JP2009265236A - トナー供給ローラ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーボンブラックが添加されているのに、原材料の粘度上昇が抑制され、電気抵抗も低く、その環境依存性も小さい、表面のセル開口性が向上したポリウレタンスポンジ層を有する低硬度のトナー供給ローラを提供する。
【解決手段】芯金の外周に形成されたポリウレタンスポンジ層が、少なくとも下記の成分を含むポリウレタン原材料を発泡硬化して形成されたものであり、かつ、その表面のセル開口率が、20%以上90%以下であること。
(A)エトキシレート型非イオン界面活性剤を主成分とする分散剤:総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上10質量部以下。
(B)アクリル樹脂を主成分とする分散剤:総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上10質量部以下。
(C)DBP吸収量300cm3/100g以上550cm3/100g以下であるカーボンブラック:総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上15質量部以下。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写装置、画像記録装置、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置において用いられるトナー供給ローラ及びその製造方法に関する。
従来から、複写装置、画像記録装置、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、電子写真感光体や静電記録誘電体等の像担持体上に形成した静電潜像を現像装置により現像して、トナー像として可視化することが行なわれている。このような現像装置には、像担持体にトナーを付与して静電潜像を可視化する現像ローラにトナー(現像剤)を供給するためのトナー供給ローラが内蔵されている。
トナー供給ローラは、ウレタンスポンジ層中にトナーを含浸し、吐き出すことにより、トナーを現像ローラに供給する作用をもったローラである。トナー供給ローラ表面のセル開口部の開口全面積がウレタンスポンジ層のスキン層表面積の20%以上を占めていると、トナーの供給性に優れたものとなることが知られている(特許文献1)。
画像形成装置が低温低湿環境下で長期間放置されていた場合に、トナーがチャージアップし、現像ローラによって像坦持体に付与するトナー量を現像剤量規制ブレードだけでは制御できず、濃度薄等の画像不良が発生することがあった。それを解決するため、トナー供給ローラを低抵抗化(導電化)することが有効であると考えられる。
そのような低抵抗化したポリウレタンフォーム層を有する導電性ローラとしては、イオン導電剤を用いたものが知られている(特許文献2)。ポリウレタンフォーム層にイオン導電剤を含有する導電性ローラは電気抵抗ムラが小さいことや電圧依存性が小さいなどの利点がある。
しかしながら、イオン導電剤を用いて、ポリウレタンフォーム層を低抵抗化した場合、高温高湿下や低温低湿下といった環境変化により、その電気抵抗値は大きく変化することから、様々な環境下において、安定した導電性を達成することは困難である。
環境依存性が小さい、低抵抗化したポリウレタンフォーム層の形成方法として、予め導電性カーボンブラックを含有したポリウレタン原材料を用いてポリウレタンフォーム層を形成する方法が知られている。
一般にトナー供給ローラは、ローラ表面のセルを開口させるようにして、金型成形で製造される。ところで、ポリウレタン原材料液中の導電性カーボンブラック量が増加するに伴い、その粘度が上昇する。そのため、金型成形でポリウレタンフォーム層を形成する際にはローラ表面のセルがスムースに破泡しないことが多く、ローラ表面のセルが十分に開口しない場合や極端な場合、ローラが成形できない場合があった。すなわち、良好なセル構造を形成するため、添加する導電性カーボンブラックの量を制限しなければならなかった。このため、低抵抗化し(例えば、体積固有抵抗値で107Ω・cm以下)、表面のセルが十分に開口した導電性ポリウレタンフォーム層を形成することは困難であった。
この問題を解決する方法として、導電性カーボンブラックに加えてアルキド樹脂系分散剤やポリエステル樹脂系分散剤を含むポリウレタン原材料を用いてポリウレタンフォーム層を形成する方法が提案されている(特許文献3)。この方法によれば、ポリウレタン原材料液の粘度上昇が抑制され、ある程度多目の導電性カーボンブラックの添加量を増加しても、良好な発泡状態のポリウレタンフォーム層が得られるとされている。
しかしながら、インクや塗料に配合される分散剤としては、様々な分散剤が検討されているが、カーボンブラックを含有するポリウレタンフォーム層を形成するためのポリウレタン原材料については不明な部分が多い。アルキド樹脂系分散剤やポリエステル樹脂系分散剤を用いても、導電性カーボンブラックの配合量によっては、十分な粘度上昇抑制効果が得られないことがある。すなわち、トナー供給ローラのポリウレタンフォーム層表面のセルの開口が十分でなかったり、場合によっては全く開口しなかったりすることがある。また、必要な発泡倍率が得られず、トナー供給ローラが高硬度になってしまうこともある。トナー供給ローラが高硬度になってしまった場合、当接している現像ローラとの間に挟まれるトナーは負荷がかかり、劣化することがある。
特許3881719号公報 特開平11−292948号公報 特開2003−98786号公報
したがって、本発明の課題は、カーボンブラックが添加されているのに、原材料の粘度上昇が抑制され、電気抵抗も低く、その環境依存性も小さい、表面のセル開口性が向上したポリウレタンスポンジ層を有する低硬度のトナー供給ローラを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すらために鋭意検討し、ついに本発明に至った。
すなわち、本発明は、芯金の外周に形成されたポリウレタンスポンジ層を有するトナー供給ローラであって、該ポリウレタンスポンジ層が、少なくとも下記の成分を含むポリウレタン原材料を発泡硬化して形成されたものであり、かつ、該ポリウレタンスポンジ層の表面のセル開口率が、20%以上90%以下である、ことを特徴とするトナー供給ローラである。
(A)エトキシレート型非イオン界面活性剤を主成分とする分散剤:ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上10質量部以下。
(B)アクリル樹脂を主成分とする分散剤:ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上10質量部以下。
(C)DBP吸収量300cm3/100g以上550cm3/100g以下であるカーボンブラック:ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上15質量部以下。
また、本発明は、ポリウレタンスポンジ層を構成するポリウレタンスポンジの体積固有抵抗値(23℃/55RH%)が、105.0Ω・cm以上108.5Ω・cm以下であることを特徴とする上記トナー供給ローラである。
さらに、本発明は、ローラ硬度が0.981N/mm以上2.94N/mm以下であることを特徴とする上記トナー供給ローラである。
さらにまた、本発明は、芯金の外周に形成されたポリウレタンスポンジ層を有するトナー供給ローラの製造方法であって、ポリウレタンスポンジ層のポリウレタン原材料が、少なくとも下記の成分を含み、かつ、少なくとも下記工程からなることを特徴とするトナー供給ローラの製造方法である。
(A)エトキシレート型非イオン界面活性剤を主成分とする分散剤:ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上10質量部以下。
(B)アクリル樹脂を主成分とする分散剤:ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上10質量部以下。
(C)DBP吸収量300cm3/100g以上550cm3/100g以下のカーボンブラック:ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上15質量部以下。
(工程1)分散剤(A)をポリオール成分及びカーボンブラック(C)とプレミックスする工程。
(工程2)工程1で得たプレミックスにさらに分散剤(B)を添加し、混合攪拌する工程。
(工程3)工程2で得たプレミックスポリオールにイソシアネート成分を添加し混合攪拌してポリウレタン原材料を得る全混合攪拌工程。
(工程4)工程3で得たポリウレタン原材料を成形型内に注入し、発泡硬化する工程。
本発明のトナー供給ローラは、導電剤がカーボンブラックでありながら、ポリウレタン原材料の粘度が十分に低くて、良好な電気抵抗性を有し、好ましい表面のセル開口が達成され、かつ、低硬度であるが提供される。また、本発明の製造方法により、該トナー供給ローラを効率よく製造できる。
本発明のトナー供給ローラは、芯金と、該芯金の外周に形成されたポリウレタンスポンジ層とを有するトナー供給ローラである。本発明のトナー供給ローラおけるポリウレタンスポンジ層は、ポリオール成分、イソシアネート成分、エトキシレート型非イオン界面活性剤を主成分とする分散剤(A)、アクリル樹脂を主成分とする分散剤(B)及びカーボンブラック(C)を含有するポリウレタン原材料を発泡硬化させて得られるものである。
以下、本発明について述べる。
(トナー供給ローラ)
本発明のトナー供給ローラの一例の斜視図を図1に示す。
本発明のトナー供給ローラ1は、円柱状の芯金2と、該芯金2の外周に形成されたポリウレタンスポンジ層3を有している。なお、トナー供給ローラ1の芯金2の両端部は、画像形成装置の本体に取り付けられる部分であるので、ポリウレタンスポンジ層3を設けられていない。
ポリウレタンスポンジ層3は、表面のセル開口率が20%以上90%以下である。表面のセル開口率が20%以上であると、トナー搬送量が安定化し、トナーを均一に供給することができる。また、セル開口率が90%以下であると、このようなポリウレタンスポンジ層を容易に形成することができる。本発明においてセル開口率とは、ポリウレタンスポンジ層の表面の全表面積に対する開口したセルの占める表面積の百分率である。
(芯金)
芯金2としては、従来のトナー供給ローラ用の芯金を支障なく用いることができる。芯金2は、例えば、鉄等の金属で作製することができる。芯金2の外径は、通常、2mm以上10mm以下とすることが好ましい。
(ポリウレタンスポンジ層)
ポリウレタンスポンジ層3は、ポリウレタンスポンジの製造に用いられるポリオール成分、イソシアネート成分、ウレタン化触媒、発泡剤等と共に、少なくとも以下の成分を含むポリウレタン原材料を発泡硬化させて得られるものである。
(A)エトキシレート型非イオン界面活性剤を主成分とする分散剤。
(B)アクリル樹脂を主成分とする分散剤。
(C)カーボンブラック。
本発明において、大きな特徴である、エトキシレート型非イオン界面活性剤を主成分とする分散剤(A)、アクリル樹脂を主成分とする分散剤(B)及びカーボンブラックについて述べる。なお、以下において、特に断らない限り、エトキシレート型非イオン界面活性剤を主成分とする分散剤(A)及びアクリル樹脂を主成分とする分散剤(B)をそれぞれ「分散剤(A)」、「分散剤(B)」と略す。
これら3成分は、本発明において必須であり、これら3成分を組み合わせることで、ポリウレタン原材料の粘度が上昇するのを抑制することができ、低電気抵抗で、かつ、該電気抵抗値の環境依存性が小さく、表面のセル開口性を向上させるという効果が得られる。
本発明で用いるような高DBP吸収量のカーボンブラックは、表面の構造が入り組んでいる場合が多い。そのため、ポリオール成分にカーボンブラックを混合攪拌する際に、カーボンブラック表面には気泡がまとわりつくことがあり、分散剤(B)が配位しにくくて、原材料の粘度を低減する効果が発揮しきれないことがある。この効果を十分得るためには、カーボンブラック表面の気泡を排除し、分散剤(B)が配位しやすいことが必要となる。
本発明で分散剤(B)と共に用いる分散剤(A)は、カーボンブラック表面の気泡を除去しやすい性質を有している。すなわち、これらをカーボンブラックと共に使用すると、カーボンブラックと分散剤(B)が配位しやすい状態になる。なお、この効果をより発揮させるためには、まず、分散剤(A)によりカーボンブラックの表面の気泡を除去し、その後、分散剤(B)を添加し、混合攪拌することが好ましい。これにより、ポリウレタン原材料の粘度の低減が達成され、トナー供給ローラとして適したウレタンスポンジ層3の密度になり、セル開口率が20%以上90%以下のウレタンスポンジ層3が形成できる。
なお、ポリウレタンスポンジ層3は、通常、0.05g/cm3以上0.40g/cm3以下の密度を有することが好ましく、0.07g/cm3以上0.35g/cm3以下の密度であることがより好ましい。ポリウレタンスポンジ層3が、この範囲の密度を有するものであるとトナー供給性が良好となり好ましい。
(エトキシレート型非イオン界面活性剤を主成分とする分散剤(A))
本発明では、分散剤(A)は、ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し、1質量部以上10質量部以下、好ましくは1質量部以上5質量部以下で用いられる。分散剤(A)がポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上含まれると、ポリウレタン原材料の粘度が上昇するのを抑制することができる。これにより、ポリウレタンスポンジ層の成形が容易になる。また、分散剤(A)がポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し10質量部以下ならば、分散剤(A)が染み出しトナー供給ローラと当接している現像ローラを汚染することもない。
本発明で用いることのできる分散剤(A)として、市販品では、例えば、NUOSPERSE FA196(商品名)、NUOSPERSE 700(商品名)(いずれも、エレメンティス ジャパン株式会社製)等を挙げることができる。
(アクリル樹脂を主成分とする分散剤(B))
本発明では、分散剤(B)は、ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し、1質量部以上10質量部以下、好ましくは1質量部以上5質量部以下で用いられる。分散剤(B)がポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上含まれると、該ポリウレタン原材料の粘度が上昇するのを抑制することができる。これにより、ポリウレタンスポンジ層の成形が容易になる。また、分散剤(B)が該ポリウレタン原材料中のポリオール成分100質量部に対し10質量部以下ならば、分散剤(B)が染み出しトナー供給ローラと当接している現像ローラを汚染することもない。粘度の上昇は、高分子化や見かけの高分子化によると思われる。これに対して、分散剤(B)は、高分子に配位して、高分子同士が凝集するのを防ぎ、見かけの高分子化を抑制し、流動性を高めているためと考えられる。
本発明で用いることのできる分散剤(B)として、市販品では、例えば、NUOSPERSE FX9085(商品名)、NUOSPERSE FX9086(商品名)(いずれも、エレメンティス ジャパン株式会社製)等を挙げることができる。
(カーボンブラック)
本発明で用いるカーボンブラックは、DBP吸収量300cm3/100g以上550cm3/100g以下のものである。DBP吸収量がこの範囲にあるカーボンブラックを用いると、ポリウレタンスポンジ層を低抵抗化することができる。カーボンブラックのDBP吸収量が300cm3/100g未満であると、導電性が得られにくいため、多量のカーボンブラックを添加しなくてはポリウレタンスポンジ層を低抵抗化できないので、ポリウレタンスポンジ層の硬度が高くなり過ぎてしまうおそれがある。また、DBP吸収量が550cm3/100g超のカーボンブラックは、極めて高ストラクチャーであり、表面の凹凸が大きい構造である。カーボンブラックのDBP吸収量が増加するにつれ、カーボンブラックを含むポリウレタン原材料は激しく増粘し、本発明で用いる分散剤(A)及び分散剤(B)を添加しても粘度を成形が容易な粘度まで低減させることは難しくなる。なお、本発明で用いるカーボンブラックは、BET比表面積が1000m2/g以上1400m2/g以下であるものが好ましい。
また、本発明では、カーボンブラックの添加量は、ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し、1質量部以上15質量部以下であり、1質量部以上5質量部以下とすることが好ましい。ポリウレタン原材料中のポリオール成分総質量に対し、1質量部以上のカーボンブラックが含まれると十分に低抵抗化することができる。また、該ポリウレタン原材料中のポリオール成分総質量に対し、15質量部以下のカーボンブラックが含まれるとトナー供給ローラの硬度が十分に低くて、トナーが劣化しにくくなる。
本発明で用いることのできるカーボンブラックとしては、市販品では、例えば、以下のものが挙げられる。ケッチェンブラックECP(商品名)、ケッチェンブラックECP600JD(商品名)(いずれも、ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製)など。
本発明のトナー供給ローラは、ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し、DBP吸収量が上記範囲内あるカーボンブラックを1質量部以上15質量部以下含むものである。そのため、本発明のトナー供給ローラはポリウレタンスポンジ層を構成するポリウレタンスポンジの体積固有抵抗値は、23℃/55RH%環境下で105.0Ω・cm以上108.5Ω・cm以下になっている。なお、トナー供給ローラのポリウレタンスポンジ層を構成するポリウレタンスポンジの体積固有抵抗値は、「トナー供給ローラの電気抵抗値」と一致し、以下、特に断らない限り、「トナー供給ローラの電気抵抗値」あるいは「電気抵抗値」という。この電気抵抗値は、より好ましくは、5×105Ω・cm以上6×107Ω・cm以下である。電気抵抗値が1×108.5Ω・cm未満であると、低温低湿環境下で長期間放置した場合においても、トナーのチャージアップ等に起因する濃度薄等の画像不良が発生することもない。これは、電気抵抗値が1×108.5Ω・cm未満であると、電気抵抗値が小さいためにチャージアップを防ぎ、層規制ブレードだけでトナー量を制御できるためであると推察される。また、電気抵抗値を1×105Ω・cm以上とするのは、これ以上低抵抗化を図った場合カーボンブラックの添加部数が増大し、成形が困難になる場合があるからである。
本発明では、ローラ硬度は後記するようにして測定したものである。そして、本発明では、該ローラ硬度が0.981N/mm以上2.94N/mm以下の範囲にあることが好ましい。これは、上記したカーボンブラックの使用量で、分散剤(A)及び分散剤(B)を用いることで達成された原材料の粘度低減により、トナー供給ローラとして適したウレタンスポンジ層3の密度になることから好適なローラ硬度として実現される。
本発明のトナー供給ローラは、そのローラ硬度が0.981N/mm(100gf/mm)以上2.94N/mm(300gf/mm)以下であることが好ましい。さらに、1.47N/mm(150gf/mm)以上2.45N/mm(250gf/mm)以下であるとより好ましい。ローラ硬度を0.981N/mm(100gf/mm)以上とすると、現像ローラ表面上に残存するトナーを効率よく掻き取ることができる。また、ローラ硬度を2.94N/mm(300gf/mm)以下とすると、現像ローラ表面のトナーに対するストレスが低減され、トナーの劣化を防ぐことができる。
本発明のトナー供給ローラのローラ硬度は、例えば、ポリイソシアネートの配合比、発泡剤の使用量、成形型を使用する際には型内での充填率等で調整することができる。
本発明では、基材ポリマーがポリウレタンであり、その原材料について説明する。
(ポリオール成分)
本発明で用いるポリオール成分は、ウレタン発泡体を弾性層とする弾性ローラの製造に使用されるものであれば、特に制限は無く、使用できる。具体的には、例えば、以下のものをあげることができる。ポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、THF−アルキレンオキサイド共重合体ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分鹸化物、フォスフェート系ポリオール、ハロゲン含有ポリオールなど。
この中では、質量平均分子量Mwが2500以上7500以下であるポリエーテルポリオールが好ましい。ポリエーテルポリオールは、そのMwが7500以下であると、取扱いやすい粘度であり、ポリウレタン原材料の他成分等との混合や、調製したポリウレタン原材料の金型への注型が容易となる。また、ポリエーテルポリオールは、そのMWが2500以上であると、形成されるポリウレタンスポンジ層の硬度は十分に低くて好適である。ポリエーテルポリオールのMwは3000以上6000以下であることがより好ましい。
また、ポリエーテルポリオールは、平均官能基数が2以上4以下であることが好ましい。平均官能基数が2以上であると、作製されるトナー供給ローラの高温高湿環境下での圧縮永久歪が良くなる傾向がある。また、平均官能基数が4以下であると、トナー供給ローラの硬度が低くなる傾向がある。
(イソシアネート成分)
本発明では、イソシアネート成分についても特に制限はない。例えば、汎用であるトルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製−MDI(ポリメリックMDI)、及び変性MDIだけでなく、特殊なイソシアネートも用いることができる。特殊なイソシアネートしては、例えば、以下のものが挙げられる。1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添−XDI、水添−MDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロへプタントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなど。
イソシアネート成分としては、イソシアネート成分100質量部に含まれる、TDI、MDI又はその誘導体の合計量は、20質量部以上含まれることが好ましい。これらの合計量が20質量部以上であると、イソシアネート成分が好適な粘度となり、ポリオール成分と混合しやすく、また、製造されるポリウレタンフォームもセル径を均一にしやすく、通気性も良好となる。イソシアネート成分として、ポリオールと予め反応してプレポリマーとしたものを用いても良い。
また、イソシアネートインデックス(100×(NCO基数/活性水素基数))は70以上120以下であることが好ましい。イソシアネートインデックスを70以上とすると樹脂化が十分になり、トナー供給ローラの成形性が向上する。また、イソシアネートインデックスを120以下とすると硬度が高くなりすぎることがない。
(触媒)
本発明では、必要に応じて触媒を用いる。触媒の種類には特に制限は無く、従来公知のものを適宜選択して、使用しても良い。アミン系触媒としては、例えば、以下のものが例示できる。トリエチレンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、1,2−ジメチルイミダゾール、N−エチルモルホリン、N−メチルモルホリンなど。また、有機金属系触媒としては、例えば、以下のものが使用可能である。オクチル酸錫、オレイン酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタンなど。さらに、これらアミン系触媒や有機金属系触媒の初期活性を低下させた酸塩触媒(カルボン酸塩や蟻酸塩、オクチル酸塩、ホウ酸塩等)も用いることができる。触媒は一種を用いても良く、また、二種以上を組み合せて用いても良い。
(発泡剤)
本発明に使用する発泡剤としては、特に限定するものではなく、各種発泡剤を用いることができる。特に、水は、ポリイソシアネートと反応して炭酸ガスを発生すること及び大気汚染もないことから、発泡剤として好適である。
(整泡剤)
本発明では、必要に応じて整泡剤を用いることもできる。整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンとエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合物から得られる水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノール酸のナトリウム塩とポリシロキサン・ポリオキシアルキレンコポリマーとの混合物等がある。これらの整泡剤の中で、ポリジメチルシロキサンとエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合物から得られる水溶性ポリエーテルシロキサンが好ましい。
(その他助剤)
本発明では、その他、架橋剤、難燃剤、着色剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、酸化防止剤、カーボンブラック以外の導電性付与剤等を必要に応じて適量用いることができる。これらの助剤を必要に応じて添加しても何等本発明の主旨を損なうものではない。
本発明のトナー供給ローラは以下の方法により製造できる。
(プレミックスポリオールの調製)
本発明のトナー供給ローラの製造方法において、前記ポリウレタンスポンジ層の前記ポリウレタン原材料のプレミックスポリオールは以下のようにして調製する。分散剤(A)をポリオール成分及びカーボンブラック(C)とプレミックスする工程(工程1)の後、工程1で得たプレミックスにさらに分散剤(B)を添加し混合攪拌する工程(工程2)によりプレミックスポリオールが得られる。
(ポリウレタンスポンジ層の形成)
ポリウレタンスポンジ層2の形成には、芯金を内蔵した成形型を用いて行うことが好ましく、さらに、該成形型は、内表面が、エチレングリコールの接触角で85度以上であることが好ましい。これは、内表面が、エチレングリコールの接触角で85度以上であると、成形型の少なくともキャビティ内面を構成する表面と、そのポリウレタン原材料との非相溶作用乃至は表面張力作用により、ポリウレタン原材料の不存在部分が生じる。通常、ポリウレタン原材料の不存在部分は、液状のポリウレタン原材料の発泡硬化にて生じるセルの成形型内表面に最も近接する部分、換言すればスキン層の厚さが最も薄くなるセル中央部相当部位に生じる。これによって、形成されるポリウレタンスポンジ層表面のスキン層が開口し、セルが外部に開口するようになる。
この成形型内表面のエチレングリコールの接触角が85度よりも小さくなると、成形型内表面とポリウレタン原材料との間に充分な非相溶作用乃至は表面張力作用による効果が発揮できず、セルの開口にムラが生じ、また充分な開口径となりにくくなると考えられる。また、成形型内表面のエチレングリコールの接触角が85°よりも小さいと、ポリウレタンスポンジ層3と成形型内面との接着性が強くなり、該成形型内で発泡硬化して得られたトナー供給ローラを該成形型から離型する事が困難になる場合もある。
成形型内表面としては、エチレングリコールの接触角が85度以上であれば、特に制限は無く、例えば、従来公知のシリコーン成分を含有する離型剤やフッ素樹脂加工等の成形型内表面処理を施した成形型を使用することができる。
工程2で得たプレミックスポリオールにイソシアネート成分を添加し混合攪拌してポリウレタン原材料を得る全混合攪拌工程(工程3)で調製されたポリウレタン原材料は、上記成形型に注入され、発泡硬化されて、ポリウレタンスポンジ層が形成される(工程4)。
ポリウレタン原材料を構成する各原料を混合する際の温度や時間については特に制限は無いが、混合温度は、通常、10℃乃至70℃、好ましくは20℃乃至50℃であり、混合時間は、通常、1秒乃至10分間、好ましくは3秒乃至5分間程度である。
また、発泡硬化させる際、従来公知の方法により発泡させることにより、ポリウレタンスポンジ層3を形成することができる。ここでの発泡方法については特に制限は無く、発泡剤を用いる方法、機械的な撹拌により気泡を混入する方法など、いずれの方法も用いることができる。なお、発泡倍率は、適宜定めればよく、特に制限はない。
本発明のトナー供給ローラは、上記芯金2とポリウレタンスポンジ層3との間に、接着層を必要に応じて設けても良い。この接着層を構成する材料としては、接着剤やホットメルトシートなどの公知の接着材料を用いることができる。
芯金とポリウレタンスポンジ層との接合方法についても特に制限は無い。例えば、芯金を予め成形型内部に配設して置き、上記のような原料混合物を注型硬化する方法や、ポリウレタン原材料から予めポリウレタンスポンジ層となる所定の形状に成形し、これを芯金と接着する方法などを用いることができる。
本発明によれば、電気抵抗の環境依存性が小さく、かつ、低電気抵抗化を実現した、表面のセル開口性を向上したポリウレタンスポンジ層を有する低硬度のトナー供給ローラを提供することが可能となる。
以下に、実施例及び比較例を示し、本発明を更に具体的に説明する。本発明は、実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもない。
実施例及び比較例で作成したトナー供給ローラの表面のセル開口度、電気抵抗、及びローラ硬度は、下記方法により測定した。
(トナー供給ローラの表面のセル開口度)
トナー供給ローラの表面のセル開口度は、トナー供給ローラのポリウレタンフォーム層の全表面積に対する開口した部分(セル)の占める面積の割合であり、ローラ表面の光学顕微鏡や電子顕微鏡等の写真映像から算出した。
(ポリウレタンフォーム層の電気抵抗)
別途作製した厚さ2mmのシートを23℃/55%RH(N/N)環境下にて24時間置いた後、同環境下にて、印加電圧500Vとして、JIS K6911に記載の方法で体積固有抵抗率を測定し、ポリウレタンフォーム層の電気抵抗値とした。なお、体積固有抵抗値の測定には、ダイアインスツルメンツ株式会社製の高抵抗抵抗率計「ハイレスタ」(商品名)を用いた。
(トナー供給ローラのローラ硬度)
実施例、比較例で作製したトナー供給ローラの軸方向に3ヶ所、周方向に4ヶ所(90度毎)、計12ヶ所において、トナー供給ローラを押圧していく時の荷重−変形量曲線を、図2に示すようにして、測定した。図2において、トナー供給ローラ1を、芯金2の両端部において圧縮試験機(不図示)の芯金支持体4で支持した。また、圧縮試験機に長さ50mm(トナー供給ローラ長手方向)×幅10mm×厚さ10mmの板状押圧面を有する冶具5を取り付けた。次に、圧縮試験機にて、温度23℃、相対湿度53%の環境下で、10mm/minの速度で冶具5を移動させ、トナー供給ローラを2mm押圧変形させた。このとき得られた荷重−変形量曲線から、押圧して変形量Δ=1mmとなった時にトナー供給ローラ表面にかかっている荷重S1(N)を求め、下記式にて硬度(N/mm)を求めた。12箇所の測定値の平均値を当該トナー供給ローラのローラ硬度とした。この数値が大きくなるほど、ポリウレタンフォーム層3が硬いことを示している。
硬度(N/mm)=S1/Δ
(画像評価)
実施例、比較例で作製したトナー供給ローラを、レーザービームプリンター「hp color Laser Jet4600」(商品名、日本ヒューレット・パッカード株式会社製)用のカートリッジを改造して、組み込んだ。この改造したカートリッジを該レーザービームプリンターに搭載し、10℃/15%RH(L/L)の環境下に1週間静置した後、10℃/15%RH(L/L)環境下で、50枚プリントを行った。得られたプリントの画像の濃度ムラや濃淡を目視で観察し、得られた結果から下記基準に基づき画像評価を行った。
○:濃度ムラや濃淡に問題がなく、画像良好。
△:濃度ムラや濃淡が僅かに認められるが、使用に支障ない程度。
×:濃度ムラや濃淡が認められ、不具合がある。
実施例及び比較例のトナー供給ローラのポリウレタンスポンジ層を形成するための原料として下記のものを用いた。
(1)ポリオール成分
・ポリエーテルポリオール「アクトコールEP−550N」(商品名、三井化学ポリウレタン株式会社製、粘度530mPa・s(25℃)、OH価54±2mgKOH/g)。
(2)イソシアネート成分
・イソシアネート「コスモネートTM−20」(商品名、三井化学ポリウレタン株式会社製、変性MDI、NCO%=44.5)。
(3)カーボンブラック
・ECP:カーボンブラック「EPC」(商品名、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製、DBP吸収量360cm3/100g、BET比表面積800m2/g)。
・ECP600JD:カーボンブラック「EPC600JD」(商品名、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製、DBP吸収量495cm3/100g、BET比表面積1270m2/g)。
(4)分散剤
・分散剤(A):エトキシレート型非イオン界面活性剤を主成分とする分散剤「NUOLSPERSE FA196」(商品名、エレメンティス ジャパン株式会社製)。
・分散剤(B):アクリル樹脂を主成分とする分散剤「NUOLSPERSE FX9086」(商品名、エレメンティス ジャパン株式会社製)。
(5)整泡剤
・シリコーン系整泡剤「SRX274C」(商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)。
(6)触媒
・触媒ET:ウレタン化触媒「TOYOCAT−ET」(商品名、東ソー株式会社製)。
・触媒L:ウレタン化触媒「TOYOCAT−L33」(商品名、東ソー株式会社製)。
実施例1
(プレミックスポリオールの調製)
ポリオール成分 100質量部、整泡剤 1質量部、触媒ET 0.1質量部、触媒L 0.5質量部及び発泡剤(水) 2.0質量部に、カーボンブラックECP600JD 3質量部及び分散剤(A) 1質量部を加え、混合して、プレミックスを得た。なお、混合には、付属のピンタイプのローターを備えたアイリッヒミキサーR02型を用いた。また、ローター回転数は1500rpm、パン回転数は40rpm、分散時間は5分間とした。
次いで、このプレミックスに分散剤(B) 3質量部を加え、ローター回転数3000rpm、パン回転数40rpmで10分間分散して、プレミックスポリオールを得た。
(ポリウレタン原材料の調製)
上記で得たプレミックスポリオールに、イソシアネート成分を、イソシアネートインデックスが90になるように、25℃で加え、撹拌混合して、ポリウレタン原材料を得た。
(トナー供給ローラの製造)
直径5mmの鉄製芯金を、内径15mmの円筒上のキャビティを有する円筒状金型のキャビティ内にキャビティの中心線と、中心線が一致するように配置した。なお、この金型のキャビティ表面は、弗素樹脂PFAにてコーティングされ、エチレングリコールの接触角で85度以上になっている。このキャビティ内へ、上記で調製したポリウレタン原材料を、形成されるポリウレタンスポンジ層の密度が0.10g/cm3になるように注入した。次いで、円筒状金型を、60℃のオーブン中で30分間加熱して、発泡硬化させた。その後、脱型して、トナー供給ローラを得た。
得られたトナー供給ローラの表面のセル開口性、電気抵抗、ローラ硬度を、上記に従い測定した。得られたトナー供給ローラを上記により画像評価を行った。得られた結果を表1に示した。
実施例2〜5
カーボンブラック、分散剤(A)及び分散剤(B)を、表1に示すようにする他は実施例1と同様にしてトナー供給ローラを得、各種測定及び画像評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
比較例1
カーボンブラックを用いなかったこと以外は実施例1と同様にしてトナー供給ローラを得、前記実施例と同様にして得られたトナー供給ローラを得、各種測定及び画像の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、分散剤(A)を用いずにカーボンブラックをまず分散し、次いで分散剤(B) 10質量部を用いてプレミックスポリオールを作成し、以下実施例1と同様にしてトナー供給ローラを得、各種測定の画像評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
比較例3
実施例1において、分散剤(A)10質量部を用いてカーボンブラックを分散した後、分散剤(B)を用いずに、さらにローター回転数3000rpm、パン回転数40rpmで10分間分散してプレミックスポリオールを得た。その後、イソシアネート成分を加えてポリウレタン原材料を調整して、実施例1と同様にしてトナー供給ローラを作成することを試みたが、ポリウレタン原材料の増粘がひどくなり、円筒状金型のキャビティ内に注入することが不可能であった。
比較例4
表1に示すカーボンブラック、分散剤(A)及び分散剤(B)を表1に示す量用い、実施例1と同様にしてトナー供給ローラを作成することを試みたが、ポリウレタン原材料の増粘がひどく、円筒状金型のキャビティ内に注入することが不可能であった。
比較例5
カーボンブラック、分散剤(A)及び分散剤(B)を表1に示す量にした以外は実施例1と同様にしてトナー供給ローラを得、各種測定及び画像の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
Figure 2009265236
実施例1〜5のトナー供給ローラは、いずれも所定の範囲内のカーボンブラックを含むため、電気抵抗が十分に低く、ローラ硬度も高くなっていない。また、エトキシレート型非イオン界面活性剤を主成分とする分散剤(A)及びアクリル樹脂を主成分とする分散剤(B)が含まれているため、表面のセルが十分に開口しているばかりでなく、画像も良好である。
これに対し比較例1〜5では、表面のセル開口度が不足(比較例2)、電気抵抗が高い(比較例1、5)、あるいはトナー供給ローラが成形できない(比較例3、4)等、いずれも不適当であった。また、表面のセル開口度が不足するものでは画像の濃度ムラが発生し(比較例2)、電気抵抗の高いものでは画像の濃度ムラや濃度が薄くなるといった不具合が発生した(比較例1、5)。
本発明のトナー供給ローラの概略構成を示す斜視図である。 本発明のトナー供給ローラのローラ硬度の測定方法を示すための図である。
符号の説明
1 トナー供給ローラ
2 芯金
3 ポリウレタンスポンジ層
4 芯金支持体
5 押圧し冶具

Claims (4)

  1. 芯金の外周に形成されたポリウレタンスポンジ層を有するトナー供給ローラであって、
    該ポリウレタンスポンジ層が、少なくとも下記の成分を含むポリウレタン原材料を発泡硬化して形成されたものであり、かつ、
    該ポリウレタンスポンジ層の表面のセル開口率が、20%以上90%以下である、
    ことを特徴とするトナー供給ローラ。
    (A)エトキシレート型非イオン界面活性剤を主成分とする分散剤:ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上10質量部以下。
    (B)アクリル樹脂を主成分とする分散剤:ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上10質量部以下。
    (C)DBP吸収量300cm3/100g以上550cm3/100g以下であるカーボンブラック:ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上15質量部以下。
  2. ポリウレタンスポンジ層を構成するポリウレタンスポンジの体積固有抵抗値(23℃/55RH%)が、105.0Ω・cm以上108.5Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー供給ローラ。
  3. ローラ硬度が0.981N/mm以上2.94N/mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー供給ローラ。
  4. 芯金の外周に形成されたポリウレタンスポンジ層を有するトナー供給ローラの製造方法であって、
    ポリウレタンスポンジ層のポリウレタン原材料が、少なくとも下記の成分を含み、かつ、
    少なくとも下記工程からなることを特徴とするトナー供給ローラの製造方法。
    (A)エトキシレート型非イオン界面活性剤を主成分とする分散剤:ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上10質量部以下。
    (B)アクリル樹脂を主成分とする分散剤:ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上10質量部以下。
    (C)DBP吸収量300cm3/100g以上550cm3/100g以下のカーボンブラック:ポリウレタン原材料中の総ポリオール成分100質量部に対し1質量部以上15質量部以下。
    (工程1)分散剤(A)をポリオール成分及びカーボンブラック(C)とプレミックスする工程。
    (工程2)工程1で得たプレミックスにさらに分散剤(B)を添加し、混合攪拌する工程。
    (工程3)工程2で得たプレミックスポリオールにイソシアネート成分を添加し混合攪拌してポリウレタン原材料を得る全混合攪拌工程。
    (工程4)工程3で得たポリウレタン原材料を成形型内に注入し、発泡硬化する工程。
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