JP2009269896A - 抗糖尿病食品または医薬品素材及び抗糖尿病食品または医薬品 - Google Patents
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Abstract
【課題】糖尿病予防、改善に有効な抗糖尿病食品素材または医薬品素材、並びに該食品素材または医薬品素材を含有してなる抗糖尿病食品または医薬品を提供することを課題とする。
【解決手段】
ギンナリンB及び/又はギンナリンCを含む抗糖尿病食品素材、ハナノキ(Acer pycnanthum)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)から選択される少なくとも一種の抽出物及び/又は濃縮抽出物からなり、少なくともギンナリンB及び/又はギンナリンCを含む抗糖尿病食品素材、ハナノキ及びカラコギカエデから選択される少なくとも一種の全草及び/又は葉からなり、少なくともギンナリンB及び/又はギンナリンCを含む抗糖尿病食品素材又は医薬品素材、或いは該抗糖尿病食品素材又は医薬品素材を含有してなる抗糖尿病食品又は医薬品とする。
【選択図】なし
【解決手段】
ギンナリンB及び/又はギンナリンCを含む抗糖尿病食品素材、ハナノキ(Acer pycnanthum)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)から選択される少なくとも一種の抽出物及び/又は濃縮抽出物からなり、少なくともギンナリンB及び/又はギンナリンCを含む抗糖尿病食品素材、ハナノキ及びカラコギカエデから選択される少なくとも一種の全草及び/又は葉からなり、少なくともギンナリンB及び/又はギンナリンCを含む抗糖尿病食品素材又は医薬品素材、或いは該抗糖尿病食品素材又は医薬品素材を含有してなる抗糖尿病食品又は医薬品とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、抗糖尿病素材並びに該食品及び医薬品素材を含有してなる抗糖尿病食品及び医薬品に関し、詳細には、少なくともギンナリンB及び/又はギンナリンCを含む抗糖尿病食品または医薬品素材及び該食品及び医薬品素材を含有してなる抗糖尿病食品または医薬品に関する。
近年、医療用の医薬品において、小腸管の粘膜上に存在する二糖分解酵素であるαグルコシダーゼの阻害剤はアカルボースなどが用いられているが、これらは本来生体に対して異物であって、安全性が懸念されており使用量について厳しい規定が定められている。さらに、血糖値上昇を抑制する飲食品、医薬品は糖尿病、肥満の予防、治療に有用である。また、ダイエットのカロリーコントロールにも利用されている。
手軽に安全かつ手軽に飲食用に使用することのできるとともに、糖尿病の発症を抑制することができる天然物質は常に求められている。このため、化学合成品に由来しない新しい天然医薬品また食品を開発すべく、世界の種々の生薬を始めとした天然物が注目されている。
現在、血糖値上昇抑制剤として食品では桑の葉、グァバ葉ポリフェノール、豆鼓エキス、医薬品ではボグリボースなどが知られており研究が進んでいる。しか糖尿病は現代社会には未だ蔓延しており、抗糖尿病に有効な新しい素材、食品または医薬品の創出が求められている。
本発明者は前述した天然医薬品また食品の開発という方向のもとで、特に抗糖尿病剤の開発に力を注ぎ、カエデ科カエデ属に属する植物、ハナノキ(Acer pycnanthum K.koch)に注目し,その抽出物がスクロース負荷後の高血糖の抑制効果に優れていること、またその葉の抽出物が二糖類の分解酵素であるα−グルコシダーゼの活性阻害に効果的であることを突き止めた。これは特許文献1に示される。
また、本発明者は特許文献1及び2において同じカエデ属に属するカエデ属植物に属する植物であるイロハモミジ(Acer palmatum Thunb.)、ヤマモミジ(Acer amoenum Carr.var.matsumurae Ogata)、ノムラモミジ(Acer palmatum Tunb.var.amoenum Ohwicv.Sanguineum)、トウカエデ(Acer burgerianum)、チドリノキ(Acer carpinifolium)、カジカエデ(Acer diabolicum)の葉の抽出物が同様な作用を有することを突き止めた。
しかしながら、本発明者は、前述したカエデ科に属する植物において、真にα−グルコシダーゼの阻害作用、血糖値上昇抑制作用を示す活性本体について、前記研究開発の段階においては解明していなかった。
本発明者は、前記カエデ科の植物中に含有される活性物質の単離について鋭意、検討を加えた。その結果、本発明者は、ハナノキ(Acer pycnanthum K.koch)を抽出、分画することにより強い阻害作用を有する化合物を見出すことに成功した。
本発明により単離されたギンナリンB(ginnalinB)およびギンナリンC(ginnalinC)はそれぞれ、6−ガロイル−1−デオキシグルコース(6−galloyl−1−deoxyglucose)、2−ガロイル−1−デオキシグルコース(2−galloyl−1−deoxyglucose)をいう。これらは既知の成分であり、ギンナリンBおよびギンナリンCは赤痢菌であるシゲラ フレキシネリ(Shigella flexneri)、およびシゲラ ソネイ(Shigella sonnei)に対しての抗菌作用がSongらによって報告されている(Acta Chimica Sinica vol.40 No.12 1982年)が、α−グルコシダーゼ阻害作用及び血糖値上昇抑制作用の報告はない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、天然物由来成分を含む抗糖尿病食品または医薬品素材、及び抗糖尿病食品または医薬品を提供することを課題とする。詳細にはハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)に含まれるギンナリンB及び/又はギンナリンCを有効成分として含む抗糖尿病食品素材または医薬品素材並びに該食品素材または医薬品素材を含有してなる抗糖尿病食品または医薬品を提供することを課題とする。
本発明者らは、天然植物であるハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)に含まれる成分ギンナリンB及び、ギンナリンCが優れたα−グルコシダーゼの阻害作用、また血糖値上昇抑制作用を示すことを見出し本発明に至った。
請求項1に係る発明は、下式(化1)で示される成分ギンナリンB及び/又は(化2)で示される成分ギンナリンCを含む抗糖尿病食品素材及び/または医薬品素材に関する。
請求項2に係る発明は、ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)の、抽出物及び/又は濃縮抽出物からなり、少なくとも下式(化3)で示される成分ギンナリンB及び/又は(化4)で示される成分ギンナリンCを含む抗糖尿病食品素材及び/、または医薬品素材に関する。
請求項3に係る発明は、ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)の、葉、根、種子、芽、樹皮、花、樹液の少なくとも1つからなり、少なくとも下式(化5)で示される成分ギンナリンB及び/又は、(化6)で示される成分ギンナリンCを含む抗糖尿病食品素材及び/または医薬品素材に関する。
請求項4に係る発明は、前記抽出物及び/又は濃縮抽出物が、水、エタノール、メタノール、アセトニトリル、酢酸エチルから選ばれる抽出溶媒を使用して得られる抽出物及び/又は濃縮抽出物であることを特徴とする請求項2記載の抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材に関する。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材を含有してなる抗糖尿病食品及び/又は医薬品に関する。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材を含有してなる抗糖尿病食品及び/又は医薬品に関する。
本発明の抗糖尿病食品素材及び/、又は医薬品素材及び抗糖尿病食品及び/または医薬品は、ギンナリンB及び、ギンナリンCを有効成分として優れたα−グルコシダーゼの阻害作用を有し、血糖値上昇抑制作用を示す。
本発明の抗糖尿病食品及び/または医薬品の他の有利な点は、そのα−グルコシダーゼ阻害作用、また血糖値上昇抑制作用により抗糖尿病作用を示すことができる。
他の実施形態として、本発明の抗糖尿病食品素材及び/または医薬品素材は、カエデ属植物であるハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)の抽出物及び/又は濃縮抽出物からなり、上式(化7)で示される成分ギンナリンB及び/又は、(化8)で示される成分ギンナリンCを含む。
本発明に係るハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)は、カエデ科カエデ属の植物で落葉高木であり、樹高は20から30メートルになる。本州や近畿地方の一部の地域に自生している樹木は天然記念物として扱われているが、現在は苗木が増やされて街路樹として一般的に使用されている植物である。
本発明に係るカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)は、カエデ科カエデ属の植物で落葉小高木。樹高は2から5メートル。北海道・本州・四国・九州の丘陵帯から山地帯の湿地に多く生えている。日本の他、海外では朝鮮半島、中国東北部、東シベリアに自生している。
本発明の抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材が、ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)の抽出物又は濃縮抽出物からなる場合、ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)の、葉、根、樹皮、種子、芽、花のいずれの部位を使用して抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材を製造してもよいが、好ましくは、ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)の葉部、カラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)の葉部抽出物又は濃縮抽出物が使用される。抽出前に、予め植物を乾燥、細切、又は粉砕など加工を施した加工物でもよいし、或いはハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)を何ら加工せずそのまま使用して抽出物又は濃縮抽出物を得てもよい。
本発明に係るハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)の抽出物又は濃縮抽出物の製造方法は好ましくは次の通りである。
ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)の乾燥物、細切物、或いは粉砕物などの加工物、或いは加工していないそのままのハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)を低温加熱抽出する。この際に使用される抽出溶媒として、水、エタノール、メタノール、アセトニトリル、酢酸エチルなどが挙げられる。
さらにろ過して抽出液を得た後、この抽出液を濃縮する。濃縮物を液状のまま使用して本発明の抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材としてもよい。或いは、濃縮の後、凍結乾燥又は粉砕することにより、本発明の抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材としてもよい。
尚、本発明においては好ましくは、ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)の熱水抽出物又は濃縮抽出物が使用される。この水を使用すると安全性に優れるため好ましい。或いはカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)の熱水抽出物又は濃縮抽出物が使用されることが望ましい。この熱水抽出物を使用すると安全性に優れる。
ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)の乾燥物、細切物、或いは粉砕物などの加工物、或いは加工していないそのままのハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)を低温加熱抽出する。この際に使用される抽出溶媒として、水、エタノール、メタノール、アセトニトリル、酢酸エチルなどが挙げられる。
さらにろ過して抽出液を得た後、この抽出液を濃縮する。濃縮物を液状のまま使用して本発明の抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材としてもよい。或いは、濃縮の後、凍結乾燥又は粉砕することにより、本発明の抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材としてもよい。
尚、本発明においては好ましくは、ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)の熱水抽出物又は濃縮抽出物が使用される。この水を使用すると安全性に優れるため好ましい。或いはカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)の熱水抽出物又は濃縮抽出物が使用されることが望ましい。この熱水抽出物を使用すると安全性に優れる。
他の実施形態として、本発明の抗糖尿食品素材及び/又は医薬品素材は、ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)の葉、根、種子、芽、花のいずれか一種以上の部位からなり、少なくとも上式(化7)で示される成分ギンナリンB及び/又は(化8)で示される成分ギンナリンCを含む。
前記実施形態において、ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)は、葉、根、種子、芽、花のいずれの部位を使用してもよいが、好ましくは葉が使用される。カラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)は、葉、根、種子、芽、花のいずれの部位を使用してもよいが、好ましくは葉が使用される。本発明の抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材とするために、ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)及び/又はカラコギカエデ(Acer ginnala Maxim)を加工せずにそのまま使用してもよいし、乾燥、細切、或いは粉砕などした加工物で抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材を製造してもよい。
本発明の抗糖尿病食品及び/または医薬品は、前記抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材を含有してなる。
本発明の抗糖尿病食品及び/又は医薬品には、前記抗糖尿病食品及び/又は医薬品素材が、ギンナリンB及び/又は、ギンナリンCが同様に含量0.2〜2.0重量%となるように含有される。
本発明の抗糖尿病食品及び/又は医薬品には、前記抗糖尿病食品及び/又は医薬品素材が、ギンナリンB及び/又は、ギンナリンCが同様に含量0.2〜2.0重量%となるように含有される。
本発明の抗糖尿病食品及び/又は医薬品には、食品及び/又は医薬品の種類に応じて慣用の添加剤を使用することができる。
添加剤としては、例えば、賦形剤、pH調整剤、清涼化剤、懸濁化剤、消泡剤、粘稠剤、溶解補助剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤又は可塑剤などが挙げられる。
添加剤としては、例えば、賦形剤、pH調整剤、清涼化剤、懸濁化剤、消泡剤、粘稠剤、溶解補助剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤又は可塑剤などが挙げられる。
前記賦形剤としては、例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール或いはキシリトールなどの糖アルコール、ブドウ糖、白糖、乳糖或いは果糖などの糖類、結晶セルロース、カルメロースナトリウム、りん酸水素カルシウム、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、デキストリン、βーシクロデキストリン、軽質無水ケイ酸、酸化チタン、又はメタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。
前記pH調整剤としては、例えばクエン酸、リンゴ酸、リン酸水素ナトリウム又はリン酸二カリウムなどが挙げられる。前記清涼化剤としては、例えばl−メントール又はハッカ水などが挙げられる。前記懸濁化剤としては、例えば、カオリン、カルメロースナトリウム、キサンタンガム、メチルセルロース又はトラガントなどが挙げられる。前記消泡剤としては、例えばジメチルポリシロキサン又はシリコン消泡剤などが挙げられる。
前記粘稠剤としては、例えばキサンタンガム、トラガント、メチルセルロース又はデキストリンなどが挙げられる。前記溶解補助剤としては、例えばエタノール、ショ糖脂肪酸エステル又はマクロゴールなどが挙げられる。前記崩壊剤としては、例えば低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ又は部分アルファー化デンプンなどが挙げられる。前記結合剤としては、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニールピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、プルラン、アルファー化デンプン、カンテン、トラガント、アルギン酸ナトリウム又はアルギン酸プロピレングリコールエステルなどが挙げられる。
前記滑沢剤としては、例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ポリオキシル、セタノール、タルク、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ジメチルポリシロキサン、ミツロウ又はサラシミツロウなどが挙げられる。
本発明の抗糖尿病食品及び/または医薬品には、必要に応じて、他の生理活性成分、ミネラル、ビタミン、ホルモン、栄養成分、香料などの添加物を混合することができる。
本発明の抗糖尿病食品の形状としては、例えば、ハードカプセル、ソフトカプセルのようなカプセル、錠剤、丸剤、顆粒状などの形状に加工され得る。これにより本発明の抗糖尿病食品は、例えば健康食品として供給することができる。また医薬品としても供給が可能である。
他の実施形態としては、本発明の抗糖尿食品素材を食品に添加して、抗糖尿食品を製造してもよい。前記食品としては、例えば、スナック、ビスケット、クッキー、チョコレート等の菓子類、ジュース、お茶等の飲料水等が挙げられる。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
以下に本発明をより詳細に説明するために実施例を挙げるが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
(製法)
ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)粗切物100グラムを10リットルのメタノールにつけて2〜3日室温で抽出した後、ろ過し、ろ液を減圧乾固して、28.1グラムの抽出物を得た。これを分液漏斗によりヘキサン:90%メタノール=3:1で成分の極性の違いをもとに分画した。これにより90%メタノール画分をカラムクロマトグラフィーにより分画した。これによりギンナリンB,ギンナリンCをそれぞれ0.24グラム、0.12グラムを得た。
(製法)
ハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)粗切物100グラムを10リットルのメタノールにつけて2〜3日室温で抽出した後、ろ過し、ろ液を減圧乾固して、28.1グラムの抽出物を得た。これを分液漏斗によりヘキサン:90%メタノール=3:1で成分の極性の違いをもとに分画した。これにより90%メタノール画分をカラムクロマトグラフィーにより分画した。これによりギンナリンB,ギンナリンCをそれぞれ0.24グラム、0.12グラムを得た。
(試験法1)
ギンナリンB,ギンナリンCのα−グルコシダーゼ阻害作用
被験試料としてハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)から精製したギンナリンB,ギンナリンCを用いて実験を行った。各抽出物を10mg/mlになるようにメタノールに溶解し、被験試料とした。96ウェルのプレートに0.1Mリン酸バッファー、基質、酵素、サンプルを添加し、生成してくるグルコースの量をグルコースCIIテストワコーで測定した。基質にスクロース、またはマルトースを27.7mMになるように添加した。酵素にはマウス小腸由来の粗酵素液50μlを用いた。マウス粗酵素液としてマウス1匹分の回腸粘膜を0.05%牛血清アルブミンを含んだ0.1Mリン酸緩衝液12mlに懸濁し、十分撹拌した後、3000×gで5分遠心分離し、その上澄を用いた。サンプルはスクラーゼ阻害時の最終濃度200μg/ml、マルターゼ阻害時の最終濃度400μg/mlとなるように添加した。サンプル無添加時の酵素反応と比較してサンプルの酵素阻害率を求めた。ポジティブコントロールとして同様の製法にしてメタノールで抽出し減圧乾固したクワ(Morus alba)のメタノール抽出物を用いて比較した。その結果を表1に示す。
ギンナリンB,ギンナリンCのα−グルコシダーゼ阻害作用
被験試料としてハナノキ(Acer pycnanthum K.Koch)から精製したギンナリンB,ギンナリンCを用いて実験を行った。各抽出物を10mg/mlになるようにメタノールに溶解し、被験試料とした。96ウェルのプレートに0.1Mリン酸バッファー、基質、酵素、サンプルを添加し、生成してくるグルコースの量をグルコースCIIテストワコーで測定した。基質にスクロース、またはマルトースを27.7mMになるように添加した。酵素にはマウス小腸由来の粗酵素液50μlを用いた。マウス粗酵素液としてマウス1匹分の回腸粘膜を0.05%牛血清アルブミンを含んだ0.1Mリン酸緩衝液12mlに懸濁し、十分撹拌した後、3000×gで5分遠心分離し、その上澄を用いた。サンプルはスクラーゼ阻害時の最終濃度200μg/ml、マルターゼ阻害時の最終濃度400μg/mlとなるように添加した。サンプル無添加時の酵素反応と比較してサンプルの酵素阻害率を求めた。ポジティブコントロールとして同様の製法にしてメタノールで抽出し減圧乾固したクワ(Morus alba)のメタノール抽出物を用いて比較した。その結果を表1に示す。
ギンナリンB、ギンナリンCはマウス由来のα−グルコシダーゼを強く抑制することが明らかとなった。
ギンナリンB、ギンナリンCの血糖値上昇抑制作用
実施例1で用いたギンナリンB、ギンナリンCを被験試料として用いた。7週齢の雄ddYマウスを各群につき8匹用い、実験前日から約24時間絶食させ、ギンナリンB投与群には1匹当りギンナリンB(24.0 mg/kg)とスクロース(2,000mg/kg)、またギンナリンC投与群には1匹当りギンナリンC(24.0 mg/kg)とスクロース(2,000 mg/kg)を1.0mlの蒸留水に溶かしたものを経口投与し、経時的に血糖値測定を行った。コントロール群には、1匹当りスクロース(2,000mg/kg)を1.0mlの蒸留水に溶かしたものを経口投与した。血糖値の測定はグルコースCIIテストワコー(和光)を用いた。それぞれの投与群の経時的な血糖値の変化を測定した。それぞれの値は平均値±標準誤差(mg/dl)を示す。有意差検定はStudentのt−testによって行った。*、**はそれぞれコントロールに対しp<0.05、p<0.001を示す。その結果を表2に示す。
実施例1で用いたギンナリンB、ギンナリンCを被験試料として用いた。7週齢の雄ddYマウスを各群につき8匹用い、実験前日から約24時間絶食させ、ギンナリンB投与群には1匹当りギンナリンB(24.0 mg/kg)とスクロース(2,000mg/kg)、またギンナリンC投与群には1匹当りギンナリンC(24.0 mg/kg)とスクロース(2,000 mg/kg)を1.0mlの蒸留水に溶かしたものを経口投与し、経時的に血糖値測定を行った。コントロール群には、1匹当りスクロース(2,000mg/kg)を1.0mlの蒸留水に溶かしたものを経口投与した。血糖値の測定はグルコースCIIテストワコー(和光)を用いた。それぞれの投与群の経時的な血糖値の変化を測定した。それぞれの値は平均値±標準誤差(mg/dl)を示す。有意差検定はStudentのt−testによって行った。*、**はそれぞれコントロールに対しp<0.05、p<0.001を示す。その結果を表2に示す。
この結果より、ギンナリンB、ギンナリンCはスクロース摂取による血糖値の上昇を顕著に抑制することが示された。
本発明により、ギンナリンB、ギンナリンCを有効成分として含む抗糖尿病食品及び/又は医薬品素材並びに該食品素材及び/又は医薬品素材を含有してなる抗糖尿病食品及び/又は医薬品を提供することが可能となった。
Claims (5)
- 前記抽出物及び/又は濃縮抽出物が、水、エタノール、メタノール、アセトニトリル、酢酸エチルから選ばれる抽出溶媒を使用して得られる抽出物及び/又は濃縮抽出物であることを特徴とする請求項2記載の抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の抗糖尿病食品素材及び/又は医薬品素材を含有してなる抗糖尿病食品及び/又は医薬品。
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WO2010082661A1 (ja) * | 2009-01-19 | 2010-07-22 | 国立大学法人富山大学 | 1,5-ag含有組成物 |
WO2012055010A1 (en) * | 2010-10-25 | 2012-05-03 | Fédération Des Producteurs Acéricoles Du Québec | Maple tree-derived products and uses thereof |
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