JP2009277440A - ランプ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】白熱ランプ21を駆動するために与えられる電力をスイッチングし、更に、自身に流れる電流の電流値を検出する機能を有する半導体リレー11を備え、制御部10は、半導体リレー11の検出結果が所定電流値を超過しているか否かを判定する。球切れが近くなると、白熱ランプ21を流れる電流の電流値は急激に大きく増加するため、半導体リレー11の検出結果が所定電流値を超えている場合に、制御部10は、半導体リレー11を断続的にオンにする。この結果、白熱ランプ21に供給される電力が減少するため、白熱ランプ21の明るさが抑制され、また、球切れを起こすまでの時間が延長される。更に、表示部15を用いて、白熱ランプ21の交換時期であることを報知する。
【選択図】図1
Description
従来、ランプのフィラメント断線(いわゆる球切れ)を検出して、運転者に球切れを警告する自動車用灯火類断線検出装置が提案されている(特許文献1参照)。この自動車用灯火類断線検出装置によって球切れを警告された運転者は、球切れを起こしたランプを速やかに交換することができる。
この問題を解決するために、ランプに流れる電流の電流値の減少傾向に基づいて、球切れが近いランプを検出し、このランプが球切れを起こす前に、このランプの交換を使用者に促すことが考えられる。何故ならば、フィラメントを有するランプは、経年劣化によって内部抵抗が徐々に増大していき、この結果、ランプに流れる電流の電流値が徐々に減少していくからである。
また、従来、フィラメントが内部ショートを起こしているランプ(即ち球切れが近いランプ)が、内部ショートを起こしていないランプ(以下、正常なランプという)よりも明るくなり、ランプの明るさの違いが見る者に違和感を与えるという問題がある。
判定手段は、電流検出部の検出結果が所定電流値を超過しているか否かを判定する。この所定電流値は、フィラメントに内部ショートが生じているランプ、即ち球切れが近いランプに流れる電流の電流値に相当することが望ましい。球切れが近いランプに流れる電流の電流値は、一般に、フィラメントに内部ショートが生じていないランプ、即ち正常なランプに流れる電流の電流値よりも十分に大きい。
所定電流値を超過しているランプは、フィラメントに内部ショートが生じている(即ち、球切れが近い)と考えられる。また、このランプに対応するスイッチング部のオン/オフが、断続オン手段によって適宜に切り替えられるため、スイッチング部を介してランプに与えられる電力は、スイッチング部を連続的にオンにしている場合よりも減少する。
つまり、球切れが近いランプが正確に検出され、更に、このランプに供給される電力が適宜に間引かれる。
しかしながら、本発明においてはランプに供給する電力、即ちランプの消費電力を抑制することができるため、球切れが近いランプの明るさが増大する現象が抑制される。
また、球切れが近いランプに対する給電を抑制することによって、ランプに流れる電流の平均電流値が減少するため、フィラメントの自己発熱が抑制される。この結果、ランプのフィラメントが内部ショートを起こしてから溶断するまでの時間(即ち、球切れが近いランプが球切れを起こすまでの時間)を延長することができる。
判定手段が、電流検出部の検出結果が所定電流値を超過していると判定した場合、所定電流値を超過しているランプは、フィラメントに内部ショートが生じていると考えられる。このため、報知手段は、このランプの交換時期であることを使用者に対して報知する。
この結果、球切れが近いランプを正確に検出し、検出したランプの交換を適切なタイミングで使用者に促すことができる。
しかしながら、本発明においては、フィラメントが内部ショートを起こしているランプに対応するスイッチング部を断続的にオンにすることによって、このランプのフィラメントが溶断するまでの時間が延長されている。この結果、球切れが近いランプを交換する前に、このランプが球切れを起こす不都合を抑制することができる。
つまり、本発明のランプ駆動装置は、従来のランプ駆動装置に含まれているスイッチング部を、電流検出機能付きの半導体リレーに交換した回路構成に等しいため、部品点数は変化しない。
仮に、電流検出機能付きの半導体リレーを用いない場合、従来のランプ駆動装置に電流検出部を追加しなければならないため、部品点数が増加する。
また、球切れが近いランプの明るさを抑制することができるため、球切れが近いランプと正常なランプとの明るさの違い(輝度差、照度差等)を抑制することができる。
更に、球切れが近いランプが球切れを起こすまでの時間を延長することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るランプ駆動装置1の構成を示すブロック図である。
図中3は車両であり、車両3には、ランプ駆動装置1と、白熱ランプ21,22と、電源30と、ランプスイッチ(SW)31とが搭載されている。
白熱ランプ21,22は、夫々がフィラメントを有する一対のランプであり、例えばヘッドライトとして用いられる。
ランプSW31は、例えばダイヤルスイッチ又はスライドスイッチ等の操作摘みを用いてなり、運転者によって手動でオン/オフが切り替えられる。
運転者は、消灯している白熱ランプ21,22を点灯させたい場合にランプSW31をオンに切り替える。このとき、オンにされたランプSW31からランプ駆動装置1へ、点灯信号が出力される。また、運転者は、点灯している白熱ランプ21,22を消灯させたい場合にランプSW31をオフに切り替える。このとき、オフにされたランプSW31からランプ駆動装置1への点灯信号の出力が停止する。
制御部10は、ランプ駆動装置1の制御中枢であり、電源30から給電されるA/Dコンバータと、A/Dコンバータから給電されるマイクロプロセッサとを用いてなる。制御部10には、ランプSW31から出力された点灯信号が入力され、また、ランプ駆動装置1の各部との間で各種の信号を入出力する。更に、制御部10は、制御部10に印加される電圧の電圧値を検出する機能を有する。制御部10に印加される電圧は、電源30の電圧に相当する。
半導体リレー12は、半導体リレー11と同様の構成であって、電源30と白熱ランプ22との間に直列に接続されている。このため、半導体リレー12がオンの場合は電源30から白熱ランプ22へ電力が供給される。半導体リレー12が検出する電流値は、白熱ランプ22に流れる電流の電流値に相当する。
半導体リレー11,12及び制御部10は、互いに並列に接続されている。
具体的には、各駆動回路13,14は、各半導体リレー11,12へリレーオン信号を出力することによって各半導体リレー11,12を連続的にオンにし、各半導体リレー11,12へのリレーオン信号の出力を停止することによって各半導体リレー11,12を連続的にオフにするオン/オフ制御を行なう。制御部10は、各駆動回路13,14へ、各半導体リレー11,12を連続的にオンにする場合にランプオン信号を出力し、連続的にオフにする場合にランプオン信号の出力を停止する。
白熱ランプ21は、経年劣化によってフィラメントの内部抵抗が徐々に増大していく。一方、白熱ランプ21に印加される電圧の電圧値は、許容範囲の振幅を有して変動するものの、略一定と看做せる。このため、白熱ランプ21を流れる電流の電流値が徐々に減少する。この結果、白熱ランプ21の消費電力は徐々に減少する。
t=82の時点で、白熱ランプ21のフィラメントが1回目の内部ショートを起こす。このとき、白熱ランプ21を流れる電流の電流値が急激に大きく増加する。この結果、白熱ランプ21の消費電力は急激に大きく増加し、100%を超過する。
白熱ランプ21を流れる電流の電流値が大きく増加するため、フィラメントの自己発熱量も増大する。
以上のような現象が、3回目の内部ショートを起こしたt=97の時点に関しても生じ、白熱ランプ21の消費電力は110%を超過する。
t=100の時点で、白熱ランプ21のフィラメントが過熱によって溶断するため、白熱ランプ21に電流が流れなくなる(即ち電流値が“0”になる)。この結果、白熱ランプ21の消費電力は急激に0%まで減少する。
制御部10は、ランプSW31から点灯信号が入力されたか否かを判定する(S11)。点灯信号が入力されていない場合(S11でNO)、ランプSW31がオンになっていないため、制御部10は、処理をS11へ戻す。
ランプSW31から点灯信号が入力されている場合(S11でYES)、ランプSW31がオンになっているため、制御部10は、駆動回路13へランプオン信号を出力する(S12)。
S14で制御部10が検出した電圧値Vは、白熱ランプ21に印加される電圧の電圧値に対応する。白熱ランプ21に印加される電圧の電圧値を直接的に検出することは困難であるため、本実施の形態では、白熱ランプ21に印加される電圧の電圧値の代わりに、制御部10が検出した電圧値Vを、後述する式(1)に代入すべき値として用いる。なお、ランプ駆動装置1は、白熱ランプ21に印加される電圧の電圧値を検出して、検出結果を後述する式(1)に代入する構成であってもよい。
ただし、PWM制御を実行している場合(更に詳細には、後述するS24の処理が実行されてから、S26又はS31の処理が実行されるまでの間)は、半導体リレー11にはパルス信号が周期的に入力されるため、パルス信号が入力されていない場合に半導体リレー11が一時的にオフになり、この結果、電流値Iが一時的に所定電流値Ia 未満となることがある。従って、電流値Iの一時的な減少は無視する必要がある。
S17の処理完了後、制御部10は、交換時期検出処理を終了する。
I≦Ib である場合(S18でNO)、白熱ランプ21は正常であるため、制御部10は、ランプSW31からの点灯信号の入力が停止したか否かを判定する(S19)。
点灯信号が入力され続けている場合(S19でNO)、ランプSW31がオフになっていないため、制御部10は、処理をS13へ戻す。
制御部10からのランプオン信号の入力が停止した場合、駆動回路13は、半導体リレー11へのリレーオン信号の出力を停止する。駆動回路13からのリレーオン信号の入力が停止した場合、半導体リレー11は連続的にオフになる。このため、電源30から白熱ランプ21への給電が完全に停止し、白熱ランプ21は消灯する。
S20の処理完了後、制御部10は、処理をS11へ戻す。
この交換時期信号が入力された表示部15は、第1のLEDを点灯させることによって、白熱ランプ21の交換時期であることを運転者に報知する。交換時期であることを報知された運転手は、白熱ランプ21を、新しい物に交換する。
運転者は、白熱ランプ21の交換時期であることを報知された場合に、新しい白熱ランプ21を準備し、白熱ランプ21が球切れを起こす前に、白熱ランプ21を交換する。なお、運転者は、球切れが起きた後で白熱ランプ21を交換してもよい。
D=P0 /(V×I) (1)
S22の処理完了後、制御部10は、S16の処理と同様に、駆動回路13へのランプオン信号の出力を停止して(S23)、半導体リレー11に対するPWM制御を行なうべく、S22で算出したデューティ比Dを示すPWM信号を駆動回路13へ出力する(S24)。つまり、S24における制御部10及び駆動回路13は、断続オン手段として機能する。
この結果、半導体リレー11を介して白熱ランプ21に供給される電力は、半導体リレー11が連続的にオンになっている場合よりも減少し、白熱ランプ21の消費電力は、目標消費電力P0 に略等しい値に抑えられる。このため、白熱ランプ21,22の光度差が抑制される。
ランプSW31からの点灯信号の入力が停止した場合(S25でYES)、ランプSW31がオフになっているため、制御部10は、半導体リレー11に対するPWM制御を終了すべく、駆動回路13へのPWM信号の出力を停止する(S26)。
S26の処理完了後、制御部10は、処理をS11へ戻す。
半導体リレー11が一時的にオフになっているタイミングである場合(S27でNO)、制御部10はS27の処理を繰り返し実行する。
制御部10は、S14の処理と同様に、制御部10に印加される電圧値Vを検出し(S29)、S15の処理と同様に、S28で取得した電流値Iが、所定電流値Ia 未満であるか否かを判定する(S30)。
一方、I≧Ia である場合(S30でNO)、白熱ランプ21は球切れを起こしていないため、制御部10は、S22の処理と同様に、デューティ比Dを算出する(S32)。ただし、S32において、デューティ比Dは、目標消費電力P0 と、S28で取得した電流値I及びS29で検出した電圧値Vとを用いて、上記の式(1)を満たすように算出される。
S32の処理完了後、制御部10は、S24へ処理を移して、S32で算出したデューティ比Dを示すPWM信号を駆動回路13へ出力する。
なお、ランプ駆動装置1は、半導体リレー11,12夫々の代わりに、例えば駆動回路13によって駆動されるFETと、ランプに流れる電流の電流値を検出して制御部10へ出力する電流センサとを備えていてもよい。この場合、部品点数は増加するが、その他の効果は本実施の形態のランプ駆動装置1と遜色がない。
また、制御部10及び駆動回路13,14の代わりに、駆動回路の機能を有する制御部を備え、この制御部が直接的に半導体リレー11,12を駆動する構成でもよい。この場合、部分点数は更に減少する。
更にまた、例えば1個の半導体リレー11に対し、複数個の白熱ランプ21,21,…が直列に接続される構成でもよい。
また、白熱ランプ21,22はヘッドライトに限定されず、テールランプ、ブレーキランプ、ルームランプ等であってもよい。更に、白熱ランプ21,22は一対のランプに限定されるものでもない。この場合、白熱ランプ21,22夫々に対する目標消費電力P0 は異なっていてもよい。
更にまた、ランプ駆動装置1は、車両3に搭載されるものに限定されない。
また、本発明の効果がある限りにおいて、ランプ駆動装置1に、本実施の形態に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
10 制御部
11,12 半導体リレー(スイッチング部,電流検出部)
15 表示部(報知手段)
21,22 白熱ランプ(フィラメントを有するランプ)
Claims (3)
- フィラメントを有するランプを駆動するために与えられる電力をスイッチングするスイッチング部と、
前記ランプに流れる電流の電流値を検出する電流検出部と
を備えるランプ駆動装置において、
前記電流検出部の検出結果が所定電流値を超過しているか否かを判定する判定手段と、
該判定手段が超えていると判定した場合に、前記スイッチング部を断続的にオンにする断続オン手段と
を備えることを特徴とするランプ駆動装置。 - 前記判定手段が超えていると判定した場合に、前記ランプの交換時期であることを報知する報知手段
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のランプ駆動装置。 - 前記スイッチング部と前記電流検出部とを、自身に流れる電流の電流値を検出する機能を有する半導体リレーで兼用してなることを特徴とする請求項1又は2に記載のランプ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008126323A JP2009277440A (ja) | 2008-05-13 | 2008-05-13 | ランプ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012160270A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-23 | Mitsubishi Electric Corp | 照明装置 |
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JPS62249393A (ja) * | 1986-04-22 | 1987-10-30 | 林時計工業株式会社 | ランプ管球の寿命予測装置 |
JPH09245972A (ja) * | 1996-03-08 | 1997-09-19 | Japan Atom Energy Res Inst | 高磁場用照明装置、高磁場用照明器具、および高磁場用照明システム |
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-
2008
- 2008-05-13 JP JP2008126323A patent/JP2009277440A/ja active Pending
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