JP4499773B2 - 液晶表示素子 - Google Patents

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Description

本発明は、実効的開口率を低下させることなく広視野角を達成する垂直配向分割モードの液晶表示素子に関する。
今日、実用化されている液晶表示素子において、汎用的に使用されている液晶表示モードは、TN(Twisted Nematic)モードである。しかしながら、TNモードは、視野角が狭く、斜め方向から画面を観察すると階調反転が生じて表示品質が著しく低下する。応答速度も中間調領域で遅く、動画を表示した場合に画像の輪郭が不鮮明になる。このようなTNモードの問題点は、位相補償を行っても十分に解決することができない。
そこで、近年、TNモードに代わる、IPS(In-Plane Switching)モード、OCB(Optical Compensated Birefringence)モード、垂直配向分割(Multi Vertical Alignment:MVA)モード等の種々の液晶表示モードが開発されており、なかでも、垂直配向分割モードは、広視野角技術として注目されている。
垂直配向分割モードにおいて、液晶の配向分割の方法には、電極スリットを使う方法(非特許文献1)、基板表面に突起を設ける方法(特許文献1)等が提案されている。また、垂直配向モードの液晶表示素子の透過率及び階調間の色シフトを改善するために、カイラル剤を添加し、電圧をかけた状態でツイストさせる方法が提案されている(特許文献2、特許文献3、非特許文献2及び非特許文献3等)。
SID97DIGEST p461,1997 特許第2947350号 特開平11−352490号公報 特表平10−506479号公報 SID91DIGEST p762-765,1991 SID92DIGEST p33-35,1992
しかしながら、垂直配向分割モードの液晶表示素子においても、なお、視野角を十分に広げることはできず、また、視野角を広げるために透過率が犠牲にされるという問題があった。特に、配向制御のために基板表面に設ける突起物や電極スリットは、実効的な開口部にならず、透過率を低下させる原因となっていた。
そこで、本発明は、垂直配向分割モードの液晶表示素子において、実効的開口率を低下させることなく、広視野角を実現することを目的とする。
本発明者らは、垂直配向モードの液晶表示素子において、広視野角を実現するためには、電圧印加時に液晶が或る点を核としてあらゆる方向に配向するように、画素電極に対向する対向基板に、突起物又は配向阻害処理面等からなる配向の核を設けることが有効であること、さらに、この場合の実効的開口率を低下させないためには、対向基板にしめる核の面積(即ち、核として突起物を形成する場合には突起物の底面積、また、核として配向阻害処理面を形成する場合には、その表面積)を1画素に対して特定の割合以下にすることが必要であることを見出した。
即ち、本発明は、画素電極が形成されている駆動基板と、それに対向する対向電極が形成されている対向基板と、駆動基板と対向基板の間に挟まれた液晶を含む垂直配向モードの液晶表示素子であって、画素電極が矩形状であり、画素電極の短辺方向と平行に切れ込みが形成され、切れ込みと画素電極の辺により区分された画素電極の矩形状の各領域に対応して、対向基板の対向電極、1画素の面積の5%以下の面積の点状の孔が設けられて成り、電圧印加時に、孔を中心にして液晶があらゆる方向に放射状に配向される。
また、この液晶表示素子は、画素電極が形成されている駆動基板と、対向電極が形成されている対向基板とを対向させ、駆動基板と対向基板との間に液晶を挟んで垂直配向モードの液晶表示素子を製造する液晶表示素子の製造方法であって、画素電極を矩形状とし、画素電極の短辺方向と平行に切れ込みを形成し、切れ込みと画素電極の辺により区分された画素電極の矩形状の各領域に対応して、対向基板の対向電極、1画素の面積の5%以下の面積の点状の孔を設けることで製造される
本発明によれば、垂直配向分割モードの液晶表示素子において、実効的開口率を低下させることなく、広視野角を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、アクティブマトリクス駆動する液晶表示素子について本発明を詳細に説明するが、本発明は、画素電極がストライプ状のパッシブマトリクス駆動する液晶表示素子にも適用することができる。また、各図中、同一符号は、同一又は同等の構成要素を表している。
図1は、アクティブマトリクス駆動する本発明の液晶表示素子100の一態様の模式的平面図(同図a)及び断面図(同図b)である。
この液晶表示素子100は、駆動基板2として、ITOからなる画素電極1が形成されているTFT基板を有している。また、ITOからなる対向電極3が形成されている対向基板4と駆動基板2とが対向し、これらの基板2、4、間に液晶5が挟まれている。画素電極1と対向電極3上には垂直配向膜が塗布されており、液晶5としては、無電界時に駆動基板2あるいは対向基板4に対してほぼ垂直に配向し、電圧を印加することにより斜めに傾き、所定電圧以上を印加することによりほぼ水平に配向するものが使用される。また、駆動基板2と対向基板4の外側にはそれぞれ偏光板が設けられ(図示せず、それらは図1の右肩の矢印に示したように、クロスニコルに配置されている。
対向基板4の中心部には、液晶5をあらゆる方向に配向させるための核として、突起物6が形成されている。突起物6の大きさは、開口率の低下を防止するため、突起物6の対向基板4にしめる面積、即ち、突起物6の底面積が1画素の面積の5%以下となるようにする。特に、突起物6をプロキシ露光法等を用いて形成する場合には、その底面積を50μm2〜225μm2とすることが好ましい。また、突起物6をステッパー露光法を用いて形成する場合には、底面積を25μm2以下としてもよい。
突起物の高さについては、特に制限はない。液晶表示素子では、一般に基板間のギャップを保持するため、球状のスペーサーが基板上に散布され、あるいはまた、柱状の樹脂が基板上に形成されるが、突起物6の高さを基板間のギャップと等しくすることにより、突起物6にスペーサーとしての機能を担わせ、スペーサーの散布工程や柱状スペーサーの形成工程を省略することができる。また、スペーサーの散布密度のばらつきによるギャップ不良も防止することができる。
この突起物6は、後述するように、無電界時に液晶5を傾かせ、また電圧印加時には電気力線の歪みにより斜め電界を作り出し、突起物6を中心にして液晶5があらゆる方向に配向するように配向を制御する。このため、突起物6の形成材料としては、電圧印加時の配向制御を効果的に行えるように、液晶5よりも低い誘電率のものから形成することが好ましく、誘電率5以下とすることがより好ましい。突起物6の好ましい形成材料の具体例としては、例えば、アクリル系、ノボラック系、ポリスチレン系の感光性樹脂等をあげることができる。
突起物6の形状について、図1の突起物6は頂部が丸みを有する四角錐状であるが、本発明においては、これに限られず、任意の錐体、半球を伏せた形状、柱状等とすることができる。後述するように、突起物6によって斜め電界を形成し、液晶分子を傾かせる点からは、駆動基板2あるいは対向基板4に対して垂直方向に切った断面が三角形又は蒲鉾型となるものが好ましく、断面が三角形のものも蒲鉾型のものも同様の効果をもたらす。突起物6の形成の容易性の点からは、蒲鉾型が好ましい。なお、突起物6をライン状に形成することは、コントラストの低下や透過率の低下が生じるので好ましくない。
蒲鉾型の突起物6を形成する方法としては、例えば、ポジ型の感光性樹脂を対向基板4上に塗布し、露光、現像し、パターニングした後、100℃〜200℃の樹脂がすぐには硬化しない温度で保持して予備焼成し、その後本焼成する。予備焼成の時間と温度を調整することにより、所望の形状が得られる。あるいは、図2に示したように、パターニング用のマスクとして、ハーフトーン部12を有するマスク11aを使用してパターン6’を形成し(同図a)、その後さらに焼成して蒲鉾型の突起物6を形成するか(同図b)、又は、図3に示したように、パターニング用のマスクとして、細かいスリット部13を有するマスク11bを使用してパターン6’’を形成し、その後さらに焼成して蒲鉾型の突起物6を形成する(同図b)。このようなマスク11a、11bを使用することにより、より細かい形状制御をすることが可能となる。
次に、図1の液晶表示素子100の作用について説明する。この液晶表示素子100においては、無電界時には液晶5が駆動基板2あるいは対向基板4に対してほぼ垂直に配向しているが、電圧を印加すると、図1(b)に点線で示した等電位線で表されるように、駆動基板2の隣り合う画素電極1間の間隙wが電極スリットとして作用し、横電界が形成される。この横電界は突起物6の近傍で斜め電界となる。そのため、液晶分子は、電圧印加時に図1(a)に矢印で示したように、突起物6を核として放射状に倒れ、あらゆる方向に分割して配向する。したがって、この液晶表示素子100によれば視野角特性を広げることが可能となる。
これに対し、対向基板4に配向の核となる突起物6が設けられていない場合、液晶分子は、電圧の印加により形成される横電界によって倒れようとするが、この場合、配向の中心となる核が形成されていないため、液晶は転傾点とよばれる点を中心として配向することとなる。しかしながら、転傾点は、基板の凹凸、隣の画素の電位等の条件によって不安定に動くので、十分に配向制御をすることができない。このため、このような液晶表示素子は表示品位が低く、観察するとざらつき感がする。
なお、本発明において、液晶が或る点を核にしてあらゆる方向に配向するとは、必ずしも均等に全方向に分割して配向する意味ではなく、分割方向に偏りがあってもよい。例えば、図1(a)の液晶表示素子では、0時、3時、6時、9時の4方向に向いている液晶5の比率が多くなるが、配向方向の明確な境界は、核となっている突起物6の近傍にのみ存在し、その周囲では、液晶が連続的に配向している。本発明においては、このような配向状態も、突起物6を核として、液晶5があらゆる状態に配向している状態に含む。
また、この液晶表示素子100によれば、隣り合う画素電極1の間の間隙wは、電圧を印加した白表示時に光が透過しないが、この部分は、通常データライン、ゲートライン等が配置されており、開口部ではない。また、突起物6もその底面積が1画素の面積の5%以下に形成されている。したがって、この液晶表示素子100によれば、開口率のロスがほとんど生じない。
本発明の液晶表示素子は、図1の態様の他に種々の態様をとることができる。例えば、電圧印加時に液晶をあらゆる方向に配向させるための核として、突起物6に代えて、対向基板4に、配向を乱す配向阻害処理面を形成してもよい。配向阻害処理面の形成方法としては、例えば、対向基板4の核とする部分にのみ、垂直配向膜を塗布することなく、水平配向膜を塗布するなどの配向膜の塗り分けを行う。また、核とする部分の対向基板4にUV光を当ててその部分の配向が乱れるようにしてもよく、偏光をあてて核の周囲と異なる所定の配向方向が得られるようにしてもよい。
また、核とする部位の下地部分に微細な凹凸を形成してもよい。より具体的には、例えば、垂直配向膜の塗布前に光レジスト工程により核とする部分にのみイオンビーム等をあて、表面を荒らすか、あるいは、光レジスト工程を用いて、核とする部分にのみ異なる膜質のITO透明電極を形成する。
核として、対向基板4に配向阻害処理面を形成する場合にも、開口率のロスを防止するため、対向基板4にしめる配向阻害処理面の面積を1画素の面積の5%以下とし、好ましくは0.1%〜1%とする。
また、通常、カラー液晶表示素子の画素は、RGBの3色に分かれているため、個々のRGBの画素は、正方形ではなく、細長い長方形である場合が多いが、そのような場合に、より対称性のよい視野角を得るため、又は、画素の長辺方向にも十分に配向制御を行うため、液晶の分割配向が上下又は左右対称に近づくように、理想的には円になるように、画素電極1又は対向電極3にスリット、切れ込み又は孔を形成してもよい。例えば、図4(a)〜(i)に示すように、画素電極1の1画素内に、液晶の分割配向を上下又は左右対称に近づけるスリット7や切れ込み8を形成し、対向電極3に突起物6を形成する。また、これらの図において、画素電極1に形成されているスリット7や切れ込み8を、対向電極に設けてもよく、あるいはこれらの図において、突起物6に代えて孔を形成してもよい。なお、液晶の配向の核となる部分は、画素電極1に設けることもでき、例えば図4(j)に示すように、画素電極1にスリット7と孔9を形成してもよい。
スリット7、切れ込み8又は孔9の形成方法としては、例えば、光レジスト工程によりITOをパターニングする。特に、画素電極1にスリット7を入れる場合、画素電極1自身が本来的にITOのパターニングにより形成されるため、プロセスの増加無くスリット7を形成することができる。
本発明においては、液晶5にカイラル剤を添加することができる。カイラル剤の添加により電圧印加時の配向を安定化させることができる。
また、クロスニコルに配置されている偏光板で挟まれている液晶表示素子においては、液晶がツイストしていない場合に、液晶の配向方向と偏光板の吸収軸又は透過軸がなす角度に透過率が大きく依存し、液晶の配向方向が偏光板の吸収軸又は透過軸と一致するとほとんど光は透過せず、黒状態となる。このため、図1の液晶表示素子100において、白表示をさせる電圧印加時に水平に傾いた液晶のうち、配向方向が偏光板の吸収軸又は透過軸と一致したものは光を透過せず、それ故透過率が低下する。このような透過率の低下の問題に対しても、カイラル剤の添加は有効である。カイラル剤を液晶に添加することにより、液晶自身がツイストするので、クロスニコル下で黒状態となる配向方向はなく、液晶の配向方向と、偏光板の吸収軸又は透過軸との透過率角度依存性を低下させることができる。さらに、カイラルピッチを調整し、電圧印加時に液晶がツイスト配向するようにすると、高い透過率を得ることができる。
また、液晶をツイスト配向させる場合に、電圧印加時(白表示時)の見かけのツイスト角が約90度のときに透過率が最大になる。一方、通常、白表示時の印加電圧は、3.5〜6Vであり、液晶の閾値はおよそ2Vである。これらのことから、透過率を最大にする液晶のカイラルピッチLとセルギャップdとの関係としては、2.5<L/d<5.5 とすることが好ましい。また、この条件を充足させる場合に、液晶の589nmにおける屈折率異方性Δnとセルギャップdの積Δndは、400nm〜700nmとすることが好ましい。
さらに、液晶表示素子の応答速度は、セルギャップdに大きく依存するため、上述の条件においてΔnはできるだけ大きいものが好ましく、より具体的には、良好な動画駆動を達成する点から、液晶の589nmにおける屈折率異方性Δnを0.115以上とすることが好ましい。
また、カラー液晶表示素子では、各画素に色分解フィルターが形成されている。液晶表示素子の透過率は、見かけの液晶層の屈折率異方性をΔneff、セルギャップをd、波長をλとした場合に、Δneff×d/λに大きく依存する。これは、透過率が光の波長に大きく依存することを意味しており、ある波長に最適のΔneff×dを設定すると、他の波長では最適値がずれてしまうため、ディスプレイに色付きが観察される。この色付きは、特に、斜め方向から観察した場合に生じる。このような透過率のλ依存性は、TNモードでは比較的少ないが、本発明で使用する垂直配向モードでは、電圧印加時に液晶分子の配向方向があらゆる方向に向くために液晶をツイストさせた場合においても複屈折モードが混ざってしまい波長依存性が大きくなる。このような特性を改善するためには、各画素の色の主波長λにあわせて最適なセルギャップdを設定することが好ましい。
各画素の色の主波長λにあわせてセルギャップdを異ならせる手法には、種々の方法が提案されているが、カラーフィルタの各色の厚さを変える方法が、工程数の増加もなく好ましい。
また、本発明の液晶表示素子は、垂直配向モードであるため、2軸又は1軸性位相差板を用いて補償すると、より広い視野角を得ることが可能となる。位相差板としては、位相差板の面内方向の屈折率N、N、厚み方向の屈折率N、厚みdfilm、液晶の屈折率異方性Δn、セルギャップdLCの関係が、

を満たすものが、実使用上広視野角を得る点から好ましい。
本発明において、液晶表示素子の駆動方式としては、特に限定されるものではないが、図1に示したようにアクティブマトリックス駆動とすることが好ましい。アクティブマトリックス駆動では、隣り合う画素電極1の相互の間隙を、配向制御をするための電極スリットとして積極的に利用することができ、横電界を形成するために駆動基板2に新たに電極スリットを形成することが不要となる。また、必要に応じて画素電極1に電極スリットを形成する場合においても、パッシブマトリックス駆動のようなストライプ電極が形成されている場合よりもスリット形成パターンの自由度が高くなる。さらに、パッシブマトリックス駆動をする場合、対向基板4の対向電極3はストライプパターンに形成されるが、アクティブマトリクス駆動をする場合には、対向基板4の対向電極3は通常パターニングされていないため、所定の配向制御を阻害する斜め電界等が発生することもない。
液晶表示素子をアクティブマトリックス駆動する素子とする場合に、1画素のピッチは、配向制御力が十分に作用する長さとすることが好ましい。この点から、1画素のピッチは70μm以下とすることが好ましい。
図5は、本発明の液晶表示素子を、アクティブマトリックス駆動する液晶パネルとして構成した場合の一例の断面図である。この液晶パネルは、駆動基板としてTFT基板2’を使用し、対向基板としてカラーフィルタ基板4’を使用し、これらの間に液晶5を挟んだ構造を有している。
カラーフィルタ基板4’は、ガラス基板14上にストライプ状に形成された赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタ15を有し、その上に対向電極3としてITO透明電極を有している。また、対向電極3の液晶側表面には、TFT基板2’の画素電極1に対応して突起物6が形成されており、その上に垂直配向膜16が形成されている。
一方、TFT基板2’は、ガラス基板17上にTFT素子(図示せず)や信号線18などの配線が形成され、その上に平坦化膜19、画素電極1、垂直配向膜16が順次形成された構造を有している。
また、この液晶パネルの光の入射側(TFT基板2’側)と光の出射側(カラーフィルタ基板4’側)のそれぞれの外側には、位相差板20a、20b、クロスニコルに配置された偏光板21a、21bが設けられている。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
実施例1
図5の液晶パネルを次ぎのようにして製造した。
ガラス基板14上に、1.2μm厚の、赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタ15がストライプ状に形成され、その上に100nm厚のITO透明電極が形成されているカラーフィルタ基板4’に、ポジ型感光性樹脂を塗布し、露光、現像することにより、底面が1辺7μmの矩形のパターンを形成し、より好ましい形状とするために、120〜180℃で5分間ベークし、さらに200℃以上で本焼成を行った。これにより、高さ1.5μmの断面蒲鉾型の突起物6を得た。この突起物6の誘電率は3であった。突起物6の形成面に、ポリイミド系垂直配向膜を印刷し、180℃で1時間焼成した。こうして得られた垂直配向膜16の膜厚は50〜100nmであった。この垂直配向膜16にはラビング処理を施さなかった。
一方、ガラス基板17上にTFT素子や信号線18等の配線が形成されており、その上に3μm厚の平坦化膜19が形成され、さらに画素電極1として100nm厚のITO電極が形成されているTFT基板2’を用意した。この画素電極1の大きさは、横40μm、縦120μmであり、隣り合う画素電極との間隙w、w、w、w(図1参照)はいずれも7μmとした。画素電極1上にはカラーフィルタ基板4’と同様に垂直配向膜16を形成した。次いで、コモン塗布を行い、アクリル系スペーサ(粒径3.5μm)を散布した。
上述のカラーフィルタ基板4’にシール剤を塗布し、カラーフィルタ基板4’とTFT基板2’を重ね合わせ、13.3Pa(0.1torr)、120℃で2時間ベークし、その後、真空中で液晶5をパネル内に注入した。この液晶5としては、Δε=−4、Δn=0.12、カイラルピッチ13μmの材料を使用した。
次に、TFT基板2’とカラーフィルタ基板4’の外側に位相差板20a、20b、及びクロスニコルに配置された偏光板21a、21bを順次貼り付けた。この場合、位相差板20a、20bとしては、厚み方向(z軸)にのみ位相差をもつ、(N−N)d=300nm(但し、N:面内方向の屈折率、N:厚み方向の屈折率、d:位相差板の厚み)のものを使用した。
また、偏光板21a、21bとしては、z軸方向に位相差を有し、位相差板20a、20bと同様の効果を有するトリアセテートフィルムを使用した。
こうして得られた液晶パネルを1H反転駆動した。その結果、全方位において大きなコントラストの低下や、反転のない良好な視野角特性を示した。
実施例2
実施例1において、TFT基板2’側の画素電極1と、カラーフィルタ基板4’側の突起物6の配置とパターンを図4(a)に示すものとし、液晶パネルを作製した。この場合、カラーフィルタ基板4’側のスリット7の幅Lは7μmとした。
得られた液晶パネルを実施例1と同様に駆動評価したところ、全方位において大きなコントラストの低下や反転等がない、良好な視野角特性が得られ、さらに、実施例1に比して方位角方向に対称性の高い視野角特性が得られた。また、画質は、グレイラスター表示時のざらつき感が実施例1に比して少なかった。
実施例3
実施例2において、突起物6を底面が1辺10μmの矩形で高さを4.5μmとし、アクリル系スペーサーを使用せずに液晶パネルを作製した。
得られた液晶パネルを実施例1と同様に駆動評価したところ、実施例2と同様な視野角特性が得られた。また、画質は、実施例2に比してざらつき感が少なかった。
実施例4
実施例1において、TFT基板2’側の画素電極1と、カラーフィルタ基板4’側の突起物6の配置とパターンを図4(c)に示すものとし、液晶パネルを作製した。この場合、TFT基板2’側のスリット7の幅Lは7μmとした。また突起物6の底面のサイズは、L=5μm、L=10μm、L=5μm、L=10μmとした。
得られた液晶パネルを実施例1と同様に駆動評価したところ、実施例2と同様な視野角特性と画質が得られた。
実施例5
実施例2において、突起物6に代えて、1辺7μmの矩形の孔をITO電極に開け、液晶パネルを作製した。
得られた液晶パネルを実施例1と同様に駆動評価したところ、実施例2よりは画質が劣っていたが、良好な視野角特性が得られた。
実施例6
実施例2において、カラーフィルタ15の厚みをR=1.0μm、G=1.2μm、B=1.5μmとし、散布するアクリル系スペーサーの粒径を4μmとし、液晶パネルを作製した。この場合、各色のカラーフィルタは、各色の膜厚で実施例2と同じ色になるように光学濃度を変えた。
得られた液晶パネルは、実施例2よりも白表示時に明るく、視野角方向において、色付きが少なかった。
本発明の一態様の液晶表示素子の平面図(同図a)及び断面図(同図b)である。 蒲鉾型の突起物の形成方法の説明図である。 蒲鉾型の突起物の形成方法の説明図である。 突起物と、スリット、切り込み又は孔との位置関係を示す平面図である。 液晶パネルの断面図である。
符号の説明
1…画素電極、2…駆動基板、2’…TFT基板、3…対向電極、4…対向基板、4’…カラーフィルタ基板、5…液晶、6…突起物、6’、6’’…突起物を形成するためのパターニングした感光性樹脂、7…スリット、8…切れ込み、9…孔、11a、11b…マスク、100…液晶表示素子

Claims (11)

  1. 画素電極が形成されている駆動基板と、それに対向する対向電極が形成されている対向基板と、前記駆動基板と前記対向基板の間に挟まれた液晶を含む垂直配向モードの液晶表示素子であって、
    前記画素電極が矩形状であり、
    前記画素電極の短辺方向と平行に切れ込みが形成され、
    前記切れ込みと前記画素電極の辺により区分された画素電極の矩形状の各領域に対応して、前記対向基板の前記対向電極、1画素の面積の5%以下の面積の点状の孔が設けられて成り、
    電圧印加時に、前記孔を中心にして前記液晶があらゆる方向に放射状に配向される
    晶表示素子。
  2. 前記駆動基板上の、隣接する前記画素電極の間に対応する位置に信号線が形成されて、前記画素電極間の開口が遮光される請求項1記載の液晶表示素子。
  3. 前記対向電極は、前記信号線に対応する位置において連続して形成される請求項2記載の液晶表示素子。
  4. 前記画素電極が、平坦化膜上に形成される請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示素子。
  5. 前記対向電極にカラーフィルタが形成され、
    前記カラーフィルタの膜厚が、各色毎に調整される請求項1〜4のいずれかに記載の液晶表示素子。
  6. 前記孔の底面積が50μm〜225μmである請求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示素子。
  7. 前記液晶にカイラル剤が添加されている請求項1〜6のいずれかに記載の液晶表示素子。
  8. 前記液晶のカイラルピッチLとセルギャップdが、
    2.5<L/d<5.5
    である請求項7記載の液晶表示素子。
  9. アクティブマトリクス駆動である請求項1〜8のいずれかに記載の液晶表示素子。
  10. 画素ピッチが70μm以下である請求項9記載の液晶表示素子。
  11. 前記駆動基板又は前記対向基板の外側において、前記駆動基板又は前記対向基板と偏光板との間に、視野角を補償する位相差板が備えられ、該位相差板の面内方向の屈折率Nx、N、厚み方向の屈折率N、厚みdfilm、液晶の屈折率異方性Δn、セルギャップdLCが、
    をみたす請求項1〜10のいずれかに記載の液晶表示素子。
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