JP2009279034A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009279034A
JP2009279034A JP2008131132A JP2008131132A JP2009279034A JP 2009279034 A JP2009279034 A JP 2009279034A JP 2008131132 A JP2008131132 A JP 2008131132A JP 2008131132 A JP2008131132 A JP 2008131132A JP 2009279034 A JP2009279034 A JP 2009279034A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
unit
signal
correlation
subject
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008131132A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Hosoi
勇治 細井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Original Assignee
Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Medical and Graphic Inc filed Critical Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Priority to JP2008131132A priority Critical patent/JP2009279034A/ja
Publication of JP2009279034A publication Critical patent/JP2009279034A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】3次以上の高調波成分をより高いS/N比で取得し、高分解能の画像を得る。
【解決手段】本発明の超音波診断装置Sは、超音波探触子2と、被検体内に超音波探触子2から第1超音波信号を送信するための送信部12と、超音波探触子2で超音波を受信するための受信部13と、受信部13で受信された第2超音波信号に基づいて被検体内の画像を形成する画像処理部15とを備える超音波診断装置において、受信部13の出力と予め設定された参照信号との相関処理を行うことによって3次以上の高調波成分を抽出する相関部14をさらに備え、前記超音波探触子2における受信素子を、圧電セラミックスと高分子とを有してなるコンポジット圧電体から構成し、相関部14をCCD原理に基づくアナログ積和演算デバイスから構成する。したがって、微弱な3次以上の高調波成分をより高いS/N比で取得でき、高い鮮鋭性(分解能)を有する画像を得ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、被検体内に第1超音波信号を送信し前記第1超音波信号に基づく前記被検体内から来た第2超音波信号を受信して前記第2超音波信号に基づいて前記被検体内の画像を形成する超音波診断装置に関し、特に、第1超音波信号の周波数を基本周波数とした場合に第2超音波信号の高調波成分に基づいて前記被検体内の画像を形成する超音波診断装置に関する。
超音波は、通常、16000Hz以上の音波をいい、非破壊、無害および略リアルタイムでその内部を調べることが可能なことから、欠陥の検査や疾患の診断等の様々な分野に応用されている。その一つに、被検体内を超音波で走査し、被検体内から来た超音波の反射波(エコー)から生成した受信信号に基づいて当該被検体内の内部状態を画像化する超音波診断装置がある。この超音波診断装置は、医療用では、他の医療用画像装置に較べて小型で安価であり、そしてX線等の放射線被爆が無く安全性が高いこと、また、ドップラ効果を応用した血流表示が可能であること等の様々な特長を有している。このため、超音波診断装置は、循環器系(例えば心臓の冠動脈等)、消化器系(例えば胃腸等)、内科系(例えば肝臓、膵臓および脾臓等)、泌尿器系(例えば腎臓および膀胱等)および産婦人科系等で広く利用されている。
この超音波診断装置には、被検体に対して超音波(超音波信号)を送受信する超音波探触子が用いられている。この超音波探触子は、圧電現象を利用することによって、送信の電気信号に基づいて機械振動して超音波(超音波信号)を発生し、被検体内部で音響インピーダンスの不整合によって生じる超音波(超音波信号)の反射波を受けて受信の電気信号を生成する複数の圧電素子を備え、これら複数の圧電素子が例えばアレイ状に2次元配列されて構成されている(例えば、特許文献1参照)。
また、近年では、超音波探触子から被検体内へ送信された超音波の周波数(基本周波数)成分ではなく、その高調波周波数成分によって被検体内の内部状態の画像を形成するハーモニックイメージング(Harmonic Imaging)技術が研究、開発されている。このハーモニックイメージング技術は、基本周波数成分のレベルに比較してサイドローブレベルが小さく、S/N比(signal to noise ratio)が良くなってコントラスト分解能が向上すること、周波数が高くなることによってビーム幅が細くなって横方向分解能が向上すること、近距離では音圧が小さくて音圧の変動が少ないために多重反射が抑制されること、および、焦点以遠の減衰が基本波並みであり高周波を基本波とする場合に較べて深速度を大きく取れること等の様々な利点を有している。
このハーモニックイメージング技術には、大別すると、フィルタ法と位相反転法(パルスインバージョン法)との2つの方法がある。前記フィルタ法は、高調波検出フィルタにより基本波成分と高調波成分とを分離し、高調波成分だけを抽出し、この高調波成分から超音波画像を生成する方法である。また、前記位相反転法は、同一方向に続けて互いに位相が反転している第1および第2送信信号を送信し、これら第1および第2送信信号に対応する第1および第2受信信号を加算することによって高調波成分を抽出し、この高調波成分から超音波画像を生成する方法である。第1および第2受信信号における基本波成分は、位相が反転しているが、高調波の例えば2次高調波成分は、同相となるため、第1および第2受信信号を加算することによってこの2次高調波成分が抽出される(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−088056号公報 特開2001−286472号公報
ところで、生体内での高調波の減衰率は振動数が増大するにつれ、加速度的に大きくなり、実用に耐える信号強度を得られるハーモニックイメージングには、前記のように2次高調波を利用しているのが実状である。
本発明の目的は、生体からの超音波反射信号から、高画質が期待できる3次以上の高調波を高いS/N比で抽出することで、高い鮮鋭性(分解能)を有する画像を得ることができる超音波診断装置を提供することである。
本発明の超音波診断装置は、超音波探触子と、被検体内に前記超音波探触子から第1超音波信号を送信するための送信部と、前記超音波探触子で超音波を受信するための受信部と、前記受信部で受信された、前記第1超音波信号の前記被検体内での反射による第2超音波信号の受信結果に基づいて前記被検体内の画像を形成する画像処理部とを備える超音波診断装置において、前記超音波探触子における受信素子は、圧電セラミックスと高分子とを有してなるコンポジット圧電体から成り、CCD原理に基づくアナログ積和演算デバイスを用いて、前記第2超音波信号として、前記受信部の出力と、前記被検体の診断部位および診断深度に応じて予め設定された参照信号との相関処理を行うことによって、前記受信部の出力の中から3次以上の高調波を抽出する相関部をさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記超音波探触子における受信素子が、たとえば送信される第1超音波信号の周波数をf0としたときに、f0/11以上、11・f0以下の広い受信帯域を有する圧電材料である圧電セラミックスと高分子とを有してなるコンポジット圧電体から成るとともに、CCD原理に基づくアナログ積和演算デバイスから成る相関部で、検出すべき3次以上の高調波の次数および前記被検体の診断部位および診断深度に応じて設定された参照信号を用いて、相関処理を行う。
したがって、より高いS/N比で3次以上の高調波成分を取得することが可能となり、高い鮮鋭性(分解能)を有する画像を得ることができる。
また、本発明の超音波診断装置では、前記相関部は、前記参照信号として、前記診断部位および診断深度から導かれる近似関数を用いて前記相関処理を行うことを特徴とする。
さらにまた、本発明の超音波診断装置は、前記診断部位および診断深度に応じて設定された複数の近似関数を記憶する参照信号記憶部をさらに備え、前記相関部は、前記診断部位および診断深度に応じて前記複数の近似関数から1つの近似関数を選択して前記相関処理を行うことを特徴とする。
この構成によれば、互いに異なる複数の近似関数が前記参照信号として参照信号記憶部に記憶され、相関部が、被検体の診断部位および診断深度に応じてこれら複数の近似関数から1つの近似関数を選択して相関処理を行うので、診断領域全体に亘ってより適切な近似関数が選択され、相関処理が行われる。このため、診断領域全体に亘って、より高いS/N比で高調波成分を取得することが可能となる。
また、本発明の超音波診断装置では、前記第1超音波信号は、周波数が時間経過に伴って変化するチャープ波であることを特徴とする。
この構成によれば、第1超音波信号が自然界に通常存在しないチャープ波であるので、その高調波成分を検出する場合に、ノイズ成分と区別し易い。このため、より高いSN比で高調波成分を取得することが可能となる。ここで、前記チャープ波の高周波部分の周波数は、高調波成分の周波数と重ならないように設定されることが好ましい。
また、好ましくは、前記参照信号は、その振幅がフォーカルポイント深度に応じて増減されていることを特徴とする。
さらにまた、好ましくは、前記超音波探触子における受信素子は、送信素子と同一であることを特徴とする。
本発明の超音波診断装置は、以上のように、超音波探触子における受信素子を広い受信帯域を有する圧電材料である圧電セラミックスと高分子とを有してなるコンポジット圧電体で構成するとともに、CCD原理に基づくアナログ積和演算デバイスから成り、検出すべき3次以上の高調波の次数および被検体の診断部位および診断深度に応じて設定された参照信号を用いて相関処理を行い、反射波から3次以上の高調波成分を抽出する相関部を設ける。
それゆえ、より高いS/N比で3次以上の高調波成分を取得することが可能となり、高い鮮鋭性(分解能)を有する画像を得ることができる。
以下、本発明に係る実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。また、本明細書において、適宜、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
図1は実施形態における超音波診断装置Sの外観構成を示す図であり、図2は実施形態における超音波診断装置Sの電気的な構成を示すブロック図である。超音波診断装置Sは、図1および図2に示すように、図略の生体等の被検体に対して超音波(第1超音波信号)を送信すると共に、この被検体で反射した超音波の反射波(エコー、第2超音波信号)を受信する超音波探触子2と、超音波探触子2とケーブル3を介して接続され、超音波探触子2へケーブル3を介して電気信号の送信信号を送信することによって超音波探触子2に被検体に対して第1超音波信号を送信させると共に、超音波探触子2で受信された被検体内からの反射波である第2超音波信号に基づいて、被検体内の内部状態を超音波画像として画像化する超音波診断装置本体1とを備えて構成される。
超音波診断装置本体1は、例えば、図2に示すように、操作入力部11と、送信部12と、受信部13と、相関部14と、画像処理部15と、表示部16と、制御部17と、参照信号記憶部18とを備えて構成されている。
操作入力部11は、例えば、診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータの入力や後述の参照信号の各重み付け係数g(n)を微調整する指示を受け付けるものであり、例えば、複数の入力スイッチを備えた操作パネルやキーボード等である。
送信部12は、制御部17の制御に従って、超音波探触子2へケーブル3を介して電気信号の送信信号を供給して超音波探触子2に第1超音波信号を発生させる回路である。第1超音波信号には、例えば、周波数を時間経過に伴って予め設定された割合で変化させるチャープ波が用いられる。前記変化は、後述の図5のように時間経過に伴って周波数が徐々に高くなるものと、徐々に低くなるものとのいずれであってもよい。
送信部12は、例えば、制御部17からの送信信号s(t)に応じて送信ビームを形成する送信ビームフォーマ回路122、および、送信ビームフォーマ回路122から後述の超音波探触子2の各圧電素子22を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成回路121等を備えて構成される(図4参照)。受信部13は、制御部17の制御に従って、超音波探触子2からケーブル3を介して電気信号の受信信号を受信する回路であり、この受信信号を相関部14へ出力する。受信部13は、例えば、受信信号を予め設定された所定の増幅率で増幅する増幅器等を備えて構成される。
相関部14は、後述するようにして、受信部13の出力と予め設定された参照信号との相関処理を行うことで、受信部13の出力から第2超音波信号を検出するものである。この参照信号は、第1超音波信号の周波数を基本周波数とした場合における検出すべき3次以上の高調波の次数および被検体の診断部位および診断深度から導かれる近似関数である。
参照信号記憶部18は、例えば、ROMあるいはEEPROM等の記憶素子を備えて構成され、被検体における複数の各診断部位および診断深度に対応した近似関数を前記参照信号として記憶するものである。そして、上記相関部14は、被検体の診断部位および診断深度に応じて、前記参照信号記憶部18に記憶されている複数の参照信号(近似関数)の中から1つの参照信号を選択して相関処理を行う。前記診断部位および診断深度は、例えば、操作入力部11から入力される。
タイミング発生部19は、超音波診断装置本体1の各部の動作タイミングを生成し、動作タイミングの必要な各部へ出力するものである。
画像処理部15は、制御部17の制御に従って、相関部14で相関処理された受信信号に基づいて被検体内の内部状態の画像(超音波画像)を生成する回路である。画像処理部15は、例えば、後述の各相関処理部50−1、50−2、50−3、・・・、50−nからの各出力y−1、y−2、y−3、・・・、y−nに対し遅延時間を補正する遅延補正部151、および、遅延補正部151の出力を整相加算する整相加算部152等を備えて構成される(図4参照)。
表示部16は、制御部17の制御に従って、画像処理部15で生成された被検体の超音波画像を表示する装置である。表示部16は、例えば、CRTディスプレイ、LCD、有機ELディスプレイおよびプラズマディスプレイ等の表示装置やプリンタ等の印刷装置等である。
制御部17は、例えば、マイクロプロセッサ、記憶素子およびその周辺回路等を備えて構成され、これら操作入力部11、送信部12、受信部13、相関部14、参照信号記憶部18、画像処理部15および表示部16を当該機能に応じてそれぞれ制御することによって超音波診断装置Sの全体制御を行う回路である。
図3は、超音波探触子(超音波プローブ)2の構造を示す図である。超音波探触子2は、被検体内に第1超音波信号を送信し、この第1超音波信号に対する被検体内からの反射波である第2超音波信号を受信する装置であって、例えば、図3(A)に示すように、圧電現象を利用することによって電気信号と超音波信号との間で相互に信号を変換することができる複数の圧電素子22を備えて構成されている。すなわち、複数の圧電素子22は、被検体内へ第1超音波信号を送信する場合では、超音波診断装置本体1の送信部12からケーブル3を介して入力された送信の電気信号を圧電現象を利用することによって第1超音波信号に変換して被検体内にこの第1超音波信号を送信し、そして、被検体内からの第2超音波信号を受信する場合では、圧電現象を利用することによってこの受信した第2超音波信号を電気信号に変換して受信信号をケーブル3を介して超音波診断装置本体1の受信部13へ出力する。超音波探触子2が被検体に当てられることによって、圧電素子22で生成された第1超音波信号が被検体内へ送信され、被検体内からの第2超音波信号が圧電素子22で受信される。
より具体的には、例えば、図3(B)に示すように、これら複数の圧電素子22のそれぞれは、導電線の信号線24と接続する導電材料から成る信号電極層222と、信号電極層222上に形成され、圧電材料から成る圧電層221と、圧電層221上に形成され、導電材料から成る接地電極層223とを備えて構成される。すなわち、これら複数の圧電素子22のそれぞれは、互いに対向する一対の第1および第2電極を備え、これら第1および第2電極間に、圧電材料から成る圧電部が形成されている。
注目すべきは、本実施形態に用いられる超音波探蝕子2における前記圧電層221が、図3(C)で示すようなコンポジット圧電体から成ることである。この圧電層221は、送信超音波(第1超音波信号)の周波数をf0とすると、f0/11以上、11・f0以下の帯域の超音波(第2超音波信号)を受信することができるが、これは、f0/11の周波数での受信音圧が、基本周波数f0での音圧の−6.5dB以上で受信可能であり、11・f0の周波数での受信音圧が、基本周波数f0での音圧の−7dB以上で受信可能であることを示している。この図3(C)で示すコンポジット圧電体は、例えば、特開2003―309297号公報に記載のコンポジット圧電体から成る。それによれば、圧電セラミックス221−1をダイシングして各柱状とし、その柱間の溝に高分子221−2を充填して成る。
本実施形態で用いることできるコンポジット圧電体における高分子成分としては、例えば、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系のものを用いることができるが、アクリル系、エポキシ系の樹脂は機械加工適性が高いため、より好ましく用いることができる。このとき、高分子中に気泡を分散し、高分子の嵩密度を0.6g/cm以下に低減した高分子を用いることもできる。
本実施形態に用いることができるコンポジット圧電体の圧電セラミックス成分としては、セラミックスに通常知られた方法で分極処理し、圧電性を有するようにしたセラミックスを意味するが、そのセラミックスとしては、PZT系セラミックス、PZNT単結晶、マグネシウム酸ニオブ酸チタン酸鉛(PMNT)単結晶、ニオブ酸鉛系セラミックス、チタン酸鉛系セラミックス、チタン酸ビスマス系セラミックスなどが、電機機械結合係数が高い材料として、特に好ましく用いることができる。
また、コンポジット圧電体は圧電セラミックスと高分子との複合化の形状により、1−3コンポジット、2−2コンポジット、0−3コンポジット、3−0コンポジットなどが知られているが、振動の方向などの使用条件から、前記図3(C)で示すような1−3コンポジットが好ましく用いられる。
このようなコンポジット圧電体から成る複数の圧電素子22は、一方向に配列され、1次元アレイ状に構成されてもよく、また、図3(A)に示すように、平面視にて互いに線形独立な2方向に、例えば、互いに直交する2方向にm行×n列で配列され、2次元アレイ状に構成されてもよい(m、nは、正の整数である)。図3(A)は、24個の圧電素子22−11〜22−46が、互いに直交する2方向に配列された2次元アレイを構成している例を示している。実際の超音波探触子では、例えば、圧電素子22が64×64の4096個であったり、また例えば圧電素子22が128×128の16900個であったり、多数の圧電素子22を備えていることは言うまでもない。
なお、本明細書において、前述のように、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。また、添え字のうちの左側の添え字は、行番号を示し、その右側の添え字は、列番号を示している。例えば、圧電素子22−23は、行番号2で列番号3の圧電素子22である。
これら複数の圧電素子22は、平板状の音響制動部材21の一方主面上に配置され、これら複数の圧電素子22上に音響整合層23が積層される。複数の圧電素子22は、クロストーク等の相互干渉を低減するために、互いに所定の隙間(溝、間隙、ギャップ)を空けて音響制動部材21上に配置される。なお、さらに相互干渉を低減するために、超音波を吸収する超音波吸収材がこの隙間に充填されることが好ましい。この超音波吸収材には、例えば、ポリイミド樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等が用いられる。
音響制動部材21は、超音波を吸収する材料から構成され、複数の圧電素子22から音響制動部材21方向へ放射される超音波を吸収するものである。音響制動部材21は、一般に、ダンパあるいはバッキング層とも呼ばれる。そして、各圧電素子22のそれぞれに接続する複数の信号線24(図3(A)では信号線24−11〜24−46)が音響制動部材21を貫通している。なお、各圧電素子22のそれぞれに接続する複数の接地線(アース線)は、図示が省略されているが、各圧電素子22の上面からそれぞれ引き出される。
音響整合層23は、圧電素子22の音響インピーダンスと被検体の音響インピーダンスとの整合をとる部材である。したがって、音響整合層23は、圧電素子22の音響インピーダンスと被検体の音響インピーダンスとの差が最も小さくなるように設定される。音響整合層23は、単層で構成されてもよく、あるいは、複数層で構成されてもよい。なお、図3(A)では、この音響整合層23の図示が省略されている。また、音響整合層23は、円弧状に膨出した形状とされ、被検体に向けて送信される超音波を収束する音響レンズの機能を兼用してもよく、また、このような音響レンズが音響整合層23上に積層されてもよい。
このような構成の超音波診断装置Sでは、例えば、操作入力部11から診断開始の指示が入力されると、制御部17の制御によって送信部12で電気信号の送信信号が生成される。この生成された電気信号の送信信号は、ケーブル3を介して超音波探触子2へ供給される。より具体的には、この電気信号の送信信号は、超音波探触子2における圧電素子22へ供給され、該圧電素子22がその厚さ方向に伸縮し、超音波振動する。この超音波振動によって、圧電素子22は、第1超音波信号を放射する。圧電素子22から音響制動部材21方向へ放射された第1超音波信号は、音響制動部材21によって吸収される。また、圧電素子22から音響整合層23方向へ放射された第1超音波信号は、音響整合層23を介して放射される。超音波探触子2が被検体に例えば当接されていると、これによって超音波探触子2から被検体に対して第1超音波信号が送信される。
なお、超音波探触子2は、被検体の表面上に当接して用いられてもよいし、被検体の内部に挿入して、例えば、生体の体腔内に挿入して用いられてもよい。
この被検体に対して送信された超音波は、被検体内部における音響インピーダンスが異なる1または複数の境界面で反射され、超音波の反射波(第2超音波信号)となる。この第2超音波信号には、送信された第1超音波信号の周波数(基本波の基本周波数)成分だけでなく、基本周波数の整数倍の高調波の周波数成分も含まれる。例えば、基本周波数の2倍、3倍および4倍等である。
ここで、圧電素子22は、前述のようなコンポジット圧電体で、第2超音波信号に含まれる周波数成分のうち、第1超音波信号の周波数をf0としたときに、f0/11以上、11・f0以下の広い受信帯域で機械的に振動し、その振動に応じた電気信号を出力する。
そして、該圧電素子22で取り出されたこの電気信号の受信信号は、ケーブル3を介して制御部17で制御される受信部13で受信される。受信部13は、この入力された受信信号を受信処理し、より具体的には、例えば増幅した後に相関部14へ出力する。そして、相関部14で相関処理を行うことで3次以上の高調波成分が取得され、画像処理部15へ出力される。
ここで、上述において、各圧電素子22から順次に超音波が被検体に向けて送信され、被検体で反射した第2超音波信号が複数の圧電素子22で受信される。
そして、画像処理部15は、制御部17の制御によって、受信部13で受信され相関部14で相関処理された受信信号に基づいて、送信から受信までの時間や受信強度等から被検体の超音波画像を生成し、表示部16は、制御部17の制御によって、画像処理部15で生成された被検体の超音波画像を表示する。
次に、相関処理に関し、より具体的に説明する。
図4は、相関処理の説明に当たって、実施形態にかかる超音波診断装置のより具体的な構成を示す図である。図5は、相関演算を説明するための図である。図6は、アナログ積和演算を説明するための図である。
アナログ信号をデジタル変換してから相関処理を行ったのでは、高調波成分が受信信号全体に占めるエネルギー量が微弱であるため、良質な超音波画像の形成に必要なダイナミックレンジが取れない。そのため、本実施形態における相関部14では、相関処理自体をアナログで行うものである。
具体的には、相関部14は、超音波探触子2の複数(n個)の圧電素子22ごとに複数の相関処理部50−1、50−2、50−3、・・・、50−nを備えて構成されており、各相関処理部50−1、50−2、50−3、・・・、50−nは、同様に構成されている。その一つについて説明すると、相関処理部50は、CCD原理に基づくアナログ積和演算を行うことによって受信部13の出力と参照信号との相関を演算する回路であり、例えば、サンプルホールド部51と、電荷転送部52と、重み設定部53と、デジタルアナログ乗算部54と、加算部55とを備えて構成される。
サンプルホールド部51は、タイミング発生部19からの動作タイミングに応じたサンプリング周期で、受信部13の出力を保持する回路である。サンプルホールド部51は、動作タイミングに応じたタイミングで、この保持した受信部13の出力に対応する電荷を電荷転送部52へ出力する。
電荷転送部52は、電荷を保持する複数の電荷保持部521−1、521−2、521−3、・・・、521−nを備えて構成されている。これら各電荷保持部521−1、521−2、521−3、・・・、521−nは、直列に接続されており、タイミング発生部19からの動作タイミングに応じたタイミングで自己の電荷保持部521で保持している電荷を順次に後段の電荷保持部521へ転送する。この点がCCD原理に基づいている。
デジタルアナログ乗算部54は、各電荷保持部521に対応して設けられた複数のデジタルアナログ乗算器(DA乗算器)541−1、541−2、541−3、・・・、541−nを備えて構成されている。DA乗算器541は、重み設定部53によって自機に設定されている重みで電荷保持部521からの出力値を乗算し(重み付けを行い)、この乗算結果を加算部55へ出力する。
重み設定部53は、参照信号記憶部18に記憶されている参照信号に基づいてデジタルアナログ乗算部54の各DA乗算器541−1、541−2、541−3、・・・、541−nに対し、重みを設定するものである。この重みは、操作入力部11の補正値入力部111から補正値が入力された場合には、この入力された補正値で補正される。
加算部55は、デジタルアナログ乗算部54の各DA乗算器541−1、541−2、541−3、・・・、541−nから入力された乗算結果を加算し、この加算結果を画像処理部15へ出力する回路である。
このような構成の相関部14(相関処理部50)では、次のように動作する。
アナログ相関処理では、CCDに用いられる電荷移送技術を用いて、2箇所以上の電荷を1つの容量素子にまとめあげることで加算を行い、これに対して1つの電荷を2分し、さらに2分することを繰り返すことで、1/2、1/4、1/8、1/16、・・・の電荷を用意し、乗数の2進表現に従い、取捨し、再度ひとつの電荷にまとめることで乗算を行うアナログ電荷積和遅延が行われる。この点が、アナログ積和演算である。ここで言う相関処理とは、2つの波形がどの程度似ているかを判定する処理であり、例えば、2つの数列xとyとがあった場合、次の式1で示されるzが大きいほど、2つの数列が似通っていることになる(通常、信号を検出すると図5のグラフのような急峻なピークを示す)。
z=Σx ・・・(1)
ただし、Σは、k=1からk=nまでの和を求める。
電荷転送部52の電荷保持部521の各ステージに蓄えられている電荷量Qkに参照信号(テンプレート)の対応する重み値を乗じ、和をとることで、ノイズの中に信号が存在するか否かを高いS/N比で計算することができる。
相関処理部50は、アナログ量である電荷量Qを用い、遅延、加算および乗算が可能なデバイスであり、これを用いることで、高分解能、高速かつ低消費電力に、相関処理などの演算処理が可能となる。実際のデバイスの構成としては、上述したようにCCD類似のデバイス形態となる。例えば、CCDでは、電荷移送を行う場合、ポテンシャル井戸の深さが転送方向に向かって深くなるように調節することによって行われる。図6(A)のように電荷を図上では左から右へ移動させていくことで信号の流れを制御する。加算を行う場合は、図6(B)に示すように、二つ以上のポテンシャル井戸が一つになるように、駆動電圧を制御する。乗算を行う場合は、例えば、一つのポテンシャル井戸を2分割するような駆動電圧を制御して(例えば上記加算器の逆)、電荷QをQ/2、Q/4、Q/8、Q/16、Q/32、Q/64、・・・というように分割し、それを乗数(デジタル値)のビットに応じて捨てたり残したりする。すなわち、ビットが0の場合には、捨て、ビットが1の場合には残す。その後に、残した電荷をすべて足し合わせることで、乗数Mが0≦M<1の乗算を行う。例えば、Q×0.36827(10進数)は、Q×0.01011110(2進数)となって、Q×(0+0/2+1/4+0/8+1/16+1/32+1/64+1/128+0/256)となる。これら絶対値電荷に加え、電荷量の正負を表す符号ビットを用いて積和演算を実現する。
また、相関処理とは、2つの波形がどの程度似ているかを判定する処理であり、例えば、上述したように、2つの数列xとyとがあった場合、上記式1で示されるzが判定基準の相関係数となる。
送信信号をs(t)とし、送信信号s(t)に雑音を含ませたものをz(t)とし、上記の式1からなる相関係数をzとすると、図5に波線で示すように、参照信号と受信信号とが重なる瞬間に急峻なピークが検出される。このピークが大きければ大きいほど、参照信号とよく類似した信号が受信されたことになる。ノイズ耐性を高めるためには、できるだけ冗長な、自然界に無い信号を送信信号(参照信号)s(t)に用いることが望ましい。このため、前記送信信号(参照信号)s(t)には、周波数が時間経過に伴って変化するチャープ波を用いる。
そして、実際の相関処理では、図4のように、受信部13が受信する連続信号s(t)を時間τでサンプリングホールドし、離散量f(t)、f(t−τ)、f(t−2τ)、f(t−3τ)、f(t−4τ)、・・・とする。これらに各々相当する重み係数g(1)〜g(n)をかけて総和をとることによって前記相関係数zを得ることができる(式2)。
z=Σf(t−kτ)g(k) ・・・(2)
ただし、Σは、k=1からk=nまでの和を求める。
この相関係数zがある閾値より大きい場合に、相関処理部50は、第2超音波信号の3次以上の高調波成分を該相関係数zに比例する強度で受信したとして、出力yとして画像処理部15へ出力する。画像処理部15では、この相関係数zから遅延時間や信号強度を求めて超音波画像を生成する。
例えば、3MHz〜5MHzのチャープ波を用いた送信信号を以下のようにする。
s(t)
=A・sin{2π[(f−B/2)t+(B/(2T))t]}・W(t)
・・・(3)
W(t)は、窓関数(本実施形態では例えばハミング窓を使用)であり、fは、チャープ波の中心周波数であり、Bは、チャープ波の掃引周波数であり、Tは、チャープ波の時間幅である。本実施形態においては、f=4MHz、B=2MHzとし、Tは、診断領域の面積により設定される。
相関処理によって検出する高調波の次数を3とすると、参照波形r(t)は、式4となる。
r(t)=f(d,3)・{s(t)}3 ・・・(4)
f(d、3)は、診断部位および診断深度によって決定される項であり、フォーカルポイントごとに用意された補正値入力部111の重み付けスライダ等によって、ユーザが出力画像を見つつ最適な値を選択してもよい。この関数r(t)を規定のサンプリング周波数でデジタル化したものが参照信号のg(1)〜g(n)に書き込まれる値として、診断部位および診断深度ごとに参照信号のデータとして参照信号記憶部18に記憶される。
制御部17がROIを基に指定するステアリング角度とフォーカルポイント深度とからビームフォーマの遅延が送信ビームフォーマ回路122で設定され、駆動信号生成回路121でPCMによって形成した上記チャープ波が、超音波探触子2の圧電素子22に印加され、電気音響変換(圧電現象)によって第1超音波信号が発生される。フォーカルポイントにて収束された超音波信号は、被検体内の組織界面で反射されるとともに音圧強度に依存した高調波が発生される。組織界面で反射し、被検体内を伝播した第2超音波信号は、超音波探触子2の圧電素子22によって受信され、受信部13で受信処理される。受信部13からの出力は、その受信波形をサンプルホールドすべく、各圧電素子22ごとに、サンプルホールド部51によって時間方向に離散化される。それらは、一定の動作タイミングのタイミング(制御クロック)によって、電荷転送部52に入力される。電荷転送部52では、x(1)〜x(n)のn段の電荷保持部521−1、521−2、521−3、・・・、521−nを持ち、動作タイイングごとにそれぞれの値が次の段に移動する。電荷転送部52の各電荷保持部521−1、521−2、521−3、・・・、521−nの各段x(1)〜x(n)は、それぞれ、保持する値を出力するDA乗算器541−1、541−2、541−3、・・・、541−nを有し、それぞれが対応するDA乗算器541へと接続されている。各DA乗算器541−1、541−2、541−3、・・・、541−nには、それぞれ相関処理のための重み係数g(1)〜g(n)が重み設定部53の設定によって保持されており、また、これら重み係数は、制御部17が重み設定部53を制御することで、書き換え可能とされている。制御部17は、検出するフォーカルポイント深度(診断部位および診断深度)等によって、最適な参照信号(テンプレート)のデータを参照信号記憶部18から選択し、重み設定部53を介して各DA乗算器541−1、541−2、541−3、・・・、541−nが保持する重み係数g(1)〜g(n)を書き込む。各DA乗算器541−1、541−2、541−3、・・・、541−nは、重み付け係数g(k)のビット数に比例する遅延を経て、x(k)×g(k)を出力し、これら出力が加算部55によって加算され、相関係数zが得られる。なお、添え字aは、超音波探触子2の複数の圧電素子22のうちのa番目の圧電素子22に関連していることを表している。超音波探触子2のアレイ状に配列された圧電素子22それぞれに対して相関係数zaが得られ、また相関係数zのピーク位置を基に遅延補正回路151で遅延補正を行った後、各圧電素子22の相関係数を整相加算回路152で整相加算することで、全体の相関係数z、すなわち相関処理された受信信号y(t)が得られ、これを基に超音波画像が形成される。
上述のように構成される超音波診断装置Sにおいて、以下に本願発明者の実験結果を説明する。先ず、コンポジット圧電体から成る圧電層221において、圧電セラミックス221−1構成用のセラミックスとしては、電気機械結合係数k33が80%で、嵩密度が7.8のPZT系セラミックスを用いた。そして、その圧電セラミックスを、厚みが1.00mmの板状にし、その圧電セラミックス板の一方の辺と平行に、ダイシングマシーンにて、100μmの幅のブレードで、200μmピッチで、深さが0.800mmの溝を形成した。次に前記方向に対して垂直方向に、前記と同様の設定で溝を形成し、100μm×100μm×800μmのセラミックスの角柱が複数本直立した構造のPZT系セラミックスを前記圧電セラミックス221−1として得た。
次に、イソペンタンが封入されたアクリロニトリル系共重合樹脂を上記PZTセラミックスに形成された溝の中に充填し、150℃で5分間熱処理することによって、内部に気泡が分散したアクリロニトリル系共重合樹脂を前記高分子221−2として、PZT系セラミックスとを一体化させた後、両面研磨機にて、過剰の樹脂とPZT系セラミックスとを取り除き、厚み調整を行って、前記図3(C)に示す構造で、厚みが0.60mm、PZT系セラミックスの1ユニットのサイズが前記100μm×100μmで、PZT系セラミックスの体積率が25%の1−3コンポジット圧電対を得た。なお、高分子成分の嵩密度は0.2、高分子成分と圧電セラミックとのコンポジット圧電体の嵩密度は2.1であった。
続いて、得られた1−3コンポジットの上面および下面に、前記信号電極層222および接地電極層223となる対向電極を形成する目的で、前記の1−3コンポジットにNiの無電解メッキを施し、さらに金のメッキを施すことにより、厚さ0.7μmのNiとその上の厚さ0.3μmの金とで構成される電極を形成した。その後、上記1−3コンポジットの四方を切断して所定サイズにした後、1kv/mmの直流電圧を100℃で印加して分極処理することによって、目的とする1−3コンポジット圧電体を得た。
そして、上記1−3コンポジット圧電体の周波数−インピーダンス特性をHP社製のインピーダンスアナライザー型番4194Aで測定したところ、縦振動(厚み振動)の共振周波数(f0)は4MHzであった。このように作成した圧電素子2を用いて、常法(例えば、改訂 医用超音波機器ハンドブック 社団法人 日本電子機械工業会 編集 出版 コロナ社の第2章および第3章参照)により超音波探触子2を作成した。
このように本実施形態の超音波診断装置Sでは、超音波探触子における受信素子を、たとえば送信される第1超音波信号の周波数をf0としたときに、f0/11以上、11・f0以下の広い受信帯域を有する圧電材料である圧電セラミックスと高分子とを有してなるコンポジット圧電体から構成するとともに、CCD原理に基づくアナログ積和演算デバイスから成る相関部14(相関処理部50)で、検出すべき3次以上の高調波の次数および被検体の診断部位および診断深度に応じて設定された参照信号を用いて、相関処理を行うので、より高いS/N比で3次以上の高調波成分を取得することが可能となり、高い鮮鋭性(分解能)を有する画像を得ることができる。
また、上述の超音波診断装置Sでは、前記診断部位および診断深度から導かれる互いに異なる複数の近似関数が参照信号として参照信号記憶部18に記憶され、相関部14が、被検体の診断部位および診断深度に応じてこれら複数の近似関数から1つの近似関数を選択して相関処理を行うので、診断領域全体に亘ってより適切な参照信号が選択され、相関処理が行われる。このため、診断領域全体に亘って、より高いS/N比で高調波成分を取得することが可能となる。
また、上述の超音波診断装置Sでは、第1超音波信号が自然界に通常存在しないチャープ波であるので、その高調波成分を検出する場合に、ノイズ成分と区別し易い。このため、より高いS/N比で高調波成分を取得することが可能となる。
また、上述の超音波診断装置Sでは、相関部14は、CCD原理に基づくアナログ積和演算装置を備えて構成される。このため、微弱な信号レベルである高調波成分でもより適切に相関処理を行うことが可能となる。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。特に、図3では、圧電素子22が超音波の送信と受信とに共用されたが、送信と受信とに個別の圧電素子が設けられてもよい。
実施形態における超音波診断装置の外観構成を示す図である。 実施形態における超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。 実施形態の超音波診断装置における超音波探触子の構成を示す断面図である。 相関処理の説明に当たって、実施形態にかかる超音波診断装置のより具体的な構成を示す図である。 相関演算を説明するための図である。 アナログ積和演算を説明するための図である。
符号の説明
S 超音波診断装置
T 治具
1 超音波診断装置本体
2 超音波探触子
14 相関部
18 参照信号記憶部
22 圧電素子
50 相関処理部
51 サンプルホールド部
52 電荷転送部
53 重み設定部
54 デジタルアナログ乗算器
55 加算部

Claims (6)

  1. 超音波探触子と、被検体内に前記超音波探触子から第1超音波信号を送信するための送信部と、前記超音波探触子で超音波を受信するための受信部と、前記受信部で受信された、前記第1超音波信号の前記被検体内での反射による第2超音波信号の受信結果に基づいて前記被検体内の画像を形成する画像処理部とを備える超音波診断装置において、
    前記超音波探触子における受信素子は、圧電セラミックスと高分子とを有してなるコンポジット圧電体から成り、
    CCD原理に基づくアナログ積和演算デバイスを用いて、前記第2超音波信号として、前記受信部の出力と、前記被検体の診断部位および診断深度に応じて予め設定された参照信号との相関処理を行うことによって、前記受信部の出力の中から3次以上の高調波を抽出する相関部をさらに備えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記相関部は、前記参照信号として、前記診断部位および診断深度から導かれる近似関数を用いて前記相関処理を行うことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記診断部位および診断深度に応じて設定された複数の近似関数を記憶する参照信号記憶部をさらに備え、
    前記相関部は、前記診断部位および診断深度に応じて前記複数の近似関数から1つの近似関数を選択して前記相関処理を行うことを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  4. 前記第1超音波信号は、周波数が時間経過に伴って変化するチャープ波であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  5. 前記参照信号は、その振幅がフォーカルポイント深度に応じて増減されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  6. 前記超音波探触子における受信素子は、送信素子と同一であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
JP2008131132A 2008-05-19 2008-05-19 超音波診断装置 Pending JP2009279034A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008131132A JP2009279034A (ja) 2008-05-19 2008-05-19 超音波診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008131132A JP2009279034A (ja) 2008-05-19 2008-05-19 超音波診断装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009279034A true JP2009279034A (ja) 2009-12-03

Family

ID=41450158

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008131132A Pending JP2009279034A (ja) 2008-05-19 2008-05-19 超音波診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009279034A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009279033A (ja) * 2008-05-19 2009-12-03 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 超音波診断装置
CN112951196A (zh) * 2014-09-05 2021-06-11 华盛顿大学 使用聚焦超声波产生超声强度阱以限制或移动物体的方法

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63233369A (ja) * 1986-10-16 1988-09-29 Olympus Optical Co Ltd 超音波診断用パルス圧縮装置
JPH04198789A (ja) * 1990-11-28 1992-07-20 Olympus Optical Co Ltd 超音波診断用パルス圧縮装置
JPH04341251A (ja) * 1991-05-20 1992-11-27 Olympus Optical Co Ltd 超音波診断装置
JPH05276409A (ja) * 1983-06-27 1993-10-22 Rca Corp 信号処理装置
JPH09187457A (ja) * 1996-01-12 1997-07-22 Ge Yokogawa Medical Syst Ltd 超音波撮像方法および装置
JPH10126266A (ja) * 1996-10-16 1998-05-15 G D S:Kk 電荷信号並列供給装置と、それを用いたフィルタリングadコンバータ
JP2001008933A (ja) * 1999-07-01 2001-01-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波送受信方法および超音波診断装置
JP2001286472A (ja) * 2000-04-10 2001-10-16 Toshiba Corp 超音波診断装置
JP2003265466A (ja) * 2002-03-12 2003-09-24 Olympus Optical Co Ltd 超音波診断装置
JP2005520592A (ja) * 2002-03-15 2005-07-14 アー.ヤー. アンゲルセン、ビョルン 対象物の多走査平面超音波イメージング

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05276409A (ja) * 1983-06-27 1993-10-22 Rca Corp 信号処理装置
JPS63233369A (ja) * 1986-10-16 1988-09-29 Olympus Optical Co Ltd 超音波診断用パルス圧縮装置
JPH04198789A (ja) * 1990-11-28 1992-07-20 Olympus Optical Co Ltd 超音波診断用パルス圧縮装置
JPH04341251A (ja) * 1991-05-20 1992-11-27 Olympus Optical Co Ltd 超音波診断装置
JPH09187457A (ja) * 1996-01-12 1997-07-22 Ge Yokogawa Medical Syst Ltd 超音波撮像方法および装置
JPH10126266A (ja) * 1996-10-16 1998-05-15 G D S:Kk 電荷信号並列供給装置と、それを用いたフィルタリングadコンバータ
JP2001008933A (ja) * 1999-07-01 2001-01-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波送受信方法および超音波診断装置
JP2001286472A (ja) * 2000-04-10 2001-10-16 Toshiba Corp 超音波診断装置
JP2003265466A (ja) * 2002-03-12 2003-09-24 Olympus Optical Co Ltd 超音波診断装置
JP2005520592A (ja) * 2002-03-15 2005-07-14 アー.ヤー. アンゲルセン、ビョルン 対象物の多走査平面超音波イメージング

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009279033A (ja) * 2008-05-19 2009-12-03 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 超音波診断装置
CN112951196A (zh) * 2014-09-05 2021-06-11 华盛顿大学 使用聚焦超声波产生超声强度阱以限制或移动物体的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012015680A (ja) 超音波プローブ及び超音波診断装置
JP5582139B2 (ja) 超音波探触子および超音波診断装置
Park et al. Design and fabrication of ultrasound linear array transducer based on polarization inversion technique
US9839411B2 (en) Ultrasound diagnostic apparatus probe having laminated piezoelectric layers oriented at different angles
JP2006051105A (ja) 超音波プローブ及び生体情報計測システム
JP2012257017A (ja) 超音波プローブ
JP4910999B2 (ja) 超音波探触子および超音波診断装置
JP2009279034A (ja) 超音波診断装置
JP5146101B2 (ja) 超音波診断装置
JP5541182B2 (ja) 超音波診断装置
JP4911000B2 (ja) 超音波探触子および超音波診断装置
JP5083030B2 (ja) 超音波診断装置
JP2009273833A (ja) 超音波診断装置
JP5917718B2 (ja) 超音波診断装置
JP5472289B2 (ja) 超音波診断装置
JP2010142450A (ja) 超音波診断装置
JP5682762B2 (ja) 圧電デバイスおよび超音波探触子
JP2010213965A (ja) 超音波画像診断装置
JP2009273834A (ja) 超音波診断装置
JP5092890B2 (ja) 超音波診断装置
JP2011010793A (ja) 超音波画像診断装置
JP5299128B2 (ja) 超音波探触子、超音波診断装置
WO2010010822A1 (ja) 超音波診断装置
JP2011010916A (ja) 超音波診断装置
Shabanimotlagh et al. The role of sub-dicing in the acoustical design of an ultrasound matrix transducer for carotid arteries imaging

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20110120

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120724

A521 Written amendment

Effective date: 20120907

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130416

A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20130418

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712