JP2009265483A - カラーフィルタ及びそれを備えた液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルタ及びそれを備えた液晶表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009265483A
JP2009265483A JP2008116975A JP2008116975A JP2009265483A JP 2009265483 A JP2009265483 A JP 2009265483A JP 2008116975 A JP2008116975 A JP 2008116975A JP 2008116975 A JP2008116975 A JP 2008116975A JP 2009265483 A JP2009265483 A JP 2009265483A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
color
layer
pixel color
color filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008116975A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5120051B2 (ja
Inventor
Ryushi Kawamoto
龍士 河本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2008116975A priority Critical patent/JP5120051B2/ja
Publication of JP2009265483A publication Critical patent/JP2009265483A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5120051B2 publication Critical patent/JP5120051B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】液晶の垂直配向を利用したVA方式において、マルチドメイン配向を実施して視野角の広い液晶表示装置を実現する手段として、画素色層を形成した領域内の透明電極にスリット等の開口部を設けるタイプを採用する場合に、画素色層を覆うオーバーコート層を不要とするカラーフィルタ及びそれを備えた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】初期配向状態が垂直配向を呈する液晶層を有する液晶表示装置に用いるカラーフィルタにおいて、液晶の配向規制手段として画素色層を形成した領域内で透明電極に開口部を設けており、その開口部の画素色層の内、少なくとも1色の画素色層を透明電極の開口部に合わせて刳り貫いていることを特徴とするカラーフィルタを用いる。
【選択図】図3

Description

本発明は、液晶表示装置(LCD)用のカラーフィルタに関するものであり、特に液晶の垂直配向を透明電極のスリット等の開口部を有する構造により規制する方式のLCDを形成するためのカラーフィルタに関する。
近年、平面型ディスプレイ装置が多く使われるようになってきており、中でもLCD(液晶表示装置)は、特にカラーフィルタによって色表示を行う多色カラータイプがテレビ、モニタ、携帯端末等の表示パネルに利用が進んでいる。多色カラー化のために一般にマイクロセル構造のカラーフィルタが多用され、カラーフィルタは液晶表示パネルの表示品質を決める重要な役割を担っている。カラーフィルタはガラス板やプラスチック板などの透明基板上に所定の色の画素色層を形成している。また、液晶の配向を制御するために、画素色層上に酸化インジウムや酸化亜鉛などからなる透明電極を形成している。
一方、LCDの応用分野が広がるにつれて、その視野角の狭さが問題となり、種々の改良提案がなされてきた。中でもVA(Vertical Alignment)方式とIPS(In-Plane Switching)方式の2方式は、大型の高品位テレビ用途に利用が進んでいる。
VA方式は、初期状態の液晶の垂直配向を基本にしており、誘電率異方性が負のネマチック液晶が使われる。電圧印加により、液晶分子が立った状態から寝た状態に変化し、偏光板との組み合わせで、暗から明に透過率が変化する。電圧無印加の初期状態に黒表示となるVA方式は一般的により黒い色が出せるため、コントラストが高く、通常のTN(Twisted Nematic)方式より応答速度も速い。
VA方式で視野角を改善する手段として、一つの画素中で液晶分子の配向状態を変える分割配向を行うように複数のドメインを形成するマルチドメイン配向が一般的であるが、これは温度変化や中間調表示に対しても均一性を維持する方法として適している。
マルチドメイン配向を実現する手段としては、カラーフィルタに形成した、液晶分子の配向を制御する電極に突起部を形成したり、スリット等の開口部を設けたりする方法がある。(特許文献1参照)この場合、初期配向状態が垂直配向を呈する液晶層を有する液晶表示装置は、マルチドメイン配向させるためのきっかけを与える部位を透明電極上に形成することになる。すなわち、突起部を有するタイプでは、突起部の傾斜面が液晶分子の傾きに影響を与え、スリット等の開口部を設けるタイプでは、透明電極の開口部エッヂ付近で基板表面に対して斜め方向の電界が発生し、この電界の傾きが液晶分子の傾きに影響を与える。従って、それらの突起部やスリット等の開口部の平面デザインを画素上にどのように設計するかにより、マルチドメイン配向の状態が決められる。
上記のマルチドメイン配向を実現する手段として、スリット等の開口部を画素領域内の透明電極に設ける場合は、開口部の画素色層が透明電極の被覆なしに液晶垂直配向膜の薄い層を通して液晶層と近接することになり、画素色層を構成する色材からの電気的な特性の影響を液晶層が直接受けてしまい、液晶の配向乱れや液晶表示装置としての駆動の閾値のズレによる焼き付き現象等の表示不良が生じる。
色材の電気特性は主として着色剤である顔料の性質によるものであり、カラーフィルタとしての色特性を初めとする要求特性と両立させることが困難である場合が多い。このため、スリット等の開口部を透明電極に設けるタイプのVA方式のマルチドメイン配向を実
施する場合には、液晶に影響を与えることのない電気特性を有する透明樹脂材料からなる保護層(オーバーコート層)を画素色層の上に設けることが必要であった。
特開平11−242225号公報
液晶の垂直配向を利用したVA方式において、マルチドメイン配向を実施して視野角の広い液晶表示装置を実現する手段として、上述の2方法が代表的である。突起部を有するタイプでは、電気絶縁性の樹脂から成る突起物を高さやテーパー部の形状を制御して透明電極上に形成する必要があり、製造工程が繁雑になる。また、画素領域内の透明電極にスリット等の開口部を設けるタイプでは、突起部を有するタイプと較べて、カラーフィルタの高開口率化、従って液晶表示装置としての明るさの向上を図る上で、特に画素サイズが小さくなる場合の微細化対応において有利であるとされる。しかし、画素色層を構成する色材からの電気的な特性の影響を遮るために、オーバーコート層を画素色層を覆うように形成しておく必要があり、その分だけ製造工程が長くなるばかりでなく、オーバーコート層の品質の均一性、異物混入の無いように、無欠陥性に格別の注意を要するため、製造歩留まり上も問題が残る。
本発明が解決しようとする課題は、液晶の垂直配向を利用したVA方式において、マルチドメイン配向を実施して視野角の広い液晶表示装置を実現する手段として、画素色層を形成した領域内の透明電極にスリット等の開口部を設けるタイプを採用する場合に、画素色層を覆うオーバーコート層を不要とするカラーフィルタ及びそれを備えた液晶表示装置を提供することである。
請求項1記載の発明は、透明基板上に複数色の画素色層と透明電極とが積層された、初期配向状態が垂直配向を呈する液晶層を有する液晶表示装置に用いるカラーフィルタにおいて、液晶の配向規制手段として画素色層を形成した領域内で透明電極に開口部を設けており、その開口部の画素色層の内、少なくとも1色の画素色層を透明電極の開口部に合わせて刳り貫いていることを特徴とするカラーフィルタである。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のカラーフィルタにおいて、全ての画素色層を透明電極の開口部に合わせて刳り貫いていることを特徴とするカラーフィルタである。
請求項3記載の発明は、請求項1に記載のカラーフィルタにおいて、刳り貫かれない他の画素色層の色材もしくは透明樹脂を用いて、刳り貫き部位を埋め込んでいることを特徴とするカラーフィルタである。
請求項4記載の発明は、請求項1または3に記載のカラーフィルタにおいて、透明電極の開口部に合わせて刳り貫かれる画素色層の色材が、刳り貫かれない他の画素色層の色材、または埋め込みに用いられる透明樹脂より高い誘電正接を有していることを特徴とするカラーフィルタである。
請求項5記載の発明は、画素色層が緑、赤、青色の層からなり、刳り貫かれる画素色層の色材が緑であり、埋め込まれる材料が赤または青の画素色層の色材、もしくは、透明樹脂であることを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載のカラーフィルタである。
請求項6記載の発明は、請求項2に記載のカラーフィルタにおいて、全ての画素色層を透明電極の開口部に合わせて刳り貫いた後、刳り貫いた画素色層の色材の最大の誘電正接より低い誘電正接を有する材料を用いて刳り貫き部位を埋め込んでいることを特徴とする
カラーフィルタである。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフィルタを備えることを特徴とする初期配向状態が垂直配向を呈する液晶層を有する液晶表示装置である。
請求項1に記載した発明によれば、液晶の垂直配向を利用したVA方式において、マルチドメイン配向を実施して視野角の広い液晶表示装置を実現する手段として、画素色層を形成した領域(画素領域)内の透明電極にスリット等の開口部を設けるタイプを採用する場合に、平面視では開口部の下に画素色層が無いことになる。従来は平面視で開口部より露出していた画素色層を覆うためのオーバーコート層を不要とするカラーフィルタを提供することができる。従って、オーバーコート層形成に伴う工程負荷や品質保証面の負荷も軽減される。また、突起部を有するタイプと較べて、カラーフィルタの高開口率化、従って液晶表示装置としての明るさの向上を図る上で、特に画素サイズが小さくなる場合の微細化対応において有利となる。
また、請求項2に記載した発明によれば、請求項1に記載した発明による効果を同様に期待できる上、画素色層の全色にわたって透明電極の開口部に画素色層を残さないので、マルチドメイン配向の色間の特性を同等とすることができ、液晶表示装置の表示品位をさらに高めることに寄与するカラーフィルタを提供することができる。
また、請求項3に記載した発明によれば、画素領域内の透明電極の開口部に合わせた画素色層の刳り貫き部位を、他の物質で埋め込むので、画素色層の連なる面を平坦にすることができ、透明電極、垂直配向膜も含めたカラーフィルタの表面をほぼ平坦にかつ均一に形成できるので、液晶表示装置とするための液晶セルの構造を望ましい形状にできる。
また、請求項4に記載した発明によれば、画素領域内の透明電極の開口部に露出する画素色層の内、特に誘電正接の高い材料を優先的に刳り貫き、または刳り貫いた後に誘電正接の低い材料で埋め込むので、画素色層の色材からの電気的な特性の悪影響を回避できる。その結果、液晶表示装置としてマルチドメイン配向のVA方式を実現する上で、液晶の配向乱れや液晶表示装置の駆動の閾値のズレによる焼き付き現象等の表示不良を生じ難くすることに寄与するカラーフィルタを提供することができる。
また、請求項5に記載した発明によれば、一般的に赤、緑、青の3色で構成されるカラーフィルタの画素色層の内、緑の色層を作る色材が最も誘電正接が高く、画素領域内の透明電極の開口部に露出すると、上記の表示不良を引き起こし易いので、緑の露出を特に避けることにより、表示不良のない液晶表示装置の製作に寄与するカラーフィルタを提供することができる。
また、請求項6に記載した発明によれば、マルチドメイン配向の色間の特性を同等とすることができ、カラーフィルタの表面をほぼ平坦に形成できる上に、表示不良を生じ難くすることに寄与するカラーフィルタを提供することができる。
また、請求項7に記載した発明によれば、液晶の垂直配向を利用したVA方式において、マルチドメイン配向を実施して視野角の広い液晶表示装置を実現する手段として、画素領域内の透明電極にスリット等の開口部を設けるタイプを採用する場合に、画素色層を覆うオーバーコート層を不要とするカラーフィルタを備えた液晶表示装置を提供することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面に従って説明する。
図1は従来のマルチドメイン配向規制の一例を説明するための液晶表示装置の断面拡大模式図である。カラーフィルタは、ガラス等の透明基板1上に顔料分散方式等の一般的な手段で画素色層2が形成され、透明樹脂材料のオーバーコート層3を介してITOで代表される透明導電膜で共通電極4が形成されている。一般にスパッタ法で膜付けされる透明導電膜をフォトエッチングの手法でスリット等の開口部14を形成し、数μm幅の微細な開口部も可能である。粗い共通電極パターンを形成する場合は、フォトエッチング工程を不要とするマスクスパッタ法で直接形成することも可能であるが、本方式のように開口部を精密に形成する際は、フォトエッチング法を一般的に用いる。
上述のカラーフィルタにTFT基板9を対向させる場合は、詳細な構造は図示していないが、カラーフィルタの画素領域と対向するTFT基板9の面を画素電極8が覆い、液晶セル化の工程で上記2枚の対向する基板同士のセル内側にあたる部分に配向膜が形成される。マルチドメイン配向規制の例では垂直配向膜5をフレキソ印刷やインクジェットの手法で塗布する。垂直配向膜5は、ベースとなるポリイミド樹脂にアルキル基やフッ素含有基のような疎水構造を導入することにより、90°のプレチルト角を達成できる。2枚の基板間に誘電率異方性が負のネマチック液晶を注入し封止する。液晶の注入は従来からの真空注入法以外にも、滴下注入タイプのODF(One Drop Fill)法も可能である。図では液晶分子6の集合状態を模式的に示す。
液晶の垂直配向を利用したVA(Vertical Alignment)方式において、マルチドメイン配向を実施して視野角の広い液晶表示装置を実現する手段として、カラーフィルタ側の画素色層を形成した領域(画素領域)内の共通電極4として機能する透明電極にスリット等の開口部14を形成しておくことが本方式の特徴である。液晶表示装置において、上記の共通電極4と前記TFT基板9側の画素電極8との2つの電極間に電圧を印加することにより、初期状態で垂直配向をしている液晶分子6の集合体で表される液晶層が、電圧の上昇と共に傾きを大きくしていく。傾きの初めにおける液晶分子6の倒れる向きには液晶セル内の電気力線7のエッヂ部での傾きが影響する。従って、スリット等の開口部の両エッヂ近辺上方において、電圧印加により液晶分子が倒れる向き10は開口部の左右で逆になる。
なお、垂直配向膜5は共通電極4の開口部の底にも形成されているが、この部分では液晶の配向状態を変化させるための電極が欠けているため有効な表示部とはならないので、垂直配向膜5が無い状態でも良い。電圧駆動による有効画素上の液晶分子の動きを高速で行うためには、むしろ共通電極4の開口部の底には垂直配向膜5が無い状態の方が良い場合もある。
図1において、オーバーコート層3を必要とする理由を図2により説明する。図2はオーバーコート層3を有しないカラーフィルタを用いた例で、従来のマルチドメイン配向規制における不具合を説明するための液晶表示装置の断面拡大模式図である。画素色層2を形成する色材は顔料と樹脂を少なくとも含むが、構成材料の電気的特性により、中でも誘電正接(tanδ)が大きい緑の顔料を含む場合は、共通電極4の開口部のエッヂ部における電気力線7の傾きが小さくなり、マルチドメイン配向規制が乱れる。また、垂直配向膜5の膜厚は高だか数nm〜数十nmと薄いため、画素色層2から流出するイオン性不純物による液晶への化学的汚染の影響も皆無にはできない。これらの要因により、画素色層2による液晶分子の配向撹乱作用11が生じ、その結果、液晶の配向乱れや液晶表示装置としての駆動の閾値のズレによる焼き付き現象等の表示不良が生じる。これを防ぐためには、数百nm〜数μmの厚さのオーバーコート層3を画素色層2の上に形成することが最適とされてきた。
図3は、本発明の一例を説明するための液晶表示装置の断面拡大模式図である。図3は図2における不具合を除去するために、共通電極4の開口部14の下にある画素色層2のみを刳り貫くものであって、他の構造部分は図2と同じである。初期配向状態が垂直配向を呈する液晶層を有する液晶表示装置における液晶の配向規制手段として、画素領域内に透明電極の開口部を設けており、その開口部の画素色層の内、少なくとも1色の画素色層を透明電極の開口部の平面視形状に合わせて刳り貫いている。刳り貫き対象とする画素色層は1色に限らず、例えば3色構成のカラーフィルタであれば、3色全てにわたって、透明電極の開口部の下の画素色層を刳り貫くことも可能であり、後者の方がマルチドメイン配向における色間の特性を同等とすることができる。
画素色層の刳り貫き部分12には、垂直配向膜5が残っても残らなくてもよいが、いずれにしても表示領域外となる。画素色層の刳り貫き部分12は、共通電極4のパターン形成のフォトエッチングに引き続いて刳り貫き加工することも可能であるが、例えば顔料分散法で画素色層を一色ずつパターン形成する際に、必要な色について、後に共通電極4の開口部とすべき個所の画素色層の刳り貫き部分を除去パターンの一部として一括形成する方が工程上は容易である。ただし、共通電極4の開口部のパターニングプロセスとの位置合わせには、より高い精度を必要とする。
上記のプロセスにおいて、刳り貫き対象とする色をどのように選択するかは、場合による。すなわち、例えば、周波数範囲10〜100Hzの領域で、誘電正接の値が0.1を超えるような緑の色材に対しては、優先的に刳り貫きを実施するが、赤や青の色材で上記の値が0.02以下である場合には、必ずしも実施しない。しかし、使用する垂直配向膜5や液晶分子6の特性、また、画素電極8と共通電極4との距離に係わる液晶セルギャップや共通電極4における透明電極の開口部の幅等の幾何学的要因、さらに液晶表示装置の画像表示のための駆動条件などを考慮して設計すれば良い。最も低い誘電正接を求められる場合には、全ての色において、画素色層を透明電極の開口部に合わせて刳り貫くことが最良となる。
図4は、本発明の他の一例を説明するための液晶表示装置の断面拡大模式図である。初期配向状態が垂直配向を呈する液晶層を有する液晶表示装置における液晶の配向規制手段として、画素領域内に透明電極の開口部を設けており、その開口部の画素色層の内、少なくとも1色の画素色層を透明電極の開口部に合わせて刳り貫き、刳り貫かれない他の画素色層の色材もしくは透明樹脂を用いて、刳り貫き部位を埋め込む。刳り貫き対象とする画素色層は1色に限らず、例えば3色構成のカラーフィルタであれば、3色全てにわたって、透明電極の開口部の画素色層を刳り貫くことも可能であり、その場合は、3色全ての刳り貫き部位に埋め込み物13を配置する。
本発明の先の例と同様に、後に共通電極4の開口部とすべき個所の画素色層の刳り貫き部分12を、顔料分散法で画素色層を一色ずつパターン形成する際に、必要な色について、除去パターンの一部として一括形成する。このプロセスに引き続いて、刳り貫かれた部分に埋め込み物13を配置する。もしくは、開口部を有する共通電極4の形成までを終えた後に、画素色層の刳り貫き部分12を加工し、埋め込み物13を配置しても良い。
埋め込み物13には、刳り貫き対象とされる画素色層の色材より低い誘電正接を有する、刳り貫き対象外の画素色層の色材もしくは透明樹脂を用い、全面に塗布した後に、画素色層の刳り貫き部分に入った塗布物のみを選択的に残して他を除去しても良い。また、インクジェット法やマイクロディスペンス法により、適量の埋め込み物を画素色層の刳り貫き部分のみに選択的に供給後、硬化させても良い。埋め込み物13と共通電極4が形成されたカラーフィルタ上に、垂直配向膜5を前述の方法で塗布することは、埋め込み物の無い場合よりも、下地の平坦性が良いので、より高品質の塗布状態が望める。
刳り貫き部分の色材より、埋め込み物が低い誘電正接をもつように設計されることは前述の説明と同様である。簡単な場合には、緑の画素色層を透明電極の開口部に合わせて刳り貫き、しかる後に、赤または青の画素色層の色材、もしくは、透明樹脂を埋め込み物として使用する。また、透明電極の開口部における誘電正接を全色均一に低く設定したい場合には、全ての画素色層を透明電極の開口部に合わせて刳り貫いた後、刳り貫いた画素色層の色材の最大の誘電正接より低い誘電正接を有する材料を用いて、刳り貫き部位を埋め込む。この時、均一に埋め込むことは、平坦性を高くする上で望ましい。なお、一般に誘電正接の値は顔料成分の特性が支配的であり、顔料を含まない透明樹脂は低い値を示す。オーバーコート材料が低い誘電正接を有するのも同じ事情である。
本発明で、種々述べた上記の例のように、画素色層を透明電極の開口部に合わせて刳り貫き、または、刳り貫き後に低い誘電正接の材料により埋め込むことを特徴とする、初期配向状態が垂直配向を呈する液晶層を有する液晶表示装置に用いるカラーフィルタを提示した。これらのカラーフィルタを備える初期配向状態が垂直配向を呈する液晶層を有する液晶表示装置は、液晶材料、配向膜、TFT基板、バックライト、偏光板、その他の光学補償フィルム、画像駆動用デバイス、電源装置などをカラーフィルタとともに選択してなる他の液晶表示装置と同様に、種々の選択により構成される。
従来のマルチドメイン配向規制の一例を説明するための液晶表示装置の断面拡大模式図である。 従来のマルチドメイン配向規制における不具合を説明するための液晶表示装置の断面拡大模式図である。 本発明の一例を説明するための液晶表示装置の断面拡大模式図である。 本発明の他の一例を説明するための液晶表示装置の断面拡大模式図である。
符号の説明
1・・・・透明基板
2・・・・画素色層
3・・・・オーバーコート層
4・・・・共通電極
5・・・・垂直配向膜
6・・・・液晶分子
7・・・・電気力線
8・・・・画素電極
9・・・・TFT基板
10・・・電圧印加により液晶分子が倒れる向き
11・・・画素色層による液晶分子の配向撹乱作用
12・・・画素色層の刳り貫き部分
13・・・埋め込み物
14・・・開口部

Claims (7)

  1. 透明基板上に複数色の画素色層と透明電極とが積層された、初期配向状態が垂直配向を呈する液晶層を有する液晶表示装置に用いるカラーフィルタにおいて、液晶の配向規制手段として画素色層を形成した領域内で透明電極に開口部を設けており、その開口部の画素色層の内、少なくとも1色の画素色層を透明電極の開口部に合わせて刳り貫いていることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 請求項1に記載のカラーフィルタにおいて、全ての画素色層を透明電極の開口部に合わせて刳り貫いていることを特徴とするカラーフィルタ。
  3. 請求項1に記載のカラーフィルタにおいて、刳り貫かれない他の画素色層の色材もしくは透明樹脂を用いて、刳り貫き部位を埋め込んでいることを特徴とするカラーフィルタ。
  4. 請求項1または3に記載のカラーフィルタにおいて、透明電極の開口部に合わせて刳り貫かれる画素色層の色材が、刳り貫かれない他の画素色層の色材、または埋め込みに用いられる透明樹脂より高い誘電正接を有していることを特徴とするカラーフィルタ。
  5. 画素色層が緑、赤、青色の層からなり、刳り貫かれる画素色層の色材が緑であり、埋め込まれる材料が赤または青の画素色層の色材、もしくは、透明樹脂であることを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  6. 請求項2に記載のカラーフィルタにおいて、全ての画素色層を透明電極の開口部に合わせて刳り貫いた後、刳り貫いた画素色層の色材の最大の誘電正接より低い誘電正接を有する材料を用いて刳り貫き部位を埋め込んでいることを特徴とするカラーフィルタ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフィルタを備えることを特徴とする初期配向状態が垂直配向を呈する液晶層を有する液晶表示装置。
JP2008116975A 2008-04-28 2008-04-28 カラーフィルタ及びそれを備えた液晶表示装置 Expired - Fee Related JP5120051B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008116975A JP5120051B2 (ja) 2008-04-28 2008-04-28 カラーフィルタ及びそれを備えた液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008116975A JP5120051B2 (ja) 2008-04-28 2008-04-28 カラーフィルタ及びそれを備えた液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009265483A true JP2009265483A (ja) 2009-11-12
JP5120051B2 JP5120051B2 (ja) 2013-01-16

Family

ID=41391392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008116975A Expired - Fee Related JP5120051B2 (ja) 2008-04-28 2008-04-28 カラーフィルタ及びそれを備えた液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5120051B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004347919A (ja) * 2003-05-23 2004-12-09 Toppan Printing Co Ltd 感光性材料およびそれを用いて形成した液晶配向制御用突起物を有するカラーフィルタ
JP2006293189A (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタの製造方法および液晶表示装置
JP2007114457A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Toppan Printing Co Ltd 液晶表示装置用カラーフィルタ及びその製造方法、並びに液晶表示装置
JP2007304392A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Toppan Printing Co Ltd カラーフィルタ及びそれを用いた液晶表示装置
JP2008292626A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Toppan Printing Co Ltd 液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法、及び液晶表示装置用カラーフィルタ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004347919A (ja) * 2003-05-23 2004-12-09 Toppan Printing Co Ltd 感光性材料およびそれを用いて形成した液晶配向制御用突起物を有するカラーフィルタ
JP2006293189A (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタの製造方法および液晶表示装置
JP2007114457A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Toppan Printing Co Ltd 液晶表示装置用カラーフィルタ及びその製造方法、並びに液晶表示装置
JP2007304392A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Toppan Printing Co Ltd カラーフィルタ及びそれを用いた液晶表示装置
JP2008292626A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Toppan Printing Co Ltd 液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法、及び液晶表示装置用カラーフィルタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP5120051B2 (ja) 2013-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100841192B1 (ko) 액정표시장치
TW513599B (en) Liquid crystal display apparatus
JP4694284B2 (ja) Ocbモードの液晶層を備える液晶表示装置及びその製造方法
US20070200990A1 (en) Liquid crystal display device
JP2002040432A (ja) 液晶表示素子
JP2005241923A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
JPH0876125A (ja) 液晶表示装置
US20130329167A1 (en) Liquid crystal display
JP2010097226A (ja) 液晶表示素子
JP2006154725A (ja) Ocbモードの液晶層を備える液晶表示装置及びその製造方法
JP5336608B2 (ja) 液晶表示装置
US20130329177A1 (en) Liquid-crystal display
KR100872562B1 (ko) 액정표시장치
JP5120051B2 (ja) カラーフィルタ及びそれを備えた液晶表示装置
KR100627107B1 (ko) 멀티 도메인 액정표시소자 및 그 제조방법
KR100773875B1 (ko) 횡전계모드 액정 표시장치
JP2007249241A (ja) 液晶表示素子とその製造方法
JP4499773B2 (ja) 液晶表示素子
JP4519691B2 (ja) 液晶表示パネル及びそれを備えた液晶表示装置
JP4899584B2 (ja) 表示装置
JP2006284787A (ja) 液晶表示装置
KR100687352B1 (ko) 스페이서 패턴을 갖는 액정표시장치
US8681299B2 (en) Liquid crystal display panel
JP5432581B2 (ja) 液晶表示装置
KR100446382B1 (ko) 프린지 필드 스위칭 액정표시장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120925

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121008

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151102

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees