JP2009281225A - ブローバイガス処理機構の異常診断装置及び方法 - Google Patents

ブローバイガス処理機構の異常診断装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ブローバイガス処理機構の異常をブローバイガス通路にセンサを設けずに検出する。
【解決手段】内燃エンジン1はブローバイガスをPCVバルブ10を介して吸気通路2に再供給するブローバイガス処理機構を備える。内燃エンジン1がアイドル運転中に、PCVバルブ10の開度を所定量変化させるとともに、内燃エンジン1の出力トルクの変動を内燃エンジンの点火時期の補正により補償する。PCVバルブ10の開度変化に伴う吸気マニホールド圧力、エンジン回転速度、空燃比フィードバック補遺係数などの運転パラメータの変化量に基づき、エンジンコントローラ20がブローバイガス処理機構の異常の有無を判定する。
【選択図】図3

Description

この発明は内燃エンジンのブローバイガスを吸気に再供給するブローバイガス処理機構の異常診断に関する。
内燃エンジンのブローバイガスを吸気通路に再供給するブローバイガス処理機構の異常の有無を診断する装置が知られている(特許文献1参照)。
ブローバイガス処理機構は次のように構成される。すなわち、内燃エンジンのピストン摺動部からクランクケースに漏出したブローバイガスを、エンジンのヘッドカバー内に導き、エアダクトから流入する空気と混合する。この混合気をブローバイガス通路を介してエンジンの吸気スロットル下流の吸気通路に再供給する。
ブローバイガス通路には、ブローバイガスの流量を制御するために、負圧応動型の流量制御弁であるPCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブが設けられる。PCVバルブはエンジンの吸入負圧が大きくなるほど流通面積を減少させるバルブである。内燃エンジンにおいては、吸気スロットルが絞られるアイドル時に吸入負圧が大きく、加速時には吸入負圧は小さい。したがって、エンジンのアイドル運転時に流通面積は小さくなり、加速時に流通面積は大きくなる。
従来技術は、PCVバルブの下流に設けた圧力センサが検出する負圧を所定圧と比較することでブローバイガス処理機構の異常の有無を判定している。
特開平10ー184336号公報
従来技術では、ブローバイガス処理機構の異常の有無の判定のためだけに、ブローバイガス通路に圧力センサを設けなければならない。また、圧力センサの検出圧力に基づき、独立した異常診断ルーチンを実行する必要がある。こうした要求は、しかしながら、異常診断のコストを増加させる要因となる。
この発明の課題は、したがって、ブローバイガス処理機構の異常をセンサを用いずに検出することである。
以上の課題を達成するために、この発明は、内燃エンジンのブローバイガスを流量制御弁を介して吸気通路に再供給するブローバイガス処理機構、の異常診断装置において、内燃エンジンのアイドル運転中に流量制御弁の開度を所定量変化させる変化手段と、流量制御弁の開度を所定量変化させた場合の内燃エンジンの出力トルクの変動を内燃エンジンの点火時期の補正により補償するトルク補償手段と、内燃エンジンの運転パラメータを検出する運転パラメータ検出手段と、内燃エンジンのアイドル運転中に、トルク補償手段により内燃エンジンの出力トルクの変動を補償しつつ、変化手段による流量制御弁の開度を所定量変化させた場合の運転パラメータの変化量に基づきブローバイガス処理機構の異常の有無を判定する判定手段とを備えている。
この発明はまた、内燃エンジンのブローバイガスを流量制御弁を介して吸気通路に再供給するブローバイガス処理機構の異常診断方法において、内燃エンジンのアイドル運転中に流量制御弁の開度を所定量変化させ、流量制御弁の開度を所定量変化させた場合の内燃エンジンの出力トルクの変動を内燃エンジンの点火時期の補正により補償し、内燃エンジンのアイドル運転中に、内燃エンジンの出力トルクの変動を補償しつつ、流量制御弁の開度を所定量変化させた場合の運転パラメータの変化量を検出し、運転パラメータの変化量に基づきブローバイガス処理機構の異常の有無を判定する。
内燃エンジンのアイドル運転中に、内燃エンジンの出力トルクの変動を補償しつつ、流量制御弁の開度を所定量変化させた場合の運転パラメータの変化量に基づきブローバイガス処理機構の異常の有無を判定することで、ブローバイガス通路に圧力センサを設けず、かつ内燃エンジンの運転性を損なわずに異常診断を行うことができる。
以下に、図面を参照してこの発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1はこの発明を適用するブローバイガス処理機構の構成の一例を説明する車両用の火花点火式多気筒内燃エンジン1の概略縦断面を示す。
内燃エンジン1は吸気通路2から吸気マニホールド25と吸気ポート6を介して各気筒の燃焼室に吸い込まれる空気と、燃料インジェクタ3から噴射される燃料との混合気を燃焼させることでピストン4を往復運動させる。
吸気通路2には、吸気流量を調整する吸気スロットル5が設けられる。さらに、吸気スロットル5を迂回するバイパス通路11とバイパス通路11の流量を調整するアイドルスピードコントロールバルブ12が設けられる。内燃エンジン1のアイドル運転時には吸気スロットル5は閉鎖され、アイドル運転用の空気は吸気通路2からバイパス通路11とアイドルスピードコントロールバルブ12を介して内燃エンジン1の燃焼室に吸い込まれる。
内燃エンジン1はピストン4を収装するシリンダブロック1Aと、シリンダブロック1Aの上方に位置するシリンダヘッド1Bと、シリンダヘッド1Bを覆うヘッドカバー1Dと、シリンダブロックの下方に位置するクランクケース1Cと、に分割される。
ピストン4はシリンダブロック1Aに形成したシリンダ7に収容され、燃焼室はシリンダのピストン4の上方に形成される。混合気はスパークプラグ26の火花により点火して燃焼室で燃焼し、高圧の燃焼ガスを生成する。燃焼ガスはピストン4を押し下げた後に、排気通路から排出される。
燃焼室内の高圧燃焼ガスの一部はピストン4とシリンダ7との摺動隙間を介して、下方のクランクケース1Cにブローバイガスとして流出する。
内燃エンジン1は、このブローバイガスをヘッドカバー1Dに導き、スロットル5の上流の吸気通路2からエアダクト8を介して導かれた空気と混合する。ブローバイガスと空気の混合気は、ブローバイガス通路9を通って、スロットル5の下流の吸気マニホールド25に再供給される。ブローバイガス通路9にはPCVバルブ10が設けられる。以下の説明では、ブローバイガスと空気の混合気についても単にブローバイガスと称する。
ブローバイガスは吸気通路2の吸入空気と吸気マニホールド25で混合された後に、各気筒の吸気ポート6から燃焼室に吸入される。
図2はPCVバルブ10の一部縦断面を含む側面図と背面図を示す。
PCVバルブ10はブローバイガス通路9の上流側に連通するポート16とブローバイガス通路9に連通するポート17とを備える。ポート16と17の間には環状のバルブシート22が設けられる。PCVバルブ10は、ソレノイド19に駆動されるバルブボディ18がバルブシート22に対して接近あるいは後退することで、ブローバイガスの流通断面積を変化させる。
この発明は以上のように構成されたブローバイガス処理機構の異常診断を行う。
ブローバイガス処理機構の異常診断装置は、内燃エンジン1の運転を制御するエンジンコントローラ20によって構成される。
エンジンコントローラ20には内燃エンジン1の冷却水温を検出する温度センサ21から冷却水温信号入力される。また、内燃エンジン1の吸気マニホールド25の圧力を検出する圧力センサ23から圧力信号が入力される。さらに、内燃エンジン1の特定のクランク角をクランク角センサ24からクランク角信号が入力される。エンジンコントローラ20はクランク角信号から内燃エンジン1の回転速度を検出する。
エンジンコントローラ20は吸気スロットル5の開度を車両が備えるアクセラレータペダルの踏み込み量に応じて調整する。また、内燃エンジン1のアイドル運転時には吸気スロットル5を閉鎖する一方、内燃エンジン1のアイドル回転速度を予め定めた速度に維持すべくバイパス通路11に設けたアイドルスピードコントロールバルブ12の開度を調整する。さらに、PCVバルブ10の開度を変化させてブローバイガス流量を増減する。さらに、ブローバイガス流量の増減に伴う内燃エンジン1の出力変動を、スパークプラグ26の点火時期の調整により補償する。
エンジンコントローラ20はまた、公知の手法により、燃料インジェクタ3の燃料噴射量の制御を介して、内燃エンジン1の燃焼室に供給される混合気の空燃比を所定の目標空燃比へとフィードバック制御する。
エンジンコントローラ20は中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/O インタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。エンジンコントローラ20を複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
図3はエンジンコントローラ20が実行するブローバイガス処理機構の異常診断ルーチンを示す。エンジンコントローラ20はこのルーチンを内燃エンジンの始動直後に実行する。内燃エンジン1の運転中にルーチンを終了した場合には、内燃エンジン1の次回の始動まで、エンジンコントローラ20はこのルーチンを実行しない。
ステップS1でエンジンコントローラ20はアイドルフラグfIDLEが1であるかどうかを判定する。アイドルフラグfIDLEはエンジンコントローラ20が別ルーチンで実行する内燃エンジン1のアイドル運転制御で用いるフラグであり、内燃エンジン1がアイドル運転を行なっている場合に1に設定され、非アイドル運転を行なっている場合にはゼロに設定される。
ステップS1でアイドルフラグfIDLEが1でない場合には、エンジンコントローラ20はステップS13で診断開始フラグをクリアし、PCVバルブ10の開度を通常制御開度に維持し、PCV開度変化分トルクの点火時期による補正を終了した後、ステップS1の判定を再度実行する。PCV開度変化分トルクの点火時期による補正については後で説明する。エンジンコントローラ20はステップS13の処理とステップS1の判定とを、アイドルフラグfIDLEが1に転じるまで繰り返し実行する。
ステップS1でアイドルフラグfIDLEが1に転じると、エンジンコントローラ20はステップS2で温度センサ21が検出した内燃エンジン1の冷却水温が診断許可水温を上回っているかどうかを判定する。
ステップS2で内燃エンジン1の冷却水温が診断許可水温を上回っていない場合には、エンジンコントローラ20はステップS12でステップS13と同様に診断開始フラグをクリアし、PCVバルブ10の開度を通常制御開度に維持し、PCV開度変化分トルクの点火時期による補正を終了した後、ステップS1とS2の判定を再度実行する。最終的にステップS2で内燃エンジン1の冷却水温が診断許可水温を上回るまで、ステップS12の処理と、ステップS1とS2の判定とを繰り返す。
ステップS2で内燃エンジン1の冷却水温が診断許可水温を上回ると、エンジンコントローラ20はステップS3で診断開始フラグがゼロであるかどうかを判定する。診断開始フラグがゼロでない場合には、エンジンコントローラ20はステップS4の処理をスキップしてステップS5の処理を行なう。なお、診断開始フラグの初期値はゼロであり、したがって、ルーチンの実行開始後、最初にステップS3の判定が行なわれる場合には、診断開始フラグは必然的にゼロであり、必ずステップS4の処理が行なわれる。
ステップS3で診断開始フラグがゼロの場合には、エンジンコントローラ20はステップS4でその時点におけるPCVバルブ10の開度と、圧力センサ23が検出した吸気マニホールド25の圧力とを、診断開始時のそれぞれの値としてRAMに格納する。さらに、診断開始フラグを1にセットする。
次のステップS5でエンジンコントローラ20はPCVバルブ10の開度を通常制御開度から所定量緩やかに変化させる。変化の方向は増加方向と減少方向のいずれでも良い。
ステップS6でエンジンコントローラ20はPCVバルブ10の開度変化に対応した内燃エンジン1の出力補償を行なう。PCVバルブ10の開度を増加させると、燃焼室の混合気の燃料分が増加する。このため、エンジン出力は増加する。エンジンコントローラ20は対抗して、スパークプラグ26の点火時期を遅角させることで、エンジン出力を一定に保持する。
次のステップS7で、エンジンコントローラ20はPCVバルブ10の開度変化量が予め定めた診断目標の開度変化量に達したかどうかを判定する。
ステップS7の判定が肯定的な場合には、エンジンコントローラ20はステップS8の処理を行なう。ステップS7の判定が否定的な場合、すなわちPCVバルブ10の開度変化量が診断目標とする開度変化量に達しない場合には、エンジンコントローラ20はステップS7の判定が肯定的に転じるまでステップS1−S6のプロセスを繰り返す。
ステップS8で、エンジンコントローラ20はRAMに格納した診断開始時の吸気マニホールド25の圧力と、現在の吸気マニホールド25の圧力との圧力差の絶対値を所定の下限値と比較する。
吸気マニホールド圧力の差の絶対値が下限値以上の場合には、エンジンコントローラ20はステップS9でブローバイガス処理機構に異常がない旨を例えば表示装置に表示する。吸気マニホールド圧力の差の絶対値が下限値に満たない場合には、エンジンコントローラ20はステップS10でブローバイガス処理機構に異常が生じている旨を表示装置に表示する。
このように、この実施形態では吸気マニホールドの圧力をエンジンの運転パラメータとして、その変化量に基づきブローバイガス処理機構に異常が生じているかどうかを判断する。
ステップS9またはS10の処理の後、エンジンコントローラ20はステップS11で、診断開始フラグをゼロにリセットし、PCVバルブ10の開度を通常制御開度に戻し、PCV開度変化分トルクの点火時期による補正を終了した後にルーチンを終了する。
以上のルーチンを要約すると、PCVバルブ10を診断目標開度変化量に等しく変化させた場合に、診断開始時の吸気マニホールド圧力と現在の吸気マニホールド圧力との圧力差の絶対値が、所定の下限値以上となれば、ブローバイガス処理機構に異常はなく、圧力差の絶対値が所定の下限値に満たなければブローバイガス処理機構に異常が生じていると判定する。PCVバルブ10の開度が変化すると、ブローバイガス流量が変化する。対応して、吸気マニホールド25の圧力も変化するはずである。PCVバルブ10の開度が診断目標開度変化量に等しく変化したにもかかわらず、変化前と変化後の吸気マニホールド25の圧力差の絶対値が所定の下限値に達しなければ、ブローバイガス通路9のブローバイガス流量が想定したように変化していないことを意味する。すなわちPCVバルブ10を含むブローバイガス処理機構に何らかの異常が生じていることになる。
このようにして、ブローバイガス通路9の圧力を直接検出せずに、ブローバイガス処理機構の異常の有無を判定することができる。
図4はエンジンコントローラ20が実行するブローバイガス処理機構の異常診断ルーチンに関する別の実施形態を示す。
図3のルーチンではエンジンコントローラ20は、PCVバルブ10の開度を所定量変化させた場合に吸気マニホールド25に生じる圧力差に基づき、ブローバイガス処理機構の異常の有無を診断している。一方、このルーチンでは、PCVバルブ10の開度を所定量変化させた場合に内燃エンジン1の回転速度に生じる速度差に基づきブローバイガス処理機構の異常の有無を診断する。
具体的には、このルーチンでは、図3のステップS4とS8に代えて、ステップS104とS108を設けている。他のステップの処理内容は図3のルーチンと同一である。
ステップS104では、エンジンコントローラ20はその時点におけるPCVバルブ10の開度と、クランク角センサ24のクランク角信号に基づくエンジン回転速度とを、診断開始時のそれぞれの値としてRAMに格納する。さらに、診断開始フラグを1にセットする。
ステップS108では、エンジンコントローラ20はRAMに格納した診断開始時のエンジン回転速度と、現在のエンジン回転速度との速度差の絶対値を所定の上限値と比較する。エンジンコントローラ20はステップS6でPCVバルブ10の開度変化に対して内燃エンジン1の出力を一定に保つべく、内燃エンジン1の点火時期を補正している。それにもかかわらず、エンジン回転速度に上限値を上回る速度差が生じるということは、ブローバイガス流量が想定された変化を示していないことを意味する。つまり、ブローバイガス処理機構に何らかの異常が生じていると見なすことができる。
そこで、エンジンコントローラ20は、速度差の絶対値が上限値を上回る場合には、ブローバイガス処理機構に何らかの異常が生じていると判定し、ステップS10でブローバイガス処理機構に異常が生じている旨を表示装置に表示する。一方、速度差の絶対値が上限値を上回らない場合には、エンジンコントローラ20はブローバイガス処理機構に異常はないと判定し,ステップS9でブローバイガス処理機構に異常がない旨を表示装置に表示する。
こののように、PCVバルブ10の開度を変化させた場合のエンジン回転速度の変動量からも、ブローバイガス処理機構の異常の有無を判定することが可能である。
図5はエンジンコントローラ20が実行するブローバイガス処理機構の異常診断ルーチンに関するさらに別の実施形態を示す。
エンジンコントローラ20は、内燃エンジン1の運転において、燃焼室で燃焼する混合気の空燃比を目標空燃比へとフィードバック制御する。この制御は例えば、排気の酸素濃度から燃焼した混合気の空燃比を検出し,検出した空燃比が目標空燃比の近傍に維持されるように計算された空燃比フィードバック補正係数を用いて、燃料インジェクタ3の燃料噴射量をフィードバック制御することで実行される。このような空燃比のフィードバック制御は公知であるので詳しい説明を省略する。
この実施形態では、空燃比フィードバック制御に用いる空燃比フィードバック補正係数を内燃エンジン1の運転パラメータとして用いる。
すなわち、このルーチンでエンジンコントローラ20はPCVバルブ10の開度を所定量変化させた場合に空燃比フィードバック補正係数に生じる変化量に基づき基づきブローバイガス処理機構の異常の有無を診断する。
具体的には、このルーチンでは、図3のステップS4とS8に代えて、ステップS114とS118を設けている。他のステップの処理内容は図3のルーチンと同一である。
ステップS114では、エンジンコントローラ20はその時点におけるPCVバルブ10の開度と、空燃比フィードバック補正係数とを診断開始時のそれぞれの値としてRAMに格納する。さらに、診断開始フラグを1にセットする。
ステップS118では、エンジンコントローラ20はRAMに格納した診断開始時の空燃比フィードバック補正係数と、現在の空燃比フィードバック補正係数との差の絶対値を所定の下限値と比較する。#ブローバイガスの流量が変化すると、燃焼室に供給される混合気の空燃比が変化する。一方、エンジンコントローラ20は、別ルーチンで実行する空燃比フィードバック制御により、空燃比を所定の目標空燃比の近傍に保つべく燃料インジェクタ3の燃料噴射量を補正する。この補正に用いる空燃比フィードバック補正係数は、したがって、ブローバイガスの流量変化に応じて変化するはずである。
そこで、エンジンコントローラ20は、空燃比フィードバック補正係数の差の絶対値が下限値を下回る場合には、ブローバイガス処理機構に何らかの異常が生じていると判定し、ステップS10でブローバイガス処理機構に異常が生じている旨を表示装置に表示する。一方、空燃比フィードバック補正係数の差の絶対値が下限値を下回らない場合には、エンジンコントローラ20はブローバイガス処理機構に異常はないと判定し,ステップS9でブローバイガス処理機構に異常がない旨を表示装置に表示する。
このように、PCVバルブ10の開度を変化させた場合の空燃比フィードバック補正係数の変動量からも、ブローバイガス処理機構の異常の有無を判定することが可能である。
以上の各実施形態において、エンジンコントローラ20が実行する図3−図5のルーチンのステップS5とS7が変化手段を構成する。スパークプラグ26と図3−図5のルーチンのステップS6がトルク補償手段を、図3のルーチンのステップS8と、図4のルーチンのステップS108と、図5のルーチンのステップS118が判定手段をそれぞれ構成する。また、図3の実施形態においては圧力センサ23が運転パラメータ検出手段を構成し、図4の実施形態においてはクランク角センサ24が運転パラメータ検出手段を構成し、図5の実施形態においてはエンジンコントローラ20が別ルーチンで実行する空燃比フィードバック補正が運転パラメータ検出手段を構成する。さらに、図3−図5のルーチンのステップS2が限定手段を構成する。
以上、この発明をいくつかの特定の実施形態を通じて説明して来たが、この発明は上記の各実施形態に限定されるものではない。当業者にとっては、クレームの技術範囲でこれらの実施形態にさよざまな修正あるいは変更を加えることが可能である。
例えば、この発明はパラメータの取得方法には依存せず、パラメータを用いてクレームされた制御を実行するいかなるブローバイガス処理機構の異常診断にも適用可能である。
この発明は、またバイパス通路11とアイドルスピードコントロールバルブ12を備えずに、吸気スロットル5でアイドル運転時の吸入空気量を制御する内燃エンジンにも適用可能である。
この発明を適用するブローバイガス処理機構の構成の一例を説明する内燃エンジンの概略縦断面図である。 ブローバイガス処理機構が備えるPCVバルブの縦断面図てある。 この発明の一実施形態によるコントローラが実行するブローバイガス処理機構の異常診断ルーチンを説明するフローチャートである。 この発明の別の実施形態によるコントローラが実行するブローバイガス処理機構の異常診断ルーチンを説明するフローチャートである。 この発明のさらに別の実施形態によるコントローラが実行するブローバイガス処理機構の異常診断ルーチンを説明するフローチャートである。
符号の説明
1 内燃エンジン
1A シリンダブロック
1B シリンダヘッド
1C クランクケース
1D ヘッドカバー
2 吸気通路
3 燃料インジェクタ
4 ピストン
5 吸気スロットル
6 吸気ポート
7 シリンダ
8 エアダクト
9 ブローバイガス通路
10 バルブ
11 バイパス通路
12 アイドルスピードコントロールバルブ
16 ポート
17 ポート
18 バルブボディ
19 ソレノイド
20 エンジンコントローラ
21 温度センサ
22 バルブシート
23 圧力センサ
24 クランク角センサ
25 吸気マニホールド
26 スパークプラグ

Claims (9)

  1. 内燃エンジンのブローバイガスを流量制御弁を介して吸気通路に再供給するブローバイガス処理機構、の異常診断装置において、
    内燃エンジンのアイドル運転中に流量制御弁の開度を所定量変化させる変化手段と;
    流量制御弁の開度を所定量変化させた場合の内燃エンジンの出力トルクの変動を内燃エンジンの点火時期の補正により補償するトルク補償手段と;
    内燃エンジンの運転パラメータを検出する運転パラメータ検出手段と;
    内燃エンジンのアイドル運転中に、トルク補償手段により内燃エンジンの出力トルクの変動を補償しつつ、変化手段による流量制御弁の開度を所定量変化させた場合の運転パラメータの変化量に基づきブローバイガス処理機構の異常の有無を判定する判定手段と;
    を備えることを特徴とするブローバイガス処理機構の異常診断装置。
  2. 運転パラメータは内燃エンジンの吸気マニホールドの圧力であることを特徴とする、請求項1に記載のブローバイガス処理機構の異常診断装置。
  3. 判定手段は吸気マニホールドの圧力の変化量が所定量を下回る場合に、ブローバイガス処理機構に異常があると判定するように構成されることを特徴とする、請求項2に記載のブローバイガス処理機構の異常診断装置。
  4. 運転パラメータは内燃エンジンの回転速度であることを特徴とする、請求項1に記載のブローバイガス処理機構の異常診断装置。
  5. 判定手段は内燃エンジンの回転速度の変化量が所定量を上回る場合に、ブローバイガス処理機構に異常があると判定するように構成されることを特徴とする、請求項4に記載のブローバイガス処理機構の異常診断装置。
  6. 運転パラメータは内燃エンジンの空燃比フィードバック補正係数であることを特徴とする、請求項1に記載のブローバイガス処理機構の異常診断装置。
  7. 判定手段は内燃エンジンの空燃比フィードバック補正係数の変化量が所定量を下回る場合に、ブローバイガス処理機構に異常があると判定するように構成されることを特徴とする、請求項6に記載のブローバイガス処理機構の異常診断装置。
  8. 判定手段によるブローバイガス処理機構の異常の有無の判定を、内燃エンジンの冷却水温が所定の診断許可水温以上の場合に限定する限定手段、をさらに備えたことを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれかに記載のブローバイガス処理機構の異常診断装置。
  9. 内燃エンジンのブローバイガスを流量制御弁を介して吸気通路に再供給するブローバイガス処理機構、の異常診断方法において、
    内燃エンジンのアイドル運転中に流量制御弁の開度を所定量変化させ;
    流量制御弁の開度を所定量変化させた場合の内燃エンジンの出力トルクの変動を内燃エンジンの点火時期の補正により補償し;
    内燃エンジンのアイドル運転中に、内燃エンジンの出力トルクの変動を補償しつつ、流量制御弁の開度を所定量変化させた場合の運転パラメータの変化量を検出し;
    運転パラメータの変化量に基づきブローバイガス処理機構の異常の有無を判定する;
    ことを特徴とするブローバイガス処理機構の異常診断方法。
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