JP2009272810A - 複合機、複合機の利用制限方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複合機において、未完了ジョブの内容と状態に応じて、ユーザによるログアウト操作を受け付けないようにする。
【解決手段】本複合機は、認証情報入力ユニットを利用して、機能の利用を希望するユーザの認証情報を取得する認証情報取得ユニットと、取得した認証情報に基づいて利用希望ユーザが利用権限を有するか否かを判断し、利用希望ユーザが利用権限を有すると判断したことを条件に機能を利用可能にする利用制限ユニットと、ユーザによるログアウト操作を検出したとき、未完了ジョブの内容及び状態に基づいてログアウト処理の可否を判断し、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っていることを検出した場合には、ログアウト処理を禁止して、機能を利用可能な状態に保つログアウト制御ユニットと、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、複合機に関する。
従来より、画像形成機能、画像読取機能、ファックス通信機能などの複数の機能を実行することのできる複合機において、セキュリティの観点から正規のユーザにのみ複合機を利用させるべく、ユーザ認証に基づく利用制限機能(ログイン機能)を備えたものが知られている。このような複合機は、ログイン機能を実現するための各種ユニット(カードリーダなどの認証デバイス、通信ネットワークを介して認証サーバと通信するためのインタフェース、それらを制御するためのドライバなど)を備えている(例えば、特許文献1参照)。
このようなログイン機能を備えた複合機では、ユーザによる所定のログイン操作を経て認証状態(制限された機能の利用を許可した状態)に遷移した後、再び認証待機状態(利用可能な機能を制限した状態)に遷移させる制御として、次の2つの手法が用いられている。
第一の手法として、ユーザによる何らかのログアウト操作があったとき、認証待機状態に移行する。これは、ユーザが複合機を利用し終えたときにログアウト操作を行うことにより、自ら意図的に機密漏洩の防止対策を行えるようにすることを目的としている。
第二の手法として、ユーザが複合機を操作しないまま所定時間経過したとき、無条件で強制的に認証待機状態に移行する。これは、ユーザが複合機を利用し終えたときにログアウト操作を忘れた場合であっても、自動的に所定の機能の利用を制限して機密漏洩を防止することを目的としている。
特開2005−335215号公報
ところで、従来の制御手法では、ログイン操作を経て認証されたユーザが1つ以上のジョブを投入した後、未完了のジョブが残っている状況であっても、ログアウト操作できるようになっている。このとき、ログアウト処理の結果、認証状態から認証待機状態に移行するため、ユーザはログアウト処理によりセキュリティが確保されているものと考えて安心して複合機の前を離れてしまいがちであり、未完了ジョブの入力物や出力物の持ち帰り忘れが発生してしまうといった問題を誘発する恐れが指摘されている。
一方、単純に未完了ジョブが残っている状況ではログアウト処理を禁止することとした場合、残っているジョブの種類によっては認証待機状態から抜けられない状態が必要以上に続くため、ユーザが長時間待たされてストレスを感じることがある。また、全てのジョブ処理が完了するのをユーザが待ちきれずに複合機の前から離れてしまう結果、複合機を誰でも自由に利用可能な状態になり、機密漏洩の恐れが生じてしまうといった問題がある。
本発明に係る幾つかの態様は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、未完了ジョブが残っている状況では、残っているジョブの内容と状態に応じて、ユーザによるログアウト操作を受け付けないようにすることのできる複合機を提供することを目的とする。
また、本発明に係る幾つかの態様は、未完了ジョブが残っている状況で、ユーザが複合機を操作しないままでいても、残っているジョブの内容と状態に応じて認証状態を維持し、そのジョブ完了後更にユーザが機器を操作しないまま所定時間経過したときには認証待機状態に移行させることのできる複合機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明による複合機は、認証情報入力ユニットを利用して、機能の利用を希望するユーザの認証情報を取得する認証情報取得ユニットと、取得した認証情報に基づいて利用希望ユーザが利用権限を有するか否かを判断し、利用希望ユーザが利用権限を有すると判断したことを条件に機能を利用可能にする利用制限ユニットと、ユーザによるログアウト操作を検出したとき、未完了ジョブの内容及び状態に基づいてログアウト処理の可否を判断し、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っていることを検出した場合には、ログアウト処理を禁止して、機能を利用可能な状態に保つログアウト制御ユニットと、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、利用者認証機能を持つ複合機において、ユーザを認証した状態に移行した後、何らかの手段で投入されたジョブが残っている状況でユーザが認証状態を抜ける操作を行った場合であっても、残っているジョブの内容と状態に応じて、ログアウト処理の可否を柔軟に判断するので、投入したジョブの処理が完了する前に認証待機状態に移行してしまい、ユーザが入力物や出力物を持ち帰り忘れてしまうといった問題を防止することができる。
好適には、ログアウト制御ユニットは、ジョブの内容及び状態と、ログアウト処理の可否を示すログアウト可能状態又はログアウト不可状態とを対応付けて記憶したログアウト可否設定テーブルを有し、当該ログアウト可否設定テーブルを参照して、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っているか否かを検出することを特徴とする。
かかる構成によれば、ログアウト可否設定テーブルを利用することによって、未完了ジョブが残っている場合のログアウト処理の可否を柔軟かつ容易に制御することができる。
また好適には、ログアウト制御ユニットは、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っていることを検出した場合には、未完了ジョブが残っていることをユーザに報知することを特徴とする。
かかる構成によれば、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っている場合に、ログアウト処理を行わないことに加え、操作パネル等を使用して報知できるので、ユーザに対してより確実に未完了ジョブが残っていることを注意喚起することができ、ユーザが入力物や出力物を持ち帰り忘れてしまうといった問題を一層防止することができる。
さらに好適には、ログアウト不可状態のジョブの処理が完了した後、ユーザからの操作がないままの状態で所定時間経過したことを検出したとき、ログアウト処理を行い機能の利用を制限するタイマ監視ユニットと、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、ログアウト不可状態のジョブ処理が完了した後、操作パネルが利用されないまま所定時間経過したときには、強制的に認証待機状態に移行させるので、ジョブ処理完了後に、認証状態のままユーザが複合機から離れても、機密漏洩の恐れを抑止することができる。
本発明による複合機の利用制限方法は、認証情報入力ユニットを利用して、機能の利用を希望するユーザの認証情報を取得する認証情報取得工程と、取得した認証情報に基づいて利用希望ユーザが利用権限を有するか否かを判断し、利用希望ユーザが利用権限を有すると判断したことを条件に機能を利用可能にする利用制限工程と、ユーザによるログアウト操作を検出したとき、未完了ジョブの内容及び状態に基づいてログアウト処理の可否を判断し、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っていることを検出した場合には、ログアウト処理を禁止して、機能を利用可能な状態に保つログアウト制御工程と、を備える。
本発明の利用制限方法は、複合機が備えるCPUにより実施することができるが、そのためのプログラムは、CD−ROM、磁気ディスク、半導体メモリ及び通信ネットワークなどの各種の媒体を通じてインストールまたはロードすることができる。
なお、本明細書において、ユニットとは、ハードウェアにより実現されるユニット、ソフトウェアにより実現されるユニット、両方を用いて実現されるユニットを含む。また1つのユニットが2つ以上のハードウェアを用いて実現されてもよく、2つ以上のユニットが1つのハードウェアにより実現されても良い。
以上、本発明によれば、ログイン機能を備えた複合機において、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っているとき、ユーザのログアウト操作に基づくログアウト処理を防止することができ、また、ジョブ処理完了後のログアウト処理忘れ等にも柔軟に対応することのできる新しい技術を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態である複合機1を含む情報処理システム100の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、情報処理システム100は、複合機1、通信ネットワークNを介して複合機1に接続され、複合機1に印刷ジョブを送信する端末装置2、FAX回線を介して複合機1に接続され、複合機1との間でFAXデータを送受信するFAX装置3、通信ネットワークNを介して複合機1に接続され、認証処理を実行する認証サーバ4などを含んでいる。
図1では、複合機1、端末装置2、FAX装置3、認証サーバ4を1台ずつ記載しているが、情報処理システム100は、設計に応じてそれぞれを1台以上含んでいてよい。また、通信ネットワークNは、LAN、インターネット、専用線、パケット通信網、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線、無線の両方を含んでいてよい。
複合機1は、コントローラユニット10、操作パネルユニット11、プリンタユニット12、スキャナユニット13、ファックス通信ユニット14、認証デバイスユニット15などのハードウェアユニットを備えている。
各ハードウェアユニットの構成は、原則として従来の複合機と同様である。例えばコントローラユニット10は、従来と同様に、CPU、メモリ(ROM、RAM、EEPROMなど)、操作パネルI/F、プリンタI/F、スキャナI/F、ファックスI/F、ネットワークI/F、認証デバイスI/F等のハードウェアを備えている。また認証デバイスユニット15としては、例えばカードリーダユニットなどを用いることができる。
コントローラユニット10のCPUがメモリに格納されるプログラムを実行し、各ハードウェアユニットを制御することにより、複合機1の各機能ユニットが実現される。
図2に、複合機1の代表的な機能ユニットを示す。同図に示すように、複合機1は、複合機1の動作全体を制御する機能として、全体制御ユニット20を備えている。また、基本機能として、画像形成ユニット21、画像読取ユニット22、ファックスユニット23などの機能ユニットを備えている。
また、複合機1は、ユーザ認証に基づく利用制限機能(ログイン機能)として、従来同様、認証デバイスユニット15を利用して、複合機1の基本機能の利用を希望するユーザ(利用希望ユーザ)の認証情報を取得する認証情報取得ユニット24、取得した認証情報に基づいて利用希望ユーザが利用権限を有するか否かを判断し、利用希望ユーザが利用権限を有すると判断したことを条件に基本機能を利用可能にする利用制限ユニット25、ジョブの生成及び処理を制御するジョブ制御ユニット26、及び、未完了ジョブに応じて認証されたユーザのログアウト処理を制御するログアウト制御ユニット27を備えている。
更に、複合機1は、ユーザからの操作がないままの状態で所定時間経過したことを無操作監視タイマを利用して検出したとき、ログアウト処理を行い、認証状態から認証待機状態へ移行させて、基本機能の利用を制限するタイマ監視ユニット28などを備えている。
ここで、利用制限ユニット25による利用制限パターンとして、(1)操作パネルユニット11を介して複合機1を操作する直接操作ユーザのうち認証が成功したユーザについてのみ利用を許可するパターン(利用制限ユニット25を有効にするパターン)、(2)直接操作ユーザのうち認証が成功したユーザと、端末装置2などの外部装置から複合機1に対してジョブ(印刷ジョブなど)を送信する遠隔操作ユーザとに利用を許可するパターン(利用制限ユニット25を一部有効にするパターン)、(3)全ユーザに利用を許可するパターン(利用制限ユニット25を無効にするパターン)を設定することができる。設定された利用制限パターンの情報はEEPROMなどの不揮発性メモリに記憶され、複合機1の電源OFF後も記憶内容が保持される。
ジョブ制御ユニット26によるジョブ制御処理は、図5に示すとおりであり、詳細は後述する。生成されたジョブは、そのジョブの内容とジョブの処理状態がRAMなどに確保されるジョブメモリ領域に記憶され管理される。そして、ジョブ制御ユニット26は、未完了のジョブがジョブメモリ領域に残っている場合には、当該未完了のジョブ処理を実行し、ジョブメモリ領域で管理されるジョブの処理状態を更新する。
ログアウト制御ユニット27は、未完了ジョブが残っているとき、未完了ジョブの内容及び状態に基づいて、ユーザの操作に基づくログアウト処理を制限する。例えば、操作パネルユニット11等を介してユーザによるログアウト操作を検出したとき、図6に示すようなログアウト可否設定テーブルを参照して未完了ジョブがログアウト可能状態であるか、或いは、ログアウト不可状態であるかを判断し、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っている場合には、ログアウト処理を禁止して、認証状態を保持する。
タイマ監視ユニット28が参照する無操作監視タイマは、ログアウト不可状態のジョブが残っていないときに、ユーザが複合機1の操作パネル等を最後に操作されたときにタイマのカウントが起動され、操作パネル等が利用されないままでいる経過時間を計測する。
情報処理システム100に含まれる端末装置2、FAX装置3、認証サーバ4は、いずれも従来と同様の構成・機能を備える。例えば認証サーバ4は、複合機1から送信される認証要求に基づいて認証処理を実行し、その結果である認証成否情報を複合機1に返信する機能を備えている。
以下、図3乃至図5に示すフローチャートを参照して、複合機1の各種動作を説明する。なお、本明細書において、フローチャート等に示す各工程(符号が付与されていない部分的な工程を含む)は処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更して又は並列に実行することができる。
(認証待機状態時処理)
図3のフローチャートは、複合機1の認証待機状態における処理を示す。
全体制御ユニット20は、操作パネルユニット11の表示部にログイン待機画面(認証待機画面)を表示する(S300)。
認証情報取得ユニット24は、利用希望ユーザが認証デバイスユニット15に対して認証情報の入力操作を行うのを待機する(S301)。認証情報が入力されないまま一定時間が経過した場合(S301:No)、S301に再帰する。
認証デバイスユニット15に対して認証情報の入力操作が行われた場合(S301:Yes)、認証情報取得ユニット24は、認証デバイスユニット15を介して利用希望ユーザの認証情報を取得する。次に、利用制限ユニット25は、取得した認証情報を含むように認証要求を作成して、認証サーバ4に対し送信する(S302)。
認証サーバ4は、複合機1から送信される認証要求を受信した場合、従来と同様に、該認証要求に基づいて認証処理を実行し、その結果である認証成否情報を複合機1に返信する。また認証が成功した場合は、認証情報に対応するユーザが複合機1にログインしたことを記録・管理する。
認証サーバ4から認証要求に対する返信として認証成否情報を受信した場合、利用制限ユニット25は、該認証成否情報に基づいて利用希望ユーザが利用権限を有するか否かを判断する(S303)。
認証成否情報が認証失敗を示す場合(S303:No)、利用制限ユニット25は、利用希望ユーザが利用権限を有しないと判断し、利用希望ユーザに対して複合機1の基本機能が利用可能とならないように制御する。具体的には、操作パネルユニット11の表示部に認証が失敗したことを示すメッセージ等を表示し(S304)、一定時間経過後、S301に再帰するよう制御する。
一方、認証成否情報が認証成功を示す場合(S303:Yes)、利用制限ユニット25は、利用希望ユーザが利用権限を有すると判断し、利用希望ユーザに対して複合機1の基本機能が利用可能となるように制御する。具体的には、複合機1のメモリに利用希望ユーザがログインしたことを示す情報を記録し、ログイン状態時処理に進むよう制御する。
(ログイン状態(認証状態)時処理)
図4のフローチャートは、複合機1のログイン状態(認証状態)における処理を示す。
ログイン状態時時処理では、全体制御ユニット20は、操作パネルユニット11の表示部に基本機能等を選択するための基本機能メニュー画面(デフォルト機能画面)を表示する(S400)。そして、ログアウト制御ユニット27は、複合機1に投入されている未完了のジョブのうち、ログアウト不可状態のジョブが残っていないか否かを確認する(S401)。このとき、ログアウト制御ユニット27は、未完了ジョブの種類、投入者及び状態を基に、ログアウト可否設定テーブルを参照して、当該未完了ジョブがログアウト不可状態であるか否かを判断する。
ここで、ログアウト不可状態のジョブが残っていないとき(S401:Yes)、タイマ監視ユニット28は、タイムアウトを監視するための無操作監視タイマが停止中であれば、当該無操作監視タイマを起動する(S402)。一方、ログアウト不可状態のジョブが残っているとき(S401:No)、タイマ監視ユニット28は、無操作監視タイマが起動中であれば、当該無操作監視タイマを停止する(S403)。その後、利用希望ユーザによるパネル操作を待機する(S404)。
なお、図7に、S400の基本機能メニュー画面が表示された操作パネルの例を模式的に示す。なお、表示部の表示や操作パネルのランプ等により、認証成功時の処理であること(ユーザがログイン状態であること)を提示するように構成してもよい。
S404で利用希望ユーザによるパネル操作を検出しない場合(S404:No)、タイマ監視ユニット28は無操作監視タイマを参照して、無操作監視タイマが起動されてから所定時間が経過したか否かを判断する(S405)。
ここで、無操作監視タイマが起動されてから所定時間が経過していないとき(S405:No)、S401に再起するよう制御する。一方、所定時間が経過したとき(S405:Yes)、タイマ監視ユニット28は、タイムアウトしたものと判断して、タイムアウト処理を行う。すなわち、無操作監視タイマの動作を停止して(S406)、後述するS414のログアウト処理に遷移する。
また、S404で利用希望ユーザによるパネル操作を検出すると(S404:Yes)、タイマ監視ユニット28は、無操作監視タイマが起動中であれば、無操作監視タイマの動作を停止し(S407)、全体制御ユニット20は、S404で検出したパネル操作がログアウト操作であるか否かを判断する(S408)。
ログアウト操作でない場合(S408:No)、全体制御ユニット20は、従来と同様に、各ユニットを制御して検出したパネル操作に応じた処理を実行し(S409)、その後、S401に再帰する。
一方、ログアウト操作である場合(S408:Yes)、ログアウト制御ユニット27は複合機1の未完了ジョブを確認し、ログアウト不可状態のジョブが残っていないか否かを確認する(S411)。例えば、印刷ジョブが一部残っているなど、ログアウト不可状態のジョブが一つでも残っていれば(S411:No)、ログアウト制御ユニット27は、認証状態から認証待機状態へのログアウト処理を実行しないで、ユーザによるログアウト操作を無視するように制御する。このとき、操作パネルユニット11の表示部に、未完了のジョブが残っているためログアウトしていないことを示す警告画面を表示したり、警告音を発するなどしてユーザに報知し(S413)、一定時間経過後、S401に再帰するよう制御する。
一方、ログアウト不可状態のジョブが一つも残っていない場合(S411:Yes)、ログアウト制御ユニット27は、複合機1のメモリに利用希望ユーザがログアウトしたことを示す情報を記録するとともに、利用希望ユーザの認証情報を含むようにログアウト通知を作成して、認証サーバ4に対し送信する(S414)。その後、複合機1の処理はS300に移行する。なお、ログアウト不可状態のジョブが残っていない場合とは、未完了ジョブが無い場合と、未完了ジョブが残っているものの、残っているジョブは全てログアウト可能状態である場合とがある。
なお、認証サーバ4は、複合機1から送信されるログアウト通知を受信した場合、従来と同様に、ログアウト通知に含まれる認証情報に対応するユーザが複合機1からログアウトしたことを記録・管理する。
(各種ジョブ制御処理)
図5のフローチャートは、複合機1のシステム起動後における各種ジョブ制御処理を示す。
まず、ジョブ制御ユニット26は、複合機1にジョブが投入されたか否かを判断する(S500)。ジョブは、認証されたユーザから投入されるものと、通信ネットワークNやFAX回線を介して投入されるものがある。認証されたユーザによって投入されるジョブは、主として操作パネルユニット11から投入されるものであり、例えば、コピー、スキャン、プリント(通信ネットワークN等を介して端末から送信され、複合機のハードディスクなどにあらかじめ保存された印刷ジョブのプリントなど)、ファックス送信等がある。また、通信ネットワークNやFAX回線を介して投入されるジョブは、通常認証不要ユーザから投入されるジョブであり、例えば、ドライバスキャン、ドライバプリント、ファックス受信等がある。ドライバスキャンとは、複合機1の自動原稿送出装置もしくは原稿台にユーザが原稿をセットし、端末装置2から通信ネットワークNを介してスキャンの開始を複合機1にスキャンを指示するスキャン態様である。ドライバプリント、端末装置2で生成された印刷データを複合機1に送信し、複合機1で印刷する印刷態様である。そして、ジョブが投入されたことを検出した場合には(S500:Yes)、投入された処理内容に応じたジョブを作成する(S501)。
次に、ジョブ制御ユニット26は、未完了のジョブが複合機1のジョブメモリに残っているか否かを確認し(S502)、未完了のジョブが残っていなければ(S502:No)、複合機1の処理はS500に移行する。一方、未完了のジョブが残っている場合には(S502:Yes)、当該未完了のジョブ処理を実行し(S503)、ジョブメモリで管理するジョブの状態を更新する(S504)。
そして、ジョブ処理が完了したか否かを確認し(S505)、ジョブ処理が完了していなければ(S505:No)、複合機1の処理はS500に移行する。一方、ジョブ処理が完了していれば(S505:Yes)、当該処理が完了したジョブを消去し(S506)、その後、S500に移行する。
図6は、ログアウト可否設定テーブルの一例を示す。本実施形態では、ログアウト可否設定テーブルにおいて、ジョブの内容及び状態と、ログアウト処理の可否を示すログアウト可能状態又はログアウト不可状態とが、予め対応付けて設定されている。すなわち、ジョブの内容(種類及び投入者)とジョブの状態との組み合わせに対応付けて、当該ジョブが残っているときにログアウト操作を受け付けるか否かをマル(○)またはバツ(×)で示している。ここで、ログアウト可否の欄のマル(○)は、ログアウト可能状態のジョブであることを示し、バツ(×)は、ログアウト不可状態のジョブであることを示している。
基本的には、認証されたユーザによるジョブか、それ以外のジョブかによって、また、ジョブの状態が入出力処理中か、或いは、入出力処理が終わってシステム内部の処理に移ったかによって、ログアウト可否を決定することが、機密漏えい防止の観点からみて好ましい。すなわち、認証されたユーザによるジョブであり、かつ、ジョブの状態が入出力処理中であれば、処理が完了するまでログアウト不可状態とする。また、それ以外のジョブ、すなわち、認証ユーザによるジョブであるがシステム内部処理に移行した場合や、端末装置2からネットワークNを介して利用するユーザによるジョブ、FAX受信ジョブ等であれば、処理が完了しなくてもログアウト可能状態とすればよい。
例えば、ジョブの種類がコピーであり、そのジョブの投入者が認証ユーザである場合には、未完了ジョブの状態が読取中及び印刷中のいずれの場合も、ログアウト操作を無効にする。また、ジョブの種類がスキャンであり、そのジョブの投入者が認証ユーザである場合、未完了ジョブの状態が読取中又は保存中であれば、ログアウト操作を無効にするが、未完了ジョブの状態が、複合機内に保存されたスキャンデータをユーザが指定した通信ネットワークN内のサーバや端末装置内の記憶装置に保存する場合、ユーザが指定した記憶装置へのスキャンデータの送信待ち又は送信中であれば、たとえジョブがまだ処理完了しないで残っていても、ユーザによるログアウト操作があれば、ログアウト処理を実行する。
このように本実施形態の複合機1は、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っているときには、ユーザによるログアウト操作を無効にするとともに、ログアウト不可状態のジョブが残っていても、操作パネルが利用されないまま所定時間経過したら強制的にログオフして、認証待機状態に移行させることができるように構成されている。これにより、セキュリティ確保と使い勝手のバランスの取れた複合機1を実現している。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々に変形して適用することが可能である。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上記実施形態では、基本機能として、画像形成機能、画像読取機能、FAX機能を備える複合機について説明したが、本発明は、このような基本機能を備える複合機に限定されるものではない。例えば、複合機が、画像読取機能やFAX通信機能のいずれかあるいは双方を備えていない場合であっても、本発明を適用できる。また上記以外の基本機能を備える複合機に対しても本発明を適用することができる。
また上記実施形態では、利用制限ユニット25が、認証サーバ4による認証結果に基づいて、利用希望ユーザが利用権限を有するか否かを判断する構成としているが、例えば、複合機1の不揮発性メモリに正規ユーザのパスワード等を記憶しておき、利用制限ユニット25が、記憶した正規ユーザのパスワード等と利用希望ユーザから操作パネルユニット11を介して入力されるパスワード等とを照合することで、利用希望ユーザが利用権限を有するか否か(正規ユーザであるか否か)を判断するように構成してもよい。
また上記実施形態では、認証情報取得ユニット24が認証デバイスユニット15を利用して認証情報を取得する構成、すなわち、認証情報入力ユニットとして認証デバイスユニット15を用いる構成としているが、例えば、認証情報取得ユニット24が操作パネルユニット11を利用して認証情報を取得する構成、すなわち、認証情報入力ユニットとして操作パネルユニット11を用いる構成としてもよい。この場合、全体制御ユニット20は利用制限ユニット25について正常に動作するか否かを判断する。
複合機1を含む情報処理システム100の概略構成を示すブロック図である。 複合機1の代表的な機能ユニットを示す。 複合機1の認証待機状態における処理を示す。 複合機1のログイン状態(認証状態)における処理を示す。 複合機1のシステム起動後における各種ジョブ制御処理を示す。 ログアウト可否設定テーブルの一例を示す。 基本機能メニュー画面が表示された操作パネルの例を模式的に示す。
符号の説明
1 複合機、2 端末装置、3 FAX装置、4 認証サーバ、10 コントローラユニット、11 操作パネルユニット、12 プリンタユニット、13 スキャナユニット、14 ファックス通信ユニット、15 認証デバイスユニット、20 全体制御ユニット、21 画像形成ユニット、22 画像読取ユニット、23 ファックスユニット、24 認証情報取得ユニット、25 利用制限ユニット、26 ジョブ制御ユニット、27 ログアウト制御ユニット、28 タイマ監視ユニット、100 情報処理システム

Claims (6)

  1. 複数の機能を備えた複合機であって、
    認証情報入力ユニットを利用して、前記機能の利用を希望するユーザの認証情報を取得する認証情報取得ユニットと、
    前記取得した認証情報に基づいて前記利用希望ユーザが利用権限を有するか否かを判断し、前記利用希望ユーザが利用権限を有すると判断したことを条件に前記機能を利用可能にする利用制限ユニットと、
    ユーザによるログアウト操作を検出したとき、未完了ジョブの内容及び状態に基づいてログアウト処理の可否を判断し、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っていることを検出した場合には、ログアウト処理を禁止して、前記機能を利用可能な状態に保つログアウト制御ユニットと、
    を備える複合機。
  2. 前記ログアウト制御ユニットは、ジョブの内容及び状態と、ログアウト処理の可否を示すログアウト可能状態又はログアウト不可状態とを対応付けて記憶したログアウト可否設定テーブルを有し、当該ログアウト可否設定テーブルを参照して、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っているか否かを検出する、
    ことを特徴とする請求項1記載の複合機。
  3. 前記ログアウト制御ユニットは、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っていることを検出した場合には、未完了ジョブが残っていることをユーザに報知する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の複合機。
  4. ログアウト不可状態のジョブの処理が完了した後、ユーザからの操作がないままの状態で所定時間経過したことを検出したとき、ログアウト処理を行い前記機能の利用を制限するタイマ監視ユニットと、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の複合機。
  5. 複数の機能を備えた複合機の利用制限方法であって、
    認証情報入力ユニットを利用して、前記機能の利用を希望するユーザの認証情報を取得する認証情報取得工程と、
    前記取得した認証情報に基づいて前記利用希望ユーザが利用権限を有するか否かを判断し、前記利用希望ユーザが利用権限を有すると判断したことを条件に前記機能を利用可能にする利用制限工程と、
    ユーザによるログアウト操作を検出したとき、未完了ジョブの内容及び状態に基づいてログアウト処理の可否を判断し、ログアウト不可状態の未完了ジョブが残っていることを検出した場合には、ログアウト処理を禁止して、前記機能を利用可能な状態に保つログアウト制御工程と、
    を備える利用制限方法。
  6. 請求項5記載の利用制限方法をコンピュータで実行させるためのプログラム。
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