JP2009281580A - ピストン式のダンパーのシール部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイル等の粘性流体を封入したピストン式のダンパーのシール部材に関し、内外のリップの間に空気が入り込むようにすることで、オイルが外部に漏れ出るのを未然に防止する。
【解決手段】シール部材70の貫通孔71の内周面には、シリンダーの奥側に位置し、ピストンロッドの軸心方向に環状に突出する内側リップ72、内側リップ72と離れて位置し、シリンダーの開口端部側に位置し、ピストンロッドの軸心方向に環状に突出する外側リップ73、外側リップ73の一部を切り欠き、貫通孔71からシール部材70の外周面に向かって連通する、少なくとも1つのスリット74を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、オイル等の粘性流体を封入したピストン式のダンパーのシール部材に関し、内外のリップの間に空気が入り込むようにすることで、オイルが外部に漏れ出るのを未然に防止することができるようにしたものである。
従来、空気圧シリンダーとピストンロッドとの間に配置されるパッキンに関し、内外にリップを備えたものが知られている(例えば特許文献1の段落番号「0008」及び「0009」、図1、図2参照)。
実開平4-121580号公報(例えば特許文献1の段落番号「0008」及び「0009」、図1、図2)
しかし、上記した従来のパッキンでは、空気圧シリンダーに用いられているので問題とはなっていなかったが、オイル等の粘性流体を封入したピストン式のダンパーでは、内外のリップの間が真空状態となり易く、それが原因となっていわゆるポンプ作用が働き、オイルが外部に漏れ出てしまうという問題点があった。
すなわち、シリンダー内へのエアーの流入を防止するために、内側リップのシール力を高めていた。
しかし、内側リップのシール力を高めると、内側リップ、外側リップ、ピストンロッドの外周面とで囲まれる隙間内が真空状態となり易かった、
前記隙間内が真空状態となると、いわゆるポンプ作用により、シリンダー内のオイルを外側に向かって吸い出してしまうため、オイルが外部に漏れ出てしまうという欠点があった。
逆に、内側リップのシール力を弱めると、シリンダー内へのエアーが流入し易くなってしまう欠点があった。
すなわち、外側リップは、ピストンロッドの外周面にあるエアーをかき出すように作用するが、ピストンロッドの外周面の表面の粗さが原因となって、全てのエアーをかき出すことが困難である。もちろん、ピストンロッドの外周面を鏡面仕上げすれば、前記隙間内に侵入するエアーの量を軽減できるが、コスト高となってしまい、実現性に乏しかった。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、外側リップに内外周に連通するスリットを設け、当該スリットを通じて内外のリップの間に空気が入り込むようにすることで、内外のリップの間が真空状態となることにより発生するオイルの漏れを未然に防止することができるようにしたものである。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、ピストンロッドの外周面を鏡面仕上げする必要がなく、ポンプ作用によるオイル等の粘性流体の漏れを防止でき、適切なシール性を備えたシール部材を提供することができる。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項2に記載の発明は、スリットを複数設けることで、ポンプ作用の発生を一層、低減することができるばりでなく、複数のスリットを等間隔に設けることで、外側リップのシール性の低下を軽減することができるようにしたものである。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項3に記載の発明は、シール部材に最適なキャップを提供することができるようにしたものである。
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を特徴とする。
第1に、シール部材(70)は、例えば図2に示すように、円筒状のシリンダー(20)内に粘性流体(例えばオイル50)を封入したピストン式のダンパー(10)のシリンダー(20)とピストンロッド(40)との間をシールするものである。
第2に、シール部材(70)は、例えば図4及び図5に示すように、ピストンロッド(40)を挿入する貫通孔(71)を有する円環状を成している。
第3に、貫通孔(71)の内周面には、例えば図1及び図4に示すように、次の構成を備える。
(1)内側リップ(72)
内側リップ(72)は、シリンダー(20)の奥側に位置し、ピストンロッド(40)の軸心方向に環状に突出するものである。
(2)外側リップ(73)
外側リップ(73)は、内側リップ(72)と離れて位置し、シリンダー(20)の開口端部側に位置し、ピストンロッド(40)の軸心方向に環状に突出するものである。
(3)スリット(74)
スリット(74)は、少なくとも1つ有り、外側リップ(73)の一部を切り欠き、貫通孔(71)からシール部材(70)の外周面に向かって連通するものである。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、スリット(74)は、例えば図4及び図5に示すように、互いに等しい間隔をおいて放射状に延びる複数、例えば3本のスリット(74)から構成されている。
なお、スリット(74)の本数として、3本を例示したが、これに限定されず、複数本であれば良く、2本、或いは4本以上設けても良い。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
第1に、ピストン式のダンパー(10)には、例えば図2及び図3に示すように、シリンダー(20)の開口端面に取り付けられ、ピストンロッド(40)が挿通する挿通孔(61)を有するキャップ(60)を備える。
第2に、キャップ(60)には、例えば図2に示すように、ピストンロッド(40)の外周面との間に位置し、シール部材(70)がはまり込む環状凹部(62)を備えている。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1)
請求項1に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、外側リップに内外周に連通するスリットを設け、当該スリットを通じて内外のリップの間に空気が入り込むようにすることで、内外のリップの間が真空状態となることにより発生するオイルの漏れを未然に防止することができる。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、ピストンロッドの外周面を鏡面仕上げする必要がなく、ポンプ作用によるオイル等の粘性流体の漏れを防止でき、適切なシール性を備えたシール部材を提供することができる。
(請求項2)
請求項2に記載の発明によれば、上記した請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2に記載の発明によれば、スリットを複数設けることで、ポンプ作用の発生を一層、低減することができるばりでなく、複数のスリットを等間隔に設けることで、外側リップのシール性の低下を軽減することができる。
(請求項3)
請求項3に記載の発明によれば、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3に記載の発明によれば、シール部材に最適なキャップを提供することができる。
(図面の説明)
図1〜5は、本発明の実施の形態の一例をそれぞれ示すものである。
図1は、シール部材の一部断面図、図2はダンパーの断面図、図3はダンパーのキャップ側の側面図、図4はシール部材の斜視図、図5はシール部材の平面図をそれぞれ示すものである。
(ダンパー10)
図2中、10は、ピストン式のダンパーを示すものであり、当該ダンパー10は、オイル50等の粘性流体を利用したものであり、ピストン30の往復動の一方のみ制動力が働く、いわゆるワンウエイ機構80を内蔵している。
なお、粘性流体として、オイル50を例示したが、これに限定されない。また、ダンパー10に、ワンウエイ機構80を内蔵したが、後述するが、本発明に係るシール部材70は、ワンウエイ機構80の無いダンパー10にも利用可能である。
ダンパー10は、図示しないが、例えば住宅用の引き戸に使用され、引き戸の開閉の一方の動きのみを制動している。
なお、ダンパー10の使用部位として、住宅用の引き戸を例示したが、これに限定されず、住宅用の引き戸以外の扉や窓枠、或いは住宅以外の家具、家電製品、事務機器等の扉や蓋、自動車、列車、飛行機、船等の乗り物の扉や窓、乗り物内の小物入れ等の扉や蓋等に使用しても良い。
ダンパー10は、図2に示すように、大別すると、次のパーツを備える。
なお、次の(1)〜(8)についいては、後述する。
(1)シリンダー20
(2)ピストン30
(3)ピストンロッド40
(4)オイル50(粘性流体)
(5)キャップ60
(6)シール部材70
(7)ワンウェイ機構80
(8)アキュムレータ90
なお、ダンパー10のパーツは、上記した(1)〜(8)に限定されない。
(シリンダー20)
シリンダー20は、図2に示すように、一端部が閉じ、他端部が開口された円筒状に形成されている。
(ピストン30)
ピストン30は、シリンダー20内に往復動可能に収納されて、後述するオイル50が通過する微小のオリフィス31が設けられている。
(ピストンロッド40)
ピストンロッド40は、図2に示すように、一端部がピストン30に連結され、他端部がシリンダー20の開口端部の外側に延びている。
(オイル50(粘性流体))
オイル50は、図2に示すように、シリンダー20内に封入され、適度な粘性を有するシリコンオイルが使用されている。
なお、粘性流体は、オイル50に限定されない。
(キャップ60)
キャップ60は、図2及び図3に示すように、シリンダー20の開口端面に取り付けられ、ピストンロッド40が挿通する円形の挿通孔61を有する。
キャップ60には、図2に示すように、ピストンロッド40の外周面との間に位置し、シール部材70がはまり込む環状凹部62を備えている。
(シール部材70)
シール部材70は、図4及び図5に示すように、ピストンロッド40を挿入する貫通孔71を有する円環状を成している。
貫通孔71の内周面には、図1及び図4に示すように、次の構成を備える。
(1)内側リップ72
内側リップ72は、図1に示すように、シリンダー20の奥側に位置し、ピストンロッド40の軸心方向に環状に突出するものである。
具体的には、内側リップ72は、図1に示すように、貫通孔71内に突出している。そして、内側リップ72は、斜面をシリンダー20の開口端面側(シリンダートップ側)に向けた、断面が直角三角形の形状に形成され、垂直な面をシリンダー20の底側(シリンダーボトム側)に向けている。
なお、内側リップ72の断面形状は、直角三角形の形状に限定されない。
(2)外側リップ73
外側リップ73は、図1に示すように、内側リップ72と離れて位置し、シリンダー20の開口端部側に位置し、ピストンロッド40の軸心方向に環状に突出するものである。
具体的には、外側リップ73は、図1に示すように、内側リップ72より低く、すなわち頂部が貫通孔71の外周面に接するように形成されている。
このため、外側リップ73は、内側リップ72に比較して、シール力を低く設定されている。
そして、外側リップ73は、内側リップ72とは逆に、斜面をシリンダー20の底側(シリンダーボトム側)に向けた、断面が直角三角形の形状に形成され、垂直な面をシリンダー20の開口端面側(シリンダートップ側)に向けている。
なお、外側リップ73の断面形状は、直角三角形の形状に限定されない。
(3)スリット74
スリット74は、図4及び図5に示すように、少なくとも1つ有り、外側リップ73の一部を略U字状に切り欠き、貫通孔71からシール部材70の外周面に向かって連通するものである。
なお、スリット74を、略U字状に形成したが、これに限定されず、V字形や矩形の断面形状としても良い。
具体的には、スリット74は、図4及び図5に示すように、互いに等しい間隔をおいて、例えば120度(θ)間隔で、放射状に延びる複数、例えば3本のスリット74から構成されている。
なお、スリット74の本数として、3本を例示したが、これに限定されず、複数本であれば良く、2本、或いは4本以上設けても良い。
(ワンウェイ機構80)
ワンウェイ機構80は、ピストン30の往復動の一方のみ、例えばピストン30がシリンダー20の底(シリンダーボトム)に向かって押し込まれる場合、すなわちピストンロッド40が短縮方向にスライドする場合に制動力を働かせるためのものである。
なお、ワンウェイ機構80の制動力の働く方向は、ピストン30がシリンダー20の底(シリンダーボトム)に向かって押し込まれる場合、すなわちピストンロッド40が短縮方向にスライドする場合に限定されず、ピストン30がシリンダー20の開口端面側(シリンダートップ側)に引き出される場合、すなわちピストンロッド40が伸長方向にスライドする場合に、制動力の働かせても良い。
具体的には、ワンウェイ機構80には、図2に示すように、次のパーツを備える。
なお、ワンウェイ機構80のパーツは、次の(1)〜(3)に限定されない。
(1)スライダ81
スライダ81は、図2に示すように、ピストン30とシリンダー20の底(シリンダーボトム)との間に位置し、ピストンロッド40にスライド可能に支持されている。
スライダ81とピストン30との間には、図2に示すように、空隙84を有し、スライダ81がピストン30に接近すると、空隙84が狭まり、逆にスライダ81がピストン30から離隔すると、空隙84が広がる。
(2)ロック82
ロック82は、スライダ81の抜け止めであり、図2に示すように、ピストンロッド40の先端部に固定されている。
(3)スプリング83(弾性手段)
スプリング83は、図2に示すように、スライダ81とピストン30との間に位置し、スライダ81をピストン30から離隔する方向に付勢している。
具体的には、スプリング83には、ピストンロッド40に通されて圧縮され、圧縮復元力により、ピストンロッド40の軸方向であって、スライダ81をピストン30から離隔する方向に付勢している。
なお、弾性手段として、スプリング83を例示したが、これに限定されない。
(アキュムレータ90)
アキュムレータ90は、オイル50の封入圧を調整するためのものであり、適度な弾発力を有し、且つ所定の圧力が加わると変形するような軟質部材(ゴム)で、円筒形に形成されている。
具体的には、アキュムレータ90は、一回り小さい円筒形のインナーライナー91に通され、インナーライナー91はピストンロッド40に更に通され、シリンダー20の開口端面側(シリンダートップ側)に保持される。
すなわち、ピストンロッド40がシリンダー20内に入り込むと、その分、シリンダー20の内容積が減少し、オイル50の封入圧が高まる。オイル50の封入圧が高まると、アキュムレータ90が変形することで、オイル50の封入圧を一定に維持しようと作用する。
(ダンパー10の動作の説明)
つぎに、シール部材70に着目し、上記した構成を備えたダンパー10の動作について説明する。
まず、図2に示すように、短縮した状態のピストンロッド40を引き出す場合には、制動力が働かない。
すなわち、ピストンロッド40を引き出すと、スプリング83に圧縮復元力により、スライダ81がピストン30から離隔した状態で引き出され、スライダ81とピストン30との間の空隙84が広がった状態を保持し、シリンダー20の開口端面側(シリンダートップ側)のオイル50が空隙84を通って、シリンダー20の底側(シリンダーボトム側)に移動する。
このとき、ピストンロッド40の外周面に、シール部材70の環状の内側リップ72と、同じく環状の外側リップ73とが弾性的に当接する。
すなわち、まず、内側リップ72は、ピストンロッド40の外周面に付着したオイル50をかき出すように作用する。ついで、外側リップ73は、内側リップ72を通過時に残存したオイル50を、更にかき出すように作用する。
その結果、シール部材70により、オイル50が外部に漏れ出るのが防止しされる。
これに対し、伸長したピストンロッド40を押し込む場合には、制動力が働く。
すなわち、ピストンロッド40を押し込まれると、スプリング83の圧縮復元力に抗して、スライダ81がピストン30に接近した状態で押し込まれ、スライダ81とピストン30との間の空隙84が狭められ、シリンダー20の底側(シリンダーボトム側)のオイル50が、ピストン30の微小のオリフィス31を通過し、制動力が働く。
このとき、ピストンロッド40の外周面に、シール部材70の内側リップ72と外側リップ73とが弾性的に当接する。
すなわち、まず、外側リップ73は、ピストンロッド40の外周面に存在する空気をかき出すように作用する。ピストンロッド40の外周の表面の粗さにより、周囲の凹凸の凹部分に存在する空気がかき出すように作用する。ついで、内側リップ72は、ピストンロッド40の外周面に存在する空気を更にかき出すように作用する。
内側リップ72によりかき出された空気は、スリット74を通って外部に排気される。
なお、仮にスリット74が無いと仮定すると、内側リップ72によりかき出された空気は、図1に示すように、外側リップ73との間の凹状の間隙75内に貯まり込む。
このため、仮にスリット74が無いと仮定すると、間隙75内の内圧が高まり、間隙75内に貯まり込んだ空気は、シール力の弱い外側リップ73とピストンロッド40の外周面との間を通過して、外部に排気される。
このとき、内側リップ72のシール力が強いことから、間隙75内の空気が過剰に排気されると、間隙75内が真空状態になることがある。間隙75内が真空状態になると、いわゆるポンプ作用が働き、シリンダー20内のオイル50が間隙75内に吸い込まれる。
このため、間隙75内に吸い込まれたオイル50が、シール力の弱い外側リップ73とピストンロッド40の外周面との間を通過して、外部に漏れ出ることがある。
一方、外側リップ73のシール力を弱めれば、間隙75内が真空状態になるのを防止できるが、逆に外側リップ73を通過して、空気がシリンダー20内に進入し易くなる。
したがって、外側リップ73のシール力を適切に設定した上、間隙75内が真空状態になるのを防止するために、間隙75の内外に連通するスリット74を設けたものである。
シール部材の一部断面図である。 ダンパーの断面図である。 ダンパーのキャップ側の側面図である。 シール部材の斜視図である。 シール部材の平面図である。
符号の説明
10 ダンパー
20 シリンダー
30 ピストン 31 オリフィス
40 ピストンロッド
50 オイル(粘性流体)
60 キャップ
61 挿通孔 62 環状凹部
70 シール部材
71 貫通孔 72 内側リップ
73 外側リップ 74 スリット
75 間隙
80 ワンウェイ機構
81 スライダ 82 ロック
83 スプリング(弾性手段) 84 空隙
90 アキュムレータ 91 インナーライナー

Claims (3)

  1. 円筒状のシリンダー内に粘性流体を封入したピストン式のダンパーの前記シリンダーとピストンロッドとの間をシールするシール部材であって、
    前記シール部材は、
    前記ピストンロッドを挿入する貫通孔を有する円環状を成し、
    前記貫通孔の内周面には、
    前記シリンダーの奥側に位置し、前記ピストンロッドの軸心方向に環状に突出する内側リップと、
    前記内側リップと離れて位置し、前記シリンダーの開口端部側に位置し、前記ピストンロッドの軸心方向に環状に突出する外側リップと、
    前記外側リップの一部を切り欠き、前記貫通孔から前記シール部材の外周面に向かって連通する、少なくとも1つのスリットとを備えていることを特徴とするピストン式のダンパーのシール部材。
  2. 請求項1に記載のピストン式のダンパーのシール部材であって、
    前記スリットは、
    互いに等しい間隔をおいて放射状に延びる複数のスリットから構成されていることを特徴とするピストン式のダンパーのシール部材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のピストン式のダンパーのシール部材であって、
    前記ピストン式のダンパーには、
    前記シリンダーの開口端面に取り付けられ、前記ピストンロッドが挿通する挿通孔を有するキャップを備え、
    前記キャップには、
    前記ピストンロッドの外周面との間に位置し、前記シール部材がはまり込む環状凹部を備えていることを特徴とするピストン式のダンパーのシール部材。
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