JP2009278238A - マルチユーザmimoシステムにおけるユーザ選択方法及び通信装置 - Google Patents

マルチユーザmimoシステムにおけるユーザ選択方法及び通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】より直交性の高いユーザを選択する。
【解決手段】 マルチユーザMIMOシステムは、M本のアンテナを有する基地局送信機10と複数の受信機201〜20Nから構成される。各受信機201〜20Nで推定された各送信アンテナから自受信アンテナに至るチャネル情報が送信機10のチャネル予測部16にフィードバックされ、送信タイミングにおけるチャネル値が予測される。半直交ユーザ選択部11は予測されたチャネル値に基づき直交性がほぼ高いM個のユーザを選択し、ユーザ再選択部12は、選択されたM個のユーザをa(1≦a≦M−2)個のユーザとM−a個のユーザに分割し、M−a個のユーザからなるユーザグループのうちの最も直交性の高いユーザグループを残し、a個のユーザを他のユーザに入れ替える処理を繰り返すことにより、より直交性の高いM個のユーザを決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法及び通信装置に関する。
送信機と受信機にそれぞれ複数のアンテナを用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)システムは、空間分割多重を利用して高い周波数利用効率を達成できることから、携帯電話や無線LANの分野で注目されている。
また、受信アンテナが複数のユーザに分布しているマルチユーザMIMOシステムも提案されている。
図11は、下り回線におけるマルチユーザMIMOシステムの構成を示す図である。
この図に示す例では、基地局送信機50と、複数N個の受信機601〜60Nが存在しており、基地局50と複数のユーザの間でMIMO通信を行う。送信機50には551〜55Mで示すM本の送信アンテナが設けられており、該M本のアンテナを用いて、M人のユーザ(受信機)に同じ周波数帯域を使って同時に信号を送信することができる。
マルチユーザMIMOシステムによれば、マルチユーザダイバーシティ効果を得ることができる。すなわち、チャネル条件の良いユーザに送信することで高いチャネル容量を獲得することが可能となる。
このようなマルチユーザMIMOシステムにおいて、ユーザ数が送信アンテナ数より多い場合には、基地局側が持っているリソースを複数のユーザのうちのどのM個のユーザに提供するかが問題となる。
基地局側で、各ユーザへの通信路(チャネル)の状態を完全に把握している場合には、所定の基準(例えば、チャネル容量が最大になる)に基づいて、システム内に存在する全てのユーザ(受信機)からM個のユーザを選択する全ての組合せについて探索を行うことにより、その基準に対応するM個のユーザ、例えば、チャネル状態が良く、かつ、干渉が少ない(直交性が高い)M個のユーザを選択することができる。
しかしながら、システム内に存在するユーザの数が50人、100人と多くなると、その中からM人を総当りで選択することは、演算量が非常に大きくなり、困難である。
そこで、ユーザを選択するための各種方法が提案されている(非特許文献1、2)。
非特許文献1には、半直交ユーザ選択ゼロフォーシングビームフォーミング(SUS−ZFBF(Semiorthogonal User Selection Zero-Forcing Beamforming)について記載されている。すなわち、半直交ユーザ選択法(SUS)により現実的な計算量で直交性の高いユーザを逐次的に選択した後、ZFBF(送信信号にチャネル行列の一般逆行列をかけ、ユーザ間干渉を軽減する方法)を実行することが提案されている。
非特許文献1に記載されたユーザ選択法(半直交ユーザ選択法)は、まず、全ユーザの中から、チャネルの特性のよいユーザ、例えば、ノルム最大のユーザを選択し、半直交係数αを用いて、このユーザに対し、半直交のユーザを選び出す。ここで、半直交係数αは、ユーザチャネルベクトル間の角度の余弦値で定義している。例えば、直交が90度であるとすると、70度〜80度以上であれば、半直交であるとして選択する。
このようにしてノルム最大のユーザに対し、ある程度直交となるユーザのグループを検出しておき、次にその中で1つのユーザを選択する。そして、それら2つのユーザに対する直交射影が最大のユーザを選択する。これらの処理を反復して行うことにより、M個のユーザを選択する。
T. Yoo and A. Goldsmith, "On the Optimality of Multiantenna Broadcast Scheduling Using Zero-Forcing Beamforming." IEEE Journal on Selected Areas in Communications vol. 24, No. 3, March 2006. pp.528-541 A. Bayesteh and A. K. Khandani, "On the User Selection for MIMO Broadcast Channels", IEEE trans. Information Theory, 2005. ISIT 2005. Proceedings. International Symposium Sept. 2005. pp.2325-2329
上記非特許文献1において提案されている半直交ユーザ選択法は、比較的少ない計算量で良好な結果を得ることができるが、ユーザ直交性は低く、特性をより良くすることが望まれている。
また、各受信機からの遅延無しのチャネル情報フィードバックを仮定しているが、実際には遅延が存在しており、チャネルの状態が時間的に変動する時変チャネルでは、送信の際にチャネル状態が変化してしまっているという問題がある。
そこで本発明は、より良い特性を得ることが可能なマルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法及び通信装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のマルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法及び通信装置は、複数の受信機(ユーザ)の中から所定の基準に基づいて送信アンテナ数Mに等しいM個の受信機を選択し、その一度選択したM個の受信機の中から、直交性の高い(M−a)個(aは1≦a≦M−2の整数)の受信機を選択し、a個の受信機については、残りの受信機から選択して、直交性を判定する処理を繰り返すことにより、直交性が最も高いM個の受信機を選択することを特徴としている。
また、前記M個の受信機から(M−a)個の受信機を選択する各組合せにおける直交性の差が所定量以下であるときに、そのM個の受信機を直交性が最も高いM個の受信機として選択するようにしてもよい。
さらに、前記各受信機から送信されるチャネル情報に基づいて、送信タイミングにおけるチャネル情報を予測するチャネル予測手段を設け、該チャネル予測手段により予測されたチャネル情報を用いて上述の各処理を行うようにしてもよい。
このような本発明のマルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法及び通信装置によれば、従来法によるユーザ選択を一度行ったあとに、もう一回より直交性の高いユーザを選び直す処理を行うことにより、従来のユーザ選択法と同程度かつ全探索に比べて少ない演算量で、従来のユーザ選択法によるよりも直交度の高いユーザを選択することができ、より良いシステムの特性を実現することが可能となる。
また、所定の基準で最初に選択したユーザの各組合せにおける直交性の差が少ないときに、それ以降の処理を行わないようにした本発明によれば、効果の少ない演算を行わないようにすることができる。
さらに、チャネル予測手段を有する本発明によれば、ユーザ間の干渉が少なく、より良好な特性のシステムを得ることができる。
図1は、本発明のマルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法の第1の実施の形態が実行されるマルチユーザMIMOシステムの一構成例を示すブロック図である。
この図において、10は基地局の送信機、201〜20Nはそれぞれ端末の受信機である。基地局と受信機は、例えば、携帯電話の基地局と携帯電話機、あるいは、無線LANのホスト機と端末である。基地局送信機10のエリア内にN個の受信機(ユーザ)が存在している。基地局送信機10には、M本の送信アンテナが設けられており、受信機201〜20Nには、それぞれ、1本以上の受信アンテナが設けられている。ここでは、各受信機201〜20Nに1本ずつの受信アンテナが設けられているものとして説明する。
送信機10において、11は従来技術として説明した前記半直交ユーザ選択法によりユーザ選択を行う半直交ユーザ選択部、12は半直交ユーザ選択部11で選択されたユーザの再選択を行うユーザ再選択部、13はユーザ再選択部12で再選択されたユーザに対する送信信号に送信電力を割り当てる送信電力割当部、14は送信電力割当部からの送信信号にゼロフォーシングビームフォーミングによる重みを付加して、選択された各ユーザに対するビームを形成するビーム形成部、151〜15Mは基地局に設けられたM本の送信アンテナである。
このように、基地局送信機10のM本の送信アンテナ151〜15Mから選択されたM個のユーザに対して信号が送信される。
図2は、前記送信機10の各送信アンテナ151〜15Mから送信される信号のフレーム構成の一例を示す図である。
図2に示した例では、各送信アンテナから送信される信号は、フレーム長がLbシンボルとされており、各フレームには、Mシンボルのパイロットシンボルと(Lb−M)シンボルのデータシンボルが含まれている。パイロットシンボルは、送信アンテナごとに異なる既知のシンボルである。
受信機201〜20Nにおいて、それぞれの受信アンテナ211〜21Nで受信された信号は、シンボル検出部221〜22Nとチャネル推定部231〜23Nに入力される。チャネル推定部231〜23Nは、受信信号の各フレームに含まれているパイロットシンボルを抽出し、該パイロットシンボルの受信信号に基づいて各送信アンテナ151〜15Mからその受信機の受信アンテナ21i(i=1〜N)までのチャネルの状態を示すチャネル情報(チャネル値)を推定する。そして、該推定したチャネル値をシンボル検出部221〜22Nに供給するとともに、上りの回線を通じて前記送信機10にフィードバックする。
送信機10の半直交ユーザ選択部11は、各受信機201〜20Nから送られてきたそれぞれのユーザチャネルのチャネル値を用い、前述した従来技術と同様に、最もノルムの大きい第1のユーザを選択し、半直交係数α(予測ユーザチャネルベクトル間の角度の余弦値)を計算して、該第1のユーザに対して直交性の良いユーザのグループを選択し、その中から直交性のよい第2のユーザを選択し、第1のユーザと第2のユーザに対して直交性の良いユーザを選択する、という処理を繰り返すことにより、直交性の良いM個のユーザを選択する。なお、ここでは、前述した半直交ユーザ選択法によりM個のユーザを選択する半直交ユーザ選択部11を用いるものとしたが、これに限られることはなく、他の方法によりM個のユーザを選択するユーザ選択部を用いるようにしてもよい。
前記ユーザ再選択部12は、本発明のユーザ選択方法に特徴的な処理を行う部分であり、その処理の詳細は後述するが、前記半直交ユーザ選択部11で選択されたM個のユーザを評価してユーザを選択し直す処理を行う。
ユーザ再選択部12で再選択されたM個のユーザに対する送信信号は、送信電力割当部13に供給されて例えば注水定理に従って電力が割り当てられ、ビーム形成部14においてゼロフォーシングビームフォーミングによる重みが付加されて、送信アンテナ151〜15Mから再選択されたユーザの受信機に向けて送信される。なお、ビーム形成部14は、ゼロフォーシングビームフォーミング以外の方法によりビーム形成を行うものであっても良い。
次に、前記ユーザ再選択部12において実行される処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
まず、前述した従来の半直交ユーザ選択法又はその他のユーザ選択法により、M個のユーザ(101)が選択されている。ここでは、基地局に送信アンテナが3本以上設けられているものとし、Mは3以上の整数であるとする。
ここで、選択されているM個のユーザのユーザチャネルベクトル間の直交性を示す直交係数βを計算する(102)。そして、その値を保存しておく(103)。
ユーザチャネルベクトルのベクトルセット
Figure 2009278238
の直交係数βは、次の式(1)で定義される。
Figure 2009278238
ここで、Hは複素共役転置、detは行列式、Kはベクトル数を示している。
なお、ここでは、上記式(1)で定義される直交係数βを用いるものとしたが、直交性を示す他の係数を用いても良い。
次に、前記M個のユーザ(101)を1個とM−1個(例えば、1人と3人)に分け、
Figure 2009278238
のM通りの各組合せについてM−1個のユーザの直交係数βi(i=1〜M)を計算する(104)。なお、ここでは、1個とM−1個に分割しているが、これに限られることはなく、a個(aは、1≦a≦M−2の整数)とM−a個に分割すればよい。例えば、アンテナが4本のときは、1本と3本でもよいし、2本と2本でもよい。以下では、a=1として説明する。
図4は、分割されたユーザグループの組合せに対する直交係数βiの計算について説明するための図である。
ここでは、M=4、a=1の場合を示しており、半直交ユーザ選択法などの従来のユーザ選択方法で、u1〜u4で示す4個のユーザが選択されているものとする。ここで、この4個のユーザから3個のユーザを選択し、それぞれの組合せにおける3個のユーザの直交係数βi(i=1〜4)を計算する。すなわち、u2、u3及びu4の3個のユーザ間の直交係数β1、u1、u3及びu4の3個のユーザ間の直交係数β2、u1、u2及びu4の3個のユーザ間の直交係数β3、及び、u1、u2及びu3の3個のユーザ間の直交係数β4を計算する。
つぎに、104で計算した各組合せの直交係数βiの中の最大値(βmax)と最小値(βmin)を求め、その比(βmax/βmin)が所定の値Tより大きいか否かを判定する(105)。
その結果、βmax/βminが大きな値であるときは、分割されたユーザ間の直交性にバラツキがあるということなので、選択されたM個のユーザの中に他ユーザと直交性のよくないユーザが存在する可能性があり、106以下のユーザの選び直しのアルゴリズムを実行する。
一方、どれをとってもあまり直交性が変わらない、すなわちβmaxとβminの比が1に近くて直交係数βiにあまり差がないときは、どれをとっても直交性がよいということで、そのまま処理を終わらせる。
なお、ここでは、βmaxとβminの比を計算したが、βmaxとβminの差を計算するなど、他の演算により、βmaxとβminとの差が所定量以下であるか否かを判定するようにしてもよい。
106では、それぞれM−1個のユーザからなるM個のユーザグループのうちで、最も直交性が高いユーザグループ、すなわち、βi=βmaxとなったユーザグループを選択し、そのユーザグループに属するM−1個のユーザを選択する。
そして、残りの一人を、対象としていた4人以外のところ、すなわち、前記101に選択されていなかったユーザ(107)の中からもってくる。このユーザは、例えば、半直交ユーザ選択法においてある程度直交していたユーザを対象としてその中からもってきてもよいし、101以外の全ユーザからもってきてもよい。
そして、新しく選択されたユーザをいれてM個のユーザからなるユーザグループを作成する(108)。
この1人のユーザを取り替えた新しいM個のユーザに対して、前記直交係数βを計算する(109)。
そして、109の演算により得られた直交係数βと保存されている直交係数の値103とを比較する(110)。この保存値103は、前記102において計算された従来法により選択されたM個のユーザ(101)の直交係数βである。
この比較の結果、109で計算した直交係数βの方が保存値103よりも良い直交性を示しているとき、即ち、直交係数βの値が小さいときは、そのユーザグループ(前記108で作成したユーザグループ)を記憶し、その直交係数を保存値103として保存する(111)。そして、全ユーザについて計算が終了したか否かを判定する(112)。
一方、110の比較の結果、109で計算した直交係数よりも保存値103の方がより直交性が高い値である場合には、そのまま、全ユーザについて計算が終了したか否かを判定する(112)。
全ユーザについて計算が終了していない場合は、未選択のユーザ107から新たな1個のユーザを選択して、前記106で残した直交係数のよいM−1個のユーザに加え、新たなM個のユーザからなるユーザグループを作成し(108)、上記の手順を繰り返す。
一方、全ユーザについて計算を終了した場合には、選択すべきM個のユーザを、前記111において記憶していたユーザグループに入れ替える(113)。
このようにして、演算量を格別増加させることなく、より直交性のよいM個のユーザを選択することができる。
なお、上記においては、全ユーザについて演算を行うようにしたが、必ずしも全ユーザについて演算を行う必要はなく、所定のところで処理を打ち切るようにしても良い。
また、上記101では、従来法(半直交ユーザ選択)により選択されたM個のユーザを出発点として処理を行っていたが、その他の方法により選択されたM個のユーザを出発点として処理を開始するようにしても良い。効率は低下するが、ランダムに選択したM個のユーザとしてもよい。
さらに、上記104では、M個のユーザを1とM−1に分け、各組合せの直交性を直交係数βにより計算していたが、aとM−a(aは、1≦a≦N−2の整数)に分割すればよい。すなわち、少なくとも最も直交性の高い2個のユーザを残し、その他のユーザを入れ替えるようにすればよい。
さらにまた、aとM−aに分割して、上述処理を繰り返した後に113で最も直交性が良いとして得られたM個のユーザを、今度は、b(b≠a、1≦b≦N−2)とM−bに分割して、さらに上述した処理を繰り返しても良い。すなわち、例えば、1個とM−1個に分割して上記処理を行って得られたM個のユーザを対象に、今度は2個とM−2個に分割して上記処理を繰り返すようにしてもよい。
上述した第1の実施の形態においては、各受信機201〜20Nからフィードバックされるチャネル値に基づいてユーザ選択を行っていたが、実際には各受信機からフィードバックされる間に遅延が存在し、また、チャネル状態が時間的に変動する時変チャネルでは、送信の際にチャネル状態が変化してしまうこととなる。
そこで、このような不都合を解消することができる本発明のマルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法及び通信装置の第2の実施の形態について説明する。この実施の形態においては、各受信機201〜20Nからフィードバックされるチャネル値に基づいてチャネル状態を予測するチャネル予測部16を設けて送信タイミングにおけるチャネルの状態を予測し、該予測されたチャネル値を用いて各処理を行うようにしている。
図5は、本発明のマルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法の第2の実施の形態が実行されるマルチユーザMIMOシステムの一構成例を示すブロック図である。
この図と前記図1とを比較すると明らかなように、この実施の形態は、基地局送信機10に、各受信機201〜20Nからフィードバックされるチャネル値に基づいてチャネル状態を予測するチャネル予測部16が設けられている点で、前述した第1の実施の形態の場合と相違している。
送信機10は、各受信機201〜20Nから送られてきたそれぞれのユーザチャネルのチャネル値をチャネル予測部16に入力し、該チャネル予測部16において、送信タイミングにおけるチャネル値を予測し、該予測したチャネル値を用いて、前記半直交ユーザ選択部11、ユーザ再選択部12、送信電力割当部13及びビーム形成部14における各処理を行う。
レイリーフェージングの場合、チャネル相関は第1種ゼロ次ベッセル関数になるので、前記チャネル予測部16として、MMSE(Minimum Mean Square Error)をベースにしたウィーナ(Wiener)フィルタを用いるものとして説明する。なお、これに限られることはなく、他の予測法を用いるチャネル予測部16を採用しても良い。
MMSEをベースにしたウィーナフィルタを用いた場合、ユーザのi番送信アンテナのn番フレームの予測されたチャネル値は、次の式(2)により表される。
Figure 2009278238
送信機10の半直交ユーザ選択部11は、前記チャネル予測部16により予測されたチャネル値を用い、前述した半直交ユーザ選択法などにより、直交性の良いM個のユーザを選択する。
そして、ユーザ再選択部12は、前記図3に示したように、前記予測されたチャネル値を用いて前記直交係数βを算出し、前記半直交ユーザ選択部11で選択されたM個のユーザを選択し直す処理を行う。
ユーザ再選択部12で再選択されたM個のユーザに対する送信信号は、前記予測されたチャネル値に基づいて、前述と同様に、送信電力割当部13で送信電力が割り当てられ、ビーム形成部14において重みが付加されて、送信アンテナ151〜15Mから再選択されたユーザの受信機に向けて送信される。
このような本発明のマルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法に関するシミュレーションの結果について図6〜図10を用いて説明する。
図6はシミュレーション諸元を示す図であり、送信アンテナ数(M)を4、ユーザ数を128、キャリア周波数を2GHz、シンボル周期を2.5μs、変調方式をBPSK、最大ドップラー周波数fdを200Hz、正規化最大ドップラー周波数(fdTs)を5×10-4、フレーム長を10シンボル、予測フィルタオーダーを9、フィードバック遅延フレーム(予測長)を2、半直交係数αを0.3とし、チャネルはフラットフェージングに従うものとした。
図7は、予測フィルタ長とパイロット信号のSNR(Signal to Noise power Ratio)の予測NMSE(正規化平均二乗誤差)に対する影響をシミュレーションした結果を示す図である。
予測フィルタ長を長くすると予測誤差が減少するが、必要とするメモリ容量と計算量が増加する。図7は、予測フィルタのフィルタオーダー(次数)が199、49、9及び1の各場合について、パイロット信号のSNRに対する予測NMSEをプロットしたものである。
予測フィルタのフィルタオーダーが9のときに、演算量と得られる結果がリーズナブルであることから、次数が9の予測フィルタを用いることとした。
図8はユーザ数が一定(128ユーザ)であるときのSNRに対するシステム全体のチャネル容量(Sum capacity)の関係のシミュレーション結果を示す図である。ここで、Aはランダムにユーザを選択した場合、Bはチャネル予測を行って従来の半直交ユーザ選択を行なった場合、Cはチャネル予測を行って本発明のユーザ再選択処理を行なった場合(本発明の第2の実施の形態)、Dは完全なチャネル値に基づいて本発明のユーザ再選択処理を行なった場合を示している。
このシミュレーション結果から、本発明により、従来のユーザ選択法の直交性を改善し、ユーザ間干渉を低減することにより、チャネル容量が改善されていることが分かる。
図9は、ユーザ数とシステム全体のチャネル容量の関係のシミュレーション結果を示す図である。ここで、Aはチャネル予測を行って従来の半直交ユーザ選択を行なった場合、Bはチャネル予測を行って本発明のユーザ再選択処理を行なった場合(本発明の第2の実施の形態)を示している。
ユーザ数が増加するにつれて、直交性の高いユーザを選択することができるのでチャネル容量は増加する。この図に示すように、本発明のユーザ再選択処理を行うことによってチャネル容量が従来法の場合を大きく上回っている。また、ユーザ数の増加に伴うチャネル容量の増大の度合も従来法の場合よりも本発明の場合の方が上回っている。
本発明のユーザ選択方法は、従来法よりも、より直交性の高いユーザを選択できることを示している。
図10は、チャネル予測を行う場合と行なわない場合とにおけるSNRとシステムのチャネル容量の関係のシミュレーション結果を示す図である。ここでは、予測フィルタの次数を2とした。
図中、Aはチャネル予測を行わずに本発明のユーザ選択処理を行なった場合(本発明の第1の実施の形態)、Bはチャネル予測を行って本発明のユーザ選択処理を行なった場合(本発明の第2の実施の形態)、Cは完ぺきなチャネル値を用いて本発明のユーザ選択処理を行なった理想的な場合を示している。
この結果に示されているように、チャネル予測を行なうことにより、チャネル予測を行なわなかった場合よりも、より直交性の高いユーザを選択することができることが分かる。
なお、上述した実施の形態においては、各ユーザの受信機201〜20Nにそれぞれ1本ずつの受信アンテナが設けられているものとして説明したが、複数本の受信アンテナを持つ受信機が存在する場合にも、本発明のユーザ選択方法を同様に適用することができる。
本発明のマルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法の第1の実施の形態が適用されるマルチユーザMIMOシステムの構成を示すブロック図である。 送信信号のフレーム構成の一例を示す図である。 本発明におけるユーザ選択方法の処理の流れを示すフローチャートである。 分割されたユーザグループの組合せに対する直交係数の計算について説明するための図である。 本発明のマルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法の第2の実施の形態が適用されるマルチユーザMIMOシステムの構成を示すブロック図である。 シミュレーション諸元を示す図である。 予測フィルタ長とパイロット信号のSNRの予測NMSEに対する影響をシミュレーションした結果を示す図である。 ユーザ数が一定であるときのSNRに対するシステムのチャネル容量の関係のシミュレーション結果を示す図である。 ユーザ数とシステムのチャネル容量の関係のシミュレーション結果を示す図である。 チャネル予測を行う場合と行なわない場合とにおけるSNRとシステムのチャネル容量の関係のシミュレーション結果を示す図である。 マルチユーザMIMOシステムの構成を示す図である。
符号の説明
10:送信機、11:半直交ユーザ選択部、12:ユーザ再選択部、13:送信電力割当部、14:ビーム形成部、151〜15M:送信アンテナ、16:チャネル予測部、201〜20N:受信機、211〜21N:受信アンテナ、221〜22N:シンボル検出部、231〜23N:チャネル推定部

Claims (6)

  1. M(Mは3以上の整数)本の送信アンテナを備える送信局と、複数の受信機からなるMIMOシステムにおいて、複数の受信機の中から信号を送信するM個の受信機を選択するために前記送信局において実行されるユーザ選択方法であって、
    前記各受信機は、前記M本の送信アンテナそれぞれと自己の受信アンテナとの間のチャネル情報を前記送信局に送信する手段を有するものであり、
    前記複数の受信機の中から所定の基準に基づいてM個の受信機を選択する第1のステップと、
    前記第1のステップで選択されたM個の受信機の中から、チャネル情報の直交性の高い(M−a)個(aは1≦a≦M−2の整数)の受信機を選択する第2のステップと、
    前記第2のステップで選択された(M−a)個の受信機に、前記第1のステップで選択されなかった受信機の中から選択したa個の受信機を加えたM個の受信機を選択する第3のステップと、
    前記第3のステップで選択されたM個の受信機間のチャネル情報の直交性を判定する第4のステップと、
    前記第3及び第4のステップを繰り返し、チャネル情報の直交性が最も高いM個の受信機を選択する第5のステップと
    を有するマルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法。
  2. 前記第2のステップは、前記M個の受信機から(M−a)個の受信機を選択する各組合せにおける(M−a)個の受信機間のチャネル情報の直交性を示す係数を算出することにより、最も直交性の高い(M−a)個の受信機を選択するものであり、
    該第2のステップにおいて算出された各組合せにおける(M−a)個の受信機間のチャネル情報の直交性を示す係数の最大値と最小値の差が所定量以下であるときに、前記第3のステップないし第5のステップを実行することなく、前記第1のステップで選択されたM個の受信機をチャネル情報の直交性が最も高いM個の受信機として選択することを特徴とする請求項1記載のマルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法。
  3. 前記各受信機から送信されるチャネル情報に基づいて、送信タイミングにおけるチャネル情報を予測するチャネル予測手段を有し、該チャネル予測手段により予測されたチャネル情報に基づいて、前記各ステップの処理を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチユーザMIMOシステムにおけるユーザ選択方法。
  4. マルチユーザMIMOシステムにおける通信装置であって、
    M(Mは3以上の整数)本の送信アンテナと、
    複数の受信機から前記M本の送信アンテナそれぞれとその受信機の受信アンテナとの間のチャネル情報を受信する手段と、
    前記複数の受信機の中から信号を送信するM個の受信機を選択する選択手段とを有し、
    前記選択手段は、
    前記複数の受信機の中から所定の基準に基づいてM個の受信機を選択する第1の機能と、
    前記第1の機能で選択されたM個の受信機の中から、チャネル情報の直交性の高い(M−a)個(aは1≦a≦M−2の整数)の受信機を選択する第2の機能と、
    前記第2の機能で選択された(M−a)個の受信機に、前記第1の機能で選択されなかった受信機の中から選択したa個の受信機を加えたM個の受信機を選択する第3の機能と、
    前記第3の機能で選択されたM個の受信機間のチャネル情報の直交性を判定する第4の機能と、
    前記第3の機能及び前記第4の機能を繰り返し実行して、チャネル情報の直交性が最も高いM個の受信機を選択する第5の機能とを
    実行するものであることを特徴とする通信装置。
  5. 前記第2の機能は、前記M個の受信機から(M−a)個の受信機を選択する各組合せにおける(M−a)個の受信機間のチャネル情報の直交性を示す係数を算出することにより、最も直交性の高い(M−a)個の受信機を選択するものであり、
    該第2の機能において算出された各組合せにおける(M−a)個の受信機間のチャネル情報の直交性を示す係数の最大値と最小値の差が所定量以下であるときに、前記第3の機能ないし第5の機能を実行することなく、前記第1の機能で選択されたM個の受信機をチャネル情報の直交性が最も高いM個の受信機として選択することを特徴とする請求項4記載の通信装置。
  6. 前記各受信機から送信されるチャネル情報に基づいて、送信タイミングにおけるチャネル情報を予測するチャネル予測手段を有し、
    前記選択手段は、該チャネル予測手段により予測されたチャネル情報に基づいて、前記各機能を実行することを特徴とする請求項4又は5に記載の通信装置。
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