JP2009276131A - 超音波式流量計 - Google Patents
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Abstract
【課題】 送受信振動子による高能率かつ高精度での流量計測を可能とするとともに、送受信振動子前方の助走区間を短縮して簡素に構成することのできる超音波式流量計を提供する。
【解決手段】 直線状中間流路21a内には2枚の板状の仕切壁40が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して3層の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切壁40には、超音波ビームの測線に対応させて1個の円形状の連通孔41が幅方向に貫通形成され、各連通孔41には、網目状素材で構成された薄板状又はシート状の調整網42が重ね合わせてある。
【選択図】 図7
【解決手段】 直線状中間流路21a内には2枚の板状の仕切壁40が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して3層の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切壁40には、超音波ビームの測線に対応させて1個の円形状の連通孔41が幅方向に貫通形成され、各連通孔41には、網目状素材で構成された薄板状又はシート状の調整網42が重ね合わせてある。
【選択図】 図7
Description
本発明は、LPガス、都市ガス、空気、水などの流体の流量を計測する超音波式流量計に関する。
従来、LPガス、都市ガス、空気、水などの流体の流量を計測する流量計測装置として、超音波を利用して流速を測定する超音波式流量計が知られている。このような超音波式流量計では、例えば、流体を通過させるための計測流路(計測用直線流路)の壁部(取付壁面)に、流体の流れ方向上手側又は下手側に向けて超音波を発振した後、流れ方向上手側又は下手側から到来する超音波を受信する一対の送受信振動子(超音波センサ)が取り付けられて、流量測定部を構成している。また、導入側流路と計測流路との間には、流れ方向上手側に位置する導入側流路を外周側及び内周側で湾曲させて流体の流れを方向転換するとともに、流れ方向下手側に向かうにつれて流路断面積を縮小し、流れ方向下手側に位置する計測流路へ連通するための方向転換部が配置されている。このような流路構成によって圧力損失を抑制し、流量測定部での測定精度の向上や測定範囲の拡大が図られている。
ところが、計測流路の幅方向を長辺とし高さ方向を短辺とする矩形状に開口し、方向転換部の出口側末端部において外周側及び内周側で計測流路の長辺壁部に接続する場合、計測流路の幅方向及び高さ方向において、流路を流れる流体の流速分布が不均等になったり非対称になったりする傾向がある。もちろん助走区間(流量測定部の前方区間)を長く取れば、計測流路における幅方向及び高さ方向の流速分布を十分に均等化及び対称化することは可能である。
具体的には、小流量時(低速時;層流域)には、計測流路の幅方向及び高さ方向において、中央位置付近に最大流速(ピーク値)が現れる扇状(又は弧状あるいは放物線状)の流速分布を呈し、大流量時(高速時;乱流域)には、計測流路の幅方向及び高さ方向において、平均流速が最大流速(ピーク値)とほぼ一致するバスタブ状(又はコの字状)の流速分布を呈する。そして、流速分布を均等化及び対称化するに必要な助走区間の長さは、一般には、開口幅W、開口高さHとしたとき、10×(W×H)1/2以上必要とされている。そこで、送受信振動子前方の助走区間を短縮して超音波式流量計を簡素に構成することが望まれている。また、小流量時においても大流量時のようなバスタブ状となるように、流速分布を平滑化することが望まれている。
そこで、このように流路の幅方向を長辺とし高さ方向を短辺とする矩形状に開口する計測流路において、短辺壁部の取付壁面に送受信振動子を取り付けるとともに、短辺となる開口高さを高さ方向に分割して複数の層状流路(分割流路)を形成する仕切板(仕切部)を流れ方向に沿って配置することが開示されている(特許文献1参照)。また、計測流路の壁面に送受信振動子を取り付けるとともに、複数の層状流路(分割流路)を形成するビーム絞り孔付き仕切板(仕切部)を計測流路内に流れ方向に沿って配置することが開示されている(特許文献2参照)。
このうち、特許文献1によれば、仕切板で分割された層状流路毎に主として高さ方向での流速分布を均等化及び対称化できる。しかし、仕切板が送受信振動子を横断する(遮る)形で配置されるので、超音波ビームが仕切板で分断されパワーが分散・減衰されて、超音波式流量計の能率や精度が低下する。また、仕切板によって計測流路は高さ方向に狭い(薄い)層状に分割されるために、むしろ層状流路間での流体の流通が阻害され、また特に大流量時には渦を発生しやすくなって、各層状流路の幅方向及び高さ方向での流速分布が不均等になったり非対称になったりするおそれがある。
一方、特許文献2によれば、仕切板のビーム絞り孔で超音波ビームを絞りつつ、分割された流路毎に流速分布を均等化及び対称化できる。しかし、特許文献2において仮に、計測流路が幅方向を長辺とし高さ方向を短辺とする矩形状に開口し、短辺壁部の取付壁面に送受信振動子が取り付けられ、仕切板によって長辺となる開口幅を幅方向に分割する場合であっても、特に大流量時において、ビーム絞り孔を介して層状流路間での流体の流通が活発になり、各層状流路の幅方向及び高さ方向での流速分布が不均等になったり非対称になったりするおそれがある。
本発明の課題は、送受信振動子による高能率かつ高精度での流量計測を可能とするとともに、送受信振動子前方の助走区間を短縮して簡素に構成することのできる超音波式流量計を提供することにある。具体的には、計測用直線流路を仕切部により幅方向に分割して複数の分割流路を形成するとともに、仕切部の一部又は全体に網目状素材を用いることによって、超音波ビームが仕切部で分断されずパワーが分散・減衰されることなく、送受信振動子による高能率かつ高精度での流量計測を可能とする超音波式流量計を提供することにある。また、隣接する分割流路間での流体の流通を限定的に許容し、主として幅方向での流速分布を均等化及び/又は対称化しかつ平滑化することにより、送受信振動子前方の助走区間を短縮して簡素に構成することのできる超音波式流量計を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る超音波式流量計は、
流体を通過させるために所定の流路断面積を有する導入側流路と、その導入側流路に交差して直線状に連通形成され、流体の流量を測定するために流路の幅方向を長辺とし高さ方向を短辺とする矩形状に開口して前記導入側流路よりも小さい流路断面積を有し、その短辺壁部の取付壁面に流体の流れ方向上手側若しくは下手側に向けて超音波ビームを発振し、及び/又は流れ方向上手側若しくは下手側から到来する超音波ビームを受信する送受信振動子が取り付けられた計測用直線流路と、を含む超音波式流量計であって、
前記導入側流路の出口側末端部と前記計測用直線流路の入口側先端部との間に配置され、その計測用直線流路の長辺壁部に連なる外周側と内周側とのうち少なくとも外周側が湾曲形態に形成されて流体の流れを方向転換させるとともに、流路の開口高さが流れ方向下手側に向かうにつれて減少する方向転換部と、
前記計測用直線流路内に流れ方向に沿って配置され、その計測用直線流路の長辺となる開口幅を幅方向に分割して複数の分割流路を形成するとともに、前記超音波ビームの測線に対応させて幅方向に貫通形成された連通孔と、前記超音波ビームの通過を許容しつつ前記連通孔に重ね合わせてその連通孔の開孔面積を縮小するために網目状素材で構成された調整部とを有する1又は複数の仕切部と、を備え、
前記計測用直線流路が前記仕切部で複数の分割流路に分割形成されるとともに、前記調整部を構成する網目状素材を介して互いに隣接する分割流路間での流体の流通が限定的に許容されることによって、各分割流路における主として幅方向の流速分布が均等化及び/又は対称化されることを特徴とする。
流体を通過させるために所定の流路断面積を有する導入側流路と、その導入側流路に交差して直線状に連通形成され、流体の流量を測定するために流路の幅方向を長辺とし高さ方向を短辺とする矩形状に開口して前記導入側流路よりも小さい流路断面積を有し、その短辺壁部の取付壁面に流体の流れ方向上手側若しくは下手側に向けて超音波ビームを発振し、及び/又は流れ方向上手側若しくは下手側から到来する超音波ビームを受信する送受信振動子が取り付けられた計測用直線流路と、を含む超音波式流量計であって、
前記導入側流路の出口側末端部と前記計測用直線流路の入口側先端部との間に配置され、その計測用直線流路の長辺壁部に連なる外周側と内周側とのうち少なくとも外周側が湾曲形態に形成されて流体の流れを方向転換させるとともに、流路の開口高さが流れ方向下手側に向かうにつれて減少する方向転換部と、
前記計測用直線流路内に流れ方向に沿って配置され、その計測用直線流路の長辺となる開口幅を幅方向に分割して複数の分割流路を形成するとともに、前記超音波ビームの測線に対応させて幅方向に貫通形成された連通孔と、前記超音波ビームの通過を許容しつつ前記連通孔に重ね合わせてその連通孔の開孔面積を縮小するために網目状素材で構成された調整部とを有する1又は複数の仕切部と、を備え、
前記計測用直線流路が前記仕切部で複数の分割流路に分割形成されるとともに、前記調整部を構成する網目状素材を介して互いに隣接する分割流路間での流体の流通が限定的に許容されることによって、各分割流路における主として幅方向の流速分布が均等化及び/又は対称化されることを特徴とする。
上記超音波式流量計では、計測用直線流路(例えば直線状中間流路)を仕切部(例えば仕切壁)により幅方向に分割して複数の分割流路を形成するとともに、仕切部の連通孔に網目状素材(例えばメッシュ生地)を重ね合わせることによって、隣接する分割流路間での流体の流通(移動)が限定的に許容される。このように、超音波ビームが仕切部で分断されないため、パワーが分散・減衰されなくなり、送受信振動子による流量計測が高能率・高精度で行える。また、隣接する分割流路間での流体の流通が限定的に許容されるため、主として幅方向での流速分布を均等化及び/又は対称化しかつ平滑化することにより、送受信振動子前方の助走区間を短縮して、超音波式流量計を簡素に構成することができる。
具体的には、小流量時(低速時;層流域)には、各分割流路の幅方向において、中央位置付近に最大流速(ピーク値)が現れる扇状(又は弧状あるいは放物線状)の流速分布を呈し、大流量時(高速時;乱流域)には、各分割流路の幅方向において、平均流速が最大流速(ピーク値)とほぼ一致するバスタブ状(又はコの字状)の流速分布を呈する。また、連通孔に重ね合わせた網目状素材を介して、隣接する分割流路間での流体の流通が限定的に許容される結果、小流量時において各分割流路の幅方向の流速分布が平滑化され、大流量時と同様のバスタブ状の流速分布が現れやすくなる。さらに、連通孔に重ね合わせた網目状素材を介して、隣接する分割流路間での流体の流通が可能となる(限定的に許容される)ことによって、計測用直線流路において高さ方向での流速分布を均等化及び/又は対称化することもできる。したがって、仕切部の連通孔に網目状素材を重ね合わせる簡素な構成によって、送受信振動子前方の助走区間の短縮を図ることができる。これらによって、流体の種別や温度変化に伴って粘性が変化し、動粘性係数の変化につれて流速分布が変動しても、層流域から乱流域にわたって広範囲に高精度で流量を計測できるようになる。
このような超音波式流量計において、連通孔の開孔面積は、その連通孔を通過する超音波ビームが連通孔に平行な平面に投影されたビーム投影断面積と同等又はそれ以下とすることができる。
これによって、送信側の振動子で発振後に拡径する超音波ビームの周辺部は連通孔の周縁部で排除され、受信側の振動子では位相の異なる成分が到達しにくく同位相のビームのみを受信しやすくなるので、S/N比が向上する。なお、連通孔が円形であり、超音波ビームが円形の送受信振動子から発振される場合には、連通孔の円形状開孔面積は超音波ビーム(又は送受信振動子)の楕円状投影断面積と同等又はそれ以下となる。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る超音波式流量計は、
流体を通過させるために所定の流路断面積を有する導入側流路と、その導入側流路に交差して直線状に連通形成され、流体の流量を測定するために流路の幅方向を長辺とし高さ方向を短辺とする矩形状に開口して前記導入側流路よりも小さい流路断面積を有し、その短辺壁部の取付壁面に流体の流れ方向上手側若しくは下手側に向けて超音波ビームを発振し、及び/又は流れ方向上手側若しくは下手側から到来する超音波ビームを受信する送受信振動子が取り付けられた計測用直線流路と、を含む超音波式流量計であって、
前記導入側流路の出口側末端部と前記計測用直線流路の入口側先端部との間に配置され、その計測用直線流路の長辺壁部に連なる外周側と内周側とのうち少なくとも外周側が湾曲形態に形成されて流体の流れを方向転換させるとともに、流路の開口高さが流れ方向下手側に向かうにつれて減少する方向転換部と、
前記計測用直線流路内に流れ方向に沿って配置され、その計測用直線流路の長辺となる開口幅を幅方向に分割して複数の分割流路を形成するとともに、前記超音波ビームの通過を許容する網目状素材で構成された1又は複数の仕切部と、を備え、
前記計測用直線流路が前記仕切部で複数の分割流路に分割形成されるとともに、前記仕切部を構成する網目状素材を介して互いに隣接する分割流路間での流体の流通が限定的に許容されることによって、各分割流路における主として幅方向の流速分布が均等化及び/又は対称化されることを特徴とする。
流体を通過させるために所定の流路断面積を有する導入側流路と、その導入側流路に交差して直線状に連通形成され、流体の流量を測定するために流路の幅方向を長辺とし高さ方向を短辺とする矩形状に開口して前記導入側流路よりも小さい流路断面積を有し、その短辺壁部の取付壁面に流体の流れ方向上手側若しくは下手側に向けて超音波ビームを発振し、及び/又は流れ方向上手側若しくは下手側から到来する超音波ビームを受信する送受信振動子が取り付けられた計測用直線流路と、を含む超音波式流量計であって、
前記導入側流路の出口側末端部と前記計測用直線流路の入口側先端部との間に配置され、その計測用直線流路の長辺壁部に連なる外周側と内周側とのうち少なくとも外周側が湾曲形態に形成されて流体の流れを方向転換させるとともに、流路の開口高さが流れ方向下手側に向かうにつれて減少する方向転換部と、
前記計測用直線流路内に流れ方向に沿って配置され、その計測用直線流路の長辺となる開口幅を幅方向に分割して複数の分割流路を形成するとともに、前記超音波ビームの通過を許容する網目状素材で構成された1又は複数の仕切部と、を備え、
前記計測用直線流路が前記仕切部で複数の分割流路に分割形成されるとともに、前記仕切部を構成する網目状素材を介して互いに隣接する分割流路間での流体の流通が限定的に許容されることによって、各分割流路における主として幅方向の流速分布が均等化及び/又は対称化されることを特徴とする。
上記超音波式流量計では、計測用直線流路(例えば直線状中間流路)を仕切部(例えば仕切網)により幅方向に分割して複数の分割流路を形成するとともに、仕切部全体を網目状素材(例えばメッシュ生地)で構成することによって、隣接する分割流路間での流体の流通(移動)が限定的に許容される。このように、超音波ビームが仕切部で分断されないため、パワーが分散・減衰されなくなり、送受信振動子による流量計測が高能率・高精度で行える。また、隣接する分割流路間での流体の流通が限定的に許容されるため、主として幅方向での流速分布を均等化及び/又は対称化しかつ平滑化することにより、送受信振動子前方の助走区間を短縮して、超音波式流量計を簡素に構成することができる。
具体的には、小流量時(低速時;層流域)には、各分割流路の幅方向において、中央位置付近に最大流速(ピーク値)が現れる扇状(又は弧状あるいは放物線状)の流速分布を呈し、大流量時(高速時;乱流域)には、各分割流路の幅方向において、平均流速が最大流速(ピーク値)とほぼ一致するバスタブ状(又はコの字状)の流速分布を呈する。また、仕切部を構成する網目状素材を介して、隣接する分割流路間での流体の流通が限定的に許容される結果、小流量時において各分割流路の幅方向の流速分布が平滑化され、大流量時と同様のバスタブ状の流速分布が現れやすくなる。さらに、仕切部を構成する網目状素材を介して、隣接する分割流路間での流体の流通が可能となる(限定的に許容される)ことによって、計測用直線流路において高さ方向での流速分布を均等化及び/又は対称化することもできる。したがって、仕切部を網目状素材で構成する簡素な構成によって、送受信振動子前方の助走区間の短縮を図ることができる。これらによって、流体の種別や温度変化に伴って粘性が変化し、動粘性係数の変化につれて流速分布が変動しても、層流域から乱流域にわたって広範囲に高精度で流量を計測できるようになる。
このような超音波式流量計の仕切部を構成する網目状素材において、超音波ビームの測線に対応する部位の開孔率を他の部位の開孔率よりも大に形成することができる。
これにより、隣接する分割流路間での仕切部(網目状素材)を介しての流体の流通量(移動量)が、超音波ビームの測線に対応する部位では周辺の部位よりも多くなる。したがって、小流量時の各分割流路において幅方向の流速分布の平滑化が促進され、また、高さ方向での流速分布の均等化や対称化も促進されるので、送受信振動子前方の助走区間の一層の短縮を図ることができる。なお、「開孔率」は、網目状素材の全体表面積に占める開孔部の合計表面積の割合を表す。
これらの超音波式流量計では、仕切部は、分割された各分割流路の開口幅が互いに等しくなるように配置されていることが望ましい。
等間隔の仕切部によって計測用直線流路が幅方向に分割されるので、各分割流路での幅方向の流速分布を迅速に均等化・対称化することができる。なお、各分割流路の開口幅が等しくない場合には、例えば、仕切部を幅方向において互いに平行状に複数配置するとともに、幅方向中央位置に近い分割流路ほど開口幅を大に形成するとよい。分割流路を流れる流体の流量は、幅方向中央寄りほど多く壁際(短辺壁部側)ほど少なくなる傾向(特に小流量時で顕著)になるので、周辺部よりも中央部で分割流路の開口幅(容量)を大きくすることにより、計測用直線流路の幅方向の流速分布を平滑化することができる。
また、仕切部が幅方向において互いに平行状に複数配置される場合、網目状素材を、幅方向中央位置の近くに位置するものほど開孔率が小さくなるように形成することができる。
分割流路を流れる流体の流量は、幅方向中央寄りほど多く壁際(短辺壁部側)ほど少なくなる傾向(特に小流量時で顕著)になる。そこで、中央部よりも周辺部で網目状素材の開孔率を大きくすることにより、周辺部の網目状素材での流通量(移動量)を相対的に増加させ、各分割流路を流れる流体の流量をバランスさせて、計測用直線流路の幅方向の流速分布を平滑化することができる。なお、この場合の網目状素材は、仕切部の連通孔に重ね合わせる網目状素材と、仕切部全体を構成する網目状素材との両者を含む。
一方、仕切部が幅方向において互いに平行状に複数配置される場合、網目状素材を、幅方向中央位置の近くに位置するものほど開孔率が大きくなるように形成することもできる。
幅方向中央寄りの分割流路に最大流速(ピーク値)が現れる(特に小流量時で顕著)ので、周辺部よりも中央部で網目状素材の開孔率を大きくすることにより、平均流速が最大流速(ピーク値)と一致するように平滑化して幅方向中央寄りの分割流路における流速分布をバスタブ状とし、送受信振動子による流量計測を安定させることができる。なお、この場合の網目状素材も、仕切部の連通孔に重ね合わせる網目状素材と、仕切部全体を構成する網目状素材との両者を含む。
さらに、仕切部は幅方向に所定の厚みを有する板状に形成されるとともに、計測用直線流路の長辺壁部には仕切部の厚みに相当する溝幅を有する凹部が流れ方向に沿って互いに平行状に複数形成され、
仕切部を、長辺壁部に形成された凹部への挿入・抜き出しにより、計測用直線流路に対し幅方向の装着位置を変えて着脱可能に取り付けることができる。
仕切部を、長辺壁部に形成された凹部への挿入・抜き出しにより、計測用直線流路に対し幅方向の装着位置を変えて着脱可能に取り付けることができる。
このように、凹部への挿入・抜き出しによって仕切部を交換したり、幅方向の配置位置・取付個数等を変更したりすることが容易に行えるので、超音波式流量計の汎用性が向上する。また、分割流路個数(仕切部個数)や開口幅を変更することによって、計測用直線流路における幅方向及び高さ方向での流速分布を調節することもできる。なお、この場合の仕切部は、連通孔と調整部とを有する仕切部と、全体を網目状素材で構成する仕切部との両者を含む。
導入側流路と計測用直線流路(流量計測区間)とが直交状に配置され、計測用直線流路(流量計測区間)の開口高さ及び開口幅が流れ方向に対して一定に形成されていれば、超音波式流量計をコンパクトな箱型形状に形成できる。また、送受信振動子前方の助走区間を短縮できる。
ところで、上記「網目状素材」には、次のものを含む。
(1)ガーゼのような高分子材料(例えばポリプロピレン(PP)等の合成樹脂)製の織布;
(2)パンチングメタルのような金属(例えばステンレス)製の孔あき板;
(3)篩い布、篩い網のような高分子材料製又は金属製のメッシュ生地;
例えば、高分子材料製の織布やメッシュ生地の場合、網目状素材の骨組みをなす網部は、複数の高分子材料(例えば合成樹脂)製の単糸を束ねたりより合わせたりした糸(フィラメント又はファイバー)を横糸及び縦糸として編むことによって作られ、開孔率30〜80%程度(例えば55%)に形成される。このような柔軟性・弾力性を有する網目状素材を用いることによって、超音波ビームのうち位相の異なる成分が網目状素材で吸収され、受信側の振動子では同位相のビームのみを受信しやすくなるので、S/N比が向上する。
(1)ガーゼのような高分子材料(例えばポリプロピレン(PP)等の合成樹脂)製の織布;
(2)パンチングメタルのような金属(例えばステンレス)製の孔あき板;
(3)篩い布、篩い網のような高分子材料製又は金属製のメッシュ生地;
例えば、高分子材料製の織布やメッシュ生地の場合、網目状素材の骨組みをなす網部は、複数の高分子材料(例えば合成樹脂)製の単糸を束ねたりより合わせたりした糸(フィラメント又はファイバー)を横糸及び縦糸として編むことによって作られ、開孔率30〜80%程度(例えば55%)に形成される。このような柔軟性・弾力性を有する網目状素材を用いることによって、超音波ビームのうち位相の異なる成分が網目状素材で吸収され、受信側の振動子では同位相のビームのみを受信しやすくなるので、S/N比が向上する。
(全体構成)
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、一般住宅用ガスメータ等として用いられる超音波式流量計の一実施例の全体斜視図を示す。この超音波式流量計100(流量計)は、本体ユニット10と中間流路形成ユニット20と遮断弁30とから構成され、本体ユニット10は本体部11と蓋部17とからなる。
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、一般住宅用ガスメータ等として用いられる超音波式流量計の一実施例の全体斜視図を示す。この超音波式流量計100(流量計)は、本体ユニット10と中間流路形成ユニット20と遮断弁30とから構成され、本体ユニット10は本体部11と蓋部17とからなる。
図2は超音波流量計100の正面断面図を示し、図2のA−A断面図が図3に表わされている。図2に示すように、本体部11は全体として直方体形状を有し、その上面には、上流側のガス配管に接続される流入口12及び下流側のガス配管に接続される流出口13がそれぞれ開口している。また、その内部には、流入口12と流出口13との間にガス(流体)を通過させるための本体流路14が形成されている。本体部11の下部には、図2の背面側から手前側(嵌合方向)に向けて本体流路切除部15が形成され、この本体流路切除部15は、パッキン17a(シール材)を介し蓋部17によって外部から覆われている(図3参照)。本体部11の嵌合方向前方側(図2の手前側)の外面には、本体流路切除部15と連通する一対の窓孔16,16(図1参照)が開口している。
図3に示すように、中間流路形成ユニット20の内部には、本体部11の本体流路切除部15にガスの流れ方向と直交する方向(嵌合方向)から嵌合したときに本体流路14と接続される中間流路21が貫通形成されている。この中間流路21は、本体流路14と滑らかに連続する上下方向の入口側連結流路21b(導入側流路),出口側連結流路21c(導出側流路)と、両端で両連結流路21b,21cと連なるとともに、本体流路14とほぼ直交する形態で本体部11の下面に沿って配設される水平方向の直線状中間流路21a(計測用直線流路)とから構成されている(図2参照)。また、中間流路形成ユニット20には、本体部11に開口する一対の窓孔16,16に対応して嵌合方向の前方側に一対の突出部22,22がそれぞれ一体形成されている。
さらに、中間流路形成ユニット20の一対の突出部22,22には、直線状中間流路21aにおける超音波計測区間21a1(流量計測区間)を通過するガスの流量を測定するために、超音波センサ23の一対の送受信振動子23a,23bがそれぞれ着脱可能に取り付けられている。この直線状中間流路21aにおいて、超音波計測区間21a1の上流側(流れ方向上手側)には、送受信振動子23a,23bにて流量測定するガスの流れを整えるための助走区間21a2(図2参照)が設けられている。直線状中間流路21aの軸直交断面積(流路断面積)を本体流路14や入口側連結流路21bの軸直交断面積(流路断面積)よりも小とし(絞り)、流れ方向に対して一定の大きさに形成する。これによって、直線状中間流路21aを流れるガスの流速を速くして一定に保持し、超音波センサ23による流量(流速)の測定精度が高くなるようにしている。なお、流入口12と中間流路21との間の本体流路14には、本体流路14のガスの流れを遮断する遮断弁30が設けられている(図2参照)。
したがって、図3において、中間流路21が本体流路14と連通するように中間流路形成ユニット20を本体部11の本体流路切除部15に嵌合すると、各突出部22,22が本体部11の各窓孔16,16からそれぞれ外部に突出する。そして、各突出部22,22はパッキン16a(シール材)を介し各窓孔16,16をそれぞれ密閉する。さらに、超音波センサ23の各送受信振動子23a,23bは、各突出部22,22の収容孔22a,22bにそれぞれ外部から挿入され、取付ねじ(取付部材;図示せず)や押圧板(押圧部材;図示せず)によって着脱可能に固定されている。
図2及び図3に示すように、直線状中間流路21a(超音波計測区間21a1及び助走区間21a2)は、流路の幅方向(本体流路切除部15への嵌合方向;奥行方向)を長辺L、流路の高さ方向(上下方向)を短辺Sとする矩形状に形成されている。そして、超音波センサ23は次のような反射型V字配列に構成されている。すなわち、超音波計測区間21a1(直線状中間流路21a)の流れ方向直交断面において、嵌合方向前方側の短辺Sを形成する短辺壁部21dの取付壁面に、送受信振動子23a,23bが流れ方向に所定距離Wを隔てて取り付けられ、嵌合方向後方側の短辺Sを形成する短辺壁部の壁面を反射面21eとする。
図1に戻り、超音波センサ23の送受信振動子23a,23b(センサ素子)で得られた出力信号は、リード線25,25を介して流量演算処理回路24に送信されてガス流量が算出され、流量表示部(図示せず)等を用いて報知される。これらの送受信振動子23a,23b、流量演算処理回路24、リード線25,25、流量表示部等は流量測定部Mを構成している。リード線25,25は、窓孔16,16から外部に突出して設けられる超音波センサ23(送受信振動子23a,23b)から引き出されるので、その芯線部を通じて測定ガスが外部に漏れ出して、気密性が不十分となったり、測定精度が低下したりすることがない。このように、本体部11・蓋部17・中間流路形成ユニット20の三者の気密性が確保され、リード線25,25が流路外に位置するので、漏れ出したガスに電気部品の火花が引火して火災が発生することもない。なお、入口側連結流路21bと直線状中間流路21aとの間には、流路内での測定ガス流の乱れを抑え速度分布を均一化するための整流素子(整流部材)は設けられていない(図2,図3参照)。
(超音波センサの配置変形例)
以上の全体構成においては、超音波センサ(送受信部)の配置と超音波ビームの通る径路(測線という)として反射型V字配列を採用した場合について説明した。反射型V字配列では、一対の送受信部を流れ方向に沿って同じ側に集中配置できるので、送受信部の着脱を同じ方向から行える利点がある。超音波流量計における超音波センサ(送受信部)の測線方式には、反射型V字配列の他にも多くの種類が知られている。他の測線方式に対する本発明の適用例について以下に説明する。
以上の全体構成においては、超音波センサ(送受信部)の配置と超音波ビームの通る径路(測線という)として反射型V字配列を採用した場合について説明した。反射型V字配列では、一対の送受信部を流れ方向に沿って同じ側に集中配置できるので、送受信部の着脱を同じ方向から行える利点がある。超音波流量計における超音波センサ(送受信部)の測線方式には、反射型V字配列の他にも多くの種類が知られている。他の測線方式に対する本発明の適用例について以下に説明する。
(1)透過型Z配列(図4(a))
一方の送受信部123aから発せられた超音波を流れ方向に沿って所定距離離間して配置された他方の送受信部123bで受信する方式である。この方式では、一方の送受信部123aと他方の送受信部123bとは流れ方向の両側に分離して配置される。
一方の送受信部123aから発せられた超音波を流れ方向に沿って所定距離離間して配置された他方の送受信部123bで受信する方式である。この方式では、一方の送受信部123aと他方の送受信部123bとは流れ方向の両側に分離して配置される。
(2)透過型V字配列(図4(b))
1個の送信部223aから発せられた超音波を流れ方向に沿って所定距離離間して配置された一対の受信部223b,223bで受信する方式である。この方式では、送信部223aと受信部223b,223bとは流れ方向の両側に分離して配置される。
1個の送信部223aから発せられた超音波を流れ方向に沿って所定距離離間して配置された一対の受信部223b,223bで受信する方式である。この方式では、送信部223aと受信部223b,223bとは流れ方向の両側に分離して配置される。
(3)交差型X配列(図4(c))
流れ方向に沿って所定距離離間して配置された一対の送信部323a,323aから発せられた超音波を流れ方向に沿って所定距離離間して配置された一対の受信部323b,323bで受信する方式である。この方式は上記した図4(b)の方式において、送信部を1個から一対に増設したものに相当する。
流れ方向に沿って所定距離離間して配置された一対の送信部323a,323aから発せられた超音波を流れ方向に沿って所定距離離間して配置された一対の受信部323b,323bで受信する方式である。この方式は上記した図4(b)の方式において、送信部を1個から一対に増設したものに相当する。
本発明の流量計では、いずれの超音波センサの配置方式(測線方式)を採用しても等価であるから、以下の実施例においては、透過型Z配列を用いて説明する。
なお、以上の全体構成及び超音波センサの配置変形例においては、本体ユニット10が、本体流路14を内部に有する本体部11と、本体部11を外部から覆う蓋部17とから構成される場合についてのみ説明したが、本体ユニット10は次のような構成であってもよい。すなわち、本体ユニットは半割り状の本体流路を各々有する第一本体部と第二本体部とを合掌構成してもよい。ただし、この場合には窓孔は第一本体部と第二本体部とのうち少なくともいずれか一方に設けられ、蓋部は設けても設けなくてもよい。
(実施例1)
次に、図5は図2における中間流路の流路構成を示す斜視図及び正面図である。図5に示す中間流路21において、ほぼ直交状に配置される入口側連結流路21b(本体流路14)と直線状中間流路21aとの間には、方向転換部21gが接続形成されている。方向転換部21gは、ほぼ下向きに配置された入口側連結流路21bの出口側末端部に続いて、ガスの流れを約90°方向転換させるように、外周側と内周側とがともに湾曲形態に形成されている。この方向転換部21gは、流路の開口高さが流れ方向下手側に向かうにつれて徐々に減少し、流路の外周側及び内周側で直線状中間流路21a(助走区間21a2)の長辺Lを形成する長辺壁部21fに連なっている。なお、直線状中間流路21aでの高さ方向の中央位置O1は、超音波センサ23の送受信振動子123a,123bの測線位置と一致している。
次に、図5は図2における中間流路の流路構成を示す斜視図及び正面図である。図5に示す中間流路21において、ほぼ直交状に配置される入口側連結流路21b(本体流路14)と直線状中間流路21aとの間には、方向転換部21gが接続形成されている。方向転換部21gは、ほぼ下向きに配置された入口側連結流路21bの出口側末端部に続いて、ガスの流れを約90°方向転換させるように、外周側と内周側とがともに湾曲形態に形成されている。この方向転換部21gは、流路の開口高さが流れ方向下手側に向かうにつれて徐々に減少し、流路の外周側及び内周側で直線状中間流路21a(助走区間21a2)の長辺Lを形成する長辺壁部21fに連なっている。なお、直線状中間流路21aでの高さ方向の中央位置O1は、超音波センサ23の送受信振動子123a,123bの測線位置と一致している。
図6は直線状中間流路の第1実施例を一部破断して示す斜視図、図7はその平面断面図及び側面断面図である。図6及び図7に示すように、直線状中間流路21a内には複数(例えば2枚)の板状の仕切壁40(仕切部)が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば3層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切壁40には、超音波ビームの測線に対応させて1個の連通孔41(例えば円形状)が幅方向に貫通形成され、各連通孔41には、網目状素材で構成された薄板状又はシート状の調整網42(調整部)が重ね合わせてある。
連通孔41の円形状の開孔面積A1は、送受信振動子123a,123bの円形状の送受信面から送信され連通孔41を通過する超音波ビームが連通孔41に平行な平面に投影された楕円状のビーム投影断面積A2よりもやや小に設定されている。これによって、例えば送受信振動子123aで送信された超音波ビームが発振後に拡径しても、超音波ビームの周辺部は連通孔41の周縁部で排除される。したがって、送受信振動子123bに到達する超音波ビームには位相の異なる成分が混入しにくくなり、同位相のビームのみを受信しやすくなるので、S/N比が向上する。
調整網42は、超音波ビームの通過を許容し、また隣接する分割流路21a’間でのガスの流通を限定的に許容しつつ連通孔41の開孔面積を縮小するために、柔軟性・弾力性を有する高分子材料製のメッシュ生地M(網目状素材)で構成されている。
具体的には、図8に示すように、細い(例えば数十μm)高分子材料(例えばポリプロピレン(PP)等の合成樹脂)製の単糸を複数本(例えば3本)束ねた長繊維糸y(フィラメント)を横糸及び縦糸として編むことによって、多数の開孔部h(空間)を含むメッシュ生地Mの網部m(骨組み)が形成される。メッシュ生地Mの全体表面積に占める開孔部hの合計表面積の割合で表わされる開孔率は、30〜80%程度(例えば55%)のものが使用される。このように、柔軟性・弾力性を有するメッシュ生地Mを調整網42に用いることによって、超音波ビームのうち位相の異なる成分がメッシュ生地Mの網部mで吸収され、受信側となる送受信振動子123a,123bでは同位相のビームのみを受信しやすくなるので、S/N比が向上する。また、メッシュ生地Mの開孔率を選択することにより、連通孔41を介して隣接する分割流路21a’間で流通(移動)するガスの量を調整網42で制限(限定的に許容)することができる。
このように、直線状中間流路21aが2枚の仕切壁40で3層の分割流路21a’に分割形成され、調整網42を構成するメッシュ生地Mを介して互いに隣接する分割流路21a’間でのガスの流通が限定的に許容される。これによって、各分割流路21a’における主として幅方向の流速分布(副次的に高さ方向の流速分布)が均等化及び対称化される。
具体的には、小流量時(低速時;層流域)には、図9(a)に示すように、助走区間21a2では、各分割流路21a’の幅方向において、中央位置付近に最大流速(ピーク値)が現れる扇状(又は弧状あるいは放物線状)の流速分布を呈する。ただし、超音波計測区間21a1では、連通孔41に重ね合わせた調整網42(メッシュ生地M)を介して、隣接する分割流路21a’間でのガスの流通が限定的に許容される結果、各分割流路21a’の幅方向の流速分布が平滑化され、大流量時と同様のバスタブ状の流速分布(図9(b)参照)が現れやすくなる。
一方、大流量時(高速時;乱流域)には、図9(b)に示すように、助走区間21a2では、各分割流路21a’の幅方向において、平均流速が最大流速(ピーク値)とほぼ一致するバスタブ状(又はコの字状)の流速分布を呈する。そして、超音波計測区間21a1では、連通孔41に重ね合わせた調整網42(メッシュ生地M)を介して、隣接する分割流路21a’間でのガスの流通が限定的に許容される結果、各分割流路21a’の平均流速(≒最大流速)が平均化される。
なお、連通孔41に重ね合わせた調整網42(メッシュ生地M)を介して、隣接する分割流路21a’間でのガスの流通が可能となる(限定的に許容される)ことによって、直線状中間流路21aにおいて高さ方向での流速分布も副次的に均等化及び対称化される。したがって、仕切壁40の連通孔41に調整網42(メッシュ生地M)を重ね合わせる簡素な構成によって、送受信振動子123a,123b前方の助走区間21a2の短縮を図ることができる。
このように、超音波ビームが仕切壁40で分断されないため、パワーが分散・減衰されなくなり、送受信振動子123a,123bによる流量計測が高能率・高精度で行える。また、隣接する分割流路21a’間でのガスの流通が限定的に許容されるため、主として幅方向での流速分布を均等化及び対称化しかつ平滑化することにより、送受信振動子123a,123b前方の助走区間21a2を短縮して、超音波式流量計100を簡素に構成することができる。さらに、ガスの種別や温度変化に伴って粘性が変化し、動粘性係数の変化につれて流速分布が変動しても、層流域から乱流域にわたって広範囲に高精度で流量を計測できるようになる。
(実施例2)
図10は直線状中間流路の第2実施例を示す平面断面図及び側面断面図である。図10に示すように、直線状中間流路21a(計測用直線流路)内には複数(例えば3枚)の板状の仕切壁40(仕切部)が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば4層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切壁40には、超音波ビームの測線に対応させて1個の連通孔41(例えば円形状)が幅方向に貫通形成され、各連通孔41には、メッシュ生地M(網目状素材;図8参照)で構成された薄板状又はシート状の調整網42C,42S(調整部)が重ね合わせてある。
図10は直線状中間流路の第2実施例を示す平面断面図及び側面断面図である。図10に示すように、直線状中間流路21a(計測用直線流路)内には複数(例えば3枚)の板状の仕切壁40(仕切部)が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば4層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切壁40には、超音波ビームの測線に対応させて1個の連通孔41(例えば円形状)が幅方向に貫通形成され、各連通孔41には、メッシュ生地M(網目状素材;図8参照)で構成された薄板状又はシート状の調整網42C,42S(調整部)が重ね合わせてある。
これらの調整網42C,42Sにおいて、幅方向中央側に位置する第一調整網42Cを構成するメッシュ生地Mの開孔率(例えば40%)は、幅方向周辺側に位置する第二調整網42Sを構成するメッシュ生地Mの開孔率(例えば60%)よりも小さくなるように形成されている。このように、第一調整網42Cよりも第二調整網42Sの開孔率を大きくすることにより、第二調整網42Sでの流通量(移動量)を相対的に増加させ、各分割流路21a’を流れるガスの流量をバランスさせて、直線状中間流路21aの幅方向の流速分布を平滑化することができる。
(実施例3)
図11は直線状中間流路の第3実施例を一部破断して示す斜視図、図12はその平面断面図及び側面断面図である。図11及び図12に示すように、直線状中間流路21a(計測用直線流路)内には複数(例えば2枚)の板状の仕切網140(仕切部)が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば3層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切網140は、超音波ビームの通過を許容し、また隣接する分割流路21a’間でのガスの流通を限定的に許容するメッシュ生地M(網目状素材;図8参照)で構成されている。
図11は直線状中間流路の第3実施例を一部破断して示す斜視図、図12はその平面断面図及び側面断面図である。図11及び図12に示すように、直線状中間流路21a(計測用直線流路)内には複数(例えば2枚)の板状の仕切網140(仕切部)が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば3層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切網140は、超音波ビームの通過を許容し、また隣接する分割流路21a’間でのガスの流通を限定的に許容するメッシュ生地M(網目状素材;図8参照)で構成されている。
このように、直線状中間流路21aが2枚の仕切網140で3層の分割流路21a’に分割形成され、仕切網140を構成するメッシュ生地Mを介して互いに隣接する分割流路21a’間でのガスの流通が限定的に許容される。これによって、各分割流路21a’における主として幅方向の流速分布(副次的に高さ方向の流速分布)が均等化及び対称化される(図9(a),(b)参照)。
なお、仕切網140を構成するメッシュ生地Mを介して、隣接する分割流路21a’間でのガスの流通が可能となる(限定的に許容される)ことによって、直線状中間流路21aにおいて高さ方向での流速分布も副次的に均等化及び対称化される。したがって、仕切網140をメッシュ生地Mで構成する簡素な構成によって、送受信振動子123a,123b前方の助走区間21a2の短縮を図ることができる。
このように、超音波ビームが仕切網140で分断されないため、パワーが分散・減衰されなくなり、送受信振動子123a,123bによる流量計測が高能率・高精度で行える。また、隣接する分割流路21a’間でのガスの流通が限定的に許容されるため、主として幅方向での流速分布を均等化及び対称化しかつ平滑化することにより、送受信振動子123a,123b前方の助走区間21a2を短縮して、超音波式流量計100を簡素に構成することができる。さらに、ガスの種別や温度変化に伴って粘性が変化し、動粘性係数の変化につれて流速分布が変動しても、層流域から乱流域にわたって広範囲に高精度で流量を計測できるようになる。
(実施例4)
図13は直線状中間流路の第4実施例を一部破断して示す斜視図、図14はその平面断面図及び側面断面図である。図13及び図14に示すように、直線状中間流路21a(計測用直線流路)内には複数(例えば4枚)の板状の仕切網140C,140S(仕切部)が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば5層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切網140C,140Sは、超音波ビームの通過を許容し、また隣接する分割流路21a’間でのガスの流通を限定的に許容するメッシュ生地M(網目状素材;図8参照)で構成されている。
図13は直線状中間流路の第4実施例を一部破断して示す斜視図、図14はその平面断面図及び側面断面図である。図13及び図14に示すように、直線状中間流路21a(計測用直線流路)内には複数(例えば4枚)の板状の仕切網140C,140S(仕切部)が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば5層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切網140C,140Sは、超音波ビームの通過を許容し、また隣接する分割流路21a’間でのガスの流通を限定的に許容するメッシュ生地M(網目状素材;図8参照)で構成されている。
これらの仕切網140C,140Sにおいて、幅方向中央側に位置する第一仕切網140Cを構成するメッシュ生地Mの開孔率(例えば40%)は、幅方向周辺側に位置する第二仕切網140Sを構成するメッシュ生地Mの開孔率(例えば60%)よりも小さくなるように形成されている。このように、第一仕切網140Cよりも第二仕切網140Sの開孔率を大きくすることにより、第二仕切網140Sでの流通量(移動量)を相対的に増加させ、各分割流路21a’を流れるガスの流量をバランスさせて、直線状中間流路21aの幅方向の流速分布を平滑化することができる。
(実施例5)
図15は直線状中間流路の第5実施例を一部破断して示す斜視図、図16はその平面断面図及び側面断面図である。図15及び図16に示すように、直線状中間流路21a(計測用直線流路)内には複数(例えば4枚)の板状の仕切網140C,140S(仕切部)が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば5層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切網140C,140Sは、超音波ビームの通過を許容し、また隣接する分割流路21a’間でのガスの流通を限定的に許容するメッシュ生地M(網目状素材;図8参照)で構成されている。
図15は直線状中間流路の第5実施例を一部破断して示す斜視図、図16はその平面断面図及び側面断面図である。図15及び図16に示すように、直線状中間流路21a(計測用直線流路)内には複数(例えば4枚)の板状の仕切網140C,140S(仕切部)が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば5層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切網140C,140Sは、超音波ビームの通過を許容し、また隣接する分割流路21a’間でのガスの流通を限定的に許容するメッシュ生地M(網目状素材;図8参照)で構成されている。
これらの仕切網140C,140Sにおいて、幅方向中央側に位置する第一仕切網140Cを構成するメッシュ生地Mの開孔率(例えば60%)は、幅方向周辺側に位置する第二仕切網140Sを構成するメッシュ生地Mの開孔率(例えば40%)よりも大きくなるように形成されている。このように、第二仕切網140Sよりも第一仕切網140Cの開孔率を大きくすることにより、平均流速が最大流速(ピーク値)と一致するように平滑化して幅方向中央寄りの分割流路21a’における流速分布をバスタブ状(図9参照)とし、送受信振動子123a,123bによる流量計測を安定させることができる。
(実施例6)
図17は直線状中間流路の第6実施例を示す平面断面図及び側面断面図である。図17に示すように、直線状中間流路21a(計測用直線流路)内には複数(例えば4枚)の板状の仕切網140C,140S(仕切部)が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば5層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切網140C,140Sは、超音波ビームの通過を許容し、また隣接する分割流路21a’間でのガスの流通を限定的に許容するメッシュ生地M(網目状素材)で構成されている。
図17は直線状中間流路の第6実施例を示す平面断面図及び側面断面図である。図17に示すように、直線状中間流路21a(計測用直線流路)内には複数(例えば4枚)の板状の仕切網140C,140S(仕切部)が流れ方向に沿って配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば5層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。各仕切網140C,140Sは、超音波ビームの通過を許容し、また隣接する分割流路21a’間でのガスの流通を限定的に許容するメッシュ生地M(網目状素材)で構成されている。
具体的には図18に示すように、第一仕切網140Cのうち、超音波ビームの測線に対応する第一ビーム通過部140C’の開孔率(例えば50%)は、他の部位の開孔率(例えば40%)よりも大きく形成されている。同様に、第二仕切網140Sのうち、超音波ビームの測線に対応する第二ビーム通過部140S’の開孔率(例えば70%)は、他の部位の開孔率(例えば60%)よりも大きく形成されている。また、これらの仕切網140C,140Sにおいて、幅方向中央側に位置する第一仕切網140Cを構成するメッシュ生地Mの開孔率(ここでは40%)は、幅方向周辺側に位置する第二仕切網140Sを構成するメッシュ生地Mの開孔率(ここでは60%)よりも小さくなるように形成されている。すなわち、第一仕切網140Cの開孔率(40%)<第一ビーム通過部140C’の開孔率(50%)<第二仕切網140Sの開孔率(60%)<第二ビーム通過部140S’の開孔率(70%)の関係を有する。
これにより、ビーム通過部140C’,140S’でのガスの流通量(移動量)は、仕切網140C,140Sの他の部位よりも多くなる。したがって、小流量時の各分割流路21a’において幅方向の流速分布の平滑化が促進され、また、高さ方向での流速分布の均等化や対称化も促進されるので、送受信振動子123a,123b前方の助走区間21a2の一層の短縮を図ることができる。さらに、第一仕切網140Cよりも第二仕切網140Sの開孔率を大きくすることにより、第二仕切網140Sでの流通量(移動量)を相対的に増加させ、各分割流路21a’を流れるガスの流量をバランスさせて、直線状中間流路21aの幅方向の流速分布を平滑化することができる。
(実施例7)
図19は直線状中間流路の第7実施例を示す平面断面図及び側面断面図である。図19に示すように、直線状中間流路21a(計測用直線流路)の両長辺壁部21f,21fの内面(壁面)には、板状の仕切壁40(仕切部)の厚みに相当する溝幅を有する複数(例えば5段)の凹状のレール21f’(凹部)が、流れ方向に沿って互いに平行状に並設されている。そして、計5段のうち幅方向両端部から各々2段目のレール21f’には、仕切壁40がそれぞれ流れ方向に沿って挿入・配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば3層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。なお、仕切壁40は各々のレール21f’に対して着脱可能に取り付けられているので、仕切壁40を残り3段のレール21f’にも装着したり、幅方向の装着位置を変えて装着したり、異なる仕様のものと交換したりすることができる。
図19は直線状中間流路の第7実施例を示す平面断面図及び側面断面図である。図19に示すように、直線状中間流路21a(計測用直線流路)の両長辺壁部21f,21fの内面(壁面)には、板状の仕切壁40(仕切部)の厚みに相当する溝幅を有する複数(例えば5段)の凹状のレール21f’(凹部)が、流れ方向に沿って互いに平行状に並設されている。そして、計5段のうち幅方向両端部から各々2段目のレール21f’には、仕切壁40がそれぞれ流れ方向に沿って挿入・配置され、直線状中間流路21aの長辺Lとなる開口幅Wを幅方向に分割して複数(例えば3層)の等しい開口幅W’の分割流路21a’を形成している。なお、仕切壁40は各々のレール21f’に対して着脱可能に取り付けられているので、仕切壁40を残り3段のレール21f’にも装着したり、幅方向の装着位置を変えて装着したり、異なる仕様のものと交換したりすることができる。
このように、レール21f’への挿入・抜き出しによって仕切壁40を交換したり、幅方向の配置位置・取付個数等を変更したりすることが容易に行えるので、超音波式流量計100の汎用性が向上する。また、分割流路21a’の個数(仕切壁40の個数)や開口幅W’を変更することによって、直線状中間流路21aにおける幅方向及び高さ方向での流速分布を調節することもできる。なお、レール21f’には、仕切壁40の代わりに仕切網140,140C,140S(実施例3〜6参照)を装着してもよい。
なお、実施例2〜実施例7において、実施例1(図6〜図9)と機能が共通する部分には同一符号を付すことによって説明を省略したものがある。また、各実施例に記載した各々の構成は、実施例3と実施例4の組み合わせを除き、相互に組み合わせて実施することができる。
21 中間流路
21a 直線状中間流路(計測用直線流路)
21a’ 分割流路
21a1 超音波計測区間(流量計測区間)
21a2 助走区間
21b 入口側連結流路(導入側流路)
21c 出口側連結流路(導出側流路)
21d 短辺壁部
21f 長辺壁部
21f’ レール(凹部)
21g 方向転換部
23 超音波センサ
40 仕切壁(仕切部)
41 連通孔
42 調整網(調整部)
42C 第一調整網(調整部)
42S 第二調整網(調整部)
100 超音波式流量計(流量計)
123a,123b 送受信振動子(センサ素子)
140 仕切網(仕切部)
140C 第一仕切網(仕切部)
140C’ 第一ビーム通過部
140S 第二仕切網(仕切部)
140S’ 第二ビーム通過部
M メッシュ生地(網目状素材)
m 網部
h 開孔部
y 長繊維糸(フィラメント)
L 長辺
S 短辺
H 開口高さ
W 開口幅
W’ 分割流路の開口幅
O1 直線状中間流路での高さ方向の中央位置
21a 直線状中間流路(計測用直線流路)
21a’ 分割流路
21a1 超音波計測区間(流量計測区間)
21a2 助走区間
21b 入口側連結流路(導入側流路)
21c 出口側連結流路(導出側流路)
21d 短辺壁部
21f 長辺壁部
21f’ レール(凹部)
21g 方向転換部
23 超音波センサ
40 仕切壁(仕切部)
41 連通孔
42 調整網(調整部)
42C 第一調整網(調整部)
42S 第二調整網(調整部)
100 超音波式流量計(流量計)
123a,123b 送受信振動子(センサ素子)
140 仕切網(仕切部)
140C 第一仕切網(仕切部)
140C’ 第一ビーム通過部
140S 第二仕切網(仕切部)
140S’ 第二ビーム通過部
M メッシュ生地(網目状素材)
m 網部
h 開孔部
y 長繊維糸(フィラメント)
L 長辺
S 短辺
H 開口高さ
W 開口幅
W’ 分割流路の開口幅
O1 直線状中間流路での高さ方向の中央位置
Claims (9)
- 流体を通過させるために所定の流路断面積を有する導入側流路と、その導入側流路に交差して直線状に連通形成され、流体の流量を測定するために流路の幅方向を長辺とし高さ方向を短辺とする矩形状に開口して前記導入側流路よりも小さい流路断面積を有し、その短辺壁部の取付壁面に流体の流れ方向上手側若しくは下手側に向けて超音波ビームを発振し、及び/又は流れ方向上手側若しくは下手側から到来する超音波ビームを受信する送受信振動子が取り付けられた計測用直線流路と、を含む超音波式流量計であって、
前記導入側流路の出口側末端部と前記計測用直線流路の入口側先端部との間に配置され、その計測用直線流路の長辺壁部に連なる外周側と内周側とのうち少なくとも外周側が湾曲形態に形成されて流体の流れを方向転換させるとともに、流路の開口高さが流れ方向下手側に向かうにつれて減少する方向転換部と、
前記計測用直線流路内に流れ方向に沿って配置され、その計測用直線流路の長辺となる開口幅を幅方向に分割して複数の分割流路を形成するとともに、前記超音波ビームの測線に対応させて幅方向に貫通形成された連通孔と、前記超音波ビームの通過を許容しつつ前記連通孔に重ね合わせてその連通孔の開孔面積を縮小するために網目状素材で構成された調整部とを有する1又は複数の仕切部と、を備え、
前記計測用直線流路が前記仕切部で複数の分割流路に分割形成されるとともに、前記調整部を構成する網目状素材を介して互いに隣接する分割流路間での流体の流通が限定的に許容されることによって、各分割流路における主として幅方向の流速分布が均等化及び/又は対称化されることを特徴とする超音波式流量計。 - 前記連通孔の開孔面積は、その連通孔を通過する前記超音波ビームが当該連通孔に平行な平面に投影されたビーム投影断面積と同等又はそれ以下である請求項1に記載の超音波式流量計。
- 流体を通過させるために所定の流路断面積を有する導入側流路と、その導入側流路に交差して直線状に連通形成され、流体の流量を測定するために流路の幅方向を長辺とし高さ方向を短辺とする矩形状に開口して前記導入側流路よりも小さい流路断面積を有し、その短辺壁部の取付壁面に流体の流れ方向上手側若しくは下手側に向けて超音波ビームを発振し、及び/又は流れ方向上手側若しくは下手側から到来する超音波ビームを受信する送受信振動子が取り付けられた計測用直線流路と、を含む超音波式流量計であって、
前記導入側流路の出口側末端部と前記計測用直線流路の入口側先端部との間に配置され、その計測用直線流路の長辺壁部に連なる外周側と内周側とのうち少なくとも外周側が湾曲形態に形成されて流体の流れを方向転換させるとともに、流路の開口高さが流れ方向下手側に向かうにつれて減少する方向転換部と、
前記計測用直線流路内に流れ方向に沿って配置され、その計測用直線流路の長辺となる開口幅を幅方向に分割して複数の分割流路を形成するとともに、前記超音波ビームの通過を許容する網目状素材で構成された1又は複数の仕切部と、を備え、
前記計測用直線流路が前記仕切部で複数の分割流路に分割形成されるとともに、前記仕切部を構成する網目状素材を介して互いに隣接する分割流路間での流体の流通が限定的に許容されることによって、各分割流路における主として幅方向の流速分布が均等化及び/又は対称化されることを特徴とする超音波式流量計。 - 前記仕切部を構成する網目状素材は、前記超音波ビームの測線に対応する部位の開孔率が他の部位の開孔率よりも大に形成されている請求項3に記載の超音波式流量計。
- 前記仕切部は、分割された各分割流路の開口幅が互いに等しくなるように配置されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の超音波式流量計。
- 前記仕切部は幅方向において互いに平行状に複数配置されるとともに、
前記網目状素材は、幅方向中央位置の近くに位置するものほど開孔率が小さくなるように形成されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の超音波式流量計。 - 前記仕切部は幅方向において互いに平行状に複数配置されるとともに、
前記網目状素材は、幅方向中央位置の近くに位置するものほど開孔率が大きくなるように形成されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の超音波式流量計。 - 前記仕切部は幅方向に所定の厚みを有する板状に形成されるとともに、前記計測用直線流路の長辺壁部には前記仕切部の厚みに相当する溝幅を有する凹部が流れ方向に沿って互いに平行状に複数形成され、
前記仕切部は、前記長辺壁部に形成された凹部への挿入・抜き出しにより、前記計測用直線流路に対し幅方向の装着位置を変えて着脱可能に取り付けられている請求項6又は7に記載の超音波式流量計。 - 前記導入側流路と計測用直線流路とが直交状に配置され、
前記計測用直線流路の開口高さ及び開口幅が流れ方向に対して一定に形成されている請求項1ないし8のいずれか1項に記載の超音波式流量計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008126043A JP2009276131A (ja) | 2008-05-13 | 2008-05-13 | 超音波式流量計 |
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JP2008126043A JP2009276131A (ja) | 2008-05-13 | 2008-05-13 | 超音波式流量計 |
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ID=41441711
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8701501B2 (en) | 2008-12-18 | 2014-04-22 | Panasonic Corporation | Ultrasonic flowmeter |
-
2008
- 2008-05-13 JP JP2008126043A patent/JP2009276131A/ja active Pending
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