JP2009276670A - 光学的反射率および帯電性を有する粒子およびそれを用いた情報表示用パネル - Google Patents

光学的反射率および帯電性を有する粒子およびそれを用いた情報表示用パネル Download PDF

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Abstract

【課題】母粒子に子粒子を埋め込んだ複合構造粒子において、子粒子の粒子径と、母粒子表面を基準とする子粒子の埋込深さとの比で規定される子粒子の埋込深度を最適範囲内の値に設定することにより、表示媒体としての動きやすさと表示媒体として必要な帯電性能とを両立させ得る情報表示用パネルの表示媒体を構成する粒子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子である、樹脂を主成分とする母粒子表層に母粒子の粒子径よりも小さい所定の粒子径を有する子粒子が埋め込まれ、さらに前記複数の子粒子の表層に微粒子が付着した複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子を作製する際に、子粒子の粒子径DCと、母粒子表面を基準とする子粒子の埋込深さbとの比b/DCで規定される子粒子の埋込深度を、最適範囲である50〜80%の範囲内の値にした。
【選択図】図6

Description

本発明は、少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に光学的反射率および帯電性を有する表示媒体用粒子を含んだ粒子群として構成した表示媒体を封入し、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する光学的反射率および帯電性を有する粒子の製造方法、および、その製造方法によって作製した光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した粒子群を表示媒体として用いた情報表示用パネルに関するものである。
液晶表示装置(LCD)に代わる情報表示装置として、帯電粒子気体中移動方式、帯電粒子液体中電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式等の技術を用いた情報表示装置が提案されている。
このうち、帯電粒子を気体中で移動させたり、帯電粒子を液体中で移動させたりする方式のものは、LCDと比較すると、通常の印刷物に近い広い視野角が得られる、消費電力が小さい、メモリ機能を有している等のメリットがあることから、次世代の安価な情報表示装置に使用可能な技術として考えられており、携帯端末用情報表示、電子ペーパー等への展開が期待されている。
特に、少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した表示媒体を封入し、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルが、表示メモリー性に優れ、表示書換応答速度に優れるものとして知られている。このような情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する光学的反射率および帯電性を有する粒子としては、電子写真トナーや、従来の構成および材料を混練し、粉砕し、分級して得る光学的反射率および帯電性を有する粒子や、母粒子表層に所定粒子径の子粒子が埋め込まれた複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子があり、本願出願人は先に、「少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に表示媒体を封入し、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する表示媒体用粒子であって、1.0μm<d <50μmの範囲の粒子径d を有する母粒子表層に、0.03μm<d <1.00μmの範囲の粒子径d を有する子粒子を、d /d <0.33の条件を満たした状態で、付着または固着させて得た複合構造粒子からなる表示媒体用粒子」(特許文献1参照)を提案済みである。この複合構造粒子からなる表示媒体用粒子を上記情報表示用パネルの表示媒体を構成する光学的反射率および帯電性を有する粒子として用いると、基板との付着面積が小さく、かつ、帯電特性が安定しているなどの理由により、表示媒体を駆動させる電界を形成する電圧(駆動電圧)を低くでき、かつ、耐久性が良いなどの利点が得られる。
特願2004−304177号明細書
電子写真トナーや従来の構成および材料を混練し、粉砕し、分級して得る光学的反射率および帯電性を有する粒子を上記情報表示用パネルの表示媒体を構成する光学的反射率および帯電性を有する粒子として用いた場合、光学的反射率および帯電性を有する粒子の帯電電荷による鏡像引力により粒子が基板に押し付けられて粒子が撓み変形し、粒子と基板との付着面積が増大するために基板との付着力が大きくなり、表示媒体として動きにくくなり、結果的に高コントラスト表示を実現できず、かつ、駆動電圧を低くできないという問題が生じる。
一方、母粒子に該母粒子より粒子径が小さく、かつ、高硬度の子粒子を埋め込んだ形態の複合構造粒子からなる光学的反射率および帯電性を有する粒子において、子粒子の粒子径DCと、母粒子表面を基準とする子粒子の埋込深さbとの比b/DCで規定される子粒子の埋込深度は、光学的反射率および帯電性を有する粒子の物性を左右する要素であり、子粒子の埋込深さが浅過ぎると、駆動時の衝撃で子粒子の剥落が起こるおそれがあり、埋め込み深さが深過ぎると、母粒子表面の影響を強く受けるようになり、複合構造粒子からなる光学的反射率および帯電性を有する粒子の帯電性能が悪化してしまう。
本発明は、母粒子に子粒子を埋め込んだ複合構造粒子からなる光学的反射率および帯電性を有する粒子において、子粒子の粒子径DCと、母粒子表面を基準とする子粒子の埋込深さbとの比b/DCで規定される子粒子の埋込深度を最適範囲内の値に設定することにより、表示媒体としての動きやすさと表示媒体として必要な帯電性能とを両立させ得る光学的反射率および帯電性を有する粒子の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の表示媒体用粒子の製造方法は、少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した表示媒体を封入し、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する光学的反射率および帯電性を有する粒子の製造方法であって、前記光学的反射率および帯電性を有する粒子が1個の母粒子の表面に複数の子粒子を配置した複合型粒子であって、樹脂を主成分とする母粒子表層に母粒子の粒子径よりも小さい所定の粒子径を有する複数の子粒子が埋め込まれ、さらに前記複数の子粒子の表層に微粒子が付着した複合構造粒子を実現するために、子粒子の粒子径DCと、母粒子表面を基準とする子粒子の埋込深さbとの比b/DCで規定される子粒子の埋込深度を、50〜80%としたことを特徴とする。
本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子の製造方法の好適例としては、前記子粒子として、平均粒子径が50〜500nmの粒子を用いること、がある。
本発明の情報表示パネルは、少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した表示媒体を封入し、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルであって、表示媒体を構成する光学的反射率および帯電性を有する粒子として請求項1または2に記載の光学的反射率および帯電性を有する粒子の製造方法によって作製した光学的反射率および帯電性を有する粒子を用いて作製される。
上記本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子の製造方法によれば、少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した表示媒体を封入し、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する光学的反射率および帯電性を有する粒子を作製する際に、前記光学的反射率および帯電性を有する粒子が1個の母粒子の表面に複数の子粒子を配置した複合型粒子であって、樹脂を主成分とする母粒子表層に母粒子の粒子径よりも小さい所定の粒子径を有する複数の子粒子が埋め込まれ、さらに前記複数の子粒子の表層に微粒子が付着した複合構造粒子を実現するために、子粒子の粒子径DCと、母粒子表面を基準とする子粒子の埋込深さbとの比b/DCで規定される子粒子の埋込深度を、50〜80%としたので、母粒子に子粒子を埋め込んだ複合構造粒子からなる光学的反射率および帯電性を有する粒子において子粒子の埋込深度が最適化されることになり、この粒子を表示媒体として用いた情報表示用パネルの表示書き換え初期性能(高コントラストおよび低電圧駆動)および表示書き換えを繰り返したときの耐久性能(高コントラストおよび低電圧駆動)すなわち表示媒体としての動きやすさと表示媒体として必要な帯電性能とを両立させ得る光学的反射率および帯電性を有する粒子の製造方法となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき詳細に説明する。
まず、本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した表示媒体を用いる情報表示用パネルの基本的な構成について説明する。本発明の情報表示用パネルでは、対向する2枚の基板間の空間に封入した表示媒体に電界が付与される。付与された電界方向に沿って、表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、表示媒体が電界方向の変化によって移動することにより、画像等の情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、繰り返し表示情報を書き換える時あるいは表示情報を継続して表示する時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極や基板との電気鏡像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子を表示媒体として用いる情報表示用パネルの例を、図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)に基づき説明する。
図1(a),(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成される、互いに光学的反射率および帯電特性が異なる少なくとも2種類の表示媒体(ここでは帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群として構成した白色表示媒体3Wと帯電性黒色粒子3Baを含んだ粒子群として構成した黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5(個別電極)と基板2に設けた電極6(個別電極)との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図1(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色ドット表示を行うか、あるいは、図1(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色ドット表示を行っている。なお、図1(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板の内側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
図2(a)、(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成される、互いに光学的反射率および帯電特性が異なる少なくとも2種類の表示媒体(ここでは帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群として構成した白色表示媒体3Wと帯電性黒色粒子3Baを含んだ粒子群として構成した黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5(ライン電極)と基板2に設けた電極6(ライン電極)との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図2(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色ドット表示を行うか、あるいは、図2(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色ドット表示を行っている。なお、図2(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板の内側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
図3(a),(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率と帯電性とを有する帯電粒子を含んだ粒子群として構成される1種類の表示媒体(ここでは帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群として構成した白色表示媒体3Wを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させる。そして、図3(a)に示すように、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色ドット表示を行うか、あるいは、図3(b)に示すように、黒色板7を観察者に視認させて黒色ドット表示を行っている。なお、図3(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。
図4(a)、(b)に示す例では、3個のセルで表示単位(1ドット)を構成するカラー表示の例を示している。図4(a)、(b)に示す例では、表示媒体としてはセル21−1〜21−3の全てに白色表示媒体3Wと黒色表示媒体3Bとを充填し、第1のセル21−1の観察者側に赤色カラーフィルター22Rを設け、第2のセル21−2の観察者側に緑色カラーフィルター22Gを設け、第3のセル21−3の観察者側に青色カラーフィルター22Bを設け、第1のセル21−1、第2のセル21−2および第3のセル21−3の3個のセルで表示単位(1ドット)を構成している。本例では、図4(a)に示すように、観察者側に、第1セル21−1〜第3のセル21−3の全てにおいて白色表示媒体3Wを移動することで、観察者に対し白色ドット表示を行うか、あるいは、図4(b)に示すように、観察者側に、第1セル21−1〜第3のセル21−3の全てにおいて黒色表示媒体3Bを移動することで、観察者に対し黒色ドット表示を行っている。なお、図4(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板の内側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。各セルにおける表示媒体の移動のさせ方で多色カラー表示を行うことができる。
図5(a)〜(d)に示す例では、まず、図5(a)、(c)に示すように、少なくとも光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成される少なくとも2種以上の表示媒体(ここでは帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群からなる白色表示媒体3Wと帯電性黒色粒子3Baを含んだ粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1の外側に設けた外部電界形成手段11と基板2の外側に設けた外部電界形成手段12との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図5(b)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色ドット表示を行うか、あるいは、図5(d)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色ドット表示を行っている。なお、図5(a)〜(d)において、手前にある隔壁は省略している。また、基板1の内側には導電部材13を設けるとともに、基板2の内側には導電部材14を設けている。これら導電部材は設けなくてもよい。
以下、本発明の特徴となる光学的反射率および帯電性を有する粒子を詳細に説明する。本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子は、図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)の情報表示用パネルに適用することができ、上記情報表示用パネルの少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に粒子群として表示媒体を構成して封入されるものである。この粒子群としては、本発明では、母粒子表層に母粒子の粒子径よりも小さい所定の粒子径を有する子粒子が埋め込まれた複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んで構成したものを用いるが、この複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子を実現するために、本発明では、図6に示すように、子粒子の粒子径DCと、母粒子表面を基準とする子粒子の埋込深さbとの比b/DCで規定される子粒子の埋込深度を、最適範囲である50〜80%の範囲内の値に設定した。
子粒子の埋込深度が50%未満の場合は、埋込深さが浅過ぎるため、駆動時の衝撃で子粒子の剥離が起こるおそれがある。また、子粒子の埋込深度が50%未満の場合は、繰り返しの駆動により子粒子の埋込が進行して表示性能耐久性の悪化を招くおそれがあるため、子粒子の埋込深度が60%以下であることが好ましい。具体的には、図7(a),(b)の図面代用写真に示すように、子粒子の埋込深度が45%の複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子を使用した場合、図7(a)に示す初期状態においては子粒子が母粒子に埋め込まれているが、40万回表示書き換え繰り返し後には、図7(b)に示すように子粒子の剥離が発生した。一方、子粒子の埋込深度が80%を超える場合は、埋込深さが深過ぎるため、子粒子が母粒子表面の影響を強く受けるようになるので、複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した表示媒体の帯電性能が悪化してしまう。
また、子粒子として、平均粒子径が50〜500nmの粒子を用いることが好ましい。子粒子の平均粒子径が50nm未満の場合は、子粒子の埋め込みの進行が早くなり、複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子として十分な使用耐久性能が得られなくなる。一方、子粒子の平均粒子径が500nmを超えた場合は、子粒子の埋め込みが困難になり、複合型の光学的反射率および帯電性を有する粒子を作製できなくなってしまう。
本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子の製造方法によれば、1個の母粒子の表面に複数の子粒子を配置した複合型粒子であって、樹脂を主成分とする母粒子表層に母粒子の粒子径よりも小さい所定の粒子径を有する複数の子粒子が埋め込まれ、さらに前記複数の子粒子の表層に微粒子が付着した複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子を作製するが、この複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子を実現するために、本発明では、子粒子の粒子径DCと、母粒子表面を基準とする子粒子の埋込深さbとの比b/DCで規定される子粒子の埋込深度を、最適範囲である50〜80%の範囲内の値にしたので、母粒子に子粒子を埋め込んだ複合構造粒子の光学的反射率および帯電性を有する粒子において子粒子の埋込深さが最適化されることになる。したがって、後に説明する実施例で立証されるように、所望の埋込状態の複合構造粒子からなる情報表示用パネルにおいて表示書き換え初期性能(高コントラストおよび低電圧駆動)および表示書き換えを繰り返したときの耐久性能(高コントラストおよび低電圧駆動)を両立させ得る光学的反射率および帯電性を有する粒子を作製することができる。
また、本発明の情報表示パネルは、少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に上記光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群を表示媒体として封入して構成されるから、表示書き換え初期性能(高コントラストおよび低電圧駆動)および表示書き換えを繰り返したときの耐久性能(高コントラストおよび低電圧駆動)を両立させ得る情報表示用パネルとなる。
以下、本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んで構成した粒子群を表示媒体として用いる本発明の情報表示用パネルを構成する各部材について説明する。
基板については、少なくとも一方の基板は情報表示用パネル外側から表示媒体の色が確認できる透明な基板であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。もう一方の基板となる背面基板は透明でも不透明でもかまわない。基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフィン(PES)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、アクリルなどのポリマーシートや、金属シートのように可撓性のあるもの、および、ガラス、石英などの可撓性のない無機シートが挙げられる。表示面側にはこのうち透明なものを用いる。基板の厚みは、2〜5000μmが好ましく、さらに5〜2000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、5000μmより厚いと、薄型情報表示用パネルとする場合に不都合がある。
必要に応じて情報表示用パネルに電極を設ける場合の電極形成材料としては、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金等の金属類や酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、アンチモン錫酸化物(ATO)、亜鉛ドープ酸化インジウム(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、導電性酸化錫、導電性酸化亜鉛等の導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が例示され、適宜選択して用いられる。電極の形成方法としては、上記例示の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状にパターニング形成する方法や、金属箔(例えば圧延銅箔)をラミネートする方法や、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布したりする方法が用いられる。視認側であり透明である必要のある表示面側基板に設ける電極は透明である必要があるが、背面側基板に設ける電極は透明である必要がない。いずれの場合もパターン形成可能で導電性である上記材料を好適に用いることができる。なお、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、0.01〜10μm、好ましくは0.05〜5μmである。背面側基板に設ける電極の材質や厚みなどは上述した表示面側基板に設ける電極と同様であるが、透明である必要はない。
必要に応じて基板に設ける隔壁については、その形状は表示にかかわる表示媒体の種類や、配置する電極の形状、配置により適宜適正設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは5〜500μm、好ましくは5〜200μm、さらに好ましくは5〜100μm、特に好ましくは5〜50μmに調整される。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、図8に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の情報表示装置に搭載する情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
次に、本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子について説明する。光学的反射率および帯電性を有する粒子は、そのまま該光学的反射率および帯電性を有する粒子だけで粒子群を構成して表示媒体としたり、その他の粒子と合わせて粒子群を構成して表示媒体としたりして用いられる。
光学的反射率および帯電性を有する粒子の母粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、光学的反射率および帯電性を有する粒子を構成する樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂(本発明では、母粒子樹脂に相当する)の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、2種以上混合することができる。特に、粉砕および球状化を行う観点から、スチレンアクリル樹脂、アクリル樹脂、アクリルフッ素樹脂、ポリスチレン樹脂が好適である。
正帯電性の荷電制御剤としては、ポリアミン樹脂、3級アミノ基含有共重合体、及び4級アンモニウム塩基含有共重合体等の荷電制御樹脂、イミダゾール化合物、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩、並びにトリアミノトリフェニルメタン化合物等を用いることができる。
負帯電性の荷電制御剤としては、スルホン酸基含有共重合体、スルホン酸塩基含有共重合体、カルボン酸基含有共重合体、及びカルボン酸塩基含有共重合体等の荷電制御樹脂、並びにCr、Co、Al、及びFe等の元素記号で表される金属を含有するアゾ染料、サリチル酸金属化合物、並びにアルキルサルチル酸金属酸化物等がある。
上記の荷電制御剤の中でも、荷電制御樹脂を用いることが好ましいし、荷電制御樹脂は、帯電性を付与する官能基の含有量が0.5〜15質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがさらに好ましい。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。上記着色剤を配合して所望の色の母粒子を作製できる。
子粒子の材料としては、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂などの樹脂材料、シリカ、アルミナ、酸化チタンなどの無機材料などが挙げられる。
また、本発明の母粒子および光学的反射率および帯電性を有する粒子は、平均粒子径d(0.5)が、1〜20μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために表示媒体としての移動に支障をきたすようになる。
さらに本発明では、表示媒体を構成する粒子群の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、光学的反射率および帯電性を有する粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
さらにまた、複数の粒子群を表示媒体として使用する場合には、使用した粒子群の内、最大の平均粒子径d(0.5)を示す粒子群のd(0.5)に対する、最小の平均粒子径d(0.5)を示す粒子群のd(0.5)の比を10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる表示媒体粒子群が互いに反対方向に動くので、互いの表示媒体粒子群を構成する粒子のサイズが近く、互いの表示媒体が反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
光学的反射率および帯電性を有する粒子の帯電量は当然その測定条件に依存するが、情報表示用パネルにおける光学的反射率および帯電性を有する粒子の帯電量は、ほぼ、初期帯電量、隔壁との接触、基板との接触、経過時間に伴う電荷減衰に依存し、特に光学的反射率および帯電性を有する粒子の帯電挙動の飽和量が支配因子となっているということが分かった。
本発明者らは鋭意検討の結果、ブローオフ法において同一のキャリア粒子を用いて、光学的反射率および帯電性を有する粒子の帯電量測定を行うことにより、光学的反射率および帯電性を有する粒子の適正な帯電特性値の範囲を評価できることを見出した。
さらに、光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成する表示媒体を気体中空間で駆動させる方式の情報表示用パネルに適用する場合には、基板間の表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、例えば図1(a),(b)〜図3(a),(b)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板の内側に設けた場合)、表示媒体の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
情報表示用パネルにおける基板と基板との間隔は、表示媒体が移動できて、コントラストを維持できればよいが、通常10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。
対向する基板間の気体中空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体としての移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
以下、本発明の実施例および比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子の材料]
耐久性評価試験用の子粒子として、平均粒子径110nmのシリカ(シーホスタS10)を用いるとともに、帯電量測定用の子粒子として、平均粒子径300nmのシリカ(シーホスタS30)を用い、母粒子として、平均粒子径8μmのCOC樹脂粒子(シクロオレフィンおよびオレフィンの共重合粒子)を用いた。このCOC樹脂粒子は、TOPAS6013(ポリプラスチックス製)100部に酸化チタン100部を混錬して粉砕・分級し、本発明の製造方法で球状化した粒子である。なお、母粒子の平均粒子径は、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機で測定した体積平均の粒子径を用い、子粒子の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)の画像から算出した粒子径の個数平均を用いた。
[複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子の作製方法(実施例、比較例)]
母粒子および子粒子を一定の割合で配合し、粒子製造装置である「ホソカワミクロン製、メカノフュージョン」にて処理することにより、以下の各条件にて、埋込深度の異なる、実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例3の複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子を作製した。次に、この複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子に、シリカ微粒子(H3004:日本クラリアント(株)製)を2重量部添加し、ヘンシェルミキサー(KM5C:三井金属鉱山(株)製)にて攪拌し、負帯電性白色粒子群を得た。
[耐久性評価試験]
前記子粒子および母粒子を用いた複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子で構成した粒子群を表示状態を繰り返して書き換える評価用パネルに表示媒体として組み込み、評価用パネルに−150Vおよび+150Vの電圧を100Hzで交互に印加して表示書き換え繰り返し耐久性評価試験を行い、子粒子の剥離の有無を確認した。埋込深度が45%の複合構造粒子を用いた比較例2の場合、40万回表示書き換え繰り返し後の状態を示す図7(b)の図面代用写真のように、子粒子の剥離が発生した。
[帯電量測定]
キャリアと前記子粒子および母粒子を用いた複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子の粒子群とを一定割合で配合して、振とう機で1000回振とう後、ブローオフにより帯電量を測定した。
[粒子性能評価]
帯電量評価では、帯電量がプラスになったものを不良(×)とし、帯電量がマイナスなったものを良好(○)とした。また、耐久性評価試験では、剥離が発生したものを不良(×)とし、剥離が発生しなかったものを良好(○)とした。帯電量評価および耐久性評価試験が共に良好(○)となったものを粒子性能良好(○)と評価し、帯電量評価および耐久性評価試験の少なくとも一方が不良(×)となったものを粒子性能不良(×)と評価した。その結果、子粒子の粒子径DCと、母粒子表面を基準とする子粒子の埋込深さbとの比b/DCで規定される子粒子の埋込深度が50〜80%の範囲内の値である実施例1〜実施例3の複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子は、粒子性能良好(○)となったが、子粒子の埋込深度が50〜80%の範囲外の値である比較例1〜比較例3の複合構造の光学的反射率および帯電性を有する粒子は、粒子性能不良(×)となった。評価結果を表1に示す。
本発明の粒子で構成した粒子群を表示媒体として用いる情報表示用パネルは、ノートパソコン、電子手帳、PDA(Personal Digital Assistants )と呼ばれる携帯型情報機器、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子書籍、電子新聞、電子マニュアル(電子取扱説明書)等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板やホワイトボード等の掲示板、電子卓上計算機、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、情報ボード、電子POP(Point Of Presence 、Point Of Purchase advertising )、電子値札、電子棚札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部のほか、POS端末、カーナビゲーション装置、時計など様々な電子機器の表示部に好適に用いられる。他に、外部電界形成手段によって表示を書き換える表示部(いわゆるリライタブルペーパー)としても好適に用いられる。
なお、本発明の粒子で構成した粒子群を表示媒体として用いる情報表示用パネルは、パネル自体にスイッチング素子を用いない単純マトリックス駆動型表示用パネルやスタティック駆動型表示用パネル、また、薄膜トランジスタ(TFT)で代表される三端子スイッチング素子あるいは薄膜ダイオード(TFD)で代表される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス駆動型表示用パネルなど、情報表示用パネルのパネル基板間に封入した粒子群を表示媒体として駆動させる種々のタイプの駆動方式の情報表示用パネルとすることができる。
(a),(b)は本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群を表示媒体として用いる情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a),(b)は本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群を表示媒体として用いる情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a),(b)は本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群を表示媒体として用いる情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a),(b)は本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群を表示媒体として用いる情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a)〜(d)は本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群を表示媒体として用いる情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 本発明の光学的反射率および帯電性を有する粒子を作製する際の子粒子の埋込深度の定義を説明するための図である。 (a),(b)はそれぞれ、埋込深度が45%の複合構造粒子を用いた場合の耐久性評価試験における、初期状態および40万回表示書き換え繰り返し後の状態を示す図面代用写真である。 本発明の情報表示用パネルにおける隔壁の形状の一例を示す図である。
符号の説明
1、2 基板
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
3Wa 帯電性白色粒子
3Ba 帯電性黒色粒子
4 隔壁
5、6 電極
11,12 外部電界形成手段
13,14 導電部材
21−1 第1のセル
21−2 第2のセル
21−3 第3のセル
22R 赤色カラーフィルター
22G 緑色カラーフィルター
22B 青色カラーフィルター

Claims (3)

  1. 少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した表示媒体を封入し、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する光学的反射率および帯電性を有する粒子の製造方法であって、
    前記光学的反射率および帯電性を有する粒子が1個の母粒子の表面に複数の子粒子を配置した複合型粒子であって、樹脂を主成分とする母粒子表層に母粒子の粒子径よりも小さい所定の粒子径を有する複数の子粒子が埋め込まれ、さらに前記複数の子粒子の表層に微粒子が付着した複合構造粒子を実現するために、子粒子の粒子径DCと、母粒子表面を基準とする子粒子の埋込深さbとの比b/DCで規定される子粒子の埋込深度を、50〜80%としたことを特徴とする光学的反射率および帯電性を有する粒子の製造方法。
  2. 前記子粒子として、平均粒子径が50〜500nmの粒子を用いることを特徴とする請求項1に記載の光学的反射率および帯電性を有する粒子の製造方法。
  3. 少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した表示媒体を封入し、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルの、表示媒体を構成する光学的反射率および帯電性を有する粒子として請求項1または2に記載の光学的反射率および帯電性を有する粒子の製造方法によって作製した光学的反射率および帯電性を有する粒子を用いることを特徴とする情報表示用パネル。
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