JP2009278474A - 無線通信システム、無線基地局および無線通信方法 - Google Patents

無線通信システム、無線基地局および無線通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無線端末がハンドオーバ前にヘッダ圧縮技術を利用して圧縮パケットを送信している場合に、ハンドオーバの実行直後においてオーバヘッドが大きくなることを回避する。
【解決手段】本発明に係る無線基地局は、ヘッダ圧縮技術を用いた通信の少なくとも初期時において無線端末からIRパケットを受信し、IRパケットの受信後に、所定圧縮率で圧縮された圧縮ヘッダを含む圧縮パケットを受信し、受信した圧縮パケットに含まれる圧縮ヘッダを復号する。無線基地局は、無線端末から受信したIRパケットに基づき、圧縮ヘッダの復号に用いられるコンテキスト情報を生成するコンテキスト情報管理部122と、無線端末のハンドオーバ先の候補である他の無線基地局に対し、生成されたコンテキスト情報を所定間隔で送信するコンテキスト情報送信部124とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、ヘッダ圧縮技術を用いる無線通信システム、無線基地局および無線通信方法に関する。
一般的に、無線通信システムにおいては、無線区間における通信品質が不安定であり、有線通信と比較して、安定した通信帯域を確保することが困難である。このため、無線通信システムでは、無線区間を介して伝送されるパケットにおけるヘッダの占める割合、すなわちオーバヘッドを低減するために、RoHC(Robust Header Compression)などのヘッダ圧縮技術が用いられている。
このようなヘッダ圧縮技術では、送信側は、少なくとも通信初期時において初期化パケットを受信側に送信し、その後に圧縮パケットを送信する。圧縮パケットは、所定圧縮率で圧縮された圧縮ヘッダを含む。初期化パケットは、上記所定圧縮率よりも低圧縮率のヘッダを含む。このような初期化パケットは、RoHCにおいてはIR(Initialization and Refresh)パケットと呼ばれ、IRパケットにおけるヘッダ圧縮率はゼロである。
受信側は、送信側から受信した初期化パケットに基づき、圧縮ヘッダの復号に用いられるヘッダ復号情報を生成する。そして、受信側は、ヘッダ復号情報を用いて、送信側から受信した圧縮パケットに含まれる圧縮ヘッダを復号する。さらに、受信側は、送信側から受信した圧縮パケットに含まれる圧縮ヘッダに応じて、ヘッダ復号情報を更新する。このようなヘッダ復号情報は、RoHCにおいてはコンテキスト情報と呼ばれる。
このように、ヘッダ圧縮技術では、ヘッダ圧縮率を段階的に上昇させることによって、オーバヘッドを段階的に削減できる。従来、無線通信システムでは、複数の無線基地局に接続されたパケット交換局(具体的には、PDSN)と、無線端末との間で、上述したヘッダ圧縮技術を用いたヘッダ圧縮・復号が実行されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2007−502073号公報(段落[0066]など)
ところで、無線端末は、移動中などにおいてより条件の良い無線基地局へ接続先を切り替える、いわゆるハンドオーバを行っている。
また、3GPP2(Third Generation Partnership Project 2)にて規格化されているUMB(Ultra Mobile Broadband)システムなどでは、パケット交換局ではなく、無線基地局と無線端末との間で、ヘッダ圧縮技術を用いたヘッダ圧縮・復号を実行することが想定されている。
このような無線通信システムにおいて無線端末がハンドオーバを実行する場合、次のような問題が生じる。具体的には、無線端末は、ハンドオーバ元の第1無線基地局からハンドオーバ先の第2無線基地局へのハンドオーバを実行すると、第2無線基地局にヘッダ復号情報を生成させるために、ハンドオーバの実行直後において初期化パケットを第2無線基地局に送信する必要がある。
すなわち、無線端末は、ハンドオーバ前において第1無線基地局に圧縮パケットを送信していても、ハンドオーバの実行直後においてオーバヘッドが大きい初期化パケットを第2無線基地局に送信するため、ハンドオーバの実行直後においてオーバヘッドがハンドオーバ前よりも大きくなる問題があった。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、無線端末がハンドオーバ前にヘッダ圧縮技術を利用して圧縮パケットを送信している場合に、ハンドオーバの実行直後においてオーバヘッドが大きくなることを回避可能な無線通信システム、無線基地局および無線通信方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような側面を有している。まず、本発明の第1の側面は、ヘッダ圧縮技術を用いた通信の少なくとも初期時において初期化パケットを送信し、前記初期化パケットの送信後に、所定圧縮率で圧縮された圧縮ヘッダを含む圧縮パケットを送信する無線端末(無線端末2)と、前記初期化パケットおよび前記圧縮パケットを前記無線端末から受信し、受信した前記圧縮パケットに含まれる前記圧縮ヘッダを復号する第1無線基地局(無線基地局1A)と、前記無線端末のハンドオーバ先の候補である第2無線基地局(無線基地局1B)とを有し、前記初期化パケットは、前記所定圧縮率よりも低圧縮率のヘッダを含む無線通信システム(無線通信システム10)であって、前記第1無線基地局は、前記無線端末から受信した前記初期化パケットに基づき、前記圧縮ヘッダの復号に用いられるヘッダ復号情報を生成するヘッダ復号情報生成部(コンテキスト情報管理部122)と、前記ヘッダ復号情報生成部によって生成された前記ヘッダ復号情報を所定間隔で前記第2無線基地局に送信するヘッダ復号情報送信部(コンテキスト情報送信部124)とを備え、前記無線端末は、前記圧縮パケットを前記第1無線基地局に送信している際に前記第2無線基地局へのハンドオーバを実行した場合、前記初期化パケットの送信を省略して前記圧縮パケットを前記第2無線基地局に送信し、前記第2無線基地局は、前記第1無線基地局から受信した前記ヘッダ復号情報を用いて、前記無線端末から受信した前記圧縮パケットに含まれる前記圧縮ヘッダを復号することを要旨とする。
このような無線通信システムによれば、ヘッダ復号情報送信部は、ヘッダ復号情報生成部によって生成されたヘッダ復号情報を所定間隔で第2無線基地局に送信する。無線端末は、圧縮パケットを第1無線基地局に送信している際に第2無線基地局へのハンドオーバを実行した場合、初期化パケットの送信を省略して圧縮パケットを第2無線基地局に送信する。第2無線基地局は、第1無線基地局から受信したヘッダ復号情報を用いて、無線端末から受信した圧縮パケットに含まれる圧縮ヘッダを復号する。
このため、無線端末は、ハンドオーバ元の第1無線基地局に圧縮パケットを送信している際に、第2無線基地局へのハンドオーバを実行しても、圧縮パケットの送信を継続できる。つまり、無線端末は、ハンドオーバの実行直後に、オーバヘッドが大きい初期化パケットを第2無線基地局に送信しないで済む。
したがって、本発明の第1の側面に係る無線通信システムによれば、無線端末がハンドオーバ前に圧縮パケットを送信している場合に、ハンドオーバの実行直後におけるオーバヘッドの増大を回避可能となる。
本発明の第2の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記ヘッダ復号情報が生成された後において、前記無線端末から受信した前記初期化パケットまたは前記圧縮パケットに基づいて、前記生成されたヘッダ復号情報を更新するヘッダ復号情報更新部(コンテキスト情報管理部122)をさらに備え、前記ヘッダ復号情報送信部は、前記ヘッダ復号情報更新部によって前記ヘッダ復号情報が更新された場合、更新後の前記ヘッダ復号情報を前記第2無線基地局に送信することを要旨とする。
本発明の第3の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記第2無線基地局は、前記第1無線基地局から所定範囲内に位置することを要旨とする。
本発明の第4の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記第1無線基地局は、前記無線端末との間の無線品質を示す無線品質情報を取得する無線品質情報取得部(無線品質情報取得部125)と、前記無線品質情報取得部によって取得された前記無線品質情報に応じて、前記ヘッダ復号情報送信部が前記ヘッダ復号情報を送信する送信間隔を短縮する送信間隔短縮部(送信間隔制御部126)とをさらに備え、前記送信間隔短縮部は、前記無線品質が劣化した場合に前記送信間隔を短縮することを要旨とする。
本発明の第5の側面は、本発明の第4の側面に係り、前記無線品質情報取得部によって取得された前記無線品質情報に応じて、前記送信間隔を延長する送信間隔延長部(送信間隔制御部126)をさらに備え、前記送信間隔延長部は、前記無線品質が良化した場合に前記送信間隔を延長することを要旨とする。
本発明の第6の側面は、本発明の第5の側面に係り、前記無線品質情報取得部は、前記第1無線基地局または前記無線端末が受信する無線信号における所望波レベルまたは妨害波レベルの少なくとも一方を前記無線品質情報として取得することを要旨とする。
本発明の第7の側面は、本発明の第6の側面に係り、前記送信間隔短縮部は、前記所望波レベルが低下した場合または前記妨害波レベルが上昇した場合に、前記無線品質が劣化したものとして前記送信間隔を短縮し、前記送信間隔延長部は、前記所望波レベルが上昇した場合または前記妨害波レベルが低下した場合に、前記無線品質が良化したものとして前記送信間隔を延長することを要旨とする。
本発明の第8の側面は、本発明の第6の側面に係り、前記送信間隔短縮部または前記送信間隔延長部が前記所望波レベルに基づいて決定する第1送信間隔候補と、前記送信間隔短縮部または前記送信間隔延長部が前記妨害波レベルに基づいて決定する第2送信間隔候補とを比較し、前記第1送信間隔候補または前記第2送信間隔候補のうち、いずれか短い方を前記送信間隔として決定する送信間隔決定部(送信間隔制御部126)をさらに備えることを要旨とする。
本発明の第9の側面は、本発明の第1の側面に係り、前記第1無線基地局は、広域通信網(アクセスゲートウェイ3およびネットワーク4)から受信した下り方向パケットを前記無線端末に中継し、前記第2無線基地局は、前記無線端末から受信した上り方向パケットを前記広域通信網に中継することを要旨とする。
本発明の第10の側面は、本発明の第9の側面に係り、前記第2無線基地局は、前記無線端末から受信した前記圧縮パケットに含まれる前記圧縮ヘッダを復号するとともに、前記無線端末にフィードバックされる情報であって前記圧縮ヘッダの復号に成功したか否かを示すフィードバック情報(フィードバック情報FB)を生成するヘッダ復号部(復号部400B)と、前記第2無線基地局から所定範囲内に位置する複数の無線基地局の中から、前記第1無線基地局を特定する基地局特定部(基地局特定部500)と、前記基地局特定部によって特定された前記第1無線基地局に対し、前記ヘッダ復号部によって生成された前記フィードバック情報を転送するフィードバック情報転送部(復号部400B)とを備え、前記第1無線基地局は、前記第2無線基地局から受信した前記フィードバック情報を前記無線端末に送信することを要旨とする。
本発明の第11の側面は、ヘッダ圧縮技術を用いた通信の少なくとも初期時において初期化パケットを送信し、前記初期化パケットの送信後に、所定圧縮率で圧縮された圧縮ヘッダを含む圧縮パケットを送信する無線端末(無線端末2)から、前記初期化パケットおよび前記圧縮パケットを受信し、受信した前記圧縮パケットに含まれる前記圧縮ヘッダを復号する無線基地局(無線基地局1A)であって、前記無線端末から受信した前記初期化パケットに基づき、前記圧縮ヘッダの復号に用いられるヘッダ復号情報を生成するヘッダ復号情報生成部(コンテキスト情報管理部122)と、前記無線端末のハンドオーバ先の候補である他の無線基地局(無線基地局1B)に対し、前記ヘッダ復号情報生成部によって生成された前記ヘッダ復号情報を所定間隔で送信するヘッダ復号情報送信部(コンテキスト情報送信部124)とを備え、前記初期化パケットは、前記所定圧縮率よりも低圧縮率のヘッダを含むことを要旨とする。
本発明の第12の側面は、ヘッダ圧縮技術を用いた通信の少なくとも初期時において初期化パケットを送信し、前記初期化パケットの送信後に、所定圧縮率で圧縮された圧縮ヘッダを含む圧縮パケットを送信する無線端末と、前記初期化パケットおよび前記圧縮パケットを前記無線端末から受信する第1無線基地局と、前記無線端末のハンドオーバ先の候補である第2無線基地局とを有し、前記初期化パケットは、前記所定圧縮率よりも低圧縮率のヘッダを含む無線通信システムに用いられる無線通信方法であって、前記第1無線基地局が、前記無線端末から受信した前記初期化パケットに基づき、前記圧縮ヘッダの復号に用いられるヘッダ復号情報を生成するステップと、前記第1無線基地局が、前記生成するステップにおいて生成された前記ヘッダ復号情報を所定間隔で前記第2無線基地局に送信するステップと、前記無線端末が、前記圧縮パケットを前記第1無線基地局に送信している際に前記第2無線基地局へのハンドオーバを実行した場合、前記初期化パケットの送信を省略して前記圧縮パケットを前記第2無線基地局に送信するステップと、前記第2無線基地局が、前記第1無線基地局から受信した前記ヘッダ復号情報を用いて、前記無線端末から受信した前記圧縮パケットに含まれる前記圧縮ヘッダを復号するステップとを備えることを要旨とする。
本発明によれば、無線端末がハンドオーバ前にヘッダ圧縮技術を利用して圧縮パケットを送信している場合に、ハンドオーバの実行直後においてオーバヘッドが大きくなることを回避可能な無線通信システム、無線基地局および無線通信方法を提供できる。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。具体的には、(1)無線通信システムの構成、(2)無線基地局の構成、(3)コンテキスト情報送信処理、(4)送信間隔決定処理、(5)無線通信システムの動作、(6)作用・効果、(7)その他の実施形態について説明する。以下の実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(1)無線通信システムの構成
まず、本実施形態に係る無線通信システムの構成について、(1.1)全体概略構成、(1.2)RoHC概要の順に説明する。
(1.1)全体概略構成
図1は、本実施形態に係る無線通信システム10の全体概略構成図である。
図1に示すように、無線通信システム10は、無線基地局1A(第1無線基地局)、無線基地局1B(第2無線基地局)、無線端末2、アクセスゲートウェイ3、ネットワーク4、およびバックボーンネットワーク5を含む。本実施形態では、無線通信システム10は、高速通信可能な広域IPブロードバンドシステムの1つである3GPP2 UMB Air Interface(以下、単に「UMBシステム」という)に基づく構成を有する。
無線基地局1A、無線基地局1Bおよびアクセスゲートウェイ3は、ルータなどによって構成されたバックボーンネットワーク5を介して、互いに有線接続されている。無線基地局1Aおよび無線基地局1Bは、バックボーンネットワーク5およびアクセスゲートウェイ3を介してネットワーク4と通信可能である。また、無線基地局1Aおよび無線基地局1Bは、互いに有線通信(基地局間通信)できる。
ネットワーク4は、インターネットなどの広域通信網であり、アクセスゲートウェイ3は当該広域通信網のゲートウェイ装置である。
無線基地局1Aおよび無線基地局1Bは、通信可能エリア(すなわち、セル)内に位置する無線端末2と無線通信する。本実施形態では、無線端末2は、VoIP(Voice over Internet Protocol)を利用した音声通信を、インターネット(ネットワーク4)上のSIP(Session Initiation Protocol)電話機と実行するものとする。
無線端末2は、例えば、無線基地局1Aとの間の無線品質と、無線基地局1Bとの間の無線品質とを比較し、無線品質が高い方に接続する。図1では、無線端末2は、無線基地局1Aのセルから無線基地局1Bのセルに向けて移動しており、無線基地局1Aから無線基地局1Bへ接続先を切り替えるハンドオーバを実行する(図5参照)。
本実施形態では、無線端末2は、無線基地局1Aとの間の上り無線チャネルを切断し、無線基地局1Bとの間に上り無線チャネルを設定する。一方、無線端末2は、無線基地局1Aとの間の下り無線チャネルは切断せずに維持している。
無線基地局1Aは、アクセスゲートウェイ3との間に下りデータ伝送路を設定している。UMBシステムにおいては、無線基地局1Aのようにアクセスゲートウェイ3との間に下りデータ伝送路を設定し、他の無線基地局とアクセスゲートウェイ3との間の中継局として動作可能な無線基地局をDAP(Data Attachment Point)と称している。
また、無線基地局1Aのように無線端末2との間に下り無線チャネルを設定する無線基地局をFLSE(Forward Link Serving eBS)と称し、無線基地局1Bのように無線端末2との間に上り無線チャネルを設定する無線基地局をRLSE(Reverse Link Serving eBS)と称している。
なお、UMBシステムでは、IETF RFC3931 Layer Two Tunneling Protocol-Version 3 (L2TPv3)、IETF RFC2784 Generic Routing Encapsulation (GRE)に代表されるようなIPトンネリング技術が採用される。具体的には、無線基地局1Aまたは無線基地局1Bと、アクセスゲートウェイ3との間のユーザデータベアラにはGREが採用され、無線基地局1Aと無線基地局1Bと間のユーザデータベアラにはL2TPv3が採用される。
UMBシステムでは、通常、アクセスゲートウェイ3とDAP(無線基地局1A)との間に上りデータ伝送路が設定される。すなわち、無線基地局1Aは、無線基地局1Bが無線端末2から受信した上り方向データをアクセスゲートウェイ3に中継する。
ただし、UMBシステムのオプション機能として、上り方向通信において、DAPを経由せずに、アクセスゲートウェイ3との間に上りデータ伝送路を設定することも可能である。このような方式は、UMBシステムにおいてRL Only Bindingと呼ばれる。
以下の実施形態では、RL Only Bindingが実行され、無線基地局1AがDAPかつFLSEであり、無線基地局1BがRLSEである場合について説明する。すなわち、無線基地局1Aは、広域通信網(アクセスゲートウェイ3およびネットワーク4)から受信した下り方向パケットを無線端末2に中継する。無線基地局1Bは、無線端末2から受信した上り方向パケットを広域通信網に中継する。
また、以下の実施形態では、上り方向通信について説明する。
(1.2)RoHC概要
無線通信システム10においてはヘッダ圧縮技術、具体的には、RoHC(RFC3095)が採用されている。これにより、音声通信のようなリアルタイム通信を通信帯域の不安定な無線区間を介して実行可能となる。以下では、RoHCについて、本発明に関連する事項を簡単に説明する。
まず、無線端末2は、無線基地局1Bへのハンドオーバ前する前に、ヘッダ圧縮率がゼロであるIRパケット(初期化パケット)を無線基地局1Aに送信し、その後、圧縮されたヘッダ(以下、圧縮ヘッダ)を含む圧縮パケットを送信する。
本実施形態において、圧縮パケットとは、後述する一次圧縮状態(以下、FO状態)において圧縮されたパケット(以下、FOパケット)、または、後述する二次圧縮状態(以下、SO状態)において圧縮されたパケット(以下、SOパケット)を意味する。なお、IRパケットの送信回数は1回に限らず、複数回連続して送信してもよい。
無線基地局1Aは、無線端末2から受信したIRパケットに基づき、圧縮ヘッダの復号に用いられるコンテキスト情報(ヘッダ復号情報)を生成する。無線基地局1Aは、コンテキスト情報を用いて、無線端末2から受信した圧縮パケットに含まれる圧縮ヘッダを復号する。
なお、FOパケットは、コンテキスト情報の変更部分の情報を含む。このため、無線基地局1Aは、無線端末2から受信した圧縮パケットがFOパケットである場合、コンテキスト情報を更新する。
ここで、コンテキスト情報について説明する。RoHCでは、連続するパケット間におけるRTP/UDP/IPヘッダの整合性に着目しており、無線端末2は、次の(a)および(b)の情報の送信を省略できる。
(a)既に送信した情報であって不変な情報(不変情報)。例えば宛先アドレスがこれに該当する。
(b)可変の情報であって計算により求まる情報(可変情報)。例えば、RTPシーケンス番号やRTPタイムスタンプなどがこれに該当する。
無線端末2は、上記(a)および(b)の情報の送信を省略して、可変の情報であって計算により求めることができない情報(例えば、チェックサム)を送信する。
コンテキスト情報には、不変情報と、予測可能情報を予測するためのルール情報とが含まれる。ここで、ルール情報について具体例を挙げて説明する。RTPシーケンス番号からRTPタイムスタンプを予測するためには、RTPシーケンス番号を変数とする等差数列を利用することができる。このため、RTPタイムスタンプを予測するためのルール情報には、該等差数列の公差と初項を示す情報が含まれる。
図2は、RoHCの動作モードおよび圧縮状態を説明するための概念図である。
図2に示すように、RoHCでは、3つの動作モードが用意されている。具体的には、単方向モード(以下、Uモード)と、双方向楽観モード(以下、Oモード)と、双方向高信頼モード(以下、Rモード)が用意されている。
Uモード、OモードおよびRモードのそれぞれにおいては、IR状態、FO状態およびSO状態の3つの圧縮状態が規定されている。IR状態は初期状態であり、無線端末2は、通信初期時やエラー後の回復時にIR状態に遷移する。IR状態においては、上述したIRパケットが送信される。FO状態は、ヘッダが一部圧縮されている状態であり、SO状態よりも圧縮率の低い状態である。SO状態は、圧縮率が最も高い状態である。
Uモードは、無線端末2において無線基地局1Aからのフィードバック情報が得られない場合に適用され、一定数量のパケットを送信後に自動的に高圧縮状態(FO状態、SO状態)に遷移する。また、Uモードでは、無線端末2は、高圧縮状態中に一定数のパケットを送信後、自動的にIR状態に遷移し、IRパケットを送信する。つまり、一定期間ごとにIRパケットが送付される。
Oモードは、無線端末2において無線基地局1Aからのフィードバック情報が得られる場合に適用され、エラー(NACK)など重要事項のみフィードバックを行う動作モードである。Rモードは、無線端末2において無線基地局1Aからのフィードバック情報が得られる場合に適用され、積極的にフィードバック(Context Update Ackなど)を行い、高信頼化を図る動作モードである。
(2)無線基地局の構成
次に、無線基地局1Aおよび無線基地局1Bの構成について、(2.1)無線基地局の概略構成、(2.2)無線基地局の詳細構成の順に説明する。
ただし、無線基地局1Bの構成は無線基地局1Aと同様であるため、無線基地局1Aについて説明し、無線基地局1Bについての説明は省略する。
(2.1)無線基地局の概略構成
図3は、無線基地局1Aの概略構成を示す概略構成図である。
図3に示すように、無線基地局1Aは、RF部110、制御部120、I/F部130および記憶部140を含む。
RF部110は、LNA、パワーアンプ、アップコンバータおよびダウンコンバータなどを含み、無線信号の送受信を行う。I/F部130は、バックボーンネットワーク5を介して無線基地局1Bおよびアクセスゲートウェイ3などに有線接続される。
制御部120は、例えばCPUによって構成され、無線基地局1Aが具備する各種機能を制御する。本実施形態において制御部120は、RoHCに従ったヘッダ復号処理を実行する。
記憶部140は、例えばメモリによって構成され、無線基地局1Aにおける制御などに用いられる各種情報を記憶する。本実施形態において記憶部140は、上述したコンテキスト情報を記憶する。
(2.2)無線基地局の詳細構成
次に、無線基地局1Aの詳細構成、具体的には、制御部120の機能ブロック構成について説明する。図4は、制御部120の機能ブロック構成図である。ただし、本発明に関連しない機能ブロックについては、図示を省略している。
図4に示すように、制御部120は、パケット受信部121、コンテキスト情報管理部122、ヘッダ復号部123、コンテキスト情報送信部124、無線品質情報取得部125、および送信間隔制御部126を含む。
パケット受信部121は、無線端末2からのパケットを受信する。パケット受信部121は、受信したパケットに含まれるヘッダをコンテキスト情報管理部122およびヘッダ復号部123に渡す。
コンテキスト情報管理部122は、コンテキスト情報を管理する。具体的には、コンテキスト情報の生成および更新を行う。コンテキスト情報管理部122は、コンテキスト情報をヘッダ復号部123に渡す。
なお、本実施形態においてコンテキスト情報管理部122は、コンテキスト情報を生成するヘッダ復号情報生成部と、コンテキスト情報を更新するヘッダ復号情報更新部とを構成する。
ヘッダ復号部123は、パケット受信部121が受信したパケットが圧縮パケット(FOパケットまたはSOパケット)である場合、コンテキスト情報管理部122からのコンテキスト情報を用いて、圧縮パケットに含まれる圧縮ヘッダを復号する。一方、パケット受信部121が受信したパケットがIRパケットである場合、ヘッダ復号部123は、ヘッダの復号を実行しない。
コンテキスト情報送信部124は、コンテキスト情報管理部122が管理するコンテキスト情報を所定間隔で無線基地局1Bに送信する。本実施形態では、コンテキスト情報送信部124は、無線基地局1Bだけでなく、無線基地局1Aから所定範囲内に位置する複数の無線基地局に対してコンテキスト情報を送信する(図5参照)。コンテキスト情報送信部124は、タイマを内蔵しており、当該タイマを用いてコンテキスト情報の送信間隔を計時する。
無線品質情報取得部125は、無線端末2との間の無線品質を示す無線品質情報を取得する。本実施形態では、無線品質情報として、無線基地局1Aが無線端末2から受信する無線信号における所望波レベル(RSSI)および妨害波レベルを用いる。ここで、妨害波レベルには、雑音レベルが含まれる。
ただし、所望波レベルおよび妨害波レベルの両方を使用する場合に限らず、いずれか一方のみを使用してもよい。あるいは、所望波レベルと妨害波レベルとの比率であるCINRを無線品質情報として使用してもよい。無線品質情報取得部125によって取得された無線品質情報は、送信間隔制御部126に渡される。
送信間隔制御部126は、無線品質情報に基づいて、コンテキスト情報送信部124がコンテキスト情報を送信する送信間隔(以下、コンテキスト情報送信間隔)を制御する。
具体的には、送信間隔制御部126は、無線品質が劣化した場合に、コンテキスト情報送信間隔を短縮する。また、送信間隔制御部126は、無線品質が良化した場合に、コンテキスト情報送信間隔を延長する。送信間隔制御部126は、コンテキスト情報送信間隔を短縮する場合には送信間隔短縮部を構成し、コンテキスト情報送信間隔を延長する場合には送信間隔延長部を構成する。
(3)コンテキスト情報送信処理
次に、図5を用いて、コンテキスト情報送信部124によって実行されるコンテキスト情報送信処理について説明する。
上述したように、コンテキスト情報送信部124は、送信間隔制御部126によって決定されたコンテキスト情報送信間隔に従って、無線基地局1Bを含む複数の無線基地局にコンテキスト情報を送信する。
図5に示すように、コンテキスト情報の送信対象となる複数の無線基地局は、無線基地局1Aとセルが隣接する複数の隣接基地局1B〜1Gである。本実施形態では、コンテキスト情報送信部124は、コンテキスト情報を隣接基地局1B〜1Gに略同時に送信(報知)するものとする。なお、隣接基地局に関する情報は、基地局設置時にプレコンフィグレーションするネイバーリストや、ネイバーディスカバリーによって設定される。
RoHCを使用した音声通信を行う無線端末2が移動している場合、上り方向および下り方向共に約80msに1回は通信するというリアルタイム通信の特性から、よほど高速移動していない限り、ハンドオーバ先の無線基地局1Bは、ハンドオーバ元の無線基地局1Aに隣接している可能性が高い。このため、無線基地局1Aは、コンテキスト情報を隣接基地局1B〜1Gに略同時に繰り返し送信することによって、無線端末2のハンドオーバ先の候補となる無線基地局とコンテキスト情報を共有することができる。
(4)送信間隔決定処理
次に、図6を用いて、送信間隔制御部126によって実行されるコンテキスト情報送信間隔の決定処理について説明する。
図6(a)に示すように、送信間隔制御部126は、所望波レベルが低下した場合にコンテキスト情報送信間隔を短縮し、所望波レベルが上昇した場合にコンテキスト情報送信間隔を延長する。図6(a)の例では、コンテキスト情報送信間隔は1秒間隔から60秒間隔まで範囲内で決定可能である。
例えば、送信間隔制御部126は、所望波レベルとコンテキスト情報送信間隔とを対応付けたテーブルを用いて所望波レベルからコンテキスト情報送信間隔を導出しても良く、所定の計算式を用いて所望波レベルからコンテキスト情報送信間隔を導出しても良い。
図6(b)に示すように、送信間隔制御部126は、妨害波レベルが低下した場合にコンテキスト情報送信間隔を延長し、妨害波レベルが上昇した場合にコンテキスト情報送信間隔を短縮する。図6(b)の例では、コンテキスト情報送信間隔は1秒間隔から60秒間隔まで範囲内で決定可能である。
例えば、送信間隔制御部126は、妨害波レベルとコンテキスト情報送信間隔とを対応付けたテーブルを用いて妨害波レベルからコンテキスト情報送信間隔を導出しても良く、所定の計算式を用いて妨害波レベルからコンテキスト情報送信間隔を導出しても良い。
本実施形態では、送信間隔制御部126は、所望波レベルに応じて決定されたコンテキスト情報送信間隔を第1送信間隔候補とし、妨害波レベルに応じて決定されたコンテキスト情報送信間隔を第2送信間隔候補とする。そして、送信間隔制御部126は、第1送信間隔候補と第2送信間隔候補のうち、いずれか短い方を最終的なコンテキスト情報送信間隔として決定する。
なお、このような所望波レベルと妨害波レベルとから個別にコンテキスト情報送信間隔を導出する場合に限らず、CINRとコンテキスト情報送信間隔とを対応付けたテーブルを用いてCINRからコンテキスト情報送信間隔を導出しても良く、所定の計算式を用いてCINRからコンテキスト情報送信間隔を導出しても良い。これにより、所望波レベルと妨害波レベルとを同時に考慮したコンテキスト情報送信間隔が決定される。
(5)無線通信システムの動作
次に、無線通信システム10の動作について、(5.1)全体概略動作、(5.2)無線基地局の動作の順に説明する。
(5.1)全体概略動作
図7は、無線通信システム10の全体概略動作、具体的には、無線基地局1A、無線基地局1Bおよび無線端末2の概略動作を示すシーケンス図である。
ステップS11において、無線端末2は、IRパケットを無線基地局1Aに送信する。無線基地局1Aは、IRパケットを受信すると、受信したIRパケットに基づいてコンテキスト情報を生成する(ステップS12)。
ステップS13において、無線基地局1Aは、コンテキスト情報送信処理を実行する。その際、無線基地局1Aは、コンテキスト情報を無線基地局1Bに送信する(ステップS14)。なお、コンテキスト情報送信処理は、無線端末2がハンドオーバを実行するまでの期間において繰り返し実行される。コンテキスト情報送信処理の詳細な処理フローについては後述する。
ステップS15において、無線基地局1Bは、無線基地局1Aから受信したコンテキスト情報を記憶する。なお、無線基地局1Bは、無線基地局1Aからコンテキスト情報を新たに受信すると、記憶するコンテキスト情報を更新する。
ステップS16において、無線端末2は、圧縮パケットを無線基地局1Aに送信する。無線基地局1Aは、無線端末2から圧縮パケットを受信すると、コンテキスト情報を用いて、受信した圧縮パケットに含まれる圧縮ヘッダを復号する(ステップS17)。ここで、無線基地局1Aは、無線端末2から受信した圧縮パケットがFOパケットである場合、コンテキスト情報を更新する。コンテキスト情報が更新されると、更新後のコンテキスト情報が無線基地局1Bに送信されることになる。
ステップS18において、無線端末2は、無線基地局1Aから無線基地局1Bへのハンドオーバを実行する。具体的には、無線端末2は、RLSEを無線基地局1Aから無線基地局1Bへ切り替える。
ステップS19において、無線端末2は、圧縮パケットを無線基地局1Bに送信する。このように、本実施形態では、無線基地局1Bにコンテキスト情報を生成させるためのIRパケットの送信が省略されている。
ステップS20において、無線基地局1Bは、無線端末2から圧縮パケットを受信すると、記憶しているコンテキスト情報を用いて、受信した圧縮パケットに含まれる圧縮ヘッダを復号する。
(5.2)無線基地局の動作
図8は、無線基地局1Aの動作、具体的には、図7のステップS13の詳細を示すフローチャートである。
ステップS101において、無線基地局1Aの無線品質情報取得部125は、上述した無線品質情報を取得する。
ステップS102において、無線基地局1Aの送信間隔制御部126は、無線品質情報取得部125によって取得された無線品質情報に基づき、上述した送信間隔決定処理に従って、コンテキスト情報送信間隔を決定する。決定されたコンテキスト情報送信間隔は、コンテキスト情報送信部124に通知される。
ステップS103において、無線基地局1Aのコンテキスト情報送信部124は、今回決定されたコンテキスト情報送信間隔が、前回決定されたコンテキスト情報送信間隔と異なるか否かを判定する。今回決定されたコンテキスト情報送信間隔が前回決定されたコンテキスト情報送信間隔と異なる場合には処理がステップS104に進み、今回決定されたコンテキスト情報送信間隔が前回決定されたコンテキスト情報送信間隔と同一である処理がステップS105に進む。
ステップS104において、コンテキスト情報送信部124は、今回決定されたコンテキスト情報送信間隔をタイマに設定する。
ステップS105において、コンテキスト情報送信部124は、タイマによる計時処理を開始する。タイマによる計時処理が終了すると、処理がステップS106に進む。
ステップS106において、コンテキスト情報送信部124は、コンテキスト情報管理部122が管理するコンテキスト情報を隣接基地局1B〜1Gに送信する。
ステップS107において、コンテキスト情報送信部124は、無線端末2が隣接基地局1B〜1Gにハンドオーバしたか否かを判定する。無線端末2がハンドオーバを実行すると、コンテキスト情報送信処理が終了する。一方、無線端末2が隣接基地局1B〜1Gにハンドオーバしていない場合、処理がステップS101に戻る。
(6)作用・効果
無線基地局1Aは、無線端末2から受信したIRパケットに基づき、圧縮ヘッダの復号に用いられるコンテキスト情報を生成するコンテキスト情報管理部122と、コンテキスト情報管理部122によって生成されたコンテキスト情報を所定間隔で無線基地局1Bに送信するコンテキスト情報送信部124とを備える。
また、無線端末2は、圧縮パケットを無線基地局1Aに送信している際に無線基地局1Bへのハンドオーバを実行した場合、IRパケットの送信を省略して圧縮パケットを無線基地局1Bに送信する。
そして、無線基地局1Bは、無線基地局1Aから受信したコンテキスト情報を用いて、無線端末2から受信した圧縮パケットに含まれる圧縮ヘッダを復号する。
このため、無線端末2は、無線基地局1Aに圧縮パケットを送信している際に、無線基地局1Bへのハンドオーバを実行しても、圧縮パケットの送信を継続できる。つまり、無線端末2は、ハンドオーバの実行直後に、オーバヘッドが大きいIRパケットを無線基地局1Bに送信しないで済む。
したがって、本実施形態に係る無線通信システム10によれば、無線端末2がハンドオーバ前に圧縮パケットを送信している場合に、ハンドオーバの実行直後においてオーバヘッドが大きくなることを回避できる。
本実施形態によれば、無線基地局1Aのコンテキスト情報送信部124は、コンテキスト情報管理部122によってコンテキスト情報が更新された場合、更新後のコンテキスト情報を無線基地局1Bに送信する。これにより、コンテキスト情報が更新されても、無線端末2は、無線基地局1Bへのハンドオーバを実行したときに圧縮パケットの送信を継続できる。
本実施形態によれば、無線基地局1Bは、無線基地局1Aから所定範囲内に位置する少なくとも1つの近隣基地局である。このため、無線基地局1Aのコンテキスト情報送信部124は、無線端末2のハンドオーバ先である可能性の高い無線基地局1Bにコンテキスト情報を送信できる。
本実施形態によれば、無線基地局1Aの送信間隔制御部126は、無線端末2との間の無線品質が劣化した場合、すなわち無線端末2がハンドオーバを実行する確率が高い場合に、無線基地局1Bに対するコンテキスト情報の送信間隔を短縮する。
このため、無線基地局1Aにおいてコンテキスト情報が繰り返し更新されていても、無線端末2が無線基地局1Bへのハンドオーバを実行した際には無線基地局1Bに最新のコンテキスト情報を保持させることができ、より確実に無線端末2が圧縮パケットの送信を継続可能となる。
本実施形態によれば、無線基地局1Aの送信間隔制御部126は、無線端末2との間の無線品質が良化した場合、すなわち無線端末2がハンドオーバを実行する確率が低い場合に、無線基地局1Bに対するコンテキスト情報の送信間隔を延長する。
このため、無線基地局1Aと無線基地局1Bとを接続するバックボーンネットワーク5におけるトラフィック量を低減し、コンテキスト情報の送信に起因する輻輳の発生を防止することができる。
本実施形態によれば、無線基地局1Aの無線品質情報取得部125は、無線基地局1Aが無線端末2から受信する無線信号におけるRSSIまたは妨害波レベルの少なくとも一方を無線品質情報として取得する。そして、無線基地局1Aの送信間隔制御部126は、RSSIが低下した場合または妨害波レベルが上昇した場合に、無線品質が劣化したものとして送信間隔を短縮する。送信間隔制御部126は、RSSIが上昇した場合または妨害波レベルが低下した場合に、無線品質が良化したものとして送信間隔を延長する。したがって、上り方向の無線通信における無線品質を精度良く反映した無線品質情報を用いて、送信間隔を適切に制御できる。
本実施形態によれば、無線基地局1Aの送信間隔制御部126は、RSSIに基づいて第1送信間隔候補を決定し、妨害波レベルに基づいて第2送信間隔候補を決定し、第1送信間隔候補または第2送信間隔候補のうちいずれか短い方を最終的な送信間隔として決定する。このため、コンテキスト情報の送信間隔を適切に決定可能となる。
本実施形態によれば、無線基地局1Aは、広域通信網(アクセスゲートウェイ3およびネットワーク4)から受信した下り方向データを無線端末2に中継し、無線基地局1Bは、無線端末2から受信した上り方向データを広域通信網に中継する。すなわち、ハンドオーバ後において無線基地局1Aがヘッダ復号を継続不可能となる状況下において、本実施形態に係るコンテキスト情報送信処理が特に有効である。
(7)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
(7.1)変更例1
上述した実施形態では、RoHCのOモードおよびRモードにおけるフィードバック情報の取り扱いについて特に述べていなかった。無線端末2は、復号成功を示すフィードバック情報(ACK)を受信すると、より圧縮率の高い圧縮状態へ遷移可能となり、復号失敗(エラー)を示すフィードバック情報(NACK、Static NACK)の受信により、圧縮率の低い状態へ遷移する。
ここでは、無線端末2が無線基地局1Aから無線基地局1Bへハンドオーバした後のフィードバック情報の取り扱いについて説明する。無線端末2が無線基地局1Aから無線基地局1Bへハンドオーバした後においても、無線端末2は、ハンドオーバから所定期間において、下り方向パケットを無線基地局1Aから受信する。すなわち、ハンドオーバから所定期間において、無線端末2に下り方向パケットを送信する無線基地局と、無線端末2から上り方向パケットを受信する無線基地局とが異なる無線基地局になる。
このような場合、無線基地局1Bは、圧縮パケットの復号に成功したか否かを示すフィードバック情報を無線端末2に伝達することができない。フィードバック情報が得られないと、無線端末2は、Uモードとして振舞い、定期的な初期化を繰り返す。このような挙動は、定期的に大きなパケットサイズであるIRパケットの送信によるオーバヘッドの増加を意味する。オーバヘッドが増加すると、ハンドオーバ発生時という狭帯域かつ不安定な通信環境では、音切れや遅延などの音声品質劣化を引き起こす。
そこで、本変更例では、無線端末2が無線基地局1Aから無線基地局1Bへハンドオーバした後において、無線基地局1Bが生成したフィードバック情報は、無線基地局1A経由で無線端末2に伝達される。
図9は、本変更例に係る無線基地局1A、無線基地局1Bおよび無線端末2の機能ブロック構成図である。
図9に示すように、無線基地局1Aは、RoHCに従ったヘッダ圧縮処理を実行する圧縮部300Aを含む。無線端末2は、RoHCに従ったヘッダ復号処理を実行する復号部400Aと、RoHCに従ったヘッダ圧縮処理を実行する圧縮部300Bとを含む。無線基地局1Bは、RoHCに従ったヘッダ復号処理を実行する復号部400Bと、複数の隣接基地局の中から無線基地局1Aを特定する基地局特定部500とを含む。
本変更例では、フィードバック情報を無線基地局1Aから無線端末2に伝達する方法として、ピギーバックを採用する。すなわち、無線基地局1Aは、フィードバック情報専用のパケットまたはチャネルを使用せずに、他の用途のパケットまたはチャネルと兼用してフィードバック情報を無線端末2に伝達する。
なお、図9において、記号“UI”は、パケット入力を表し、記号“DO”は、パケット出力を表す。また、記号“CI”は、圧縮パケット入力を表し、記号“CO”は、圧縮パケット出力を表す。記号“FI”は、フィードバック入力を表し、記号“FO”は、フィードバック出力を表す。また、記号“PI”は、ピギーバック入力を表し、記号“PO”は、ピギーバック出力を表す。
無線端末2の圧縮部300Bは、パケット入力UIに入力されるパケットに含まれるヘッダを圧縮し、圧縮パケット出力COから、上り無線チャネル11Bを介して、圧縮ヘッダを含む圧縮パケットを無線基地局1Bに送信する。
無線基地局1Bが受信した圧縮パケットは、復号部400Bの圧縮パケット入力CIに入力される。復号部400Bは、圧縮パケットに含まれる圧縮ヘッダを復号し、圧縮ヘッダの復号に成功したか否かを示すフィードバック情報FBを生成し、生成したフィードバック情報FBをフィードバック出力FOから出力する。
基地局特定部500は、無線基地局1Bから所定範囲内に位置する複数の無線基地局の中から無線基地局1Aを特定する。無線基地局1Aを特定する方法としては、次の(a)または(b)のいずれかが使用される。
(a)基地局特定部500は、上述したコンテキスト情報の送信元の無線基地局を無線基地局1Aとして特定する。
(b)基地局特定部500は、隣接基地局に対し、探索(トラッキング)メッセージを送信する。当該探索メッセージには、無線端末2を識別する端末ID、または無線端末2が確立中の通信セッションを識別するセッションIDが含まれている。隣接基地局は、探索メッセージを受信すると、上記IDに基づき、無線端末2と下り方向通信を実行しているか否かを判定し、無線端末2と下り方向通信を実行している場合に、自局の基地局IDを含む応答メッセージを無線基地局1Bに送信する。基地局特定部500は、応答メッセージを受信すると、当該応答メッセージに含まれる基地局IDに基づき、応答メッセージの送信元(本実施形態では、無線基地局1A)を特定する。
次に、復号部400Bは、基地局特定部500によって特定された無線基地局1Aに対し、フィードバック出力FOから、基地局間通信を利用してフィードバック情報FBを転送する。
転送されたフィードバック情報FBは、圧縮部300Aのピギーバック入力PIに入力される。圧縮部300Aは、復号部400Bから受信したフィードバック情報FBを無線端末2に送信する。具体的には、圧縮部300Aは、復号部400Bから受信したフィードバック情報FBをパケットに含めるとともに、下り無線チャネル11Aを介して、フィードバック情報FBを含むパケットを無線端末2に送信する。
無線端末2が受信したパケットは、復号部400Aの圧縮パケット入力CIに入力される。復号部400Aは、パケットに含まれるフィードバック情報FBを取得する。復号部400Aは、取得したフィードバック情報FBをピギーバック出力POから圧縮部300Bのフィードバック入力FIに入力する。
圧縮部300Bは、フィードバック入力FIに入力されるフィードバック情報FBに応じて、上述したOモードまたはRモードで、パケット入力UIに入力されるパケットに含まれるヘッダを圧縮する。
ただし、無線端末2のハンドオーバ実行時から、無線端末2が無線基地局1Bから無線基地局1Aを介してフィードバック情報FBを受信するまでは、圧縮部300Bは、フィードバック情報FBを得ることができない。
このため、無線基地局1Aの圧縮部300Aは、無線端末2のハンドオーバ実行時から、無線基地局1Bから転送されるフィードバック情報FBを受信するまでの期間において、フィードバック情報FBに代えてダミーフィードバック情報を無線端末2に送信する。ダミーフィードバック情報は、フィードバック情報FBを模擬した情報であり、圧縮ヘッダの復号に成功したこと(ACK)を示している。
(7.2)変更例2
上述した実施形態では、基地局主導でハンドオーバを実行する場合を想定し、無線品質情報として、無線基地局1Aが無線端末2から受信する無線信号における所望波レベルおよび妨害波レベルを用いていた。しかしながら、端末主導でハンドオーバを実行する場合には、無線品質情報として、無線端末2が無線基地局1Aから受信する無線信号における所望波レベルおよび妨害波レベルを用いることが考えられる。この場合、無線端末2は、無線基地局1Aから受信する無線信号における所望波レベルおよび妨害波レベルを無線基地局1Aに通知する。無線基地局1Aの無線品質情報取得部125は、当該通知に基づいて、無線端末2が無線基地局1Aから受信する無線信号における所望波レベルおよび妨害波レベルを取得する。
なお、上述した実施形態では、無線品質情報として、所望波レベルおよび妨害波レベルを用いたが、BER(Bit Error Rate)などの誤り率やスループット値を無線品質情報としてもよい。
(7.3)変更例3
上述した実施形態では、無線基地局1Aは、複数の隣接基地局にコンテキスト情報を送信していた。しかしながら、無線基地局1Aは、隣接基地局に限らず、無線基地局1Aが形成するセル内にセルを形成する無線基地局や、次隣接基地局に対しても、コンテキスト情報を送信してよい。
(7.4)変更例4
上述した実施形態では、RoHCによるヘッダ圧縮が実施される場合について説明したが、コンテキスト情報を用いる他のヘッダ圧縮技術(例えば、RFC2508;CRTP(Compressed Real Time Protocol))に対しても、本発明を適用可能である。
また、上述した実施形態では、UMBシステムに基づく構成について説明したが、UMBシステムに限らず、無線基地局と無線端末との間でヘッダ圧縮技術を用いたヘッダ圧縮・復号を実行する無線通信システムであれば、本発明を適用可能である。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
本発明の実施形態に係る無線通信システムの全体概略構成図である。 RoHCの動作モードおよび圧縮状態を説明するための概念図である。 本発明の実施形態に係る無線基地局の概略構成を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る無線基地局の制御部における機能ブロック構成図である。 本発明の実施形態に係るコンテキスト情報送信部によって実行されるコンテキスト情報送信処理を説明するための概念図である。 本発明の実施形態に係る送信間隔制御部によって実行されるコンテキスト情報送信間隔の決定処理を説明するための概念図である。 本発明の実施形態に係る無線通信システムの全体概略動作を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態に係る無線基地局の動作、具体的には、図7のステップS13の詳細を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の変更例に係る無線基地局および無線端末の機能ブロック構成図である。
符号の説明
1A,1B…無線基地局、2…無線端末、3…アクセスゲートウェイ、4…ネットワーク、5…バックボーンネットワーク、10…無線通信システム、11A,11B…無線チャネル、110…RF部、120…制御部、121…パケット受信部、122…コンテキスト情報管理部、123…ヘッダ復号部、124…コンテキスト情報送信部、125…無線品質情報取得部、126…送信間隔制御部、130…I/F部、140…記憶部、300A,300B…圧縮部、400A,400B…復号部、500…基地局特定部

Claims (12)

  1. ヘッダ圧縮技術を用いた通信の少なくとも初期時において初期化パケットを送信し、前記初期化パケットの送信後に、所定圧縮率で圧縮された圧縮ヘッダを含む圧縮パケットを送信する無線端末と、
    前記初期化パケットおよび前記圧縮パケットを前記無線端末から受信し、受信した前記圧縮パケットに含まれる前記圧縮ヘッダを復号する第1無線基地局と、
    前記無線端末のハンドオーバ先の候補である第2無線基地局と
    を有し、
    前記初期化パケットは、前記所定圧縮率よりも低圧縮率のヘッダを含む無線通信システムであって、
    前記第1無線基地局は、
    前記無線端末から受信した前記初期化パケットに基づき、前記圧縮ヘッダの復号に用いられるヘッダ復号情報を生成するヘッダ復号情報生成部と、
    前記ヘッダ復号情報生成部によって生成された前記ヘッダ復号情報を所定間隔で前記第2無線基地局に送信するヘッダ復号情報送信部と
    を備え、
    前記無線端末は、前記圧縮パケットを前記第1無線基地局に送信している際に前記第2無線基地局へのハンドオーバを実行した場合、前記初期化パケットの送信を省略して、前記圧縮パケットを前記第2無線基地局に送信し、
    前記第2無線基地局は、前記第1無線基地局から受信した前記ヘッダ復号情報を用いて、前記無線端末から受信した前記圧縮パケットに含まれる前記圧縮ヘッダを復号する無線通信システム。
  2. 前記ヘッダ復号情報が生成された後において、前記無線端末から受信した前記初期化パケットまたは前記圧縮パケットに基づいて、前記生成されたヘッダ復号情報を更新するヘッダ復号情報更新部をさらに備え、
    前記ヘッダ復号情報送信部は、前記ヘッダ復号情報更新部によって前記ヘッダ復号情報が更新された場合、更新後の前記ヘッダ復号情報を前記第2無線基地局に送信する請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記第2無線基地局は、前記第1無線基地局から所定範囲内に位置する請求項1に記載の無線通信システム。
  4. 前記第1無線基地局は、
    前記無線端末との間の無線品質を示す無線品質情報を取得する無線品質情報取得部と、
    前記無線品質情報取得部によって取得された前記無線品質情報に応じて、前記ヘッダ復号情報送信部が前記ヘッダ復号情報を送信する送信間隔を短縮する送信間隔短縮部と
    をさらに備え、
    前記送信間隔短縮部は、前記無線品質が劣化した場合に、前記送信間隔を短縮する請求項1に記載の無線通信システム。
  5. 前記無線品質情報取得部によって取得された前記無線品質情報に応じて、前記送信間隔を延長する送信間隔延長部をさらに備え、
    前記送信間隔延長部は、前記無線品質が良化した場合に、前記送信間隔を延長する請求項4に記載の無線通信システム。
  6. 前記無線品質情報取得部は、前記第1無線基地局または前記無線端末が受信する無線信号における所望波レベルまたは妨害波レベルの少なくとも一方を前記無線品質情報として取得する請求項5に記載の無線通信システム。
  7. 前記送信間隔短縮部は、前記所望波レベルが低下した場合または前記妨害波レベルが上昇した場合に、前記無線品質が劣化したものとして前記送信間隔を短縮し、
    前記送信間隔延長部は、前記所望波レベルが上昇した場合または前記妨害波レベルが低下した場合に、前記無線品質が良化したものとして前記送信間隔を延長する請求項6に記載の無線通信システム。
  8. 前記送信間隔短縮部または前記送信間隔延長部が前記所望波レベルに基づいて決定する第1送信間隔候補と、前記送信間隔短縮部または前記送信間隔延長部が前記妨害波レベルに基づいて決定する第2送信間隔候補とを比較し、前記第1送信間隔候補または前記第2送信間隔候補のうち、いずれか短い方を前記送信間隔として決定する送信間隔決定部をさらに備える請求項6に記載の無線通信システム。
  9. 前記第1無線基地局は、広域通信網から受信した下り方向パケットを前記無線端末に中継し、
    前記第2無線基地局は、前記無線端末から受信した上り方向パケットを前記広域通信網に中継する請求項1に記載の無線通信システム。
  10. 前記第2無線基地局は、
    前記無線端末から受信した前記圧縮パケットに含まれる前記圧縮ヘッダを復号するとともに、前記無線端末にフィードバックされる情報であって前記圧縮ヘッダの復号に成功したか否かを示すフィードバック情報を生成するヘッダ復号部と、
    前記第2無線基地局から所定範囲内に位置する複数の無線基地局の中から、前記第1無線基地局を特定する基地局特定部と、
    前記基地局特定部によって特定された前記第1無線基地局に対し、前記ヘッダ復号部によって生成された前記フィードバック情報を転送するフィードバック情報転送部と
    を備え、
    前記第1無線基地局は、前記第2無線基地局から受信した前記フィードバック情報を前記無線端末に送信する請求項9に記載の無線通信システム。
  11. ヘッダ圧縮技術を用いた通信の少なくとも初期時において初期化パケットを送信し、前記初期化パケットの送信後に、所定圧縮率で圧縮された圧縮ヘッダを含む圧縮パケットを送信する無線端末から、前記初期化パケットおよび前記圧縮パケットを受信し、受信した前記圧縮パケットに含まれる前記圧縮ヘッダを復号する無線基地局であって、
    前記無線端末から受信した前記初期化パケットに基づき、前記圧縮ヘッダの復号に用いられるヘッダ復号情報を生成するヘッダ復号情報生成部と、
    前記無線端末のハンドオーバ先の候補である他の無線基地局に対し、前記ヘッダ復号情報生成部によって生成された前記ヘッダ復号情報を所定間隔で送信するヘッダ復号情報送信部と
    を備え、
    前記初期化パケットは、前記所定圧縮率よりも低圧縮率のヘッダを含む無線基地局。
  12. ヘッダ圧縮技術を用いた通信の少なくとも初期時において初期化パケットを送信し、前記初期化パケットの送信後に、所定圧縮率で圧縮された圧縮ヘッダを含む圧縮パケットを送信する無線端末と、
    前記初期化パケットおよび前記圧縮パケットを前記無線端末から受信する第1無線基地局と、
    前記無線端末のハンドオーバ先の候補である第2無線基地局と
    を有し、
    前記初期化パケットは、前記所定圧縮率よりも低圧縮率のヘッダを含む無線通信システムに用いられる無線通信方法であって、
    前記第1無線基地局が、前記無線端末から受信した前記初期化パケットに基づき、前記圧縮ヘッダの復号に用いられるヘッダ復号情報を生成するステップと、
    前記第1無線基地局が、前記生成するステップにおいて生成された前記ヘッダ復号情報を所定間隔で前記第2無線基地局に送信するステップと、
    前記無線端末が、前記圧縮パケットを前記第1無線基地局に送信している際に前記第2無線基地局へのハンドオーバを実行した場合、前記初期化パケットの送信を省略して、前記圧縮パケットを前記第2無線基地局に送信するステップと、
    前記第2無線基地局が、前記第1無線基地局から受信した前記ヘッダ復号情報を用いて、前記無線端末から受信した前記圧縮パケットに含まれる前記圧縮ヘッダを復号するステップと
    を備える無線通信方法。
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