JP2009274925A - 単結晶引上げ装置およびこれを用いた単結晶の引上げ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】CZ法により大口径の単結晶の引き上げに適した単結晶引上げ装置、およびこれを用いた単結晶の引上げ方法を提供する。
【解決手段】ルツボ1内に供給される原料を加熱し、溶融状態に保持するためのヒーター2が内部に配置されたチャンバー(メインチャンバー4、トップチャンバー6)を有し、ルツボ1内の溶融液9からチョクラルスキー法により単結晶16を育成する単結晶引上げ装置であって、ヒーターがチャンバー4,6に取り付けられている引上げ装置。特に大口径の単結晶16を育成する場合に有効である。この引上げ装置を用いた単結晶16の引上げ方法によれば、直径450mmの大口径のシリコン単結晶16の引き上げに際し、引き上げ終了毎に行われるルツボ1や装置構成パーツのハンドリングを支障なく実施することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、チョクラルスキー法(以下、「CZ法」と記す)により単結晶を育成し、引き上げる装置に関し、特に、大口径のシリコン単結晶の育成、引き上げに適した単結晶引上げ装置、およびこれを用いた単結晶の引上げ方法に関する。
現在、半導体デバイス製造における主要な基板材料としてシリコン単結晶が用いられており、このシリコン単結晶の製造方法としてCZ法が広く採用されている。
図1は、CZ法によるシリコン単結晶の引き上げ方法を実施するのに適した従来の引上げ装置の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。図1に示すように、この引上げ装置はルツボ1内に供給される半導体用のシリコン原料を加熱し、溶融状態に保持するためのヒーター2と断熱材3が内部に配置されたメインチャンバー4(破線C1で囲んだ部分)と、引き上げられた単結晶を一旦収納するプルチャンバー5(同C2で囲んだ部分)と、これら両チャンバー4、5を接続するトップチャンバー6(同C3で囲んだ部分)とを有している。
ルツボ1は二重構造で、有底円筒状をなす石英製の内層保持容器(以下、「石英ルツボ」という)1aと、その石英ルツボ1aの外側を保持すべく適合された同じく有底円筒状の黒鉛製の外層保持容器(以下、「黒鉛ルツボ」という)1bとから構成されており、回転および昇降が可能な支持軸7の上端部に固定されている。
ヒーター2と断熱材3はルツボ1の外側に概ね同心円状に配設されており、ヒーター2の下部にはこの円筒状のヒーター2を支持するとともにこれに通電するための電極8が設置されている。なお、図示していないが、ルツボ1の下方には円環状のヒーター(底ヒーター)が設置されている。前記ルツボ1内に投入された半導体用シリコン原料(一般的には塊状または粒状の多結晶シリコンをいう)は溶融され、溶融液9が形成される。
溶融液9が充填された前記ルツボ1の中心軸上には、支持軸7と同一軸上で逆方向または同方向に所定の速度で回転する引上げワイヤー10が配設されており、引上げワイヤー10の巻取り部11がプルチャンバー5の上方に取り付けられている。引上げワイヤー10の下端には種結晶12が保持されている。
さらに、プルチャンバー5の上部には不活性ガス導入口13が設けられ、メインチャンバー4の下部には排気口14が取り付けられている。また、トップチャンバー6には溶融液面温度、引き上げた結晶の直径等を計測する際に使用するセンサー窓15が取り付けられている。
このように構成された引上げ装置を用いてシリコン単結晶の引き上げを行う際には、石英ルツボ1a内に所定量の半導体用シリコン単結晶原料を投入し、減圧下の不活性ガス(通常はAr)雰囲気中でこの原料をルツボ1の周囲に配設したヒーター2により加熱、溶融した後、形成された溶融液9の表面近傍に引上げワイヤー10の下端に保持された種結晶12を浸漬する。続いて、ルツボ1および引上げワイヤー10を回転させつつワイヤー10をリール11aで巻き取って引き上げ、種結晶12の下端面に単結晶16を成長させる。
引き上げに際しては、その速度を調節して種結晶12の下端面に成長させる単結晶16の直径を減少させ、ネック部(絞り部)を形成するネッキングプロセス(工程)を経た後、引上げ速度を低下させ、結晶径を徐々に増大させて肩部を形成し、定径部の引き上げに移行する。定径部が所定長さに達した後、結晶径を徐々に減少させ、最先端部を溶融液9から引き離すことにより1回の引き上げが終了する。引き上げられた所定形状の単結晶16はプルチャンバー5内に一旦収納される。
単結晶の引き上げが終了すると、プルチャンバー5、トップチャンバー6を分離し、メインチャンバー4を上昇・旋回させてルツボ1やヒーター2を取り外す。これらの作業は、フォークリフトを用いて人の手により行われる。
その後、ルツボや、チャンバー、ヒーターなど各パーツ、および配管等の清掃、ならびに必要に応じて補修等が行われ、続いて、次の単結晶引き上げに備え、各パーツの組み込みが同じく人手により行われる。
ところで、近年の半導体デバイスの高集積化、低コスト化及び生産性の向上に対応して、ウェーハも大口径化が要求されてきており、大口径のシリコン単結晶の製造技術の開発が急務の状況下にある。
これに関連して、例えば、特許文献1では、直径12インチ(300mm)以上の大口径のシリコン単結晶を製造する際には、大口径化に伴いルツボの容量も増大し、ルツボ内の原料を加熱、溶融するヒーターも必然的に大型になり、この大型のヒーターを従来のように電極(ヒーターを支持するために設けられる、電極に模した構造のダミー電極を含む)のみで支持すると、自重によるヒーター自身の撓み(変形)や、それによる破損が生じるという問題があるとして、前記電極によるヒーター支持部位とは別の部位でヒーターを支持するヒーター支持具を備えたCZ結晶製造装置が提案されている。ヒーターの変形、破損等を容易に防止できるヒーター支持具として、ヒーター側に配置された耐熱性部材と炉床側に配置された電気的絶縁性部材で構成されている支持具や、ルツボの下方に設けられ、上下方向に移動可能に構成された円環状ヒーターを支える支持具が記載されている。
しかし、大口径のシリコン単結晶を製造するに際して解決すべき問題は、前記ヒーターの撓み(変形)と、それに起因するヒーターの破損等の問題にとどまらない。育成する単結晶の直径が増大すると、ルツボの容量が増大し、それに伴い引上げ装置を構成する各パーツが大型になり、且つ重量が増大するため、引き上げ後のルツボやヒーターなど各パーツの取り外しや、次の引き上げに備えての組み込みを従来のように人の手で行うことが困難となって、これらの作業に支障を来す。そのため、クレーン等を使用して作業を行わなければならず、作業効率が低下し、あるいは作業の遂行が困難を極め、生産の効率化が著しく阻害されるという問題がある。
特開平10−167876号公報
本発明は、単結晶の引き上げ時における上記の問題に鑑みなされたもので、CZ法により単結晶を育成し、引き上げる装置、特に、大口径のシリコン単結晶の育成、引き上げに適した単結晶引上げ装置、およびこれを用いた大口径のシリコン単結晶の引上げ方法の提供を目的としている。
前述のように、大口径のシリコン単結晶の引き上げに際しては、シリコン溶融液を保持するルツボの容量が増大し、それに伴い引上げ装置を構成するヒーターその他のパーツが大型になり、重量が増大するので、1回の引き上げ(1バッチ)終了毎に行われるルツボやパーツのハンドリング(すなわち、ルツボや装置の各パーツの取り外し及び次バッチ実施のための組み込み)が困難になるという問題がある。
前記ルツボやパーツのハンドリングでは、各パーツの重量が大きいので、クレーンで吊り上げ、移動して吊り下げるという大がかりな作業が必要となる場合が多い。クレーンによるハンドリングにおいては、荷重を保持する機構上、吊り荷が揺れ易く、特に、ルツボを吊り上げまたは吊り下げる際には、ヒーターとルツボ外壁との間隔を加熱効率向上の観点から狭くしていることもあって、作業は極めて困難である。また、例えば、直径450mmの大口径のシリコン単結晶を育成する場合等においては、石英ルツボの重量は原料溶融液を形成した状態で1トン近くにもなるので、とりわけクレーンによるハンドリングには危険が伴う。
さらに、クレーンを使用する場合には、吊り荷(ルツボやヒーターなどのパーツ)への吊り上げ用ロープ等の掛け方が必ずしも容易ではなく、例えば、ルツボを吊り上げ、移動する場合、何らかの治具を用いるなどの工夫が必要になる。また、大きなヒーターを吊り上げる場合は、ヒーターがカーボン製で撓みやすく、それにより損傷し易いので、その対策も必要である。
本発明者らは、大口径のシリコン単結晶を製造するに際しての上記の問題を解決するために検討を重ねた結果、ヒーターをあらかじめメインチャンバーの内側に装着したヒーター付きチャンバーを使用するという着想を得た。こうすることにより、単結晶の引き上げが終了して引上げ装置を構成する各パーツを取り外す際、メインチャンバーを上昇・旋回移動させたときにヒーターも一緒に移動させることができるので、ルツボの取り外しをクレーンに替えてフォークリフト等を用いることにより容易に行うことができる。ヒーターをトップチャンバーの内側に装着しておくことによっても同様の効果が得られる。
また、メインチャンバーが縦方向に二分割され、横方向にスライド移動可能に構成されたものとすることによっても、単結晶引き上げ終了後のルツボやヒーターなどのパーツのハンドリングをより円滑に行うことが可能となる。
本発明はこのような着想に基づきなされたもので、その要旨は、下記(1)および(2)の単結晶引上げ装置、ならびにこの引上げ装置を用いた(3)の単結晶の引上げ方法にある。
(1)ルツボ内に供給される原料を加熱し、溶融状態に保持するためのヒーターが内部に配置されたチャンバーを有し、前記ルツボ内の溶融液からチョクラルスキー法により単結晶を育成する単結晶引上げ装置であって、前記ヒーターがチャンバーに取り付けられていることを特徴とする単結晶引上げ装置。
ここで言う「ヒーター」とは、ルツボ1の外側に概ね同心円状に配設されているメインのヒーターであり、ルツボ1の下方に設置されている円環状のヒーター(底ヒーター)は含まれない。なお、この引上げ装置においてヒーターの使用時には断熱材の配置が欠かせないので、断熱材と区別して記載する場合を除き、「ヒーター」といえば、その外側に配置された断熱材を含むものとする。
前記(1)の単結晶引上げ装置において、ヒーターが、ルツボが配置されるメインチャンバーに内設されていることとする実施形態(これを「実施形態1」と記す)を採ることができる。
ここで、「メインチャンバー」とは、前記図1に例示したように、ルツボやメインのヒーターが配置されるホットゾーンが含まれる領域をいう。実施形態1の単結晶引上げ装置は、このメインチャンバーの内側に、ルツボ内の原料を側方から加熱するメインのヒーターが取り付けられた装置である。
また、前記(1)の単結晶引上げ装置において、ヒーターが、メインチャンバーに接続してその上部に設けられているトップチャンバーに垂設されている実施形態(これを「実施形態2」と記す)を採用することもできる。
ここで言う「ヒーター」も実施形態1でいうヒーターと同じである。また、「トップチャンバー」とは、ホットゾーンよりも上方でプルチャンバーの下方の領域をいう(前記図1参照)。取り付け部位がホットゾーンよりも上方になるので、ヒーターはホットゾーンまで垂れ下がるように取り付けられる。
(2)ルツボ内に供給される原料を加熱し、溶融状態に保持するためのヒーターが内部に配置されたチャンバーを有し、前記ルツボ内の溶融液からチョクラルスキー法により単結晶を育成する単結晶引上げ装置であって、ルツボが配置されるメインチャンバーが縦方向に二分割され、横方向にスライド可能に構成されていることを特徴とする単結晶引上げ装置。
(3)前記(1)に記載の単結晶引上げ装置(実施形態1および2の引上げ装置を含む)または(2)に記載の単結晶引上げ装置を用いて、直径が450mmのシリコン単結晶を育成することを特徴とする単結晶の引上げ方法。
本発明の単結晶引上げ装置を使用すれば、CZ法により大口径の単結晶を引き上げる場合であっても、1回の引き上げ終了毎に行われるルツボやヒーターなど装置を構成する各パーツのハンドリング(ルツボ、ヒーターなど各パーツの取り外しや、組み込み)を支障なく実施することができる。
特に、シリコン単結晶の引き上げに本発明の引上げ装置を適用すれば、大口径の単結晶引き上げに使用する装置を構成する、従来よりも寸法、重量の大きいルツボやヒーター等のハンドリングを、大がかりなクレーンを用いず、フォークリフトもしくは簡素な上下動(昇降)機構を備えた装置を用いて容易に、かつ安全に実施することが可能である。これにより、引き上げるシリコン単結晶の大口径化に伴う前記ハンドリング作業の効率の低下を抑えてシリコン単結晶の生産性向上に大きく寄与することができる。
本発明の単結晶の引上げ方法によれば、直径が450mmのシリコン単結晶の引き上げを、単結晶の大口径化に伴う前記ハンドリング作業において支障を来すことなく円滑に行える。
本発明の単結晶引上げ装置(前記(1)に記載の引上げ装置)は、ルツボ内に供給される原料を加熱し、溶融状態に保持するためのヒーターが内部に配置されたチャンバーを有し、前記ルツボ内の溶融液からチョクラルスキー法により単結晶を育成する単結晶引上げ装置であって、前記ヒーターがチャンバーに取り付けられていることを特徴とする引上げ装置である。なお、このヒーターは、ルツボ内の原料を側方から加熱し、溶融状態に保持するためのメインのヒーターであり、この機能が発揮されるように、チャンバーの内壁に取り付けられている。
本発明の単結晶引上げ装置において、ヒーターがチャンバーに取り付けられた構成をとることとするのは、以下に詳述するように、引き上げる単結晶の大口径化に伴うルツボの容量の増大、ヒーターその他のパーツの大型化と重量の増大等に起因して、1回の引き上げ終了毎に行われるルツボや各パーツのハンドリングが困難となり、ルツボや各パーツの取り外し、および次の引き上げに備えての組み込みに支障が生じるのを回避するためである。
図2は、本発明の単結晶引上げ装置の要部構成例を模式的に示す縦断面図で、ヒーターがメインチャンバーに内設されている前記の実施形態1の引上げ装置の構成例である。同図に示すように、ルツボ内に供給される原料を加熱し、溶融状態に保持するためのヒーター2がメインチャンバー4の内壁に取り付けられている。それ以外は、前記図1に示した従来の引上げ装置と同じである。
ヒーター2の取り付け方法について何ら限定はない。例えば、図2に示すように、ヒーター2に耐熱性を有する導電材料2aの一端を着設し、他端をメインチャンバー4に取り付ける方法をとってもよい。なお、この場合は、前記導電材料2aの他端をメインチャンバー4の外側まで貫通させ、ヒーター2に通電するための電極の接続端子とすることができる。
この実施形態1の単結晶引上げ装置を使用すれば、通常の直径を有するシリコン単結晶の場合は勿論、大口径のシリコン単結晶を引き上げる場合であっても、引き上げ終了後のルツボやパーツのハンドリングを支障なく行うことができる。引き上げが終了した後、プルチャンバー、トップチャンバーを取り外し、メインチャンバーを上昇・旋回移動させるときに、ヒーターも一緒に移動させることができるので、大がかりなクレーン作業を必要とせず、フォークリフトもしくは簡素な上下動(昇降)機構を備えた装置を用いて、ルツボや各パーツのハンドリングを容易、かつ安全に行うことが可能となるからである。クレーンを使用する場合は、ヒーターとルツボ外壁との狭い間隔に注意を払いながらヒーターを上昇・移動させるなどの困難な作業を行わなければならないが、その作業が不要となり、作業効率の低下を抑えてCZ法による大口径の単結晶製造の効率を高めることができる。
引き上げ終了後、次の単結晶引き上げに備えてルツボやパーツを組み込む場合も同様で、ルツボを所定位置に配置した後、ヒーターが内設されたメインチャンバーを上方から組み込めばよい。
図3は、本発明の単結晶引上げ装置の他の要部構成例を模式的に示す縦断面図で、ヒーターがメインチャンバーに接続してその上部に設けられているトップチャンバーに垂設されている前記実施形態2の引上げ装置の構成例である。同図に示すように、ルツボ内の原料を加熱し、溶融状態に保持するためのヒーターがトップチャンバー6の内壁からホットゾーンまで垂れ下がるように取り付けられる。それ以外は、前記図1に示した従来の引上げ装置と同じである。
トップチャンバー6へのヒーター2の取り付け方法について限定はない。例えば、図3に例示したように、ヒーター2の上端をトップチャンバー6に取り付け、他端をメインチャンバー4のホットゾーンまで垂下させる方法をとることができる。なお、この場合は、前記ヒーター2をトップチャンバー6の外側まで貫通させ、それを通電用電極の接続端子とすることができる。
この実施形態2の引上げ装置を使用することによっても、メインチャンバーを上昇・旋回移動させるときに、ヒーターを一緒に移動させることができるので、前記実施形態1の引上げ装置を用いる場合と同様の効果が得られる。
本発明の単結晶引上げ装置(前記(2)に記載の引上げ装置)は、ルツボ内に供給される原料を加熱し、溶融状態に保持するためのヒーターが内部に配置されたチャンバーを有し、前記ルツボ内の溶融液からチョクラルスキー法により単結晶を育成する単結晶引上げ装置であって、ルツボが配置されるメインチャンバーが縦方向に二分割され、横方向にスライド可能に構成されていることを特徴とする引上げ装置である。このような構造のメインチャンバーを用いるのは、単結晶引き上げ終了後のルツボやヒーターなどのパーツのハンドリングをより円滑に行うためである。
分割する部位(つまり、メインチャンバーのどの部位で分割するか)について特に限定はない。前記ハンドリングの際に、分割されたメインチャンバーの一方または両方をハンドリングの邪魔にならぬように横方向にスライド移動させ、ヒーター、ルツボの取り外しや、組み込みを、フォークリフト等を用いて支障なく行えるような部位であれば、どこで分割されていてもよい。通常は、フォークリフト等の移動範囲や、分割されたチャンバーをスライド移動させる方向などを考慮し、メインチャンバーの軸に沿って二分割するのが望ましい。
なお、CZ法による単結晶の引き上げは、シリコン単結晶の場合を例にとると減圧下の不活性ガス(通常はAr)雰囲気中で行われるので、分割されたチャンバーが、嵌脱自在であるとともに、気密性が充分に保たれるように構成されていることが望ましい。
このように縦方向に二分割され、横方向にスライド可能に構成されているメインチャンバーを有する引上げ装置を用いれば、引き上げ終了時にメインチャンバーを分割し、スライドさせることにより、ヒーター、ルツボの取り外しを、クレーンを使用することなくフォークリフト等により容易に行うことが可能となる。次の引き上げに備えて各パーツを組み込む際においても、ヒーターやルツボをフォークリフト等により所定位置に配置した後、分割されているメインチャンバーをスライドさせ、合体させればよく、引き上げ終了毎に必要となるルツボや各パーツのハンドリングをより円滑に行うことができる。
前記(1)に記載の単結晶引上げ装置(実施形態1および2の引上げ装置を含む)または(2)に記載の単結晶引上げ装置において、ルツボ内に供給される原料として半導体用シリコン原料を使用すれば、次に述べるように、大口径のシリコン単結晶を得ることができる。
本発明の単結晶の引上げ方法は、前記(1)に記載の単結晶引上げ装置(実施形態1および2の引上げ装置を含む)または(2)に記載の単結晶引上げ装置を用いて、直径が450mmのシリコン単結晶を育成することを特徴とする引上げ方法である。
この場合、単結晶の引き上げが終了した後のハンドリング時において、取り扱う石英ルツボの重量は前述のように1トン近くにもなるが、実施形態1および2の引上げ装置を含む前記(1)、または(2)の引上げ装置を用いれば、引き上げ終了後のルツボやヒーターのハンドリングを、大がかりでしかも作業の際に困難を伴うクレーンを使用することなく、フォークリフトもしくは昇降機構を備えた装置を用いて、容易、かつ安全に行うことが可能である。
本発明の単結晶引上げ装置は、ルツボ内の原料を溶融状態に保持するためのヒーターがチャンバーに取り付けられ(メインチャンバーに内設されている装置、トップチャンバーに垂設されている装置を含む)、あるいはメインチャンバーが縦方向に二分割され、横方向にスライド可能に構成されている装置であり、この引上げ装置を使用すれば、1回の引き上げ終了毎に行われるルツボや装置を構成する各パーツのハンドリングを支障なく実施することができる。大口径の単結晶を育成する場合に有効で、従来よりも大型で、重量の大きいルツボやパーツのハンドリングを大がかりなクレーンを用いず、フォークリフト等により支障なく行うことができる。
本発明の単結晶の引上げ方法は、本発明の単結晶引上げ装置を用いた引上げ方法で、直径が450mmの大口径のシリコン単結晶を引き上げるにあたって、前記ハンドリング作業を支障なく円滑に行える。
したがって、本発明の単結晶引上げ装置およびこれを用いた単結晶の引上げ方法は、半導体デバイス製造分野において、大口径のシリコン単結晶の製造に有効に利用することができる。
CZ法によるシリコン単結晶の引き上げ方法を実施するのに適した従来の引上げ装置の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。 本発明の単結晶引上げ装置の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。 本発明の単結晶引上げ装置の他の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。
符号の説明
1:ルツボ、1a:石英ルツボ、1b:黒鉛ルツボ、
2:ヒーター、 3:断熱材、 4:メインチャンバー、
5:プルチャンバー、 6:トップチャンバー、
7:支持軸、 8:電極、 9:溶融液、
10:引上げワイヤー、 11:巻き取り部、 11:リール、
12:種結晶、 13:不活性ガス導入口、 14:排気口、
15:センサー窓、 16:単結晶

Claims (5)

  1. ルツボ内に供給される原料を加熱し、溶融状態に保持するためのヒーターが内部に配置されたチャンバーを有し、前記ルツボ内の溶融液からチョクラルスキー法により単結晶を育成する単結晶引上げ装置であって、
    前記ヒーターがチャンバーに取り付けられていることを特徴とする単結晶引上げ装置。
  2. 前記ヒーターが、ルツボが配置されるメインチャンバーに内設されていることを特徴とする請求項1に記載の単結晶引上げ装置。
  3. 前記ヒーターが、メインチャンバーに接続してその上部に設けられているトップチャンバーに垂設されていることを特徴とする請求項1に記載の単結晶引上げ装置。
  4. ルツボ内に供給される原料を加熱し、溶融状態に保持するためのヒーターが内部に配置されたチャンバーを有し、前記ルツボ内の溶融液からチョクラルスキー法により単結晶を育成する単結晶引上げ装置であって、
    ルツボが配置されるメインチャンバーが縦方向に二分割され、横方向にスライド可能に構成されていることを特徴とする単結晶引上げ装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の単結晶引上げ装置を用いて、直径が450mmのシリコン単結晶を育成することを特徴とする単結晶の引上げ方法。
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