JP2009279629A - 熱延鋼板の製造装置及び製造方法 - Google Patents

熱延鋼板の製造装置及び製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009279629A
JP2009279629A JP2008135611A JP2008135611A JP2009279629A JP 2009279629 A JP2009279629 A JP 2009279629A JP 2008135611 A JP2008135611 A JP 2008135611A JP 2008135611 A JP2008135611 A JP 2008135611A JP 2009279629 A JP2009279629 A JP 2009279629A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel plate
steel sheet
cooling
hot
transport table
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008135611A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4924538B2 (ja
Inventor
Manabu Eto
学 江藤
Yoichi Haraguchi
洋一 原口
Masahiro Fukushima
傑浩 福島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2008135611A priority Critical patent/JP4924538B2/ja
Publication of JP2009279629A publication Critical patent/JP2009279629A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4924538B2 publication Critical patent/JP4924538B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Metal Rolling (AREA)

Abstract

【課題】鋼板先端の通板トラブルや擦り傷を生じずに、圧延機の最終スタンド出側の短距離間で鋼板を急速に冷却できる冷却設備を提供し、この冷却設備を用いて、フェライト結晶粒が微細で高強度の熱延薄鋼板を安定して製造する。
【解決手段】鋼板1の熱間仕上圧延機2、複数設置される搬送テーブルローラー5と、隣接する二基の搬送テーブルローラー5、5の間の複数の位置に配置され、鋼板1に向けて扇状又は円錐状に冷却水4cを噴射する複数の鋼板冷却用スプレーノズル4bを有する第1の鋼板冷却装置11とを備える熱延鋼板の製造装置10である。所定の張力を付与された後の鋼板1の搬送時に、複数の搬送テーブルローラー5の設置位置が上昇位置及び下降位置の範囲で変更自在である。これにより、複数の鋼板冷却用スプレーノズル4bから噴射される冷却水4cが鋼板1に衝突する有効冷却域を拡大できるので、熱間仕上圧延機2の最終スタンド出側の短距離間で鋼板1を急速に冷却できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱延鋼板の製造装置に関し、具体的には、熱間圧延を終了した鋼板を確実に急冷することにより、炭素鋼のフェライト結晶粒径が微細化された熱延鋼板を製造することができる熱延鋼板の製造装置に関する。
構造部材として用いられる鋼材の強度を高めればその使用量を削減することができるので、資源の節約に繋がる。特に自動車に多量に用いられる薄鋼板の高強度化は自動車の軽量化に寄与し、省エネルギーやCO排出削減に繋がるため、近年重要視されている。
周知のように、鋼材の高強度化法として、固溶強化、析出強化さらには変態強化等といった様々な冶金的手段が用いられるが、フェライト結晶粒の微細化による強化法は、靱性や疲労強度の改善も期待できるとともに、希少資源である特殊な元素を用いずに鋼材を高強度化できることから、将来的に極めて有望な強化法である。しかしながら、フェライト結晶粒を微細化するための製造技術は必ずしも十分には確立されているとはいえない。
例えば、微細なフェライト組織を有する鋼板の製造技術として、特許文献1には、熱間圧延機の最終圧延パスの直後の0.4秒間以内の短時間で鋼板を所定温度以下まで急冷する方法に係る発明が開示される。しかし、一般的な熱間圧延機の冷却装置は、最終スタンドの約10m下流側に設けられているので、仮に、熱間圧延を終了した鋼板を、10m/s(600mpm)という高速の搬送速度で搬送したとしても、冷却開始までに1秒間も要してしまい、0.4秒間以内で鋼板を所定温度まで冷却することは到底できない。
一般的に熱間圧延機と冷却装置とが離れて設置される理由は、その間に計測機器を設置して熱間圧延を終了した鋼板の厚み、幅さらには温度等を測定するが、これらの計測機器は鋼板の上に冷却水が存在すると機能しないとともに、厚み計はその計測結果をフィードバックして板厚制御に用いるために応答性を高める狙いから極力圧延機に近づけて配置することが望ましいからである。このため、必然的に、上流から下流へ向けて熱間圧延機、計測機器及び冷却装置の順に配置される。
また、フェライト結晶粒の微細化のための冷却では高い冷却速度も求められており、上述した特許文献1には400℃/秒以上の冷却速度が開示される。所定温度までの冷却終了時間の短縮、高冷却速度と、厚み計のミル近接配置の必要性とを勘案すれば、極めて冷却能力が高く、これにより装置長を短縮できるコンパクトな冷却装置を、熱間圧延機、冷却装置及び計測機器の順で配置することが有効である。
急冷装置をコンパクト化するには、短距離間に冷却水の噴流を密集させる必要があり、しかも強冷却のためには高圧スプレーを直接鋼板に当てて沸騰膜を破る方式が有効である。図7は、特許文献2により開示された発明により鋼板1に冷却水を噴射する状況を示す説明図である。同図に示すように、特許文献2には、鋼板搬送用のテーブルローラー5、5により搬送される鋼板1に上下面に、熱間圧延機の出側に配置する強冷却装置である水冷装置内の冷却水ヘッダー4により鋼板1の近距離から柱状のジェット水4aを噴射することが開示される。
しかし、図7に示すように、この冷却装置では、鋼板1の下面へ噴射する柱状のジェット水4aは、隣接するテーブルローラー5、5の間でしか噴射することができず、また鋼板1の上下の対称性を保つ必要性から、鋼板1の上面へのジェット水も、下面の冷却に対向する位置でしか噴射することができない。このため、特許文献2により開示された発明では、冷却水ヘッダー4により構成される強冷ゾーンが鋼板1の搬送方向について間欠した配置となるので、冷却装置全体における鋼板1の平均冷却速度は、この強冷ゾーンにおける鋼板1の冷却速度よりも大幅に低下する。図7に示す例では、テーブルローラー5のロール径に対して広いローラー間隔を設定することにより強冷ゾーンを何とか確保しようとしているものの、それでも隣接するテーブルローラー5、5の間の距離に対して50%以下の強冷ゾーンしか確保できない。
図8は、特許文献3により開示された、さらにコンパクトな急速冷却装置3を示す説明図である。この急速冷却装置3では、冷却ノズルが鋼板1の走行方向について密に並設されているので、装置全体の冷却速度を極めて大きくすることが可能である。しかし、図8では、それを実現するために本来配置される鋼板搬送用のテーブルローラーが省略されている。すなわち、図8に示す例では、熱間圧延機2と冷却装置出側のピンチロール6との間には僅かに1本のテーブルローラー5が配置されるのみで、このテーブルローラー5の上下流側では、鋼板1に近接して配置される通板用ガイド板7、7に設けられた多数の貫通穴を通じて、鋼板1の表面に冷却水がほぼ連続的に噴射される。
特開2005−213595号公報 特許第3773216号公報 特開2005−342767号公報
しかし、特許文献3により開示された急速冷却装置3では、鋼板1自体にある程度の剛性がある場合にはあまり問題ないものの、鋼板1が例えば薄厚材、狭幅材あるいは軟質材であるといったように鋼板1の剛性が小さい場合には、鋼板1の先端が、急速冷却装置3に進入した際に鋼板1に近接して配置される通板用ガイド板7に干渉し、円滑な走行が難しくなるために、急速冷却装置3を通過できずに通板不良を生じる可能性がある。
また、鋼板1が波打ち形状を有するような場合には、鋼板1の先端部が通過した後に鋼板1の波打ち部の腹が通板用ガイド板7と擦れ合って、鋼板1に擦り傷を生じるおそれもある。
本発明者らは、この課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、搬送テーブルローラー、及び鋼板冷却用スプレーノズルの相対的な設置位置を、鋼板の搬送時に変更自在とすること、例えば、搬送テーブルローラーの設置位置を、例えば上下方向に、鋼板の搬送時に変更することができるようにすることによって、装置長を短縮できるコンパクトな冷却装置を実現でき、これにより、熱間圧延機、冷却装置及び計測機器の順で配置できるようになることを知見し、さらに検討を重ねて、本発明を完成した。
本発明は、最も広義には、鋼板の熱間仕上圧延機と、この熱間仕上圧延機の最終スタンドの出側に設置される複数の搬送テーブルローラーと、隣接する二基の搬送テーブルローラーの間に配置され、鋼板に向けて扇状又は円錐状に冷却水を噴射する複数の鋼板冷却用スプレーノズルを有する第1の鋼板冷却装置と、複数の搬送テーブルローラーの下流に配置され、鋼板に張力を付与する張力付与装置とを備え、複数の搬送テーブルローラー、及び複数の鋼板冷却用スプレーノズルの相対的な設置位置を、前記鋼板の搬送時に変更することができることを特徴とする熱延鋼板の製造装置であり、又は、熱間圧延を行われて、複数設置される搬送テーブルローラーにより搬送される鋼板に向けて、隣接する二基の搬送テーブルローラーの間に配置される、第1の鋼板冷却装置に設けられる複数の鋼板冷却用スプレーノズルから、扇状又は円錐状に冷却水を噴射することによりこの鋼板を冷却することによって熱延鋼板を製造する際に、鋼板に張力が付与されている時に、複数の搬送テーブルローラー、及び複数の鋼板冷却用スプレーノズルの相対的な設置位置を変更することを特徴とする熱延鋼板の製造方法である。
また、本発明は、鋼板の熱間仕上圧延機と、この熱間仕上圧延機の最終スタンドの出側に設置される複数の搬送テーブルローラーと、隣接する二基の搬送テーブルローラーの間に配置され、鋼板に向けて扇状又は円錐状に冷却水を噴射する複数の鋼板冷却用スプレーノズルを有する第1の鋼板冷却装置と、複数の搬送テーブルローラーの下流に配置され、鋼板に張力を付与する張力付与装置とを備え、複数の搬送テーブルローラーの設置位置を、鋼板の搬送時に変更することができることを特徴とする熱延鋼板の製造装置であり、又は、熱間圧延を行われて、複数設置される搬送テーブルローラーにより搬送される鋼板に向けて、隣接する二基の搬送テーブルローラーの間に配置される、第1の鋼板冷却装置に設けられる複数の鋼板冷却用スプレーノズルから、扇状又は円錐状に冷却水を噴射することによりこの鋼板を冷却することによって熱延鋼板を製造する際に、鋼板に張力が付与されている時に、複数の搬送テーブルローラーの設置位置を、例えば上昇位置及び下降位置の範囲で変更することを特徴とする熱延鋼板の製造方法である。
これらの本発明において「隣接する二基の搬送テーブルローラーの間」を単に「搬送テーブルローラー間」と呼称すると、本発明における第1の鋼板冷却装置は、鋼板の搬送方向に連続する複数の搬送テーブルローラー間に配置され、鋼板に向けて扇状又は円錐状に冷却水を噴射する複数の鋼板冷却用スプレーノズルを有するものである。
さらに、具体的に説明すると、この本発明における第1の鋼板冷却装置は、上述した鋼板冷却用スプレーノズルを鋼板の幅方向へ並設されてなるスプレーノズル列、又はこのプレーノズル列からなる冷却水ヘッダーを、鋼板の搬送方向に連続する複数の搬送テーブルローラー間にそれぞれ有するものである。
これらの本発明において、テーブルローラーの下流に配置され、鋼板に張力を付与する張力付与装置としては、例えば、(a)鋼板の巻取り装置や、(b)熱間仕上圧延と、鋼板の巻取り装置の上流に配置される計測機器との間に配置され、鋼板を上下から挟み回転制御される一対のピンチロール等を例示することができる。
これらの本発明によれば、複数の鋼板冷却用スプレーノズルから噴射される冷却水が鋼板に衝突する領域を拡大することが可能になり、これにより、熱間仕上圧延機の最終スタンド出側の短距離間で鋼板を急速に冷却することができるようになる。
これらの本発明では、複数の鋼板冷却用スプレーノズルから噴射される冷却水が、(a)複数の搬送テーブルローラーが上昇位置に設置される場合にはその一部が複数の搬送テーブルローラーに衝突するとともに、(b)複数の搬送テーブルローラーが下降位置に設置される場合には複数の搬送テーブルローラーに衝突しないことが望ましい。
これらの本発明では、複数の鋼板冷却用スプレーノズルそれぞれから噴射される冷却水が、複数の搬送テーブルローラーが下降位置に設置される場合には、ほぼ連続的に鋼板に衝突することが望ましい。
これらの本発明では、鋼板の上方に配置され、第1の鋼板冷却装置が有する冷却能力と同等以上の冷却能力を有する第2の鋼板冷却装置を備えることが望ましい。
これらの本発明では、複数の搬送テーブルローラーが下降位置に設置される場合には、複数の搬送テーブルローラーの最上点が、複数の鋼板冷却用スプレーノズルの先端よりも高い位置に存在することが望ましい。
さらに、これらの本発明では、複数の搬送テーブルローラーが、上昇位置及び下降位置の間の任意の位置に配置され、複数の鋼板冷却用スプレーノズルから噴射される冷却水が複数の搬送テーブルローラーに衝突する程度を変更可能であることが望ましい。
本発明によれば、鋼板の先端の通板トラブルや擦り傷を生じることなく、熱間仕上圧延機の最終スタンド出側の短距離間で鋼板を急速に冷却することができ、これにより、フェライト結晶粒が微細で高強度の熱延鋼板を安定して製造することができる。
以下、本発明に係る熱延鋼板の製造装置及び製造方法を実施するための最良の形態を、詳細に説明する。
はじめに、本発明の基となる基礎的な知見について説明する。
一般に、熱間仕上圧延機は、鋼板の先端付近では低めの速度で圧延し、鋼板の先端が巻取り装置に到達して熱間仕上圧延機と巻取り装置との間で所定の張力が付与された後に加速する。鋼板の中間は高めの一定速度で圧延し、鋼板の尾端が熱間仕上圧延機を抜けるまでに減速する。このため、圧延速度が最高速となり冷却装置に最大の能力が求められるのは、鋼板に所定の張力が付与される期間である。
一方、搬送テーブルローラーは、鋼板の先端及び尾端が通過する、鋼板の無張力時には鋼板を支持するために必須の設備であるものの、熱間仕上圧延機と巻取り装置との間、あるいは熱間仕上圧延機と冷却装置の出側に設けられるピンチロールとの間で鋼板に所定の張力が付与された時以降は、ある程度の限定された区間であれば不要である。すなわち、この区間であれば、搬送テーブルローラーを鋼板から離して退避させることが可能である。
そこで、鋼板の先端が通過して鋼板に所定の張力が付与された後に、複数の搬送テーブルローラー、及び複数の鋼板冷却用スプレーノズルの相対的な設置位置を変更すること、本実施の形態では、複数の搬送テーブルローラーの設置位置を変更すること、具体的には、複数の搬送テーブルローラーを鋼板から離して退避させて、複数の鋼板冷却用スプレーノズルから噴射される冷却水の一部が、複数の搬送テーブルローラーに衝突してしまうために鋼板には衝突しないことを抑制することによって、複数の鋼板冷却用スプレーノズルそれぞれから噴射される冷却水が鋼板に衝突する領域(本明細書では「有効冷却域」ともいう)を高めることができ、これにより、熱間仕上圧延機の最終スタンドの出側の短距離間であっても鋼板を急速に冷却できるようになる。
また、複数の搬送テーブルローラーの待避機構と複数の鋼板冷却用スプレーノズルとについて種々検討した結果、以下の方式を用いることが、安定かつ合理的に鋼板を冷却するためには最も望ましいことを知見した。
(i)搬送テーブルローラーの移動方向、すなわち退避方向は、その軸方向や鋼板の搬送方向と平行な方向ではなく、下方向(上下方向)とすること、すなわち、搬送テーブルローラーを、所定の張力を付与された鋼板の搬送時に昇降させることが最も望ましいこと。
(ii)鋼板冷却用スプレーノズルとして、鋼板に向けて扇状又は円錐状の広角度に広がるタイプの冷却水の噴射を行うことができるノズル、すなわちコーンやフラット等のノズルを用い、搬送テーブルローラーの下降により有効冷却域を拡大し、この有効冷却域を最大に拡大して、複数の鋼板冷却用スプレーノズルから噴射される冷却水が鋼板にほぼ連続して衝突するようにすることが最も望ましいこと。
(iii)搬送テーブルローラーの昇降量は、この搬送テーブルローラーの直径程度とし、搬送テーブルローラーが最下降位置に移動した際にも、鋼板冷却用スプレーノズルの先端がこの搬送テーブルローラーの最上面より上方に位置しないようにすることが望ましいこと。
(iv)鋼板の先端の通板等の非定常圧延時には、搬送テーブルローラーは、下降させずに正規のパスライン位置に配置し、水冷は行わない(以下、「ケース1」という。)。あるいは、噴射される冷却水の一部が搬送テーブルローラーに衝突し流路が狭められること、すなわち有効冷却域が減少することを考慮した上で冷却する(以下、「ケース2」という)。
(v)非定常圧延部は、鋼板の先端のみとは限らず、鋼板の尾端部も同様に鋼板の搬送性を重視して、搬送テーブルローラーを下降させずに正規のパスライン位置に配置することが望ましい。一般に、鋼板の先端や尾端の非定常圧延時には圧延速度が小さいのに対し、定常圧延時には圧延速度が大きい。例えば、鋼板の先端等の非定常圧延時の圧延速度が600mpmである場合には定常圧延時の圧延速度の最高値は1200mpm程度である。このため、定常圧延時の有効冷却域を最大とすれば、非定常圧延時に約(1/2)の有効冷却域を確保できれば、非定常圧延時にも定常圧延時とほぼ同等の冷却効果を得られる。
(v)途中の加速段階では、速度に応じて冷却水の流量を調整可能としておくことが望ましい。
(vi)非定常圧延時の冷却方式としてケース2を選択する場合は、搬送テーブルローラーの昇降位置を調整することによって、有効冷却域の大きさを調整することも可能である。
(vii)搬送テーブルローラーが熱間圧延機のハウジング内に設置されている場合、通常は搬送テーブルローラーの駆動軸がハウジングポストの貫通穴を貫通しているので、搬送テーブルローラーを昇降させるにはこの貫通穴を上下方向への長穴に変更する必要があるが、これではハウジングポストの強度低下を招くので、搬送テーブルローラーをチェーンやベルトによる駆動、あるいは小型モーターによって、自立駆動することが望ましい。
次に、本発明に係る熱延鋼板の製造装置及び製造方法を実施するための最良の形態を、添付図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、以降の最良の形態の説明では、搬送テーブルローラーを上下方向に昇降自在に配置する場合を例にとる。
図1は、本発明に係る熱延鋼板の製造装置10の全体構成を示す説明図であり、図2〜5は、搬送テーブルローラー5の昇降に伴う、鋼板冷却用スプレーノズル4aから噴射される冷却水の状況を示す説明図であって、図2は、鋼板1に所定の張力が付与された後の定常圧延時の冷却状態を、鋼板1の下面側について示すものであり、搬送テーブルローラー5がその直径に相当する距離以内で下降して配置される状況を示し、図3は図2に示す状況における鋼板1を上方から透視した状態で示す説明図であり、図4、5は、いずれも、鋼板に所定の張力が付与されていない非定常圧延時における上述したケース1、2に相当する状態を示す説明図である。
図1に示すように、この製造装置10は、熱間仕上圧延機2と、搬送テーブルローラー
5と、第1の鋼板冷却装置11と、第2の鋼板冷却装置12と、ピンチロール6と、巻取り装置14と備えるので、これらの構成要素について順次説明する。
(熱間仕上圧延機2)
熱間仕上圧延機2は、鋼板に熱間仕上圧延を行う周知慣用の熱間仕上圧延機であればよいので、熱間仕上圧延機2に関する説明は省略する。
(第1の鋼板冷却装置11、第2の鋼板冷却装置12)
第1の鋼板冷却装置11は、冷却水ヘッダー4に接続される鋼板冷却用スプレーノズル4bを多数有する。この鋼板冷却用スプレーノズル4bは、隣接する二基の搬送テーブルローラー5、5の間に配置され、鋼板1へ向けて扇状又は円錐状に冷却水4cを噴射する。本実施の形態では、鋼板冷却用スプレーノズル4bは、広がり角80度のフラットスプレー型のノズルである。
この鋼板冷却用スプレーノズル4bは、隣接する搬送テーブルローラー5、5同士の間のパスラインよりも298mm低い位置に設置される。
図3に示すように、鋼板冷却用スプレーノズル4bは、上方から見てライン方向に対して53.1度のねじり角で設置される。噴射された冷却水4cは鋼板1の下面に対し長さ500mmの線状に衝突する。これはライン方向では400mmの広がりとなり、隣接する搬送テーブルローラー5、5の軸芯間の距離に相当する。また、鋼板1の幅方向には300mmの広がりとなるが、噴射される冷却水4cの水量密度を高めるために、鋼板冷却用スプレーノズル4bは鋼板1の幅方向にその1/3幅、すなわち100mm間隔で設置される。鋼板冷却用スプレーノズル4bには圧力約1.5MPaで冷却水が供給され、第1の冷却装置11全体での平均流量密度(片面)が20m/m分となるように、鋼板冷却用スプレーノズル4bのノズル孔径が設定される。
また、鋼板1の上面側の上方には、第1の鋼板冷却装置11が有する冷却能力と同等である冷却能力を有する第2の鋼板冷却装置12が設置される。なお、第2の鋼板冷却装置12の冷却能力を、第1の鋼板冷却装置11の冷却能力以上と設定してもよい。
鋼板冷却用スプレーノズル4bの形式は、フラットタイプに限定する必要はなく、所定の広がり角を有するものであれば良い。
鋼板冷却用スプレーノズル4bの鋼板1幅方向の設置間隔や水圧、流量は、いずれも、必要に応じて適宜選択して決定すればよい。
本実施の形態では、第1の鋼板冷却装置11及び第2の鋼板冷却装置12は、いずれも、熱間仕上圧延機2の最終スタンドの直後から4mの区間に渡って設置される。
本実施の形態では、第1の鋼板冷却装置11及び第2の鋼板冷却装置12は、以上のように構成される。
(ピンチロール6)
ピンチロール6は、第1の鋼板冷却装置11及び第2の鋼板冷却装置12の下流にこれらに隣接して配置され、熱間仕上圧延機2との間の鋼板1に張力を付与する。
具体的には、ピンチロール6は、熱間仕上圧延2と、鋼板の巻取り装置14の上流に配置される計測機器8との間に配置され、上下一対のロールからなり、鋼板1を上下から挟み回転制御される。
ピンチロール6は、鋼板1の表面に存在する冷却水を除去する水切り機能を有し、下流側への冷却水の流出を防止するとともに、回転制御されることにより、鋼板1の先端の通過直後から上流側の第1の鋼板冷却装置11及び第2の鋼板冷却装置12内に存在する鋼板1に対して所定の張力を付与する。
この「所定の張力」とは、搬送テーブルローラー5を下降させた後においても、熱間仕上圧延機2とピンチロール6との間で鋼板1が撓まずに略水平を保つために必要十分な張力を意味する。過大な張力設定は鋼板1に伸び変形を生じさせてしまう恐れがあり、ピンチロール6自体も不必要に強大なものにする必要が生じてしまうからである。
なお、本実施の形態では、図1に示すように、このピンチロール6の下流側に、計測機器8が配置されており、第1の鋼板冷却装置11及び第2の鋼板冷却装置12による冷却を終了した鋼板1の厚み、幅さらには温度等が測定される。
また、図1における符号13は、結晶粒微細化を行わない熱延鋼板を製造する場合に用いる第3の鋼板冷却装置である。この第3の鋼板冷却装置13は、熱間圧延工程に配置される周知慣用の冷却装置である。第3の鋼板冷却装置13を配置する理由は、結晶粒微細化を行わない熱延鋼板を製造する場合には高い冷却能力を必要としないとともに、計測機器8の下流側に配置される第3の鋼板冷却装置13により鋼板を冷却したほうが、上述したように、計測機器8による鋼板1の測定や、厚み計による鋼板1の板厚のフィードバック制御を確実に行うことができるからである。
本実施の形態では、ピンチロール6は以上のように構成される。
(搬送テーブルローラー5)
本実施の形態では、搬送テーブルローラー5は、熱間仕上圧延機2の最終スタンドの出側に複数設置される。
本実施の形態の搬送テーブルローラー5は、直径300mmのテーブルローラーであって、鋼板1の走行方向(以下「ライン方向」という)に400mm間隔で並設される。搬送テーブルローラー5は、圧延される鋼板1の速度と同じか、あるいは若干の速度差を持って回転制御される。
本実施の形態では、これら多数の搬送テーブルローラー5のうち、熱間仕上圧延機2の最終スタンドに近い10本の搬送テーブルローラー5がパスラインを基準に200mmの範囲で下降し、かつ復帰可能な昇降機構を有する。この昇降は、10本の搬送テーブルローラー5とその駆動モーターを搭載するフレーム全体を昇降させることが簡便であるが、搬送テーブルローラー5を数本毎にまとめて昇降させるように構成してもよいし、搬送テーブルローラー5の駆動軸を角度、長さ可変な軸としモーターを固定配置するようにしてもよい。この昇降装置は、油圧式とすることが好適であるが、電動式であってもよい。
搬送テーブルローラー5の昇降範囲は、パスラインから、搬送テーブルローラー5の直径に相当する距離の下方までとすることが望ましい。その理由は、下降した搬送テーブルローラー5が下部の冷却水ヘッダー4や冷却水を供給するための配管と干渉しないようにすることができるだけではなく、下降時にも鋼板冷却用スプレーノズル4bの先端を搬送テーブルローラー5の外面よりも上方に突出させないこと、すなわち搬送テーブルローラー5の最上点が、鋼板冷却用スプレーノズル4bの先端よりも高い位置に存在することによって、鋼板冷却用スプレーノズル4bが高温の鋼板1からの熱により損傷することを防ぐことができるからである。
搬送テーブルローラー5が上昇位置にある場合には、鋼板冷却用スプレーノズル4bから噴射される冷却水4cが搬送テーブルローラー5と干渉するが、下降位置にある場合には干渉せずに冷却水4cは鋼板1に直接衝突する。
この際、鋼板1の下面における冷却水4cの衝突域のライン方向の長さを、隣接する搬送テーブルローラー5、5のライン方向の距離と略等しくすること、すなわち隣接する搬送テーブルローラー5、5間において噴射される冷却水4cがほぼ連続的に鋼板1に衝突することが望ましい。
さらに、搬送テーブルローラー5が、上昇位置及び下降位置の間の任意の位置に配置される場合には、鋼板冷却用スプレーノズルから噴射される冷却水4cが搬送テーブルローラー5に衝突する程度を変更することができる。
以上説明したように、本実施の形態の搬送テーブルローラー5は、上昇位置及び下降位置の範囲で昇降可能に設置される。
本実施の形態では、搬送テーブルローラー5は以上のように構成される。
(巻取り装置14)
本実施の形態では、搬送テーブルローラー5の下流側であって上述した第3の鋼板冷却装置13の下流側に、鋼板1をコイル1aに巻き取るための巻取り装置14が設けられる。巻取り装置13は、通常の場合には第1の鋼板冷却装置11の出側に配置されたピンチロール6とともに、このピンチロール6を用いない特殊な場合には単独で、熱間仕上圧延機2との間の鋼板1に所定の張力を付与する。
本実施の形態では、巻取り装置14として周知慣用のものを用いるので、巻取り装置14に関するこれ以上の説明は省略する。
本実施の形態の熱延鋼板の製造装置10は、以上のように構成される。次に、この製造装置10を用いて、熱間仕上圧延機2の最終スタンド出側の短距離間で鋼板1を急速に冷却する状況を説明する。
図1に示す製造装置10を用いて、例えば以下の方法で鋼板1を冷却する。
鋼板1の先端部が通過する際には、搬送テーブルローラー5を正規のパスライン位置に配置し、第1の鋼板冷却装置11に設けられる鋼板冷却用スプレーノズル4bから冷却水4cを噴射する。
次に、鋼板1の先端がピンチロール6に到達し、鋼板1に所定の張力が付与され次第、搬送テーブルローラー5を下降する。上述したように、本実施の形態では連続冷却ゾーンの長さを4mとし、流量密度20m/m分、水圧1.5MPaの冷却水4cを、第1の鋼板冷却装置11及び第2の鋼板冷却装置12から噴射すれば、平均熱伝達係数は24.4kW/(m・℃)となり、板厚3.2mmの鋼板1を1200mpmの圧延速度で圧延する場合であっても、冷却速度920℃/s、温度降下184℃の冷却を行うことができる。
これに対し、本発明の特徴である搬送テーブルローラー5の昇降を行わない場合における冷却能力は次のようになる。鋼板冷却用スプレーノズル4bは上記と同仕様の80度の広がり角を持つフラットスプレーノズルとし、ラインに対するねじり角も53.1度とする。
噴射される冷却水4cと搬送テーブルローラー5との干渉を避けつつ、鋼板1の下面に噴射された冷却水4cが衝突する有効冷却域のライン方向の長さを最大とするために、鋼板冷却用スプレーノズル4bはパスラインから170mm下方に配置するが、そのときの有効冷却域のライン方向長さは230mmにしかならない。この様子を図6に示す。
この状態で上記と同量の冷却水を鋼板冷却用スプレーノズル4bに供給しても、平均熱伝達係数は18.5kW/(m・℃)であり、板厚3.2mmの鋼板1を1200mpmの圧延速度で圧延する場合の冷却速度は780℃/sであり、156℃の温度降下しか得られない。
なお、鋼板1の最先端から冷却水4cを噴射することに起因して鋼板1の通板性が問題となる場合、例えば鋼板1の板厚が薄い場合には、鋼板1の先端部の通板時には水冷せずに鋼板1に張力が付与され次第、搬送テーブルローラー5を下降するとともに、鋼板冷却用スプレーノズル4bから鋼板1へ向けて冷却水4cを噴射するようにすればよい。
このようにして、本実施の形態によれば、鋼板1の先端の通板トラブルや擦り傷を生じることなく、熱間仕上圧延機2の最終スタンド出側の短距離間で鋼板1を急速に冷却することができ、これにより、フェライト結晶粒が微細で高強度の熱延鋼板を安定して製造することができるようになる。
(変形形態)
以上の説明では、搬送テーブルローラー5の設置位置を、上下方向に変更自在に設定する場合を例にとった。しかし、本発明は、この形態に限定されるものではなく、例えば搬送テーブルローラー5の軸方向や鋼板1の搬送方向と平行な方向といった、上下方向以外の方向へ搬送テーブルローラー5の設置位置を変更する場合にも、成り立つものである。
また、以上の説明では、搬送テーブルローラー5の設置位置を変更自在とすることによって、搬送テーブルローラー5及び鋼板冷却用スプレーノズル4bの相対的な設置位置を変更自在とする場合を例にとったが、本発明は、この形態に限定されるものではなく、周知慣用の適宜手段によって、鋼板冷却用スプレーノズル4bの設置位置、さらにはこれに加えて搬送テーブルローラー5の設置位置を変更自在とすることによって、搬送テーブルローラー5及び鋼板冷却用スプレーノズル4bの相対的な設置位置を変更自在とする場合にも、同様に成り立つものである。
なお、鋼板冷却用スプレーノズル4bの設置位置を変更する場合には、噴射された冷却水4cの広がり角度が異なる複数種のノズルチップを設けておき、鋼板冷却用スプレーノズル4bの先端が搬送テーブルローラー5の外面よりも上方に突出しないように留意しながら、鋼板冷却用スプレーノズル4bの設置位置に応じてこれら複数種のノズルチップを適宜選択して用いるようにすればよい。
本発明に係る熱延鋼板の製造装置の全体構成を示す説明図である。 搬送テーブルローラーの昇降に伴う、鋼板冷却用スプレーノズルから噴射される冷却水の状況を示すとともに、鋼板に所定の張力が付与された後の定常圧延時の冷却状態を、鋼板の下面側について示す説明図である。 図2に示す状況における鋼板を上方から透視した状態で示す説明図である。 搬送テーブルローラーの昇降に伴う、鋼板冷却用スプレーノズルから噴射される冷却水の状況を示す説明図であって、鋼板に所定の張力が付与されていない非定常圧延時におけるケース1に相当する状態を示す説明図である。 搬送テーブルローラーの昇降に伴う、鋼板冷却用スプレーノズルから噴射される冷却水の状況を示す説明図であって、鋼板に所定の張力が付与されていない非定常圧延時におけるケース2に相当する状態を示す説明図である。 ローラー固定式で広角ノズルを用いた従来の冷却状態を示す説明図である。 特許文献2により開示された発明により鋼板に冷却水を噴射する状況を示す説明図である。 特許文献3により開示された、さらにコンパクトな急速冷却装置を示す説明図である。
符号の説明
1 鋼板
2 熱間仕上圧延機
3 水冷装置
4 水冷装置内の冷却水ヘッダー
4a 柱状に噴射された冷却水
4b 鋼板冷却用スプレーノズル
4c 扇状又は円錐状に噴射された冷却水
5 搬送テーブルローラー
6 ピンチロール
7 通板用ガイド板
8 計測機器
10 実施の形態の熱延鋼板の製造装置
11 第1の鋼板冷却装置
12 第2の鋼板冷却装置
13 第3の鋼板冷却装置
14 巻取り装置

Claims (12)

  1. 鋼板の熱間仕上圧延機と、該熱間仕上圧延機の最終スタンドの出側に設置される複数の搬送テーブルローラーと、隣接する二基の前記搬送テーブルローラーの間に配置され、前記鋼板に向けて扇状又は円錐状に冷却水を噴射する複数の鋼板冷却用スプレーノズルを有する第1の鋼板冷却装置と、前記複数の搬送テーブルローラーの下流に配置され、前記鋼板に張力を付与する張力付与装置とを備え、前記複数の搬送テーブルローラー、及び前記複数の鋼板冷却用スプレーノズルの相対的な設置位置を、前記鋼板の搬送時に変更することができることを特徴とする熱延鋼板の製造装置。
  2. 鋼板の熱間仕上圧延機と、該熱間仕上圧延機の最終スタンドの出側に設置される複数の搬送テーブルローラーと、隣接する二基の前記搬送テーブルローラーの間に配置され、前記鋼板に向けて扇状又は円錐状に冷却水を噴射する複数の鋼板冷却用スプレーノズルを有する第1の鋼板冷却装置と、前記複数の搬送テーブルローラーの下流に配置され、前記鋼板に張力を付与する張力付与装置とを備え、前記複数の搬送テーブルローラーの設置位置を、前記鋼板の搬送時に変更することができることを特徴とする熱延鋼板の製造装置。
  3. 前記設置位置は、上昇位置及び下降位置の範囲で変更自在であることを特徴とする請求項2に記載された熱延鋼板の製造装置。
  4. 前記複数の鋼板冷却用スプレーノズルから噴射される冷却水は、前記複数の搬送テーブルローラーが前記上昇位置に設置される場合にはその一部が該複数の搬送テーブルローラーに衝突するとともに、前記複数の搬送テーブルローラーが前記下降位置に設置される場合には前記複数の搬送テーブルローラーに衝突しない請求項3に記載された熱延鋼板の製造装置。
  5. 前記複数の鋼板冷却用スプレーノズルそれぞれから噴射される冷却水は、前記複数の搬送テーブルローラーが前記下降位置に設置される場合には、ほぼ連続的に前記鋼板に衝突することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載された熱延鋼板の製造装置。
  6. 前記複数の搬送テーブルローラーが前記下降位置に設置される場合には、該複数の搬送テーブルローラーの最上点は、前記複数の鋼板冷却用スプレーノズルの先端よりも高い位置に存在することを特徴とする請求項2から請求項5までのいずれか1項に記載された熱延鋼板の製造装置。
  7. 前記鋼板の上方に配置され、前記第1の鋼板冷却装置が有する冷却能力と同等以上の冷却能力を有する第2の鋼板冷却装置を備えることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載された熱延鋼板の製造装置。
  8. 前記張力付与装置は、前記熱間仕上圧延と、前記鋼板の巻取り装置の上流に配置される計測機器との間に配置される一対のピンチロールである請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載された熱延鋼板の製造装置。
  9. 前記搬送テーブルローラーは、前記上昇位置及び前記下降位置の間の任意の位置に配置され、前記鋼板冷却用スプレーノズルから噴射される冷却水が該搬送テーブルローラーに衝突する程度を変更可能である請求項3から請求項8までのいずれか1項に記載された熱延鋼板の製造装置。
  10. 熱間圧延を行われて、複数設置される搬送テーブルローラーにより搬送される鋼板に向けて、隣接する二基の前記搬送テーブルローラーの間に配置される、第1の鋼板冷却装置に設けられる複数の鋼板冷却用スプレーノズルから、扇状又は円錐状に冷却水を噴射することにより該鋼板を冷却することによって熱延鋼板を製造する際に、
    前記鋼板に張力が付与されている時に、前記複数の搬送テーブルローラー、及び前記複数の鋼板冷却用スプレーノズルの相対的な設置位置を変更することを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
  11. 熱間圧延を行われて、複数設置される搬送テーブルローラーにより搬送される鋼板に向けて、隣接する二基の前記搬送テーブルローラーの間に配置される、第1の鋼板冷却装置に設けられる複数の鋼板冷却用スプレーノズルから、扇状又は円錐状に冷却水を噴射することにより該鋼板を冷却することによって熱延鋼板を製造する際に、
    前記鋼板に張力が付与されている時に、前記複数の搬送テーブルローラーの設置位置を変更することを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
  12. 前記設置位置を、上昇位置及び下降位置の範囲で変更することを特徴とする請求項11に記載された熱延鋼板の製造方法。
JP2008135611A 2008-05-23 2008-05-23 熱延鋼板の製造装置及び製造方法 Active JP4924538B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008135611A JP4924538B2 (ja) 2008-05-23 2008-05-23 熱延鋼板の製造装置及び製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008135611A JP4924538B2 (ja) 2008-05-23 2008-05-23 熱延鋼板の製造装置及び製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009279629A true JP2009279629A (ja) 2009-12-03
JP4924538B2 JP4924538B2 (ja) 2012-04-25

Family

ID=41450649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008135611A Active JP4924538B2 (ja) 2008-05-23 2008-05-23 熱延鋼板の製造装置及び製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4924538B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011177784A (ja) * 2010-03-04 2011-09-15 Sumitomo Metal Ind Ltd 圧延ロールプロフィールの測定方法、圧延ロールの研削方法、熱延鋼板の製造方法、圧延機、及び、熱延鋼板の製造装置
JP2013215770A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 熱延鋼板の冷却方法及び製造方法
CN103894427A (zh) * 2014-03-28 2014-07-02 东北大学 一种中厚板在线多功能冷却装置
US9833823B2 (en) 2013-05-03 2017-12-05 Sms Group Gmbh Method for producing a metal strip
CN112588820A (zh) * 2020-12-25 2021-04-02 首钢长治钢铁有限公司 一种热轧矿用锚杆钢生产方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5233866A (en) * 1975-09-10 1977-03-15 Nippon Steel Corp Runnout table for continuous roll mill
JPH0480604A (ja) * 1990-07-23 1992-03-13 Hitachi Constr Mach Co Ltd 走査型トンネル顕微鏡及びこれを含むスルーホールメッキ検査装置
JP2005342767A (ja) * 2004-06-04 2005-12-15 Sumitomo Metal Ind Ltd 熱延鋼板の製造設備及び熱延鋼板の製造方法
JP2006035233A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Sumitomo Metal Ind Ltd 鋼板の冷却装置、熱延鋼板の製造装置及び製造方法
JP2007038299A (ja) * 2000-03-01 2007-02-15 Jfe Steel Kk 熱延鋼帯の冷却装置と、その冷却方法および熱延鋼帯の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5233866A (en) * 1975-09-10 1977-03-15 Nippon Steel Corp Runnout table for continuous roll mill
JPH0480604A (ja) * 1990-07-23 1992-03-13 Hitachi Constr Mach Co Ltd 走査型トンネル顕微鏡及びこれを含むスルーホールメッキ検査装置
JP2007038299A (ja) * 2000-03-01 2007-02-15 Jfe Steel Kk 熱延鋼帯の冷却装置と、その冷却方法および熱延鋼帯の製造方法
JP2005342767A (ja) * 2004-06-04 2005-12-15 Sumitomo Metal Ind Ltd 熱延鋼板の製造設備及び熱延鋼板の製造方法
JP2006035233A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Sumitomo Metal Ind Ltd 鋼板の冷却装置、熱延鋼板の製造装置及び製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011177784A (ja) * 2010-03-04 2011-09-15 Sumitomo Metal Ind Ltd 圧延ロールプロフィールの測定方法、圧延ロールの研削方法、熱延鋼板の製造方法、圧延機、及び、熱延鋼板の製造装置
JP2013215770A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 熱延鋼板の冷却方法及び製造方法
US9833823B2 (en) 2013-05-03 2017-12-05 Sms Group Gmbh Method for producing a metal strip
CN103894427A (zh) * 2014-03-28 2014-07-02 东北大学 一种中厚板在线多功能冷却装置
CN112588820A (zh) * 2020-12-25 2021-04-02 首钢长治钢铁有限公司 一种热轧矿用锚杆钢生产方法
CN112588820B (zh) * 2020-12-25 2022-10-28 首钢长治钢铁有限公司 一种热轧矿用锚杆钢生产方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4924538B2 (ja) 2012-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4678069B1 (ja) 熱延鋼板の冷却装置
JP4029871B2 (ja) 鋼板の冷却装置、熱延鋼板の製造装置及び製造方法
JP4586791B2 (ja) 熱延鋼帯の冷却方法
EP1992426B1 (en) Cooling apparatus for hot rolled steel band and method of cooling the steel band
KR100973692B1 (ko) 강판의 열간압연 설비 및 열간압연 방법
WO2012039270A1 (ja) 熱延鋼帯の冷却装置
WO2011001934A1 (ja) 熱延鋼板の冷却装置、冷却方法、製造装置、及び、製造方法
EP1527829A1 (en) Cooling device, manufacturing method, and manufacturing line for hot rolled steel band
JP5825250B2 (ja) 熱延鋼帯の冷却方法および冷却装置
JP4924538B2 (ja) 熱延鋼板の製造装置及び製造方法
JP3642031B2 (ja) 熱延鋼帯の冷却装置
JP2011073054A (ja) 熱延鋼板の冷却方法及び冷却装置
JP4029865B2 (ja) 熱延鋼板の製造設備及び熱延鋼板の製造方法
JP5310966B1 (ja) 熱延鋼板冷却装置
JP4114701B2 (ja) 熱延鋼帯の冷却装置と、その冷却方法および熱延鋼帯の製造方法
JP3562423B2 (ja) 熱延鋼帯の冷却装置と、その冷却方法
JP3900844B2 (ja) 熱延鋼帯の冷却装置と、その冷却方法および熱延鋼帯の製造方法
JP4120129B2 (ja) 熱延鋼帯の冷却装置と、その冷却方法
JP3644434B2 (ja) 熱延鋼帯の製造設備及び熱延鋼帯の製造方法
JP5663848B2 (ja) 熱延鋼板の冷却装置及びその動作制御方法
JP5613997B2 (ja) 熱延鋼板の冷却装置、熱延鋼板の製造装置及び製造方法
JP4292672B2 (ja) 熱延鋼帯の冷却装置と、その冷却方法
JP5991023B2 (ja) 連続熱間圧延設備による鋼帯の製造方法
JP5556087B2 (ja) 熱延鋼板の冷却設備および冷却方法
JP2005232495A (ja) 金属帯の熱処理設備及び熱処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100525

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120123

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4924538

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350