JP2009264702A - 空調システム、ユニット建物及び空調方法 - Google Patents

空調システム、ユニット建物及び空調方法 Download PDF

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大介 朝桐
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Abstract

【課題】温度調整の応答性のすぐれた空調システムを提供する。
【解決手段】熱源5を備えるとともに、熱源5から供給された熱を蓄える蓄熱装置3と、熱源5と蓄熱装置3とを接続して熱搬送流体が循環する蓄熱循環管路61,67,63,64と、を床下空間に備える空調システムSである。
そして、蓄熱循環管路61,67,63,64には、熱搬送流体の熱が伝達される熱伝達部と熱伝達部に送風する送風機とを有して、熱搬送流体が保有する熱を床下空間の空気と熱交換する熱交換装置4が設置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調システムと、ユニット建物と、空調方法と、に関するものである。
近年、建物の床下空間に蓄熱槽を設置することで、建物全体を床下から暖める床下暖房システムが普及している。
このように、床下に蓄熱槽を設置することで、従来の床置き型の蓄熱暖房機のように、建物の間取りを制限してしまうという問題が生じることはない。
例えば、特許文献1の住宅設置用の蓄熱槽では、床下空間に複数の熱媒貯蓄タンクを連結した構成が開示されている。
このように蓄熱槽を構成することによって、蓄熱槽を屋外に設置する必要がなくなり、屋外の敷地を有効活用できるとともに、この蓄熱槽を断熱シートで覆うことで放熱量を調整し、床下空間の温度変化を調整することができる。
特開2005−55131号公報
しかしながら、前記した特許文献1では、蓄熱槽を断熱シートで覆うことで放熱量を調整してはいるものの、自然放熱によって床下空間を暖めていたため、温度調整の応答性がよいものではなかった。
そこで、本発明は、温度調整の応答性のすぐれた空調システム、ユニット建物及び空調方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の空調システムは、熱源を備えるとともに、床下空間に前記熱源から供給された熱を蓄える蓄熱装置と、前記熱源と前記蓄熱装置とを接続して熱搬送流体が循環する蓄熱循環管路と、を備える空調システムであって、前記蓄熱循環管路には、前記熱搬送流体の熱が伝達される熱伝達部と前記熱伝達部に送風する送風機とを有して、前記熱搬送流体が保有する熱を床下空間の空気と熱交換する熱交換装置が設置されることを特徴とする。
また、前記床下空間には、前記熱交換装置と前記熱源とを直接に接続して前記熱搬送流体が循環する熱交換循環管路が設けられる構成とすることができる。
さらに、前記熱交換装置には、床上空間から床下空間に空気を吸い込む吸込グリルが接続されるとともに、床上空間と床下空間との間には、床下空間から床上空間に空気を吹き出す吹出ガラリが配置されることが好ましい。
そして、前記熱源としてヒートポンプを備えるとともに、床上空間には前記ヒートポンプの内部熱媒が循環する室内空調器が設置される構成とすることができる。
また、本発明のユニット建物は、上記したいずれかの空調システムを備えることを特徴とする。
さらに、本発明の空調方法は、上記したいずれかの空調システムを用いた空調方法であって、深夜電力時間帯には、前記蓄熱循環管路を通じて前記蓄熱装置に蓄熱するとともに前記熱交換装置によって床下空間の空気と熱交換し、朝晩時間帯には、前記熱交換循環管路を通じて前記熱交換装置によって床下空間の空気と熱交換することを特徴とする。
このように、本発明の空調システムは、蓄熱循環管路には、熱搬送流体の熱が伝達される熱伝達部とこの熱伝達部に送風する送風機とを有して、熱搬送流体が保有する熱を床下空間の空気と熱交換する熱交換装置が設置されることを特徴とする。
したがって、送風機の送風量を調整することで熱伝達部からの放熱量を調整できるため、温度調整の応答性のすぐれた空調システムとなる。
また、床下空間には、熱交換装置と熱源とを直接に接続して熱搬送流体が循環する熱交換循環管路が設けられる構成とすることで、蓄熱装置を介さずに直接に熱交換装置に熱搬送流体を循環させて、いっそう応答性を高めることができる。
さらに、熱交換装置には吸込グリルが接続されるとともに、床上空間と床下空間との間には吹出ガラリが配置されることで、熱伝達部に温度差の大きい空気を送風できるため、熱を効率よく伝達できる。
そして、熱源としてヒートポンプを備えるとともに、床上空間にはヒートポンプの内部熱媒が循環する室内空調器が設置される構成とすることで、共通の設備を用いて室内空間を直接に温度調整できる。
また、本発明のユニット建物は、上記したいずれかの空調システムを備えることで、温度調整の応答性のすぐれたユニット建物となる。
さらに、本発明の空調方法は、深夜電力時間帯には、蓄熱循環管路を通じて蓄熱装置に蓄熱するとともに熱交換装置によって床下空間の空気と熱交換し、朝晩時間帯には、熱交換循環管路を通じて熱交換装置によって床下空間の空気と熱交換することを特徴とする。
このように、熱交換装置への熱搬送流体の供給元を時間帯に合わせて選択することで、空調に必要な費用を低減できるうえに、電力の負荷平準化に貢献する空調方法となる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図2の説明図を用いて、本実施の形態の空調システムSを備えるユニット建物Uの全体構成を説明する。
本実施の形態のユニット建物Uには、床10によって仕切られて、床上空間15と床下空間14とが形成されている。
この床上空間15は、床10、床10の周りに立設された外壁17,17、外壁17,17の上端を覆う天井16、などによって室外空間18と隔てられて形成される。
さらに、この床上空間15には、図1に示すように、非居室空間15c以外の居室空間としての和室15aに、後述する熱源としてのヒートポンプ5の内部熱媒がエアコン上流管65やエアコン下流管66を介して循環する室内空調器71が設置されている。
また、床下空間14は、床10、底盤コンクリート11、側壁コンクリート12,12、などによって室外空間18と隔てられて形成される。
この床10は、金属や木材によって形成される棒状の梁材(図示せず)や板状の床材(図示せず)を備えるもので、床下空間14の熱を床上空間15に伝達できるように、断熱材が取り付けられていない。
そして、本実施の形態の床10には、図2に示すように、吸込グリル72と吹出ガラリ73とが設けられている。
この吸込グリル72は、床上空間15の空気を床下空間14に設置されたファンコンベクタ4に直接に導入するもので、樹脂などによって格子状に形成されて大径のダクト74を介してファンコンベクタ4の背面側に接続されている。
また、吹出ガラリ73は、床下空間14の空気を床上空間15に導入するもので、樹脂などによって格子状に形成されてファンコンベクタ4の送風方向の床10に埋設されている。
また、底盤コンクリート11は、床下空間14の下方を塞ぐようにスラブ状に設けられるもので、一年を通じて温度が安定している地盤と接しているため、一年を通じて安定した温度となっている。
さらに、側壁コンクリート12,12は、床下空間14の側方を塞ぐようにして壁状に設けられるもので、床下空間14に向いた内側面には、グラスウールなどの断熱材13,13が貼設されて、床下空間14と室外空間18とが断熱されるように形成される。
そして、本実施の形態のユニット建物Uは、主に床下空間14に空調システムSを備えている。
この空調システムSは、図1に示すように、熱源としてのヒートポンプ5と、蓄熱装置としての蓄熱タンク3,3,3と、熱交換装置としてのファンコンベクタ4,4と、を備えている。
この熱源としてのヒートポンプ5は、コンプレッサや送風ファンなどを電気的に制御することによって、装置内を循環する内部熱媒を介して大気中の熱を移動させて、熱搬送流体を効率よく冷却又は加熱するもので、ユニット建物Uに近接する室外空間18に設置されている。なお、この内部熱媒としては、二酸化炭素などを用いることができる。
そして、ヒートポンプ5の内部熱媒と空調システムSを流れる熱搬送流体としての水とが熱交換し、熱を与えられたり奪われたりした水が空調システムS全体を循環することで空調システムSに熱を供給することになる。なお、熱搬送流体としては水以外にもポリエチレングリコールなどその他のものを用いることもできる。
また、蓄熱装置としての蓄熱タンク3は、図2に示すように、合成樹脂や金属などによってタンク状に形成されて熱搬送流体としての水が充満される貯湯タンク30と、この貯湯タンク30を覆う断熱材31と、を備えて床下空間14に複数設置されている。
さらに、非蓄熱型の熱交換装置としてのファンコンベクタ4は、図3に示すように、熱伝達部としての複数のフィンによって構成される金属製の伝達板40と、この伝達板40に背面から送風する一対の送風機41,41と、この送風機41,41の動作を制御する制御部43と、全体を支持する枠体42と、を備えており、和室15aやリビングダイニング15bの位置に対応して床下空間14に配置されている。
したがって、熱搬送流体としての水がファンコンベクタ4を通過する際には、水の有する熱が伝導によって表面積の広い伝達板40に伝達され、送風機41,41によって伝達板40に空気を送風することで効率よく空気に熱が伝達される。
加えて、制御部43は、床下空間14に配置された温度センサ(図示せず)の検出温度に応じて送風機41,41の送風量を制御することで、伝達板40を通じた放熱量(吸熱量)を制御して床下空間14の温度を調整する。
そして、本実施の形態の空調システムSは、図1に示すように、熱源としてのヒートポンプ5と蓄熱装置としての蓄熱タンク3とを接続して熱搬送流体としての水が循環する蓄熱循環管路を備えている。
この蓄熱循環管路は、ヒートポンプ5と蓄熱タンク3とを接続するタンク上流管61と、蓄熱タンク3とヘッダ23とを接続するタンク下流管67と、ヘッダ23と、ヘッダ23とファンコンベクタ4とを接続するファン上流管63と、ファンコンベクタ4とヒートポンプ5とをヘッダ25を介して接続するファン下流管64と、によって構成されている。
加えて、このタンク上流管61の途中には、ヒートポンプ5から蓄熱タンク3への熱搬送流体の供給を制御するタンクバルブ21と、熱搬送流体を蓄熱循環管路に循環させるためのタンクポンプ26と、が設けられている。
同様に、本実施の形態の空調システムSは、図1に示すように、熱交換装置としてのファンコンベクタ4と熱源としてのヒートポンプ5とを直接に接続して熱搬送流体としての水が循環する熱交換循環管路を備えている。
この熱交換循環管路は、ヘッダ24で分岐されてヒートポンプ5とヘッダ23とを接続するファン上流管62と、ヘッダ23と、ヘッダ23とファンコンベクタ4とを接続するファン上流管63と、ファンコンベクタ4とヒートポンプ5とをヘッダ25を介して接続するファン下流管64と、によって構成されている。
加えて、このファン上流管62の途中には、ヘッダ24の下流側にそれぞれのファンコンベクタ4,4に対応して、ヒートポンプ5からファンコンベクタ4,4への熱搬送流体の供給を制御するファンバルブ22,22と、熱搬送流体を熱交換循環管路に循環させるためのファンポンプ27と、が設けられている。
次に、図5,6,7の説明図と図4の表を用いて、本実施の形態の空調システムSの運転パターンについて暖房を例として説明する。
本実施の形態の空調システムSの運転パターンは、図4の表に示すように、朝、日中、晩又は深夜のそれぞれの時間帯ごとに切り替えることができる。以下、それぞれの運転パターンについて、暖房する場合を例として説明する。
まず、深夜電力時間帯の運転方式である蓄熱予熱モードについて、図4,5を用いて説明する。
深夜電力時間帯は、午後11時から翌日の午前7時までの、電力負荷が最も少なく電気料金がきわめて安い時間帯である。例えば、深夜電力時間帯の電気料金は7円/kWhである。
この深夜電力時間帯には、図5に示すように、蓄熱装置としての蓄熱タンク3への蓄熱と、蓄熱タンク3から排出された熱搬送流体が保有する熱を熱交換装置としてのファンコンベクタ4によって床下空間14に放熱する予熱と、を同時に行っている。
すなわち、深夜電力時間帯には、ヒートポンプ5を運転させ、タンクポンプ26を稼動させ、タンクバルブ21を開くとともにファンバルブ22,22を閉じさせ、ファンコンベクタ4,4の送風機41,41(図3参照)を稼動させている。
したがって、ヒートポンプ5によって熱を供給された熱搬送流体としての温水は、タンク上流管61を通り蓄熱タンク3,3,3の上部に貯留され、下部に溜まった冷めた温水は、タンク下流管67,67を通ってヘッダ23,23を介してファン上流管63,63からファンコンベクタ4,4に導入される。
つづいて、冷めた温水は、ファンコンベクタ4,4の配管を通過する際に、保有していた熱を伝達板40に伝導することでさらに冷却される。
一方、吸込グリル72を通じて取り込まれた床上空間15(図2参照)の空気は、送風機41によって伝達板40に吹き付けられ(図3参照)、伝達板40と接触して熱を得た空気は、吹出ガラリ73から床上空間15に排出される。
この際には、床下空間14に配置された温度センサ(不図示)の検出値に基づいて、手動又は自動制御によってそれぞれの送風機41の送風量を多段階に変えたり、複数ある送風機41,41の運転台数を変えたりして、全体の送風量を調整することで、伝達板40からの放熱量を制御して床下空間14の温度を調整できる。
そして、さらに冷却された温水は、ファン下流管64を通じてヒートポンプ5に戻り、再び熱を供給されて蓄熱タンク3,3,3へ貯留される蓄熱・予熱サイクルを繰り返す。
次に、朝晩時間帯の運転方式である直焚きモードについて、図4,6を用いて説明する。
朝晩時間帯は、午前7時から午前10時まで(朝)と午後5時から午後7時まで(晩)の、電力負荷が少なく電気料金が深夜電力時間帯の次に安い時間帯である。例えば、朝晩時間帯の電気料金は20.3円/kWhである。
つまり、朝晩時間帯には、ヒートポンプ5を運転させ、ファンポンプ27を稼動させ、タンクバルブ21を閉じるとともにファンバルブ22,22を開かせ、ファンコンベクタ4,4の送風機41,41(図3参照)を稼動させている。
したがって、ヒートポンプ5によって熱を供給された熱搬送流体としての温水は、ファン上流管62,62を通ってヘッダ23,23を介してファン上流管63,63からファンコンベクタ4,4に直接に導入される。
つづいて、ほとんど冷却されずに温度を十分に保持した温水は、ファンコンベクタ4,4の配管を通過する際に、保有していた熱を伝達板40に伝導することで冷却される。
一方、吸込グリル72を通じて取り込まれた床上空間15(図2参照)の空気は、伝達板40と接触して十分な熱を得て吹出ガラリ73から床上空間15に排出される。
この際には、深夜電力時間帯の場合と同様に、伝達板40からの放熱量を制御することで床下空間14の温度を調整できる。
そして、冷却された温水は、ファン下流管64を通じてヒートポンプ5に戻り、再び熱を供給されてファンコンベクタ4,4を通過する際に熱を失う直焚きサイクルを繰り返す。
つづいて、日中時間帯の運転方式であるタンク利用モードについて、図4,7を用いて説明する。
日中時間帯は、午前10時から午後5時までの、電力負荷が最も多く電気料金が最も高い時間帯である。例えば、日中時間帯の電気料金は25.2円/kWhである。
すなわち、日中時間帯には、ヒートポンプ5を停止させ、タンクポンプ26を稼動させ、タンクバルブ21を開くとともにファンバルブ22,22を閉じさせ、ファンコンベクタ4,4の送風機41,41(図3参照)を稼動させている。
したがって、蓄熱タンク3,3,3に貯留されて熱を蓄えた熱搬送流体としての温水は、タンク下流管67,67を通ってヘッダ23,23を介してファン上流管63,63からファンコンベクタ4,4に導入される。
つづいて、温度を保持した温水は、ファンコンベクタ4,4の配管を通過する際に、保有していた熱を伝達板40に伝導することで冷却される。
一方、吸込グリル72を通じて取り込まれた床上空間15(図2参照)の空気は、伝達板40と接触して十分な熱を得て、吹出ガラリ73から床上空間15に排出される。
この際には、深夜電力時間帯の場合と同様に、伝達板40からの放熱量を制御することで床下空間14の温度を調整できる。
そして、冷却された温水は、ファン下流管64を通じてヒートポンプ5に戻り、熱を供給されずにファンコンベクタ4,4を通過する際に熱を失うタンク利用暖房サイクルを繰り返す。
次に、本実施の形態の空調システムSの作用について説明する。
このように、本発明の空調システムSは、蓄熱循環管路の蓄熱装置としての蓄熱タンク3,3,3の下流側には、熱搬送流体の熱が伝達される熱伝達部としての伝達板40とこの伝達板40に送風する送風機41とを有して、熱搬送流体が保有する熱を床下空間14の空気と熱交換する熱交換装置4,4が設置されることを特徴とする。
したがって、送風機41の送風量を調整することで伝達板40からの放熱量を調整できるため、温度調整の応答性のすぐれた空調システムSとなる。
すなわち、従来は、自然放熱によって床下空間14を暖めていたため、温度調整の応答性がよいものではなかったが、伝達板40と送風機41とを備えることで、送風機41を制御して送風量を変えて放熱量(又は吸熱量)を積極的に調整できるようになり、温度調整の応答性が向上する。
加えて、このように温度調整の応答性が向上することで、従来のようにある程度の余裕を持って蓄熱する必要がなくなるため、空調システムSの設備全体を必要な暖房(冷房)容量に合わせて合理的に構築できる。
つまり、従来のように応答性がよくない場合、必要な暖房容量を得るために最大の暖房容量に合わせてシステムを構築していたが、本実施の形態の空調システムSでは、暖房容量が不足する場合には熱交換循環管路を通じて直接にファンコンベクタ4から放熱することで暖房容量の不足を随時補うことができる。
さらに、熱交換装置としてのファンコンベクタ4は、蓄熱装置としての蓄熱タンク3の下流側に設置することで、行きと帰りの熱搬送流体の温度差が大きくなるため、熱源としてのヒートポンプ5の効率が向上する。
また、床下空間14には、熱交換装置としてのファンコンベクタ4と熱源としてのヒートポンプ5を直接に接続して熱搬送流体が循環する熱交換循環管路が設置される構成とすることで、蓄熱装置としての蓄熱タンク3を介さずに直接にファンコンベクタ4に熱搬送流体を循環させて、いっそう応答性を高めることができる。
つまり、蓄熱タンク3を介してファンコンベクタ4に温水を送る場合には、温水の温度が低くなっている場合などにはファンコンベクタ4を稼動させても床下空間14がすぐに暖かくなりにくい。
そこで、ヒートポンプ5をファンコンベクタ4に直接に接続すれば、必要な時機にヒートポンプ5を運転することで、十分な温度の温水(冷水)がファンコンベクタ4に送られるため、床下空間14をすぐに暖房(冷房)できる。
加えて、このように直接に熱交換(直焚き)する場合でも、熱源や熱交換循環管路として、前記した蓄熱循環管路と共通の設備を使用できるため、全体の設備を簡素化できるとともに費用を低減できる。
さらに、熱交換装置としてのファンコンベクタ4には吸込グリル72が接続されるとともに、床上空間15と床下空間14との間には吹出ガラリ73が配置されることで、伝達板40に温度差の大きい空気を送風できるため、熱を効率よく伝達できる。
すなわち、伝達板40を通じた空気への伝導・対流・放射による熱伝達は、伝達板40と送風によって通過する空気との温度差が大きいほど効率がよくなるため、床下空間14の空気よりも伝達板40との温度差の大きい床上空間15の空気を取り込むことで効率を向上させることができる。
そして、熱源としてヒートポンプ5を備えるとともに、床上空間としての和室15aやリビングダイニング15bには、ヒートポンプ5の内部熱媒が循環する室内空調器71が設置される構成とすることで、共通の設備を用いて和室15aやリビングダイニング15bを直接に温度調整できる。
つまり、蓄熱タンク3に温水を蓄熱するために用いるヒートポンプ5の内部熱媒を、室内空調器71にも循環させることで、特別に設備を設けることなく室内空調器71を運転することができる。
また、本実施の形態のユニット建物Uは、上記したいずれかの空調システムSを備えることで、温度調整の応答性のすぐれた居住者にとって快適なユニット建物Uとなる。
さらに、本実施の形態の空調方法は、深夜電力時間帯には、蓄熱循環管路を通じて蓄熱装置としての蓄熱タンク3に蓄熱するとともに熱交換装置としてのファンコンベクタ4によって床下空間14の空気と熱交換し、朝晩時間帯には、熱交換循環管路を通じてファンコンベクタ4によって床下空間14の空気と熱交換することを特徴とする。
このように、熱交換装置としてのファンコンベクタ4への熱搬送流体の供給元を時間帯に合わせて選択することで、空調に必要な費用を低減できるうえに、電力の負荷平準化に貢献する空調方法となる。
つまり、電力負荷の低い深夜電力時間帯には主に蓄熱し、電力負荷の中程度の朝晩電力時間帯には直接に暖房又は冷房することで、費用を低減しつつ電力負荷平準化に貢献できる。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、空調システムSを、温水を循環させて暖房に用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、冷水を循環させて冷房に用いることもできる。
また、前記実施の形態では、蓄熱循環管路と熱交換循環管路とが共通の管路を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、それぞれ別個に管路を備えるものであってもよい。
さらに、前記実施の形態では、蓄熱装置として断熱材で被覆された断熱タイプのものを用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、断熱材で被覆されない放熱タイプのものであってもよい。
そして、前記実施の形態では、熱源としてヒートポンプ5を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、熱源として電熱器やガス給湯器などを用いるものであってもよい。
本発明の最良の実施の形態の空調システムの構成を説明する説明図である。 本発明の最良の実施の形態の空調システムを備えるユニット建物の全体構成を説明する断面図である。 ファンコンベクタの構成を説明する斜視図である。(a)は正面斜視図であり、(b)は背面斜視図である。 本発明の最良の実施の形態の空調システムの運転スケジュールを説明する表である。 本発明の最良の実施の形態の空調システムの深夜電力時間帯における蓄熱予熱モードの流れを説明する説明図である。 本発明の最良の実施の形態の空調システムの朝晩時間帯における直焚きモードの流れを説明する説明図である。 本発明の最良の実施の形態の空調システムの日中時間帯におけるタンク利用モードの流れを説明する説明図である。
符号の説明
U ユニット建物
S 空調システム
14 床下空間
15 床上空間
3 蓄熱タンク(蓄熱装置)
4 ファンコンベクタ(熱交換装置)
40 伝達板(熱伝達部)
41 送風機
5 ヒートポンプ(熱源)
61 タンク上流管(蓄熱循環管路)
62,63 ファン上流管(熱交換循環管路)
64 ファン下流管(蓄熱循環管路,熱交換循環管路)
67 タンク下流管(蓄熱循環管路)
71 室内空調器
72 吸込グリル
73 吹出ガラリ

Claims (6)

  1. 熱源を備えるとともに、床下空間に前記熱源から供給された熱を蓄える蓄熱装置と、前記熱源と前記蓄熱装置とを接続して熱搬送流体が循環する蓄熱循環管路と、を備える空調システムであって、
    前記蓄熱循環管路には、前記熱搬送流体の熱が伝達される熱伝達部と前記熱伝達部に送風する送風機とを有して、前記熱搬送流体が保有する熱を床下空間の空気と熱交換する熱交換装置が設置されることを特徴とする空調システム。
  2. 前記床下空間には、前記熱交換装置と前記熱源とを直接に接続して前記熱搬送流体が循環する熱交換循環管路が設けられることを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記熱交換装置には、床上空間から床下空間に空気を吸い込む吸込グリルが接続されるとともに、床上空間と床下空間との間には、床下空間から床上空間に空気を吹き出す吹出ガラリが配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空調システム。
  4. 前記熱源としてヒートポンプを備えるとともに、床上空間には前記ヒートポンプの内部熱媒が循環する室内空調器が設置されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の空調システム。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の空調システムを備えることを特徴とするユニット建物。
  6. 請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の空調システムを用いた空調方法であって、
    深夜電力時間帯には、前記蓄熱循環管路を通じて前記蓄熱装置に蓄熱するとともに前記熱交換装置によって床下空間の空気と熱交換し、
    朝晩時間帯には、前記熱交換循環管路を通じて前記熱交換装置によって床下空間の空気と熱交換することを特徴とする空調方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5668165B1 (ja) * 2013-04-24 2015-02-12 積水化学工業株式会社 空調システムの制御装置、空調システム及び建物

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