JP2009275195A - ナノインプリント用組成物、パターン形成方法、エッチングレジストおよび永久膜 - Google Patents

ナノインプリント用組成物、パターン形成方法、エッチングレジストおよび永久膜 Download PDF

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Abstract

【課題】基材密着性、モールド剥離性およびエッチング耐性に優れるナノインプリント用組成物を提供する。
【解決手段】シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂を含むことを特徴とするナノインプリント用組成物において、該繰り返し単位(a)がビニル芳香族繰り返し単位および/または(メタ)アクリル繰り返し単位であることを特徴とするナノインプリント用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ナノインプリント用組成物およびそれを用いたパターン形成方法、エッチングレジストおよび永久膜に関する。より詳しくは、半導体集積回路、フラットスクリーン、マイクロ電気機械システム(MEMS)、センサ素子、光ディスク、高密度メモリーディスク等の磁気記録媒体、回折格子やレリーフホログラム等の光学部品、ナノデバイス、光学デバイス、フラットパネルディスプレイ製作のための光学フィルムや偏光素子、液晶ディスプレイの薄膜トランジタ、有機トランジスタ、カラーフィルタ、オーバーコート層、柱材、液晶配向用のリブ材、マイクロレンズアレイ、免疫分析チップ、DNA分離チップ、マイクロリアクター、ナノバイオデバイス、光導波路、光学フィルター、フォトニック液晶等の作製に用いられる微細パターン形成のためのインプリント用組成物に関する。
ナノインプリント法は、光ディスク製作ではよく知られているエンボス技術を発展させ、凹凸のパターンを形成した金型原器(一般的にモールド、スタンパ、テンプレートと呼ばれる)を、レジストにプレスして力学的に変形させて微細パターンを精密に転写する技術である。モールドを一度作製すれば、ナノ構造等の微細構造が簡単に繰り返して成型できるため経済的であるとともに、有害な廃棄・排出物が少ないナノ加工技術であるため、近年、さまざまな分野への応用が期待されている。
ナノインプリント法には、被加工材料として熱可塑性樹脂を用いる熱ナノインプリント法(例えば、非特許文献1参照)と、光硬化性組成物を用いる光ナノインプリント法(例えば、非特許文献2参照)の2通りの技術が提案されている。熱ナノインプリント法の場合、ガラス転移温度以上に加熱した高分子樹脂にモールドをプレスし、冷却後にモールドを離型することで微細構造を基板上の樹脂に転写するものである。この方法は多様な樹脂材料やガラス材料にも応用可能であるため、様々な方面への応用が期待されている。例えば、特許文献1および2には、熱可塑性樹脂を用いて、ナノパターンを安価に形成するナノインプリントの方法が開示されている。
一方、透明モールドや透明基材を通して光を照射し、光ナノインプリント用硬化性組成物を光硬化させる光ナノインプリント方では、モールドのプレス時に転写される材料を加熱する必要がなく室温でのインプリントが可能になる。
このようなナノインプリント法においては、以下のような応用技術が提案されている。
第一の技術としては、成型した形状(パターン)そのものが機能を持ち、様々なナノテクノロジーの要素部品、あるいは構造部材として応用できる場合である。例としては、各種のマイクロ・ナノ光学要素や高密度の記録媒体、光学フィルム、フラットパネルディスプレイにおける構造部材などが挙げられる。第二の技術は、マイクロ構造とナノ構造との同時一体成型や、簡単な層間位置合わせにより積層構造を構築し、これをμ−TAS(Micro−Total Analysis System)やバイオチップの作製に応用しようとするものである。第3の技術としては、形成されたパターンをマスクとし、エッチング等の方法により基板を加工する用途に利用されるものである。かかる技術では高精度な位置合わせと高集積化とにより、従来のリソグラフィ技術に代わって高密度半導体集積回路の作製や、液晶ディスプレイのトランジスタへの作製、パターンドメディアと呼ばれる次世代ハードディスクの磁性体加工等に応用できる。前記の技術を始め、これらの応用に関するナノインプリント法の実用化への取り組みが近年活発化している。
ナノインプリント法のより具体的な応用例として、まず、高密度半導体集積回路作製への応用例を説明する。近年、半導体集積回路は微細化、集積化が進んでおり、その微細加工を実現するためのパターン転写技術としてフォトリソグラフィ装置の高精度化が進められてきた。しかし、さらなる微細化要求に対して、微細パターン解像性、装置コスト、スループットの3つを同時に満たすのが困難となってきていた。これに対し、微細なパターン形成を低コストで行うための技術として光ナノインプリント法が提案された。例えば、下記特許文献1および3にはシリコンウエハをスタンパとして用い、25nm以下の微細構造を転写により形成するナノインプリント技術が開示されている。しかし、さらに近年では、本用途においては数十nmレベルのパターン形成性と基板加工時にマスク(エッチングレジスト)として機能するための高いエッチング耐性とが要求されるようになってきている。
次に、ナノインプリント法の次世代ハードディスクドライブ(HDD)作製への応用例を説明する。HDDは、ヘッドの高性能化とメディアの高性能化とを両輪とし、大容量化と小型化との歴史を歩んできた。HDDは、メディア高性能化という観点においては、面記録密度を高めることで大容量化を達成してきている。しかしながら記録密度を高める際には、磁気ヘッド側面からの、いわゆる磁界広がりが問題となる。磁界広がりはヘッドを小さくしてもある値以下には小さくならないため、結果としてサイドライトと呼ばれる現象が発生してしまう。サイドライトが発生すると、記録時に隣接トラックへの書き込み生じ、既に記録したデータを消してしまう。また、磁界広がりによって、再生時には隣接トラックからの余分な信号を読みこんでしまうなどの現象が発生する。このような問題に対し、トラック間を非磁性材料で充填し、物理的、磁気的に分離することで解決するディスクリートトラックメディアやビットパターンドメディアといった技術が提案されている。近年では、これらのディスクリートトラックメディアやビットパターンドメディア作製において磁性体あるいは非磁性体パターンを形成する方法としてナノインプリント法を応用することが提案されてきている。近年では、本用途においても数十nmレベルのパターン形成性が要求されており、基板加工時にマスク(エッチングレジスト)として機能するための高いエッチング耐性が要求されてきている。
次に、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)などのフラットディスプレイへのナノインプリント法の応用例について説明する。LCD基板やPDP基板の大型化や高精細化の動向に伴い、薄膜トランジスタ(TFT)や電極板の製造時に使用する従来のフォトリソグラフィ法に代わる安価なリソグラフィとしてナノインプリント法が、近年注目されている。そのため、従来のフォトリソグラフィ法で用いられるエッチングフォトレジストに代わる構造部材用のレジストの開発が必要になってきている。また、LCDなどの構造部材として、下記特許文献4および5に記載される透明保護膜材料や、あるいは下記特許文献5に記載されるスペーサなどに対するナノインプリント法の応用も検討され始めている。このような構造部材用のレジストは、前記エッチングフォトレジストとは異なり、最終的にディスプレイ内に残るため、“永久レジスト”、あるいは“永久膜”と称されることがある。また、液晶ディスプレイにおけるセルギャップを規定するスペーサも永久膜の一種であり、従来のフォトリソグラフィにおいては、樹脂、光重合性モノマーおよび開始剤からなる光硬化性組成物が一般的に広く用いられてきた(例えば、特許文献6参照)。スペーサは、一般には、カラーフィルタ基板上に、カラーフィルタ形成後、もしくは、前記カラーフィルタ用保護膜形成後、光硬化性組成物を塗布し、フォオトリソグラフィにより10μm〜20μm程度の大きさのパターンを形成し、さらにポストベイクにより加熱硬化して形成される。
さらに、マイクロ電気機械システム(MEMS)、センサ素子、回折格子やレリーフホログラム等の光学部品、ナノデバイス、光学デバイス、フラットパネルディスプレイ製作のための光学フィルムや偏光素子、液晶ディスプレイの薄膜トランジタ、有機トランジスタ、カラーフィルタ、オーバーコート層、柱材、液晶配向用のリブ材、マイクロレンズアレイ、免疫分析チップ、DNA分離チップ、マイクロリアクター、ナノバイオデバイス、光導波路、光学フィルター、フォトニック液晶などの永久膜形成用途においてもナノインプリント法は有用である。
これら永久膜用途においては、形成されたパターンが最終的に製品に残るため、耐熱性、耐光性、耐溶剤性、耐擦傷性、外部圧力に対する高い機械的特性、硬度など主に膜の耐久性や強度に関する性能が要求される。
このように従来フォトリソグラフィ法で形成されていたパターンのほとんどがナノインプリントで形成可能であり、安価に微細パターンが形成できる技術として注目されている。これらの用途においては良好なパターンが形成されることが前提であるが、パターン形成においてナノインプリント法に関しては、モールドとナノインプリント用組成物との剥離性(モールド剥離性)が重要である。マスクと感光性組成物とが接触しないフォトリソグラフィ法に対し、ナノインプリント法においてはモールドとナノインプリント用組成物とが接触する。モールド剥離時にモールドに組成物の残渣が付着すると以降のインプリント時にパターン欠陥となってしまう問題がある。すなわち、ナノインプリント用組成物には基板や支持体等の基材への良好な密着性とモールドからの容易な剥離性という、相反する性能の両立が要求される。従来のナノインプリント用組成物の基材密着性と、モールド剥離性改良との両立という課題に対し、モールドの表面処理、具体的には、フロロアルキル鎖含有シランカップリング剤をモールド表面に結合させる方法や、モールドのフッ素プラズマ処理、フッ素含有樹脂モールドを用いる方法などにより付着問題を解決するなどの試みがこれまでになされてきた。しかしながら、前述してきたようにナノインプリント用組成物からの基材密着性とモールド剥離性改良との両立はこれらの技術である程度解決されてきたものの基材密着性とモールド剥離性を両立するナノインプリント用組成物を提供するには至っていなかった。近年、ナノインプリント法の実用化および工業化に際してパターンの量産化が求められるため、さらにモールドの数万回のインプリント耐久性をも両立することが求められてくることとなった。その際、モールド自体の表面処理技術では数万回のインプリント処理後によりモールド離型性が低下してしまうというという課題が新たに発生したため、ナノインプリント用組成物自体も高いモールド剥離性を有することが、生産性を高める観点から再度求められることとなった。
このような経緯から、近年では、ナノインプリント用組成物自体の基材密着性とモールド剥離性の両立、およびエッチング耐性の向上という3要素を全て満たすことが求められることとなっている。特に、エッチング耐性の中でも工業上の有用性の観点から基板加工に用いられるドライエッチング耐性の向上が求められている。
特許文献1にはポリメチルメタクリレートを用いた熱ナノインプリント組成物が開示されている。この組成物は比較的良好なパターンが得られ、ある程度のモールド剥離性を有する一方で、基材密着性は十分でなく、基材密着性とモールド剥離性という観点からは十分ではなかった。さらに、ドライエッチング耐性が大量生産に求められるレベルからは不十分であり、エッチングの際にパターンの劣化が大きいといった問題があった。
特許文献7には、モールドとの剥離性をよくするために、フッ素含有硬化性材料を用いたパターン形成方法が開示されている。しかしながらフッ素系材料をナノインプリント用組成物として用いた際には基材密着性が低下し、さらにエッチング耐性が低いためエッチングの際にパターンの劣化が大きいといった問題があった。
また、特許文献8には、ドライエッチング耐性を付与する為に、環状構造を含む(メタ)アクリレートモノマーを用いるナノインプイリント用の光硬化性樹脂組成物の利用が開示されているが、この組成物は高いドライエッチング耐性に加え、基材密着性とモールド剥離性を両立するという観点からは十分ではなかった。
また、特許文献9にはスチレン/アクリロニトリル共重合体を含有する熱ナノインプリント組成物が開示されているが、特にアクリロニトリルを含有した際の有利な効果については言及されていなかった。また、この組成物は基材密着性とエッチング耐性の両立という観点からは十分でない上、基材密着性とモールド剥離性を両立するという課題にも注目していなかった。
米国特許第5,772,905号公報 米国特許第5,956,216号公報 米国特許第5,259,926号公報 特開2005−197699号公報 特開2005−301289号公報 特開2004−240241号公報 特開2006−114882号公報 特開2007−186570号公報 米国特許第6,617,012号公報 S.Chou et al.:Appl.Phys.Lett.Vol.67,3114(1995) M.Colbun et al,:Proc.SPIE,Vol. 3676,379 (1999)
上述のようにナノインプリント法を工業的に利用する上では、ナノインプリント用組成物のパターン形成性、特に基材密着性とモールド剥離性との両立が極めて重要である。さらに、ナノインプリント用組成物には、用途に応じた膜特性が要求され、パターン耐久性、その中でもエッチング耐性、さらにその中でもドライエッチング耐性が要求される。しかし、従来の技術では、ナノインプリント用組成物のナノメートルパターンに対応可能なパターン形成性と、基板加工用途に求められる高い膜特性とを同時に達成することは困難であった。
本発明の第1の目的は、基材密着性、モールド剥離性およびエッチング耐性に優れるナノインプリント用組成物を提供することにある。本発明の第2の目的は、本発明のナノインプリント用組成物を用いたパターン形成方法を提供し、そのパターン形成方法によって形成されるエッチングレジストおよび永久膜を提供することにある。
本発明は、以下の通りである。
[1] シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂を含むことを特徴とするナノインプリント用組成物において、該繰り返し単位(a)がビニル芳香族繰り返し単位および/または(メタ)アクリル繰り返し単位であることを特徴とするナノインプリント用組成物。
[2] 前記繰り返し単位(a)が下記一般式(I)で表されることを特徴とする請求項1に記載のナノインプリント用組成物。
Figure 2009275195
(式中、R1は水素原子、置換または無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表し、Xは単結合または有機連結基を表し、R2は置換基を表し、Arは芳香族基を表し、nは0〜6の整数を表し、n2は1〜3の整数を表す。ただし、nが2以上の時、複数存在するR2はそれぞれ同一あっても異なっていてもよい。)
[3] 前記繰り返し単位(a)を含む樹脂が、前記繰り返し単位(a)以外の繰り返し単位をさらに含むことを特徴とする請求項[1]または[2]に記載のナノインプリント用組成物。
[4] さらに溶剤を含むことを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一項に記載のナノインプリント用組成物。
[5] 前記溶剤として、エステル基、エーテル基、カルボニル基、および水酸基からなる群から選ばれる官能基を少なくとも1つ有する溶剤を含有することを特徴とする[4]に記載のナノインプリント用組成物。
[6] 前記溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、乳酸エチル、エトキシプロピオン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、およびガンマブチロラクトンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする[4]または[5]に記載のナノインプリント用組成物。
[7] さらに光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のナノインプリント組成物。
[8] 前記繰り返し単位(a)を含む樹脂が、溶剤を除く組成物の成分中80質量%以上含有されていることを特徴とする[1]〜[7]のいずれか一項に記載のナノインプリント用組成物。
[9] さらに界面活性剤を含むことを特徴とする[1]〜[8]のいずれか一項に記載のナノインプリント用組成物。
[10] 前記界面活性剤として、フッ素および/またはシリコン系界面活性剤を含有することを特徴とする[9]に記載のナノインプリント用組成物。
[11] [1]〜[10]のいずれか一項に記載のナノインプリント用組成物を用いて形成されたことを特徴とするエッチングレジストまたは永久膜。
[12] [1]〜[11]のいずれか一項に記載のナノインプリント用組成物を基材上に塗布してパターン形成層を形成する工程と、
前記パターン形成層にモールドを押圧する工程と、
前記モールドを剥離する工程と、
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
[13] [12]に記載のパターン形成方法により形成されたことを特徴とするエッチングレジストまたは永久膜。
本発明によれば、基材密着性、モールド剥離性、エッチング耐性に優れたパターンを形成可能なナノインプリント用組成物を提供することができる。また、本発明のナノインプリント用組成物を用いた本発明のパターン形成方法によれば、基材密着性、モールド剥離性およびエッチング耐性に優れたパターンを提供することができる。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。なお、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
なお、本明細書中において、“(メタ)アクリレート”はアクリレートおよびメタクリレートを表し、“(メタ)アクリル”はアクリルおよびメタクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”はアクリロイルおよびメタクリロイルを表す。また、本明細書中において、“単量体”と“モノマー”とは同義である。本発明における単量体は、オリゴマーおよびポリマーと区別され、重量平均分子量が1,000以下の化合物をいう。本明細書中において、“官能基”は重合反応に関与する基をいう。
なお、本発明でいう“ナノインプリント”とは、およそ数nmから数μmのサイズのパターン転写をいう。
なお、本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換の区別を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
[シアノ基を有する繰り返し単位(a)]
本発明のナノインプリント用組成物に含有される樹脂は、シアノ基を有する繰り返し単位(a)を有し、該シアノ基を有する繰り返し単位(a)はビニル芳香族繰り返し単位および/または(メタ)アクリル繰り返し単位である。以下において、前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)について説明する。
前記ビニル芳香族繰り返し単位とは、芳香族基を有するビニル化合物を重合することにより形成される繰り返し単位である。ビニル芳香族繰り返し単位としては、例えば、スチレン繰り返し単位、ビニルナフタレン繰り返し単位、ビニルピレン繰り返し単位が挙げられ、それぞれの繰り返し単位中の任意の位置に少なくとも1つのシアノ基を有する。すなわち、ビニル芳香族基に直接シアノ基が置換していてもよく、連結基を介してビニル芳香族基とシアノ基が結合していてもよい。前記連結基としては、特に制限はないが、例えば、アルキレン基、オキシアルキレン基、アリーレン基、、これら2種以上を組み合わせた連結基などが挙げられ、アルキレン基がより好ましい。なお、シアノ基またはシアノ基が結合した連結基が芳香族基に結合する位置は、主鎖に結合する位置からみてオルト位、メタ位、パラ位のいずれであってもよいが、好ましくはパラ位である。
前記ビニル芳香族繰り返し単位の中でも、本発明に用いられるビニル芳香族繰り返し単位としては、、スチレン繰り返し単位、ビニルナフタレン繰り返し単位が好ましい。
前記(メタ)アクリル繰り返し単位は、CH2=C(R)−CO−構造を有する化合物[Rは水素原子またはメチル基を表す]を重合することにより形成される繰り返し単位である。(メタ)アクリル繰り返し単位としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル誘導体、(メタ)アクリルアミド誘導体が挙げられ、それぞれの繰り返し単位中の任意の位置に少なくとも1つのシアノ基を有する。好ましいのはシアノ基が連結基を介して、−COO−基や−CON−基に結合している場合である。ここでいう連結基としては、特に制限はないが、例えば、アルキレン基、オキシアルキレン基、アリーレン基、これら2種以上を組み合わせた連結基などが挙げられ、アルキレン基、アリーレン基およびアルキレン基とアリーレン基が組み合わさった連結基が好ましい。(メタ)アクリル繰り返し単位としては、エッチング耐性向上の観点から、芳香族基を有する(メタ)アクリル繰り返し単位が好ましく、より好ましくはフェニル基またはナフチル基を有する(メタ)アクリル繰り返し単位である。また、ドライエッチング耐性を向上させる観点から、(メタ)アクリル繰り返し単位は、アクリル酸エステル繰り返し単位であることが比べて好ましい。
前記繰り返し単位(a)に含まれるシアノ基の数は少なくとも1つであり、複数であってもよい。
また、シアノ基のほかに置換基を有していてもよく、該置換基としては、特に制限はない。
前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)は一般式(I)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
Figure 2009275195
一般式(I)において、R1は水素原子、置換していても良いアルキル基(好ましくはメチル基)またはハロゲン原子を表す。ドライエッチング耐性を向上させる観点から、R1は水素原子であることが好ましい。
Xは単結合または有機連結基を表す。有機連結基として好ましくは、−COO−Y−、−CON(R3)−Y−であり、−COO−Y−であることがより好ましい。Yは単結合または炭素数1〜4のアルキレン基を表す。R3は水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を表す。また、R3上にシアノ基を有していてもよい。本発明においてXは単結合または−COO−Y−であることが好ましい。
2は置換基を表す。R2は、特に制限はないが、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはニトロ基であり、より好ましくは、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基である。
Arは芳香族基を表し、好ましくはフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、ピレン基、フェナントレン基であり、より好ましくは、フェニル基、ナフチル基であり、特に好ましくは、フェニル基である。
nは0〜6の整数を表し、より好ましくは、0〜4であり、特に好ましくは、0〜2である。nが2以上の時、複数存在するR2は同一でも異なっていても良い。
n2は1〜3の整数を表し、好ましくは1である。
前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)の好ましい例を以下に示す。なお、下記の例において、Raは水素原子またはメチル基を表す。
Figure 2009275195
[シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂]
以下において、シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂について説明する。
本発明のナノインプリント用組成物は、少なくとも前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂を含有し、且つ、繰り返し単位(a)がビニル芳香族繰り返し単位および/または(メタ)アクリル繰り返し単位から選ばれる。また、前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂は、前記繰り返し単位(a)を少なくとも1種類含んでいればよく、2種以上を含む共重合体であってもよい。前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂が共重合体である場合は、ブロック共重合体であってもよく、ランダム共重合であってもよい。
前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)を有する樹脂の分子量はポリスチレン換算における重量平均分子量で3000〜100000が好ましく、より好ましくは5000〜70000、さらに好ましくは5000〜50000である。分子量を適切な範囲とすることでパターン形成性、塗布溶剤溶解性が良好となり、さらに経時における異物の発生が抑制できる。
前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)を有する樹脂のガラス転移点(Tg)は40℃〜200℃が好ましく、より好ましくは60℃〜170℃、さらに好ましくは80℃〜150℃である。
シアノ基を有する繰り返し単位(a)を有する樹脂は、シアノ基を有する繰り返し単位(a)以外の他の繰り返し単位を含んでいてもよい。他の繰り返し単位としては繰り返し単位(a)と共重合可能であればいずれのものでも用いることができるが、好ましくはスチレン繰り返し単位、(メタ)アクリル繰り返し単位である。
スチレン繰り返し単位としては、スチレン、tert−ブチルスチレン、ヒドロキシスチレン、アセトキシスチレン、メトキシスチレンなどが挙げられる。
(メタ)アクリル繰り返し単位としては(メタ)アクリル酸エステル誘導体、(メタ)アクリルアミド誘導体から得られる繰り返し単位が好ましく、芳香環または環状炭化水素基を有する(メタ)アクリル繰り返し単位がドライエッチング耐性が向上しさらに好ましい。好ましい(メタ)アクリル繰り返し単位としてはフェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチルメチル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチルエチル(メタ)アクリレートなどの芳香環を有する(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、テトラシクロドデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどの環状炭化水素基を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
他の繰り返し単位の側鎖に重合性官能基を有していてもよい。重合性官能基としては、(メタ)アクリレートが好ましく、さらに好ましくはメタクリレートである。
シアノ基を有する繰り返し単位(a)を有する樹脂中におけるシアノ基を有する繰り返し単位(a)の含有量は全繰り返し単位中1〜100mol%であり、好ましくは10〜100mol%、さらに好ましくは20〜90mol%である。シアノ基を有する繰り返し単位(a)の含有量を適切な比率とすることで基板密着性とモールド剥離性が良好となる。
[多環芳香族構造を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂の製造方法]
本発明に用いるシアノ基を有する繰り返し単位(a)を有する樹脂は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種および開始剤を溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。反応溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンのような本発明の組成物を溶解する溶媒が挙げられる。
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶液のまま用いるか、所望の溶剤に置換して用いるか、または溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃である。
[シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂を含有するナノインプリント用組成物]
以下において、本発明のシアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂を含有するナノインプリント用組成物(以下、本発明の組成物とも言う)について説明する。
本発明のナノインプリント用組成物は熱ナノインプリント用組成物であっても光ナノインプリント用組成物であっても構わないが、熱ナノインプリント用組成物であることが好ましい。
(樹脂成分)
本発明の組成物は、前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂を含有する。
本発明の組成物はシアノ基を有する繰り返し単位(a)を有する樹脂以外の他の樹脂成分を含有していてもよい。本発明の組成物に添加されてもよい他の樹脂成分としては、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリシクロオレフィン系樹脂などが挙げられ、パターン形成性の観点からポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート樹脂が好ましい。
本発明の組成物における前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂成分の含有量は、本発明の組成物が熱インプリント組成物の場合は、溶剤を除く成分中80質量%以上が好ましく、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上である。
本発明の組成物における前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂成分の含有量は、本発明の組成物が光ナノインプリント組成物の場合は、パターン形成性の観点から、溶剤を除く成分中1〜20質量%が好ましく、より好ましくは1〜15質量%、さらに好ましくは1〜10質量%である。
(溶剤)
本発明のナノインプリント用組成物は、種々の必要に応じて、溶剤を用いることが好ましい。特に本発明の組成物を熱インプリント用組成物として用いる場合、前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂を溶剤に溶解させて用いる。好ましい溶剤としては常圧における沸点が80〜200℃の溶剤である。溶剤の種類としては組成物を溶解可能な溶剤であればいずれも用いることができるが、好ましくはエステル構造、ケトン構造、水酸基、エーテル構造のいずれか1つ以上を有する溶剤である。具体的に、好ましい溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、ガンマブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルから選ばれる単独あるいは混合溶剤であり、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する溶剤が塗布均一性の観点で最も好ましい。
(その他の成分)
本発明のナノインプリント用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、光重合開始剤、界面活性剤、酸化防止剤、その他の成分を含んでいてもよい。本発明のナノインプリント用組成物には、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素・シリコーン系界面活性剤および酸化防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
(光重合開始剤)
本発明のナノインプリント用組成物を光ナノインプリント組成物として用いる場合、前記シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂の他に重合性化合物、および光重合開始剤を含有する。
本発明に用いられる光重合開始剤は、光照射により上述の重合性化合物を重合する活性種を発生する化合物であればいずれのものでも用いることができる。光重合開始剤としては、光照射によりラジカルを発生するラジカル重合開始剤、光照射により酸を発生するカチオン重合開始剤が好ましく、より好ましくはラジカル重合開始剤であるが、前記重合性化合物の重合性基の種類に応じて適宜決定される。即ち、本発明における光重合開始剤は、使用する光源の波長に対して活性を有するものが配合され、反応形式の違い(例えばラジカル重合やカチオン重合など)に応じて適切な活性種を発生させるものを用いる必要がある。また、本発明において、光重合開始剤は複数種を併用してもよい。
本発明で使用されるラジカル光重合開始剤としては、アシルホスフィン系化合物、オキシムエステル系化合物が硬化感度、吸収特性の観点から好ましい。光重合開始剤は例えば市販されている開始剤を用いることができる。
(重合性単量体)
重合性単量体としては、例えば、エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体;オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物);ビニルエーテル化合物;スチレン誘導体;フッ素原子を有する化合物;プロペニルエーテルまたはブテニルエーテル等を挙げることができ、硬化性を向上させる観点から、エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体が好ましい。
前記エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体(1〜6官能の重合性不飽和単量体)について説明する。
まず、エチレン性不飽和結合含有基を1個有する重合性不飽和単量体(1官能の重合性不飽和単量体)としては具体的に、2−アクリロイロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシ2−ヒドロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−アクリロイロキシプロピルフタレート、2−エチル−2−ブチルプロパンジオールアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸ダイマー、ベンジル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性(以下「EO」という。)クレゾール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロヘンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールベンゾエート(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エピクロロヒドリン(以下「ECH」という)変性フェノキシアクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、EO変性コハク酸(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリドデシル(メタ)アクリレート、p−イソプロペニルフェノール、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、が例示される。
これらの中で特に、芳香族基あるいは脂環炭化水素基を有する(メタ)アクリレートがドライエッチング耐性の観点で好ましく、ベンジル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチルメチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレートが本発明に好適に用いられる。
他の重合性単量体として、エチレン性不飽和結合含有基を2個有する多官能重合性不飽和単量体を用いることも好ましい。
本発明で好ましく用いることのできるエチレン性不飽和結合含有基を2個有する2官能重合性不飽和単量体の例としては、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル化イソシアヌレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、アリロキシポリエチレングリコールアクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ECH変性ヘキサヒドロフタル酸ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレンオキシド(以後「PO」という。)変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコール、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ECH変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリエステル(ジ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ECH変性プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、シリコーンジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルエチレン尿素、ジビニルプロピレン尿素が例示される。
これらの中で特に、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が本発明に好適に用いられる。
エチレン性不飽和結合含有基を3個以上有する多官能重合性不飽和単量体の例としては、ECH変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、EO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、PO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中で特に、EO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、PO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が本発明に好適に用いられる。
また、モールドとの剥離性や塗布性を向上させる目的で、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチル−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等のフッ素原子を有する化合物も併用することができる。
本発明の光ナノインプリント用組成物中における重合性化合物の総含有量は、硬化性、組成物粘度の観点から、溶剤を除く全成分中、70〜99質量%が好ましく、80〜99質量%がさらに好ましく、90〜99質量%が特に好ましい。
(界面活性剤)
本発明のナノインプリント組成物には、界面活性剤を含有することが好ましい。本発明に用いられる界面活性剤の含有量は、全組成物中、例えば、0.001〜5質量%であり、好ましくは0.002〜4質量%であり、さらに好ましくは、0.005〜3質量%である。2種類以上の界面活性剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となるようにすることが好ましい。界面活性剤が組成物中0.001〜5質量%の範囲にあると、塗布の均一性の効果が良好であり、界面活性剤の過多によるモールド転写特性の悪化を招きにくい。
前記界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤およびフッ素・シリコーン系界面活性剤の少なくとも1種を含むことが好ましく、フッ素系界面活性剤とシリコーン系界面活性剤との両方または、フッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことがより好ましく、フッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことが最も好ましい。なお、前記フッ素系界面活性剤および前記シリコーン系界面活性剤としては、非イオン性の界面活性剤が好ましい。
ここで、“フッ素・シリコーン系界面活性剤”とは、フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤の両方の要件を併せ持つものをいう。
このような界面活性剤を用いることによって、半導体素子製造用のシリコンウエハや、液晶素子製造用のガラス角基板、クロム膜、モリブデン膜、モリブデン合金膜、タンタル膜、タンタル合金膜、窒化珪素膜、アモルファスシリコーン膜、酸化錫をドープした酸化インジウム(ITO)膜や酸化錫膜などの、各種の膜が形成される基板上に本発明のナノインプリント組成物を塗布したときに起こるストリエーションや、鱗状の模様(レジスト膜の乾燥むら)などの塗布不良の問題を解決するが可能となる。また、モールド凹部のキャビティ内への本発明の組成物の流動性の向上、モールドとレジストとの間の剥離性の向上、レジストと基板間との密着性の向上、組成物の粘度を下げる等が可能になる。特に、本発明のナノインプリント組成物は、前記界面活性剤を添加することにより、塗布均一性を大幅に改良でき、スピンコーターやスリットスキャンコーターを用いた塗布において、基板サイズに依らず良好な塗布適性が得られる。
本発明で用いることのできる、非イオン性の前記フッ素系界面活性剤の例としては、商品名 フロラード FC−430、FC−431(住友スリーエム(株)製)、商品名サーフロン S−382(旭硝子(株)製)、商品名EFTOP EF−122A、122B、122C、EF−121、EF−126、EF−127、MF−100((株)ジェムコ製)、商品名 PF−636、PF−6320、PF−656、PF−6520(いずれもOMNOVA Solutions, Inc.)、商品名フタージェントFT250、FT251、DFX18 (いずれも(株)ネオス製)、商品名ユニダインDS−401、DS−403、DS−451 (いずれもダイキン工業(株)製)、商品名メガフアック171、172、173、178K、178A、F780F(いずれも大日本インキ化学工業(株)製)が挙げられる。
また、非イオン性の前記シリコーン系界面活性剤の例としては、商品名SI−10シリーズ(竹本油脂(株)製)、商品名メガファックペインタッド31(大日本インキ化学工業(株)製)、商品名KP−341(信越化学工業(株)製)、が挙げられる。
[パターン形成方法]
次に、本発明のナノインプリント用組成物を用いたパターン(特に、微細凹凸パターン)の形成方法について説明する。本発明のパターン形成方法では、熱ナノインプリント法においては、本発明のナノインプリント用組成物を基板または支持体(基材)上に塗布してパターン形成層を形成する工程と、前記パターン形成層を加熱する工程と、前記パターン形成層にモールドを押圧する工程と、前記モールドを押圧した前記パターン形成層を冷却する工程と、前記モールドを剥離する工程を経て、微細な凹凸パターンを形成することができる。
また、光ナノインプリント法においては、本発明のナノインプリント用組成物を基材上に塗布してパターン形成層を形成する工程と、前記パターン形成層表面にモールドを圧接する工程と、前記パターン形成層に光を照射する工程と、モールドを剥離する工程を経て、微細な凹凸パターンを形成することができる。
ここで、本発明の光ナノインプリント用組成物は、光照射後にさらに加熱して硬化させてもよい。
以下において、本発明のナノインプリント用組成物を用いたパターン形成方法(パターン転写方法)について具体的に述べる。
本発明のパターン形成方法においては、まず、本発明の組成物を基材上に塗布してパターン形成層を形成する。
本発明のナノインプリント用組成物を基材上に塗布する際の塗布方法としては、一般によく知られた塗布方法、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート方法、スリットスキャン法、インクジェット法などを挙げることができる。また、本発明の組成物からなるパターン形成層の膜厚は、使用する用途によって異なるが、0.05μm〜30μm程度である。また、本発明の組成物を、多重塗布により塗布してもよい。さらに、基材と本発明の組成物からなるパターン形成層との間には、例えば平坦化層等の他の有機層などを形成してもよい。これにより、パターン形成層と基板とが直接接しないことから、基板に対するごみの付着や基板の損傷等を防止することができる。尚、本発明の組成物によって形成されるパターンは、基材上に有機層を設けた場合であっても、有機層との密着性に優れる。
本発明のナノインプリント用組成物を塗布するための基材(基板または支持体)は、種々の用途によって選択可能であり、例えば、石英、ガラス、光学フィルム、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni,Cu,Cr,Feなどの金属基板、紙、SOG(Spin On Glass)、ポリエステルフイルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等のポリマー基板、TFTアレイ基板、PDPの電極板、ガラスや透明プラスチック基板、ITOや金属などの導電性基材、絶縁性基材、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーンなどの半導体作製基板など特に制約されない。また、基材の形状も特に限定されるものではなく、板状でもよいし、ロール状でもよい。また、後述のように前記基材としては、モールドとの組み合わせ等に応じて、光透過性、または、非光透過性のものを選択することができる。
次いで、本発明のパターン形成方法においては、パターン形成層にパターンを転写するために、パターン形成層表面にモールドを押圧する。また、熱ナノインプリント法においてはパターン形成層を加熱する工程を行う。この際、前記パターン形成層を加熱する工程と前記モールドを押圧する工程はどちらの工程が先であってもよく、同時に行ってもよいが、生産性の観点から同時に行うことが好ましい。加熱モールドを押圧することによりパターン形成層を加熱してもよい。加熱温度は用いる樹脂のTg以上の温度であり、好ましくはTgよりも20〜100℃高い温度である。
(モールド)
本発明のパターン形成方法で用いることのできるモールドについて説明する。
本発明で用いることのできるモールドは、転写されるべきパターンを有するモールドが使われる。前記モールド上のパターンは、例えば、フォトリソグラフィや電子線描画法等によって、所望する加工精度に応じてパターンが形成できるが、本発明では、モールド上のパターン形成方法は特に制限されない。
本発明のパターン形成方法は、本発明のシアノ基を有する繰り返し単位(a)を有するナノインプリント用組成物を用いるため、基板密着性とモールド離型性に優れるパターン形成方法である。特にモールド表面の離型処理によらずモールド離型性が優れるため、モールド耐久性が高く、高い生産性を長期に渡って維持できる点という特徴を有する。
(モールド材)
本発明で用いることのできるモールド材について説明する。本発明の組成物を用いた光ナノインプリント法においては、モールド材および/または基材の少なくとも一方に、光透過性の材料を選択する。本発明に適用される光インプリントリソグラフィでは、基材の上に本発明のナノインプリント用硬化性組成物を塗布してパターン形成層を形成し、この表面に光透過性のモールドを押接し、モールドの裏面から光を照射し、前記パターン形成層を硬化させる。また、光透過性基材上に光ナノインプリント用硬化性組成物を塗布し、モールドを押し当て、基材の裏面から光を照射し、光ナノインプリント用硬化性組成物を硬化させることもできる。
光ナノインプリント法において用いられる光透過性モールド材は、特に限定されないが、所定の強度、耐久性を有するものであればよい。具体的には、ガラス、石英、PMMA、ポリカーボネート樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化膜、金属膜等が例示される。
本発明において使われる非光透過型モールド材としては、特に限定されないが、所定の強度を有するものであればよい。具体的には、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属基板、SiC、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーンなどの基板などが例示され、特に制約されない。また、モールドの形状も特に制約されるものではなく、板状モールド、ロール状モールドのどちらでもよい。ロール状モールドは、特に転写の連続生産性が必要な場合に適用される。
本発明のパターン形成方法で用いられるモールドは、本発明のナノインプリント用組成物とモールド表面との剥離性をさらに向上させ、パターン生産性をより高めるために離型処理を行ったものを用いてもよい。このようなモールドの離型処理としては、例えば、シリコーン系やフッ素系などのシランカップリング剤による処理を挙げることができる。また、例えば、ダイキン工業(株)製のオプツールDSXや、住友スリーエム(株)製のNovec EGC−1720等の市販の離型剤も前記モールドの離型処理に好適に用いることができる。このように、離型処理を施したモールドを用い、さらに本発明のモールド離型性の高いナノインプリント用組成物を用いることで、より高いモールドのインプリント耐久性を得ることが可能となる。
本発明の組成物を用いてナノインプリントリソグラフィを行う場合、本発明のパターン形成方法では、通常、モールド圧力を0.5〜30MPaで行うのが好ましい。モールド圧力を30MPa以下にすることによりモールドや基板が変形しにくくパターン精度が向上する傾向にあり、さらに、加圧が低いため装置を縮小できる傾向にあり、好ましい。モールド圧力が0.5〜30MPaである場合は、モールド凸部のナノインプリント用組成物の残膜が少なくなり、モールド転写の均一性が確保できるため好ましい。また、光インプリント法の場合モールド圧力を0.1〜1MPaで行うのが好ましい。この場合もモールド圧力の範囲であれば熱ナノインプリント時と同様の傾向が得られ、好ましい。
本発明のパターン形成方法中、前記パターン形成層に光を照射する工程における光照射の照射量は、硬化に必要な照射量よりも十分大きければよい。硬化に必要な照射量は、光ナノインプリント用硬化性組成物の不飽和結合の消費量や硬化膜のタッキネスを調べて適宜決定される。
また、本発明に適用される光インプリントリソグラフィにおいては、光照射の際の基板温度は、通常、室温で行われるが、反応性を高めるために加熱をしながら光照射してもよい。光照射の前段階として、真空状態にしておくと、気泡混入防止、酸素混入による反応性低下の抑制、モールドと光ナノインプリント用硬化性組成物との密着性向上に効果があるため、真空状態で光照射してもよい。また、本発明のパターン形成方法中、光照射時における好ましい真空度は、10-1Paから常圧の範囲である。
本発明のナノインプリント用硬化性組成物を硬化させるために用いられる光は特に限定されず、例えば、高エネルギー電離放射線、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光または放射線が挙げられる。高エネルギー電離放射線源としては、例えば、コッククロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速器、リニヤーアクセレーター、ベータトロン、サイクロトロン等の加速器によって加速された電子線が工業的に最も便利且つ経済的に使用されるが、その他に放射性同位元素や原子炉等から放射されるγ線、X線、α線、中性子線、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線源としては、例えば、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯等が挙げられる。放射線には、例えばマイクロ波、EUVが含まれる。また、LED、半導体レーザー光、あるいは248nmのKrFエキシマレーザー光や193nmArFエキシマレーザーなどの半導体の微細加工で用いられているレーザー光も本発明に好適に用いることができる。これらの光は、モノクロ光を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(ミックス光)でもよい。
露光に際しては、露光照度を1mW/cm2〜50mW/cm2の範囲にすることが望ましい。1mW/cm2以上とすることにより、露光時間を短縮することができるため生産性が向上し、50mW/cm2以下とすることにより、副反応が生じることによる永久膜の特性の劣化を抑止できる傾向にあり好ましい。露光量は5mJ/cm2〜1000mJ/cm2の範囲にすることが望ましい。5mJ/cm2未満では、露光マージンが狭くなり、光硬化が不十分となりモールドへの未反応物の付着などの問題が発生しやすくなる。一方、1000mJ/cm2を超えると組成物の分解による永久膜の劣化の恐れが生じる。
さらに、露光に際しては、酸素によるラジカル重合の阻害を防ぐため、チッソやアルゴンなどの不活性ガスを流して、酸素濃度を100mg/L未満に制御してもよい。
本発明のパターン形成方法においては、光照射によりパターン形成層を硬化させた後、必要におうじて硬化させたパターンに熱を加えてさらに硬化させる工程を含んでいてもよい。光照射後に本発明の組成物を加熱硬化させる熱としては、150〜280℃が好ましく、200〜250℃がより好ましい。また、熱を付与する時間としては、5〜60分間が好ましく、15〜45分間がさらに好ましい。
また、本発明のパターン形成方法によって形成されたパターンは、または永久膜として用いることができ、特にエッチングレジストとしても有用である。本発明のナノインプリント用組成物をエッチングレジストとして利用する場合には、まず、基材として例えばSiO2等の薄膜が形成されたシリコンウエハ等を用い、基材上に本発明のパターン形成方法によってナノオーダーの微細なパターンを形成する。その後、ウェットエッチングの場合にはフッ化水素等、ドライエッチングの場合にはCF4等のエッチングガスを用いてエッチングすることにより、基材上に所望のパターンを形成することができる。本発明のナノインプリント用組成物は、特にドライエッチングに対するエッチング耐性が良好である。
上述のように本発明のパターン形成方法によって形成されたパターンは、液晶ディスプレイ(LCD)などに用いられる永久膜(構造部材用のレジスト)やエッチングレジストとして使用することができる。また、前記永久膜は、製造後にガロン瓶やコート瓶などの容器にボトリングし、輸送、保管されるが、この場合に、劣化を防ぐ目的で、容器内を不活性なチッソ、またはアルゴンなどで置換しておいてもよい。また、輸送、保管に際しては、常温でもよいが、より永久膜の変質を防ぐため、−20℃から0℃の範囲に温度制御してもよい。勿論、反応が進行しないレベルで遮光することが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
[合成例1]樹脂A−1:ポリ(4ーシアノベンジルメタクリレート)の合成
4ーシアノベンジルメタクリレート6.04gをメチルエチルケトン24.2gに溶解させ、窒素気流下80℃に加熱した。これにアゾビスイソブチロニトリル0.394g加え、80℃で4時間反応させた。反応液を放冷した後、これをメタノール300mlに注ぎ、析出した粉体をろ取、メタノールで洗浄した。得られた粉体を40℃で24時間乾燥し、ポリ(4ーシアノベンジルメタクリレート)を得た。標準ポリスチレン換算における重量平均分子量は30000であり、分散度は1.9であった。
下記の繰り返し単位構造からなる他の樹脂A−2〜A−4、B−1〜B−3についても、合成例1と同様の手法を用いることで合成した。なお、樹脂A−4は下記の2種の単位構造からなる共重合体であり、共重合比を下記に示した。
Figure 2009275195
[実施例1]
(熱ナノインプリント用組成物の調製)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート38gに前記樹脂A−1 2gを溶解させ、さらにフッ素系界面活性剤(メガファックF780F(商品名、大日本インキ化学工業(株))0.01gを混合して実施例1の熱ナノインプリント用組成物を調製した。
[実施例2]
樹脂A−1の代わりに前記樹脂A−2を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例2の熱ナノインプリント用組成物を調製した。
[実施例3]
樹脂A−1の代わりに前記樹脂A−3を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例3の熱ナノインプリント用組成物を調製した。
[実施例4]
樹脂A−1の代わりに前記樹脂A−4を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例4の熱ナノインプリント用組成物を調製した。
[比較例1]
樹脂A−1の代わりに前記樹脂B−1を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例1の熱ナノインプリント用組成物を調製した。
[比較例2]
樹脂A−1の代わりに前記樹脂B−2を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例2の熱ナノインプリント用組成物を調製した。
[比較例3]
樹脂A−1の代わりに前記樹脂B−3を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例3の熱ナノインプリント用組成物を調製した。
<ドライエッチング耐性>
Siウェハ上に前記実施例1〜4、比較例1〜3のナノインプリント用組成物をそれぞれスピン塗布し、ホットプレート上で100℃、90秒加熱し、膜厚100nmの膜を得た。得られた膜に対し、これを日立ハイテクノロジー社製ドライエッチャー(U−621)を用いてAr/C46/O2=100:4:2のガスで2分間プラズマドライエッチングを行い、残膜量を測定し、1 秒間当りのエッチングレートを算出した。得られたエチングレートを比較例1の値が1となるように規格化し、下記表1に結果を記載した。値が小さいほどドライエッチング耐性が良好であることを示す。
<基板密着性試験>
JIS K 5600−5−6(クロスカット法)を参考とし、前記実施例1〜4、比較例1〜3のナノインプリント用組成物の基板密着性を評価した。Siウェハ上に前記実施例1〜4、比較例1〜3のナノインプリント用組成物をそれぞれスピン塗布し、ホットプレート上で100℃、90秒加熱し、膜厚100nmの膜を得た。この膜に、1mm×1mmの直角の格子切り込みパターンを10×10マス作成した。格子パターンにテープを貼り付け、60度の角度でテープを引き剥がした。目視にてパターンの剥離が見られたマス目の数を計測し、以下のように評価した。その結果を下記表1に示す。パターンの剥離が見られたマス目の数の数が少ないほど基板密着性が良好である。
A:剥離が見られたマス目の数が0〜5未満
B:剥離が見られたマス目の数が5以上〜20未満
C:剥離が見られたマス目の数が20以上〜50未満
D:剥離が見られたマス目の数が50以上
<モールド剥離性の評価>
本発明のパターン形成方法により前記実施例1〜4、比較例1〜3のナノインプリント用組成物を用いてパターンを形成した。
Siウェハ上に前記実施例1〜4、比較例1〜3のナノインプリント用組成物をそれぞれ スピン塗布し、ホットプレート上で100℃、90秒加熱し、膜厚100nmの膜を得た。これに100nmのライン/スペースパターンを有し、溝深さが100nmであり、パターン表面がフッ素系処理されたニッケル製モールドをのせ、150℃に加熱しながら加圧力10MPaにてモールドを圧接した。冷却後、モールドを離し、パターンを得た。パターン形成に使用したモールドに組成物成分が付着しているか否かを走査型電子顕微鏡もしくは光学顕微鏡にて観察し、モールド剥離性を以下のように評価した。その結果を下記表1に示す。
A:モールドに組成物の付着がまったく認められなかった。
B:モールドにわずかな組成物の付着が認められた。
C:モールドの組成物の付着が明らかに認められた。
Figure 2009275195
シアノ基を有さないメタクリル系樹脂を用いた比較例1に対し、実施例1および2はシアノ基を導入することにより、ドライエッチング耐性、モールド剥離性は同等で、基板密着性が向上した。
シアノ基を有さないスチレン樹脂を用いた比較例2に対し、実施例3はシアノ基を導入することにより、ドライエッチング耐性は同等のままモールド剥離性が向上し、基板密着性が大幅に向上した。
シアノ基を有する繰り返し単位としてアクリロニトリルを導入した樹脂を用いた比較例3に対し、シアノ基を有するアクリルまたはスチレン繰り返し単位を導入した樹脂を用いた実施例3、4は、ドライエッチング耐性、基板密着性、モールド剥離性全てが向上した。
[実施例5]
(光ナノインプリント用硬化性組成物の調製)
下記表2に示す重合性化合物に重合開始剤P−1 2重量%)、フッ素系界面活性剤W−1(大日本インキ化学工業(株):メガファックF780F) 0.1重量%、シリコーン系界面活性剤W−2(大日本インキ化学工業社製:メガファックペインタッド31)0.04重量%、酸化防止剤A−1(住友化学(株)製:スミライザーGA80)およびA−2((株)ADEKA製:アデカスタブAO503)各1重量%を加えて光ナノインプリント用組成物を調製した。
Figure 2009275195
[比較例4]
樹脂A−1を添加しない以外は実施例5と同様にして、比較例4の光ナノインプリント用組成物を調製した。
<基板密着性試験>
JIS K 5600−5−6(クロスカット法)を参考とし、実施例5および比較例4の組成物の基板密着性を評価した。Siウェハ上に硬化後の膜厚が1μmとなるようにレジストを塗布した後、モールドを圧着せず、窒素雰囲気下で露光量240mJ/cm2で露光し硬化膜を得た。この硬化膜に、1mm×1mmの直角の格子切り込みパターンを10×10マス作成した。格子パターンにテープを貼り付け、60度の角度でテープを引き剥がした。目視にてパターンの剥離が見られたマス目の数を計測し、以下のように評価した。その結果を下記表3に示す。パターンの剥離が見られたマス目の数の数が少ないほど基板密着性が良好である。
A:剥離が見られたマス目の数が0〜5未満
B:剥離が見られたマス目の数が5以上〜20未満
C:剥離が見られたマス目の数が20以上〜50未満
D:剥離が見られたマス目の数が50以上
<モールド剥離性の評価>
本発明のパターン形成方法により前記実施例5および比較例4のナノインプリント用組成物を用いてパターンを形成した。
各組成物をシリコン基板上にスピンコートした。得られた塗布膜に200nmのライン/スペースパターンを有し、溝深さが200nmの石英を材質とするパターン表面がフッ素系処理されたモールドをのせ、ナノインプリント装置にセットした。装置内を真空とした後窒素パージを行い装置内を窒素置換した。25℃で1.5気圧の圧力でモールドを基板に圧着させ、これにモールドの裏面から240mJ/cm2の条件で露光し、露光後、モールドを離し、パターンを得た。パターン形成に使用したモールドに組成物成分が付着しているか否かを走査型電子顕微鏡および光学顕微鏡にて観察し、剥離性を同様に評価した。その結果を下記表3に示す。
A:モールドに硬化性組成物の付着がまったく認められなかった。
B:モールドにわずかな硬化性組成物の付着が認められた。
C:モールドの硬化性組成物の付着が明らかに認められた。
Figure 2009275195
表3より、シアノ基を有する樹脂を添加した実施例5は、無添加の比較例4に対し、基板密着性が大幅に向上した。また、実施例5のドライエッチング耐性も非常に良好であった。

Claims (13)

  1. シアノ基を有する繰り返し単位(a)を含む樹脂を含むことを特徴とするナノインプリント用組成物において、該繰り返し単位(a)がビニル芳香族繰り返し単位および/または(メタ)アクリル繰り返し単位であることを特徴とするナノインプリント用組成物。
  2. 前記繰り返し単位(a)が下記一般式(I)で表されることを特徴とする請求項1に記載のナノインプリント用組成物。
    Figure 2009275195
    (式中、R1は水素原子、置換または無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表し、Xは単結合または有機連結基を表し、R2は置換基を表し、Arは芳香族基を表し、nは0〜6の整数を表し、n2は1〜3の整数を表す。ただし、nが2以上の時、複数存在するR2はそれぞれ同一あっても異なっていてもよい。)
  3. 前記繰り返し単位(a)を含む樹脂が、前記繰り返し単位(a)以外の繰り返し単位をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載のナノインプリント用組成物。
  4. さらに溶剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のナノインプリント用組成物。
  5. 前記溶剤として、エステル基、エーテル基、カルボニル基、および水酸基からなる群から選ばれる官能基を少なくとも1つ有する溶剤を含有することを特徴とする請求項4に記載のナノインプリント用組成物。
  6. 前記溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、乳酸エチル、エトキシプロピオン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、およびガンマブチロラクトンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項4または5に記載のナノインプリント用組成物。
  7. さらに光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のナノインプリント組成物。
  8. 前記繰り返し単位(a)を含む樹脂が、溶剤を除く組成物の成分中80質量%以上含有されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のナノインプリント用組成物。
  9. さらに界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のナノインプリント用組成物。
  10. 前記界面活性剤として、フッ素および/またはシリコン系界面活性剤を含有することを特徴とする請求項9に記載のナノインプリント用組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のナノインプリント用組成物を用いて形成されたことを特徴とするエッチングレジストまたは永久膜。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のナノインプリント用組成物を基材上に塗布してパターン形成層を形成する工程と、
    前記パターン形成層にモールドを押圧する工程と、
    前記モールドを剥離する工程と、
    を含むことを特徴とするパターン形成方法。
  13. 請求項12に記載のパターン形成方法により形成されたことを特徴とするエッチングレジストまたは永久膜。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011129005A1 (ja) * 2010-04-15 2011-10-20 東洋合成工業株式会社 樹脂パターン形成用光硬化性組成物及びそれを用いたパターン形成方法
WO2021095766A1 (ja) * 2019-11-12 2021-05-20 Jsr株式会社 組成物、基板の製造方法及び重合体
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