JP2009279565A - 攪拌装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望の混合状態の高粘度の液状物を短時間に得る攪拌装置を提供する。
【解決手段】上部が開口し、少なくとも上方側よりも下方側の径が減少する断面同心円形状のかご本体3aを有するかご体3が支持枠体1に回転不能に支持されている。支持枠体に固定される回転駆動源2により回転駆動されるシャフト4は、支持枠体にかご体と同心に貫通して配置されている。かご本体の上方に位置するようにシャフトに固定された上羽根ユニット5は、被攪拌対象物をかご本体にその上方開口から強制的に流入させる羽根板5bを有する。かご本体内に位置するようにシャフトに固定された中間羽根ユニット6は、被攪拌対象物をかご本体外に強制的に流出させる羽根板6bを有する。かご本体内の下方に位置するようにシャフトに固定された下羽根ユニット7は、かご本体外に流出された被攪拌対象物を更に下方に流動させる羽根板7bを有する。
【選択図】図1
【解決手段】上部が開口し、少なくとも上方側よりも下方側の径が減少する断面同心円形状のかご本体3aを有するかご体3が支持枠体1に回転不能に支持されている。支持枠体に固定される回転駆動源2により回転駆動されるシャフト4は、支持枠体にかご体と同心に貫通して配置されている。かご本体の上方に位置するようにシャフトに固定された上羽根ユニット5は、被攪拌対象物をかご本体にその上方開口から強制的に流入させる羽根板5bを有する。かご本体内に位置するようにシャフトに固定された中間羽根ユニット6は、被攪拌対象物をかご本体外に強制的に流出させる羽根板6bを有する。かご本体内の下方に位置するようにシャフトに固定された下羽根ユニット7は、かご本体外に流出された被攪拌対象物を更に下方に流動させる羽根板7bを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、攪拌、混合する過程で発生する継粉を効率的に細かく分解して、所望の混合状態の液状物を得ることができる攪拌装置に関するものである。
従来、例えば、食品製造過程において、コーンスターチ、小麦粉や調味料などの比較的微粒の物質と水等を攪拌、混合して、最適な混合状態にする作業が頻繁に行われている。また、化学工場などにおいても、高分子凝集剤と有機溶媒とを混合して、最適な混合状態にする作業も頻繁に行われている。
しかしながら、上述のような食品製造過程や化学工場などにおける攪拌、混合過程においては、小麦粉等の食品原料や高分子凝集剤が、水や有機溶媒にこなれない状態で玉状に残るいわゆる継粉を発生させがちであった。そして、従来の攪拌装置では、基本的にプロペラ翼やスクリュー翼等を高速回転させて上記の混合液を攪拌、混合するのみであったので、一旦発生した継粉は細かく分解されないまま長時間残り、最適な混合状態にするのに非常に時間がかかるという問題があった。
そこで、攪拌、混合する過程で発生する継粉を効率的に細かく分解して、短時間でこれら物質を物理的、化学的に必要な混合状態にし、所望の液状物を生成する攪拌装置として、従来、本願出願人が自ら特許出願したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
斯かる攪拌装置は、回転駆動源に連結されるシャフトと、シャフトに固定されて、回転駆動源により駆動されてシャフトを回転軸として回転し、軸方向下向きに流れを起こすプロペラ羽根を有する上羽根部と、上羽根部の下方にシャフトに固定されて、回転駆動源により駆動されてシャフトを回転軸として回転し、上羽根部のプロペラ羽根と同方向の流れを起こすプロペラ羽根を有する下羽根部と、上羽根部と下羽根部との間にシャフトに固定されて、回転駆動源により駆動されてシャフトを回転軸として回転し、上羽根部が装着される開口面を有するバスケット形状をした網目状のバスケット部とを有する構成となっており、被攪拌対象物は上羽根部による攪拌及び下方流動、バスケット部の遠心力による剪断、下羽根部による攪拌及び上羽根部への上方流動からなる循環的対流を繰り返すことにより、混合初期に発生した継粉も、繰り返し網目に衝突することになり、短時間に細かく分解される。
特開2001−135102公報
しかしながら、上述した公知の攪拌装置では、バスケット部が上羽根部と下羽根部との間にシャフトに固定されて、回転駆動源により駆動されてシャフトを回転軸として回転しているため、発生した継粉はバスケット部の遠心力により剪断されているに過ぎず、被攪拌対象物がバスケット部の網目を通過する力が弱く、粘度が高いと網目が被攪拌対象物によって目詰まりし、目詰まりが生じないように網目を大きくすると、継粉を細かく分解するのに時間がかかり、高粘度の液状物を得ようとした場合、短時間に得ることができないとい問題があった。
よって本発明は、上述した現状に鑑み、高粘度の液状物であっても、簡単な構成で、効率的に継粉を細かく分解し、所望の混合状態の高粘度の液状物を短時間に得ることができる攪拌装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するためになされた請求項1に係る発明の攪拌装置は、支持枠体と、該支持枠体に回転不能に支持され、上方が開口して上方から下方に向かって径が減少する横断面同心円の形状をなした、メッシュ孔を持ったかご本体を有するかご体と、前記支持枠体に前記かご体を同心に貫通して配置され、前記支持枠体に固定される回転駆動源により回転駆動されたシャフトと、前記かご本体の上方に位置するように前記シャフトに固定されて、被攪拌対象物を前記かご本体にその上方開口から強制的に流入させる羽根板を有する上羽根ユニットと、前記かご本体内に位置するように前記シャフトに固定され、被攪拌対象物を前記かご本体外に強制的に流出させる羽根板を有する中間羽根ユニットと、前記かご本体の下方に位置するように前記シャフトに固定され、前記かご本体外に流出された被攪拌対象物を更に下方に流動させる羽根板を有する下羽根ユニットとを備えることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、被攪拌対象物は、かご本体の上方に位置する上羽根ユニットの羽根板による攪拌及びかご本体の上方開口からの強制的な流入、固定されたかご本体内に配置されたかご本体に対する中間羽根ユニットの羽根板によるかご本体外への強制的な流出、特に、流出の際の継粉の網目に対する衝突による分解、下羽根ユニットの羽根板による攪拌及び更なる下方への流動によって、循環的対流を繰り返すことになる。
請求項2に係る発明の攪拌装置は、請求項1記載の攪拌装置において、前記支持枠体は、上支持板及び下支持板と3本の支柱とを有し、前記上支持板及び前記下支持板上の正三角形を形成する位置に前記支柱の両端が固定されて前記上支持板及び前記下支持板が平行に保たれて構成され、前記シャフトは、前記正三角形の中心に前記支柱と平行に配置されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、かご本体を回転不能に支持する支持枠体が、上支持板及び下支持板の正三角形を形成する位置に支柱の両端が固定されて上支持板及び下支持板が平行に保たれて構成され、シャフトが正三角形の中心に支柱に平行に配置されているので、シャフトに固定された上羽根ユニット及び下羽根ユニットの羽根板による被攪拌対象物の循環的対流が阻害されることなく効率的に行われる。
請求項3に係る発明の攪拌装置は、請求項2記載の攪拌装置において、前記かご体は、前記かご本体の上端部を前記正三角形の中心と同心に位置出しして回転規制する上端規制部を有することを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、かご本体の上端部が上端規制部によりを支柱が形成する正三角形の中心と同心に位置出しして回転規制されるので、かご本体の上端部のねじれ方向の変形が防がれる。
請求項4に係る発明の攪拌装置は、請求項3記載の攪拌装置において、前記かご体は、前記かご本体の下端部を前記下支持板上に前記正三角形の中心と同心に位置出しして支持する下端支持部を有することを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、かご本体の下端部が下端支持部により下支持板上に上記正三角形の中心と同心に位置出しして支持されるので、かご本体の下端部の振れと下方への変形がともに防がれる。
請求項5に係る発明の攪拌装置は、請求項2〜4の何れかに記載の攪拌装置において、前記上支持板上に固定されて前記支持枠体に取り付けられ、前記シャフトが着脱自在に固定されて連結される回転出力軸を有する回転駆動源を更に備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、上支持板上に固定されて支持枠体に取り付けられた回転駆動源の出力回転軸にシャフトが着脱自在に固定されて連結されるので、シャフトの回転出力軸側を支持枠体に回転自在に支持する必要がない。
請求項6に係る発明の攪拌装置は、請求項1〜5の何れかに記載の攪拌装置において、前記支柱の各々に取り付けられ、前記支柱により囲まれる空間の周囲に生じる前記シャフトを中心とする前記被攪拌対象物の流れを規制するバッフル板を更に備えることを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、支柱の各々に取り付けられたバッフル板が、支柱により囲まれる空間の周囲に生じるシャフトを中心とする被攪拌対象物の流れを規制するので、被攪拌対象物の循環的対流が効率的に行われる。
請求項7に係る発明の攪拌装置は、請求項1〜6の何れかに記載の攪拌装置において、前記上羽根ユニットは、前記羽根板の先端に固定されて横断面が前記シャフトを中心として同心円となるように配置された円筒を有することを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、上羽根ユニットの羽根板の先端に円筒が固定されているので、被攪拌対象物のかご本体の上方開口からの強制的な流入が真っ直ぐに行われる。
請求項1記載の発明によれば、かご本体の上方に位置する上羽根ユニットの羽根板による被攪拌対象物の攪拌及びかご本体の上方開口からの強制的な流入、固定されたかご本体内に配置されたかご本体に対する中間羽根ユニットの羽根板による被攪拌対象物のかご本体外への強制的な流出、特に、流出の際の継粉のかご本体への衝突による分解、下羽根ユニットの羽根板による被攪拌対象物の攪拌及び更なる下方への流動によって、被攪拌対象物が循環的対流を繰り返すことになり、継粉のない所望の被攪拌対象物が短時間に得られる。
請求項2記載の発明によれば、かご本体を回転不能に支持する支持枠体が、上支持板及び下支持板の正三角形を形成する位置に支柱の両端がに固定されて上支持板及び下支持板が平行に保たれ、シャフトが正三角形の中心に配置され、シャフトに固定された上羽根ユニット及び下羽根ユニットの羽根板による被攪拌対象物の循環的対流が阻害されることなく効率的に行われるので、継粉のない所望の被攪拌対象物が短時間に得られる。
請求項3記載の発明によれば、かご本体の上端部が上端規制部によりを支柱が形成する正三角形の中心と同心に位置出しして回転規制され、かご本体の上端部のねじれ方向の変形が防がれているので、かご本体かご本体を変形し易い金網製とすることができる。
請求項4記載の発明によれば、かご本体の下端部が下端支持部により下支持板上に上記正三角形の中心と同心に位置出しして支持され、かご本体の下端部の振れと下方への変形がともに防がれているので、かご本体かご本体を変形し易い金網製とすることができる。
請求項5記載の発明によれば、上支持板上に固定されて支持枠体に取り付けられた回転駆動源の出力回転軸にシャフトが着脱自在に固定されて連結され、シャフトの回転出力軸側を支持枠体に回転自在に支持する必要がないので、回転駆動源を備える攪拌装置の構成を簡略化することができる。
請求項6記載の発明によれば、支柱により囲まれる空間の周囲に生じるシャフトを中心とする被攪拌対象物の流れが、支柱の各々に取り付けられたバッフル板により規制されて被攪拌対象物の循環的対流が効率的に行われるので、継粉のない所望の被攪拌対象物が短時間に得られる。
請求項7記載の発明によれば、上羽根ユニットと一緒に円筒が回転し、被攪拌対象物のかご本体の上方開口からの強制的な流入が真っ直ぐに行われるので、被攪拌対象物の上方開口からの強制的な流入は、かご本体の上方開口から外れることなく効率的に行われ、継粉のない所望の被攪拌対象物が短時間に得られる。
以下、図1〜図8を用いて本攪拌装置の一実施形態を説明する。図1は、本発明に係る攪拌装置の一実施形態の全体的構造を、一部分を破断して断面で示す正面図である。図示の攪拌装置は、溶媒中に少なくとも1種類の微粉末状の物質を攪拌して物理的、化学的に必要な混合状態にし、所望の液状物を生成するものであり、特に、継粉のない高粘度の被攪拌対象物を生成するために有効に適用される。
図1に示す実施形態の攪拌装置は、支持枠体1と、支持枠体1に着脱自在に取り付けられた回転駆動源2と、支持枠体1に着脱自在に取り付けられたかご体3と、上端が回転駆動源2の回転出力軸に着脱自在に固定されて連結され、下端部が支持枠体1に回転自在に軸承され、下端寄りの中間部がかご体3に挿通されたシャフト4と、かご体3の上方に位置するようにシャフト4に着脱自在に取り付けられた上羽根ユニット5と、かご体3内に収容されるようにシャフト4に着脱自在に取り付けられた中間羽根ユニット6と、支持枠体1の下方に突出されたシャフト4の下端に着脱自在に取り付けられた下羽根ユニット7とを有して構成されている。
支持枠体1は、例えばステンレス鋼製の上支持板1a及び下支持板1bと断面円形の例えばステンレス鋼製の3本の支柱1cとを有する。支柱1cには、その両端にネジ穴1c1及び1c2が形成されている。上支持板1a及び下支持板1bは、上支持板1aの平面図である図2に示すように、各々が略三角形状の金属板からなり、三角形状の頂点の近傍には、正三角形を形成する位置に3つのネジ挿通孔1a1及び1b1がそれぞれ形成されている。そして、ネジ挿通孔1a1及び1b1にそれぞれ挿通したセットボルト1d及び皿ネジ1eをネジ穴1c1及び1c2に螺合させることによって、上支持板1a及び下支持板1bは支柱1cの両端に平行を保って固定されている。
上支持板1aには、ネジ挿通孔1a1が形成する正三角形の中心位置にシャフト挿通孔1a2が形成されるとともに、シャフト挿通孔1a2と同心に嵌合取付筒1a3が例えば溶接などによって固定されている。嵌合取付筒1a3には、その外周面から内周面に至るネジ孔1a31が形成されている。下支持板1bには、ネジ挿通孔1b1が形成する正三角形の中心位置に嵌合孔1b2が形成される。
回転駆動源2は、DCモータ2aと、DCモータ2aの回転出力を減速する減速ギア(図示せず)を収容した減速ギアボックス2bと、減速ギアボックス2bと一体に形成された断面円形の取付軸2cと、取付軸2cから同心に突出された回転出力軸2dと、減速ギアボックス2bに固定され、DCモータ2aの側方に起立された取付板2eに取り付けられたコントロールボックス2f(図3参照)と、減速ギアボックス2bの側方に突設され、握り部2g1に滑り止めが施された丸棒状のアーム2gとを有する。アーム2gが有する握り部2g1の滑り止めは、図示しないスタンドの把持部で握り部2g1を把持することにより、攪拌装置を動かないように支持するのに有効である。
回転出力軸2dは中空軸からなり、その外周面から同心の中空孔2d1の内周面に至る2つのネジ孔2d2が形成されている。コントロールボックス2fは、図示しない、DCモータ2aを駆動するモータドライバと、モータドライバによる駆動を制御するコントローラとを内蔵している。そして、その操作面には、図4に示すように、DCモータ2aの発停、回転速度のアップ・ダウンなどを操作する操作ボタン、回転速度などを表示する表示部などが配されている。
アーム2gは、減速ギアボックス2bの側方に突出して一体に設けられた一対の回動支持板2h(図3参照)間に固定された支軸2h1により、その一端が回動自在に支持されている。一対の回動支持板2hには、一対の回動支持板2h間に固定された支軸2h2により断面角形の回動規制棒2jの一端が回動自在に設けられている。回動規制棒2jの他端には、チャンネル部を形成している一対の対向壁2k1(図3参照)間に固定された支軸2k2により回動規制駒2kが回動自在に設けられている。回動規制駒2kには、アーム2gが摺動自在に嵌合される摺動孔2k3(図3参照)が形成されるとともに、頭部に操作握り2m1を有する規制ネジ2m(図3参照)が螺合されるネジ孔を有するナット2k4(図3参照)が溶接などによって固定されている。ナット2k4に螺合した規制ネジ2mを、その先端をアーム2gの外周面に突き当て操作握り2mにより締め上げることにより、アーム2gに対する回動規制駒2kの移動が不能になることによって、任意の角度位置においてその回動が規制される。
したがって、規制ネジ2mをゆるめてから、図示の状態において、アーム2gを基準に攪拌装置を反計回転方向に回動させ、操作握り2m1により締め付けて回動規制することにより、図示しないスタンドに対して攪拌装置を傾けた状態で使用することができる。
回転駆動源2は、取付軸2cを上支持板1aの嵌合取付筒1a3に嵌合させた状態で、ネジ孔1a31に図示しないセットボルトを螺合させてその先端を取付軸2cの外周面に突き当てて締め上げることによって、支持枠体1の上支持板1a上に固定されて支持枠体1に取り付けられる。回転出力軸2dには、同心の中空孔2d1にシャフト4の上端を挿入し、2つのネジ孔2d2に螺合した図示しないセットボルトをその先端をシャフトの外周面に突き当てて締め上げることにより、シャフト4が着脱自在に固定されて連結される。
かご体3は、金網製かご本体3aと、金網製かご本体3aの上端部を3本の支柱3cが形成する正三角形の中心と同心に位置出しして回転規制する上端規制部3bと、金網製かご本体3aの下端部を下支持板1b上にその中心と同心に位置出しして支持する下端支持部3cとを有する。金網製かご本体3aは、ステンレス鋼線を編んで形成した網目状のネットを成形したもので、筒状部3a1と平面状の底部3a2と筒状部3a1と底面部3a2とを繋ぐ曲面部3a3とでキャップ状に形成されており、上端規制部3bと下端支持部3cとにより、支持枠体1に回転規制された状態で中心位置出しされて保持される。なお、金網製かご本体3aは、開口面から下に向かうにしたがって徐々に内径が減少するような半球形状であってもよい。要するに、かご本体3aは、上方が開口して上方から下方に向かって径が減少する横断面同心円の形状であればよい。
金網製かご本体3aには、図5の部分拡大断面図に詳細に示すように、外側に水平に折り曲げた筒状部3a1の上縁部に、この上縁部と筒状部3a1の上端部の一部とを挟持するように折り曲げたステンレス鋼の薄板3dを溶接により固定して補強されたフランジ部3eが形成されている。フランジ部3dには、薄板3eの上面に等角度間隔で3つの頭付きボルト3fが溶接によって固定されて、筒状部3a1の上端部に上端規制部3bを取り付けるための取付部が形成されている。また、金網製かご本体3aには、図6の部分拡大断面図に示すように、底面部3a2の中心に下端支持部3cを取り付けるための孔として使用されるシャフト挿入3a21とボルト挿入孔3a22とが形成されている。
上端規制部3bは、図1の全体図、図6の部分拡大断面図及び図7の部分拡大平面図に詳細に示すように、中心にシャフト挿通孔3b11が形成された中央板3b12と、打ち抜き加工により中央板3b12と一体に成形され中央板3b12から等角度間隔で3方向に放射状に延びる細長い帯状の放射板3b13とを有するステンレス鋼の上端規制板3b1を備える。中央板3b12には、シャフト挿入孔3b11と同心に軸受取付筒3b2が溶接により固定されており、軸受取付筒3b2内にシャフト4をすべり軸受けするすべり軸受3b21が取り付けられている。
放射板3b13には、ボルト挿通孔3b14と支柱挿通孔3b15とが形成されており、ボルト挿通孔3b14にフランジ部3eに固定されているボルト3fが挿通され、支柱挿通孔3b15には支持枠体1の支柱1cがそれぞれ挿通される。ボルト挿通孔3b14に挿通されたボルト3fにナット3b3が螺合されて締め付けられることにより、放射板3b13が金網製かご本体3aの筒状部3a1の上縁部に形成されたフランジ部3eに固定されて、上端規制部3bが金網製かご本体3aの上端部に取り付けられている。なお、3hはナット3b3のゆるみを防ぐネジロックである。
上述した上端規制部3bの構成により、金網製かご本体3aの筒状部3a1の上縁部に形成されたフランジ部3eに放射板3b13が固定されている上端規制板3b1の中央板3b12に固定された軸受取付筒3b2内のすべり軸受3b21にシャフト4が挿通されてすべり軸受けされ、しかも、放射板3b13に形成されている支柱挿通孔3b15に支持枠体1の支柱1cがそれぞれ挿通されている。したがって、金網製かご本体3aは、上端規制板3b1の中央板3b12と放射板3b13とにより、シャフト1cを中心とした支持枠体1に対する回転が規制されるとともに、金網製かご本体3aの上端部の径方向の変形が阻止されている。
下端支持部3cは、図6の部分拡大断面図に詳細に示すように、金網製かご本体3aの底面部3a2に形成されているシャフト挿入孔3a21に挿入された支持筒3c1を有し、支持筒3c1内にシャフト4をすべり軸受けするすべり軸受3c2が取り付けられている。支持筒3c1は外周中央部に一体に形成された鍔部3c11を有し、鍔部3c11には等角度間隔で3つのネジ孔3c12が形成されている。鍔部3c11の上方の上筒部3c13は、シャフト挿入孔3a21に底面部3a2の下方から挿入され、金網製かご本体3aの底面部3a2の上方に突出したその上端部に、ボルト挿入孔3c31を有する抑えリング3c3が上方から嵌合されている。締め付けボルト3c32が、抑えリング3c3のボルト挿入孔3c31とシャフト挿入孔3a21の周辺のボルト挿入孔3a22を介して鍔部3c11のネジ孔3c12に螺合されて締め付けられている。このことにより、シャフト挿入孔3a21の周縁部が鍔部3c11の上面と抑えリング3c3との間に挟持されて、支持筒3c1が金網製かご本体3aの底面部3a2に固定されている。
上述した下端支持部3cの構成により、金網製かご本体3aの底面部3a2に形成されているシャフト挿入孔3a21に挿入されて固定された支持筒3c1内のすべり軸受3c2にシャフト4が挿通されてすべり軸受けされ、しかも、鍔部3c11の下方の下筒部3c14が下支持板1bの嵌合孔1b2に下支持板1bの上方から嵌合されて、鍔部3c11の下面が下支持板1bの上面に当接されている。したがって、金網製かご本体3aは、その底面部3a2に固定された支持筒3c1を介して支持枠体1の下支持板1b上に、シャフト1cを中心とした支持枠体1に対する中心位置出しが行われて金網製かご本体3aが下振れすることが防止されるとともに、底面部3a2が下支えられて支持されて金網製かご本体3aが縦方向に変形することが防がれている。
シャフト4は、例えばステンレス鋼製の丸棒からなり、その一端が回転出力軸2dの中空孔2d1に挿入され、回転出力軸2dの2つのネジ孔2d2に中空孔2d1の内周面に至るまで螺合した図示しないセットボルトを、その先端を中空孔2d1内のシャフトの外周面に突き当てて締め上げることにより、回転出力軸2dに連結されている。シャフト4はまた、金網製かご本体3aを支持枠体1に回転規制した状態で中心位置出しして保持する上端規制部3b及び下端支持部3cがそれぞれ有するすべり軸受3b21及び3c2に挿通されてすべり軸受けされ、その下端が下支持板1bの下方に突出されている。
上羽根ユニット5は、シャフト4が挿入される図示しない中空貫通孔を有する例えばステンレス鋼製の羽根取付筒5aの外周面に例えばステンレス鋼製の4枚の羽根板5bが溶接などにより固着されて等角度間隔で放射方向に突設されている。上羽根ユニット5の羽根板5bは、その回転円の直径が、かご体3の金網製かご本体3aの直径にほぼ等しくなるような長さを有する。各羽根板5bは長方形状をなし、左側板面が下方を向くように45度傾斜されて設けられている。羽根取付筒5aには、その外周面から中空貫通孔の内周面に至るネジ孔5a1が設けられている。羽根取付筒5aの中空貫通孔にシャフト4を挿入した状態でネジ孔5a1に図示しないセットボルトを螺合し、その先端をシャフト4の外周面に突き当てて締め上げることにより、上羽根ユニット5がシャフト4に着脱自在に取り付けられている。
かご体3の上方に位置するようにシャフト4に取り付けられて金網製かご本体3aの上方開口部に配された上羽根ユニット5は、回転駆動源2のDCモータ2aが回転駆動されると、図示矢印方向にシャフト4とともに回転され、45度傾斜された各羽根板5bの左側板面により、図示しない容器に満たされた液状の被攪拌対象物の左側板面に当たるに部分に回転方向とシャフト4の軸線方向の力が付与されるようになる。このことによって、上羽根ユニット5は、シャフト4を中心とした下向きの流体流を生起し、上羽根ユニット5の上方にある被攪拌対象物をシャフト4を中心に流動させながら、上方開口部から金網製かご本体3a内に順次強制的に流入させる。
中間羽根ユニット6は、シャフト4が挿入される中空貫通孔6a1を有する例えばステンレス鋼製の羽根取付筒6aの外周面に例えばステンレス鋼製の4枚の羽根板6bが溶接などにより固着されて等角度間隔で放射方向に突設されて構成されている。各羽根板6bは、図8の部分側面図に示すように、羽根取付筒6aの軸線方向に沿った垂直板部6b1と、この垂直板部6b1の上方から折り曲げられて形成された傾斜板部6b2とからなる。傾斜板部6b2はその左側板面が下方を向くように45度傾斜されている。垂直板部6b1及び傾斜板部6b2の外周縁は、中間羽根ユニット6を収容するかご体3の金網製かご本体3aの内面から適当に離間された形状に成形されている。羽根取付筒6aには、その外周面から中空貫通孔6a1の内周面に至るネジ孔6a2が設けられている。羽根取付筒6aの中空貫通孔6a1にシャフト4を挿入した状態でネジ孔6a2に図示しないセットボルトを螺合し、その先端をシャフト4の外周面に突き当てて締め上げることにより、かご体3内に収容された中羽根ユニット6がシャフト4に着脱自在に取り付けられている。
金網製かご本体3a内に収容されるようにシャフト4に着脱自在に取り付けられた中間羽根ユニット6は図示矢印方向にシャフト4とともに回転され、上羽根ユニット5により上方開口部から金網製かご本体3a内に順次流入される被攪拌対象物の左側板面に各羽根板6bの垂直板部6b1及び傾斜板部6b2の左側板面が当たる。そして、傾斜板部6b2の左側板面が当たる被攪拌対象物の部分に回転方向とシャフト4の軸線方向の力が、垂直板部6b1の左側板面が当たる被攪拌対象物の部分に回転方向の力がそれぞれ付与されるようになる。このことによって、中間羽根ユニット6は、シャフト4を中心とした回転する下向きの流体流を生起し、金網製かご本体3a内にある被攪拌対象物を金網製かご本体3aの筒状部3a1、底部3a2及び曲面部3a3を通じて金網製かご本体3a外に順次強制的に流出させる。
下羽根ユニット7は、シャフト4が挿入される図示しない中空穴を有する例えばステンレス鋼製の羽根取付筒7aの外周面に例えばステンレス鋼製の3枚の羽根板7bが溶接などにより固着されて等角度間隔で放射方向に突設されている。上羽根ユニット5の羽根板5bは、その回転円の直径が、かご体3の金網製かご本体3aの直径にほぼ等しくなるような長さを有する。各羽根板7bは、上縁が下支持板1bの板面に平行な上縁と、垂直な外周縁に向かって幅広になる円弧状の板縁とからなるプロペラ形状をなし、左側板面が下方を向くように45度傾斜されて設けられている。羽根取付筒7aには、その外周面から中空穴の内周面に至るネジ孔7a1が設けられている。羽根取付筒7aの中空穴にシャフト4の下端を挿入した状態でネジ孔7a1に図示しないセットボルトを螺合し、その先端をシャフト4の外周面に突き当てて締め上げることにより、下羽根ユニット7がシャフト4の下端に着脱自在に取り付けられている。
支持枠体1の下方に突出されたシャフト4の下端に着脱自在に取り付けられた下羽根ユニット7は、図示矢印方向にシャフト4とともに回転され、45度傾斜された各羽根板7bの左側板面により、被攪拌対象物の左側板面に当たるに部分に回転方向とシャフト4の軸線方向の力が付与されるようになる。このことによって、下羽根ユニット7は、シャフト4を中心とした下向きの流体流を生起し、その上方にある金網製かご本体3a外に順次強制的に流出された被攪拌対象物をシャフト4を中心に更に下方に強制的に流動させる。
上述した構成の攪拌装置の作用を以下に説明する。攪拌装置をその下羽根ユニット7を下にし、少なくとも上羽根ユニット5までが図示しない攪拌容器内の被攪拌対象物内に浸かるようにを挿入し、回転駆動源2のDCモータ2aを回転されると、回転駆動源2の回転出力軸2dに連結されているシャフト4が回転されて、シャフト4に固定されている上羽根ユニット5、中間羽根ユニット6及び下羽根ユニット7の羽根板5b、6b及び7bが回転される。
主に上羽根ユニット4の回転により、容器内にある被攪拌対象物に対してシャフト4を中心として下向きに回転する回転渦が生成される。この回転渦は、シャフト4の軸線方向下向きの流れなので、上羽根ユニット5の上方にある被攪拌対象物は攪拌されながら金網製かご本体3aの上部開口に向かって流動される。そして、この被攪拌対象物は金網製かご本体2a開口面を介して金網製かご本体2aの内部に流入される。
また、金網製かご本体3aの内部に流入された被攪拌対象物は、中間羽根ユニット6の傾斜板部6b2と直板部6b1とによって更に攪拌されながら軸線方向下向きに回転する回転渦が生成される。金網製かご本体2aの内部の回転渦によって、金網製かご本体2の内部にある被攪拌対象物が攪拌されながら金網製かご本体3aの筒状部3a1と平面状の底部3a2と筒状部3a1と底面部3a2とを繋ぐ曲面部3a3との網目を通じて金網製かご本体2a外に流出される。そして、被攪拌対象物が網目を通じて金網製かご本体2a外に流出される際に、被攪拌対象物中に継粉があると、継粉が網目に衝突して適度に剪断される。網目は断面円形の金属線を編んで形成されているので、剪断は継粉を細かく分解するだけで、粉体を構造する組成を損なう程行われない。
金網製かご本体2aの網目を通じて流出された被攪拌対象物は、同様に回転する下羽根ユニット7の羽根板7bにより回転されて、シャフト4を中心として下向きに回転する回転渦が生成される。この回転渦によって被攪拌対象物は更に攪拌されながらさらに下方に流動され、その一部は攪拌容器の内壁にぶつかるなどして、上方に流動し再び上羽根ユニット5に攪拌されながら金網製かご本体3aの内部に導入される。すなわち、中間羽根ユニット6によって金網製かご本体3aの外部に流出された被攪拌対象物は、下羽根ユニット7により攪拌されつつリサイクルされて再び金網製かご本体3aの内部に導入される。
このように、攪拌容器内の被攪拌対象物は、上羽根ユニット5、中間羽根ユニット6及び下羽根ユニット7による攪拌及び流動と、金網かご本体3aの網目を通じての流動とによって継粉の分解、剪断が行われ、上羽根ユニット5及びした羽根ユニット7によるシャフト4を中心とする被攪拌対象物の下方流動に基づく循環的対流により、継粉の分解、剪断を伴う攪拌が繰り返されることになる。
上述した攪拌装置を使用して、例えば、高分子増粘剤などの比較的微粒の物質と水等を攪拌、混合する場合を想定すると、水に対して高分子増粘剤などを大量に投入した直後には、比較的大きな継粉が発生される。このような継粉に対して、従来の攪拌混合方法では、時間の経過とともに水が継粉の表皮を僅かずつ薄くしていきながら、水が表面から非常に僅かずつ内部に浸透していくだけである。場合によっては、水は全く浸透しないこともある。すなわち、上記継粉が完全になくなるまで非常に長い時間を要することになる。そこで、本実施形態では、継粉を金網製かご本体3aの網目に繰り返し衝突させることにより、連続的に継粉を剪断して短時間にそれを分解してしまう。
特に、攪拌、混合過程の初期段階で発生した比較的大きな継粉は、固定されている金網製かご体3a内に配置された中間羽根ユニット6の羽根板6bにより生成される下向きの流動が付与されている回転渦が金網製かご本体3aの網目に衝突した際に、分解されてより小さな継粉になる。そして、循環的対流により再び金網製かご本体3aに入った継粉は、上述したと同様に、金網製かご本体3aの網目に衝突した際に、分解されてより小さな継粉になる。このような衝突、分解が繰り返し行われて、高粘度の被攪拌対象物であっても継粉は効果的に短時間に分解されて消滅する。金網性かご本体3aは、針金にて製造され、断面が丸く、また、開口面積はステンレス板に無数の阿南をあけて形成したかご本体に比べて大きく、通過液量が数倍多くなるので、高分子増粘剤の攪拌作業が損なわれることがない。
次に、上述した攪拌装置の組み立て及び分解の仕方を以下説明する。組み立てに当たっては、まず、回転駆動源2の取付軸2cを上支持板1aの嵌合取付筒1a3に嵌合させた状態で、ネジ孔1a31に図示しないセットボルトを螺合させてその先端を取付軸2cの外周面に突き当てて締め上げることによって、支持枠体1の上支持板1aを回転駆動源2に取り付ける。これに前後して、回転出力軸2dの中空孔2d1にシャフト4の上端を挿入し、2つのネジ孔2d2に螺合した図示しないセットボルトをその先端をシャフトの外周面に突き当てて締め上げることにより、シャフト4を回転駆動源2に着脱自在に固定して連結する。
次に、上羽根ユニット5の羽根取付筒5aの中空貫通孔にシャフト4を挿入し、羽根取付筒5aの外周面から中空貫通孔の内周面に至るネジ孔5a1に図示しないセットボルトを螺合し、その先端をシャフト4の外周面に突き当てて締め上げることにより、上羽根ユニット5をシャフト4に着脱自在に取り付ける。その後、予め金網製かご本体3a内に中間羽根ユニット5を収容された状態で予めかご本体3aの上縁部に取り付けられた上端規制板3bが有する中央板3b12に固定されている軸受取付筒3b2内のすべり軸受3b21にすべり軸受けされるようにシャフト4を挿入し、続いて、中間羽根ユニット6の羽根取付筒6aの中空貫通孔6a1にシャフト4を挿入するとともに、金網製かご本体3aの底面部3a2に固定された支持筒3c1内のすべり軸受3c2にすべり軸受けされるようにシャフト4を挿入する。そして、羽根取付筒6aの中空貫通孔6a1にシャフト4を挿入した状態でネジ孔6a2に図示しないセットボルトを螺合し、その先端をシャフト4の外周面に突き当てて締め上げることにより、かご体3内に収容された中羽根ユニット6をシャフト4に着脱自在に取り付ける。
上述したように反組み立て状態で、上端規制部3bの上端規制板3bが有する放射板3b13に形成されている支柱挿通孔3b15に、下支持板1bのみを下端に予め固定されている支柱1cを挿通するとともに、下支持板1bの嵌合孔1b2に、金網製かご本体3aの底面部3a2に固定された支持筒3c1の下筒部3c14嵌合してから、上支持板1aのネジ挿通孔1a1にそれぞれ挿通したセットボルト1dを支柱1cの上端のネジ穴1c1に螺合して、上支持板1aに支柱1cの上端を固定する。また、中間羽根ユニット6の羽根取付筒6aの外周面から中空貫通孔6a1の内周面に至るネジ孔6a2に図示しないセットボルトを螺合し、その先端をシャフト4の外周面に突き当てて締め上げることにより、かご体3内に収容された中羽根ユニット6をシャフト4に着脱自在に取り付ける。最後に、支持枠体1の下方に突出されたシャフト4の下端を羽根取付筒7aの中空穴に挿入した状態でネジ孔7a1に図示しないセットボルトを螺合し、その先端をシャフト4の外周面に突き当てて締め上げることにより、下羽根ユニット7をシャフト4の下端に着脱自在に取り付けることによって、攪拌装置の組み立てが完了する。
攪拌装置の分解は、上述した組み立てとは逆にセットボルトの締め付けを緩めることによって簡単に行え、被攪拌対象物の年度に応じて金網製かご本体3aをかご体3全体を取り替えることによって適度なメッシュ度のメッシュ孔を有するものと簡単に交換できる。なお、金網製かご本体3aの上縁部に上端規制部3bの上端規制板3bを取り付けているボルト3fに対するナット3b3の螺合を解くことで、金網製かご本体3a単位で交換し、他の部材を共用することも可能である。
なお、上述の実施形態では、かご体3のかご本体として、金属線を編んだ金網の網目をメッシュ孔とする金網製かご本体3aが使用されているが、継粉が剪断されてかご体3の外部に流出する際、かご本体3aのメッシュ孔の角が尖鋭過ぎると、生成される粉体単位で切断され粉体の組成が損なわれ、粉体が増粘剤の場合、逆に得られるべき粘度が得られなくなってしまう場合がある。上述のように円形断面の金属線が編んだ金網でかご本体を形成されているので、継粉が適度に剪断される。
しかし、かご体3のかご本体は、金網製かご本体3aに限定するものでなく、上述のように通過する被攪拌対象物中の継粉を適度に剪断して外部に移動させることを主旨とするものであれば、金網の網目以外のメッシュ孔でもよい。例えば、金属基板に多数の孔をあけて上記網目構造に類似させたメッシュ孔をもったかご本体であってもよい。この場合、各メッシュ孔に面取り加工をすると、メッシュ孔の角が先鋭になって、その角で粉体を剪断してその組成を損なってしまうことがなくなり、例えば継粉を発生させがちな増粘剤を水等の液体に溶かして高粘度の被攪拌対象物を生成する場合に、増粘剤により必要な粘度が得られなくなることを防止できる。
なお、図1〜8に示した実施の形態では、上羽根ユニット5は、羽根取付筒5aの外周面に例えばステンレス鋼製の4枚の羽根板5bが固着されて等角度間隔で放射方向に突設されているだけであるが、図9及び図10に示すように、4枚の羽根板5bの先端に薄いステンレス鋼板を巻き付けて溶接などによって固定して作成したステンレス鋼の円筒5cが、横断面がシャフト4を中心として同心円となるように配置されてもよい。この円筒5cの存在により、被攪拌対象物のかご本体3aの上方開口からの強制的な流入が真っ直ぐに行われるようになり、かご本体3aの上方開口から外れることなく効率的に行われ、継粉のない所望の被攪拌対象物が短時間に得られる。
図9に示す例ではまた、支柱1cの各々にバッフル板1gが取り付けられている。バッフル板1gは、支柱1cにより囲まれる空間の周囲に生じるシャフト4を中心とする被攪拌対象物の流れを規制するように働く。シャフト4を中心とする被攪拌対象物の流れが規制されることにより、被攪拌対象物の循環的対流が効率的に行われるようになり、継粉のない所望の被攪拌対象物が短時間に得られる。
また、図1〜8に示した実施の形態では、かご体3は、金網製かご本体3aの上端部を3本の支柱3cが形成する正三角形の中心と同心に位置出しして回転規制する上端規制部3bと、金網製かご本体3aの下端部を下支持板1b上にその中心と同心に位置出しして支持する下端支持部3cとを有する構成となっているが、図11に示すように、上端規制部3bが備えるステンレス鋼の上端規制板3b1を、支持枠1の下支持板1bに代えて使用するとともに、金網製かご本体3aの下端部を下端支持部3cにより下支持板1b上にその中心と同心に位置出しして支持する構成を省略してもよい。
図11の構成では、上端規制板3b1の放射板3b13に形成されている支柱挿通孔3b15を、支柱1cのネジ穴1c2に螺合される皿ネジ1eを挿通するためのネジ挿通孔3b16に変更し、ネジ挿通孔3b16に挿通した皿ネジ1eをネジ穴1c2に螺合させることによって、上支持板1a及び上端規制板3b1は支柱1cの両端に平行を保って固定されるようになっている。また、金網製かご本体3aは、その底面部3a2に形成されているシャフト挿入孔3a21に挿入されて固定された下端支持部3cの支持筒3c1内のすべり軸受3c2に挿通されてすべり軸受けされたシャフト4によって、中心とした中心位置出しが行われて金網製かご本体3aが下振れすることが防止されている。このような構成により、金網製かご本体3aの下方には、下羽根ユニット7のみが存在するようになり、金網製かご本体2a外に流出される被攪拌対象物が下羽根ユニット7に至る流路に支持板がなくなり、その分、被攪拌対象物の流れを阻害する障害物がなくなり、被攪拌対象物の下方への流動が促進されるようになり、継粉のない所望の被攪拌対象物が短時間に得られる。
さらに、図示の実施の形態では、支柱1cを3本使用して正三角形を形成し、被攪拌対象物の流動を阻害しない構成としているが、正四角形或いは正五角形のような形状であっても、流動性がそれほど損なわれない場合は、正三角形状以外の形状を採用してもよい。
また、図示の実施の形態では、2つのネジ孔2d2に螺合した図示しないセットボルトをその先端をシャフトの外周面に突き当てて締め上げることにより、シャフト4が着脱自在に固定されて連結されているが、回転出力軸2dの中空孔2d1に代えて、回転出力軸2dにチャック機構を設けることにより、回転出力軸2dに対するシャフト4の着脱作業を簡単に行えるようにできる。
また、図示の実施の形態では、回転出力軸2dにシャフト4を連結した回転駆動源2を支持枠体1の上支持板1aに取り付けることで、シャフト4の上端部を支持枠体1に直接軸受けする軸受を上支持板1aに設けることを必要なくしているので、攪拌装置を構成するには、回転駆動源2が支持枠体1に取り付けられていることが必須となっているが、シャフト4を上支持板1aに直接軸受けするようにすれば、回転駆動源2が取り付けられていない状態で、シャフト4が支持枠体1に軸受け支持されるようになる。
また、支持枠体1を構成する上支持板1a、下支持板1b及び支柱1cの他、上羽根ユニット5、中間羽根ユニット6及び下羽根ユニット7の構成部品をステンレス鋼製として腐食性の被攪拌対象物にも使用できるようにしているが、腐食性を必要としない場合には適宜の材料にて形成していもよい。各羽根ユニットの羽根板の枚数もも上述した実施の形態の枚数に限定されるものでなく、適宜変更してもよい。
1 支持枠体
2 回転駆動源
3 かご体
3a かご本体
4 シャフト
5 上羽根ユニット
5b 羽根板
6 中間羽根ユニット
6b 羽根板
7 下羽根ユニット
7b 羽根板
2 回転駆動源
3 かご体
3a かご本体
4 シャフト
5 上羽根ユニット
5b 羽根板
6 中間羽根ユニット
6b 羽根板
7 下羽根ユニット
7b 羽根板
Claims (7)
- 支持枠体と、
該支持枠体に回転不能に支持され、上方が開口して上方から下方に向かって径が減少する横断面同心円の形状をなした、メッシュ孔を持ったかご本体を有するかご体と、
前記支持枠体に前記かご体を同心に貫通して配置され、前記支持枠体に固定される回転駆動源により回転駆動されたシャフトと、
前記かご本体の上方に位置するように前記シャフトに固定されて、被攪拌対象物を前記かご本体にその上方開口から強制的に流入させる羽根板を有する上羽根ユニットと、
前記かご本体内に位置するように前記シャフトに固定され、被攪拌対象物を前記かご本体外に強制的に流出させる羽根板を有する中間羽根ユニットと、
前記かご本体の下方に位置するように前記シャフトに固定され、前記かご本体外に流出された被攪拌対象物を更に下方に流動させる羽根板を有する下羽根ユニットと
を備えることを特徴とする攪拌装置。 - 前記支持枠体は、上支持板及び下支持板と3本の支柱とを有し、前記上支持板及び前記下支持板上の正三角形を形成する位置に前記支柱の両端が固定されて前記上支持板及び前記下支持板が平行に保たれて構成され、
前記シャフトは、前記正三角形の中心に前記支柱と平行に配置されている
ことを特徴とする請求項1記載の攪拌装置。 - 前記かご体は、前記かご本体の上端部を前記正三角形の中心と同心に位置出しして回転規制する上端規制部を有する
ことを特徴とする請求項2記載の攪拌装置。 - 前記かご体は、前記かご本体の下端部を前記下支持板上に前記正三角形の中心と同心に位置出しして支持する下端支持部を有する
ことを特徴とする請求項3記載の攪拌装置。 - 前記上支持板上に固定されて前記支持枠体に取り付けられ、前記シャフトが着脱自在に固定されて連結される回転出力軸を有する回転駆動源を更に備える
ことを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の攪拌装置。 - 前記支柱の各々に取り付けられ、前記支柱により囲まれる空間の周囲に生じる前記シャフトを中心とする前記被攪拌対象物の流れを規制するバッフル板を更に備える
ことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の攪拌装置。 - 前記上羽根ユニットは、前記羽根板の先端に固定されて横断面が前記シャフトを中心として同心円となるように配置された円筒を有する
ことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の攪拌装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008137078A JP2009279565A (ja) | 2008-05-26 | 2008-05-26 | 攪拌装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008137078A JP2009279565A (ja) | 2008-05-26 | 2008-05-26 | 攪拌装置 |
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ID=41450596
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JP2008137078A Withdrawn JP2009279565A (ja) | 2008-05-26 | 2008-05-26 | 攪拌装置 |
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JP (1) | JP2009279565A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013087303A (ja) * | 2011-10-14 | 2013-05-13 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 金属複合超微粒子の製造方法 |
CN103706270A (zh) * | 2013-12-17 | 2014-04-09 | 南通密炼捏合机械有限公司 | 粘稠液搅拌洗涤机 |
CN104096498A (zh) * | 2014-07-03 | 2014-10-15 | 宁国市瑞普密封件有限公司 | 一种新型粘合剂搅拌装置 |
CN114452853A (zh) * | 2022-01-19 | 2022-05-10 | 华筑绿建(北京)科技有限公司 | 一种纳米无机重组石材中纳米无机胶凝胶的制作方法及装置 |
-
2008
- 2008-05-26 JP JP2008137078A patent/JP2009279565A/ja not_active Withdrawn
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