JP2009280044A - ステアリング装置 - Google Patents

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Kenji Iwasaki
健二 岩崎
Yasuhiro Fujioka
康弘 藤岡
Masaki Yoshino
正樹 芳野
Keisuke Imai
啓介 今井
Satoshi Kurata
諭 倉田
Katsunobu Matsuoka
克宣 松岡
Seiji Ishigaki
誠司 石垣
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Abstract

【課題】車両に所定以上の慣性力が加わった場合に、当該慣性力が働く方向に当該ステアリングを迅速に移動させ、乗員とステアリングとの間の空間を拡大する。
【解決手段】ステア・バイ・ワイヤ機構を搭載したステアリング装置10に取り付けられた可動部材32が、通常は固定ブラケット24における第1の位置に保持されている。車両12に慣性力が加わると、ステアリング装置10を固定ブラケット24へ長孔25に沿って車両前方、かつ路面に略水平方向(矢印B方向)に移動させる。これにより、乗員22とステアリングパッド46との間の空間を拡大することができ、乗員22がステアリングパッド46に衝突することを軽減することができ、かつエアバッグ52を最適に膨張させることができる。さらに、シートベルト装置60の安全機構(ロック機構やプリテンショナ機構)を併用することで、乗員22に対する安全性をさらに高めることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ステアリングの操作量を検出し、車輪を操舵するステア・バイ・ワイヤ機構を備えたステアリング装置に関する。
ステアリング装置としては、ステアリングホイールがステアリングシャフト等を介して車両の車輪に機構的に接続されて、車両の衝突等が不可避と判断された際に電動モータによってステアリングホイールを車両前方へ移動させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、ステアリングシャフトの軸方向に伸縮する衝撃吸収機構を介在させ、通常は所定の位置で固定しておき、車両衝突時等の慣性力で固定を解除することで、ステアリングのステアリングシャフトの軸方向への移動を許容する、並びに、その衝突回避時は所定の位置に回復させることができるステアリング装置が提案されている(特許文献2参照)
上記特許文献1及び特許文献2では、ステアリングが移動するのは、車両前方斜め下方向に延出されるステアリングシャフトの軸方向であり、本来の慣性力が働く方向(車両正面水平方向)とはある程度の角度を持つことになる。
なお、参考として、近年、ステアリングの操舵角を電気的に検出し、これを電子制御で操舵輪を操舵する機構に伝達することで、ステアリングシャフトを排除したステアリング装置が開発されている(ステア・バイ・ワイワ技術)。
特開2004−345561公報 特開2006−219553公報
本発明は上記事実を考慮し、車両に所定以上の慣性力が加わった場合に、当該慣性力が働く方向に当該ステアリングを迅速に移動させ、乗員とステアリングとの間の空間を拡大することができるステアリング装置を得ることが目的である。
本発明は、車両を運転席に着座する乗員の車両前方に対峙するように配置されたステアリングと、前記ステアリングの操作量を検出し、車輪を操舵するステア・バイ・ワイヤ機構と、前記ステアリングを前記乗員が操作する第1の位置から、車両走行時に加わる所定以上の慣性力に応じて当該慣性力が働く方向に沿った第2の位置へ移動させる移動手段と、を有している。
本発明によれば、ステア・バイ・ワイヤ機構を搭載したステアリング装置において、ステアリングシャフトが存在しないことを利用し、車両に加わる慣性力が働く方向に沿って、ステアリングを第1の位置から第2の位置へ移動可能とし、通常は第1の位置とされているステアリングを、車両走行時に加わる所定以上の慣性力に応じて、当該慣性力が働く方向に沿った第2の位置へ移動させる。
これにより、運転席に着座する乗員とステアリングとの間の空間が拡大され、これに伴う、乗員における慣性力によるステアリング等に到達するまでの時間を有効利用することができる。
また、本発明は、車両を運転席に着座する乗員の車両前方に対峙するように配置されたステアリングと、前記ステアリングの操作量を検出し、車輪を操舵するステア・バイ・ワイヤ機構と、前記ステアリング及びステア・バイ・ワイヤ機構の一部又は全部を前記乗員が操作する第1の位置から、車両走行時に加わる所定以上の慣性力に応じて当該慣性力が働く方向に沿った第2の位置へ移動し、収容可能にする空間部と、を有している。
この発明によれば、第2の位置は、空間部が存在するため、ステアリング及びステア・バイ・ワイヤ機構の一部又は全部を収容することができる。
上記発明において、前記第2の位置へ移動したステアリングの前記第1の方向へ再移動を阻止する阻止手段をさらに有する。
一度第2の位置へ移動したステアリングは、第1の位置、すなわち乗員方向へ移動することがないので、乗員がステアリングから衝撃を受けることを防止することができる。
本発明において、前記第1の方向から前記第2の方向への移動が、前記車両前方かつ路面と水平方向である。
慣性力が加わる方向に沿っているため、ステアリング移動の際に抵抗力がなく円滑に移動できる。
また、本発明において、前記ステアリングが、前記慣性力に基づく乗員の移動と同速度、或いは前記慣性力に基づく乗員の移動よりも速い速度で第2の位置方向へ移動する。
少なくとも乗員の移動と同速度度、あるいはそれよも速くステアリングを移動させるため、乗員にステアリングを移動させる力(反力)が加わることがない。
さらに、本発明において、前記ステアリングを前記第1の位置に保持する保持手段をさらに有し、前記保持手段が、前記所定以上の慣性力で解除される。
保持手段で第1の位置に保持しておくことで、通常走行時のステアリング位置を安定させることができる。
また、発明において、前記所定以上の慣性力が、車両に加わる加速度を検出する加速度センサで検出した情報に基づき、判別される。
加速度センサの検出情報は、確実に慣性力の大きさを判別することができる。
さらに、本発明において、前記所定以上の慣性力が、前記車両走行時の前方障害物との車間距離を検出する車間距離センサの検出結果に基づき、予測される。
車間距離センサの検出結果により、車両に所定以上の慣性力が加わることを、事前に予測することができる。
また、本発明において、前記乗員が、シートベルト装置によって前記運転席に拘束された状態である場合に、前記所定以上の慣性力が加わったときに、前記シートベルトによる乗員拘束力を増加させる。
乗員の車両前方への移動を制限することができる。
さらに、本発明において、前記所定以上の慣性力到達時に、前記ステアリングにおける前記乗員と対向している面から、当該ステアリングと前記乗員との間に、気体膨脹する袋体を展開させるエアバッグ装置をさらに有する。
乗員とステアリングとの間に設けられる拡大された空間で、袋体を最適に膨張させることができる。
以上説明した如く本発明では、車両に所定以上の慣性力が加わった場合に、当該慣性力が働く方向に当該ステアリングを迅速に移動させ、乗員とステアリングとの間の空間を拡大することができるという優れた効果を有する。
図1及び図2には、本実施の形態に係るステアリング装置10が適用された車両12の主要部が示されている。
車両12には、車室14の車両前方にインストルメントパネル16が設けられている。
インストルメントパネル16には、車室内のシート(図1及び図2では、運転席シート20)が対峙されている。運転席シート20には、乗員22(運転者)が着座している。
車両12には、運転席シート20には、シートベルト装置60が設けられている。シートベルト装置60には、リトラクタ62、アンカ66A、ショルダアンカ66B、タング66C、バックル68によって構成されている。
リトラクタ62には、車両12の衝突を検知し、車両12の衝突を検知(又は予測)して、それ以上のシートベルト64の引き出しを阻止するロック機構と、シートベルト64の巻き取り方向への力を助長するプリテンショナ機構(共に図示省略)が設けられている。ここで、リトラクタ62に接続された検知装置28が車両12の衝突を予測した際、或いは車両12の衝突の発生を検出した際には、前記ロック機構及びプリテンショナ機構の動作が制御される。
本実施の形態に係るステアリング装置10は、ステア・バイ・ワイヤ機構の操舵システムであり、ステアリングシャフトが存在しない構造となっている。このステアリング装置10は、インストルメントパネル16に設置されている。
図3乃至図5に示される如く、ステアリング装置10には、略板状の固定ブラケット24が設けられており、固定ブラケット24の車両後側部分は、リインホース18に回動を阻止された状態で支持されている。
固定ブラケット24には、ステアリングモジュール30が取り付けられている。ステアリングモジュール30には、可動ブラケット32が設けられており、可動ブラケット32は、固定ブラケット24を上下で挟むように、平板状の挟持板32Aと、略筒状のブラケット本体32Bとを備える。
固定ブラケット24には、車両前後方向が長手方向となる長孔25が設けられ、この長孔25をボルト34が貫通し、挟持板32Aとブラケット本体32Bとを締結している。ここで、ボルト34による締結力は、前記固定ブラケット24と可動ブラケット32とが、長孔25に沿って移動可能な程度となっている。なお、これを実現するために、ボルト34を段付きボルトで構成することが好ましい。
固定ブラケット24の上面、かつ挟持板32Aの車両前方側端部近傍には、ソレノイド27が配設されている。このソレノイド27は、図示しないブラケットにより前記リインオース18に取り付けられている。
ソレノイド27は、通常はプランジャ27Aが突出され(例えば、非励磁)、挟持板32Aの車両前方への移動軌跡上に配置されている(図3の状態がプランジャ延び出し状態)。このため、可動ブラケット32は、長孔25の車両後端部側(第1の位置)において、長孔25に沿った車両前方への移動が阻止される。一方、ソレノイド27のプランジャ27Aが引き込むと(例えば、励磁)、可動ブラケット32は、長孔25に沿った車両前端側(第2の位置)への移動が可能となる。
なお、上記可動ブラケット32の移動方向は、後述するステアリングコラム36の軸線方向(図3に示す、車両前方斜め下方向(図3に示す、矢印A参照)とは異なり、慣性力が加わる方向と略同等の路面に平行な車両前方(図3に示す、矢印B参照)となっている。
ソレノイド27は、ソレノイド制御装置29からの信号で、励磁・非励磁が制御される。ソレノイド制御装置29には、前記検知装置28が接続されており、当該検知装置28が車両12の衝突を予測した際、或いは車両12の衝突の発生を検出した際には、ソレノイド制御装置29がソレノイド27を制御して、プランジャ27Aを引き込むように動作させる(例えば、励磁制御)。
この結果、可動ブラケット32が、固定ブラケット24の長孔25に沿って車両前方への移動が可能となり、かつ慣性力が加わっているため、最先に車両前方へ移動する。
なお、この最先とは、少なくとも、乗員が車両前方へ移動するのと同速度、或いはそれよりも速い速度で移動することを意味する。この結果、ステアリング装置10(後述するステアリングホイール44)と乗員22との間隔が広がる(或いは、維持)されることになる。
この場合、可動ブラケット32と共に移動する部材(ステアリング及びステア・バイ・ワイヤ機構の一部)は、ステア・バイ・ワイヤ機構によって省略されたステアリングと車輪とを連結する部材(ステアリングシャフト等)が存在していた空間部33へ移動するため、何ら抵抗なく移動できる構成となっている。
また、この車両前方(第2の位置)への移動後は、可動ブラケット32が、長孔25上に圧縮コイルばね35の付勢力により突出しているロック爪37(図4参照)でロックされることで、車両後方(第1の位置)への再度の移動は阻止されるようになっている。なお、可動ブラケット32の車両前方への移動時は、ロック爪37は、可動ブラケット32がロック爪37の斜面に当接することで、圧縮コイルばね35の付勢力に抗して待避させる構造となっている。
可動ブラケット32には、ブラケット本体32B内において、ステアリングコラム36の車両前側部分36Aが挿入されており、ステアリングコラム36は、可動ブラケット32(ブラケット本体32B)にボルト38によって締結されて、可動ブラケット32に固定されている。
ステアリングコラム36の車両後側部分36Bには、筒状のコラムカバー40が設けられており、コラムカバー40は、ステアリングコラム36の車両後側部分36Bを被覆している。
ステアリングコラム36の車両後側部分36Bには、軸状のコントロールレバー42が所定数設けられており、コントロールレバー42は、コラムカバー40を貫通して、コラムカバー40の半径方向に延出されている。コントロールレバー42は、操作されることで、例えば車両の方向指示装置やワイパ装置等(図示省略)を操作可能にされている。
ステアリングコラム36の車両後側端には、ステアリングホイール44が取り付けられており、ステアリングホイール44には、外周の円環状のリム部46と、リム部46の内側の容器状のボス部48と、が設けられている。ステアリングホイール44は、ボス部48(リム部46の中心位置)において、ステアリングコラム36に回転可能に支持されており、ステアリングホイール44は、運転席シート20に着座した乗員22が、特にリム部46を把持した状態で、回転操作可能にされている。
ボス部48の内部には、エアバッグ装置50が収容されている。エアバッグ装置50は、前記検知装置28に接続されており、車両12の衝突の発生を検知装置28が検出した際に、高圧のガスを発生することで、エアバッグ52内にガスが供給されて、エアバッグ52が瞬時に膨張展開可能にされている。これにより、エアバッグ52が、ステアリングパッド48A(図5参照)を破断して、ステアリングホイール44の車両後側へ膨張展開可能にされている(図2の状態)。
ステアリングコラム36の車両前側部分36Aと車両後側部分36Bとの間には、調整手段としてのチルトテレスコ機構54が設けられている。
図3に示される如く、ステアリングコラム36の車両前側端には、駆動手段としてのステア・バイ・ワイヤ・モータ56が固定されており、ステア・バイ・ワイヤ・モータ56は、ステアリングホイール44に連結されて、ステアリングホイール44に回転方向への駆動力を伝達可能にされている。
ステア・バイ・ワイヤ・モータ56の車両前側には、SAS58(Serial Attached SCSI)が固定されており、SAS58は、ステア・バイ・ワイヤ・モータ56を介してステアリングホイール44に接続されると共に、配線としてのワイヤ(図示省略)を介して操舵装置に接続されている。操舵装置は、例えばモータ等の駆動装置を有しており、ステアリングホイール44が回転操作されることで、SAS58からワイヤを介して電気的な信号が操舵装置へ伝達されて、操舵装置が駆動される。操舵装置は、車両12の車輪としての前輪(図示省略)に連結されており、操舵装置が駆動されることで、操舵装置によって車両12の前輪が回動(向きを変更)されて、車両12が操舵される。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
(ステア・バイ・ワイヤ機構の動作)
ステアリングホイール44が回転操作されると、ステアリングコラム36に設けられたSAS58からワイヤを介して電気的な信号が車両12の操舵装置へ伝達されて、操舵装置が駆動されることで、操舵装置によって車両12の前輪が操舵されて、車両12が操舵方向に進行する。また、車輪からの変位量(走行中に路面からうける力)は、ステアバイワイヤモータ56によってステアリングホイール44に伝達される。
(危険回避動作)
通常状態では、ソレノイド27のプランジャ27Aは、可動ブラケット32の挟持板32Aと干渉しており、可動ブラケット32が長孔25の車両後端部側(第1の位置)で保持され、かつ車両前端部側(第2の位置)への移動が阻止されている。
ここで、車両12の衝突等を検知装置28が予測すると(車両12の衝突発生直前である車両12のプリクラッシュ時)、ソレノイド制御装置29がソレノイド27を制御して、プランジャ27Aを引き込む動作を行う。
これにより、可動ブラケット32は、長孔25に沿って車両前方への移動が可能となる。
ここで、車両12に慣性力が加わると、可動ブラケット32と共にステアリングホイール44が車両前方へ移動される。
ステアリングホイール44の移動に伴い、ステアリング及びステア・バイ・ワイヤ機構の一部は、ステア・バイ・ワイヤ機構によって省略されたステアリングと車輪とを連結する部材(ステアリングシャフト等)が存在していた空間部33へ移動して収容される。
この移動は、乗員22の移動と同等或いは乗員よりも速いため、ステアリングホイール44と乗員22との間隔を維持(拡大)することができ、乗員22の頭部にステアリングホイール44との干渉により作用する衝撃を低減することができ、乗員22を良好に保護することができる。
このように、ステアリングコラム36に設けられたSSAS58と車両12の操舵装置とがワイヤのみによって接続されて、ステアリングモジュール30が操舵装置(車両12の前輪)と機構的に分離されている(ステアリンクシャフトによって機構的に連結されていない)。このため、車両12の衝突が予知された際におけるステアリングホイール44の移動が制限されることを抑制でき、ステアリングホイール44の移動距離を大きくすることができると共に、ステアリングホイール44を移動させる方向の自由度を大きくすることができる。
(エアバッグ装置への関与)
車両12の衝突の発生を検知装置28が検出した際(車両12の衝突発生時)には、ステアリングホイール44のエアバッグ装置50において、エアバッグ52内に高圧のガスが供給されて、エアバッグ52がステアリングパッド48Aを破断しつつステアリングホイール44の車両後側へ瞬時に膨張展開される。これにより、乗員22の頭部にステアリングホイール44との干渉により作用する衝撃を吸収することができ、乗員22を一層良好に保護することができる。
このとき、ステアリングホイール44と乗員との間の空間を確保することで、エアバッグが膨張するための時間を確保することができ、エアバッグによる乗員保護を最大限生かすことができる。
また、逆に言えば、現在の機能を維持するためのエアバッグの膨張速度を遅くしてもよく、構造を小型化、簡便化することが可能となる。
(シートベルト装置への関与)
さらに、車両12の衝突を検知装置28が予知した際又は車両12の衝突の発生を検知装置28が検出した際には、リトラクタ62のロック機構がリトラクタ62からのシートベルト64の引き出しをロックすることで、シートベルト64が乗員22を運転席シート20に拘束すると共に、リトラクタ62のプリテンショナ機構がリトラクタ62にシートベルト64を高速で巻き取ることで、シートベルト64による乗員22の運転席シート20への拘束力が増加される。これにより、乗員22の頭部にステアリングホイール44との干渉により作用する衝撃を一層低減することができ、乗員22を一層良好に保護することができる。
このシートベルト装置60において、ロック機構並びにプリテンショナ機構の作動が、ステアリングホイール44の車両前方への移動に対して、乗員22の車両前方への移動を遅らせることができ、ステアリングホイール44と乗員22との間の空間を拡大することができる。
以上説明したように本実施の形態では、ステア・バイ・ワイヤ機構を搭載したステアリング装置10に取り付けられた可動部材32が、通常は固定ブラケット24における第1の位置に保持されている。車両12に慣性力が加わると、ステアリング装置10を固定ブラケット24へ長孔25に沿って車両前方、かつ路面に略水平方向(図3の矢印B方向)に移動させる。これにより、乗員22とステアリングパッド46との間の空間を拡大することができ、乗員22がステアリングパッド46に衝突することを軽減することができ、かつエアバッグ52を最適に膨張させることができる。さらに、シートベルト装置60の安全機構(ロック機構やプリテンショナ機構)を併用することで、乗員22に対する安全性をさらに高めることができる。
なお、本実施の形態では、ステアリング装置10の移動方向を車両前方、かつ路面と水平方向(図3の矢印B方向)としたが、慣性力が加わる方向と同一、すなわち、斜め前方への慣性力が加わったとき、当該斜め前方に平行移動するようにしてもよい。これによれば、乗員22は、膨張したエアバッグ52を常に真正面から受けることができる。これに伴い、空間部33は、図3の矢印B方向に存在している場合と、慣性力が加わる方向と同一の斜め前方に存在している場合とに対応させて、例えば、車両上面視で扇形の空間部33としておくことが好ましい。逆に、慣性力の加わる方向の確率が高い側のみ(図3の矢印B方向、或いは慣性力が加わる方向と同一の斜め前方の何れか一方のみ)に、空間部33を設けてもよい。
また、本実施の形態では、ソレノイド27のプランジャ27Aで可動部材32を第1の位置で保持し、ソレノイド27を励磁することによってプランジャ27Aを退避させ、可動部材32を第2の位置へ移動可能としたが、可動部材32を爪に係止させることで第1の位置に保持し、乗員22に僅かな衝撃力がかかることで、爪が折れる等して係止状態が解除され、可動部材32を第2の位置へ移動可能にするようにしてもよい。これによれば、ソレノイド27や、当該ソレノイド27の励磁を制御する制御系が不要であり、部品点数を削減することができる。
さらに、本実施の形態では、検知装置28によって車両12の衝突を予測または検知するようにしたが、車両12の前方に向けて電磁波(ミリ波)を照射し、その反射波を受信することで、前方の障害物等との距離を検出するミリ波レーダを設置し、前方障害物との距離に基づいて、衝突を予測するようにしてもよい。これによれば、検知装置28よりも速く予測が可能である。また、この場合、車両12の速度を検出する車速センサと併用すると、さらに精度の高い予測が可能である。
また、本実施の形態では、ステアリングの移動方向を空間部33とし、この空間部33にステアリング及びステア・バイ・ワイヤ機構の一部が収容される構成としたが、空間部33にステアリングコラム36及びステア・バイ・ワイヤ機構の全部を収容する構成としてもよい。
本実施の形態に係るステアリング装置が適用されて構成された通常状態の車両の主要部を示す左側面図である。 本実施の形態に係るステアリング装置が適用されて構成されたエアバッグ展開状態の車両の主要部を示す左側面図である。 本実施の形態に係るステアリング装置を示す車両左方から見た側面図である。 本実施の形態に係るステアリング装置を示す車両上方から見た側面図である。 本実施の形態に係るステアリング装置を示す車両後方から見た側面図である。
符号の説明
10 ステアリング装置
12 車両
22 乗員
24 固定部材(移動手段)
25 長孔(移動手段)
27 ソレノイド(保持手段)
27A プランジャ(保持手段)
28 検知装置
29 ソレノイド制御部
32 固定部材(移動手段)
35 圧縮コイルばね(阻止手段)
37 ロック爪(阻止手段)
44 ステアリングホイール(ステアリング)
46 ステアリングパッド
50 エアバッグ装置
52 エアバッグ(袋体)
56 ステア・バイ・ワイヤ・モータ
60 シートベルト装置

Claims (10)

  1. 車両を運転席に着座する乗員の車両前方に対峙するように配置されたステアリングと、
    前記ステアリングの操作量を検出し、車輪を操舵するステア・バイ・ワイヤ機構と、
    前記ステアリングを前記乗員が操作する第1の位置から、車両走行時に加わる所定以上の慣性力に応じて当該慣性力が働く方向に沿った第2の位置へ移動させる移動手段と、
    を有するステアリング装置。
  2. 車両を運転席に着座する乗員の車両前方に対峙するように配置されたステアリングと、
    前記ステアリングの操作量を検出し、車輪を操舵するステア・バイ・ワイヤ機構と、
    前記ステアリング及びステア・バイ・ワイヤ機構の一部又は全部を前記乗員が操作する第1の位置から、車両走行時に加わる所定以上の慣性力に応じて当該慣性力が働く方向に沿った第2の位置へ移動し、収容可能にする空間部と、
    を有するステアリング装置。
  3. 前記第2の位置へ移動したステアリングの前記第1の方向へ再移動を阻止する阻止手段をさらに有する請求項1又は請求項2記載のステアリング装置。
  4. 前記第1の方向から前記第2の方向への移動が、前記車両前方かつ路面と水平方向である請求項1〜請求項3の何れか1項記載のステアリング装置。
  5. 前記ステアリングが、前記慣性力に基づく乗員の移動と同速度、或いは前記慣性力に基づく乗員の移動よりも速い速度で第2の位置方向へ移動する請求項1〜請求項4の何れか1項記載のステアリング装置。
  6. 前記ステアリングを前記第1の位置に保持する保持手段をさらに有し、
    前記保持手段が、前記所定以上の慣性力で解除される請求項1〜請求項5の何れか1項記載のステアリング装置。
  7. 前記所定以上の慣性力が、車両に加わる加速度を検出する加速度センサで検出した情報に基づき、判別される請求項1〜請求項6の何れか1項記載のステアリング装置。
  8. 前記所定以上の慣性力が、前記車両走行時の前方障害物との車間距離を検出する車間距離センサの検出結果に基づき、予測される請求項1〜請求項7の何れか1項記載のステアリング装置。
  9. 前記乗員が、シートベルト装置によって前記運転席に拘束された状態である場合に、前記所定以上の慣性力が加わったときに、前記シートベルトによる乗員拘束力を増加させる請求項1〜請求項8の何れか1項記載のステアリング装置。
  10. 前記所定以上の慣性力到達時に、前記ステアリングにおける前記乗員と対向している面から、当該ステアリングと前記乗員との間に、気体膨脹する袋体を展開させるエアバッグ装置をさらに有する請求項1〜請求項9の何れか1項記載のステアリング装置。
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