JP2009278802A - スイッチング素子駆動回路及びこれを備えるモータ駆動回路 - Google Patents
スイッチング素子駆動回路及びこれを備えるモータ駆動回路 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009278802A JP2009278802A JP2008128992A JP2008128992A JP2009278802A JP 2009278802 A JP2009278802 A JP 2009278802A JP 2008128992 A JP2008128992 A JP 2008128992A JP 2008128992 A JP2008128992 A JP 2008128992A JP 2009278802 A JP2009278802 A JP 2009278802A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- switching element
- value
- circuit
- current
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Control Of Electric Motors In General (AREA)
- Power Conversion In General (AREA)
- Electronic Switches (AREA)
Abstract
【課題】回路構成の簡素化又は制御回路で行われる演算処理の簡素化が図られたスイッチング素子駆動回路を提供する。
【解決手段】スイッチング素子駆動回路110では、マイコン111に内蔵された中央演算処理回路CPU又はメモリ回路Me等によって演算処理を行う。このとき、中央演算処理回路CPUで、スイッチング素子120の温度情報に関係する認識値を抽出し、かかる認識値の結果に応じてPWM信号の出力制御を行う。メモリ回路Meには、マップ化された情報群が記録されている。かかる情報群は、電流値情報と電圧値情報と温度情報の認識値との組合せが複数パターン記録され、マイコン111では、温度情報の認識値を認識することにより、スイッチング素子120の現在温度が危険温度か安全温度であるかの判別を行う。
【選択図】図1
【解決手段】スイッチング素子駆動回路110では、マイコン111に内蔵された中央演算処理回路CPU又はメモリ回路Me等によって演算処理を行う。このとき、中央演算処理回路CPUで、スイッチング素子120の温度情報に関係する認識値を抽出し、かかる認識値の結果に応じてPWM信号の出力制御を行う。メモリ回路Meには、マップ化された情報群が記録されている。かかる情報群は、電流値情報と電圧値情報と温度情報の認識値との組合せが複数パターン記録され、マイコン111では、温度情報の認識値を認識することにより、スイッチング素子120の現在温度が危険温度か安全温度であるかの判別を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、スイッチング素子駆動回路及びこれを備えるモータ駆動回路に関する。
従来より、車両を構成する機構に用いられる制御モータには、車載バッテリの供給電力又はECU等から送信される信号を適宜に変換させるモータドライバが用いられる。かかるモータドライバは、例えば、ラジエータ又はフューエルポンプ又はパワーウィンドウ等を駆動させる各種制御モータに接続され、当該モータドライバに内蔵されるモータ駆動回路の動作によって制御モータを適宜に駆動させる。尚、かかる制御モータは、ブラシモータ及びブラシレスモータ等、種々の構造を有するモータが用いられている。
モータ駆動回路は、スイッチング素子を具備し、当該スイッチング素子の動作によって、制御モータに内蔵された駆動コイルの通過電流を断続制御させ、これにより、駆動コイルに軸着されたローター軸へ回転力を与える。このとき、スイッチング素子では、長時間に亘って駆動されると、当該スイッチング素子の出力電流に応じて、電力損失に相当する熱量が発生する。かかる如くスイッチング素子が発熱すると、当該スイッチング素子の周辺に配された回路を誤動作させ、発熱の状態によってはモータ駆動回路の故障又は火災を誘発させてしまう。
そこで、特開平7−245375号公報(特許文献1)では、PTCサーミスタを用いてスイッチング素子の温度を検出する負荷駆動装置が検討されている。かかる負荷駆動装置は、制御モータ等の負荷を駆動させるスイッチング素子と、スイッチング素子の発熱を感知するPTCサーミスタと、スイッチング素子及びPTCサーミスタの双方を実装させた回路基板とを具備して成る。そして、スイッチング素子の温度情報がPTCサーミスタからECUに送信され、ECUでは、当該温度情報の状態に応じてスイッチング素子の動作を停止させる。
しかしながら、特許文献1の技術では、制御モータを駆動するスイッチング素子と当該スイッチング素子の温度を感知するPTCサーミスタとが独立した構成とされるため、PTCサーミスタへスイッチング素子の温度が伝達される迄に所定の時間を必要とするため、リアルタイムの正確な温度が検知されず、これによって生じる温度検出の誤差によって、スイッチング素子の最適動作を実現し得ないとの問題が生じる。
そこで、かかる問題を回避すべく、特開2003−047284号公報(特許文献2)では、スイッチング素子の温度を正確に検出し得るモータ駆動装置が紹介されている。かかるモータ駆動装置は、スイッチング素子のON時電流を検出する電流検出手段と、スイッチング素子のON時電圧を検出する電圧検出手段と、ON時電流とON時電圧に基づきスイッチング素子のON抵抗を検出する抵抗検出手段と、抵抗検出手段スイッチング素子が異常であるか否かの判断を実施する異常判断手段とから構成され、かかる異常判断手段では、算出されたON抵抗が所定の閾値より高い場合に異常であると判断し、同抵抗が所定の閾値より低い場合に正常であるとする判断を行う。
しかしながら、特許文献2の技術では、抵抗検出手段として電流値と電圧値との除算値を算出させる新たな回路が必要となるため、モータ駆動装置に内蔵される回路の構成が複雑化し、併せて、当該回路におけるコストの高騰を招くとの問題が生じる。このとき、メモリ回路を具備する制御ICを用いて抵抗検出手段に相当する回路の簡素化を行うことも検討され得るが、かかる場合、制御ICでは、電流値と電圧値との除算値を算出させる除算処理の追加、又は、除算値をフィードフォワード演算するためのメモリ領域の追加、等を余儀なくされ、かかる動作を実現させる制御ICの高スペック化に伴い、当該回路の高コスト化に繋がるとの問題も懸念される。
また、近年の制御ICでは、スイッチング素子の出力端子に接続されたシャント抵抗の電圧値を当該スイッチング素子の出力電流として検出し、当該出力電流の検出値に基づいて種々の制御を行うものが生産されている。ここで、かかる制御ICを用いる場合、スイッチング素子の出力電流の全てがシャント抵抗を通過する構成とされると、当該シャント抵抗にて大きな発熱を生じさせると共に、車載バッテリの電力損失が大きくなるとの問題を生じさせてしまう。
本発明は上記課題に鑑み、回路構成の簡素化又は制御回路で行われる演算処理の簡素化が図られたスイッチング素子駆動回路の提供と、スイッチング素子駆動回路内の発熱量を低減させ電力損失の低減を実現させ得るモータ駆動回路の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では次のようなスイッチング素子駆動回路の構成とする。即ち、外部から受信した信号に基づいてスイッチング素子を制御させる制御回路を具備するスイッチング素子駆動回路において、前記制御回路は、前記スイッチング素子のON状態に流れる電流値と前記スイッチング素子のON状態で現われる電圧値とを検出し、前記電流値及び前記電圧値の対応関係に基づいてスイッチング素子を制御させる。
このとき、前記制御回路は、前記スイッチング素子を駆動させる駆動信号と、前記スイッチング素子を停止させる停止信号とを前記スイッチング素子に関する温度情報の認識値に応じて出力させるのが好ましい。また、前記制御回路は、前記温度情報の認識値が閾値温度より低い情報を示す場合に前記駆動信号を出力させ、前記温度情報の認識値が閾値温度より高い情報を示す場合に前記停止信号を出力させるのが好ましい。更に、前記制御回路は、電流値情報と電圧値情報と前記温度情報の認識値との組合せが複数パターン記録されたメモリ回路を具備するのが好ましい。加えて、前記制御回路は、前記電流値情報のうち検出した前記電流値に該当する電流値情報と前記電圧値情報のうち検出した前記電圧値に該当する電圧値情報とに基づいて前記温度情報の認識値を選択するのが好ましい。
また、前記スイッチング素子は、前記駆動信号又は前記停止信号を受信する信号入力端子と、電力が供給される電力入力端子と、前記スイッチング素子を通過する電流のうち検出電流を出力させる検出用出力端子と、前記スイッチング素子を通過する電流のうち前記検出電流を除く主電流を出力させる主出力端子とを備えるのが好ましい。そして、前記検出用出力端子には、シャント抵抗が接続されているのが好ましい。
更に、前記対応関係は、前記スイッチング素子のON状態でのインダクタンスによって規定されるのが好ましい。但し、これに限定することなく、前記対応関係は、前記スイッチング素子のON状態での抵抗値によって規定されるようにしても良い。
加えて、本発明では次のような制御モータ駆動回路の構成とする。即ち、上述した発明のうち何れか一つに記載のスイッチング素子駆動回路と、前記スイッチング素子とを少なくとも備え、前記スイッチング素子駆動回路は、外部から受信した信号に基づいてスイッチング素子を制御させ、前記スイッチング素子は、前記スイッチング素子駆動回路の動作に基づいて制御モータを駆動制御させる。
本発明に係るスイッチング素子駆動回路では、検出した電流値と電圧値とに基づいてスイッチング素子の温度情報を認識するので、サーミスタ等の温度測定素子による測定誤差が解消され、これにより、スイッチング素子の正確な温度検知が可能とされる。
また、スイッチング素子のインダクタンス又はスイッチング素子の抵抗値又はスイッチング素子の現在温度を監視することなく、認識した電流値及び電圧値のみによって、スイッチング素子を駆動させる駆動信号の出力を許可させるので、これにより、制御回路における演算処理の簡素化が図られ、また、メモリ領域の少ないメモリ回路を内蔵させたマイコンの選択が可能となる。更に、スイッチング素子駆動回路における不要な回路構成が排除され得る。
また、本発明に係るモータ駆動回路では、スイッチング素子に検出用端子が設けられ、当該検出用端子から出力される検出電流が低値とされるので、電流検出回路のシャント抵抗で生じる発熱量及び車載バッテリの電力損失が抑制される。
以下、本発明に係る実施の形態につき図面を参照して説明する。図1には、本実施の形態に係るモータ駆動回路100の構成が示されている。尚、同図には、車両の制御を実施するECU(Engine Control Unit)と、車両に搭載されたバッテリーボックスから供給される電力BEと、燃料用ポンプとして用いられる制御モータFMとが便宜的に示されている。
図を参照すると、モータ駆動回路100は、スイッチング素子駆動回路110とスイッチング素子120とフィルター回路130とから構成され、互いに適宜な配線によって電気的に接続されている。
フィルター回路130は、コイルLx〜Lz、及び、コンデンサCxa、Cxb、Cy、Cv、及び、抵抗Rvから構成される。コイルLxは、一端に端子eを介して電力BEが印加され、他端がダイオードDoを介してスイッチング素子120に接続されている。また、コイルLxは、両端にコンデンサCxa、Cxbがπ型接続されており、かかる構成により、定電圧回路112は、ノイズ成分を排除させた電力BEが供給される。一方、コイルLyは、一端に端子dを介して制御モータFMの出力端子が接続され、他端にスイッチング素子120が接続されている。また、コイルLyの端子d側にはコンデンサCyが接続されおり、かかる構成により、制御モータFMを通過しスイッチング素子120に流れ込む電流のノイズ成分が吸収される。更に、コイルLzは、一端が端子cを介して制御モータFMの入力端子に接続され、他端がダイオードDoを介してスイッチング素子120に接続されている。
スイッチング素子駆動回路110は、制御回路111と定電圧回路112と信号入力回路113とダイアグ増幅回路114とトリガー信号出力回路115とドライブ増幅回路116と電圧検出回路117と電流検出回路118とから構成されている。
制御回路111は、上述した定電圧回路112と信号入力回路113とダイアグ増幅回路114とトリガー信号出力回路115とドライブ増幅回路116と電圧検出回路117と電流検出回路118とがポートP1〜P8に各々接続されている。このうちVssに相当するポートP4はグランドへとアースされている。また、本実施の形態では、制御回路111としてマイクロコンピュータが用いられるため、以下、制御回路111をマイコン111と呼びかえることとする。かかるマイコン111は、中央演算処理回路CPUとメモリ回路Meと入出力処理回路I/Oとクロック回路CLとが内蔵されている。そして、これら内蔵された回路が互いに協働して、以下の動作を実現させる。即ち、ポートP1に入力された電源Vccは、内蔵された各回路を駆動させ、ポートP4からアースされる。また、ポートP2に入力された信号は、当該信号の状態に応じて適宜なデューティー比のPWM信号へと変換され、当該PWM信号をポートP6から出力させる。ポートP5から入力された信号は、ポートP7で受信した信号のうち不要なタイミング期間をマスキングさせ、これにより、ポート7で受信した信号を所望の波形に成形させる。ポートP8から入力された信号は、所定閾値を超えている場合に、ポートP3からHigh信号を出力させる。更に、ポートP7から入力された信号及びポートP8から入力された信号は、マイコン111に内蔵された中央演算処理回路CPU又はメモリ回路Me等によって所定の演算処理が行われる。このとき、中央演算処理回路CPUでは、スイッチング素子120の温度情報に関係する認識値を抽出し、かかる認識値の結果に応じてポートP6から出力されるPWM信号の制御を行う。これにより、ポートP6では、PWM信号が出力又は停止動作が実現される。尚、かかるマイコン111の動作については、適宜詳細に説明することとする。
定電圧回路112は、バッテリーボックスから供給された電力BEを変換し、変動幅の少ない安定したマイコン駆動電源Vccを生成させる。かかる定電圧回路112は、マイコン駆動電源VccをポートP1へ供給させ、マイコン111を駆動させる。
信号入力回路113は、一端が入力端子aを介してECUに接続され、他端がポートP2に接続される。信号入力回路113では、ECUから入力された外部信号を変換し、電圧を所望の状態にした矩形信号を生成し、当該矩形信号をポートP2へと出力させる。尚、かかる外部信号又は矩形信号は、PWM信号ではなく、一定の時間幅を具備する矩形波とされる。
ダイアグ増幅回路114は、ポートP3から出力されたダイアグ信号を増幅させ、所望の電圧値に成形されたダイアグ信号として、端子bからECUへと出力させる。
トリガー信号出力回路115は、一端がポートP5に接続され、他端が電圧検出回路117の出力ラインに接続されている。かかるトリガー信号出力回路115は、電圧検出回路117から出力される電圧検出波形Vdsiのうち立下りエッジを検出すると、電圧検出波形Vdsiが所定閾値以下とされた際に、トリガー信号TrgをHigh状態とさせる。一方、電圧検出波形Vdsiの立ち上がりエッジを検出し、電圧検出波形Vdsiが所定閾値以上に回復すると、トリガー信号TrgをLow状態とさせる。即ち、トリガー信号出力回路115では、検出した電圧検出波形Vdsiの値に応じてH−L信号を連続的に生成し、これにより、連続する矩形波状のトリガー信号Trgを出力させる。
ドライブ増幅回路116は、一端がポートP6に接続され、他端がスイッチング素子120に接続されている。そして、ポートP6から出力されたPWM信号を増幅させ、スイッチング素子120を駆動可能な状態に変換させる。具体的に説明すると、図2に示す如く、ドライブ増幅回路116は、ローパスフィルター116aとプッシュプル回路116bとから構成されている。ローパスフィルター116aは、抵抗R4とコンデンサC3とから成り、信号のノイズ成分を吸収させる。プッシュプル回路116bは、NチャンネルMOSFET(Tra)とPチャンネルMOSFET(Trb)とから構成され、入力電圧がHigh状態の際、NチャンネルMOSFET(Tra)がON状態とされ、PチャンネルMOSFET(Trb)がOFF状態とされる。このとき、スイッチング素子120のゲートgには、NチャンネルMOSFET(Tra)を介して電源BEが印加される。一方、入力電圧がLow状態とされる場合、NチャンネルMOSFET(Tra)がOFF状態とされ、PチャンネルMOSFET(Trb)がON状態とされる。このとき、スイッチング素子120のゲート端子に蓄積された電荷は、PチャンネルMOSFET(Trb)を介してアースへと放電される。即ち、PWM信号がドライブ増幅回路116へ入力されると、当該ドライブ増幅回路116では、マイコンから出力されたPWM信号の振幅値を増幅させ、これによって変換されたPWM信号がスイッチング素子120のゲートgに印加される。
電圧検出回路117は、一端がポートP7に接続され、他端が抵抗Rvを介してスイッチング素子120の電力入力端子dに接続されている。かかる電圧検出回路117は、図2に示す如く、ローパスフィルター117aと増幅回路117bとから構成されている。増幅回路117bは、オペアンプAmp1と抵抗R2及びR3とコンデンサC2とから成り、定電圧回路112で生成された電源Vccが印加されている。オペアンプAmp1は、反転端子に抵抗R3及びRvの直列回路が接続され、当該直列回路を介してスイッチング素子120の電力入力端子dに接続される。また、非反転端子はグランドにアースされ、反転端子及び非反転端子の間にはコンデンサC2が並列接続され、これにより、入力される波形のノイズ成分が吸収される。また、オペアンプAmp1は、出力端子と反転端子との間に抵抗R2が並列接続され、抵抗R2及びR3によって入力された波形が増幅される。即ち、電圧検出回路117では、スイッチング素子120の電力入力端子で現われる電圧値を検出し、増幅回路117bにて検出した電圧値をマイコン111で処理可能な値に増幅させ、ローパスフィルター117aにてノイズ成分を除去し、その後、マイコン111のポートP7へと出力させる。
電流検出回路118は、一端がポートP8に接続され、他端がスイッチング素子120の検出用出力端子s2に接続されている。かかる電流検出回路118は、図2に示す如く、ローパスフィルター118aと増幅回路118bとシャント抵抗R8から構成されている。ローパスフィルター118a及び増幅回路118bは、上述した構成及び機能と同様の回路とされる。また、電流検出回路118では、スイッチング素子120の検出用端子s2がシャント抵抗R8を介してアースに接続される。即ち、電流検出回路118では、スイッチング素子120の検出用端子s2から検出電流が出力されると、当該検出電流がシャント抵抗R8を介してアースへと流れ込む。このとき、増幅回路118bでは、検出電流の電流値に相当する電圧が印加されることで、スイッチング素子に流れる電流値を検出する。そして、増幅回路118bにて検出した電流値をマイコン111で処理可能な値に増幅させ、ローパスフィルター117aにてノイズ成分を除去し、その後、マイコン111のポートP8へと出力させる。
本実施の形態で用いられるスイッチング素子120は、パワーMOSFETとされる。但し、IGBT又はバイポーラトランジスタを用いることも可能である。かかるスイッチング素子120は、図1に示す如く、ゲート(特許請求の範囲における信号入力端子)gとドレイン(特許請求の範囲における電力入力端子)dと二次ソース(特許請求の範囲における検出用入力端子)s2と一次ソース(特許請求の範囲における主出力端子)s1とが設けられ、ゲートgではPWM信号を受信し、ドレインdではフィルター回路130を介して電力BEが供給され、二次ソースs2ではスイッチング素子120を通過する電流のうち検出電流を出力させ、一次ソースs1ではスイッチング素子120を通過する電流のうち検出電流を除く主電流を出力させる。即ち、スイッチング素子120を通過する電流は、検出電流と主電流との和によって求められることとなり、本実施の形態では、検出電流が主電流の1/100程度に設定される。かかるスイッチング素子120は、例えば、P層基板に複数のMOSFETを構成させ、共通のゲート電圧が印加された際に、異なる大きさのnチャンネルを生成させる構造とする。そして、小さいnチャンネルを生成するMOSFET領域には二次ソースs2が設けられ、大きいnチャンネルを生成するMOSFET領域には一次ソースs1が設けられる。かかる二次ソースs2を具備するスイッチング素子120は、例えば、カレントミラー回路等が代表例とされるが、これに限らず、複数のソース端子を具備するスイッチング素子であれば、本実施の形態に適用可能とされる。
かかる構成を具備するモータ駆動回路100は以下の如く動作する。先ず、マイコン111からPWM信号が出力されると、スイッチング素子120は、微小区間のパルスから成るPWM信号によって、かかる信号周波数に同期したON/OFF動作を実施する。ここで、スイッチング素子120がON状態のとき、バッテリーボックスから供給された電力BEは、端子eから端子cを介して制御モータFMに供給され、その後、制御モータFM内の駆動コイルを通過した電流は、コイルLyを介してスイッチング素子120を通過する。一方、スイッチング素子120がOFF状態のとき、電力BEは、制御モータFM−コイルLy−ダイオードDo−コイルLz−制御モータFMを循環する。従って、スイッチング素子120が駆動されON/OFF状態を連続的に切り替えられると、制御モータFMに印加される電位が変動し、これにより、制御モータFMでは、励磁駆動と回生駆動とが交互に発生し、ローター軸に回転力が与えられる。
上述の如く、本実施の形態に係るスイッチング素子駆動回路110では、スイッチング素子120に関する電流値と電圧値とを検出し、かかる電流値及び電圧値に基づいてスイッチング素子120の温度情報を認識するので、サーミスタ等の温度測定素子による測定誤差が解消され、これにより、スイッチング素子120の正確な温度検知が可能とされる。
また、本実施の形態に係るモータ駆動回路100では、スイッチング素子120に検出用端子s2が設けられ、当該検出用端子s2から出力される検出電流が低値とされるので、電流検出回路118のシャント抵抗R8で生じる発熱量及び車載バッテリの電力損失が抑制される。
以下、マイコン111の処理動作とメモリ回路Meに格納される情報とについて説明する。図3には、スイッチング素子120のインダクタンスGと当該スイッチング素子120の温度Thとの関係が示されている。かかる関係を示したグラフには、q(Th、G)=qa(Tha、Ga)〜qz(Thz、Gz)が各々プロットされ、これらqa〜qzの軌跡が曲線として示されている。ここで、インダクタンスGは、スイッチング素子120のON時における電流の流れ易さを示す指標であって、G=α/Th(αは定数)の関係を有する。また、同図には、閾値温度Tsが示されており、当該閾値温度Ts以下の場合、スイッチング素子120は安定的に動作される。ここで、かかる閾値温度Ts以下の範囲を安全温度範囲dsと呼び、閾値温度Ts以上の範囲を危険温度範囲dcと呼ぶこととする。図示の如く、安全温度範囲dsにはqa〜qcが含まれ、危険温度範囲dcにはqx〜qzが含まれる。従って、安全温度範囲dsに属するインダクタンスの集合Gcは、ga〜gcを含み、危険温度範囲dcに属するインダクタンスの集合Gsは、gx〜gyを含む。
図4には、安全温度範囲dsに属するqa(Tha、Ga)の電流値Iaと電圧値Vaとの関係が示されている。ここで、電流値Iaは、上述した検出電流であっても良く、主電流であっても良く、検出電流及び主電流の和から成る電流であっても良い。また、電圧値Vaは、スイッチング素子120におけるドレインソース間電圧を直接測定した値であっても良く、ドレインdの電位を測定したものであっても良い。
点qaは、スイッチング素子120の温度Th=Taの場合のインダクタンスとされるので、同図では、温度Thaの場合の電流値及び電圧値の関係が示されることとなる。例えば、E1は、温度Thaにおけるドレイン電圧V1を検出した場合の検出電流の電流値I1によってプロットされる。また、同様に、測定電圧をV2〜Vnと変化させることにより、E2〜Enがプロットされる。図を参照すると、E1〜Enが線形に配列されるのが観察され、Ia=(ΔI/ΔV)・Vaの関係を成立させることが解る。ここで、ΔI/ΔVは、微小区間のインダクタンスの値に相当し、インダクタンスGaは、Ia=Ga・Vaの関係を成立させると共に、スイッチング素子120の温度Th=Taの場合についてのみ現われるインダクタンスGの値である。
図5には、スイッチング素子120の温度ThをTa〜Tzに変化させた際の電流値及び電圧値の軌跡が示されている。先に述べた如く、同一温度における電圧値と電流値との関係は、線形的な関係を充足させるため、図示の如く、スイッチング素子120の温度条件を変更させた場合、それぞれの温度条件に対応した軌跡Ia(Va)〜Iz(Vz)が現われる。前述の如く、スイッチング素子120の温度Th=Taのとき、測定される電流及び電圧は軌跡Ia(Va)の線上に現われる。また、温度Th=Tbのとき、測定される電流及び電圧は軌跡Ib(Vb)の線上に現われ、同様に、温度Th=Tcのとき対応する軌跡はIc(Vc)、温度Th=Txのとき対応する軌跡はIx(Vx)、温度Th=Tyのとき対応する軌跡はIy(Vy)、温度Th=Tzのとき対応する軌跡はIz(Vz)とされる。ここで、同図のグラフを用いると、温度検出素子を用いることなくスイッチング素子120の温度を特定することが可能となる。例えば、スイッチング素子120のドレイン電圧がV1の場合、検出した電流値IがIz1とすると、かかる電流値及び電圧値が軌跡Iz(Vz)のライン上とされるため、スイッチング素子120の温度は危険温度範囲dcに属するTzであることが解る。また、スイッチング素子120のドレイン電圧がVnの場合、検出した電流値IがIanとすると、かかる電流値及び電圧値が軌跡Ia(Va)のライン上とされるため、スイッチング素子120の温度は安全温度範囲dsに属するTaであることが解る。
図6には、図5のグラフに相当する関係をマップ化させた情報が記されている。尚、かかる情報群は、マイコン111のメモリ回路Meに適宜な形態にて格納される。図示の如く、マップ化された情報群は、電圧値情報V1〜Vnと、電流値情報I_1〜I_nと、温度情報の認識値T_1〜T_nとから成る。ここで、電圧値情報V1〜Vnとは、実験的に予め測定された電圧値であって、図5に示すV1〜Vnを指す。また、一つの電圧値情報V_nに対して、Vn−1〜Vnの範囲を与え、検出した電圧値をV_1〜V_nの何れかに確実に該当させるようにしても良い。電流値情報I_1〜I_nとは、実験的に予め測定された電流値であって、図5に示すI1〜Inを指す。また、一つの電流値情報I_nに対して、In−1〜Inの範囲を与え、検出した電流値をI_1〜I_nの何れかに確実に該当させるようにしても良い。更に、温度情報の検出値T_1〜T_nとは、図5のグラフから推測され得るスイッチング素子120の温度を安全温度範囲dsと危険温度範囲dcとに分別した情報とされる。
当該マップ化された情報群は、図示の如く、電圧値情報としてV_1〜V_nに分類され、それぞれの電圧値情報について、複数値の電流値情報I_1〜I_nと複数値から成る温度情報の認識値T_1〜T_nとが割り当てられる。かかる情報群は、図5を参照すると、電圧値V1と交差する軌跡Ia(Va)〜Iz(Vz)において、電流値Ia1〜Iz1が唯一定まる。かかる電流値を電流値情報I_1に割り当てると、図6に示す如く、電圧値情報V1の際の電流値情報I_1が電流値Ia1〜Iz1として与えられる。また、かかる電流値情報I_1の電流値Ia1〜Iz1に対応する温度情報の認識値T_1を各々付与する。本実施例では、安全温度範囲dsに属する温度情報の認識値を0とし、危険温度範囲dcに属する温度情報の認識値を1としているので、電流値情報I_1の電流値Ia1〜Ic1に対応する温度情報の認識値が0とされ、電流値情報I_1の電流値Ix1〜Iz1に対応する温度情報の認識値が1とされる。また、電圧値情報V_2〜V_nについても、上述と同様の手法にてマップ情報を割り当ててゆく。
かかる如く、マップ化された情報群がマイコン111のメモリ回路Meに記録されると、メモリ回路Meに電流値情報I_nと電圧値情報V_nと温度情報の認識値T_nとの組合せが複数パターン記録され、かかる情報を具備するマイコン111では、スイッチング素子120の現在温度が危険温度か安全温度であるかの判別が可能となる。
図7には、マイコン111のポート6から出力される出力信号Vgsと、スイッチング素子120のドレインdの電圧波形Vdsと、トリガー信号出力回路115からポートP5へ出力されるトリガー信号Trgと、電圧値検出回路117から出力される電圧検出波形Vdsiと、電流検出回路118から出力される電流検出波形Idsiとが、時系列で各々示されている。
図示の如く、マイコン111では、メモリ回路Meに格納された温度情報の認識値に応じて、スイッチング素子120を駆動させる駆動信号Vgsaと、スイッチング素子120を停止させる停止信号Vgssとを各々出力させる。具体的に説明すると、メモリ回路Meにおける温度情報の認識値が「0」とされる場合、マイコン111の中央演算処理回路CPUでは当該認識値に基づいて演算処理を実行させ、駆動信号Vgsaを出力させる。かかる処理は、安全温度範囲dsに属する温度情報の認識値に対して実施されるので、温度情報の認識値が閾値温度より低い情報を示す場合に、マイコン111から駆動信号Vgsaが出力されることとなる。一方、メモリ回路Meにおける温度情報の認識値が「1」とされる場合、マイコン111では当該認識値に基づいて演算を実行させ、継続的にLow状態とされる停止信号Vgssを出力させる。かかる処理は、危険温度範囲dcに属する温度情報の認識値に対して実施されるので、温度情報の認識値が閾値温度より高い情報を示す場合に、マイコン111から停止信号Vgssが出力されることとなる。尚、本実施例で出力される駆動信号Vgsaは、複数のパルスにて構成されるPWM信号とされる。
図7に示す如く、出力信号Vgsのうち駆動信号Vgsaが出力されると、当該駆動信号Vgsaを構成する各パルスは、スイッチング素子120のゲートgに至るまで適宜に成形され、その後、スイッチング素子120をON/OFF動作させる。具体的には、駆動信号VgsaがHigh状態の部分では、スイッチング素子120は、ゲートgにゲート電圧が印加されることによりON状態とされる。一方、駆動信号VgsaがLow状態の際、スイッチング素子120は、ゲートgの電位が低下することでOFF状態とされる。即ち、駆動信号Vgsaがマイコン111から出力されると、スイッチング素子120では、PWM信号の周波数に応じてゲート電圧がH−Lに切替えられ、これにより、当該スイッチング素子120の出力電流を断続制御させる。尚、当然の如く、停止信号Vgssが出力されている間は、スイッチング素子120はOFF状態を維持する。
駆動信号Vgsaが出力されると、スイッチング素子120のドレインdでは、電圧値が変動し、図示の如く電圧波形Vdsが現われる。かかる電圧波形Vdsは、スイッチング素子120がOFF状態の際にHigh状態を示し、駆動信号Vgsaの立ち上がりエッジに対応して急峻に低下する。そして、電圧波形Vdsは、緩勾配にて上昇を示し、駆動信号Vgsaの立ち下がりエッジに応じて、High状態に復帰する。
トリガー信号出力回路115では、ドレインdの電圧値の変動を検出し、ドレインdの電圧値が低下している期間において、パルス状のトリガー信号をマイコン111へ出力させる。
ここで、マイコン111のポートP7には上述した電圧波形Vdsが印加されるが、入出力回路I/Oはトリガー信号TrgのHigh状態に対応して電圧波形Vdsの情報をA/D変換させるため、マイコン111では、トリガー信号TrgがHigh状態の期間において、電圧検出波形Vdsiの所定の電圧値が認識されることとなる。ここで、マイコン111では、トリガー信号Trgの立下りエッジに応じて電圧検出波形Vdsiを検出することにより、スイッチング素子120におけるON動作時の電圧値ΔVnとして認識しても良く、トリガー信号の出力期間における電圧検出波形VdsiのA/D変換値のうち最大値を電圧値ΔVnとして認識しても良く、この他、トリガー信号の出力期間における電圧検出波形VdsiのA/D変換値の平均値を電圧値ΔVnとして認識しても良い。尚、本実施例では、トリガー信号Trgの立下りエッジに応じて電圧検出波形Vdsiを検出し、かかるタイミングの電圧値をON動作時の電圧値ΔVnとすることとする。
電流検出回路118では、検出用出力端子s2から出力された検出電流を受信し、電流検出波形Idsiを出力させる。このとき、マイコン111では、当該電流検出波形IdsiをA/D変換させ、A/Dタイミング毎に電流検出波形Idsiの所定箇所を電流値ΔInとして認識する。尚、本実施例では、電流値は、トリガー信号Trgの立下りエッジに応じて電流検出波形Idsiを検出し、かかるタイミングの電流値をON動作時の電流値ΔInとすることとする。但し、これに限らず、トリガー信号の出力期間における電流検出波形IdsiのA/D変換値の最大値又は平均値を電圧値ΔInとしてマイコン111へ認識させても良い。
マイコン111では、認識された電流値ΔIn及び電圧値ΔVnに基づき、以下の処理を実行させる。図8に示す如く、車載バッテリの電源BEが供給されると、マイコン111はマイコン駆動電源Vccによって起動される。その後、ECUから外部信号が入力されると、マイコン111では、当該外部信号に基づいてPWM信号のデューティー比を演算処理によって設定する(S001)。かかる後、マイコン111では、入力された検出電流波形Idsi及び検出電圧波形Vdsiから、ON状態の電流値ΔIn及びON状態の電圧値ΔVnの値を特定させる(S002)。更に後、マイコン111では、ON状態の電流値ΔInに該当する電流値情報I_nとON状態の電圧値ΔVnに該当する電圧値情報V_nとに基づいて温度情報の認識値T_nを選択する(S003)。具体的に説明すると、特定した電圧値ΔVnが、ΔVn=V1に該当する時、マイコン111では、メモリ回路MeのV=V_1に相当するメモリ領域(図6における〔1〕)の中から温度情報の認識値T_1を選択する処理を実行させる。このとき、認識した電流値ΔInが、ΔIn=Iy1に該当する時、マイコン111は、電流値情報Iy1に対応する温度情報の認識値T_1を「1」として認識し(S004)、これにより、スイッチング素子120が閾値温度Tsより高温であると判断し、停止信号Vgssを出力させ、スイッチング素子120の動作を停止させる(S005)。一方、認識した電流値ΔInが、ΔIn=Ia1に該当する時、マイコン111は、電流値情報Ia1に対応する温度情報の認識値T_1を「0」として認識し(S004)、これにより、スイッチング素子120が閾値温度Tsより低温であると判断し、駆動信号Vgsaを出力させ、スイッチング素子120を適宜なデューティー比によって駆動させる(S005)。そして、マイコン111は、停止信号Vgssを出力した場合、回路起動直後の処理に遡り、外部信号の入力を待ってデューティー比設定処理(S001)から前述した一連の処理を繰り返す(S00A)。一方、マイコン111は、電流値ΔIn及び電圧値ΔVnに変動が生じた場合、外部信号の入力を待ってデューティー比設定処理(S001)から前述した一連の処理を繰り返す(S00B)。
上述の如く、本実施例に係るスイッチング素子駆動回路110では、スイッチング素子120のインダクタンスG又はスイッチング素子の現在温度を監視することなく、認識した電流値ΔIn及び電圧値ΔVnのみによって、スイッチング素子120を駆動させる駆動信号Vsgaの出力を許可させるので、これにより、マイコン111における演算処理の簡素化が図られ、また、メモリ領域の少ないメモリ回路を内蔵させたマイコンの選択が可能となる。更に、スイッチング素子駆動回路110における不要な回路構成が排除され得る。
実施例1に係るスイッチング素子駆動回路110では、スイッチング素子120のON状態のインダクタンスGに着目し、検出した電流値ΔIn及び電圧値ΔVnに基づいて、マイコン111がスイッチング素子120の動作を規制させている。これに対し、本実施例に係るスイッチング素子駆動回路では、スイッチング素子120のON状態の抵抗値Rに着目し、検出した電流値ΔIn及び電圧値ΔVnに基づいて、マイコン111がスイッチング素子120の動作を規制させることを狙っている。
図9には、スイッチング素子120の抵抗値Rと当該スイッチング素子120の温度との関係が示されている。かかる関係を示したグラフには、q(Th、R)=qa(Tha、ra)〜qz(Thz、rz)が各々プロットされ、これらqa〜qzの軌跡が示されている。ここで、抵抗値Rは、R=β×Th(βは定数)の関係を有する。
点qaは、スイッチング素子120の温度Th=Taの場合の抵抗値とされるので、同図では、温度Thaの場合の電流値及び電圧値の関係が示されることとなる。例えば、E1は、温度Thaにおけるドレイン電圧V1を検出した場合の検出電流の電流値I1によってプロットされる。また、同様に、測定電圧をV2〜Vnと変化させることにより、E2〜Enがプロットされる。図を参照すると、抵抗値raは、Ia=(1/ra)・Vaの関係を成立させることが解る。
図11には、スイッチング素子120の温度ThをTa〜Tzに変化させた際の電流値及び電圧値の軌跡が示されている。図示の如く、スイッチング素子120の温度条件を変化させた場合、それぞれの温度条件に対応した軌跡Ia(Va)〜Iz(Vz)が現われる。前述の如く、スイッチング素子120の温度Th=Taのとき、測定される電流及び電圧は軌跡Ia(Va)の線上に現われる。また、他の温度についても同様の対応関係を有する。ここで、同図のグラフを用いると、温度検出素子を用いることなくスイッチング素子120の温度を特定することが可能となる。例えば、スイッチング素子120のドレイン電圧がV1の場合、検出した電流値IがIz1とすると、かかる電流値及び電圧値が軌跡Iz(Vz)のライン上とされるため、スイッチング素子120の温度は危険温度範囲dcに属するTzであることが解る。また、スイッチング素子120のドレイン電圧がVnの場合、検出した電流値IがIanとすると、かかる電流値及び電圧値が軌跡Ia(Va)のライン上とされるため、スイッチング素子120の温度は安全温度範囲dsに属するTaであることが解る。
そして、かかる関係に基づいて電流値情報及び電圧値情報及び温度情報の検出値をメモリ回路Meに格納すれば、敢えて説明するまでも無く、実施例1におけるスイッチング素子駆動回路110と同様の制御が実現される。
110 スイッチング素子駆動回路
120 スイッチング素子
ΔIn 電流値
ΔVn 電圧値
111 制御回路(マイコン)
T_n 温度情報の認識値
I_n 電流値情報
V_n 電圧値情報
Me メモリ回路
p 信号入力端子
q 電力入力端子
r 検出用出力端子
s 主出力端子
R8 シャント抵抗
FM 制御モータ
100 モータ駆動回路
120 スイッチング素子
ΔIn 電流値
ΔVn 電圧値
111 制御回路(マイコン)
T_n 温度情報の認識値
I_n 電流値情報
V_n 電圧値情報
Me メモリ回路
p 信号入力端子
q 電力入力端子
r 検出用出力端子
s 主出力端子
R8 シャント抵抗
FM 制御モータ
100 モータ駆動回路
Claims (10)
- 外部から受信した信号に基づいてスイッチング素子を制御させる制御回路を具備するスイッチング素子駆動回路において、
前記制御回路は、前記スイッチング素子のON状態に流れる電流値と前記スイッチング素子のON状態で現われる電圧値とを検出し、前記電流値及び前記電圧値の対応関係に基づいてスイッチング素子を制御させることを特徴とするスイッチング素子駆動回路。 - 前記制御回路は、前記スイッチング素子を駆動させる駆動信号と、前記スイッチング素子を停止させる停止信号とを前記スイッチング素子に関する温度情報の認識値に応じて出力させることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング素子駆動回路。
- 前記制御回路は、前記温度情報の認識値が閾値温度より低い情報を示す場合に前記駆動信号を出力させ、前記温度情報の認識値が閾値温度より高い情報を示す場合に前記停止信号を出力させることを特徴とする請求項2に記載のスイッチング素子駆動回路。
- 前記制御回路は、電流値情報と電圧値情報と前記温度情報の認識値との組合せが複数パターン記録されたメモリ回路を具備することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のスイッチング素子駆動回路。
- 前記制御回路は、前記電流値情報のうち検出した前記電流値に該当する電流値情報と前記電圧値情報のうち検出した前記電圧値に該当する電圧値情報とに基づいて前記温度情報の認識値を選択することを特徴とする請求項4に記載のスイッチング素子駆動回路。
- 前記スイッチング素子は、前記駆動信号又は前記停止信号を受信する信号入力端子と、電力が供給される電力入力端子と、前記スイッチング素子を通過する電流のうち検出電流を出力させる検出用出力端子と、前記スイッチング素子を通過する電流のうち前記検出電流を除く主電流を出力させる主出力端子とを備えることを特徴とする請求項2乃至請求項5に記載のスイッチング素子駆動回路。
- 前記検出用出力端子には、シャント抵抗が接続されていることを特徴とする請求項6に記載のスイッチング素子駆動回路。
- 前記対応関係は、前記スイッチング素子のON状態でのインダクタンスによって規定されることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載のスイッチング素子駆動回路。
- 前記対応関係は、前記スイッチング素子のON状態での抵抗値によって規定されることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載のスイッチング素子駆動回路。
- 請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載のスイッチング素子駆動回路と、前記スイッチング素子とを少なくとも備え、
前記スイッチング素子駆動回路は、外部から受信した信号に基づいてスイッチング素子を制御させ、
前記スイッチング素子は、前記スイッチング素子駆動回路の動作に基づいて制御モータを駆動制御させることを特徴とするモータ駆動回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008128992A JP2009278802A (ja) | 2008-05-16 | 2008-05-16 | スイッチング素子駆動回路及びこれを備えるモータ駆動回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008128992A JP2009278802A (ja) | 2008-05-16 | 2008-05-16 | スイッチング素子駆動回路及びこれを備えるモータ駆動回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009278802A true JP2009278802A (ja) | 2009-11-26 |
Family
ID=41443695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008128992A Pending JP2009278802A (ja) | 2008-05-16 | 2008-05-16 | スイッチング素子駆動回路及びこれを備えるモータ駆動回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009278802A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013251637A (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-12 | Nsk Ltd | ラインドライバの入力ノイズ除去回路及びモータシステム |
DE102015204539A1 (de) | 2014-03-17 | 2015-09-17 | Asmo Co., Ltd. | Motorregler |
CN109565271A (zh) * | 2016-08-08 | 2019-04-02 | 电力集成公司 | 用于半导体开关装置的快速温度感测的集成电路 |
-
2008
- 2008-05-16 JP JP2008128992A patent/JP2009278802A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013251637A (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-12 | Nsk Ltd | ラインドライバの入力ノイズ除去回路及びモータシステム |
DE102015204539A1 (de) | 2014-03-17 | 2015-09-17 | Asmo Co., Ltd. | Motorregler |
US9553529B2 (en) | 2014-03-17 | 2017-01-24 | Asmo Co. Ltd. | Motor controller |
CN109565271A (zh) * | 2016-08-08 | 2019-04-02 | 电力集成公司 | 用于半导体开关装置的快速温度感测的集成电路 |
JP2019526963A (ja) * | 2016-08-08 | 2019-09-19 | パワー・インテグレーションズ・インコーポレーテッド | 半導体スイッチングデバイスの高速温度検出のための集積回路 |
US10819102B2 (en) | 2016-08-08 | 2020-10-27 | Power Integrations, Inc. | Electronic circuit for fast temperature sensing of a power switching device |
CN109565271B (zh) * | 2016-08-08 | 2023-06-30 | 电力集成公司 | 用于半导体开关装置的快速温度感测的集成电路 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2546989B1 (en) | Control device of electromagnetic inductive load | |
WO2011019038A1 (ja) | 負荷駆動制御装置及び負荷駆動制御方法 | |
KR20140055986A (ko) | 스위치 릴레이 장치 | |
US7840365B2 (en) | Integrated circuit arrangement for current regulation | |
US20160308483A1 (en) | Motor controller and electric power steering device | |
EP1884784B1 (en) | Circuit and method for detecting electric current | |
JP2009254179A (ja) | 車両駆動装置 | |
JP6154584B2 (ja) | 電源装置、並びに、これを用いた車載機器及び車両 | |
JP2011033632A (ja) | 回転電機の固定子 | |
JP2009278802A (ja) | スイッチング素子駆動回路及びこれを備えるモータ駆動回路 | |
JP5516350B2 (ja) | 負荷駆動回路 | |
CN111061327A (zh) | 驱动电路的闭环控制系统及闭环控制方法 | |
US7557555B2 (en) | Method to determine an operating characteristic of a vehicle power converter | |
US10333452B2 (en) | Control apparatus and method for sensing overcurrent of DC motor of vehicle | |
JP6826393B2 (ja) | スイッチングレギュレータ | |
US20200124692A1 (en) | Voltage sensor diagnosis device and voltage sensor diagnosis method | |
US8836269B2 (en) | Method for detecting blockages of electrically commutated electric motors | |
JP2006262677A (ja) | 電流検出方法 | |
JP3731482B2 (ja) | 強電系バッテリの電圧センサ | |
JP2018148635A (ja) | インバータの過電流検出回路 | |
JP2022061736A (ja) | スイッチ制御装置、スイッチ制御方法、及び車載電源システム | |
JP3843332B2 (ja) | 電磁作動器駆動装置 | |
JPWO2018079299A1 (ja) | 電力変換装置 | |
CN220031753U (zh) | 一种具有afe芯片的电池管理电路 | |
JP2000269029A (ja) | 誘導負荷駆動回路 |