JP2009279644A - クランプ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 金型をクランプするための金型クランプ装置Aであって、油圧力によって金型をクランプするクランプ部1と、該クランプ部1にクランプ力を与える油圧発生装置5と、を備え、 該油圧発生装置5が、クランプ部1に作動油を送り込むエア駆動ポンプと、さらにエア駆動ポンプ51よりも高吐出量で作動油をクランプ部に送り込む電動ポンプ52と、を備え、クランプ部1、エア駆動ポンプ51及び電動ポンプ52が一つの油圧回路を形成している金型クランプ装置A。
【選択図】 図1
Description
そして、特に工作機械がプレス機の場合には、スライドの下面を平行移動する移動式クランプ装置が開発されている(特許文献1参照)。
この移動式クランプ装置は、スライドの下面に形成されたT溝内を移動するクランプ部と、クランプ部を移動させるためにクランプ部に接続された可撓体(チェーン)と、可撓体を伸縮させるための押し引き駆動部と、を備えるものである。
クランプ部は油圧で作動するピストンとシリンダとを含む構成となっており、油圧発生装置がシリンダ内に作動油を送り込むことでシリンダがスライド側に移動し、クランプ力を発生させる仕組みとなっている。
なお、クランプ力とはクランプ装置が金型を固定する際の締付力を意味する。
そして参考までに油圧発生装置の操作回路の一例を図8及び図9に示す。
そのため、クランプ力を発生させて金型を確実に固定するまでに要する時間が極端に長くなり、所望のクランプ力が発生するまでの間は、プレス機を稼働させることができないため、このことが生産性の低下を招く一因となっている。
すなわち、短時間で所望のクランプ力を発生させることが可能なクランプ装置を提供することを目的とする。
油圧力によって金型をクランプするクランプ部と、該クランプ部にクランプ力を与える油圧発生装置と、を備え、該油圧発生装置が、クランプ部に作動油を送り込むエア駆動ポンプと、さらにエア駆動ポンプよりも高吐出量で作動油をクランプ部に送り込む電動ポンプと、を備え、クランプ部、エア駆動ポンプ及び電動ポンプが一つの油圧回路を形成している金型クランプ装置に存する。
従って、全てのクランプ部が同時にクランプ力を失い、金型がプレス機から外れるということが防止される。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。
また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。
更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本実施形態の金型クランプ装置はプレス機で用いられる金型をクランプ(固定)するためのもので、特に上型を固定する場合にその機能が十分に発揮される。
図1は、本実施形態の金型クランプ装置を概略的に示す断面図である。
なお、図1では金型クランプ装置がプレス機のスライドに取り付けられた場合で説明する。
図1に示すように、本実施形態の金型クランプ装置Aは、プレス機に用いられる上型をクランプするクランプ部1と、クランプ部1を移動させるためのチェーン2と、チェーン2を上下動させるための押し引き駆動部3と、を備え、プレス機のスライド4の側面に取り付けられている。
このときさらに、クランプ部1はスライド4の長さ方向(紙面奥方向)に等間隔で配設される。
シリンダ13が作動油によって上方に押し上げられると、シリンダ13が上型を押圧し、スライド4に固定する。
チェーン2が移動すると、クランプ部1はチェーン2に押し出され、T溝41に沿って後述する退避状態からスライド4の中央に向かって移動する。
従って、クランプ部1がスライド4の内方に向かって移動してロッド11が金型に当接すると、クランプ部1はその時点で自動的に停止する。
このようにして、クランプ部1のスライド4に対する幅方向の位置決めが行なわれる。
チェーン2の長さはピストンロッド32が上死点に達した際に、クランプ部1がT溝41の端に位置するように調節されており、ピストンロッド32が上死点に達すると、クランプ部1はスライド4の端部まで移動した、いわゆる退避状態となる。
図2、図3に示すように、本実施形態の油圧発生装置5はエアで駆動するエア駆動ポンプ51と、電動ポンプ52と、作動油を貯留するための油タンク53と、金型クランプ装置1が所定のクランプ力を発生させると作動する圧力スイッチ54と、作動油の流れを切り替えるための電磁弁55と、を備える。
すなわち、電動ポンプ52はエア駆動ポンプ51よりも吐出量は大きいが、吐出圧が小さいため金型をクランプするのに必要なクランプ力を発生させることはできないため、それ単体ではエア駆動ポンプの代替品とはなりえないが、電動ポンプ52とエア駆動ポンプ51とを併用することで、エア駆動ポンプ51と電動ポンプ52とが互いの欠点を補完し合い、クランプ部1に短時間で所望のクランプ力を発生させることができる。
油圧発生装置5にエア駆動ポンプ51を追加することで、全てのクランプ部1が確実に所定の大きさのクランプ力を発揮できるようになる。
また当然ながら、油圧発生装置5は電動ポンプ52を複数機搭載することも可能であり、その場合、搭載させた台数に比例してクランプ力の発生までの時間が短縮する。
一方、電磁弁55とクランプ部1とを繋ぐ経路は経路P4の一本のみとなっている。
クランプ部1に作動油を送り込む際は、電磁弁55は経路P1及び経路P2のみを経路P4とつなげ、これらの経路を通る作動油のみを経路P4へと送るようにする。
一方、クランプ力を解放する、いわゆるアンクランプするときは、電磁弁55は経路P3のみを経路P4とつなげ、作動油が経路P1及び経路P2を介さずにクランプ部1の作動油を油タンク53へと戻す。
そして、この圧力制御弁Vは経路P2内の圧力が設定圧以上になると自動的に開放される仕組みになっている。
金型クランプ装置Aを作動させると、先ず押し引き駆動部3のエアシリンダ31のロッド側にエアが供給されて、ピストンロッド32が下方に移動する。
ピストンロッド32の移動に伴い、チェーン2がクランプ部1を前述したようにスライド4の内方に向かって押して移動させる。
チェーン2に押されたクランプ部1のロッド11が上型に当接すると、ロッド11に取り付けられた検知センサーが作動して、エアの供給が停止し、クランプ部1の位置が確定する。
このように、スライド4の幅方向に対するクランプ部1の位置が確定した状態を待機状態という。
エア駆動ポンプ51及び電動ポンプ52が稼働すると、油タンク53からクランプ部1へと作動油が送り込まれる。
作動油がクランプ部1へと送り込まれ、クランプ部1のクランプ力が圧力制御弁Vの設定圧と同じ大きさになると自動的に圧力制御弁Vが開放される(図3参照)。
圧力制御弁Vが開放されると、圧力制御弁Vと油タンク53とを接続する経路Pexと、経路P2とが通じ、圧力制御弁Vの開放以後に電動ポンプ52から吐出された作動油は全て油タンクへと戻される(いわゆるループ回路が形成される)。
そのため、電動ポンプ52は見かけ上機能が停止した、いわゆる機能停止状態となる。
作業者はこの視認ランプの点灯を確認することで、クランプ部1が所定のクランプ力を発生させていることを間接的に知ることができる。
視認ランプの点灯を確認した後、作業者はプレス機を稼働させ、プレス作業を開始する。
次に電磁弁55を切替えて経路P3と経路P4とをつなぎ、クランプ部1内の作動油を油タンク53へと排出する。
クランプ部1内の作動油が排出されると、シリンダ13が降下し、アンクランプとなる。
このことにより、クランプ部1は再び待機状態になる。
クランプ部1が待機状態になると、押し引き駆動部3のエアシリンダ31のヘッド側にエアが注入されてピストンロッド32が伸長する。ピストンロッド32の伸長に伴ってチェーン2が上方へ引き上げられ、クランプ部1がスライド4の端部へと移動して退避状態となる。
図6は、第2の実施形態の油圧発生装置の操作回路の系統図である。
図6に示すように、本実施形態の油圧発生装置5はエアで駆動するエア駆動ポンプ51と、電動ポンプ52と、作動油を貯留するための油タンク53と、クランプ部1が所定のクランプ力を発生させると作動する圧力スイッチ54と、作動油の流れを切り替えるための電磁弁55と、を備える。
さらに、各油圧回路C1,C2に対してはクランプ部1が一つずつ接続されている。
また、図7(B)に示すようにスライド4の右側と左側とで、クランプ部1A及びクランプ部1Bを同じ順序で交互に配設するような配設方法もある。
これらのようなパターンでクランプ部1A及びクランプ部1Bを配設することで、例えばクランプ部1Aがクランプ力を失ったとしても、金型クランプ装置Aは上型を比較的安定した状態でクランプし続けることができる。
なお当然ながら、油圧発生装置5が備える油圧回路の個数は二つに限定されるものではなく、三つ以上備えてもその効果は変わらない。
例えば、経路P4に新たに圧力センサーを設け、その圧力センサーと電動ポンプとを電気的に接続しておく。
さらに、その圧力センサーが所定の圧力を検知すると、電動ポンプの電源をOFFにするように設定することで、電動ポンプが作動油を送り続けることによる破損を自動的に防止することができる。
1A・・・クランプ部
1B・・・クランプ部
11・・・ロッド
12・・・ピストン
13・・・シリンダ
2・・・チェーン
3・・・押し引き駆動部
31・・・エアシリンダ
32・・・ピストンロッド
33・・・歯付きプーリ
34・・・ガイド枠
4・・・スライド
41・・・T溝
5・・・油圧発生装置
51・・・エア駆動ポンプ
52・・・電動ポンプ
53・・・油タンク
54・・・圧力スイッチ
55・・・電磁弁
A・・・金型クランプ装置
C1・・・油圧回路
C2・・・油圧回路
P1・・・経路
P2・・・経路
P3・・・経路
P4・・・経路
T・・・チューブ
V・・・圧力制御弁
V1・・・逆止弁
Claims (5)
- 金型をクランプするための金型クランプ装置であって、
油圧力によって金型をクランプするクランプ部と、
該クランプ部にクランプ力を与える油圧発生装置と、を備え、
該油圧発生装置が、クランプ部に作動油を送り込むエア駆動ポンプと、さらにエア駆動ポンプよりも高吐出量で作動油をクランプ部に送り込む電動ポンプと、を備え、クランプ部、エア駆動ポンプ及び電動ポンプが一つの油圧回路を形成していることを特徴とする金型クランプ装置。 - クランプ部を複数個備えていることを特徴とする請求項1記載の金型クランプ装置。
- 前記金型がプレス機に用いられる金型であることを特徴とする請求項1記載の金型クランプ装置。
- 前記金型がプレス機のスライドに取り付けられる上金型であることを特徴とする請求項3記載の金型クランプ装置。
- 前記油圧発生装置が互いに独立した複数個の油圧回路を備え、各油圧回路にクランプ部が接続されていることを特徴とする請求項2記載の金型クランプ装置。
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