JP5091179B2 - 移動式金型クランプ装置、これを備えるプレス機及びこれを用いた金型のクランプ方法 - Google Patents

移動式金型クランプ装置、これを備えるプレス機及びこれを用いた金型のクランプ方法 Download PDF

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本発明は移動式金型クランプ装置、この移動式金型クランプ装置を備えるプレス機及びこの移動式金型クランプ装置を用いた金型のクランプ方法に関する。
プレス機の分野において、金型をプレス機の金型設置台(スライド)に固定する際にクランプ装置が用いられている。金型設置台に金型を固定するクランプ装置の一例として、例えば特許文献1に示されているような移動式クランプ装置がある。
この移動式クランプ装置において、金型のクランプに用いられるクランプ装置(クランパーヘッド)は、金型をアンクランプすると金型設置台に隣接配置された固定被クランプ部の真下まで水平移動し、固定被クランプ部をクランプする。
ここで、上記移動式金型クランプ装置におけるクランプ装置の動作について概説する。先ず、固定被クランプ部をクランプして待機するクランプ装置を、クランプ装置から圧油を排出して固定被クランプ部をアンクランプさせ、固定被クランプ部の下方へ鉛直移動させる。
次に、クランプ装置に連結した可撓体を駆動させ、クランプ装置を金型のクランプする位置の真下まで水平移動させる。次に、クランプ装置に圧油を供給して上方に鉛直移動させ、金型を押圧させてクランプさせる。
この移動式金型クランプ装置において、全てのクランプ装置は共通した一つの油圧源から圧油が供給されて駆動するため、一斉に動く。すなわち、金型をクランプするクランプ装置が金型をクランプすると同時に、金型のクランプに用いられないクランプ装置は、上方に鉛直移動して固定被クランプ部をクランプする。
アンクランプする際も同様に、全てのクランプ装置が一斉に下方へ鉛直移動する。
特開2004−255428号公報
上記特許文献1記載の移動式金型クランプ装置を含む一般の移動式金型クランプ装置においては、上述したように全てのクランプ装置は一つの油圧源から圧油が供給され、駆動するので、クランプ装置が金型をクランプする際には、油圧源に貯留された一定量の圧油を各クランプ装置で等分配することになる。そのため、クランプ装置一つ当たりに使用される圧油の量が少なく、クランプ装置が金型をクランプする際の金型への接近する移動速度、及び、クランプ装置が金型をアンクランプする際の金型からの離間する移動速度が遅い。
このため、金型設置台に取り付けられていた金型を外し、別の金型を金型設置台に取り付け、その取り付けた金型をクランプする、という一連の作業に要する時間が長くなり、生産効率が低下することになる。
なお、全てのクランプ装置が一つの油圧源から圧油が供給されるという方式をとらず、各クランプ装置に油圧源を設けるという解決方法が考えられるが、コスト高や複数の油圧源を設置する場所が確保できない等の理由により、現実的ではない。
本発明は以上の課題を解決すべく開発されたものである。本発明はクランパーヘッドが金型をクランプするまでに要する時間を短縮させ、生産効率を向上させた移動式金型クランプ装置を提供することを目的とする。
本発明者は、以上のような課題背景をもとに鋭意研究を重ねた結果、未使用側クランパーヘッドがダミーブロックをクランプする際の移動距離を、使用側クランパーヘッドが金型をクランプする際の移動距離よりも短くすることで、上記の課題を解決できることを見出し、その知見に基づいて本発明を完成させたものである。
すなわち本発明は、(1)、全クランパーヘッドが共通の油圧源から供給される圧油で駆動する移動式金型クランプ装置であって、プレス機の金型設置台に並設されたクランパー本体と、該クランパー本体に設けられ、金型設置台に形成されたT溝を走行可能なクランパーヘッドと、クランパー本体に設けられたダミーブロックと、からなるクランプ機を複数備え、クランパーヘッドのうちの使用する使用側クランパーヘッドが金型をクランプする際、クランパーヘッドのうちの未使用の未使用側クランパーヘッドがダミーブロックをクランプするものであり、未使用側クランパーヘッドがダミーブロックをクランプする方向に移動する距離が、使用側クランパーヘッドが金型をクランプする方向に移動する距離よりも、短くなっている移動式金型クランプ装置に存する。
本発明は、(2)、金型設置台がスライドである上記(1)記載の移動式金型クランプ装置に存する。
本発明は、(3)、金型設置台がボルスタプレートである上記(1)記載の移動式金型クランプ装置に存する。
本発明は、(4)、前記ダミーブロックの厚さが前記金型の厚さよりも厚い上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の移動式金型クランプ装置に存する。
本発明は、(5)、ダミーブロックの金型と対向する一角がテーパー状になっている上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の移動式金型クランプ装置に存する。
本発明は、(6)、クランパーヘッドの駆動源がエアシリンダである上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の移動式金型クランプ装置に存する。
本発明は、(7)、クランパーヘッドが、T溝内を摺動可能なロッド部と、該ロッド部に連結され、金型及びダミーブロックをクランプするクランプ部と、からなる上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の移動式金型クランプ装置に存する。
本発明は、(8)、使用側クランパーヘッドが、ダミーブロックをクランプする第一ダミーブロック側クランプ位置から、下方の第一ダミーブロック側待機位置へ鉛直移動し、金型をクランプする位置の真下の第一金型側待機位置へ水平移動し、スライドに金型をクランプする第一金型側クランプ位置へ鉛直移動するものであり、未使用側クランパーヘッドが、ダミーブロックをクランプする第一ダミーブロック側クランプ位置から、下方の第一ダミーブロック側待機位置へ鉛直移動し、使用側クランパーヘッドが第一金型側クランプ位置へ移動する際に、再び第一ダミーブロック側クランプ位置へ鉛直移動するものであり、未使用側クランパーヘッドのダミーブロックをクランプする方向に移動する距離が、第一ダミーブロック側クランプ位置から第一ダミーブロック側待機位置までの距離であり、使用側クランパーヘッドの金型をクランプする方向に移動する距離が、第一金型側待機位置から第一金型側クランプ位置までの距離である上記(2)記載の移動式金型クランプ装置に存する。
本発明は、(9)、前記使用側クランパーヘッドが、ダミーブロックをクランプする第二ダミーブロック側クランプ位置から、上方の第二ダミーブロック側待機位置へ鉛直移動し、前記第二ダミーブロック側待機位置から前記金型をクランプする位置の真上の第二金型側待機位置へ水平移動し、前記第二金型側待機位置から下方の前記ボルスタプレートに金型をクランプする第二金型側クランプ位置へ鉛直移動するものであり、前記未使用側クランパーヘッドが、ダミーブロックをクランプする第二ダミーブロック側クランプ位置から、上方の第二ダミーブロック側待機位置へ鉛直移動し、前記使用側クランパーヘッドが第二金型側クランプ位置へ移動する際に、前記第二ダミーブロック側待機位置から下方の第二ダミーブロック側クランプ位置へ再び鉛直移動するものであり、前記未使用側クランパーヘッドの前記ダミーブロックをクランプする方向に移動する距離が、第二ダミーブロック側クランプ位置から第二ダミーブロック側待機位置までの距離であり、前記使用側クランパーヘッドの前記金型をクランプする方向に移動する距離が、第二金型側待機位置から第二金型側クランプ位置までの距離である上記(3)記載の移動式金型クランプ装置に存する。
本発明は、(10)、上記(1)〜(9)のいずれか一つに記載の移動式金型クランプ装置を備えるプレス機に存する。
本発明は、(11)、上記(1)〜(9)のいずれか一つに記載の移動式金型クランプ装置を用いた金型のクランプ方法に存する。
本発明の移動式金型クランプ装置においては、金型のクランプに使用しない未使用側クランパーヘッドがダミーブロックをクランプする方向に移動する距離が、使用側クランパーヘッドが金型をクランプする方向に移動する距離よりも短くなっているので、未使用側クランパーヘッドに使用される圧油の量が減少し、その分使用側クランパーヘッドに使用される圧油の量が増大する。
すなわち、未使用側クランパーヘッドの移動距離が、使用側クランパーヘッドの移動距離よりも短いため、使用側クランパーヘッド及び未使用側クランパーヘッドに対して同時に圧油が供給されると、未使用側クランパーヘッドの方に先にダミーブロックをクランプする際に必要となる圧油が全て供給される。そうすると、本来未使用側クランパーヘッドの移動に使用されるはずだった分の圧油が、使用側クランパーヘッドに供給されるため、使用側クランパーヘッドに供給される圧油の流量が増加し、使用側クランパーヘッドの移動速度が増大する。このことにより、上記移動式金型クランプ装置によれば、未使用側クランパーヘッドの移動距離が短くなると共に、使用側クランパーヘッドの移動速度が増大するので、金型の交換に要する時間が短縮され、プレス機の生産効率が向上することになる。
本発明の移動式金型クランプ装置においては、ダミーブロックの厚さが金型の厚さよりも厚いと、特別な装置を使うことなく、未使用側クランパーヘッドがダミーブロックをクランプする方向に移動する距離を短くすることができる。
本発明の移動式金型クランプ装置においては、ダミーブロックの金型と対向する一角がテーパー状になっている場合、使用側クランパーヘッドが金型をアンクランプして戻ってくる際に、ダミーブロックと衝突したとしても、テーパーの加工面が使用側クランパーヘッドを逃がすように誘導する機能を果たす。このため、使用側クランパーヘッドの破損を抑制できる。
本発明の移動式金型クランプ装置においては、クランパーヘッドの駆動源がエアシリンダである場合、エアシリンダのON・OFF操作でクランパーヘッドが制御されるため、複雑な制御回路が不要になる。
本発明の移動式金型クランプ装置においては、クランパーヘッドがスライドに形成されたT溝内を摺動するロッド部を備える場合、T溝がクランパーヘッドの動きを規制するガイド機能を果たす。そのため、クランパーヘッドはT溝内を移動する際にガタ付かない。
また、未使用側クランパーヘッドがスライドに形成されたT溝内を摺動するロッド部を備えると、取り付けられる金型の形状に応じて使用側クランパーヘッドとして用いることができる。
図1は、第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置がプレス機のスライドに取り付けられた状態を模式的に示す説明図である。 図2は、図1の斜視図である。 図3Aは、第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置のクランプ機を示す拡大断面図である。 図3Bは、図3に示す状態からクランプ機が水平移動した状態を示す拡大断面図である。 図4の(A)〜(C)は、第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置が備える使用側クランパーヘッドが、テーパー状の加工面が形成されたダミーブロックに衝突した際の使用側クランパーヘッドの動きを示す説明図である。 図5は、第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置が備えるダミーブロックの形状を示す斜視図である。 図6の(A)〜(C)は、第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置が備える使用側クランパーヘッドの動作の順序を示す説明図である。 図7の(A)及び(B)は、第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置が備える未使用側クランパーヘッドの動作の順序を示す説明図である。 図8は、第二実施形態に係る移動式金型クランプ装置がプレス機のボルスタプレートに取り付けられた状態を模式的に示す説明図である。 図9の(A)〜(C)は、第二実施形態に係る移動式金型クランプ装置が備える使用側クランパーヘッドの動作の順序を示す説明図である。 図10の(A)及び(B)は、第二実施形態に係る移動式金型クランプ装置が備える未使用側クランパーヘッドの動作の順序を示す説明図である。 図11は、本発明のプレス機の一実施形態を示す説明図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。
また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。
更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
(第一実施形態)
第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置として、金型設置台がスライドであり、金型が上型である場合で説明する。
図1は、第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置がプレス機のスライドに取り付けられた状態を模式的に示す説明図であり、図2は図1の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る移動式金型クランプ装置A1は、プレス機のスライド104に並設されたクランパー本体1と、クランパー本体1に設けられ、スライド104に形成されたT溝を走行可能なクランパーヘッド2と、クランパー本体1に設けられたダミーブロック3と、からなるクランプ機Xを複数備える。なお、本実施形態に係るクランプ機Xは、プレス機のスライド104に上型103を固定させるための装置である。
図2に示すように、複数のクランプ機Xはスライド104の対向する側面にそれぞれ複数並設されている。かかる複数のクランプ機Xは、いずれもスライド104の下面に形成された複数のT溝11を水平移動可能となっている。
ここで、本発明において、複数のクランプ機Xはスライド104に取り付けられる上型の形状に応じて、上型をクランプする際に使用されるもの(以下「使用側クランパーヘッド」という。)と、上型をクランプする際に使用されないもの(以下「未使用側クランパーヘッド」という。)に区別する。なお、使用側クランパーヘッドと未使用側クランパーヘッドの構造は同じであるので、単にクランパーヘッドと示す場合は、使用側クランパーヘッドと未使用側クランパーヘッドとの両方を含むものとする。
図3Aは、第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置のクランプ機を示す拡大断面図であり、図3Bは、図3の(A)に示す状態からクランプ機が水平移動した状態を示す拡大断面図である。
図3の(A)に示すように、クランプ機Xにおいては、クランパー本体1が直方体状であり、クランパー本体1の下面(底面)には、スライド104の下面に形成されたT溝11と同一形状のT溝10が形成されている。すなわち、クランパー本体1の下面に形成されたT溝10は、スライド104に形成されたT溝11と連続するような形状となっている。また、クランパー本体1の下面は、スライド104の下面に対して面一になるように並設されている。
クランパーヘッド2は、クランパー本体1に形成されたT溝10及びスライド104の下面に形成されたT溝11を摺動可能なロッド部21と、該ロッド部21に連結され、上型103をクランプするクランプ部22とを備える。
クランプ部22は、油圧シリンダ22aと、油圧シリンダ22aに嵌入された油圧ピストン22bと、油圧ピストン22bを下方から支持するスプリング22cとからなる。なお、油圧シリンダ22aは、油圧シリンダ22aに連結された圧油ホース8を介して図示しないクランプ用油圧源と接続されている。
クランプ部22は、油圧シリンダ22aにクランプ用油圧源から高圧の圧油が供給されると、圧油の圧力によって上昇し、上型103又はダミーブロック3をクランプする。一方、クランプ部22は、油圧シリンダ22aからクランプ用油圧源に圧油が排出されると、下降し、上型103又はダミーブロック3をアンクランプする。なお、クランプ部22が上型103又はダミーブロック3をクランプする際の圧力は、油圧シリンダ22a内の油圧と同じ大きさに依存する。また、クランプ用油圧源による油圧シリンダ22aへの圧油の供給及び排出は、図示しない油圧源制御部で制御される。
ロッド部21は、T溝10に係合されており、T溝10、11から抜け落ちることを防止するための径大部21aと、径大部21a及び油圧ピストン22bを連結する支持部21とからなる。
かかる径大部21aは、クランパー本体1内に収納されたチェーン4と連結されている。
チェーン4は、一端が上述した径大部21aに連結されており、他端が後述するピストンロッドに連結されている。
かかるチェーン4は、クランパーヘッド2をT溝10、11に沿って走行させるためのものであり、クランパー本体1の内側にU字状に収納されている。
クランプXにおいて、クランパー本体1の内部中央にはエアシリンダ5が配設されている。エアシリンダ5にはピストンロッド6が垂直に立設されており、ピストンロッド6は歯付きプーリ7を介してチェーン4を下から支持している。
そして、エアシリンダ5からエアが供給されると、図3Bに示すように、ピストンロッド6が下方に移動し、回転自在な歯付きプーリ7が回転すると共に、チェーン4がクランパー本体1から延出される。これにより、使用側クランパーヘッド2AがT溝10、11に案内されながらダミーブロック3側から上型側に水平移動することになる。
なお、エアシリンダ5にエアが排出されると、ピストンロッド6が上方に移動し、回転自在な歯付きプーリ7が回転すると共に、一方、チェーン4がクランパー本体1に収納される。これにより、使用側クランパーヘッド2AがT溝10、11に案内されながら上型側からダミーブロック3側に水平移動することになる。
クランプXにおいて、エアシリンダ5には、エアシリンダ5へのエアの供給を行うエア供給部9が設けられている。かかるエア供給部9は、図示しないエアシリンダ制御部によって制御されている。エアシリンダ制御部は、クランパーヘッド2のクランプ部22に取り付けられた図示しない近接センサと接続されている。クランプXにおいて、クランパーヘッド2のロット部21とT溝の所定位置とが近接した場合、近接センサが信号を発信し、該信号を受信したエアシリンダ制御部がエア供給部9からエアシリンダ5へのエアの供給を停止させる。
また、エア供給部9は、クランプ用油圧源の圧油の供給量を制御する図示しない油圧源制御部とも接続されている。油圧源制御部はエアシリンダ制御部からの信号に基づいて、圧油の供給及び排出を制御する。
図1に戻り、本実施形態の移動式金型クランプ装置A1において、ダミーブロック3は、クランパー本体1の下面に取り付けられる。ダミーブロック3は上型103をクランプしない未使用側クランパーヘッド2Bによってクランプされる。ダミーブロック3をクランプすることにより、未使用側クランパーヘッド2Bがプレス機100の振動によってガタ付くことが防止される。
ダミーブロック3の厚さd1(鉛直方向の長さ)は、上型103の使用側クランパーヘッド2Aによってクランプされる被クランプ部105の厚さd2よりも厚くなっている。これにより、未使用側クランパーヘッド2Bがダミーブロック3をクランプする方向に移動する距離が、使用側クランパーヘッド2Aが上型103をクランプする方向に移動する距離よりも、短くなる。
そのため、未使用側クランパーヘッド2Bが鉛直移動する際に使用される圧油の量が従来よりも減少し、その減少した分の圧油は使用側クランパーヘッド2Aを鉛直移動させる際に使用される。
使用側クランパーヘッド2Aの移動速度は使用される圧油の量に応じて上昇するため、使用側クランパーヘッド2Aの移動速度は、ダミーブロックの厚さと、被クランプ部の厚さとが同じであった従来の移動式金型クランプ装置よりも向上する。
ダミーブロック3の上型103と対向する一角は、テーパー状になっている。これにより、使用側クランパーヘッド2Aとダミーブロック3との衝突による、使用側クランパーヘッド2Aの稼動停止や破損が防止される。
図4の(A)〜(C)は、第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置が備える使用側クランパーヘッドが、テーパー状の加工面が形成されたダミーブロックに衝突した際の使用側クランパーヘッドの動きを示す説明図である。
図4の(A)に示すように、使用側クランパーヘッド2Aが上型をアンクランプ後、想定されていた位置よりも下がりきらなかった場合、使用側クランパーヘッド2Aがダミーブロック3の方へ戻ってきたときに、図4の(B)に示すように、使用側クランパーヘッド2Aがダミーブロック3のテーパー状の面に衝突する場合が生じうる。
この場合、本実施形態においては、ダミーブロック3の上型103と対向する一角がテーパー状となっているため、図4の(C)に示すように、使用側クランパーヘッド2Aは停止することなく、ダミーブロック3のテーパー面に案内されて、ダミーブロック3の下に潜り込み、自動でダミーブロック3の真下まで移動することが可能となる。
図5は、第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置が備えるダミーブロックの形状を示す斜視図である。
図5に示すように、ダミーブロック3は、クランパー本体1に形成されたT溝10の幅と同じ幅のスリットSが形成されている。これにより、クランパーヘッド2は、T溝10に案内されると同時に、ダミーブロック3の下方にまで水平移動が可能となっている。
本実施形態に係る移動式金型クランプ装置A1によれば、未使用側クランパーヘッド2Bの移動距離が短くなると共に、使用側クランパーヘッド2Aの移動速度が増大するので、金型の交換に要する時間が短縮され、プレス機の生産効率が向上することになる。
次に、本実施形態の移動式金型クランプ装置の動作について説明する。
図6の(A)〜(C)は、第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置が備える使用側クランパーヘッドの動作の順序を示す説明図である。
まず、移動式金型クランプ装置A1が上型103をクランプする場合、クランプ用油圧源が稼動し、スライド104に取り付けられた全てのクランプ機Xの油圧シリンダ22a内から圧油が排出される。
そうすると、図6の(A)に示すように、ダミーブロック3をクランプしていた使用側クランパーヘッド2Aは、ダミーブロック3をクランプしていた位置(以下「第一ダミーブロック側クランプ位置」という。)P1から下方へ鉛直移動する。
そして、油圧シリンダ22aから圧油が全て排出されると、使用側クランパーヘッド2Aは第一ダミーブロック側クランプ位置の真下の位置(以下「第一ダミーブロック側待機位置」という。)P2で停止する。
使用側クランパーヘッド2Aが第一ダミーブロック側待機位置P2に到着すると、エア供給部9は使用側クランパーヘッド2Aを備えるクランプ機Xのエアシリンダ5に対してエアを供給する。
エアシリンダ5にエアが供給されると、ピストンロッド6が下降する。ピストンロッド6が下降すると、その先端に取り付けられた歯付きプーリ7に支持されたチェーン4もピストンロッド6の下降に合わせてクランパー本体1の内壁に沿って下降する。このとき、歯付きプーリ7がチェーン4の下降を補助するガイドの機能を果たすため、チェーン4はクランパー本体1の内部で弛んだり、絡まったりすることなく真っ直ぐに下降することができる。
チェーン4が下降すると、図6の(B)に示すように、使用側クランパーヘッド2Aはチェーン4に押し出され、チェーン4の下降量と同じ距離だけT溝10、11に沿って第一ダミーブロック側待機位置P2から上型103をクランプする真下の位置(以下「第一金型側待機位置」という。)P3へ水平移動する。
使用側クランパーヘッド2Aのロッド部21と、使用側クランパーヘッド2Aが第一金型側待機位置P3上方のT溝10の位置とに図示しない近接センサが設けられている。このため、使用側クランパーヘッド2Aが第一金型側待機位置P3に向かって水平移動すると、近接センサが作動することになる。
近接センサが作動すると、エアシリンダ制御部は、直ちにエア供給部9からのエアシリンダ5へのエアの供給を停止する。
次に、油圧源制御部はクランプ用油圧源を稼動させ、圧油を使用側クランパーヘッド2Aの油圧シリンダ22aに供給する。そうすると、図6の(C)に示すように、使用側クランパーヘッド2Aは、第一金型側待機位置P3から上方のスライド104に上型103をクランプする位置(以下「第一金型側クランプ位置」という。)P4へ鉛直移動し、被クランプ部105をクランプする。
図7の(A)及び(B)は、第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置が備える未使用側クランパーヘッドの動作の順序を示す説明図である。
まず、移動式金型クランプ装置A1が上型103をクランプする場合、上述したことと同様に、クランプ用油圧源が稼動し、スライド104に取り付けられた全てのクランプ機Xの油圧シリンダ22a内から圧油が排出される。
そうすると、図7の(A)に示すように、ダミーブロック3をクランプしていた未使用側クランパーヘッド2Bは、第一ダミーブロック側クランプ位置P1から下方へ鉛直移動する。
そして、油圧シリンダ22aから圧油が全て排出されると、未使用側クランパーヘッド2Bは第一ダミーブロック側クランプ位置の真下の第一ダミーブロック側待機位置P2で停止する。
使用側クランパーヘッド2Aが第一金型側クランプ位置へ移動する際、未使用側クランパーヘッド2Bは、第一ダミーブロック側待機位置P2で待機する。
使用側クランパーヘッド2Aが第一金型側クランプ位置に到着した後、油圧源制御部はクランプ用油圧源を稼動させ、圧油を未使用側クランパーヘッド2Bの油圧シリンダ22aに供給する。そうすると、図7の(B)に示すように、未使用側クランパーヘッド2Bは、第一ダミーブロック側待機位置P2から上方の第一ダミーブロック側クランプ位置P1へ再び鉛直移動し、ダミーブロック3をクランプする。
ここで、未使用側クランパーヘッド2Bのダミーブロック3をクランプする方向に移動する距離が、第一ダミーブロック側クランプ位置P1から第一ダミーブロック側待機位置P2までの距離であり、使用側クランパーヘッド2Aの金型をクランプする方向に移動する距離が、第一金型側待機位置P3から第一金型側クランプ位置P4までの距離となっている。
そして、上述したように、移動式金型クランプ装置A1においては、ダミーブロック3の厚さが、上型103の厚さよりも厚くなっているので、第一ダミーブロック側クランプ位置P1から第一ダミーブロック側待機位置P2までの距離が、第一金型側待機位置P3から第一金型側クランプ位置P4までの距離よりも短くなっている。
なお、上型103を第一金型側クランプ位置P4でクランプしていた使用側クランパーヘッド2Aをアンクランプさせて、再び第一ダミーブロック側クランプ位置P1まで移動させるときは、上述したことと逆の動作となる。すなわち、使用側クランパーヘッド2A及び未使用側クランパーヘッド2Bの油圧シリンダ22aから圧油が排出させる。そうすると、使用側クランパーヘッド2A及び未使用側クランパーヘッド2Bはクランプ力を失って下方へ鉛直移動し、使用側クランパーヘッド2Aは再び第一金型側待機位置P3へと移動し、未使用側クランパーヘッド2Bは再び第一ダミーブロック側待機位置P2へと移動する。
圧油の排出が完了すると、エア供給部9は使用側クランパーヘッド2Aを備えるクランプ機Xのエアシリンダ5からエアを排出し、ピストンロッド6を上昇させる。
ピストンロッド6が上昇すると、そこに設けられた歯付きプーリ7がチェーン4を上方に押し上げるため、使用側クランパーヘッド2Aはチェーン4によって第一金型側待機位置P3から第一ダミーブロック側待機位置P2へ水平移動させられる。
使用側クランパーヘッド2Aのロッド部21と、使用側クランパーヘッド2Aが第一ダミーブロック側待機位置P2の上方のT溝10の位置とに図示しない近接センサが設けられている。このため、使用側クランパーヘッド2Aが第一ダミーブロック側待機位置P2に向かって水平移動すると、近接センサが作動することになる。
近接センサが作動すると、エアシリンダ制御部は、直ちにエア供給部9からのエアシリンダ5へのエアの排出を停止する。なお、使用側クランパーヘッド2Aが水平移動している間、未使用側クランパーヘッド2Bは、第一ダミーブロック側待機位置P2で待機している。
次に、油圧源制御部はクランプ用油圧源を稼動させる。クランプ用油圧源が稼動すると、圧油が圧油ホース8を通してクランパーヘッド2(使用側クランパーヘッド2A及び未使用側クランパーヘッド2B)の油圧シリンダ22aへと供給される。
油圧シリンダ22aに圧油が供給されると、使用側クランパーヘッド2A及び未使用側クランパーヘッド2Bは上方に鉛直移動し、再び第一ダミーブロック側クランプ位置P1に戻ることになる。
(第二実施形態)
第二実施形態に係る移動式金型クランプ装置として、金型設置台がボルスタプレートであり、金型が下型である場合で説明する。
図8は、第二実施形態に係る移動式金型クランプ装置がプレス機のボルスタプレートに取り付けられた状態を模式的に示す説明図である。
図8に示すように、本実施形態の移動式金型クランプ装置A2は、プレス機のボルスタプレート101に並設されたクランパー本体1と、クランパー本体1に設けられ、ボルスタプレート101に形成されたT溝を走行可能なクランパーヘッド2と、クランパー本体1に設けられたダミーブロック3と、からなるクランプ機Xを複数備える。なお、本実施形態に係るクランプ機Xは、プレス機のボルスタプレート101に下型102を固定させるための装置である。
本実施形態の移動式金型クランプ装置A2においては、上述した第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置と同様に、複数のクランプ機Xがボルスタプレート101の対向する側面にそれぞれ複数並設されている。かかる複数のクランプ機Xは、いずれもボルスタプレート101の上面に形成された複数のT溝を水平移動可能となっている。なお、クランプ機Xは、上述したものとは、上下逆に配置されているのみで、構造が同じであるので、詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る移動式金型クランプ装置A2によれば、未使用側クランパーヘッド2Bの移動距離が短くなると共に、使用側クランパーヘッド2Aの移動速度が増大するので、金型の交換に要する時間が短縮され、プレス機の生産効率が向上することになる。
次に、本実施形態の移動式金型クランプ装置の動作について説明する。
図9の(A)〜(C)は、第二実施形態に係る移動式金型クランプ装置が備える使用側クランパーヘッドの動作の順序を示す説明図である。
まず、移動式金型クランプ装置A2が下型102をクランプする場合、クランプ用油圧源が稼動し、ボルスタプレート101に取り付けられた全てのクランプ機Xの油圧シリンダ内から圧油が排出される。
そうすると、図9の(A)に示すように、ダミーブロック3をクランプしていた使用側クランパーヘッド2Aは、ダミーブロック3をクランプしていた位置(以下「第二ダミーブロック側クランプ位置」という。)P5から上方へ鉛直移動する。
そして、油圧シリンダから圧油が全て排出されると、使用側クランパーヘッド2Aは第二ダミーブロック側クランプ位置の真上の位置(以下「第二ダミーブロック側待機位置」という。)P6で停止する。
使用側クランパーヘッド2Aが第二ダミーブロック側待機位置P6に到着すると、エア供給部は使用側クランパーヘッド2Aを備えるクランプ機Xのエアシリンダ5に対してエアを供給する。
エアシリンダにエアが供給されると、ピストンロッドが上昇する。ピストンロッドが上昇すると、その先端に取り付けられた歯付きプーリに支持されたチェーンもピストンロッドの上昇に合わせてクランパー本体1の内壁に沿って上昇する。このとき、歯付きプーリがチェーンの上昇を補助するガイドの機能を果たすため、チェーンはクランパー本体1の内部で弛んだり、絡まったりすることなく真っ直ぐに上昇することができる。
チェーンが下降すると、図9の(B)に示すように、使用側クランパーヘッド2Aはチェーンに押し出され、チェーンの下降量と同じ距離だけT溝に沿って第二ダミーブロック側待機位置P6から下型102をクランプする真上の位置(以下「第二金型側待機位置」という。)P7へ水平移動する。
使用側クランパーヘッド2Aのロッド部と、使用側クランパーヘッド2Aが第二金型側待機位置P7下方のT溝の位置とに図示しない近接センサが設けられている。このため、使用側クランパーヘッド2Aが第二金型側待機位置P7に向かって水平移動すると、近接センサが作動することになる。
近接センサが作動すると、エアシリンダ制御部は、直ちにエア供給部からのエアシリンダへのエアの供給を停止する。
次に、油圧源制御部はクランプ用油圧源を稼動させ、圧油を使用側クランパーヘッド2Aの油圧シリンダに供給する。そうすると、図9の(C)に示すように、使用側クランパーヘッド2Aは、第二金型側待機位置P7から下方のボルスタプレート101に下型102をクランプする位置(以下「第二金型側クランプ位置」という。)P8へ鉛直移動し、被クランプ部をクランプする。
図10の(A)及び(B)は、第二実施形態に係る移動式金型クランプ装置が備える未使用側クランパーヘッドの動作の順序を示す説明図である。
まず、移動式金型クランプ装置A2が下型102をクランプする場合、上述したことと同様に、クランプ用油圧源が稼動し、ボルスタプレート101に取り付けられた全てのクランプ機Xの油圧シリンダ22a内から圧油が排出される。
そうすると、図10の(A)に示すように、ダミーブロック3をクランプしていた未使用側クランパーヘッド2Bは、第二ダミーブロック側クランプ位置P5から上方へ鉛直移動する。
そして、油圧シリンダから圧油が全て排出されると、未使用側クランパーヘッド2Bは第二ダミーブロック側クランプ位置の真上の第二ダミーブロック側待機位置P6で停止する。
使用側クランパーヘッド2Aが第二金型側クランプ位置へ移動する際、未使用側クランパーヘッド2Bは、第二ダミーブロック側待機位置P6で待機する。
使用側クランパーヘッド2Aが第二金型側クランプ位置に到着した後、油圧源制御部はクランプ用油圧源を稼動させ、圧油を未使用側クランパーヘッド2Bの油圧シリンダに供給する。そうすると、図10の(B)に示すように、未使用側クランパーヘッド2Bは、第二ダミーブロック側待機位置P6から下方の第二ダミーブロック側クランプ位置P5へ再び鉛直移動し、ダミーブロック3をクランプする。
ここで、未使用側クランパーヘッド2Bのダミーブロック3をクランプする方向に移動する距離が、第二ダミーブロック側クランプ位置P5から第二ダミーブロック側待機位置P6までの距離であり、使用側クランパーヘッド2Aの金型をクランプする方向に移動する距離が、第二金型側待機位置P7から第二金型側クランプ位置P8までの距離となっている。
そして、移動式金型クランプ装置A2においては、ダミーブロック3の厚さが、下型102の厚さよりも厚くなっているので、第二ダミーブロック側クランプ位置P5から第二ダミーブロック側待機位置P6までの距離が、第二金型側待機位置P7から第二金型側クランプ位置P8までの距離よりも短くなっている。
なお、下型102を第二金型側クランプ位置P8でクランプしていた使用側クランパーヘッド2Aをアンクランプさせて、再び第二ダミーブロック側クランプ位置P5まで移動させるときは、上述したことと逆の動作となる。すなわち、使用側クランパーヘッド2A及び未使用側クランパーヘッド2Bの油圧シリンダから圧油が排出させる。
そうすると、使用側クランパーヘッド2A及び未使用側クランパーヘッド2Bはクランプ力を失って上方へ鉛直移動し、使用側クランパーヘッド2Aは再び第二金型側待機位置P7へと移動し、未使用側クランパーヘッド2Bは再び第二ダミーブロック側待機位置P6へと移動する。
圧油の排出が完了すると、エア供給部は使用側クランパーヘッド2Aを備えるクランプ機Xのエアシリンダからエアを排出し、ピストンロッドを上昇させる。
ピストンロッドが上昇すると、そこに設けられた歯付きプーリがチェーンを下方に押し上げるため、使用側クランパーヘッド2Aはチェーンによって第二金型側待機位置P7から第二ダミーブロック側待機位置P6へ水平移動させられる。
使用側クランパーヘッド2Aのロッド部と、使用側クランパーヘッド2Aが第二ダミーブロック側待機位置P6の下方のT溝の位置とに図示しない近接センサが設けられている。このため、使用側クランパーヘッド2Aが第二ダミーブロック側待機位置P6に向かって水平移動すると、近接センサが作動することになる。
近接センサが作動すると、エアシリンダ制御部は、直ちにエア供給部からのエアシリンダへのエアの排出を停止する。なお、使用側クランパーヘッド2Aが水平移動している間、未使用側クランパーヘッド2Bは、第二ダミーブロック側待機位置P6で待機している。
次に、油圧源制御部はクランプ用油圧源を稼動させる。クランプ用油圧源が稼動すると、圧油が圧油ホースを通してクランパーヘッド2(使用側クランパーヘッド2A及び未使用側クランパーヘッド2B)の油圧シリンダへと供給される。
油圧シリンダに圧油が供給されると、使用側クランパーヘッド2A及び未使用側クランパーヘッド2Bは下方に鉛直移動し、再び第二ダミーブロック側クランプ位置P5に戻ることになる。
次に、本発明のプレス機の一実施形態について説明する。
図11は、本発明のプレス機の一実施形態を示す説明図である。
図11に示すように、本発明のプレス機300は、上述した第一実施形態に係る移動式金型クランプ装置A1と、第二実施形態に係る移動式金型クランプ装置A2とを備える。
すなわち、本発明のプレス機300は、スライド204に上述した第一実施形態の移動式金型クランプ装置A1が取り付けられ、ボルスタプレート201に上述した第二実施形態の移動式金型クランプ装置A2が取り付けられている。
本発明のプレス機300においては、上述したように使用側クランパーヘッド2Aが上型203及び下型202をクランプするまでの時間が従来よりも短縮されるため、金型の交換に要する時間も短縮される。このことにより、本発明のプレス機300の生産効率は従来のプレス機よりも高い。
本発明の移動式金型クランプ装置をプレス機に取り付けることで、金型交換に要する時間が短縮され、生産効率の向上に寄与する。
A1,A2…移動式金型クランプ装置
1…クランパー本体
2…クランパーヘッド
2A…使用側クランパーヘッド
2B…未使用側クランパーヘッド
21…ロッド部
21a…径大部
21b…支持部
22…クランプ部
22a…油圧シリンダ
22b…油圧ピストン
22c…スプリング
3…ダミーブロック
4…チェーン
5…エアシリンダ
6…ピストンロッド
7…歯付きプーリ
8…圧油ホース
9…エア供給部
10…(クランパー本体に形成された)T溝
11…(スライドの下面に形成された)T溝
101…ボルスタプレート
102…下型
103…上型
104…スライド
105…被クランプ部
201…ボルスタプレート
202…下型
203…上型
204…スライド
300…プレス機
P1…第一ダミーブロック側クランプ位置
P2…第一ダミーブロック側待機位置
P3…第一金型側待機位置
P4…第一金型側クランプ位置
P5…第二ダミーブロック側クランプ位置
P6…第二ダミーブロック側待機位置
P7…第二金型側待機位置
P8…第二金型側クランプ位置
S…スリット
X…クランプ機

Claims (11)

  1. 全クランパーヘッドが共通の油圧源から供給される圧油で駆動する移動式金型クランプ装置であって、
    プレス機の金型設置台に並設されたクランパー本体と、
    該クランパー本体に設けられ、前記金型設置台に形成されたT溝を走行可能なクランパーヘッドと、
    前記クランパー本体に設けられたダミーブロックと、
    からなるクランプ機を複数備え、
    前記クランパーヘッドのうちの使用する使用側クランパーヘッドが金型をクランプする際、前記クランパーヘッドのうちの未使用の未使用側クランパーヘッドがダミーブロックをクランプするものであり、
    前記未使用側クランパーヘッドが前記ダミーブロックをクランプする方向に移動する距離が、前記使用側クランパーヘッドが前記金型をクランプする方向に移動する距離よりも、短くなっている移動式金型クランプ装置。
  2. 前記金型設置台がスライドである請求項1記載の移動式金型クランプ装置。
  3. 前記金型設置台がボルスタプレートである請求項1記載の移動式金型クランプ装置。
  4. 前記ダミーブロックの厚さが前記金型の厚さよりも厚い請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動式金型クランプ装置。
  5. 前記ダミーブロックの前記金型と対向する一角がテーパー状になっている請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動式金型クランプ装置。
  6. 前記クランパーヘッドの駆動源がエアシリンダである請求項1〜5のいずれか一項に記載の移動式金型クランプ装置。
  7. 前記クランパーヘッドが、
    前記T溝内を摺動するロッド部と、
    該ロッド部に連結され、前記金型及び前記ダミーブロックをクランプするクランプ部と、
    からなる請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動式金型クランプ装置。
  8. 前記使用側クランパーヘッドが、ダミーブロックをクランプする第一ダミーブロック側クランプ位置から、下方の第一ダミーブロック側待機位置へ鉛直移動し、前記第一ダミーブロック側待機位置から前記金型をクランプする位置の真下の第一金型側待機位置へ水平移動し、前記第一金型側待機位置から上方の前記スライドに金型をクランプする第一金型側クランプ位置へ鉛直移動するものであり、
    前記未使用側クランパーヘッドが、ダミーブロックをクランプする第一ダミーブロック側クランプ位置から、下方の第一ダミーブロック側待機位置へ鉛直移動し、前記使用側クランパーヘッドが第一金型側クランプ位置へ移動する際に、前記第一ダミーブロック側待機位置から上方の第一ダミーブロック側クランプ位置へ再び鉛直移動するものであり、
    前記未使用側クランパーヘッドの前記ダミーブロックをクランプする方向に移動する距離が、第一ダミーブロック側クランプ位置から第一ダミーブロック側待機位置までの距離であり、
    前記使用側クランパーヘッドの前記金型をクランプする方向に移動する距離が、第一金型側待機位置から第一金型側クランプ位置までの距離である請求項2記載の移動式金型クランプ装置。
  9. 前記使用側クランパーヘッドが、ダミーブロックをクランプする第二ダミーブロック側クランプ位置から、上方の第二ダミーブロック側待機位置へ鉛直移動し、前記第二ダミーブロック側待機位置から前記金型をクランプする位置の真上の第二金型側待機位置へ水平移動し、前記第二金型側待機位置から下方の前記ボルスタプレートに金型をクランプする第二金型側クランプ位置へ鉛直移動するものであり、
    前記未使用側クランパーヘッドが、ダミーブロックをクランプする第二ダミーブロック側クランプ位置から、上方の第二ダミーブロック側待機位置へ鉛直移動し、前記使用側クランパーヘッドが第二金型側クランプ位置へ移動する際に、前記第二ダミーブロック側待機位置から下方の第二ダミーブロック側クランプ位置へ再び鉛直移動するものであり、
    前記未使用側クランパーヘッドの前記ダミーブロックをクランプする方向に移動する距離が、第二ダミーブロック側クランプ位置から第二ダミーブロック側待機位置までの距離であり、
    前記使用側クランパーヘッドの前記金型をクランプする方向に移動する距離が、第二金型側待機位置から第二金型側クランプ位置までの距離である請求項3記載の移動式金型クランプ装置。
  10. 上記請求項1〜9のいずれか一項に記載の移動式金型クランプ装置を備えるプレス機。
  11. 上記請求項1〜9のいずれか一項に記載の移動式金型クランプ装置を用いた金型のクランプ方法。
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