JP2009277710A - 有機トランジスタ、有機トランジスタの製造方法、有機トランジスタアレイ及び表示装置 - Google Patents

有機トランジスタ、有機トランジスタの製造方法、有機トランジスタアレイ及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで安定的な製造可能な有機トランジスタを提供する。
【解決手段】基板上に形成されたゲート電極と、ゲート電極を覆うように形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に互いに隔てて形成されたソース電極及びドレイン電極と、ゲート絶縁膜上において、前記ソース電極と前記ドレイン電極とに接して設けられた有機半導体層とを備え、有機半導体層は、有機半導体材料と保護膜材料を混合した材料から形成されているものであって、有機半導体層の膜厚方向に有機半導体材料と保護膜材料との間で組成比が傾斜しており、ゲート絶縁膜と接している領域よりも、有機半導体層表面の方が、保護膜材料の組成比が高いことを特徴とする有機トランジスタを提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機半導体材料からなるトランジスタに関するものであり、特に、経時変化が少なく、安定的に駆動することが可能な有機トランジスタ、有機トランジスタの製造方法、有機トランジスタアレイ及び表示装置に関する。
近年、従来からトランジスタとして用いられていたシリコン単結晶やアモルファスシリコン等の無機材料の代わり、有機半導体材料を用いた有機薄膜トランジスタの開発が進められている。この有機薄膜トランジスタは、無機材料をトランジスタとして用いる場合と比べ、簡単な方法で大面積の低温成膜が可能であることから低コストとなるメリットを有している。また、有機材料が柔軟であるといった特徴からプラスチック等のフレキシブル基板上への形成も可能であり、表示装置をはじめとした様々な電子装置の駆動素子としての展開が考えられる。
このような有機薄膜トランジスタを製造する際には、印刷法、スピンコート法、浸漬法等を用いて、容易に薄膜や回路を作成することが可能であり、有機半導体層の形成には、溶液プロセスが有望とされている。特に、インクジェット印刷法は、パターンを直接描画する方法であるため、材料の使用効率を格段に向上させることができ、製造プロセスの簡略化、歩留まりの向上、低コスト化が可能となる。
一方、有機薄膜トランジスタは、空気中で放置した場合や光を受光した場合に、電気的特性が経時変化し劣化することが知られている。これは、空気中の酸素や水分等による酸化や劣化、光により有機半導体材料の構造的変化が生じることに起因するものである。
特許文献1から3には、有機薄膜トランジスタの経時変化を抑制する方法として、活性層となる有機薄膜をガス透過率の低い無機材料または有機材料により保護する方法や、光吸収性または光反射性を有する薄膜により保護する方法が挙げられている。
特開2003−338629号公報 特開2006−344952号公報 特開2003−525521号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている保護膜をドライプロセスまたはウエットプロセスにより形成する方法では、ともに有機薄膜にダメージを与え劣化や経時変化が生じてしまう。
また、特許文献2に記載されている方法では、保護膜をウエットプロセスで形成した後、熱処理工程を経る必要があるため、有機薄膜には、ウエットプロセスによるダメージの他、熱によるダメージを与え劣化や経時変化が生じてしまう。
また、特許文献3に記載されている方法では、保護膜を形成するために紫外線や電子ビーム等の電磁放射線を照射する必要があり、このような電磁放射線の照射により有機薄膜が変質し、劣化や経時変化が生じてしまう。
本発明はこのような事情に基づいて行われたものであり、その目的は、有機薄膜にダメージを与えることなく、大気や水分等から保護可能な構造の有機トランジスタ、有機トランジスタの製造方法、有機トランジスタアレイ及び表示装置を提供するものである。
本発明は、基板上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極を覆うように形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に互いに隔てて形成されたソース電極及びドレイン電極と、前記ゲート絶縁膜上において、前記ソース電極と前記ドレイン電極とに接して設けられた有機半導体層と、を備え、前記有機半導体層は、有機半導体材料と保護膜材料を混合した材料から形成されているものであって、前記有機半導体層の膜厚方向に有機半導体材料と保護膜材料との間で組成比が傾斜しており、前記ゲート絶縁膜と接している領域よりも、有機半導体層表面の方が、保護膜材料の組成比が高いことを特徴とする。
また、本発明は、基板上にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極を覆うようにゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上に互いに隔ててソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上において、前記ソース電極及び前記ドレイン電極と接する有機半導体層を形成する工程とを含む有機トランジスタの形成方法であって、前記有機半導体層は、有機半導体材料と保護膜材料から構成されているものであって、前記ゲート絶縁膜に接している部分は、有機半導体材料の組成比が高く、前記有機半導体層の表面は、保護膜材料の組成比が高い構造のものであり、前記有機半導体層は、有機半導体材料と保護膜材料とを混合した溶液を用いウエットプロセスにより形成したものであることを特徴とする。
本発明によれば、有機半導体層の表面に保護膜材料の組成の高い膜が形成されているため、有機半導体層内部の有機半導体材料が、酸素や水分により影響を受けにくい構成となる。これにより、低コストで安定的に経時変化の少ない有機トランジスタ、有機トランジスタアレイ及びこれらを有する表示装置を得ることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について、以下に説明する。
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態について説明する。
本実施の形態は有機薄膜トランジスタの製造方法であり、図1に基づき説明する。
最初に、図1(a)に示すように、ガラスやフィルム等からなる基板11上にゲート電極12を形成する。具体的には、導電性を有する金属材料等からなる金属膜を成膜した後、この金属膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、現像、ポストベークを経て、ゲート電極12の形成される領域上にレジストパターンを形成する。この後、ドライまたはウエットエッチング等のエッチングを行うことにより、ゲート電極12が形成される領域以外の金属膜が除去され、ゲート電極12が形成される。
次に、図1(b)に示すように、ゲート電極12を覆うように、ゲート絶縁膜13を形成する。ゲート絶縁膜13は絶縁材料からなるものであり、真空蒸着、スパッタリング、CVD、またはディップコート、スピンコート、インクジェット等の成膜プロセスにより形成する。
次に、図1(c)に示すように、ゲート絶縁膜13上に、ソース電極14及びドレイン電極15を形成する。具体的には、導電性を有する金属材料等からなる金属膜を成膜した後、この金属膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、現像、ポストベークを経て、ソース電極14及びドレイン電極15の形成される領域上にレジストパターンを形成する。この後、ドライまたはウエットエッチング等のエッチングを行うことにより、ソース電極14及びドレイン電極15が形成される領域以外の金属膜が除去され、ソース電極14及びドレイン電極15が形成される。尚、ソース電極14及びドレイン電極15は、後述する半導体層が形成されることにより、ゲート絶縁膜13を介したゲート電極12とともに、FETが形成されるように形成されている。
次に、図1(d)に示すように、ゲート絶縁膜13を介したゲート電極12上に有機半導体層16を形成する。この有機半導体層16は、有機半導体材料と保護膜材料を混合した材料から構成されており、ゲート絶縁膜13に接している部分では、有機半導体材料の組成比が高く、有機半導体層16の表面に近づくにつれ、保護膜材料の組成が高い構造となっており、有機半導体層16の表面では、保護膜材料の組成がほぼ100%である。有機半導体層16は、ソース電極14及びドレイン電極15と接触して形成されており、ゲート電極12に電界を印加することにより、有機半導体層16/ゲート絶縁膜13界面にチャネルを形成する。
このように、有機半導体層16は、ゲート絶縁膜13と接している部分では有機半導体材料の組成が高く、有機半導体層16の表面では保護膜材料の組成が高くなるため、有機半導体層16における膜厚方向において組成傾斜を持った構造となっている。従って、有機半導体層16は、ゲート電極12に電界を印加することによりチャネルを形成するという半導体としての機能を有すると共に、保護膜としての機能も有している。
以上より、本実施の形態に係る有機薄膜トランジスタを得ることができる。
尚、ゲート電極12、ソース電極14、ドレイン電極15は、真空蒸着やスパッタリングといったドライプロセス(真空プロセス)により形成してもよいが、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法等の印刷法により形成することも可能である。特に、パターニング精度、設備、形成時間、工程数等からみたコストの観点からインクジェット印刷法が好ましい。
尚、ゲート電極12、ソース電極14、ドレイン電極15をインクジェット印刷法により形成する場合には、金属粒子を分散させた金属インクが用いられる。金属粒子としては、Al、Ag、Au、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mn、Mo、Ni、Pd、Pt、Rh、Ru、Sn、W、Zn等が挙げられるが、これらの合金や、二種類以上の材料を併用してもよい。特に、電気抵抗、熱伝導率、腐食の面からAg、Au、Cu、Niがより好ましい。
このような金属インクに用いられる金属粒子の平均粒径は、数ナノメートルから数十ナノメートル程度であり、このような金属粒子が溶媒中に均一に分散されている。ゲート電極12、ソース電極14、ドレイン電極15は、上記金属インクをインクジェット印刷法により電極パターンを形成した後に焼結することにより形成される。金属粒子の粒径が小さくなると、活性の高い表面の原子の影響が大きくなり、金属インクをインクジェット印刷法により印刷した後、焼結することにより電極が形成される。このような印刷法によれば、電極のパターンを直接描画することができる。尚、インクジェット印刷をするためには、金属インクの表面張力及び粘度は重要なパラメータとなる。金属インクの表面張力や粘度が所定の範囲内でないと、金属インクが吐出不能や不良となり、所望のパターンを描画することができなくなってしまう。また、金属インクは吐出する際に溶媒が気化し金属粒子が固体化しないものであることも重要である。本実施の形態において使用した金属インクは、表面張力が約30〔mN/m〕である。粘度は2〜13〔mPa・秒〕であることが好ましく、更には、7〜10〔mPa・秒〕であることが更に好ましい。
また、ゲート電極12、ソース電極14、ドレイン電極15は、導電性高分子材料で形成することも可能である。導電性高分子材料としては、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン等が挙げられる。また、これらのポリマーにドーピングを施したものも導電性高分子材料として用いることができる。特に、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)の錯体は(PEDOT/PSS)は、電気伝導度、安定性、耐熱性等の面で好ましい。導電性高分子材料は、重合度、構造により電気的特性を調節することが可能であり、更には、焼結工程が不要となるため、低温でゲート電極12、ソース電極14、ドレイン電極15を形成することが可能となる。
また、有機半導体層16は、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などによる塗布方法が好ましい。更に、パターニングを考慮するとスクリーン印刷法、インクジェット印刷法、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法等の印刷法を用いて形成することが好ましく、特に、精度、コスト、溶解性等の観点からインクジェット印刷法が特に好ましい。
インクジェット印刷法では、有機溶媒に可溶な有機半導体材料を用いることにより、有機半導体層を形成することが可能である。このような有機半導体材料は、有機溶剤に可溶な高分子材料、オリゴマー材料、低分子材料等も用いることができるが、特に、トリアリールアミン骨格を有する高分子材料である下記の構造式(化1)に示す化合物が好ましい。
Figure 2009277710
この材料は、一般的な溶媒に可溶であるため、使用可能な溶媒の選択肢が広くなるという特徴を有している。更に、この材料は、無配向性の高分子材料であり、有機絶縁膜または無機絶縁膜との親和性に優れている。よって、絶縁膜の表面形態に依存することなく、絶縁膜界面において良好な成膜が可能となる。このため、膜の形状や成膜方法に依存することなく、形成されるトランジスタの電気的特性のバラツキが少ない。
また、保護膜材料は有機溶剤に可溶な材料であり、外気に対するバリア性のみならず、外光に対するバリア性も有する無機材料または有機材料が好ましい。例えば、ポリビニルブチラール等の有機材料に光吸収のための微粒子を分散させた材料等が挙げられる。
また、有機半導体は外部の影響、即ち、光や大気中に含まれる酸素や水分に敏感に反応し、経時変化や劣化が生じ、形成されるトランジスタの電気的特性に顕著な影響を与える。このため、上述の保護膜材料の特性として、酸素や水分の透過を遮断する役割を有していることが好ましい。これにより、外気における酸素や水分に起因するトランジスタの電気的特性の変化や劣化、具体的には、オン電流低下やオフ電流の上昇及びしきい値電圧Vthのシフトを回避することが可能となる。また、光吸収性又は光反射性を有していることが好ましい。一般的な有機半導体におけるメインとなる吸収領域は600〔nm〕以下であり、これら短い波長の光は完全に遮光されていることが好ましい。これにより、有機半導体層16において外光を受光することにより生じるトランジスタの電気的特性の経時変化を抑制することが可能となり、後述するような大面積で均一性の高い安定したアクティブマトリックス基板を供給することができる。更には、光の影響と酸素や水分の影響とが重なり生じる光酸化等の現象も防止することができ、経時変化のさらなる抑制に効果を発揮する。このような保護膜材料を用いることにより、優れたオンオフ比を得ることができ、後述するようなコントラストの高い表示装置を作成することができるとともに、経時変化も抑制されるため、長期にわたり高コントラストの他品質を維持することができる。
尚、本実施の形態では、これら保護膜材料と上述の有機半導体材料とを混合させた溶液を塗布し、乾燥させることにより、膜厚方向に組成傾斜を持つ薄膜を作成するものである。
具体的には、有機半導体材料の分子量が保護膜材料の分子量に比べて大きい場合には、分子量の大きい有機半導体材料はゲート絶縁膜13の周辺となる有機半導体層16の下側に多く集まり、分子量の小さい保護膜材料は、有機半導体層16の上側となる表面部分に多く集まる。この状態のまま乾燥させることにより、有機半導体層16の膜厚方向において、有機半導体材料と保護膜材料の組成傾斜を持った膜が形成される。
また、保護膜材料を構成する材料が無機材料であり、ゲート絶縁膜13を構成する材料が有機材料である場合、有機材料同士は比較的親和性が高くなる傾向にあることから、ゲート絶縁膜13に接する領域には有機材料である有機半導体材料が多く集まり、ゲート絶縁膜13から離れた領域となる有機半導体層16の表面には、保護膜材料が多く集まる。この状態のまま乾燥させることにより、有機半導体層16の膜厚方向において、有機半導体材料と保護膜材料の組成傾斜を持った膜が形成される。
更に、この他有機半導体層16の膜厚方向において有機半導体材料と保護膜材料との組成傾斜を形成するためには、有機半導体材料と保護膜材料の極性が大きく異なること等が挙げられ、また、溶媒に対する溶解性の違いも大きく影響してくる。
尚、このような組成傾斜は、複数の要因が複合的に組み合わさることにより形成されるが、上述したような有機半導体材料と保護膜材料とを含む溶液を用いた場合では、形成される有機半導体層は、有機半導体材料からなる層と保護膜材料からなる層と明確な界面を有する場合は少なく、殆どの場合では、有機半導体材料と保護膜材料の混在した組成傾斜領域を有する膜が形成される。
図2(a)、図2(b)に、有機半導体層16内における有機半導体材料と保護膜材料の分布を示す。このように、有機半導体層16の膜厚方向において組成傾斜を有する層が形成される。図2(a)は、有機半導体材料と保護膜材料の組成傾斜が急な場合であり、図2(b)は、有機半導体材料と保護膜材料の組成傾斜が緩やかな場合である。
これにより、有機半導体層16の表面が保護膜材料により覆われているため、大気や水分の影響を受けにくく、経時変化が少なく、特性劣化の少ない有機薄膜トランジスタを得ることができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明に係る第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、有機薄膜トランジスタの製造方法であり、第1の実施の形態の有機薄膜トランジスタに、上部保護膜を形成した構造のものである。
図3、図4に基づき、本実施の形態における有機薄膜トランジスタの製造方法について説明する。
最初に、図3(a)に示すように、ガラスやフィルム等からなる基板21上にゲート電極22を形成する。具体的には、導電性を有する金属材料等からなる金属膜を成膜した後、この金属膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、現像、ポストベークを経て、ゲート電極22の形成される領域上にレジストパターンを形成する。この後、ドライまたはウエットエッチング等のエッチングを行うことにより、ゲート電極22が形成される領域以外の金属膜が除去され、ゲート電極22が形成される。
次に、図3(b)に示すように、ゲート電極22を覆うように、ゲート絶縁膜23を形成する。ゲート絶縁膜23は絶縁材料からなるものであり、真空蒸着、スパッタリング、CVD、またはディップコート、スピンコート、インクジェット等の成膜プロセスにより形成する。
次に、図3(c)に示すように、ゲート絶縁膜23上に、ソース電極24及びドレイン電極25を形成する。具体的には、導電性を有する金属材料等からなる金属膜を成膜した後、この金属膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、現像、ポストベークを経て、ソース電極24及びドレイン電極25の形成される領域上にレジストパターンを形成する。この後、ドライまたはウエットエッチングエッチング等のエッチングを行うことにより、ソース電極24及びドレイン電極25が形成される領域以外の金属膜が除去され、ソース電極24及びドレイン電極25が形成される。尚、ソース電極24及びドレイン電極25は、後述する半導体層が形成されることにより、ゲート絶縁膜23を介したゲート電極22とともに、FETが形成されるように形成されている。
次に、図4(a)に示すように、ゲート絶縁膜23を介したゲート電極22上に有機半導体層26を形成する。この有機半導体層26は、有機半導体材料と保護膜材料を混合した材料から構成されており、ゲート絶縁膜23に接している部分では、有機半導体材料の組成比が高く、有機半導体層26の表面に近づくにつれ、保護膜材料の組成が高い構造となっており、有機半導体層26の表面では、保護膜材料の組成がほぼ100%である。有機半導体層26は、ソース電極24及びドレイン電極25と接触して形成されており、ゲート電極22に電界を印加することにより、有機半導体層26/ゲート絶縁膜23界面にチャネルを形成する。
このように、有機半導体層26は、ゲート絶縁膜23と接している部分では有機半導体材料の組成が高く、有機半導体層26の表面では保護膜材料の組成が高くなるため、有機半導体層26における膜厚方向において組成傾斜を持った構造となっている。従って、有機半導体層26は、ゲート電極22に電界を印加することによりチャネルを形成するという半導体としての機能を有すると共に、保護膜としての機能も有している。
次に、図4(b)に示すように、有機半導体層26を覆うように、上部保護膜27を形成する。上部保護膜27を形成することにより、より一層、有機半導体層26における有機半導体材料の経時変化や劣化を防止することが可能である。尚、上部保護膜27を構成する材料は、有機材料であっても、無機材料であってもよい。また、上部保護膜27は、真空蒸着やスパッタリングといったドライプロセスのみならず、ウエットプロセスにより成膜してもよい。有機半導体層26の表面は、保護膜材料により覆われているため、プラズマに接触したり、ウエットプロセスに用いられる溶液に接触しても有機半導体層26における有機半導体材料に経時変化を与えたり、劣化を与えることはないからである。このように、上部保護膜27を形成することにより、有機薄膜トランジスタの安定性及び信頼性をより一層向上させることができる。尚、各の膜の成膜方法や必要とされる膜の特性は、第1の実施の形態と同様である。これにより、本実施の形態に係る有機薄膜トランジスタを得ることができる。
尚、前述したように有機半導体は外部の影響、即ち、光や大気中に含まれる酸素や水分に敏感に反応し、これにより、経時変化や劣化が生じ、形成されるトランジスタの電気的特性に顕著な影響を与える。このため、上部保護膜27を構成する材料の特性として、酸素や水分の透過を遮断する役割を有していることが好まし。これにより、外気における酸素や水分に起因するトランジスタの電気的特性の変化や劣化、具体的には、オン電流低下やオフ電流の上昇及びしきい値Vthのシフトを回避することが可能となる。また、光吸収性又は光反射性を有していることが好ましい。一般的な有機半導体におけるメインとなる吸収領域は600〔nm〕以下であり、これら短い波長の光は完全に遮光されていることが好ましい。これにより、上部保護膜27において外光を受光することにより生じるトランジスタの電気的特性の経時変化を抑制することが可能となり、後述するような大面積で均一性の高い安定したアクティブマトリックス基板を供給することができる。更には、光の影響と酸素や水分の影響とが重なり生じる光酸化等の現象も防止することができ、経時変化のさらなる抑制に効果を発揮する。このような上部保護膜27を構成する材料を用いることにより、一層優れたオンオフ比を得ることができ、後述するようなコントラストの高い表示装置を作成することができるとともに、経時変化も抑制されるため、長期にわたり高コントラストの他品質を維持することができる。
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態は、第1の実施の形態または第2の実施の形態から構成される有機薄膜トランジスタを二次元的に配列させた有機薄膜トランジスタアレイを含むアクティブマトリックス基板と、画像表示素子を組み合わせた表示装置である。
具体的に、本実施の形態における表示装置の構成について図5、図6、図7に基づき説明する。図5は、本実施の形態における表示装置のアクティブマトリックス基板の電極の配線構成を示す図である。尚、図6は、図5における波線A1−A2において切断した表示装置の断面図であり、図7は、図5における波線B1−B2において切断した表示装置の断面図である。この表示装置の製造方法について、図8、図9に基づき説明する。図8、図9は、図5における波線A1−A2において切断した断面における製造過程を示すものである。
最初に、図8(a)に示すように、フィルム基板又は薄膜SUS基板からなる基板31上に、アルミニウムからなるゲート電極32を形成する。具体的には、アルミニウムを真空蒸着法することによりAl(アルミニウム)膜を成膜した後、このAl膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、現像、ポストベークを経て、ゲート電極32の形成される領域上にレジストパターンを形成する。この後、ウエットエッチング等のエッチングを行うことにより、ゲート電極32が形成される領域以外の金属膜が除去され、走査線となるゲート電極32が形成される。
次に、図8(b)に示すように、ゲート電極32を覆うように、ゲート絶縁膜33を形成する。具体的には、CVDによりポリパラキシレンからなるゲート絶縁膜33を形成する。
次に、図8(c)に示すように、ゲート絶縁膜33上に、ソース電極34及びドレイン電極35を形成する。具体的には、ゲート絶縁膜33上に、Auを真空蒸着することによりAu膜を成膜した後、このAu膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、現像、ポストベークを経て、ソース電極34及びドレイン電極35の形成される領域上にレジストパターンを形成する。この後、ウエットエッチング等のエッチングを行うことにより、ソース電極34及びドレイン電極35が形成される領域以外の金属膜が除去され、信号線となるソース電極34及びドレイン電極35が形成される。
次に、図8(d)に示すように、ゲート絶縁膜33を介したゲート電極32上に有機半導体層36を形成する。具体的には、有機半導体材料と保護膜材料とを混合したインクを用いて、インクジェット印刷法により、有機半導体層36を形成する。
次に、図9(a)に示すように、有機半導体層36上に層間絶縁膜37及びコンタクトホールを形成する。具体的には、絶縁ペーストを用いたスクリーン印刷により、コンタクトホールが形成される領域以外の領域に層間絶縁膜37が形成されるように絶縁ペーストによる印刷を行った後、熱処理等により乾燥させることにより層間絶縁膜37及びコンタクトホールを形成する。この際用いられる絶縁ペーストは、ポリビニルブチラール樹脂、シリカフィラー及びエチレングリコールヘキシルエーテルを含有する材料から構成されている。
次に、図9(b)に示すように、接続電極38と画素電極39を形成する。接続電極38は、コンタクトホールに形成されるものであり、これにより、ドレイン電極35と画素電極39とが接続される。また、画素電極39は、層間絶縁膜37上に形成されており、画像表示素子の電極となるものである。この接続電極38及び画素電極39は、導電性ペーストを用いたスクリーン印刷により、コンタクトホールに導電性ペーストを埋め込むと共に、層間絶縁膜37上の所定の領域に導電性ペーストによる印刷を行った後、熱処理等を行うことにより形成される。
これにより、図5に示すような薄膜有機トランジスタからなるアクティブマトリックス基板が形成される。尚、図5は、画素電極39を透過した場合の電極の配線パターンを示す図である。具体的には、走査線となるFETのゲート電極32上に不図示のゲート絶縁膜、有機半導体層を介し、信号線40となるソース電極34及び、ドレイン電極35が形成されており、更に、不図示の層間絶縁膜を介し、ドレイン電極35は、コンタクトホールに形成される波線で示す接続電極38により、波線で示す画素電極39と接続されている。
次に、図9(c)に示すように、対向表示基板を作成する。具体的には、対向基板となるフィルム基板41上に約100〔nm〕の厚さのITO膜をスパッタリングにより成膜し、透明電極膜42の形成されたフィルム基板を形成する。
次に、マイクロカプセルを作成する。具体的には、酸化チタン20重量部、酸ポリマー1重量部、シリコーンポリマーグラフトカーボンブラックMX3−GRX−001(日本触媒社製)2重量部及びシリコーンオイルKF96L−1cs(信越化学工業社製)77重量部を混合し、超音波で1時間分散させて、白黒粒子分散液を調整した。得られた白黒粒子分散液をゼラチン−アラビアゴム コンプレックスアセルべーション法によりマイクロカプセル化した。マイクロカプセルの平均粒径は、約60〔μm〕であった。次に、ワイヤーブレード法を用いて、マイクロカプセルをウレタン樹脂溶液中に分散させた分散液を得る。
この分散液を透明電極膜42付きフィルム基板41上に展開することにより、画像表示層43を形成したマイクロカプセルシートを作製した。
このマイクロカプセルシートを上述のアクティブマトリックス基板に接合することにより、図6、図7に示されるような、フレキシブルなメモリ性を有する電気泳動表示パネルを作製することができる。
尚、電気泳動表示パネル以外の表示パネルとしては、アクティブマトリックス基板とラビング処理を施した配向膜を有する透明電極膜付き基板とをシリカスペーサーを介して接合し、その隙間に液晶性材料を封入した液晶パネルが形成される。
また、アクティブマトリックス基板に、画像表示素子として、有機EL素子を形成し、大気遮断シールドを形成することにより、有機ELパネルを得ることができる。
このようにして得られた電気泳動表示パネルを用いた表示装置を図10に示す。図10に示されるように、電気泳動表示装置100は、上記のようにして得られた電気泳動表示パネル101と、この電気泳動表示パネル101を駆動するための駆動回路が組み込まれたIC102、電気泳動表示装置100の操作を行うための操作部103を有している。
次に、本発明の実施の形態に係る実施例について説明する。
〔実施例1〕
本実施例は、第1の実施の形態における有機薄膜トランジスタに係るものである。図1に基づき説明する。
図1(a)に示すように、ガラス基板からなる基板11上に、Alからなるゲート電極12を100nm形成する。具体的には、真空蒸着によりAl膜を100nm形成した後、フォトレジストを塗布し、プリベークを行った後、露光装置による露光を行い、現像、ポストベークすることにより、ゲート電極12の形成される領域上にレジストのパターンを形成した後、ウエットエッチングを行うことにより、ゲート電極12を形成する。
次に、図1(b)に示すように、ゲート電極12上に、ゲート絶縁膜13を形成する。具体的には、CVDによりポリパラキシリレンからなるゲート絶縁膜13を400nm形成する。
次に、図1(c)に示すように、ゲート絶縁膜13上にAuからなるソース電極14、ドレイン電極15を100nm形成する。具体的には、真空蒸着によりAu膜を100nm形成した後、フォトレジストを塗布し、プリベークを行った後、露光装置による露光を行い、現像、ポストベークすることにより、ソース電極14及びドレイン電極15の形成される領域上にレジストのパターンを形成した後、ウエットエッチングを行うことにより、ソース電極14及びドレイン電極15を形成する。このようにして形成されたソース電極14、ドレイン電極15により形成される後述する半導体層におけるチャネル長は、10μmであり、チャネル幅は140μmである。
次に、図1(d)に示すように、上述のソース電極14及びドレイン電極15によりチャネルが形成されるように、有機半導体層16を形成する。具体的に、有機半導体層16を形成するための溶液は、有機半導体材料である無配向のトリアリールアミン骨子を有する(化1)(Mw:122000)及び保護膜材料であるポリビニルブチラール(Mw:19000)をα−テルピネオール中で、80℃で攪拌して溶解させたものである。この溶液を用いて、インクジェット印刷法により有機半導体層16の形成される領域に塗布した後、100℃でプレアニールを行い、その後、減圧した環境下において120℃でアニールを行うことにより、有機半導体層16を形成した。これにより有機トランジスタを得たものである。
〔比較例1〕
比較例1は、実施例1における有機半導体層が異なるものである。具体的には、実施例1と同様の方法により、ソース電極及びドレイン電極まで形成したものについて、インクジェット印刷法により、有機半導体層を形成する。有機半導体層を形成するための溶液は、有機半導体材料である無配向のトリアリールアミン骨子を有する(化1)をメシチレンに溶解させたものであり、この溶液を有機半導体層の形成される領域にインクジェット印刷法により塗布した後、減圧環境下において120℃でアニールによる乾燥を行い形成した。尚、形成された有機半導体層によるチャネル幅及びチャネル長は実施例1と同じである。この形成された有機半導体層の上に、ポリビニルブチラールからなる保護膜を形成し、乾燥させることにより有機トランジスタを得たものである。
〔比較例2〕
比較例2は、比較例1において、保護膜を形成しない構造のものである。具体的には、実施例1と同様の方法により、ソース電極及びドレイン電極まで形成したものについて、比較例1と同様の方法により、有機半導体層を形成することにより有機トランジスタを得たものである。従って、保護膜は形成されていない。
Figure 2009277710
表1に、実施例1、比較例1、比較例2の有機トランジスタの特性について評価した結果を示す。具体的には、ドレイン電圧Ddsを−20Vとし、ゲート電圧Vgを+20Vから−20Vで走査した。ゲート電圧Vgが−20Vの時の電流値をオン電流、ゲート電圧Vgが+20Vの時の電流値をオフ電流とした。
この表に示されるように、実施例1における有機トランジスタは、オン電流は、−1.4×10−7A、オフ電流は、−1.3×10−12A、オンオフ比は、1.1×10、Vthは、−0.91であった。これに対し、比較例1における有機トランジスタは、オン電流は、−9.9×10−8A、オフ電流は、−1.4×10−11A、オンオフ比は、7.2×10、Vthは、1.66であった。比較例1では、有機半導体層を形成した後に、保護膜を形成しているため、この保護膜を形成する際の影響を有機半導体層が受け、オンオフ比が小さい値となってしまうが、実施例1においては、このような保護膜を形成しないため、オンオフ比は、比較例1と比べ大きな値となっており、良好なオンオフ特性の有機トランジスタ形成されている。即ち、比較例1においては、保護膜を形成することにより、形成する際のプロセスの影響により、オン電流が低下し、オフ電流が増加し、その結果、オンオフ比が小さな値となってしまうが、実施例1では、保護膜を形成しないためこのような、オン電流の低下やオフ電流の上昇がなく、オンオフ比が低下することはない。
また、比較例2における有機トランジスタは、オン電流は、−1.3×10−7A、オフ電流は、−2.1×10−12A、オンオフ比は、6.3×10、Vthは、−2.28であった。比較例2では、保護膜に相当するものが全く形成されていないためVthが大きな値となっているのに対し、実施例1における有機トランジスタは、Vthはあまり大きな値ではなく、有機半導体層の劣化が進んでいないことが確認された。
次に、図11に実施例1、比較例1、比較例2における有機トランジスタについて、高湿試験を行った結果を示す。条件は、温度が25℃、湿度が85%RHの環境のもとにおける経時変化を測定したものであり、大気下において計測を行った。計測内容は、Vds=20Vを印加した状態で、Vgを+20Vから−20Vに変化させた際における移動度変化率を示すものである。尚、図7では、初期の移動度を100%としている。この図からわかるように、保護膜を形成していない比較例2の有機トランジスタは、時間の経過と共に移動度が低下し、顕著に経時変化が生じている。これに対し、保護膜の形成されている比較例1や、有機半導体層の表面が保護膜で覆われる実施例1では、時間の経過に対する移動度の変化が少なく、経時変化が少ないことが解る。以上より、実施例1における有機トランジスタは、保護膜形成によるダメージを受けることなく、また、有機半導体層の表面が保護膜材料で覆われるため、経時変化の少ない有機トランジスタである。
尚、実施例1の有機トランジスタの表面は保護膜材料により覆われることから、この上に更に上部保護膜を形成した場合であっても、上部保護膜の形成により有機半導体層が悪影響を受けることはない。
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
第1の実施の形態に係る有機トランジスタの断面工程図 第1の実施の形態に係る有機トランジスタの断面図 第2の実施の形態に係る有機トランジスタの断面工程図(1) 第2の実施の形態に係る有機トランジスタの断面工程図(2) 第3の実施の形態に係る有機トランジスタからなるアクティブマトリックス基板の電極配置を示す上面図 第3の実施の形態に係る表示装置の断面概要図(1) 第3の実施の形態に係る表示装置の断面概要図(2) 第3の実施の形態に係る表示装置の断面工程図(1) 第3の実施の形態に係る表示装置の断面工程図(2) 第3の実施の形態に係る表示装置の概要図 有機トランジスタにおける移動度変化量の経時変化図
符号の説明
11、21、31 基板
12、22、32 ゲート電極
13、23、33 ゲート絶縁膜
14、24、34 ソース電極
15、25、35 ドレイン電極
16、26、36 有機半導体層
27 上部保護膜
37 層間絶縁膜
38 画素電極
39 接続電極
40 信号線
41 フィルム基板
42 透明電極膜
43 画像表示層

Claims (16)

  1. 基板上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極を覆うように形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に互いに隔てて形成されたソース電極及びドレイン電極と、
    前記ゲート絶縁膜上において、前記ソース電極と前記ドレイン電極とに接して設けられた有機半導体層と、
    を備え、
    前記有機半導体層は、有機半導体材料と保護膜材料を混合した材料から形成されているものであって、前記有機半導体層の膜厚方向に有機半導体材料と保護膜材料との間で組成比が傾斜しており、前記ゲート絶縁膜と接している領域よりも、有機半導体層表面の方が、保護膜材料の組成比が高いことを特徴とする有機トランジスタ。
  2. 前記有機半導体層は、有機半導体材料と保護膜材料とが溶解または分散している溶液を用いウエットプロセスにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機トランジスタ。
  3. 前記保護膜材料の分子量よりも前記有機半導体材料の分子量の方が大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の有機トランジスタ。
  4. 前記保護膜材料を構成する材料は無機材料であり、前記ゲート絶縁層を構成する材料は有機材料であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の有機トランジスタ。
  5. 前記有機半導体層における有機半導体成分として、少なくともトリアリールアミン骨子を有する高分子有機半導体材料から構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の有機トランジスタ。
  6. 前記有機半導体層は、印刷法またはインクジェット印刷法により形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の有機トランジスタ。
  7. 前記有機半導体層上に上部保護膜を形成したことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の有機トランジスタ。
  8. 前記基板は、フレキシブルな基板であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の有機トランジスタ。
  9. 基板上にゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極を覆うようにゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に互いに隔ててソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上において、前記ソース電極及び前記ドレイン電極と接する有機半導体層を形成する工程と、
    を含む有機トランジスタの形成方法であって、
    前記有機半導体層は、有機半導体材料と保護膜材料から構成されているものであって、前記ゲート絶縁膜に接している部分は、有機半導体材料の組成比が高く、前記有機半導体層の表面は、保護膜材料の組成比が高い構造のものであり、
    前記有機半導体層は、有機半導体材料と保護膜材料とを混合した溶液を用いウエットプロセスにより形成したものであることを特徴とする有機トランジスタの製造方法。
  10. 前記有機半導体材料と保護膜材料とを混合した溶液において、前記有機半導体材料の分子量よりも前記保護膜材料の分子量の方が小さいことを特徴とする請求項9に記載の有機トランジスタの製造方法。
  11. 前記ゲート絶縁膜は有機材料により構成される絶縁膜であり、前記保護膜材料は無機材料からなるものであることを特徴とする請求項9または10に記載の有機トランジスタの製造方法。
  12. 前記ウエットプロセスは、印刷法またはインクジェット印刷法であることを特徴とする請求項9から11に記載の有機トランジスタの製造方法。
  13. 請求項1から8のいずれか一項に記載の有機トランジスタを複数配列させていることを特徴とする有機トランジスタアレイ。
  14. 請求項1から8のいずれか一項に記載の有機トランジスタを各画像表示素子に対応するスイッチング素子として用いたことを特徴とする表示装置。
  15. 請求項1から8のいずれか一項に記載の有機トランジスタを2次元的に複数設けた画像表示素子を駆動するための駆動装置上に、画像表示素子を積層したことを特徴とする表示装置。
  16. 前記画像表示素子は、電気泳動画像表示素子、強誘電液晶表示素子であることを特徴とする請求項14または15に記載の表示装置。
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