JPH05276409A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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JPH05276409A
JPH05276409A JP3098134A JP9813491A JPH05276409A JP H05276409 A JPH05276409 A JP H05276409A JP 3098134 A JP3098134 A JP 3098134A JP 9813491 A JP9813491 A JP 9813491A JP H05276409 A JPH05276409 A JP H05276409A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空間周波数または非空間周波数の信号源から
の信号を周波数スペクトル分解して得られる信号を、実
時間で合成して効率的に確実に複合信号を得る。 【構成】 対象とする最高周波数がf0 以下の時間信号
の(1次元または多次元の)情報成分の周波数スペクト
ルを実時間で分解し、また分解して得られた周波数スペ
クトルから上記の如き時間信号を実時間で合成する場合
に、パイプライン構体1a、1bを使用して行なう。こ
の様なパイプライン構体は時間信号によって決定される
テレビジョン画像の2次元空間周波数の画像処理に特に
適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は信号の合成を行う信号
処理装置に関する。すなわち、この発明の信号処理装置
は、処理対象とする最高周波数がfo より高くない与え
られた時間(temporal)信号の(1つ以上の次
元を持つ)情報成分の周波数スペクトルの実時間(但
し、装置の入出力間に不可避的な固有の時間遅延を伴
う)分解するシステムと関連して使用されるもので、そ
の分解された周波数スペクトルからのそのような時間信
号の実時間(但し、装置の入出力間に不可避的な固有の
時間遅延を伴う)合成にパイプライン構体を用いるもの
である。なお、この明細書中では、上記の様に装置、た
とえばパイプライン構体など、への信号の入力とそれか
らの出力との間にその装置に固有の不可避的な時間的遅
延を伴なう場合の実時間処理(信号の分解や合成など)
を、単に実時間処理ということにする。この発明は時間
的(temporal)映像信号で画定されるテレビジ
ョン画像の2次元空間周波数の実時間画像処理に特に適
しているが、これに限定されない。
【0002】
【従来技術の説明】人間の視覚系の動作の模式(モデ
ル)を作ることについては多くの研究が行われて来た
が、人の視覚系は空間周波数情報を多数の連接重畳する
空間周波数帯域に分割することにより、発光画像の原始
的空間周波数分解を算定するらしいことが判っている。
各帯域はほぼ1オクターブの幅を持ち、各帯域の中心周
波数はその両隣とほぼ2倍の割合で異っている。研究に
よると人の視覚系の空間周波数範囲は0.5〜60サイ
クル/度に亘って約7つの帯域または「チャンネル」が
あることが判る。これらの発見の重要なことは、人の視
覚系が他の空間周波数情報から2倍以上離れた空間周波
数情報を無関係に処理することである。
【0003】また人の視覚系で起る空間周波数の処理が
空間的に局在化されていることも判っている。従って各
空間周波数チャンネル内の信号は画像の小さい部分領域
に亘って算定され、その部分領域が互いに重なって特定
の周波数でほぼ2サイクルの幅を持っている。テストパ
タンとして正弦波の格子像をも用いると、この像に対す
る閾値コントラスト対感度関数が、その像の空間周波数
が増すに従って速やかにロールオフすることが判る。す
なわち、空間周波数が高ければ高いコントラスト(30
サイクル/度で約20%)が必要であるが、空間周波数
が低くなると必要なコントラストも比較的低くなる(3
サイクル/度で約0.2%)。
【0004】閾値以上の正弦波格子像のコントラストの
変化を検知する人の視覚系の能力も空間周波数が高いと
きより低いときの方がよいことが判っている。詳言すれ
ば、平均的人間は、時間について75%の変化するコン
トラストを正しく弁別するには、3サイクル/度の正弦
波格子のときはほぼ12%のコントラスト変化を要し、
30サイクル/度の格子では30%のコントラスト変化
を要する。
【0005】人の視覚系に関する上述の性質を知ってい
るバート博士(Dr。PeterJ.Burt)は、画
像の2次元空間周波数を複数の各別の空間周波数帯に分
解するため電算機による非実時間の算法(以後「バート
のピラミッド」と呼ぶ)を開発した。各空間周波数帯
(最低の空間周波数帯を除く)の幅は1オクターブが望
ましい。従って画像の処理対象とする最高空間周波数が
o より高くなければ、その最高空間周波数帯はfo
2からfo までの(中心周波数が3fo /4の)オクタ
ーブに跨がり、この最高周波数帯の次の帯域はfo /4
からfo /2までの(中心周波数が3fo /8の)オク
ターブに跨がる。以下同様である。
【0006】バート博士著または共著で、バートのピラ
ミッドの種々の観点を詳細に記載した文献の次のリスト
を引用する。アイ・イー・イー・イー・トランザクショ
ンズ・オン・システムズ・マン・アンド・サイバネテイ
クス(IEEE Transactions on S
ystems,Man,and Cybernetic
s)1981年12月発行第SMC−11巻第12行第
802〜809頁、バート等著「共働位階計算による画
像領域特性の細分化と推定(Segmentation
and Estimation of Image
Region Properties Through
Cooperative Hierarchial
Cmputation)」。アイ・イー・イー・イー・
トランザクションズ・オン・コミユニケーションズ(I
EEE Transactions on Commu
nications)1983年4月発行第COM−3
1巻第4号第532〜340頁、バート等著「コンパク
トな画像コードとしてのラプラスのピラミッド(The
Laplacian Pyramid as a C
ompact Image Code)」。
【0007】コンピュータ・ビジョン・グラフイックス
・アンド・イメージ・プロセシング(Computer
Vision Graphics,and Imag
eProcessing)1983年第21号第368
〜382頁、バート著「局部画像特性を推定するための
高速算法(Fast Algorithms for
Estimating Local Image Pr
operties)」。コンピュータ・グラフイックス
・アンド・イメージ・プロセシング(Computer
Graphics and Image Proce
ssing)1980年第14号第271〜280号、
バート著「6角形に抽出された2進画像を符号化するた
めのツリーとピラミッド構体(Tree and Py
ramid Structures for Codi
ng HexagonallySampled Bin
ary Images)」。エス・ピー・アイ・イー
(SPIE)第360号第114〜124頁、バート著
「運動と組織の解析に応用し得る局部画像特性のピラミ
ッド準拠抽出(Pyramid−dased Extr
action of Local ImageFeat
ures with Applications to
Motion and Texture Analy
sis)」。
【0008】コンピュータ・グラフイックス・アンド・
イメージ・プロセシング(Computer Grap
hics and Image Processin
g)1981年第16号第20〜51頁、バート著「画
像処理用高速濾波器変換(Fast Filter T
ransforms for Image Proce
ssing)」。レンセラ(Rensselaer)工
科大学電気電算機システム工学部画像処理研究所198
3年6月発行、バート等著「画像モザイクに応用される
多分解スプライン(A Multiresolutio
n Spline with Application
s to Image Mosaics)」。レンセラ
工科大学電気電算機システム工学部画像処理研究所19
82年7月発行、バート著「高能率計算用構体としての
ピラミッド(The Pyramidasa Stru
cture for Efficient Compu
tation)」。
【0009】バートのピラミッド算法は特殊なサンプリ
ング法を用いて比較的高解像度の原画像をN個の位階の
(Nは複数の整数)各別の成分画像(それぞれ原画像の
空間周波数の異るオクターブで構成されるラプラス画
像)と残余のガウス画像(最低オクターブの成分ラプラ
ス画像の全空間周波数を含む)に分解するもので、その
「ピラミッド」という用語は各成分画像の各位階の空間
周波数とサンプル密度が最高オクターブの成分画像から
最低オクターブの成分画像に進むほど連続的に低下する
ことに関係している。
【0010】このバートのピラミッド算法の第1の利点
は、もとの高解像度の画像をエーリアシングによる擬似
空間周波数の導入なく成分画像と残留画像から合成し得
ることであり、第2の利点は、成分画像の各位階の1オ
クターブの空間周波数帯域幅が上述の人の視覚系の特性
に合うことである。これによって成分画像の各位階のそ
れぞれの空間周波数を、それぞれ異る独立の方法(すな
わち他のすべての成分画像を著しく害する1つの成分画
像の信号処理を全くせずに)選択的に処理または改変し
て、その処理された成分画像から引出された合成画像に
その他の若干の所要効果を生ずると共にこれを増強する
ことが可能になる。この所要の効果の1例が上記論文
「画像モザイクに応用される多分解スプライン」に詳述
された多分解スプライン技法である。
【0011】バートのピラミッド算法は今まで一般用デ
ジタル電算機により非実時間で実行されて来た。原画像
の各画素サンプルのレベルは電算機の各アドレス位置に
記憶された多ビット(例えば8ビット)数で表される。
例えば2つの次元のそれぞれが29 =512の画素サン
プルで構成された比較的高解像度の2次元の原画像は、
その原画像を構成する各画素サンプルのレベルを表わす
多ビット数のそれぞれを記憶する記憶位置が218=26
2144の大型記憶装置を要する。
【0012】記憶位置に記憶された原画像はバートのピ
ラミッド算法に従ってデジタル電算機で処理することが
できる。この処理は所定の核重み関数(カーネル・ファ
ンクション)による画素サンプルのたたみ込み、サンプ
ルの減殺、内挿によるサンプルの拡張、サンプルの減算
のような段階の反復実施がら成っている。核関数(1次
元またはそれ以上)の大きさは全画像の各次元の大きさ
に比較して(画素の数からして)小さい。画素の部分領
域すなわちウインドー(大きさは核関数と等しく、各画
素の周りに順次対称的に配置されている)に核重み関数
を乗じ、たたみ込み演算で合計する。
【0013】核重み関数はたたみ込まれる画像の多次元
空間周波数の低域濾波器として動作するように選ばれ
る。核関数により各次元に与えられる低域濾波器特性の
公称「遮断周波数」(濾波器技術では「コーナー周波
数」または「プレーク周波数」としても知られている)
は、たたみ込まれる信号のその次元の問題の最高周波数
の実質的1/2になるように選ばれる。この低域濾波器
特性は与えられた遮断周波数で「ブリック・ウオール」
ロールオフを持つ必要はないが、比較的漸進的ロールオ
フを持つことがあり、この場合公称遮断周波数は漸進的
ロールオフの予め選ばれたある減衰の値(例えば3d
B)が生ずる周波数として定義される。
【0014】バートのピラミッドは漸進的ロールオフ低
域濾波器特性によって生ずる擬似周波数のエーリアシン
グによる導入を本来補償するから、さらに緩かなロール
オフ特性を持つ濾波器を用いることができる。たたみ込
まれた画像は、たたみ込まれた画素を1つおきに遂次考
えられる画像の各次元において実効上抜き取ることによ
りデシメート(縮小、便宜上以下では間引きという)さ
れ、これによってその各次元におけるたたみ込まれた画
像の画素数が1/2だけ減じられる。画像は通常2次元
画像であるから、たたみ込まれて間引きされた画像はそ
の間引き前の画像に含まれる画素の数の僅か1/4で構
成されている。このたたみ込まれて間引きされた画像
(これをガウスの画像と呼ぶ)は第2の記憶装置に記憶
される。
【0015】記憶された原画像の画素サンプルから始ま
って、上述のたたみ込み間引き(convolutio
n−dacimation)手順がN回(Nは複数整
数、すてわち2または2より大きな任意の整数)反復さ
れ、もとの高解像度の画像と解像度の低下したN個のガ
ウスの追加画像の位階ピラミッドから成る(N+1)個
の画像を生ずる。ここで各追加画像の各次元の画素サン
プルの数(サンプル密度)はその直前の画像の各次元の
画素サンプル数の僅か1/2である。もとの高解像度の
記憶画像をG0 で表わすと、記憶されたN個の追加画像
の位階はそれぞれG1 ないしGN で表わされ、これらN
個の追加画像の画素サンプルの遂次減少する数がN個の
記憶装置にそれぞれ各別に記憶される。従って記憶され
た原画像を加えると合計(N+1)個の記憶装置があ
る。
【0016】バートのピラミッド算法の非実時間実行に
よると、次の演算手順によって各次元の各記憶G1 画素
サンプル対の間に内挿値の追加サンプルが発生され、こ
れによって低下した記憶画像G1 のサンプル密度がもと
の記憶画像G0 のサンプル密度まで拡大される。この拡
大画像G1 の各画素サンプルのデジタル値を、次に原画
像G0 の対応する画像サンプルの記憶デジタル値から差
引いて、差画像(ラプラスの画像として知られる)を生
成する。原画像G0 と同じサンプル密度を持つこのラプ
ラスの画像(L0 で表わす)は、f0 /2からf0 まで
のオクターブ内の原画像に含まれる空間周波数と、しば
しばG1 画像の低下したサンプル密度の導出と、原画像
0 のそれにサンプル密度を拡大するときに生ずる内挿
値サンプルの導入に用いられた間引き段階によりそれぞ
れ生ずる情報の損失に対応する小さい低空間周波数誤差
補償成分とからなる。このラプラスの画像L0 は次に
(N+1)個のピラミッド記憶装置の第1番目のものに
原画像に代って記憶される。
【0017】同様にしてこの手順を反復することによ
り、追加の(N−1)個のラプラスの画像L1 ないしL
N-1 から成る位階が導出され、ガウスの画像G1 ないし
N-1が記憶されている追加の(N−1)個の記憶装置
の各対応するものに書込まれる(これによって記憶装置
内のガウスの画像G1 ないしGN-1 が置換される)。ガ
ウスの画像GN (サンプル密度最低)はその対応する記
憶装置でラプラスの画像と置換されず、原画像に含まれ
た最低空間周波数(すなわちLN-1 オクターブ未満のも
の)で構成されるガウスの残像としてその記憶装置に残
る。
【0018】バートのピラミッド算法によると、記憶さ
れた残像GN を画像LN-1 のサンプル密度に拡大し、こ
れを記憶されたラプラスの画像LN-1 に加えて和画像を
作り、さらにこの和画像を拡大してラプラスの画像L
N-2 に加えるという手順を、全ラプラスの画像の和と残
像とによってもとの高解像度の画像が合成されるまで行
う反復演算法により、エーリアシングなく原画像を回復
することができる。また、1個以上の原画像をN個のラ
プラス画像とガウス残像に分解した後、これから完全な
高解像度の画像を合成する前に、任意所要の特殊画像処
理または改変段階(例えばスプライニング)を導入する
こともできる。
【0019】電算機処理によるバートのピラミッド算法
の非実時間実行は固定画像情報の処理には有効である
が、時間的に連続変化し得る遂次発生画像の列(例えば
テレビジョン画像の連続映像フレーム)の分解には適用
できない。このような時間的に変化する遂次発生画像の
分解には、この発明によって与えられるようなバートの
ピラミッド算法の実時間実行を必要とする。
【0020】
【発明の概要】詳言すれば、この発明は与えられた時間
(temporal)信号の情報成分の周波数スペクト
ルを実時間で分解するためにパイプライン構成を用いた
信号処理装置に関連して使用するに適した信号合成のた
めの処理装置に関するものである。その周波数スペクト
ル中の処理対象である(関心のある)最高周波数はf0
であり、またその与えられた時間信号の情報成分は次元
数の与えられた情報に対応する。この装置は序数順に並
べられたN個の各別のサンプルされた信号の群(セッ
ト)の中継手段(Nは複数整数、すなわち2または2よ
り大きな整数)を含み、その各中継手段が第1および第
2の入力端子と第1および第2の出力端子を有する。
【0021】この手段群の第1の中継手段の第1の入力
端子は与えられた時間信号を受信するように結合され、
第2ないし第Nの中継手段の各第1の入力はそれぞれの
直前の中継手段の各第1の出力端子に結合されて、第2
ないし第Nの各中継手段がその信号をそれぞれの直後の
各中継手段に送るようになっている。また各中継手段の
第2の入力端子は各別のサンプリングクロック信号を受
信するように結合され、この構成によって各中継手段は
その第1および第2の出力端子にそれに印加されたクロ
ック信号のサンプリング周波数に等しい周波数で信号を
発生する。
【0022】さらに各中継手段は、その第1の入力端子
と第1の出力端子の間で、その第1の入力端子に印加さ
れた信号の情報成分に対する低域通過伝達関数を呈す
る。この各中継手段の低域通過伝達関数はその中継手段
の第2の入力に印加されたクロック信号のサンプリング
周波数の直接関数(独立変数の値が増大(または減少)
するとき従続変数の値が増大(または減少する形の関数
を意味する)すなわち単調関数である公称遮断周波数を
有する。その中継手段群の第1の中継手段の第2の入力
端子に印加されるクロック信号は、(a)f0 の2倍
で、(b)上記情報成分にその第1の中継手段の低域通
過伝達関数に対するf0 未満の公称遮断周波数を与える
ようなサンプリング周波数を有する。
【0023】またその手段群の第2ないし第Nの中継手
段の各第2の入力端子に印加されるクロック信号は、
(a)それぞれの中継手段の直前の中継手段の第2の入
力端子に印加されるクロック周波数より低く、(b)そ
の第1の入力端子に印加された情報成分の最高周波数の
2倍に少なくとも等しく、(c)その直前の中継手段の
公称遮断周波数より低い公称遮断周波数をその低域通過
伝達関数に与えるようなサンプリング周波数を有する。
各中継手段の第2の出力端子に引出された信号は、その
第1の入力端子に印加される情報成分とその第1の出力
端子に引出される情報成分の直接関数との差に対応す
る。
【0024】この発明の信号処理装置により処理された
与えられた時間信号の情報成分は、例えば2次元のそれ
ぞれにおいて直線的に走査されたテレビジョン画像の連
続フレームのそれぞれの2次元空間周波数成分に対応す
ることもあるが、これに限らない。一般にこの発明の関
連する技術は空間周波数または非空間周波数の信号源か
らその信号源の特性に関係なく1またはそれ以上の次元
で引出された信号の周波数スペクトルの分解に有用で、
従って、例えばテレビジョン画像のような2次元の視覚
画像源の上に、音声、レーダ、地震記録計、ロボット等
の信号源から引出される1次元、2次元、3次元または
それ以上の多次元の複合信号の分解に有用である。しか
し、この発明はパイプライン構成を用い、分解された信
号群に応じてその複合信号を実時間で合成する信号処理
装置を対象としたものである。
【0025】
【推奨実施例の説明】図1において、序数順に並べられ
た1群の抽出信号(サンプルされた信号)中継手段10
0−1ないし100−N(Nは複数整数)はそれぞれ2
つの入力端子と2つの出力端子を有し、情報を画定する
与えられた時間(temporal)信号G0 が第1の
中継手段100−1の2つの入力端子の第1のものに入
力として印加される。時間信号G0 は(音声または映像
信号のような)連続アナログ信号またはサンプリングさ
れたアナログ信号とすることができるが、後者の場合、
各サンプルレベルを直接振幅レベルで表わすことも(す
なわち時間信号G0 を中継手段100−1の第1の入力
端子に印加する前に図1にないアナログ・デジタル変換
器に各サンプルの振幅レベルを通すことにより)間接的
にデジタル数で表わすこともできる。G0 の周波数スペ
クトルは0(すなわち直流)から周波数f0 までの範囲
(すなわち与えられた次元数の情報に対応する処理対象
である全周波数を含む範囲)を含んでいる。換言すれば
0 はf0 より高い周波数を含まない予め濾波された信
号である。
【0026】この場合、中継手段100−1のクロック
周波数2f0 はf0 の周波数成分全部に対するナイキス
ト規準を満足する。しかし、G0 は、f0 より高い対象
外の若干の周波数成分を含むこともある。この後者の場
合はナイキスト規準が満足されず、若干のエーリアシン
グが起るが、実際の観点から見ると、このようなエーリ
アシングは好ましくないが、(大き過ぎない限り)許容
し得ることも多い。
【0027】図1において、他の各中継手段100−2
‥‥100−Nの第1の入力端子はその直前の各中継手
段の2つの出力端子の第1のものに結合されている。す
なわち、信号中継手段100−1の第1の出力端子が中
継手段100−2の第1の入力端子に、中継端子100
−2の第1の出力端子が図示されない中継手段100−
3の第1の入力端子に結合され、‥‥同様に図示のない
中継手段100−(N−1)の第1の出力端子が中継手
段100−Nの第1の入力端子に結合されている。この
ようにして図1に示す信号処理装置は中継手段群の各中
継手段の相互結合にパンプライン構成を用いている。
【0028】各中継手段100−1、‥‥100−Nの
2つの入力端子の第2のものには各別のサンプリング周
波数クロックが印加される。詳言すれば、中継手段10
0−1はその第2の入力としてサンプリング周波数クロ
ックCL1 が印加され、中継手段100−2はその第2
の入力としてサンプリング周波数クロックCL2 が印加
され、‥‥中継手段100−Nはその第2の入力として
サンプリング周波数クロックCLN が印加される。各ク
ロック周波数の相互に対する相互値CL1 、CL2 ‥‥
CLN は図1に示すように拘束されており、この拘束の
意味を次に詳述する。また図1では、中継手段100−
1はその第2の出力端子に第2の出力信号L0 を引出
し、同様に他の中継手段100−2‥‥100−Nはそ
れぞれその第2の出力端子に第2の出力信号L1 、‥‥
N-1 を引出す。
【0029】この各中継手段100−1、‥‥100−
Nはその特殊内部構造に関係なくそれぞれの第1の入力
端子と第1の出力端子の間にその第1の入力端子に印加
された入力信号の情報成分の周波数スペクトルに対する
低域通過伝達関数を呈するブラックボックスと見ること
ができる。またこの各中継手段100−1、100−
2、100−Nの低域通過伝達関数は、その第2の入力
端子に印加されるサンプリング周波数の直接関数である
公称遮断周波数を持つロールオフを有する。上述のよう
に、バートのピラミッドの場合はそのロールオフが「ブ
リック・ウオール」でなく漸進的である。
【0030】詳言すれば、中継手段100−1はその第
1の入力端子に上述の入力信号G0を印加されるが、そ
のG0 の周波数スペクトルの中の処理対象である最高周
波数はf0 より高くない。また中継手段100−1の第
2の入力端子に印加されるサンプリングクロックの周波
数CL1 は2f0 に等しい(すなわちG0 の周波数スペ
クトル内の処理対象である全周波数に対してナイキスト
規準を満足する周波数を有する)。
【0031】この条件で、中継手段100−1の第1の
入力端子と第1の出力端子の間の低域通過伝達関数は、
0 の周波数スペクトル内のf1 より大きくない(但し
1<f0 )周波数だけが中継手段100−1の第1の
出力端子に通過するようになっており、これによって中
継手段100−1の第1の出力端子には本来G0 の周波
数スペクトルの下部で構成される(その低域通過伝達関
数の特定の特性で決まる)周波数スペクトルを有する出
力信号G1 が引出される。この信号G1 は次に中継手段
100−2の第1の入力端子に入力として印加される。
【0032】図1に示すように、(中継手段100−2
の第2の入力端子に印加される)サンプリング周波数は
2f0 (クロックCL1 のサンプリング周波数)より低
いが、少くとも2f1 (G1 の周波数スペクトルの最高
周波数f1 の2倍)に等しい。従ってクロックCL2
サンプリング周波数は、中継手段100−1の第1の入
力端子に印加されるG0 の周波数スペクトル内に存在し
ている可能性のある処理対象である最高周波数f0 に対
するナイキスト規準を満足するほど充分高くはないが、
その直後の中継手段100−2の第1の入力端子に印加
されるG1 の周波数スペクトルに対するナイキスト規準
を満足するにはなお充分である。この関係の形式(中継
手段の正規の位置が高いほど、その中継手段の第2の入
力端子に印加されるクロックのサンプリング周波数が低
くなる)が一般に適用される。
【0033】詳言すると、中継手段100−2、‥‥1
00−Nのそれぞれの第2の入力端子に印加されるクロ
ックのサンプリング周波数は、(a)その中継手段の直
前の中継手段の第2の入力端子に印加されるクロックよ
り低く、(b)その第1の入力端子に印加される信号の
情報成分の最高周波数の2倍に少なくとも等しく、
(c)その低域通過伝達関数に対する公称遮断周波数を
その直前の中継手段のそれより低い値に低減する。従っ
て中継手段100−2の第2の出力端子に生ずる信号G
2 の最高周波数f2 はf1 より低く、‥‥最後に、(中
継手段100−Nの出力端子に生ずる)信号GN の周波
数スペクトルの最高周波数fN は(中継手段100−N
の直前の図示されない中継手段の第1の出力端子に現れ
て中継手段100−Nの第1の入力端子に印加される)
信号GN-1 の周波数スペクトルの周波数fN-1 より低
い。
【0034】再び中継手段100−1、‥‥100−N
のそれぞれをブラックボックスと見ると、各中継手段1
00−1、‥‥100−Nの第2の出力端子に引出され
る各出力信号L0 、‥‥LN-1 はその中継手段の第1の
入力端子に印加される信号の情報成分とその中継手段の
第1の出力端子に引出される信号の情報成分の直接関数
との差に対応する。従って図1に示すようにL0 は差G
0 −g(G1 )に等しい(または少くともそれに対応す
る)。但しg(G1 )は、G1 自体がG1 のある特定の
直接関数である。同様にして、L1 がG1 −g(G2
に等しく、(または少くともそれに対応し)、‥‥L
N-1 がGN-1 −g(GN )に等しい(または少くともそ
れに対応する)。
【0035】一般に各サンプリングクロック周波数
0 、‥‥fN-1 の相対値に対する唯一の制限は図1に
示す通りであるが、普通は各中継手段100−1、‥‥
100−Nの第2の入力端子に印加されるサンプリング
クロック周波数の値を、各比CL2 /CL1 、CL3
CL2 ‥‥CLN /CLN-1 が1/2(または分解され
る信号の情報成分の次元数に従って1/2の整数乗)に
等しくなるように指定するのが便利である。
【0036】これによって、もとの信号G0 の周波数ス
ペクトルの分解出力がラプラスの成分信号L0 、‥‥L
N-1 の各別の並列周波数通過帯域に分割され、(サンプ
リング密度の低下によって生ずる信号情報の損失または
擬似エーリアシング周波数成分の追加によるすべてのサ
ンプリングク誤差を無視すると)それぞれの帯域幅が情
報成分の各次元に対して1オクターブで、その特定のオ
クターブ内に入る原信号G0 の周波数スペクトル内にあ
る周波数しか含まない。このとき最低オクターブのラプ
ラス成分信号LN-1 より低い原信号G0 の周波数スペク
トルの周波数は分解出力の残留ガウス信号GN に含まれ
る。
【0037】一般にNは2またはそれ以上の任意の所定
値を持つ複数整数であるが、そのNの所定値が比較的小
さくても、原信号G0 の周波数スペクトルの各次元にお
ける問題の全周波数を充分高い解像度で充分分解し得る
ような形式の情報がある。例えば、可視像の場合はNの
値が7で充分なことがしばしば見られ、この場合残留信
号GN の各次元の周波数が原信号の周波数スペクトルG
0 の、処理対象最高周波数f0 の1/128(1/
7 )より低い。
【0038】図2は図1のパイプライン群の各抽出信号
中継手段100−1、‥‥100−Nの第1種のデジタ
ル実施例を一般化形式で示す。図において中継手段群1
00−1、‥‥100−(N−1)中の任意の1つの第
1種の実施例を100a −Kで表わし、その中継手段の
直後の第1種の実施例を100a −(K−1)で表わ
す。
【0039】中継手段100a −Kはmタップデジタル
たたみ込み濾波器102(mは3またはそれ以上で好ま
しくは奇数である複数整数)と、デシメータ(縮小器、
以下では間引き器という)104と、拡大器106と、
nタップデジタル内挿濾波器108(nは3またはそれ
以上で好ましくは奇数である複数整数)と、遅延器10
9と、減算器110とを含んでいる。この各素子10
2、104、106、108、109、110の各制御
入力としてサンプリング周波数のクロックCLK(すな
わち図1で中継手段群100a −Kの各中継手段の第2
の入力端子に印加されるクロック)が印加される。
【0040】中継手段100a −Kの第1の入力端子に
印加される信号GK-1 はたたみ込み濾波器102の入力
として印加されると共に、遅延器109を介して減算器
110の入力として印加される。図2に示すサンプル密
度は情報信号の次元当りのサンプル密度で、すなわち信
号GK-1 の各情報信号次元のサンプル密度は中継手段1
00a −KのクロックCLK のサンプリング周波数によ
り時間領域内に配置されている。従ってGK-1 を構成す
る各サンプルは濾波器102により処理される。たたみ
込み濾波器102の目的は(図1について上述したよう
に)その入力信号GK-1 の最高周波数に対してその出力
信号GK の最高周波数を低減することであるが、図2に
示すように濾波器102の出力のサンプル密度はなおC
K のサンプリング周波数である。
【0041】濾波器102の出力は間引き器(deci
mator)104の入力として印加される。間引き器
104は濾波器102からその入力に印加された各次元
の連続するサンプルのうちの若干だけ(全部でない)を
その出力に送る。従って間引き器104の出力における
各次元のサンプル密度はその入力におけるその次元のサ
ンプル密度より低下している。詳言すれば、図2(a)
に示すように、縮小器104の出力の各次元のサンプル
密度CLK+1 は、その直後の中継手段100a−(K+
1)の第2の入力端子に印加されるサンプリング周波数
の低減されたクロックCLK+1 によって画定される低い
周波数で時間領域に配置することができる。
【0042】またこの時間領域内に配置された間引き器
104の出力の信号GK の各次元の低下したサンプル密
度が、その直後の中継手段100a −(K+1)の第2
の入力端子に印加されるサンプリング周波数クロックC
K+1 と同相で生ずる。図2において、間引き器104
のGK 出力信号(中継手段100a −Kの第1の出力端
子の信号を含む)は直後の中継手段100a −(K+
1)の第1の入力端子に印加される。従って、中継手段
100a −(K+1)の第1の入力のGK のサンプルの
低下サンプリング密度と、その第2の入力端子の低下サ
ンプリング周波数クロックCLK+1 の等時性関係は、
(上述の)中継手段100a −Kの第1の入力端子のサ
ンプルの高いサンプリング密度と第2の入力端子の高い
サンプリング周波数のクロックCLK の等時性関係と同
様である。
【0043】間引き器104の推奨実施例は信号情報の
各次元においてその次元のその入力のサンプル密度を1
/2だけ減ずる働らきをするものであるが、これに限る
ことはない。この場合間引き器104は各次元において
その入力のサンプルを1つおきに出力に送る働らきをす
る。従って1次元信号情報に対してはサンプル密度CL
K+1 がサンプル密度CLK の(1/2)1 すなわち1/
2であり、2次元信号情報の場合は2つの次元のそれぞ
れに対するサンプル密度CLK+1 が1/2で、(1/
2)2 すなわち1/4の2次元サンプル密度を与える。
【0044】GK のベースバンド周波数スペクトルは間
引き器104の入力と出力で同じであるが、間引き器1
04の出力の信号のサンプル密度が低くなると、その入
力に印加されたサンプル密度GK の高い信号に存在する
位相情報がある程度失われる。間引き器104の出力は
直後の中継手段の第1の入力端子に印加されると共に、
拡大器106の入力にも印加される。拡大器106は間
引き器104の出力からのサンプルがないクロックCL
K の各サンプル位置にナル(零レベルを表わすデジタル
数)を追加サンプルとして挿入する働らきをする。これ
によって拡大器106の出力のサンプル密度は間引き器
104の入力のサンプル密度に復元される。
【0045】各次元のサンプル密度が1/2だけ減じら
れる推奨事例では、拡大器106は各次元において間引
き器104の出力のその次元の各隣接サンプル対間にナ
ルを挿入する。拡大器106はその入力に対して出力の
サンプル密度を上げるが、入力に対して出力のGK 信号
情報を変えることはない。しかしナルの導入はサイドバ
ンド周波数スペクトルCLの高調波として生ずるベース
バンドGK 信号情報の像または複写を加える効果を有す
る。
【0046】拡大器106の出力の信号GK は内挿濾波
器108を通る。この内挿濾波器108はベースバンド
K 信号を通すが、側波帯周波数スペクトルCL高調波
を阻止する低域濾波器である。従って濾波器108は零
値のナルサンプルをそれぞれを取巻く情報を持つサンプ
ルの値で置換する働らきをする。この内挿値サンプルの
効果は情報を持つサンプルの包絡線をより高い解像度で
画定することである。内挿濾波器108はこのようにし
て拡大器106の出力の信号GK のベースバンド以上の
高周波数成分を実質的に除去するが、その出力のGK
挿信号に間引き器104の出力の低サンプル密度GK
号にすでに存在していない情報は全く追加せず、また追
加できない。換言すれば、拡大器106はGK 信号の各
次元における低下したサンプル密度をたたみ込み濾波器
102の出力のGK 信号の各次元におけるサンプル密度
に戻す働らきをする。
【0047】減算器110は内挿濾波器108の出力に
生ずるGK 信号を中継手段100a−Kの第1の入力端
子に供給されてたたみ込み濾波器102の入力として印
加されると共に遅延器109を介してその減算器110
に印加されるGK-1 信号から差引く働らきをする。遅延
器109はたたみ込み濾波器102、間引き器104、
拡大器106および内挿濾波器108によって与えられ
る全遅延に等しい遅延を与える。従って減算器110の
入力に印加される2つの信号はその各次元において同じ
サンプル密度CLK を有し、その遅延も相等しいため、
減算器110はそのGK 信号入力の各サンプルのデジタ
ル数で表されるレベルをそのGK-1 入力の対応サンプル
のデジタル数で表されるレベルから差引くことになる。
このようにして減算器110の出力は中継手段100a
−Kの第2の出力端子に取出されるラプラス信号LK-1
を構成する。
【0048】減算器110に印加される信号GK にも存
在しないGK-1 の信号成分だけが減算器110の出力の
ラプラス信号LK-1 に存在することになるが、この成分
の第1のものはGK-1 信号の周波数成分のたたみ込み濾
波器102の通常帯域より上の高周波部分から成り、従
って例えば中継手段100a −Kが図1の中継手段10
0−1に対応するときは、LK-1 (L0 )の第1の成分
が、GK-1 (G0 )の周波数スペクトルの通過帯域f1
〜f0 内の周波数を含む。
【0049】しかし減算器110のラプラス出力LK-1
はまたこの成分に加えてたたみ込み濾波器102の出力
のサンプル密度の高いGK 信号に存在するが間引き過程
(上述)で失われる位相情報に実質的に対応するたたみ
込み濾波器102の通過帯域内の周波数から成る誤差補
償用の第2の成分を含んでいる。従ってこの直後の中継
手段100a −(K+1)の第1の入力端子に送られる
サンプル密度の低い(縮小された)GK 信号の失われた
位相情報は、中継手段100a −Kの第2の出力端子に
取出されるラプラス信号LK-1 に実質的に保持されてい
る。
【0050】各中継手段100−1、‥‥100−Nは
図2の中継手段100a −Kの構成を持ち、この場合、
この中継手段群の最後の中継手段100−Nの第1の出
力端子に取出される分解出力の残留信号GK の各次元の
サンプル密度は、その第1の入力に印加されるGN-1
号の各次元のサンプル密度より小さい(1/2が好まし
い)。しかし、定義により中継手段100−Nの次には
中継手段がないため、大抵の用途では(圧縮データ伝送
用を除く)残留信号GN のサンプル密度が中継手段10
0−Nの第1の入力端子に印加されるGN-1 信号のサン
プル密度より小さいことが肝要である。従ってこの場合
は、最後の中継手段100−Nが、中継手段100a
Kの全構体を含むのではなく、図4に示すような構成を
(第1種の中継手段群の各中継手段100−1、‥‥1
00−(N−1)はなお中継手段100a −Kのように
構成されているが)持つこともできる。
【0051】図4では、たたみ込み濾波器102の(そ
の各次元のサンプル密度がそのたたみ込み濾波器102
の入力に印加されるGN-1 信号と同じ)GN 信号出力は
間引き器を通過しないが、第1種の中継手段群の最後の
中継手段100a −Nの残留GN 出力信号として直接供
給される。この場合は縮小がないため、拡大や内挿の必
要がなく、従ってたたみ込み濾波器102の出力のGN
信号が減算器110のGN 入力として直接印加される。
換言すれば、図4の中継手段100a −Nの構成は図2
の中継手段100a −Kとは異り、間引き器104、拡
大器106、内挿濾波器108がない。この場合遅延器
109はたたみ込み濾波器102の導入する遅延に等し
い遅延だけを与える。
【0052】図2(または代りとして図2と図4)に示
す第1種のものは、バートのピラミッド算法を実時間で
実行する。その最有用形式は、そのバートのピラミッド
算法により引出された分解出力の各ラプラス成分の帯域
幅がその各次元において1オクターブのものであること
は言うまでもない。このバートのピラミッド算法の最有
用形式は、図2の実時間実行において各次元のサンプリ
ング周波数クロックCLK+1 をその次元のサンプリング
周波数クロックCLK の1/2にすることにより得られ
る。
【0053】次にバートのピラミッドの代用として他の
形式の位階ピラミッドを引用する。この代用ピラミッド
は「濾波減算間引き(以後FSDと呼ぶ)」ピラミッド
と呼ばれるもので、これはバートのピラミッドの所要特
性のあるものを欠いているが、バートのピラミッドにな
い好ましい特性を有する。例えばバートのピラミッドの
(FSDピラミッドにない)好ましい特性は再生原信号
の合成において分解出力のラプラス成分と残留成分のそ
れぞれに存在する擬似エーリアシング周波数が補償され
ることであるが、用途によっではFSDピラミッドの方
が必要なハードウエアが少く、そのため実行経費が低
い。
【0054】パイプライン技法を用いたこの発明の信号
処理装置はまたFSDピラミッドを実時間で実行するた
めにも有用である。このFSDピラミッドは(バートの
ピラミッドに用いられる上述の中継手段100a −Kの
ような段の代りとして)図3に示す100b −Kのよう
な中継手段または段を用いた図1の各サンプル信号中継
手段100−a、‥‥100−Nの第2種の構成を含ん
でいる。図3の中継手段110b −Kは、図1の中継手
段100−1、‥‥100−(N−1)のそれぞれが図
3の100b −Kや100b −(K+1)のような中継
手段を用いる上記第2種のデジタル型実施例を示す。ま
た図3の中継手段100b −(K+1)は中継手段10
b −Kの直後の中継手段100−1、‥‥100Nの
1つを表わす。
【0055】図3に示すように、中継手段100b −K
はmタップデジタルたたみ込み濾波器102、間引き器
104、遅延器109および減算器110だけで構成さ
れている。図3に示す第2種の中継手段100b −Kの
構成は第1種の中継手段100a −K(図2)の構成
と、(サンプル密度CLK の)GK-1 信号が濾波器10
2の入力として印加されると共に遅延器109を介して
減算器110の入力に印加される点と、(同様にサンプ
ル密度CLK の)出力信号GK が間引き器104を通っ
てそのサンプル密度を各次元についてCLK+1 まで低減
され、このサンプル密度の低下したGK 信号がその直後
の中継手段100b −(K+1)の第1の入力端子に印
加される。
【0056】第2種の中継手段100b −Kが第1種の
中継手段100a −Kと異る点は、減算器110のGK
入力に濾波器102の出力から間引き器104の入力に
印加される(各次元の)サンプル密度がCLK のGK
号が直接印加されることである。すなわち、間引き器1
04の出力の(各次元の)サンプル密度がCLK+1 に低
下したGK 信号を用いる第1種の中継手段100a −K
と異っている。このように第1種のものはGK 信号が減
算器110のGK 入力に印加される前にそのサンプル密
度を(各次元において)CLK に復原するために拡大器
106と内挿濾波器108を要する。
【0057】第2種の中継手段100b −Kの減算器1
10のGK 入力は間引きされたサンプル密度の信号源か
ら取出されないため、中継手段100b −Kの構成に拡
大器106と内挿濾波器108は不要である。従って図
3では遅延器109がたたみ込み濾波器102の導入し
た遅延に等しい遅延だけを与える。また、減算器110
の出力LK-1 はこれもたたみ込み濾波器102の出力の
K 信号に存在しないGK-1 信号の周波数スペクトルの
比較的高周波の成分だけから構成される。第2種の構成
によると、その最後の中継手段100−Nは中継手段1
00b −Kの構成でもよいが、また図4の構成をとるこ
ともできる。
【0058】図2および図3に示す第1種および第2種
の実施例はデジタル式の実施例で、アナログ・デジタル
変換器を最初に用いてアナログ信号を通常多ビット2進
数で表されるデジタルレベルのサンプルに変換するが、
この発明の第1種および第2種のどちらがデジタル形式
で実施されるかは重要でない。電荷結合装置(以後CC
Dと呼ぶ)を用いた抽出信号中継手段は当業者に公知で
ある。例えば、分割ゲート型濾波器のようなCCD横型
濾波器をたたみ込み濾波器や内挿濾波器として設計する
ことができる。CCD信号は一連の個別サンプルで構成
されるが、各サンプルはアナログ振幅レベルを持つた
め、この発明はデジタル形式かアナログ形式のどちらで
も実行することができる。
【0059】タップ付き濾波器の濾波特性は、タップ
数、タップ間の有効遅延、各タップに個別に与えられた
各重み係数の指定されたレベルと極性のような因子に依
存する。説明のため、たたみ込み濾波器102は1次元
5タップ濾波器と仮定する。図5はそれぞれ5つの個別
タっプを有するすべて同極性(図5では正)で指定され
た大きさの重み係数の1例を示す。これはまた各隣接タ
ップ間の有効遅延時間を表わす。詳言すれば図5に示す
ようにこの各隣接タップ間の有効遅延時間は、第1種ま
たは第2種の中継手段100−1、‥‥100−N(図
2、図3、図4)のそれぞれのたたみ込み濾波器102
にそれぞれ個別に印加されるサンプリング周波数クロッ
クCLK により決まる1/CLK である。従って各中継
手段100−2、‥‥100−Nのたたみ込み濾波器1
02の遅延CLK の絶対値は、その直前の中継手段のそ
れより長い。
【0060】図5において、5つのタっプに属する重み
係数はすべて正極性で、第3タップに関して対称分布し
た指定値レベルを有する。すなわち、図5の例では第3
タっプに対する重み係数が6の指定値を有し、第2およ
び第4タっプに対する重み係数がそれより低い同じ4の
指定値を有し、第1および第5タっプのそれがさらに低
い同じ1の重み係数を有する。この各重み係数の包絡線
202が各中継手段100−1、‥‥100−Nのたた
み込み濾波器102の核関数(従ってその周波数部域の
濾波特性の形状)を画定する。すなわち、全サンプル2
00は(1)同極性(第2図では正)で、(2)中央
(第3)のサンプルに関して対称に配置され、(3)そ
のサンプルが中心を外れるほどそのレベルが小さくなる
ため、たたみ込み濾波器102は各中継手段100−
1、‥‥100−Nにおいて低域濾波特性を示す。
【0061】図5では全重み係数が同極性(正)である
が、これは低域濾波器では肝要でなく、重み係数はその
代数和が0でない限りそのいくつかが逆極性(負)であ
ることも可能である。核関数波形(例えば図5の包絡線
202のもの)はその中継手段群の各中継手段の全たた
み込み濾波器102について同じであって、そのため相
対低域通過周波数特性(その周波数部域での濾波特性
の)が(重要ではないが)全濾波器102について同じ
であることも可能である。
【0062】しかし、各中継手段の濾波器の低域通過公
称遮断周波数の絶対値は、その濾波器に対するサンプリ
ング周波数周期1/CLK に依存するスケーリングを有
し、重み係数のレベル(図3の特定値1、4、6を持つ
必要はない)を適当に選ぶことにより、たたみ込み濾波
器102のGK-1 信号入力の最高周波数(またはG0
場合は問題の可能最高周波数f0 )の実質的に1/2の
低域通過公称遮断周波数が、(各次元のサンプル密度が
CLK の)たたみ込み濾波器102の出力信号GK に対
して得られる。この場合、間引き器104は各次元にお
いてその次元のサンプルを1つおきに抜き取ることによ
り、GK 信号の1次元サンプル密度をCLK /2に減じ
るが、(サンプルの包絡線202で画定される)GK
号は(間引き器104の出力のサンプル密度が低いため
若干の位相情報が失われるが)間引き器104の入出力
で本質的に不変である。
【0063】次に図1の種属の第1種(図2)を形成す
るバートのピラミッドの実時間実行の若干の推奨実施例
を説明する。図6は(例えば時間変化する任意形式の情
報信号のような)1次元情報を表わす電気信号に対して
動作するスペクトル分解器、スペクトル変換回路および
信号合成器の系統ブロック図である。
【0064】図6はスペクトル分解されるもとの電気信
号がアナログ形式でアナログ・デジタル(AD)変換器
305に印加されてデジタル化されることを示してい
る。AC変換器305からの抽出(サンプル化された)
デジタル応答をG0 とする。G0 の高周波数応答である
高域通過スペクトルL0 が0次分解段310で抽出(サ
ンプリング)されてG0 の低域濾波応答のG1 を残す。
このG1 の高周波数部分である帯域スペクトルL1 が1
次分解段315で抽出されてG1 の低域濾波応答のG2
を残す。このG2 の高周波数部分である帯域スペクトル
1 より低い帯域スペクトルL2 が2次分解段320で
抽出されてG2 の低域濾波応答のG3 を残す。
【0065】G3 の高周波部分である帯域スペクトルL
1 およびL2 より低い帯域スペクトルL3 が3次分解段
325で抽出されてG3 の低域濾波応答のG4 を残す。
4の高周波部分である帯域スペクトルL3 より低い帯
域スペクトルL4 が4次分解段330で抽出されてG4
の低域濾波応答のG5 を残す。G5 の高周波数部分であ
る他の帯域スペクトルより低い帯域スペクトルが5次分
解段335で抽出されてG5 の残留低域濾波応答のG6
を残す。この応答G6 は実際上原信号G0 の6倍低域濾
波応答である。
【0066】分解段310、315、320、325、
330、335はそれぞれ順次通過帯域が狭い初期低域
濾波段311、316、321、326、331、33
6を含み、これらの濾波器311、316、321、3
26、331、336の低域通過応答はその入力信号よ
り充分狭いため、次の分解段に送られる前に低い周波数
で再サンプリングされることもある。サンプルの低減は
規則正しくすなわち濾波器311、316、321、3
26、331、336にそれぞれ続く間引き回路31
2、317、322、327、332、337における
間引きによって行われる。特に有用なオクターブによる
スペクトル分解では、間引き処理によりサンプルが1つ
おきに消去される。
【0067】各分解段に印加される入力信号の高周波数
部分はその入力信号からその低周波数部分を除去するこ
とにより抽出される。入力信号の間引きされた低周波数
部分は、入力信号より解像度の低いサンプリングマトリ
ックス内にあり、入力信号に対して遅れるという不都合
な問題がある。この問題の最初のものは拡大回路31
3、318、323、328、333、338において
低域濾波応答サンプルマトリックス中の欠落サンプル点
にナルを導入し、付随的に導入される擬似高調波スペク
トルを低域濾波することにより消去することにより解決
され、第1の問題は分解段の入力信号をそれから拡大回
路313、318、323、328、333、338に
より拡大された低域濾波応答から減算する前に遅延させ
ることにより解決する。
【0068】遅延減算処理は分解段310、315、3
20、325、330、335の各回路314、31
9、324、329、344、339で行われる。(後
述のように、場合によっては各分解段の初期低域濾波器
と遅延減算回路の間に各素子を都合よく割当てることも
できる。) 上述のスペクトル分解はパイプラインの性質があって、
1 サンプル、L2 サンプル、L3 サンプル、L4 サン
プル、L5 サンプルがL0 サンプルに対して順次長くな
る時間ずれを持つ。ここで用いる「時間ずれ」とは、例
えば図6に示すスペクトル分解装置の分解出力信号
0 、L1 、L2 、L3 、L4 、L5 、G6の対応サン
プル間のような情報的に関係する並列信号の対応サンプ
ル間に生ずる所定既知量の時間遅延差をいう。
【0069】以下説明するスペクトル手法による信号の
分解には、各サンプル群に逆方向の時間ずれが必要であ
るが、これは図6に示すように(一般に例えばシフトレ
ジスタまたは読取り後読込み型直列記憶装置のような等
価機能を行う他の型の記憶装置を含む)遅延線340、
341、342、343、344により回路345、3
46、347、348、349による修正前に付与する
ことができる。またスペクトルの修正は遅延を与える前
に行うこともできるし、また遅延を修正の前後に分割し
て種々の方法で行い、例えばスペクトル修正を時間的に
並行して行うこともできる。また場合によっては修正回
路345、346、347、348、349自体内に全
遅延差条件の一部として遅延差を付与する手段を設ける
こともできると考えられる。
【0070】L5 とL6 のスペクトルは修正回路35
0、351、で修正される。ある種の信号処理用には修
正回路345ないし351が不要なことがあり、このと
きはそれぞれ直結で置換すればよい。上述のスペクトル
分解手続は分解段を追加して拡張することも、分解段を
減少して縮小することもできる。このような場合はスペ
クトル分解の終端で残留低域通過スペクトルGΩがG6
にならない。修正されていることもあるスペクトル分解
成分を再結合して信号を合成するときは、各分解段間の
サンプリングマトリックスの間引きを取消す必要がある
ため、加算器353、355、357、359、36
1、363を用いてスペクトルサンプルを合計すること
ができる。これは遅延回路340〜344における時間
ずれの補正作用に付加されるものである。この間引きは
本質的に拡大回路338、333、328、323、3
18、313とそれぞれ同じ拡大回路352、354、
356、358、360、362を用いて取消される。
【0071】事実マルチプレックス処理により1つの回
路で2つの働らきをさせることができる。残留低域通過
スペクトルGΩは隣接の低域通過スペクトルLΩ-1に対
して時間的に前向きに変位され、その拡大によりそのサ
ンプルがL( Ω-1) のものに合うようになる。図6にお
いてGΩはG6 であって、さらに修正され(G6 ′にな
り)、拡大回路352で拡大され、加算器353で修正
されたLΩ-1(図6ではL5 )に加算されて合成された
新しいGΩ-1(図6ではG5 ′)になる。
【0072】加算器353の出力は拡大回路354で拡
大され、加算器355で遅延修正済のL4 と加算されて
新しいG4 ′を合成し、加算器355の出力は拡大回路
356で拡大され、加算器357で遅延修正済のL3
加算されて新しいG3 ′を合成し、加算器357の出力
は拡大回路358で拡大され、加算器359で遅延修正
済のL2 と加算されて新しいG2 ′を合成し、加算器3
59の出力は拡大回路360で拡大され、加算器361
で遅延修正済のL1 と加算されて新しいG1 ′を合成
し、最後に、加算器361の出力は拡大回路362で拡
大され、加算器363で遅延修正済のL0 と加算されて
新しいG0 ′を合成する。新しいG0 ′、G1 ′、
2 ′、G3 ′、G4 ′、G5 ′、G6 ′は図6の信号
合成回路でもダッシュ(′)を付けて表してある。新し
いG0 ′は必要に応じてデジタル・アナログ変換器(図
示せず)によりアナログ形式に変換することもできる。
【0073】回路352、354、356、358、3
60、362における拡大処理により合成処理の各段階
で上部帯域が除去されるが、帯域通過スペクトルがオク
ターブより広くないときは、修正回路345〜351が
発生し、擬似エーリアシング周波数を導入して信号合成
を阻害することのある高調波がすべてこれによって抑圧
される。
【0074】図7はオクターブによるスペクトル分解に
用いられる310、315、320、325、330、
335のような1次元情報用スペクトル分解段の構造を
さらに詳細に示す。この段はKを0または正の整数とし
たときK次スペクトル分解段である。0次スペクトル分
解段の場合はそのクロック周波数がスペクトル分解を行
う原入力信号G0 のサンプリング用の周波数Rである
が、Kが正の整数の場合は2K 分の1に減じられる。
【0075】図7のスペクトル分解段の入力信号G
K は、クロック周波数R/2 KでクロッキングされるM
段のシフトレジスタ470の入力として印加される。シ
フトレジスタ470の入力と各出力により与えられる順
次長い遅延を示す(M+1)個のサンプルは低域通過遅
延線濾波器の多タップ遅延線として作用し、各サンプル
は回路471で重みを付けられ合計されて線形位相低域
濾波応答G(K+1) のサンプルを生成する。最初の1つを
除いてKが0を超える全分解段において、最初のシフト
レジスタ470に用いられる(前段のクロック周波数に
対して)1/2のクロック周波数と加重合計回路471
内の加算器はGK に対してG(K+1) を縮小する。応答G
(K+1) はマルチプレクサ472の1入力として印加さ
れ、そのマルチプレクサ472はGK+1 入力信号とナル
入力信号を周波数R/2 Kで交互に選択して信号G
(K+1) * を生ずる。
【0076】信号G(K+1) * はG(K+1) スペクトルの2
倍とG(K+1) のピーク振幅の第1二重側波帯搬送波抑圧
高調波スペクトルとを混合したベースバンド周波数スペ
クトルを有する。ここで、次のスペクトル分解段は入力
としてG(K+1) でなく正しく調時されたG(K+1) * を用
い得ることが判る。信号G(K+1) * は(M段またはそれ
以外の)複数段を持ち、周波数R/2 Kでクロッキング
される複数個の段を持つ他のシフトレジスタ473に入
力信号として印加される。
【0077】このシフトレジスタ473の入力信号と出
力信号によりその各段から供給される(M+1)個のサ
ンプルは回路471と同様の他の加重合計回路474に
印加される。この回路474はG(K+1) * の第1高調波
スペクトルを抑圧してGK のサンプルマトリックスと同
様に多くのサンプルを持つサンプルマトリックスにG
(K+1) の拡大したものを供給する。
【0078】減算回路475では、シフトレジスタ47
0と遅延回路476で遅延されたGK から拡大されたG
K+1 が差引かれる。シフトレジスタ470内のGK のM
サイクル遅延は、図7のスペクトル分解段GK 入力に対
する加重合計回路471への中央サンプルM/2サイク
ル遅延が補償され、G(K+1) * と加重合計回路474へ
の中央サンプルとの間の同様のM/2サイクルの遅延が
補償される。遅延回路476は加重合計回路471、4
74における加算による遅延を補償する遅延を導入する
が、これはシフトレジスタ470を必要な段数だけ延長
することにより簡単に形成することができる。減算回路
475の出力信号LK は考えられるスペクトル分解成分
の1つで、その周波数下限が図7の第K番目のスペクト
ル分解段で行われる低域濾波で設定され、周波数上限が
もしあれば次のスペクトル分解段の低域濾波により設定
される。
【0079】図8はこの発明に関係のあるスペクトル分
解装置に用いられるシフトレジスタ段の数を減じる方法
を示す。G(K+1) からの内挿に関連する低域濾波を行う
ため加重合計すべきG(K+1) * を画定する各サンプル
は、シフトレジスタ473を用いずに次のスペクトル分
解段のG(K+1) の最初の低域濾波を支持するために用い
られるタップ付き遅延線構体から得られる。図8は例と
してL0 の発生に用いる0次分解段と次の分解段の間で
これがどのようにして行われるかを示す。
【0080】素子570−0、571−0、575−
0、576−0は図7のK次スペクトル分解段の各素子
470、471、475、476に対応する0次スペク
トル分解段の各素子である。1次スペクトル分解段の素
子570−1、571−1はクロック周波数が1/2で
あること以外0次スペクトル分解段の各素子570−
0、571−0と同様である。シフトレジスタ570−
1の入力と最初3つの出力から抽出された4つのサンプ
ルはクロック周波数R/2で並列に供給され、ナルと交
互に配置され、その結果が7濾波器加重パタンABCD
CBAにより2つのパタンで加重されて順次1対のサン
プル群となり、減算器575−0において遅延したG0
からクロックパルスRで差引かれる。
【0081】遅延したG0 から差引かれる連続サンプル
対の各対の早い方はシフトレジスタ570−1の入力と
最初3つの出力に加重回路580、581、582、5
83で濾波器重みA、C、C、Aをそれぞれ乗じ、この
加重された各サンプルを合計回路587で合計すること
により得られる。このG1 対濾波器加重パタンの位置決
めに対し、挿入されるナルはB、D、Bで加重される点
に来る。G0 から差引かれる各サンプル対の後の方のサ
ンプルはシフトレジスタ570−1の入力に加重回路5
84、585、586において濾波器重みB、D、Bを
乗じ、この加重された各サンプルを合計回路588で合
計することにより得られる。このG1 対濾波器加重パタ
ンの位置決めに対し、挿入されるナルはA、C、C、A
で加重される点に来る。クロック周波数Rで動作するマ
ルチプレクサ589は合計回路587、588の出力の
各サンプルを交互に選択して減算器575−0で遅延し
たG0 から差引かれるサンプルの流れを形成する。
【0082】図9は図6の信号合成装置の1つの段をさ
らに詳細に示す。GK ′(すなわち遅延修正済GΩ)の
サンプルはマルチプレクサ692においてナルと交互に
配列され、これによって得られる拡大信号が拡大サンプ
リング周波数でクロッキングされるM段(または他の複
数段)のシフトレジスタ693に入力として印加され
る。そのシフトレジスタ693の入力とその各段の出力
は加重合計回路694に供給され、この加重合計回路6
94から加算器695に2倍周波数で再抽出された後高
調波成分を除去されたGK ′(またはGΩ)スペクトル
が供給されて、これに加算される再抽出濾波済GK
(またはGΩ)サンプルと一致するように時間的に遅れ
た修正済L(K-1) ′と組合される。マルチプレクサ69
2、シフトレジスタ693および加算合計回路694は
スペクトル分解過程で素子472、473、474とし
て作用するように組合せることができる。
【0083】この点でスペクトル分解手順の低域濾波段
とスペクトル分解および信号合成手順の拡大段階で使用
される低域濾波特性を考えるのがよい。低域濾波は線形
位相であるから、濾波器加重パタンは中心サンプルに関
して対称である。この濾波器加重の合計は、高域通過ス
ペクトルL0 と帯域通過スペクトルL1 、L2 、L3
‥において低周波数をできるだけ多く抑圧するためには
1である。スペクトル分解をオクターブによって行い、
各スペクトル分解段の低域濾波で除去された部分帯域の
再符号化において1/2に縮小すべきであれば、低域濾
波中にオクターブ中心周波数の2/3未満の周波数を除
去することが望ましい。
【0084】濾波器の段階的周波数応答(いわゆる「ブ
リックウオール」応答)は濾波信号にオーバーシュート
を導入して、スペクトル分解段により抽出されたG
(K+1) 関数とGK から拡大されたG(K+1) を差引くこと
により発生されるL(K+1) 関数とのダイナミックレンジ
を増す。これはギブス現象の1例で、フーリエ級数の余
り急激でない頭切りを用いて緩漫化し得るものである。
【0085】ギブス現象を減じた濾波応答を与える多数
の頭切りウインドーが知られており、例えばハニング
(Hanning)、ハミング(Hamming)、ブ
ラックマン(Blackman)およびカイザ(Kai
ser)によるものがある。また例えば1975年プレ
ンテイス・ホール社(Prentice−Hall I
nc.)発行でオッペンハイム(A.V.Oppenh
emi)とシエーフア(R.W.Schafer)の共
著の「デジタル信号処理(Degital Signa
l Processing)」の第239〜251頁、
第5.5章の「ウインドーを用いたFIR濾波器の設計
(Design of FIR Filters Us
ing Windows)」を引用する。
【0086】実際には低域濾波におけるサンプル数は通
常極めて少数に限られている。奇数サンプルを用いる濾
波器では濾波器応答が直流成分と一連の余弦高調波を含
み、偶数サンプルを用いる濾波器では直流成分と一連の
正弦高調波を含む。所要の応答曲線は電算機を用いて重
み計数の試行錯誤を行って最も滑らかに適合するように
近似させる。
【0087】この発明によって非オクターブ幅の等Qス
ペクトルを発生することもできるが、このような方法は
有用性が限られると思われる。低域濾波応答を縮小して
2つおきにサンプルを選び、帯域通過スペクトルの中心
周波数の1/2以下の周波数を濾波除去してその低域通
過応答を生成すると、例えば帯域幅が1/2でなくて1
/3だけ順次狭くなる帯域通過スペクトル群を生ずる。
図6のサンプル修正回路345〜351は種々の形式を
とることができ、そのいくつかは直接フイードスルーに
より置換することもできる。例えば各種スペクトルから
低レベルの背景雑音を除くため、各修正回路345〜3
51を図10の基線クリッパ700で構成することもで
きる。このクリッパ700は単に信号の下位ビットを切
取ることもある。
【0088】図11は各修正回路345〜351を用い
てスペクトル等化器を形成することができる回路を示
す。ロータリースイッチ897は複数個の軸変位のそれ
ぞれに対して2進符号を生成するようになっており、そ
の符号がラッチ898を介して2象限乗算器に供給され
て入力スペクトルサンプルに乗ぜられ、合成されて
0′を発生する出力スペクトルサンプルを発生する。
ラッチ898はロータリースイッチ897の設定が変る
間乗算器889の符号入力を留保する。オクターブスペ
クトルの発生に用いたのと同じサンプリング周波数また
はその1/2の周波数を用いるデジタル濾波器を用いて
各オクターブスペクトルを副分割し、そのスペクトルの
副分割部分の利得を各別に調節するようにすることもで
きる。オクターブを1/12に副分割することにより、
例えば音楽を符号化する信号の個別音階および半音階調
節が得られる。
【0089】修正回路は非線形伝達関数を記憶するリー
ドオンリ記憶装置(ROM)とすることもできる。例え
ば図12の入力信号に対する対数応答を記憶するROM
990を送信装置の各サンプル修正回路345〜35
1に用い、図13の入力信号に対する指数応答を記憶す
るROM1091を受信装置の各対応サンプル修正回路
に用い、これによって送信前の信号のプレエンファシス
と受信後のデエンファシスを行うことができる。送信機
および受信機のスペクトル分解信号合成装置のROM修
正回路に、他の相補型プレエンファシスとデエンファシ
スの特性を交互に記憶することもできる。
【0090】図14は図6のスペクトル分解信号合成方
式の変形で、分解と合成の間の遅延を区分して処理用の
時間ずれなしにスペクトルサンプルを供給するようにな
っている。例えばスペクトル分解を用いて信号と伸縮前
にスペクトルに分離するため、伸縮したスペクトルを濾
波して急速な信号の圧縮または伸長の間に生ずる歪を抑
制することができるような伸縮方式にはこのような整合
が望ましい。
【0091】図6のAD変換器305に印加される原信
号の振幅を検知して回路1130内に伸縮制御信号CC
を引出し、これを各伸縮器1110、1111、111
2、1113、1114、1115、1116に供給し
てそれが伸縮する信号の急速発生緩漫消滅をもたらすこ
とができる。伸縮器1110〜1116は本質的に、伸
縮される信号を検知し、この検知に応じてアナログ伸縮
制御信号を発生する通常のアナログ回路の後に縦続接続
されたAD変換器から制御信号CCが発生される2象限
デジタル乗算器で構成することもできる。
【0092】伸縮器1110、1111、1112、1
113、1114、1115、1116はスペクトルL
0 、L1 、L2 、L3 、L4 、L5 、L6 を遅延回路1
100、1101、1102、1103、1104、1
105、1106を用いて遅延させ、その各サンプルと
時間的に一致させた後、これらに対して動作する。次に
遅延回路1120、1121、1122、1123、1
124、1125が伸縮された信号L0 ′、L1 ′、L
2 ′、L3 ′、L4 ′、L5 ′およびG6 ′を図6の素
子352〜363を用いる信号合成過程に適するように
変位させる。
【0093】遅延回路1106と1125の遅延は本質
的にR/2 Kのクロック周波数(K=5)のM/2サイ
クルまたは基本クロック周波数Rの16Mサイクルであ
って、最終スペクトル分解段335の加重合計回路47
4に対するサンプルを組立てるとき生ずる。この16M
サイクルの遅れは拡大回路338、352における加算
時間に適応するための遅延時間D1 と遅延減算回路33
4と加算器353における加算時間に適応するための遅
延時間D2 だけ増される。すべての加算過程は基本クロ
ック周波数Rで行われるとし、D1 、D2 はそのクロッ
クサイクル数として表わす。
【0094】遅延回路1104の遅延はクロック周波数
Rの16M+D1 +D2 サイクルよりG3 からL5 を生
成するための時間とG5 からL4 を生成するための時間
の差だけ長くなる。G5 からL5 を生成するための時間
は加重と合計のため2回サンプルを集めるためクロック
サイクルR/25 のMサイクル、または基本クロック周
波数の32Mサイクルに、2組のサンプルの合計のため
の2D1 と、サンプル減算のためのD2 と加えたもので
ある。G5 からL4 を生成するための時間は加重合計の
ためにサンプルを集めるための周波数R/24 のM/2
サイクル、または基本クロック周波数8Mサイクルに、
サンプル合計用のD1 と、サンプル減算用のD2 を加え
たものである。
【0095】L4 サンプルをL5 サンプルと時間的に整
合させるには基本クロック周波数の余分の遅延の24M
+D1 サイクルを要する。従って遅延回路104の全遅
延は基本クロック周波数Rの40M+2D1 +D2 サイ
クルである。同様の計算によって、遅延回路103、1
02、101、100において各サンプルが遅延を与え
られる基本クロック周波数Rの各サイクルがそれぞれ5
2M+3D1 +D2 、58M+4D1 +D2 、61M+
5D1 +D2 および(62/2)M+6D1 +D2 であ
ることが決まる。
【0096】遅延回路1125により与えられる以上に
遅延回路1124に要求される遅延は回路354におけ
る拡大に要する時間と、加算器55における加算に関連
する遅延D2 である。前者の遅延は加重と合計のためサ
ンプルを集めるためのクロック周波数R/24 のM/2
サイクルに、基本クロック周波数Rの8Mサイクルと、
加重合計過程の合計に関係するD1 とを加えたもので、
遅延回路1124の全遅延は24M+D1 +D2 であ
る。同様の計算により、遅延回路1123、1122、
1121、1120の全遅延は基本周波数Rのサイクル
で数えると、それぞれ28M+3D1 +3D2 、30M
+4D1 +4D2 、31M+5D1 +5D2 、(31/
2)M+6D1 +6D2 である。
【0097】図6の遅延回路340〜344の全遅延
も、修正回路345〜351の遅延がすべて等しいとす
ると、同様の計算により決定することができる。遅延回
路340、341、342、343、344、345の
遅延はそれぞれ基本クロック周波数Rのサイクル数で示
すと、77M+12D1 +7D2 、76M+10D1
6D2 、72M+8D1 +5D2 、64M+6D1 +4
2 、48M+4D1 +3D2 となる。スペクトル分解
装置に用いられるデジタル濾波は一般に位階濾波と呼ば
れるもので、極めて多くのサンプルに跨がる低域および
帯域濾波が、常に加重合計される比較的少数のサンプル
で達せられる。
【0098】この発明は1次元情報を表わす信号のスペ
クトルの利用に適用し得るが、バートのピラミッドは本
来2次元の画像情報の空間周波数を分解するために開発
されたものである。この発明はテレビジョン表示の連続
映像フレームに生ずるような変化する画像情報の空間周
波数の実時間スペクトル分解を可能にする。
【0099】テレビジョン技術で知られているように、
連続する映像フレーム(NTSC方式)は順次毎秒30
フレームのフレーム周波数で生じる。各フレームは52
5本の飛越し水平走査線から成り、その各奇数番目の水
平走査線が第1フイールド期間中に順次送信され、各偶
数番目の水平走査線が第1フイールド期間に続く第2フ
イールド期間中に順次送信され、さらにこの次に次のフ
レームの第1フイールドが続く。各フイールド期間の長
さは1/60秒であるが、遅延実時間で画像の全空間周
波数を決定し得るように少なくともフイールド期間内の
画素数を記憶する必要がある。
【0100】順次走査として知られる技法がテレビジョ
ン技術でNTSC方式の映像信号から毎秒60フレーム
の割合で525本の線から成る完全なフレームを順次引
出すために知られている。この技法では連続する各NT
SCフイールドを1/60秒のフイールド期間遅延させ
る。このため連続する各フイールドのそのとき生じてい
る奇数フイールド中は、その奇数フイールドの連続する
各走査線が、1フイールド時間遅延したその直前の偶数
フイールドの連続する各走査線と交互に組合って完全な
画素のフレームを形成する。
【0101】同様に各フレームのそのとき生じている偶
数フイールド中は、その偶数フイールドの各走査線が、
1フイールド時間遅延したその直前の奇数フイールドの
各走査線と交互に組合って完全な画素のフレームを形成
する。上述の順次走査法は現在テレビジョン業界で開発
中の高品位テレビジョン(HDTV)として知られる高
解像の画像表示を引出すのに特に有用である。この発明
はまたこのHDTVにおいて画像表示を改善するために
有用である。
【0102】図15はこの発明の関連する原理を用いて
順次連続走査されるテレビジョン映像フレームに含まれ
る空間周波数画像情報のような2次元情報を表わす信号
に対して動作するスペクトル分解装置を示す。しかしこ
のような2次元情報は非飛越しテレビジョンカメラまた
は適当な緩衝記憶装置を伴った線飛越しテレビジョンカ
メラから得ることもできる。
【0103】図15には説明の簡単のためルミナンス信
号の単色処理が記載されているが、この記載される技術
は個別にカラーテレビジョン信号の原色または代数的混
合によりそれから引出された信号に適用することができ
る。原映像信号はラスタ走査フオーマットでAD変換器
1205に供給され、サンプル未抽出なら抽出し、既抽
出なら再抽出し、最終的に間引きをする。この間引き処
理された信号としての映像サンプルはG0 で表され、原
信号の完全な2次元空間周波数スペクトルと、サンプリ
ング過程に原因する高調波スペクトルを含んでいる。こ
の高調波スペクトルはサンプリング周波数およびその高
調波の各々に関して対称である。高調波スペクトルは図
15のスペクトル分解装置に用いられる2次元低域通過
空間周波数濾波器の設計で考慮する必要があるため、そ
の存在の一般的事実が注意される。これはその高調波ス
ペクトルがスペクトル分解中およびその分解スペクトル
からの信号合成中にエーリアシング周波数を発生するか
らである。
【0104】0次のスペクトル分解段1210ではG0
から高域通過スペクトルL0 が分離される。この高域通
過動作はG0 を低域濾波し、そのG0 をAD変換器12
05から来たそのタイミングからG0 のそれより低い周
波数の部分が低域濾波応答で遅延されるのと同じ程度ま
で遅延させ、この遅延したG0 から低域濾波応答を差引
くことにより本質的に行われる。スペクトル分解がオク
ターブにより行われるとすると、2次元低域空間周波数
濾波器1211の遮断周波数は、分解すべき次のオクタ
ーブ帯域幅の帯域通過スペクトルL1 の最高周波数すな
わちその中心周波数の4/3倍となるように選ばれる。
【0105】間引き器1212では低域濾波されたG0
をR/2の空間周波数で抽出するためサンプルの行と列
が1つおきに抹消され、その低下したサンプル周波数の
信号がさらにスペクトル分解のため段1210の低域出
力応答として供給される。ここでサンプル周波数の低い
この低域濾波済G0 は、1973年6月発行のプロシー
ディングス・オブ・ザ・アイ・イー・イー・イー(Pr
oceedingsof the IEEE)第61巻
第6号第692〜702頁掲載のシエーフア(R.W.
Schafer)とラビナ(L.R.Rabiner)
の論文「内挿へのデジタル信号処理法(A Digit
al Signal Processing Appr
oach to Interpolation)」に概
説された方法に従う内挿を行われる。
【0106】拡大回路1213では、間引き器1212
で消去されたサンプルがナル置換されて今1つの2次元
低域通過空間周波数濾波器1214の入力信号を生成す
る。この濾波器はもとの低域濾波器と同じサンプル重み
係数を用いることができるが、常にもとの低域濾波器と
実質的に同じ遮断周波数を有する。これによって得られ
る信号は遅延回路1215で遅延されたG0 と同じ大き
さのサンプリングマトりックスを有し、減算器1216
で遅延したG0 から差引かれて高域通過出力応答L0
生ずる。L0 はG0 の高域部であるだけでなく、また上
述のようなスペクトル分解から映像信号を再合成する間
に、間引き器12において低いサンプリング周波数でG
0 を再サンプリングすることにより導入される誤差を補
償するために用られる低域周波数位相誤差補正項を含ん
でいる。
【0107】この信号の1/2周波数で再サンプリング
される低域部分と高域部分への分離は各スペクトル分解
で反復される。連続する各スペクトル分解段はその入力
信号としてその前のスペクトル分解段の再サンプリング
低域出力応答を受信し、サンプリング周波数は各スペク
トル分解段でその前のスペクトル分解段の1/2にな
る。最初の1段1210以後の各スペクトル分解段12
20、1230、1240、1250、1260の高域
出力応答はその前段の低域応答特性によって与えられた
上限を有し、従ってこの「高域」出力応答は事実漸減空
間周波数の等Q帯域通過スペクトルである。各段の最初
の低域濾波器の応答の間引き率が1/2で各段の低域濾
波器の遮断周波数がそれが発生するスペクトルの中心周
波数の2/3であることは、この等Qスペクトルを2次
元空間周波数の漸減オクターブにする要因である。
【0108】スペクトル分解段1210の間引きされた
低域出力応答G1 はその縮小器1212から次のスペク
トル分解段1220の入力信号として供給される。スペ
クトル分解段1220はスペクトル分解段1210の各
素子1211、1212、1213、1214、121
5、1216とそれぞれ類似であるが、段1220のサ
ンプリング周波数が2つの次元で段1210の1/2で
あるための動作の差がある素子1221、1222、1
223、1224、1225、1226を有する。
【0109】低域濾波器1221、1224はそれぞれ
低域濾波器1211、1214と同じ加重係数を持つ
が、段1220のサンプリング周波数を段1210に対
して1/2にすると、濾波数1221、1224の遮断
周波数は濾波器1211および1214に対して1/2
になる。遅延回路1215における限り遅延回路122
5における減算前の遅延が2倍であり、この遅延がシフ
トレジスタ等のクロッキングされた遅延とすると、この
遅延構造は遅延回路1225と1215の各遅延クロッ
ク周波数の比1/2で与えられる遅延の比2/1と似て
いる。スペクトル分解段1220高域出力応答L1 はス
ペクトルL0 のすぐ下の帯域通過スペクトルである。
【0110】スペクトル分解段1220の低域出力応答
2 はその間引き器1222から次のスペクトル分解段
1230の入力信号として供給される。L1 より1オク
ターブ低い帯域通過スペクトルL2 はその入力信号G2
に対するスペクトル分解段1230の高域通過出力応答
である。スペクトル分解段1230はサンプリング周波
数が1/2であるところが異るが、スペクトル分解段1
220の各素子1221、1222、1223、122
4、1225、1226にそれぞれ対応する素子123
1、1232、1233、1234、1235、123
6を有する。
【0111】スペクトル分解段1230の間引かれた低
域出力応答G3 はその間引き器1232から次のスペク
トル分解段1240の入力信号として供給される。L2
より1オクターブ低い帯域通過スペクトルL3 はその入
力信号G3 に対するスペクトル分解段1240の高域通
過出力応答である。スペクトル分解段1240はサンプ
リング周波数が1/2である点が異るが、スペクトル分
解段1230の各素子1231、1232、1233、
1234、1235、1236にそれぞれ対応する素子
1241、1242、1243、1244、1245、
1246を有する。
【0112】スペクトル分解段1240の間引かれた低
域出力応答G4 はその間引き器1242から次のスペク
トル分解段1250に入力信号として供給される。L3
より1オクターブ低い帯域通過スペクトルL4 はその入
力信号G4 に対するスペクトル分解段1250の高域通
過出力応答である。スペクトル分解段1250はサンプ
リング周波数が1/2である点が異るが、スペクトル分
解段1240の各素子1241、1242、1243、
1244、1245、1246にそれぞれ対応する素子
1251、1252、1253、1254、1255、
1256を有する。
【0113】スペクトル分解段1250の間引かれた低
域出力応答G5 はその間引き器1252から次のスペク
トル分解段1260の入力信号として供給される。L4
より1オクターブ低い帯域通過スペクトルL5 はその入
力信号G5 に対するスペクトル分解段1260の高域通
過出力応答である。スペクトル分解段1260はサンプ
リング周波数が1/2である点が異るが、スペクトル分
解段1250の各素子1251、1252、1253、
1254、1255、1256にそれぞれ対応する素子
1261、1262、1263、1264、1265、
1266を有する。
【0114】最後のスペクトル分解段の間引き器から供
給される間引かれた低域出力応答GΩはここではスペク
トル分解段1260の間引き器1262から供給される
6であるが、これは残留低域スペクトル応答である。
これは後続のスペクトル分解段の内挿済帯域スペクトル
応答と最初のスペクトル分解段のキャップストーン高域
スペクトル応答を合計して信号を再合成する働らきをす
る。L0 、L1 、L2、L3 、L4 、L5 は時間ずれ関
係にあり、遂次遅延量を増しつつ供給される。残留低域
スペクトルGΩ(ここではG6 )は最後の帯域スペクト
ルGΩ-1(ここではG5 )より時間的に早く、反対方向
に斜行している。
【0115】後述のように、スペクトル成分から信号を
合成する反復法もL0 、L1 、L2、L3 、L4 、L5
のスペクトル成分が互いに逆方向の時間ずれ関係にある
ことを必要とする。スペクトル分解成分の処理とその処
理されたスペクトル分解成分からの信号の合成を説明す
る前に、スペクトル分解段の構成を次にさらに詳述す
る。まず最初の2次元低域濾波器構体を考える。
【0116】濾波器の設計技術で公知のように、2次元
濾波器構体は非分離式と分離式がある。第1および第2
の次元における分離式濾波は、まず第1の1次元濾波器
を用いて第1の方向に濾波を行い、次に第2の1次元濾
波器を用いて第1の方向と直角の第2の方向に濾波を行
うことにより達せられる。従って、分解式2次元低域濾
波器を構成する縦続接続された2つの個別1次元濾波器
の各低域濾波特性は互いに全く無関係であるから、この
2つの低域濾波器のそれぞれの核関数および構造は図
2、図3および図6ないし図14について上述したもの
と同様でよい。
【0117】水平走査線のラスタから成るテレビジョン
画像の場合は、分離式濾波器の2つの直角方向は水平と
垂直であることが望ましい。分離式2次元低域濾波をこ
の発明の実行に用いると、垂直低域濾波の前に水平低域
濾波を行うことである利益が得られ、水平低域濾波の前
に垂直低域濾波を行うことで他の利益が得られる。例え
ば、まず水平濾波と間引き処理を行うと、次の垂直濾波
中に垂直核関数により作用されるべき水平走査線当りの
画素サンプルを1/2だけ減じるが、垂直濾波を先にす
ると、これに必要な比較的長い遅延を与えると共に、図
15のスペクトル分解段1210、1220、123
0、1240、1250、1260の各減算器121
6、1226、1236、1246、1256、126
6の正端子にそれぞれ信号G0 、G1 、G2 、G3 、G
4 、G5 を送るため各補償用遅延(1215、122
5、1235、1245、1255、1265)を与え
るに要する遅延構体と同じ遅延構体が利用できるように
なる。
【0118】分離式2次元空間周波数濾波器の綜合濾波
応答は空間周波数平面に平行な断面が正方形または矩形
であり得るが、非分離式濾波器の濾波応答はその他の断
面形状を持つことができる。円形や楕円形の断面は、こ
のような断面の応答を有する濾波器がテレビジョン信号
における過剰の対角線解像度の低減に使用し得るため、
ラスタ走査テレビジョン信号の濾波に特に重要である。
また全方向における画像の解像度の均一性も、例えばカ
メラと表示装置の間で画像を回転する必要があるテレビ
ジョン方式で重要である。
【0119】図15の2−D低域濾波器1211、12
21、1231、1241、1251、1261および
2−D低域濾波器1214、1224、1234、12
44、1254、1264として特に適する濾波特性で
ある象限対称性と線形位相応答を呈するパタンを持つ濾
波器の重みのマトリックスを次に示す。
【0120】この加重係数のパタンを持つ核関数マトリ
ックスは順次連続する各画像サンプルに作用し、各画素
サンプルは作用を受けたとき位置がマトリックスの中心
に位置する加重係数Jに対応する。低域濾波器では、加
重係数Jは最高相対強度レベルを有し、他の各加重係数
は中心位置から離れるほど小さくなる強度レベルを有す
る。従って4隅の加重係数Aの強度レベルが最低であ
る。
【0121】非分離式2次元濾波器の場合には、A、
B、C、D、E、F、G、H、Jの各強度レベルの特定
の選ばれた値は互いに完全に無関係であるが、2次元分
離式濾波器の場合は、加重係数の強度レベルは水平と垂
直の1次元核加重係数の各値の交差乗積から得られるの
で、A、B、C、D、E、F、G、H、Jの各値は互い
に完全に無関係ではない。
【0122】図16に示す一般形式をとり得る成分スペ
クトルから電気信号を合成する装置はこの発明の装置で
ある。スペクトル成分G6 ′、L5 ′、L4 ′、
3 ′、L2 ′、L1 ′L0 ′は図14のスペクトル分
解装置から供給されるそのダッシュ(′)のないものに
応答する。スペクトル成分L0 、L1 、L2 、L3 、L
4 、G6 、L5 は図15のスペクトル分解装置によって
順次時間を遅らせて供給されるが、図16の信号合成装
置にG0 ′、L5 ′、L4 ′、L3 ′、L2 ′、
1′、L0 ′を順次時間を遅らせて供給するため差動
的に遅延させる必要がある。
【0123】図16は連続する複数個の信号合成段13
60、1365、1370、1375、1380、13
85を含む信号合成装置を示す。各段は内挿を用いてス
ペクトル成分のサンプルマトリックスを拡大し、空間周
波数で次に高いスペクトル成分と同じ長さにしてそのス
ペクトル成分に加算し得るようにする。このサンプルマ
トリックスの拡大は、そのマトリックス内の各サンプル
点とナルを交互に配置し、その結果を低域濾波して高調
波構体を除去する。この低域濾波は図15のスペクトル
分解装置における対応する内挿処理に付随する低域濾波
と同じ濾波特性を持つことが望ましい。
【0124】信号合成装置における内挿に付随する低域
濾波は、図15のスペクトル分解装置と図16の合成装
置の間に挿入し得る(図6について前述したような)修
正回路に生ずることがあり、非線形処理により修正され
るGΩまたはLK 信号に付随する高調波を抑圧する。こ
の非線形処理は、信号合成装置に用いられる内挿処理に
付随する低域濾波がなければ、合成された複合画像に可
視のエーリアシング現象を生ずることがある。
【0125】図16の合成装置では、低域スペクトルG
6 ′の各サンプルが拡大回路1361でナルと交互に配
列され、図15のスペクトル分解装置の濾波器1265
の同様の2次元低域空間周波数濾波器1362を通る。
濾波器1362の応答のサンプルは加算器1363にお
いてL5 ′のサンプルと加算され、G5 の仮定的遅延複
製と類似または同等のG5 ′を発生する。このG5 ′サ
ンプルは拡大回路1366でナルと交互配列され、図1
5の低域濾波器1254と同様の低域濾波器1367を
通り、加算器1318でL4 ′と加算されてG4 の遅延
複製と類似または同等のG4 ′を発生する。このサンプ
ルG4 ′は拡大回路1371でナルと交互に配列され、
図15の濾波器1244と同様の濾波器1372で低域
濾波される。
【0126】この濾波器1372の応答は加算器137
3でL3 ′に加算されてG3 の遅延複製と類似または同
等のG3 ′を発生する。G3 ′のサンプルは拡大回路1
376でナルと交互に配列され、図15の濾波器123
4と同様の濾波器1377で低域濾波される。濾波器1
377の応答は加算器1378でL2 ′に加算されてG
2 の遅延複製と類似または同等のG2 ′を発生する。こ
のG2 ′サンプルは拡大回路1381で間にナルが挿入
され、濾波器1382で低域濾波される。濾波器138
2の応答は加算器1383でL1 ′と加算されて遅延し
たG1 と類似または同等のG1 ′を発生する。この
1 ′のサンプルは内挿のため拡大回路1386と図1
5の濾波器1387に供給され、濾波器1387の応答
は加算器1388でL0 ′と加算されて、修正の可能性
があるが、G0 で表されるのと同じ画像で表される合成
信号G0 ′を発生する。
【0127】この発明の2次元実施例は画像の空間周波
数を実時間で処理するときに用いるのに特に適している
が、この発明の関与する2次元情報は2次元画像の空間
周波数スペクトルに限定されない。例えば2次元の一方
が空間周波数情報に対応し、他方が時間周波数情報に対
応することも可能である。さらにこの発明に関連する技
術は3次元以上で決定する情報の実時間周波数スペクト
ルの分解に有用である。例えば3次元情報の場合、3次
元の全部が空間情報に対応することもあり、2次元が空
間情報で他の1次元が時間情報に対応することもある。
これについて興味のあるのは、表示されたテレビジョン
画像における運動に応答する画像処理装置である。
【0128】この場合は、表示画像の空間周波数スペク
トルの静止被写体に対応する部分が映像情報の各映像フ
レーム間で不変であるのに対し、運動する被写体に対応
する部分はフレーム間で変る。この原理を用いたスペク
トル分解装置は3次元低域濾波器を利用するこのような
画像処理装置にも利用することができる。この低域濾波
器の3次元の2つは空間であって図15の2次元スペク
トル分解器の各段に付随する2次元低域濾波器の2つの
空間次元に対応し、第3の次元は時間であって、連動す
る被写体により表示画像の対応画素の強度レベルの各フ
レーム間の値に生ずる変化による3次元スペクトルの微
細構造特性に対応する。
【0129】上記のこの発明の実施例の説明において、
時間信号G0 を1次元以上の情報を決定する周波数スペ
クトルを有するベースバンド信号と仮定したが、公知の
ように、このようなベースバンド情報は、それがベース
バンド情報成分により変調された搬送波周波数の側波帯
で構成されるような周波数多重化フオーマットで通信さ
れることが多い。図1の各に中継手段100−1、‥‥
100Nに適当な変調器と複調器を用いることにより、
0 および/またはG1 ‥‥GN の何れかおよび/また
はL0 、‥‥LN の何れかを周波数多重化信号とするこ
とができる。用語「シフトレジスタ」は、例えば読取後
書込み直列記憶装置のように同効の機能を果す手段を含
むと解釈すべきものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】最も一般的かつ総括的な形で実施された、この
発明の関連する基礎技術を示す機能的ブロック図であ
る。
【図2】図1中に示された、サンプル信号中継手段群中
の任意の1つの第1種のデジタル実施例の構成を示す図
である。
【図3】図1中に示された、サンプル信号中継手段群中
の任意の1つの第2種デジタル実施例の構成を示す図で
ある。
【図4】図1中に示された、サンプル信号中継手段群中
の第1種または第2種の何れかである最後の1つのまた
別のデジタル実施例の構成を示す図である。
【図5】この発明の実行において用い得る核加重関数の
例を示す図である。
【図6】この発明を実施した信号合成装置、関連するス
ペクトル分解装置およびスペクトル修正装置の1次元方
式のブロック図である。
【図7】図4中に示されたスペクトル分解装置における
スペクトル分解処理の反復計算に用いられる分解段の1
つのブロック図である。
【図8】図5中に示された分解段の連続対に適用できる
変形のブロック図である。
【図9】スペクトル成分から信号を合成する図4中の装
置の反復処理に用いられる合成段の1つのブロック図で
ある。
【図10】図4中に示されたスペクトル修正回路の一例
ブロック図である。
【図11】図4中に示されたスペクトル修正回路の上記
とは別の例のブロック図である。
【図12】図4中に示されたスペクトル修正回路のまた
別の実施例のブロック図である。
【図13】図4中に示されたスペクトル修正回路の更に
別の実施例のブロック図である。
【図14】図4の装置においてスペクトルの分解と信号
合成の間におけるスペクトルサンプルを時間的に整合さ
せるときに用いる図4の変形構成のブロック図である。
【図15】スペクトル分解を実時間で行なうためにパイ
プライン構体を用いた2次元空間周波数スペクトル分解
装置の構成を示すブロック図である。
【図16】図13に示すスペクトル分解装置で分解され
たサンプルフイールドを表わす信号をその出力スペクト
ルから合成する装置のブロック図である。
【符号の説明】
1a、1b パイプライン 353、355、357、359、361、363 そ
れぞれサンプル信号組合せ手段の一部を構成する加算器 354、356、358、360、362 それぞれサ
ンプル信号組合せ手段の一部を構成する拡大回路から成
る第2の手段 345、346、347、348、349、350 そ
れぞれサンプル信号組合せ手段の一部を構成する修正回
路から成る第1の手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジエームズ ヘンリ アルバイタ アメリカ合衆国 ニユージヤージ州 08525 ホープウエル ノース・スター・ アベニユ 118 (72)発明者 ロジヤ フランク ベスラ アメリカ合衆国 ニユージヤージ州 08648 ローレンスビル ノース・ポス ト・ロード 152 (72)発明者 エドワード ハワード アデルソン アメリカ合衆国 ニユージヤージ州 08540 プリンストン モーラン・アベニ ユ 39 (72)発明者 チヤールズ ハモンド アンダーソン アメリカ合衆国 ニユージヤージ州 08553 ロツキー・ヒル モンゴメリ・ア ベニユ 18 (72)発明者 アレン レロイ リンバーグ アメリカ合衆国 ニユージヤージ州 08560 タイタスビル チヤーチ・ロード ボツクス 323 アール 2

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Nを複数整数としたとき,序数順に並べ
    られたN個の各別の時間信号の群から1つの時間信号を
    合成する信号処理装置であって;上記1つの時間信号を
    実時間ベースで合成するため、(1)上記1つの時間信
    号が与えられた数の次元を持つ情報の周波数スペクトル
    をその各次元における特定のサンプル密度により画定す
    るある情報成分サンプルの列から成り、(2)上記の群
    をなすように序数順に並べられたN個の各別の時間信号
    のうちの第1の信号が、上記情報の周波数スペクトルの
    最上部を上記各次元における上記特定のサンプル密度に
    実質的に等しいサンプル密度により画定する情報成分サ
    ンプルの列から成り、(3)上記群をなすように序数順
    に並べられたN個の各別の時間信号のうちの第2ないし
    第(N−1)の各信号が、上記信号群中の各信号の直前
    の信号により画定される部分の周波数スペクトルの対応
    する次元の下で、上記信号群中の各信号の直後の信号に
    より画定される部分の周波数スペクトルの対応する次元
    より上の、その各次元において上記情報の周波数スペク
    トルの各部分を画定する情報成分サンプルの列から成
    り、(4)上記群をなすように序数順に並べられたN個
    の各別の時間信号のうちの第2ないし第(N−1)の各
    信号に対応する上記情報成分サンプルの列の自身の各情
    報次元に対するサンプル密度が、上記信号群中のその直
    前の各信号に対応する情報成分サンプルの列の対応する
    情報次元のサンプル密度より小さく、(5)上記各情報
    成分サンプルの列が互いに所定の時間ずれをもって生
    じ、さらにその装置が、それぞれ上記各別の時間信号よ
    りなる群中の上記第1ないし第(N−1)番目の信号の
    それぞれに関連して、上記各別の時間信号よりなる群中
    の順番の信号をこれに続く上記信号群中の各別の信号の
    全部の累積和と組合せる(N−1)個のサンプル信号組
    合せ手段の群を含み、上記各別の信号よりなる群中の上
    記第1ないし第(N−2)番目の信号に関連する上記組
    合せ手段が、それぞれ加算器と、関連する各別の信号を
    その加算器の第1の入力として送る第1の手段と、その
    各別の信号の直後の各別の信号に関連する組合せ手段の
    加算器の出力をその各別の信号と同じサンプル密度でそ
    の加算器の第2の入力として送る第2の手段とを含み、
    上記信号群中の上記第(N−1)番目の信号に関連する
    上記組合せ手段が、加算器と、上記第(N−1)番目の
    信号をその加算器の第1の入力として印加する上記第1
    の手段と、上記第N番目の信号を上記第(N−1)番目
    の信号と同じサンプル密度でその加算器の第2の入力と
    して印加する第3の手段とを含み、上記各第1の手段、
    上記各第2の手段および上記群の上記第(N−1)番目
    の組合せ手段の第3の手段が、上記信号群の上記時間ず
    れをもった各別の信号を送るときそれぞれ所定量の時間
    遅延を挿入して上記(N−1)個の各組合せ手段に対
    し、その加算器の第1および第2の入力の情報成分サン
    プルの各列の対応する各情報サンプルが互いに実質的に
    同時に生ずるようにし、これによって上記信号群の上記
    第1の各別の信号に関連する上記組合せ手段の加算器の
    出力に上記合成された時間信号が得られるようになって
    いることを特徴とする信号処理装置。
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