JP2009279597A - 抵抗溶接方法および抵抗溶接接合体 - Google Patents

抵抗溶接方法および抵抗溶接接合体 Download PDF

Info

Publication number
JP2009279597A
JP2009279597A JP2008131916A JP2008131916A JP2009279597A JP 2009279597 A JP2009279597 A JP 2009279597A JP 2008131916 A JP2008131916 A JP 2008131916A JP 2008131916 A JP2008131916 A JP 2008131916A JP 2009279597 A JP2009279597 A JP 2009279597A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
resistance
metal plates
electrode
spot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008131916A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5169475B2 (ja
Inventor
Hitomi Nishihata
ひとみ 西畑
Masato Uchihara
正人 内原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2008131916A priority Critical patent/JP5169475B2/ja
Publication of JP2009279597A publication Critical patent/JP2009279597A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5169475B2 publication Critical patent/JP5169475B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Resistance Welding (AREA)

Abstract

【課題】鋼板間にスポット溶接部や部分的に強く接触する部分が存在する状況下においても、抵抗スポット溶接の溶接条件を殆ど変更せずにく、無効電流を十分に低減しながら、スポット溶接部や部分的に強く接触する部分の近傍で、良好な抵抗スポット溶接を行う。
【解決手段】重ね合わされて配置される鋼板1、2における、鋼板1、2を接合するとともに通電性を有する接合部3の近傍に、重ね合わされて配置される鋼板1、2を挟んで対向して配置される溶接電極4およびバック電極5を当設して、鋼板1、2を抵抗溶接する。溶接電極4またはバック電極5が当接する鋼板1、2が、接合部3と、溶接電極4またはバック電極5が当設する部分とを結ぶ領域25の少なくとも一部を分断するように形成されるスリット1a、2aを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、抵抗溶接方法および抵抗溶接接合体に関し、具体的には、板厚方向へ重ね合わされて配置される複数の金属板の抵抗溶接方法と、例えばこの抵抗溶接方法により抵抗溶接されて製造される抵抗溶接接合体とに関する。
自動車をはじめとする輸送用機械や各種産業機械の組み立てには、抵抗スポット溶接が多用される。一般的な構造部品には、一つの接合体の中に複数の接合箇所が存在するので、様々な抵抗スポット溶接法を適宜用いて抵抗スポット溶接を行う。なお、以降の説明では抵抗スポット溶接に供される金属板が鋼板である場合を例にとる。
図11(a)は、スポット溶接を示す説明図であり、図11(b)は、片側スポット溶接を示す説明図であり、さらに、図11(c)は、シリーズスポット溶接を示す説明図である。
図11(a)に示すように、スポット溶接は、板厚方向へ重ね合わされて配置される2枚の鋼板1、2に、これらを挟んで対向して配置される溶接電極4およびバック電極5を当設し、溶接電極4からバック電極5へ、実線で示す溶接電流Aを流すことにより、行われる。また、図1(b)に示すように、片側スポット溶接は、板厚方向へ重ね合わされて配置される2枚の鋼板6、7における鋼板6に溶接電極9を当接するとともに、鋼板7における、溶接電極9が対向する位置とは異なる位置にバック電極10、10(バック電極10は図示例とは異なり1または3以上設けてもよい)を当接し、溶接電極9からバック電極10、10へ溶接電流Aを流すことにより、行われる。なお、バック電極10は鋼板7ではなく鋼板6に当接させてもよい。さらに、図11(c)に示すように、シリーズスポット溶接は、板厚方向へ重ね合わされて配置される2枚の鋼板11、12のうちの鋼板11に、2つの溶接電極13、14を離して当接し、溶接電極13から溶接電極14へ溶接電流Aを流すことにより、行われる。
図11(a)に示すスポット溶接や図11(b)に示す片側スポット溶接において、溶接電極4、9が当接する箇所を抵抗スポット溶接しようとする際に、この接合箇所の近傍に先に抵抗スポット溶接されて形成された他の抵抗溶接部3、8が存在したり、あるいは、図11(c)に示すシリーズスポット溶接を行おうとすると、溶接電極4、9、13からの溶接電流Aの一部が、この他の溶接部3、8や鋼板11を通ってバック電極5、10、溶接電極14に至る、破線で示す無効電流Bが発生することが知られている。この無効電流Bの電流値が増加するほど、スポット溶接しようとする部分に流れる溶接電流Aの電流値が減少するので、適正なナゲットの形成や成長が得られ難くなる。
特に、図11(b)に示す片側スポット溶接では、接合しようとする点からバック電極10までの通電経路が長いため、溶接電極9と接触しない側の鋼板7だけにバック電極10が当たっている状況下であっても、先に抵抗スポット溶接されて形成された他の接合点や、鋼板6、7に形成される突出部あるいは角部を含む部分である強接触点への無効電流Bが生じ易い。また、図11(c)に示すように、シリーズスポット溶接でも、一方の溶接電極13から通電された溶接電流が溶接電極14に接触する一方の鋼板11だけを通り、他方の鋼板12を通過することなく、もう一方の溶接電極14に至るような経路も生じることから、無効電流Bに起因した溶接性の低下が生じ易い。
一般的に、抵抗スポット溶接の多点溶接では、溶接打点のピッチが狭いほど無効電流が増加し、溶接可能な最小ピッチは被溶接材である鋼板の板厚に依存することが知られている。例えば抵抗溶接委員会が示す標準条件には、無効電流の発生による溶接性の低下を解決するために、被溶接材の板厚に応じて打点ピッチを広げる方法が開示されている。
しかし、この方法では、部品の形状に起因して、例えば鋼板の一方または双方に溶接可能な座面を十分に確保できない場合には、十分な打点ピッチを確保できないおそれがある。また、打点ピッチを広げるために部品の剛性や強度が低下することも懸念される。
また、抵抗スポット溶接の加圧力が小さいほど無効電流が生じやすく、また溶接電流が小さいほど、無効電流が生じた場合の溶接部の強度の低下が大きいことも知られており、高い加圧力で抵抗スポット溶接を行うことも推奨されている他、特許文献1には、溶接の初期にだけ高い加圧力を負荷する方法に係る発明が開示されている。
一方、片側スポット溶接やシリーズスポット溶接のように、特に無効電流が生じ易い溶接法に関して、例えば、溶接点の真裏もしくはごく近傍に補助的に導電体を配置して溶接を行う方法や、特許文献2には、溶接部にプロジェクションを付与して抵抗スポット溶接を行う方法に係る発明が開示される。これらの発明は、いずれも、溶接電流の通電経路を短縮あるいは制限することによって、溶接部に集中して溶接電流を通電しようとするものである。
さらに、特許文献3には、予備電流を通電することにより鋼板を加熱し、鋼板の電気抵抗を増加することにより無効電流を低減する方法に係る発明が開示されている。
特開平11−333569号公報 特開2005−14003号公報 特開2007−14968号公報
しかし、特許文献1により開示された発明は、スポット溶接機の性能による制約を受け、実施できないこともある。また、上述した片側スポット溶接やシリーズスポット溶接のように、溶接電極の反対側に配置される鋼板にバック電極を配置できない構造の部品を溶接する場合には、溶接電極の加圧による部品の変形を防ぐために加圧力を高めることができないことがあり、対応できない。
また、溶接点の真裏もしくはごく近傍に補助的に導電体を配置して溶接を行う方法では、当然のことながら、部品形状の制約を大きく受けるので、この導電体を設置することができる形状を有する部品に対してしか実施できない。一方、特許文献2により開示された発明を実施するには、スポット溶接の狙い位置を厳格に管理する必要があり、確実な実施は現実には難しい。
さらに、特許文献3により開示された発明では、溶接時間の増加により生産性を損なう他、通電加熱による鋼板の軟化により部品形状を損なうことも懸念される。
本発明は、後述する図1(a)に例示するように、板厚方向へ重ね合わされて配置される複数の金属板(1、2)における、これら複数の金属板(1、2)を接合するとともに通電性を有する接合部(3)、またはこれら複数の金属板(1、2)が接触するとともに通電性を有する重ね合わせ接触部(図示しない)の近傍に、重ね合わされて配置される複数の金属板(1、2)を挟んで対向して配置される溶接電極(4)およびバック電極(5)を当設して、これら複数の金属板(1、2)を抵抗溶接する方法であって、溶接電極(4)またはバック電極(5)が当接する、最外側の二枚の金属板(1、2)のうちの少なくとも一の金属板(1、2)が、接合部3または重ね合わせ接触部(図示しない)の少なくともいずれか一つと、溶接電極(4)またはバック電極(5)が当設する部分とを結ぶ領域(25)の少なくとも一部を分断するように形成されるスリット(1a、2a)を備えることを特徴とする抵抗溶接方法である。
また、本発明は、後述する図1(b)に示すように、板厚方向へ重ね合わされて配置される複数の金属板(6、7)を構成する、最外側の二枚の金属板(6、7)のうちの一の金属板(6)における、これら複数の金属板(6、7)を接合するとともに通電性を有する接合部(8)、またはこれら複数の金属板(6、7)が接触するとともに通電性を有する重ね合わせ接触部(図示しない)の近傍に溶接電極(9)を当接するとともに、二枚の金属板(6、7)のうちの他の一の金属板(7)における、溶接電極(9)が対向する位置とは異なる位置にバック電極(10、10)を当接して、これら複数の金属板(6、7)を抵抗溶接する方法であって、一の金属板(6)が、接合部(8)または重ね合わせ接触部の少なくともいずれか一つと、溶接電極(9)が当接する部分とを結ぶ領域(25)の少なくとも一部を分断するように形成されるスリット(6a)を備えることを特徴とする抵抗溶接方法である。
これらの本発明に係る抵抗溶接方法では、重ね合わせ接触部が、複数の金属板(1,2)、(6,7)のクランプ手段により加圧されるクランプ部、または複数の金属板(1,2)、(6,7)のうちの少なくとも一の金属板に形成される突出部あるいは角部を含む部分であることが、例示される。
また、本発明は、後述する図1(c)に示すように、板厚方向へ重ね合わされて配置される複数の金属板(11、12)を構成する、最外側の二枚の金属板(11、12)のうちの一の金属板(11)に複数の溶接電極(13、14)を当接して、これら複数の金属板(11、12)を抵抗溶接する方法であって、一の金属板(11)が、溶接電極(13、14)が当接する部分同士を結ぶ複数の領域のうちの少なくとも一の領域(25)の少なくとも一部を分断するように形成されるスリット(11a)を備えることを特徴とする抵抗溶接方法である。
これらの本発明に係る抵抗溶接方法では、スリット(1a、2a、6a、11a)が、一の金属板(1、2、6、11)の板厚方向へ貫通する貫通孔であることが望ましい。
また、本発明は、図1(a)および図1(b)に示すように、板厚方向へ重ね合わされて配置される複数の金属板(1、2)、(6、7)と、これら複数の金属板(1、2)、(6、7)を接合するとともに通電性を有する接合部(3)、(8)またはこれら複数の金属板(1、2)、(6、7)が接触するとともに通電性を有する重ね合わせ接触部と、接合部(3)、(8)または重ね合わせ接触部の近傍に形成されて複数の金属板(1、2)、(6、7)を接合する抵抗溶接部(16)、(18)と、接合部(3)、(8)または重ね合わせ接触部の少なくともいずれか一つ、および抵抗溶接部(16)、(18)を結ぶ領域(25)の少なくとも一部を分断するように形成されるスリット(1a、2a)、(6a)とを備えることを特徴とする抵抗溶接接合体(15)、(17)である。この場合に、重ね合わせ接触部が、複数の金属板(1、2)、(6、7)のうちの少なくとも一の金属板に形成される突出部あるいは角部を含む部分であることが例示される。さらに、この場合に、接合部(3)、(8)または重ね合わせ接触部と抵抗溶接部(16)、(18)との間の距離が50mm以下であることが例示される。
さらに、本発明は、図1(c)に示すように、板厚方向へ重ね合わされて配置される複数の金属板(11、12)と、これら複数の金属板(11、12)を接合する複数の抵抗溶接部(20、21)と、隣り合う二つの抵抗溶接部(20、21)を結ぶ複数の領域のうちの少なくとも一の領域(25)の少なくとも一部を分断するように形成されるスリット(11a)とを備えることを特徴とする抵抗溶接接合体(19)である。この場合にも、隣り合う二つの抵抗溶接部(20、21)の間の距離が50mm以下であることが例示される。
これらの本発明において「領域」とは、図1(a)、図1(b)に例示するように、形成される溶融部の外郭として規定される接合部(3、8)と、同じく形成されるナゲットの外郭として規定される抵抗溶接部(16、18)とを結んだ線で囲まれた領域25、または、外圧の作用により金属板(11、12)が強く接触する部分の外郭と、抵抗溶接部(16、18)とを結んだ線で囲まれた領域を意味する。
これらの本発明において「重ね合わせ接触部」とは、複数の金属板(1、2)、(6、7)、(11、12)が接触するとともに通電性を有する部分を意味しており、例えば、後述する図6(a)、図6(b)に示すように、クランプ装置26等による外力の付与によって金属板同士が接触している部分や、例えば、後述する図7(a)、図7(b)に示すように、金属板に形成された突出部を介して接触した部分や、金属板に形成された角部を介して接触した部分を包含する。なお、このような接触個所は、スリットを設けない通常の抵抗溶接法により抵抗溶接した場合に、通電に伴う発熱により金属板に変色が発生することにより確認できる。
また、これらの本発明において「近傍」とは、溶接電極(4)、(9)、(13、14)から接合部(3)、(8)または重ね合わせ接触部に流れる無効電流が大きくなる範囲を意味し、例えば、溶接電極(4)、(9)、(13、14)が当設することにより形成される抵抗溶接部(16、18、20、21)の中心からの距離が50mm以内、望ましくは30mm以内の範囲である。すなわち、接合部(3)、(8)または重ね合わせ接触部と抵抗溶接部(16、18、20、21)の中心との距離が50mmを超えて大きくなると、接合部(3)、(8)または重ね合わせ接触部を介して流れる無効電流が小さくなり、無効電流による影響が実質的に消失するので、抵抗溶接部(16、18、20、21)の中心からの距離が50mm以内の範囲に接合部または接触部が存在する場合にスリットを形成することが望ましい。
また、これらの本発明において「スリット(1a、2a、6a、11a)」とは、金属板(1、2、6、11)の板厚方向に貫通し、最外側の金属板(1、2、6、11)の端面に開口する切り込み、あるいは貫通孔を意味し、その形状は特に制限されない。また、本発明において「スリット」が形成される位置は、図1(a)または図1(b)に示す例では接合部(3、8)または重ね合わせ接触部の少なくともいずれか一つと、溶接電極(4、9)またはバック電極(5)が当設する部分とを結ぶ領域(25)の少なくとも一部であればよく、また、図1(c)に示す例では溶接電極(13、14)が当設する部分を結ぶ領域(25)の少なくとも一部であればよく、特に制限されない。
さらに、これらの本発明において「スリット(1a、2a、6a、11a)」は、(I)板厚方向へ重ね合わされて配置される複数の金属板(1、2、6、7、11、12)のいずれにも設けられること、(II)接合部(3、8)または重ね合わせ接触部の少なくともいずれか一つの中心と、(4、9)またはバック電極(5)が当設する部分とを結ぶ線を分断するように設けられること、(III)接合部(3、8)または重ね合わせ接触部の少なくともいずれか一つの中心と、(4、9)またはバック電極(5)が当設する部分とを結ぶ領域(25)の全てを分断するように設けられることが、それぞれ望ましい。
本発明によれば、被溶接材料間にスポット溶接部や部分的に強く接触する部分が存在する状況下においても、抵抗スポット溶接の溶接条件(溶接電極による加圧力、通電時間さらには溶接電流)を従来の溶接条件から大きく変更することなく、無効電流が生じない従来の場合とほぼ同等の溶接条件で、無効電流を十分に低減しながら、上述したスポット溶接部や部分的に強く接触する部分の近傍で、良好な抵抗スポット溶接を行うことができ、これにより、抵抗スポット溶接の打点間距離が例えば50mm以下と小さい場合であっても適正なナゲットを確実に有することから十分な接合強度を有する抵抗溶接接合体を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、以降の説明では、金属板が鋼板である場合を例にとるが、抵抗スポット溶接に供される金属板であれば鋼板以外であっても同様に適用可能であることはいうまでもない。
図1は、本実施の形態を示す説明図であり、図1(a)は溶接電極4およびバック電極5を用いるスポット溶接に本発明を適用した状況を示し、図1(b)は片側スポット溶接に本発明を適用した状況を示し、さらに、図1(c)はシリーズスポット溶接に本発明を適用した状況を示す説明図である。
図1(a)に示すように、スポット溶接では、板厚方向へ重ね合わされて配置される複数(図示例では2枚)の鋼板1、2における、鋼板1、2を接合するとともに通電性を有する接合部であるスポット溶接部3の近傍に、重ね合わされて配置される鋼板1、2を挟んで対向して配置される溶接電極4およびバック電極5を当設して鋼板1、2をスポット溶接する。
なお、図示しないが、スポット溶接部3に替えて、鋼板1、2が接触するとともに通電性を有する重ね合わせ接触部、例えば、(a)鋼板1、2のクランプ手段による外力の付与によって鋼板1、2同士が接触している部分や、(b)鋼板1、2に形成される例えば突出部または角部によって鋼板1、2同士が部分的に強く接触し、これにより、抵抗溶接した場合に通電に伴う発熱によって鋼板1、2が変色する部分を包含する。
溶接電極4は、溶接電流を通し、加圧力を鋼板1に伝える棒状の電極、いわゆる電極チップである。また、バック電極5は、溶接電極4の加圧力を受け、溶接電極4からの溶接電流を流す電極であり、図1(a)に示すものは棒状電極であるが、例えば板状電極であってもよい。
本実施の形態では、溶接電極4が当接する鋼板1、およびバック電極5が当接する鋼板2が、スポット溶接部3と、溶接電極4またはバック電極5が当設する部分とを結ぶ領域25の少なくとも一部を分断するように形成されるスリット1a、2aを備える。図示例では、スリット1a、2aは、鋼板(1、2)の板厚方向に貫通するとともに鋼板(1、2)の端面に開口する切り込みであるが、これとは異なり、鋼板1、2の板厚方向へ貫通する貫通孔であってもよく、貫通孔であるほうが、鋼板1、2の強度の低下を最小限に抑制できるとともに加工も容易であることから、むしろ望ましい。
そして、重ね合わせた鋼板1、2を、対向する位置に配置された溶接電極4およびバック電極5により挟んで溶接するスポット溶接に、本発明を適用すると、溶接電極4からバック電極5に溶接電流が流れてスポット溶接が行われる際に、図1(a)に示すように、鋼板1、2のいずれか一方または両方にスリット1a、2aを形成しておくことにより、溶接電極4からスポット溶接部3を通ってバック電極5に流れる無効電流の電流値を低減することができる。
このため、図1(a)に示す本実施の形態によれば、抵抗スポット溶接の溶接条件(溶接電極による加圧力、通電時間さらには溶接電流)を従来の溶接条件から大きく変更することなく、無効電流が生じない従来の場合とほぼ同等の溶接条件で、無効電流を十分に低減しながら、スポット溶接部3や部分的に鋼板1、2同士が強く接触する部分の近傍であっても、良好な抵抗スポット溶接を行うことができる。
このようにして、スポット溶接部3や部分的に鋼板1、2同士が強く接触する部分の近傍に抵抗溶接部16を備える抵抗溶接接合体15を提供することができる。この抵抗溶接接合体15は、板厚方向へ重ね合わされて配置される鋼板1、2と、鋼板1、2を接合するスポット溶接部3と、スポット溶接部3および抵抗溶接部16を結ぶ領域の少なくとも一部を分断するように形成されるスリット1a、2aとを備える。この抵抗溶接接合体15は、スポット溶接部3および抵抗溶接部16の間の距離が50mm以下、さらには30mm以下であっても、先に形成されたスポット溶接部3により誘発される無効電流の影響を受けることなく、健全なナゲットを有する抵抗溶接部16が形成されている。
また、図1(b)に示すように、片側スポット溶接では、板厚方向へ重ね合わされて配置される2枚の鋼板6、7における鋼板6に、これら2数の鋼板6、7を接合するとともに通電性を有する接合部であるスポット溶接部8(または鋼板6、7が接触するとともに通電性を有する重ね合わせ接触部であってもよい)の近傍に溶接電極9を当接するとともに、鋼板7における、溶接電極9が対向する位置とは異なる位置にバック電極10、10を当接して、これら2数の鋼板6、7を抵抗溶接する。
この際、鋼板6が、スポット溶接部8と、溶接電極9が当接する部分とを結ぶ領域25の少なくとも一部を分断するように形成されるスリット6aを備える。上述したように、スリット6aは、鋼板6、7の板厚方向へ貫通する貫通孔であることが望ましい。
重ね合わせた鋼板6、7を挟んで溶接電極9の対向する位置とは異なる位置にバック電極10を配置して行う片側スポット溶接に、本発明を適用すると、溶接電極9からバック電極10に溶接電流が流れて片側スポット溶接が行われるが、本実施の形態では図1(b)に示すように、鋼板6にスリット6aを形成しているので、溶接電極9からスポット溶接部3を通ってバック電極10に流れる無効電流の電流値を低減することができる。
なお、図1(b)に示すように、溶接電極9の対向する位置が空間であるとともに他の位置にバック電極10が設けられる場合だけではなく、例えば、溶接電極9の対向する位置に絶縁物を配置して片側スポット溶接の際における鋼板6、7の撓みを抑制するようにしてもよい。
このようにして、スポット溶接部8の近傍に抵抗溶接部18を備える抵抗溶接接合体17が提供される。この抵抗溶接接合体17は、板厚方向へ重ね合わされて配置される鋼板6、7と、鋼板6、7を接合するスポット溶接部8と、スポット溶接部8および抵抗溶接部18を結ぶ領域25の少なくとも一部を分断するように形成されるスリット6aとを備える。この抵抗溶接接合体17は、スポット溶接部8および抵抗溶接部18の間の距離が50mm以下、さらには30mm以下であっても、先に形成されたスポット溶接部8により誘発される無効電流の影響を受けることなく、健全なナゲットを有する抵抗溶接部18が形成されている。
さらに、図1(c)に示すように、シリーズスポット溶接では、板厚方向へ重ね合わされて配置される2枚の鋼板11、12のうちの鋼板11に2つの溶接電極13、14を当接して鋼板11、12を抵抗スポット溶接する。
この際、鋼板11が、溶接電極13、14が当接する部分同士を結ぶ一の領域25を分断するように形成されるスリット11aを備える。なお、図1(c)に示す例とは異なり、板厚方向へ重ね合わされて配置される2枚の鋼板11、12のうちの鋼板11に3つ以上の複数の溶接電極を当接して鋼板11、12を抵抗スポット溶接する場合には、鋼板11が、3つ以上の溶接電極が当接する部分同士を結ぶ複数の領域の少なくとも一の領域を分断するように形成されるスリットを備えるようにすればよい。
重ね合わせた鋼板11、12のうちの鋼板11にのみ溶接電極13、14を配して行う溶接方法であるシリーズスポット溶接に、本発明を適用すると、一方の溶接電極13から鋼板11のみを通って他方の溶接電極14に流れる無効電流を小さくすることができる。
このようにして、近接して存在する抵抗溶接部20、21を備える抵抗溶接接合体19が提供される。この抵抗溶接接合体19は、板厚方向へ重ね合わされて配置される2数の鋼板11、12と、抵抗溶接部20、21と、隣り合う二つの抵抗溶接部20、21を結ぶ複数の領域25の少なくとも一部を分断するように形成されるスリット11aとを備える。
この抵抗溶接接合体19は、抵抗溶接部20、21の間の距離が50mm以下、さらには30mm以下であっても、スポット溶接時における無効電流の影響を受けることなく、健全なナゲットを有する抵抗溶接部20、21が形成されている。
図1(b)、図1(c)においても、スリット6a、11aは、図1(a)に示すスリット2aと同様に、鋼板6、11の板厚方向に貫通し、鋼板6、11の端面に開口する切り込み形状、あるいは貫通孔を意味し、その形状は特に制限されない。また、スリット6aが形成される位置は、スポット溶接部8と溶接電極9が当接する部分とを結ぶ領域の少なくとも一部であればよいとともに、スリット11aが形成される位置は、溶接電極13、14が当接する位置を結ぶ領域の少なくとも一部であればよく、特に制限されない。
さらに、スリット2a、6aは、(I)板厚方向へ重ね合わされて配置される鋼板(1、2)、(6、7)のいずれにも設けられること、(II)スポット溶接部3、8の中心と、溶接電極4、9が当設する部分とを結ぶ線を分断するように設けられること、(c)スポット溶接部3、8と溶接電極4、9が当設する部分とを結ぶ領域25の全てを分断するように設けられることが、それぞれ望ましく、また、スリット11aは、(I)板厚方向へ重ね合わされて配置される鋼板(11、12)のいずれにも設けられること、(II)抵抗溶接部20、21の中心を結ぶ線を分断するように設けられること、(c)抵抗溶接部20、21を結ぶ領域25の全てを分断するように設けられることが、それぞれ望ましい。
さらに、図1(a)〜図1(c)に示す各形態の細部を詳細に説明する。
図2は、本発明者らが行った、多点溶接性を確保することができる鋼板の材料および形状の評価方法を示す説明図である。
図2に示すように、数種の強度および板厚を有する鋼板の組合せ20、21を対象として、鋼板20、21の形状(鋼板20、21の種類、抵抗溶接部22の配置、スポット溶接部23の有無等)を変化させて、単点および多点のスポット溶接および片側スポット溶接を行った。
そして、図2に示すように、溶接後に接合された鋼板20、21を捻って破断させ、抵抗溶接部22に形成される溶接ナゲット24の径を測定し、同一溶接条件で単点の溶接を行った場合に得られるナゲット径に対する、多点溶接時のナゲット径の割合である「ナゲット成長率」(=ナゲット成長率(%)=(多点溶接した場合に得られるナゲット径)/(単点溶接した場合に得られるナゲット径)×100)を調査することにより、多点溶接性を確保することができる鋼板20、21の材料および形状について検討した。
その結果、以下に説明する条件を満足することが、多点溶接性を確保するために有効であることが判明した。以降の説明では、鋼板1に設けられるスリット1aを例にとるが、鋼板2に設けられるスリット2aや鋼板6に設けられるスリット6a、さらには鋼板11に設けられるスリット11aも同様である。
(i)スリット1aの形成位置および形状(長さ、幅、深さ)
図3〜5は、本実施の形態で設けられるスリット1aの説明図である。
上述したように、抵抗溶接による多点溶接では、溶接打点のピッチが狭いほど無効電流が増加することが知られる。これは、溶接打点ピッチが狭いほど、溶接電極4を当接させて接合しようとする位置からスポット溶接部3へと向かう無効電流が通過する経路が短くなり、通過のための抵抗が小さくなるためである。これは、同一溶接方法での多点溶接のみでなく、他の方法で設けられた通電可能な接合点が存在する場合にも起こり得る現象であることは言うまでもない。
図3(a)〜図3(c)に例示するように、被溶接材料である鋼板1における、接合しようとする点16と既に溶接されているスポット溶接部3とを直線で結んで得られる領域25の一部または全てを、スリット1aを設けることによって欠損させることにより、スポット溶接部3へ流れる無効電流を抑制し、これにより、接合しようとする点16で得られるナゲット成長率を増加できる。
スリット1aを形成することにより、接合しようとする点16とスポット溶接部3とを結ぶ直線上の、無効電流の最短経路を分断できるので、接合しようとする点16からスポット溶接部3へ向かう無効電流はこのスリット1aの形成部を迂回するようになるので、無効電流が通過する経路が延長され、打点ピッチを広げた場合に無効電流を抑制することができる。
スリット1aは、領域25内のどこに形成しても、無効電流の抑制効果を得ることができる。また、スリット1aの幅(接合しようとする点16とスポット溶接部3とを結ぶ方向へのスリット1aの寸法)は特定の範囲に制限されるものではなく、任意の幅で設定可能である。
スリット1aは、図3(b)に示すように、最短の無効電流経路である、接合しようとする点16およびスポット溶接部3それぞれの中心を結ぶ線を分断する位置に設けることが望ましい。
また、スリット1aは、図3(c)に示すように、接合しようとする点16と既に溶接されているスポット溶接部3とを直線で結んで得られる領域25の全部を完全に分断する位置に設けることがさらに望ましい。
形成されるスリット1aは、図4(a)に示すように鋼板1を貫通する貫通孔や、図4(b)に示すように鋼板1の端部に開口した形状であってもよいが、図4(a)に示すように鋼板1の端部に開口しない貫通孔であることが望ましい。
さらに、図1(a)に示すスポット溶接の場合には、図5(a)および図5(b)に示すように、重ね合わされた全ての鋼板1、2にスリット1a、2aを形成することが望ましい。
図6は、スリットの形成位置を示す説明図であり、図6(a)はスポット溶接の各種例を示し、図6(b)は片側スポット溶接の各種例を示し、図6(c)はシリーズスポット溶接の一例を示す。なお、図6における符号3−1、3−2はいずれも既に形成されているスポット溶接部を示し、符号26は鋼板1、2をクランプするクランプ装置を示す。
以下、図6(a)を参照しながら説明し、図6(b)および図6(c)は同様であるので、説明を省略する。
抵抗溶接による多点溶接時の主たる無効電流の経路は、図6(a)において、抵抗溶接しようとする点16と、隣接して存在する、既にスポット溶接を行われたスポット溶接部3、またはクランプ装置26によりクランプされて強く接触している部分とを結ぶ領域25であり、隣接するスポット溶接部3を結ぶ線の延長線上に、このスポット溶接部3よりも遠い位置に、さらに他のスポット溶接部が存在したとしても、この他のスポット溶接部への無効電流によるナゲット成長率の低下は、殆ど問題にならないことが知られている。溶接電極4より通電される溶接電流は、バック電極5へ至る経路のうちで電気抵抗が低い経路を優先的に流れる性質を有するからである。
したがって、無効電流を低減し、接合しようとする点16でのナゲット成長率を増加させるためには、接合しようとする点16に隣接するスポット溶接部3、および接合しようとする点16に隣接するその他の無効電流の分流が懸念される点(以下「分流懸念点」という)とを結ぶ線上の鋼板1を欠損させることが有効である。なお、この「隣接する点」とは、「最隣接する一点」を指すものではない。接合しようとする点16から入力された溶接電流は、全ての方向に流れる可能性があることから、スポット溶接部3およびその他の分流懸念点が、接合しようとする点16からみて一方向に限定されない場合には、各方向の最隣接点が無効電流の通電経路となり得る。したがって、この場合には、接合しようとする点16からスポット溶接部3に向かう方向のみならずその他の分流懸念点に向かう方向に存在する最隣接点へ向かう全ての分流経路に、スリット1aを形成することが望ましい。
なお、分流懸念点としては、例えばクランプ装置により鋼板がクランプされる箇所や、抵抗溶接での前打点以外の接合箇所(たとえばボルト締結箇所や溶融溶接での溶接箇所等)がある。
しかし、複数存在する無効電流の通電経路のうち、最も短く、したがって通過に必要な抵抗が低いのは、最隣接点を通る経路であることは自明である。よって、各方向の既溶接点と、接合しようとする点16を結ぶ全ての線上にスリット1aを設けることができない場合であっても、接合しようとする点16からの距離が近いスポット溶接部3との間に、優先的にスリット1aを形成することにより、接合しようとする点16で得られるナゲットの成長率を向上することができる。
望ましくは、最隣接するスポット溶接部3、または最隣接するその他の分流懸念点と、接合しようとする点16を結ぶ線上にスリット1aを設けることであり、さらに望ましくは、全ての方向の最隣接点と接合しようとする点16とを結ぶ線上にスリット1aを設けることである。
なお、図6(b)に示す片側スポット溶接では、鋼板6、7同士のスポット溶接部が存在しない場合に単点の抵抗溶接を行っても、鋼板6、7がクランプされた箇所や、バック電極10と鋼板7との接触箇所、その他、構造上、鋼板6、7同士が強く接触する箇所を流れる無効電流が生じ、接合しようとする点18のナゲット成長率が低下することがある。
図7は、片側スポット溶接において鋼板6、7同士が、このように強く接触する箇所を示す説明図であり、図7(a)は重ね合わされた鋼板6、7のうちの鋼板7に互いの重ね合わせ面方向に向けて突出する凸部7aが存在する場合を示し、図7(b)は、稜線部7b、7bを有する鋼板7と平板状の鋼板6とを接合する場合を示す。
図7(a)および図7(b)に示すように、片側スポット溶接を行うために溶接電極9により鋼板6の所定の位置を加圧すると、鋼板6、7はこの加圧により図示するような形状に撓み、これにより、凸部7aの角部や稜線部7b、7bにおいて鋼板7が部分的に鋼板6と強く接触する。
片側スポット溶接においては、上記のような接触箇所を介して流れる無効電流が生じやすい。これは、上述したように、片側スポット溶接は溶接に寄与する電流の通電経路が長く、また低い加圧力で接合を行うことに起因する。すなわち、溶接電極9からバック電極10までの通電可能な経路内に、溶接電極10直下以上に、強く、または広い面積で鋼板6、7同士が接触する箇所(図示例では凸部7aの角部や稜線部7b、7b)が生じ易く、この場合にその接触箇所に生じる界面抵抗が低いために、無効電流が容易に生じるためである。
したがって、片側スポット溶接の場合には、スポット溶接部3のみならず、このような鋼板同士が部分的に強く接触する箇所と、接合しようとする点16を結ぶ領域25の一部または全てを、スリット6aを設けることによって欠損させることにより、接合しようとする点のナゲット成長率を増加させる効果が得られる。
(ii)スリットを形成する鋼板
図8は、スリットを形成する鋼板を示す説明図であり、図8(a)はスポット溶接における各種の鋼板を示し、図8(b)は片側スポット溶接における各種の鋼板を示し、さらに図8(c)はシリーズスポット溶接における各種の鋼板を示す。
図8(a)の左図は板厚が大きい鋼板1ではなく板厚が小さな鋼板2にスリット2aを形成した場合を示し、図8(a)の中図はこれとは逆に板厚が大きな鋼板1にスリット1aを形成した場合を示し、さらに、図8(a)の左図は両方の鋼板1、2にスリット1a、2aを形成した場合を示す。また、図8(b)は片側スポット溶接における鋼板6、7を示し、図8(c)はシリーズスポット溶接における鋼板11、12を示す。
上述したように、抵抗溶接における既に形成されたスポット溶接部3への分流に伴うナゲット成長率の低下は、鋼板1、2、6、7、11、12の板厚が厚いほど生じ易い。また、種々の検討の結果、鋼板1、2、6、7、11、12の固有抵抗、すなわち室温での鋼板1、2、6、7、11、12の固有の電気抵抗値が低いほどナゲット成長率が低下し易いことが判明した。これは、鋼板1、2、6、7、11、12の板厚が大きいほど、また固有抵抗が低いほど、溶接点16からスポット溶接部3へと分流する際の通電抵抗が低くなるためである。
このため、製造される抵抗溶接接合体の構成上、2枚以上の鋼板(1、2)、(6、7)、(11、12)のうち全ての鋼板の分流経路を分断できない場合(例えば、2枚中1枚にしか加工できない場合など)には、これらの鋼板が異種の組合せである場合には、これらの鋼板のうち板厚が大きい鋼板、または固有抵抗値が低い鋼板にスリットを形成することにより、より高い効果を得られる。
一方、種々検討した結果、片側スポットやシリーズスポットのように、溶接電極9、13、14を、重ね合わされた鋼板(6、7)、(11、12)の片側に配置する抵抗溶接では、多点溶接性は溶接電極9、13、14側に配置される鋼板6、11の電気抵抗および板厚に最も強く依存する。上述した方法により評価した結果、溶接電極9、13、14に配置される鋼板6、11の固有電気抵抗が低く、また板厚が厚いほど、ナゲット成長率が低下する。
したがって、片側スポット溶接やシリーズスポットにおいては、図8(b)および図8(c)に示すように、二枚以上の鋼板のうち溶接電極9、13、14側に配置される鋼板6、11にスリット6a、11aを形成することが有効である。
なお、スリット1a、6a、11aを形成することにより、製造される抵抗溶接接合体の強度の低下が問題となる場合には、スリット1a、6a、11aを形成して抵抗溶接を行った後に、アーク溶接等によりスリットa、6a、11aの形成部を熟め、強度を向上させればよい。
図9は、3枚の鋼板を重ね合わせてシリーズスポット溶接する各種の状況を示し、図9(a)は板厚が最も大きく溶接電極9が当接する鋼板6にスリット6aを形成した状況を示し、図9(b)は鋼板6、7にスリット6a、7aを形成した状況を示し、さらに図9(c)は鋼板7にスリット7aを形成した状況を示す。
図9(a)に示すように、3枚の鋼板6、7、27のうち、最も溶接電極9側に配置される鋼板6にスリット6aを形成することにより、無効電流の低減を図ることができる。
また、図9(b)に示すように、鋼板6に接する鋼板7にもスリット7aを形成することにより、より無効電流の低減を図ることができる。
さらに、図9(c)に示すように、溶接電極9が当接する鋼板6がスポット溶接部8を有さない場合には、スポット溶接部3により接合される鋼板7、27のうちで溶接電極9に最も近い側に配置される鋼板7にスリット7aを形成することにより、無効電流の低減を図ることができる。
さらに、本発明を、実施例を参照しながら、より具体的に説明する。
上述した既に接合されたスポット溶接部28および、本発明で規定するスリット29を有する様々な形状の2枚重ねの鋼板からなる試験片に、スポット溶接を行って抵抗溶接部を形成し、上述した評価方法によりこの抵抗溶接部の捻り破断径を調査した。これら試験片の形状1〜10を、図10にまとめて示す。なお、形状1〜8は、幅30mm、長さ100mmの試験片であり、形状9、10は、幅40mm、長さ120mmの試験片である。
また、同一の溶接方法および溶接条件で単点の溶接試験も実施し、それぞれの破断径から、上述したナゲット成長率を求めた。なお、スポット溶接条件は、それぞれ、単点溶接時に、板厚tに対し4√t以上のナゲット径が得られる条件とした。
この結果を表1にまとめて示す。表1において、電極チップ1、電極チップ2とは、それぞれ溶接電極、バック電極を意味する。
Figure 2009279597
試番A2、A4,A5、A8,A11は、電極チップ1側の鋼板にスリット29を設け、試番7は電極チップ2側の鋼板にスリット29を設け、試番9と試番12は、電極チップ1側と電極チップ2側の両方の鋼板にスリット29を設けた。試番A1〜5は、形状1〜3の試験片にスポット溶接した例であり、試番A2,4,5が、スポット溶接部28とスポット溶接により形成される抵抗溶接部である評価点30との間にスリット29を設けた本発明例である。試番A14およびA16は、それぞれ形状10に示すようにスポット溶接部28と評価点30との間にスリット29を設ける代りに貫通孔31を設け、分流経路の遮断を行った本発明例である。
溶接電流8kAの条件において、試番A1に示す比較例ではナゲット成長率が60%以下であったのに対し、試番A2に示す発明例は65%を超えた。また、溶接電流8kAの条件においては、試番3に示す例のナゲット成長率が70%以下であるのに対し、試番A4および5に示す発明例では、いずれも80%を超えるナゲットが得られた。
次に、試番A6〜9に示す、形状4および5の試験片にスポット溶接した例について説明する。これらは、強度が異なる二枚の鋼板において、スリット29を形成する材料を変えて検討した例である。試験番号A7〜9が、スポット溶接部28と評価点30の間にスリット29を設けた本発明例である。試番A7は60k析出鋼側、試番A8はSPCC側、試番A9は2枚の鋼板の両方に、それぞれ形状5に示すスリット29を設けた。試番A6に示す比較例では、ナゲット成長率が65%以下であるのに対し、60k析出鋼側にスリット29を設けた試番A7はナゲット成長率65%以上に改善した。試番A8に示すSPCC側にスリット29を設けた例ではより改善が認められ、ナゲット成長率が70%を超えた。さらに、2枚の鋼板の両方にスリット29を設けた試番A9では、ナゲット成長率が75%を超え、最も高い効果が得られた。
試番A10〜12に示す、板厚が異なる2枚の鋼板を重ねて、形状4および5の試験片にスポット溶接した例について説明する。試番A11およびA12が、スポット溶接部28と評価点30の間にスリット29を設けた本発明例である。試番A11は二枚の鋼板のうち板厚の厚い方の鋼板に、試番A12は両方の鋼板に、形状5に示すスリット29を設けた。試番A10に示す比較例では、ナゲット成長率が85%以下であるのに対し、一枚の鋼板にスリット29を設けた試番A11のナゲット成長率は85%を超えた。
さらに、二枚の鋼板の両方にスリットを設けた、試番A12では、90%以上のナゲット成長率が得られた。
試番A13〜A16について説明する。試番A14とA16が、貫通孔31を設けた本発明例であり、試番A13とA15が、貫通孔31を設けない比較例である。打点間隔30mmの試番13と試番14において、試番13に示す比較例では、ナゲット成長率が67%であるのに対し、試番14の本発明例では70%以上となった。また、打点間隔40mmの試番15と試番16において、試番15に示す比較例では、ナゲット成長率が70%であるのに対し、試番16の本発明例では75%以上となった。
既に接合されたスポット溶接部28およびスリット29を配した様々な形状の二枚重ねの鋼板からなる試験片に、片側スポット溶接を行い、上述した方法により、その溶接部の捻り破断径を調査した。また、同一の溶接法および溶接条件で単点の溶接試験も行い、それぞれの破断径からナゲット成長率を求めた。
なお、片側スポット溶接における溶接条件は、それぞれ、単点溶接時に板厚tに対し3√t以上のナゲット径が得られる条件とした。試験結果を表2にまとめて示す。
なお、試番B2,4,6、8,10,12,14,15、17は、電極チップ側の被溶接材にスリットを形成した。
Figure 2009279597
まず、試番B1〜6に示す、形状4、5のように、それぞれ、スポット溶接部28を1点設けた試験片への片側スポット溶接の例について説明する。
試番B2,4,6が本発明例である。試番B1とB2、B3とB4、B5とB6が、それぞれ、同一の鋼板および溶接条件であって、本発明例とその他の形状を比較したものである。
試番B1〜4に示す、溶接時間10サイクルの例では、試番B1およびB3では接合が得られなかったのに対し、試番B2およびB4に示す本発明例では、ナゲット成長率85%以上のナゲットが得られた。試番B5およびB6に示す溶接時間20サイクルの例でも、試番B5ではナゲット成長率60%以下であったのに対し、試番B6に示す発明例では70%以上となった。
次に、試番B7〜12に示す、スポット溶接部28を2点設けた試験片への片側スポット溶接の例について説明する。
試番B8、B10、B12が本発明例であり、試番B7とB8、B9とB10、B11とB12が、それぞれ、同一の鋼板および溶接条件で、本発明例とその他の形状を比較したものである。
試番B7のナゲット成長率が80%以下であるのに対し、試番B8に示す本発明例では90%を超えるナゲットが得られた。同様に試番B9の70%以下に対して試番B10では80%以上、試番B11ではナゲットは形成されなかったのに対して、試番B12のナゲット成長率は90%以上となった。
次に、試番B13〜15に示す、差厚板を組み合わせて片側スポット溶接を行った例について説明する。
試験番号B14およびB15が本発明例であり、試番B13は、同一の鋼板および溶接条件での溶接例である。試番B13のナゲット成長率が74%であるのに対し、試番B14およびB15の本発明例ではナゲット成長率がともに85%を超えた。以上説明したように、本発明例は、それぞれ同一溶接条件で抵抗溶接を行った場合、評価点30とスポット溶接部28との間にスリット29を形成されない比較例に対して、著しいナゲット成長率の増加を確実に得られる。
さらに、試番B16〜17に示す、形状7および8のように接合点近傍にクランプ部が存在する場合について説明する。
試番B17が、評価点30とクランプ26により鋼板同士が強く接触する箇所との間にスリット29を設けた本発明例である。
試番B16では、ナゲット成長率が72%以下であるのに対し、試番B17に示す本発明品ではナゲット成長率90%以上のナゲットが得られた。以上説明したように、本発明例は、鋼板にスポット溶接部以外の、鋼板同士が強く接触する重ね合わせ接触部が存在する場合にあっても、著しいナゲット成長率の増加を確実に得られる。
二枚重ねの鋼板からなる試験片に、2点同時溶接のシリーズスポット溶接を、溶接電流8kA、通電時間20および15サイクルで行い、溶接部の捻り破断径を調査した。試験結果を表3に示す。なお、いずれの試験も、二点の溶接点のうち、より大きい方のナゲットを評価した。
Figure 2009279597
表3における試番C1〜4は、いずれも溶接点の間隔を110mmとしたシリーズスポット溶接の例であり、試番C2、C4が二点の間にスリットを設けた本発明例であり、試番C1、C3がその比較例である。なお、試番C2およびC4のスリットは、二枚重ねの鋼板のうち、シリーズスポット溶接機の溶接電極チップと接触する鋼板に設けた。
表1に示すように、通電時間が20サイクルの場合、試番C1ではナゲット成長率が最大で65%であったのに対し、試番C1と同一の溶接条件で溶接された試番C2のナゲット成長率は75%以上となり、試番C1を大きく上回った。
また、通電時間が15サイクルの場合には、試番C3のナゲット成長率は55%以下であったのに対し、試番3と同一の溶接条件で溶接された試番C4のナゲット成長率は70%以上となり、試番C3を大きく上回った。
実施の形態を示す説明図であり、図1(a)は溶接電極およびバック電極を用いるスポット溶接に本発明を適用した状況を示し、図1(b)は片側スポット溶接に本発明を適用した状況を示し、さらに、図1(c)はシリーズスポット溶接に本発明を適用した状況を示す説明図である。 本発明者らが行った、多点溶接性を確保することができる鋼板の材料および形状の評価方法を示す説明図である。 実施の形態で設けられるスリットの説明図である。 実施の形態で設けられるスリットの説明図である。 実施の形態で設けられるスリットの説明図である。 スリットの形成位置を示す説明図であり、図6(a)はスポット溶接の各種例を示し、図6(b)は片側スポット溶接の各種例を示し、図6(c)はシリーズスポット溶接の一例を示す。 片側スポット溶接において鋼板同士が、このように強く接触する箇所を示す説明図であり、図7(a)は重ね合わされた鋼板のうちの鋼板に互いの合わせ面方向に向けて突出する凸部が存在する場合を示し、図7(b)は、稜線部を有する鋼板と平板状の鋼板とを接合する場合を示す。 スリットを形成する鋼板を示す説明図であり、図8(a)はスポット溶接における各種の鋼板を示し、図8(b)は片側スポット溶接における各種の鋼板を示し、さらに図8(c)はシリーズスポット溶接における各種の鋼板を示す。 3枚の鋼板を重ね合わせてシリーズスポット溶接する各種の状況を示し、図9(a)は板厚が最も大きく溶接電極が当接する鋼板にスリットを形成した状況を示し、図9(b)は鋼板にスリットを形成した状況を示し、さらに図9(c)は鋼板にスリットを形成した状況を示す。 実施例の試験片の形状1〜10をまとめて示す説明図である。 図11(a)は、スポット溶接を示す説明図であり、図11(b)は、片側スポット溶接を示す説明図であり、さらに、図11(c)は、シリーズスポット溶接を示す説明図である。
符号の説明
1、2、6、7、11、12 金属板(鋼板)
スリット 1a、2a、6a、11a
3、8 接合部
4、9,13,14 溶接電極
5、10 バック電極
15,17,19 抵抗溶接接合体
16、18、20、21 抵抗溶接部
25 領域

Claims (10)

  1. 板厚方向へ重ね合わされて配置される複数の金属板における、該複数の金属板を接合するとともに通電性を有する接合部、または該複数の金属板が接触するとともに通電性を有する重ね合わせ接触部の近傍に、前記重ね合わされて配置される複数の金属板を挟んで対向して配置される溶接電極およびバック電極を当設して、該複数の金属板を抵抗溶接する方法であって、
    前記溶接電極または前記バック電極が当接する、最外側の二枚の金属板のうちの少なくとも一の金属板は、前記接合部または前記重ね合わせ接触部の少なくともいずれか一つと、前記溶接電極または前記バック電極が当設する部分とを結ぶ領域の少なくとも一部を分断するように形成されるスリットを備えること
    を特徴とする抵抗溶接方法。
  2. 板厚方向へ重ね合わされて配置される複数の金属板を構成する、最外側の二枚の金属板のうちの一の金属板における、前記複数の金属板を接合するとともに通電性を有する接合部、または該複数の金属板が接触するとともに通電性を有する重ね合わせ接触部の近傍に溶接電極を当接するとともに、前記二枚の金属板のうちの他の一の金属板における、前記溶接電極が対向する位置とは異なる位置にバック電極を当接して、該複数の金属板を抵抗溶接する方法であって、
    前記一の金属板は、前記接合部または前記重ね合わせ接触部の少なくともいずれか一つと、前記溶接電極が当接する部分とを結ぶ領域の少なくとも一部を分断するように形成されるスリットを備えること
    を特徴とする抵抗溶接方法。
  3. 前記重ね合わせ接触部は、前記複数の金属板のクランプ手段により加圧されるクランプ部、または前記複数の金属板のうちの少なくとも一の金属板に形成される突出部あるいは角部を含む部分である請求項1または請求項2に記載された抵抗溶接方法。
  4. 板厚方向へ重ね合わされて配置される複数の金属板を構成する、最外側の二枚の金属板のうちの一の金属板に複数の溶接電極を当接して、該複数の金属板を抵抗溶接する方法であって、
    前記一の金属板は、前記溶接電極が当接する部分同士を結ぶ複数の領域のうちの少なくとも一の領域の少なくとも一部を分断するように形成されるスリットを備えること
    を特徴とする抵抗溶接方法。
  5. 前記スリットは、前記一の金属板の板厚方向へ貫通する貫通孔である請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された抵抗溶接方法。
  6. 板厚方向へ重ね合わされて配置される複数の金属板と、該複数の金属板を接合するとともに通電性を有する接合部、または該複数の金属板が接触するとともに通電性を有する重ね合わせ接触部と、前記接合部または前記重ね合わせ接触部の近傍に形成されて前記複数の金属板を接合する抵抗溶接部と、前記接合部または前記重ね合わせ接触部の少なくともいずれか一つ、および前記抵抗溶接部を結ぶ領域の少なくとも一部を分断するように形成されるスリットとを備えることを特徴とする抵抗溶接接合体。
  7. 前記重ね合わせ接触部は、前記複数の金属板のうちの少なくとも一の金属板に形成される突出部あるいは角部を含む部分である請求項6に記載された抵抗溶接接合体。
  8. 前記接合部または前記重ね合わせ接触部と前記抵抗溶接部との間の距離は50mm以下である請求項6または請求項7に記載された抵抗溶接接合体。
  9. 板厚方向へ重ね合わされて配置される複数の金属板と、該複数の金属板を接合する複数の抵抗溶接部と、隣り合う二つの前記抵抗溶接部を結ぶ複数の領域のうちの少なくとも一の領域の少なくとも一部を分断するように形成されるスリットとを備えることを特徴とする抵抗溶接接合体。
  10. 前記隣り合う二つの抵抗溶接部の間の距離は50mm以下である請求項9に記載された抵抗溶接接合体。
JP2008131916A 2008-05-20 2008-05-20 抵抗溶接方法 Expired - Fee Related JP5169475B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008131916A JP5169475B2 (ja) 2008-05-20 2008-05-20 抵抗溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008131916A JP5169475B2 (ja) 2008-05-20 2008-05-20 抵抗溶接方法

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012174556A Division JP5392383B2 (ja) 2012-08-07 2012-08-07 抵抗溶接方法
JP2012174557A Division JP5605405B2 (ja) 2012-08-07 2012-08-07 抵抗溶接接合体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009279597A true JP2009279597A (ja) 2009-12-03
JP5169475B2 JP5169475B2 (ja) 2013-03-27

Family

ID=41450620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008131916A Expired - Fee Related JP5169475B2 (ja) 2008-05-20 2008-05-20 抵抗溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5169475B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011127215A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 電解セル用給電体及び電解セル
JP2011177723A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Daihatsu Motor Co Ltd 抵抗溶接方法
JP2012096249A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Daihatsu Motor Co Ltd 片側スポット溶接方法
JP2015003552A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 新日鐵住金株式会社 高強度鋼板の重ね溶接部材およびその製造方法
WO2015037432A1 (ja) * 2013-09-12 2015-03-19 新日鐵住金株式会社 抵抗スポット溶接方法および溶接構造物
CN105531066A (zh) * 2013-09-12 2016-04-27 新日铁住金株式会社 电阻点焊方法以及焊接结构件
KR20160076098A (ko) * 2014-12-22 2016-06-30 현대자동차주식회사 프로젝션 다타점 용접 방법 및 이를 이용한 차체부품 로딩 동시 접합 시스템
WO2019087310A1 (ja) * 2017-10-31 2019-05-09 日本製鉄株式会社 構造材

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57187183A (en) * 1981-05-13 1982-11-17 Toyota Motor Corp Series spot welding method
JPH02303683A (ja) * 1989-05-19 1990-12-17 Nissan Motor Co Ltd 自動車用ドアの製造方法
JPH04237579A (ja) * 1991-01-16 1992-08-26 Toyota Autom Loom Works Ltd 亜鉛めっき鋼板の点溶接法
JPH0623559A (ja) * 1992-06-24 1994-02-01 Kawasaki Steel Corp 金属ストリップの接続方法
JP2003048073A (ja) * 2001-07-31 2003-02-18 Sharp Corp 平面型半導体装置の生産装置およびその生産装置を用いた平面型半導体装置の製造方法
JP2009262159A (ja) * 2008-04-22 2009-11-12 Nec Tokin Corp ダイレクト溶接装置およびその溶接方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57187183A (en) * 1981-05-13 1982-11-17 Toyota Motor Corp Series spot welding method
JPH02303683A (ja) * 1989-05-19 1990-12-17 Nissan Motor Co Ltd 自動車用ドアの製造方法
JPH04237579A (ja) * 1991-01-16 1992-08-26 Toyota Autom Loom Works Ltd 亜鉛めっき鋼板の点溶接法
JPH0623559A (ja) * 1992-06-24 1994-02-01 Kawasaki Steel Corp 金属ストリップの接続方法
JP2003048073A (ja) * 2001-07-31 2003-02-18 Sharp Corp 平面型半導体装置の生産装置およびその生産装置を用いた平面型半導体装置の製造方法
JP2009262159A (ja) * 2008-04-22 2009-11-12 Nec Tokin Corp ダイレクト溶接装置およびその溶接方法

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011127215A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 電解セル用給電体及び電解セル
JP2011177723A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Daihatsu Motor Co Ltd 抵抗溶接方法
JP2012096249A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Daihatsu Motor Co Ltd 片側スポット溶接方法
JP2015003552A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 新日鐵住金株式会社 高強度鋼板の重ね溶接部材およびその製造方法
US10252370B2 (en) 2013-09-12 2019-04-09 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corportion Resistance spot welding method and welded structure
WO2015037432A1 (ja) * 2013-09-12 2015-03-19 新日鐵住金株式会社 抵抗スポット溶接方法および溶接構造物
CN105531065A (zh) * 2013-09-12 2016-04-27 新日铁住金株式会社 电阻点焊方法以及焊接构造物
CN105531066A (zh) * 2013-09-12 2016-04-27 新日铁住金株式会社 电阻点焊方法以及焊接结构件
KR20160055864A (ko) 2013-09-12 2016-05-18 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 저항 스폿 용접 방법 및 용접 구조물
US10406626B2 (en) 2013-09-12 2019-09-10 Nippon Steel Corporation Resistance spot welding method and welded structure
US20160214202A1 (en) * 2013-09-12 2016-07-28 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Resistance spot welding method and welded structure
KR101871077B1 (ko) * 2013-09-12 2018-06-25 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 저항 스폿 용접 방법 및 용접 구조물
KR101655623B1 (ko) 2014-12-22 2016-09-07 현대자동차주식회사 프로젝션 다타점 용접 방법 및 이를 이용한 차체부품 로딩 동시 접합 시스템
KR20160076098A (ko) * 2014-12-22 2016-06-30 현대자동차주식회사 프로젝션 다타점 용접 방법 및 이를 이용한 차체부품 로딩 동시 접합 시스템
US10471534B2 (en) 2014-12-22 2019-11-12 Hyundai Motor Company Multi point projection welding method and loading-welding system for car-body assembly using the same
US11471971B2 (en) 2014-12-22 2022-10-18 Hyundai Motor Company Multi point projection welding method and loading-welding system for car-body assembly using the same
US11925995B2 (en) 2014-12-22 2024-03-12 Hyundai Motor Company Multi point projection welding method and loading-welding system for car-body assembly using the same
WO2019087310A1 (ja) * 2017-10-31 2019-05-09 日本製鉄株式会社 構造材
JPWO2019087310A1 (ja) * 2017-10-31 2020-10-22 日本製鉄株式会社 構造材
US11235417B2 (en) 2017-10-31 2022-02-01 Nippon Steel Corporation Structural member
JP7103368B2 (ja) 2017-10-31 2022-07-20 日本製鉄株式会社 構造材

Also Published As

Publication number Publication date
JP5169475B2 (ja) 2013-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5169475B2 (ja) 抵抗溶接方法
JP5999293B1 (ja) 抵抗スポット溶接方法および抵抗スポット溶接継手の製造方法
WO2016088319A1 (ja) 抵抗スポット溶接方法
JP5599553B2 (ja) 抵抗スポット溶接方法
JP5960655B2 (ja) スポット・レーザ複合溶接継手
JP6001478B2 (ja) スポット溶接継手
KR102127991B1 (ko) 저항 스폿 용접 방법 및 용접 구조물
JP5605405B2 (ja) 抵抗溶接接合体
JP3767147B2 (ja) 異種金属板のシーム溶接方法
JP5392383B2 (ja) 抵抗溶接方法
JP2003236673A (ja) 異種材料の接合方法
JP2012187616A (ja) 抵抗溶接装置、および抵抗溶接方法
JP5906618B2 (ja) 抵抗スポット溶接方法
KR101871077B1 (ko) 저항 스폿 용접 방법 및 용접 구조물
KR100804943B1 (ko) 스폿 용접 방법 및 그 용접물
JP5347416B2 (ja) 片側スポット溶接性に優れた高強度鋼材および片側スポット溶接方法
JP2016083676A (ja) スポット溶接方法
JP2023040930A (ja) 溶接継手およびその製造方法
KR102589429B1 (ko) 저항 스폿 용접 방법, 저항 스폿 용접 이음매의 제조 방법
JP7335196B2 (ja) 抵抗溶接部材の製造方法
JP2021178353A (ja) 抵抗スポット溶接継手、自動車部材、ハット型部材、及び抵抗スポット溶接継手の製造方法
JP2022148636A (ja) スポット溶接部材の製造方法、及びスポット溶接部材
JP6451463B2 (ja) 板厚違い鋼板の重ねスポット溶接電極及びその電極を用いたスポット溶接方法
TWI511819B (zh) 三層鋼片及其銲接方法
JP2017060994A (ja) 抵抗スポット溶接継手、抵抗スポット溶接方法および抵抗スポット溶接継手の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120626

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121011

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20121011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121217

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5169475

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160111

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees