複数のコイルを面して配置して、熱交換器2を分割して除霜することにより冷凍サイクルを停止させずにヒートポンプ動作を続けながら除霜を行うことができる。また除霜のために熱交換器を加熱したエネルギーもヒートポンプ動作に利用されるのでエネルギーが無駄にならなくて済むといった利点もある。
なお、ここでは熱交換器2を2分割した場合について述べたが、コイルの数を多くして熱交換器2を細かく分割して除霜を行う方が、小さな電力で熱交換器の温度を局部的に大きく上昇させることができるので、省エネルギーに適している。しかし、コイルの個数を多くして分割数を増大させるとコイルのターン数が減少し熱交換器を誘導加熱する効率が低下するので、実施の形態1で述べた方法により適切な設計を行う必要がある。
また図20に示すように熱交換器2を上下方向に複数に分割するようにコイル61、62、63を配置して、かつ対応して高周波電源81,82,83を備えて、冷凍サイクルを運転させながら除霜してもよい。この場合、分割数の増大に伴うコイルターン数の減少による効率低下は生じないが、コイル61、62、63のフィン3と垂直になる部分が熱交換器2の風が通る部分に来るので、風量が低下して熱交換器の効率が低下するので、コイルの導線がフィンと垂直になる部分はできる限り小さなスペースで構成する必要がある。
以上のように熱交換器に面して複数のコイルを配置して順次除霜を行うことにより冷凍サイクルを停止させずに除霜を行うことができるので、例えば空気調和装置に用いた場合には連続した暖房運転が行え、使用者を常に快適な状態にすることができるという効果が得られる。
実施の形態3.
上記実施の形態1、2では熱交換器に面してコイルが固定して配置された場合について述べたが、本発明の実施の形態3では熱交換器の一部に面して配置されたコイルが、熱交換器の面に沿って移動する場合について述べる。
図21は本発明の実施の形態3のヒートポンプ用熱交換器を示す斜視図である。熱交換器2は実施の形態1で示したものと同様のものである。コイル6は熱交換器2の横幅より十分に横幅が狭く、コイル支持体9の内部にコイル支持体9に固定され設置されている。コイル支持体9はレール16a、16bによって支持され、レール16a、16bに沿って熱交換器2の前面あるいは後面に沿って横方向に移動することができる。コイル6の導線は実施の形態1で説明したのと同様に、熱交換器2のフィン3の長手方向と平行になるように配置されているが、コイルの導線と導線の間隔は所定の間隔を設けていても、間隔を設けずに導線と導線が密着していてもどちらでもよい。またコイル支持体9は密閉されたケースであっても、網目状の外壁によって形成され内部に風が通るように形成されたケースであってもいずれでもよい。
次に動作について説明する。ヒートポンプ用熱交換器1が冷凍サイクルによる通常のヒートポンプ動作を行っているとき、コイル支持体9内に設置されたコイル6は熱交換器2の左右いずれか一方の端の熱交換器2の外側にて停止している。このときコイル6には高周波電流は供給されていない。ヒートポンプ動作を継続し、熱交換器2に着霜が発生すると、コイル6に高周波電源8から高周波電流が供給され、コイル支持体9内に設置されたコイル6はレール16a、16bに沿って、熱交換器2の一端から他端に向かって移動する。そしてコイル6が熱交換器2の一部に面することになるが、このとき熱交換器2のコイル6に面した部分は誘導加熱され除霜が行われる。しかしコイル6により誘導加熱されている部分は熱交換器2の一部であるので、熱交換器2のその他の部分では冷凍サイクルにより空気から熱を吸収してヒートポンプ動作を持続している。すなわち除霜中であっても冷凍サイクルを停止させなくてもよい。そしてコイル支持体9内に設置されたコイル6はレール16a、16bに沿って熱交換器2に沿って一端から他端に移動するので、最終的には熱交換器2の全体が除霜される。
このようにコイル6を可動にしてコイルを6熱交換器2に沿って移動させて除霜することにより、実施の形態2と同様に冷凍サイクルを運転させたまま除霜が行え、さらに実施の形態2とは異なりコイル6や高周波電源8を複数も受ける必要がなく低コスト化が図れ、さらに除霜が不要なときはコイル6を熱交換器2の外側に配置することができるので、コイル6の導線によって熱交換器への風の通過が妨げられないといった利点がある。さらにコイル6の導線を密着させて設けたり、コイル支持体9を風が通り抜けない構造とすることで、除霜中に熱交換器が誘導加熱されている部分を風が通り抜けないため、誘導加熱による発熱を空気に伝熱せず、熱交換器に付着した氷や霜に効率良く伝熱することができるといった利点がある。
図22は熱交換器の上下方向、すなわちフィン3の長手方向にコイル支持体9内に配置したコイル6が移動する場合について示したものである。この場合も、上記熱交換器の横方向に移動する場合と同じであり、同様の効果が得られるが、さらに他の効果を得ることができる。図23は図22と同様に熱交換器2の上下方向にコイル支持体9内に設置したコイル6が移動する場合について示したもので、図22の構成に加えて、熱交換器2の表面に接してコイル支持体9に例えば樹脂からなるブラシ17が設けられている。また図22ではコイル支持体及びコイル6は熱交換器2の外側、すなわち空気が流入する側に設けられている。ヒートポンプ装置の室外機では経験的に熱交換器の外側、すなわち空気が流入する側(図中矢印で示す)に着霜する場合が多い。図22に示すように、着霜が起こりやすい側にコイル6が設けられており、コイル支持体9にブラシ17が設けられているため、コイル6に高周波電流を供給して熱交換器2のフィン3を誘導加熱して氷や霜を溶かすとともに、ブラシ17による力学的な力によって氷や霜が剥ぎ落とされるため、誘導加熱に要する電力を小さくしても除霜を確実に行うことができ、省電力化が図れるといった利点がある。なお、ここではブラシとしたがブラシに限らず、板状部材などであってもよく、力学的力により氷や霜を剥ぎ落とすものであればよい。
本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器のコイルを示す斜視図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器のコイルの一部を詳細に示す斜視図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器の熱交換器の一部を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器の誘導加熱現象を説明する斜視図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器の誘導加熱現象を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器の温度上昇を説明するための図で、図中(a)は温度測定方法を説明するための一部熱交換器を示した図、図中(b)は導線ピッチ9mmでの誘導加熱による温度上昇を示す図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器の導線ピッチ18mmでの誘導加熱による温度上昇を示す図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器の導線ピッチ36mmでの誘導加熱による温度上昇を示す図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器の抵抗の周波数特性を説明するための図で、図中(a)はヒートポンプ用熱交換器の等価回路を示したもの、(b)はヒートポンプ用熱交換器の抵抗Rh(f)と、このヒートポンプ用熱交換器に用いたコイルの抵抗Rc(f)をインピーダンスアナライザで測定した一例を示す図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器の周波数に対する熱交換器への電力入力の効率の変化を示す図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器の導線本数に対する熱交換器への電力入力の効率の変化を示す図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器のコイル支持体が樹脂とアルミの場合の周波数に対する熱交換器への電力入力の効率の変化を示す図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器のコイル支持体がアルミの場合のアルミ枠に流れる渦電流の様子を説明する図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器のコイル支持体であるアルミの絶縁対策を説明する図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器のコイル支持体であるアルミの絶縁対策による効率の変化を示す図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器を用いたヒートポンプ装置の室外機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1によるヒートポンプ用熱交換器を用いたヒートポンプ装置の室内機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2によるヒートポンプ用熱交換器を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2による他の形態のヒートポンプ用熱交換器を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3によるヒートポンプ用熱交換器を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3による他の形態のヒートポンプ用熱交換器を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3による他の形態のヒートポンプ用熱交換器を示す断面図である。
符号の説明
1 ヒートポンプ用熱交換器、 2 熱交換器、 3 フィン、 3a カラー、
4 冷媒管、 4a、4b 冷媒管の端部、 5 熱電対、
6、61、62、63 コイル、 6a、6b コイルの端部、 7 導線、
8、81、82、83 高周波電源、 9 コイル支持体、
10a、10b、11a、11b 外枠、 12 中枠、
13 ヒートポンプ装置の室外機、14 ファン、15 ヒートポンプ装置の室内機、 16a、16b レール、17 ブラシ。

Claims (13)

  1. 所定の間隔を隔てて積層された短冊状の複数の金属プレートと、該金属プレートを貫通し、該金属プレートと略直交して設けられた金属パイプとを備え、前記金属プレートと金属パイプとが電気的に接続された熱交換器および、
    導線を周回して形成されたコイルを有し、
    前記コイルは前記金属プレートの長手方向に沿って略平行部分を有するように矩形状に周回されて、前記熱交換器と略平行に対向して配置されることを特徴とするヒートポンプ用熱交換器。
  2. 熱交換器の金属プレートと金属パイプとの間に電気抵抗体を備えたことを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ用熱交換器。
  3. 電気抵抗体は金属プレートと金属パイプとの接触抵抗であることを特徴とする請求項2に記載のヒートポンプ用熱交換器。
  4. 電気抵抗体は金属プレートと金属パイプとの間に形成された絶縁層であることを特徴とする請求項2に記載のヒートポンプ用熱交換器。
  5. コイルは矩形の枠状支持部材により保持されることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ用熱交換器。
  6. 枠状支持部材は絶縁部材からなることを特徴とする請求項5に記載のヒートポンプ用熱交換器。
  7. 枠状支持部材は金属材料からなり、その枠部が絶縁物により電気的に絶縁されることを特徴とする請求項5に記載のヒートポンプ用熱交換器。
  8. 金属プレートの長手方向に沿って略平行部分をなすコイルの導線は所定の間隔で配置されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のヒートポンプ用熱交換器。
  9. コイルは熱交換器の複数の領域に対向するように分割して複数設けたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のヒートポンプ用熱交換器。
  10. コイルは対向する熱交換器より小さく、可搬手段によって熱交換器に沿って移動することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のヒートポンプ用熱交換器。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のヒートポンプ用熱交換器を用いたことを特徴とするヒートポンプ装置。
  12. 蒸発器側熱交換器に設置されたコイルに高周波電流を供給して熱交換器の除霜を行うことを特徴とする請求項11に記載のヒートポンプ装置。
  13. 凝縮器側熱交換器に設置されたコイルに高周波電流を供給して温風を発生させることを特徴とする請求項11に記載のヒートポンプ装置。
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