JP2009264115A - 多気筒内燃機関の制御装置 - Google Patents

多気筒内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】キャニスタ42と吸気通路12との間の通路を開閉するパージ制御弁48の開弁に伴って内燃機関10の燃焼制御性が低下すること。
【解決手段】気筒別空燃比フィードバック制御プログラム56cの実行によって、各気筒の空燃比が目標値に制御される。一方、気筒別学習処理プログラム56dの実行によって、パージ制御弁48の開弁時及び閉弁時の双方において、各別に学習値が学習される。パージ制御弁48の閉弁状態から開弁状態への切り替えに際して、空燃比フィードバック制御のための各気筒の操作量を、パージ制御時の学習値にてフィードフォワード補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多気筒内燃機関の吸気通路と燃料蒸気を捕集する捕集手段との間の通路を開閉する開閉手段を操作することで、前記捕集手段に捕集された燃料蒸気を前記吸気通路に導入する導入制御手段と、前記多気筒内燃機関の各気筒の空燃比を目標値にフィードバック制御する空燃比制御手段とを備える内燃機関の制御装置に関する。
例えば下記特許文献1に記載されているように、多気筒内燃機関の各気筒の空燃比を目標値へと各別にフィードバック制御することが周知である。気筒毎の空燃比フィードバック制御によれば、吸気マニホールドのうちの各気筒に接続される部分の形状や、気筒間での吸気バルブの動作のばらつき等に起因する各気筒の吸気充填効率のばらつきを補償することができ、ひいては全ての気筒において、その空燃比を目標値へと制御することができる。
一方、内燃機関にあっては、燃料蒸気が外部へと流出することを回避すべく、燃料タンク等から流出する燃料蒸気を捕集手段(キャニスタ)に捕集し、キャニスタ及び吸気通路間に設けられた開閉手段(パージ制御弁)を所定のタイミングで開弁させることで、キャニスタ内の燃料蒸気を吸気通路に導入するエバポパージシステムも実用化されている。
特開平8−338285号公報
ところで、近年、低回転速度領域において内燃機関の効率が低いこと等に鑑み、車両の停止時等において、内燃機関を自動停止させ、その後再度始動する処理を行う自動停止再始動処理であるいわゆるアイドルストップ処理を行う機能を搭載した車両が実用化されている。ただし、内燃機関が自動停止される場合には、上記パージ制御弁を開弁させてキャニスタから燃料蒸気を吸気通路へと導入する制御を実行することができない。このため、内燃機関を自動停止する処理を実行するものでは、内燃機関の燃料消費量を低減することはできるものの、キャニスタ内に捕集された燃料蒸気を吸気通路へと導入する機会が低下しやすい。
そこで、こうした車両にあっては、限られた時間内にキャニスタ内の燃料蒸気を吸気通路へと導入すべく、パージ制御弁を急激且つ大きく開弁させる設定とすることが望まれることとなる。ただし、この場合には、パージ制御弁を開弁させることで、吸気通路に導入される燃料量が大きく変化する。そして、この燃料量の変化は、各気筒の空燃比を急激に変化させるおそれがあることが発明者らによって見出された。特に、吸気マニホールドのうちの各気筒に接続される部分の形状や気筒間での吸気バルブの動作のばらつき等に起因して、上記パージ制御弁の開弁に伴う各気筒の空燃比の変化も、気筒毎でばらつきを有するものとなる。そして、このように各気筒の空燃比が急激に変化する場合には、気筒別の空燃比フィードバック制御によって各気筒の空燃比が目標値に追従するようになるまでの期間、内燃機関の燃焼制御性が悪化するおそれがある。
なお、上記アイドルストップ制御を行うものに限らず、捕集手段内の燃料蒸気を吸気通路に導入する制御を行う際には、内燃機関の燃焼制御性が低下するこうした実情も概ね共通したものとなっている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、多気筒内燃機関の吸気通路と燃料蒸気を捕集する捕集手段との間の通路を開閉する開閉手段を操作することで前記捕集手段に捕集された燃料蒸気を前記吸気通路に導入する場合であれ、多気筒内燃機関の燃焼制御性を良好に維持することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、多気筒内燃機関の吸気通路と燃料蒸気を捕集する捕集手段との間の通路を開閉する開閉手段を操作することで、前記捕集手段に捕集された燃料蒸気を前記吸気通路に導入する導入制御手段と、前記多気筒内燃機関の各気筒の空燃比を目標値にフィードバック制御する空燃比制御手段とを備える内燃機関の制御装置において、前記空燃比制御手段は、前記各気筒の空燃比を前記目標値にフィードバック制御するための操作量を算出するフィードバック操作量算出手段と、前記導入制御手段によって前記開閉手段が開状態とされている場合には閉状態とされている場合とは相違する補正量にて前記フィードバック操作量算出手段によって算出される操作量を補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
上記発明では、導入制御手段によって開閉手段が開状態とされている場合には閉状態とされている場合とは相違する補正量にて操作量が補正される。このため、この補正量を、開閉手段が開状態とされる際に要求されると想定される操作量(開ループ操作量)とすることで、導入制御手段による吸気通路への燃料蒸気の導入制御が開始されたとしても、内燃機関の燃焼制御性を良好に維持することができる。
なお、導入制御手段によって前記開閉手段が閉状態とされている場合の補正量は、ゼロであってもよい。すなわち、導入制御手段による吸気通路への燃料蒸気の導入制御がなされていない場合には、フィードバック操作量算出手段によって算出される操作量を補正しなくてもよい。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記補正手段は、前記フィードバック操作量算出手段によって算出される操作量を補正するための前記補正量を、前記多気筒内燃機関の各気筒毎に各別に定めるものであることを特徴とする。
多気筒内燃機関においては、通常、導入制御手段によって吸気通路へ導入された燃料蒸気の各気筒への導入量は、気筒間でばらつきを有する。上記発明では、この点に鑑み、各気筒毎に各別に補正量を定めることで、導入制御手段による吸気通路への燃料蒸気の導入制御がなされる際の各気筒の空燃比を目標値へと高精度に制御することができ、ひいては、各気筒の燃焼制御性を良好なものとすることができる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記補正手段は、前記多気筒内燃機関の運転状態を示すパラメータによって分割された複数の運転領域毎に各別の設定値を記憶する記憶手段を備え、該記憶手段に記憶されている設定値のうちの該当する設定値に基づき前記補正量を定めることを特徴とする。
導入制御手段によって吸気通路へ導入された燃料蒸気の各気筒への導入量の気筒間ばらつきは、内燃機関の運転状態に応じて変化し得る。上記発明では、この点に鑑み、内燃機関の運転状態を示すパラメータによって分割された複数の運転領域毎に各別の設定値を記憶して該当する設定値に基づき補正量を定めることで、現在の運転状態によって生じる導入量の気筒間ばらつきを補償するように補正量を定めることができる。
なお、上記該当する設定値とは、現在の運転状態に該当する運転領域の設定値のことである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記補正手段は、前記導入制御手段によって前記開閉手段が閉状態から開状態に切り替えられる場合、前記フィードバック操作量算出手段によって算出される操作量を補正するための前記補正量を前記設定値へと徐々に変化させる処理を行う補正量変化緩和手段を備えることを特徴とする。
開閉手段が閉状態から開状態へと切り替えられた直後では、捕集手段内の燃料蒸気は、気筒に到達しない。このため、開閉手段が閉状態から開状態へと切り替えられた後、捕集手段からの燃料蒸気が気筒に導入されるまでには、応答遅れが生じる。更に、捕集手段からの燃料蒸気が気筒に到達するまでの経路に燃料蒸気が拡散する部分が存在する場合には、気筒内に導入される燃料蒸気は時間の経過とともに漸増する傾向にある。上記発明では、この点に鑑み、捕集手段からの燃料蒸気の各気筒への導入量が漸増するのに併せて、補正量を設定値へと徐々に変化させることで、上記導入量の変化に合わせて空燃比制御を行うことができ、ひいては燃焼制御性をいっそう良好なものとすることができる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記補正量変化緩和手段は、前記設定値を1次遅れフィルタの入力とすることで前記補正量を算出することを特徴とする。
上記発明では、比較的簡素な構成にて、補正量変化緩和手段を構成することができる。なお、補正量変化緩和手段は、無駄時間の経過時に、前記設定値を1次遅れフィルタの入力とすることで前記補正量を算出することがより望ましい。
請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の発明において、前記補正量変化緩和手段は、前記設定値への変化態様を、前記多気筒内燃機関の運転状態を示すパラメータに応じて可変設定することを特徴とする。
開閉手段が閉状態から開状態へと切り替えられるに伴い捕集手段から各気筒に導入される燃料蒸気の量の変化態様は、多気筒内燃機関の運転状態に依存する。上記発明では、この点に鑑み、上記設定値への変化態様を上記パラメータに応じて可変設定することで、現在の運転状態によって生じる導入量の変化をより好適に補償するように補正量を定めることができる。
請求項7記載の発明は、請求項3又は6に記載の発明において、前記運転状態を示すパラメータは、前記多気筒内燃機関の回転速度、吸入空気量、及び前記吸気通路の流路面積を調節する吸気絞り弁の開口度の少なくとも1つを含むことを特徴とする。
捕集手段から各気筒への燃料蒸気の分配量は、多気筒内燃機関の回転速度や、吸入空気量、更には吸気絞り弁の開口度に依存する。また、開閉手段が閉状態から開状態へと切り替えられることで捕集手段から各気筒に導入される燃料蒸気の量の漸増態様も、多気筒内燃機関の回転速度や、吸入空気量、更には吸気絞り弁の開口度に依存する。上記発明では、この点に鑑み、開閉手段が閉状態から開状態へと切り替えられることで捕集手段から各気筒に導入される燃料蒸気の量の漸増態様や、捕集手段から各気筒への燃料蒸気の分配量と強い相関を有するパラメータを用いることで、設定値の設定や、設定値の変化態様を適切に行うことができる。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の発明において、前記導入制御手段によって前記開閉手段が開状態とされている場合、前記フィードバック操作量算出手段の算出する操作量に基づき、前記設定値を学習する学習処理手段を備えることを特徴とする。
上記発明では、学習処理手段を備えることで、多気筒内燃機関の個体差や経年変化等に見合った適切な設定値を設定することができる。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の発明において、前記内燃機関は、車載内燃機関であり、前記内燃機関の自動停止処理及び再始動処理を実行する手段を更に備えることを特徴とする。
上記発明では、内燃機関の自動停止処理及び再始動処理を実行する手段を備えるために、内燃機関の燃料消費率を低減することはできるものの、捕集手段内の燃料蒸気を吸気通路に導入する機会が制限されやすくなる。このため、導入制御手段による単位時間当たりの導入量を多くする設定となりやすく、ひいては導入制御手段による導入制御の開始に伴って各気筒に供給される燃料量が大きく変化しやすくなる。そして、この場合には、空燃比制御手段によるフィードバック制御が追従するまでの間、燃焼制御性が悪化しやすい。このため、請求項1〜8の発明の利用価値が特に高い。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる内燃機関の制御装置を車載内燃機関の制御装置に適用した第1の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかる制御システムの全体構成を示す。
内燃機関10は、吸気ポート式のガソリン機関である。内燃機関10の吸気通路12の上流には、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。そして、その下流には、モータ16aにて駆動されて且つ、吸気通路12内の流路面積を調節する電子制御式の吸気絞り弁(スロットルバルブ16)が設けられている。また、スロットルバルブ16の近辺には、その開度を検出するスロットルセンサ18が設けられている。スロットルバルブ16の下流側には、吸気脈動や吸気干渉を防ぐ等の目的で吸気通路12の通路面積が拡大(拡径)されたサージタンク20が設けられている。
吸気通路12のうちサージタンク20の下流側は、内燃機関10の各気筒に空気を導入するように分岐している。そして、分岐路13には、各気筒の吸気ポート近傍にて燃料を噴射供給する電子制御式の燃料噴射弁22が、気筒毎に取り付けられている。内燃機関10では、これら気筒毎に設けられた各燃料噴射弁22により、燃料(ガソリン)が噴射供給(ポート噴射)されるようになっている。そして、燃料噴射弁22により噴射された燃料(厳密には吸入空気との混合気)は、シリンダブロック24にて区画される各気筒の燃焼室26において、点火プラグ28によって点火され、吸気と燃料との反応に基づき燃料が燃焼する。なお、本実施形態では、内燃機関10として、4気筒のものを例示している。
各気筒にて燃焼に供された混合気は、排気として排気通路32のうちの各気筒毎の分岐路30に排出される。そして、分岐路30は、合流部Jにて互いに合流しており、合流部Jの下流には、排気を浄化する排気浄化装置34が設けられている。そして、合流部Jの下流且つ排気浄化装置34の上流には、その近傍の酸素濃度(及び未燃燃料)に応じたリニアな電気信号を出力するリニア空燃比センサ(空燃比センサ36)が設けられている。
更に、上記システムは、燃料タンク38で発生する蒸発燃料(エバポ)を捕集し、捕集した蒸発燃料を吸気通路12へと適宜導入するエバポパージシステム40を備えている。エバポパージシステム40は、燃料タンク38内で発生した蒸発燃料を捕集するキャニスタ42や、キャニスタ42と燃料タンク38とを接続するベーパ通路44、キャニスタ42と吸気通路12とを接続するパージ通路46、パージ通路46と吸気通路12との間の流路面積を調整するパージ制御弁48を備えている。
上記キャニスタ42は、その内部に、蒸発燃料を吸着させて一時的に蓄える活性炭等からなる吸着材42aを備えている。そして、この吸着材42aに吸着された蒸発燃料は、キャニスタ42の内部空間が減圧されることによって再離脱される。
また、キャニスタ42は、蒸発燃料の吸着や再離脱を的確に行なうべく、キャニスタ42内の圧力が大気圧よりも所定以上高い圧力となると開弁し、キャニスタ42内の余分な空気を排出するための大気弁42bを備えている。更に、キャニスタ42は、キャニスタ42内に大気を導入すべく、例えば電磁弁からなる大気導入弁42cを備えている。
こうした構成によれば、キャニスタ42内の吸着材42aに吸着された蒸発燃料は、大気導入弁42c及びパージ制御弁48が開操作されることで、キャニスタ42内が減圧制御されると再離脱される。これにより、蒸発燃料は、吸気通路12へ導入(パージ)される。
電子制御装置(ECU50)は、内燃機関10を制御対象とする制御装置である。ECU50は、エアフローメータ14や、スロットルセンサ18、空燃比センサ36、内燃機関10のクランク軸の回転角度を検出するクランク角センサ60等の各種センサの検出値に基づき、スロットルバルブ16や燃料噴射弁22、点火プラグ28等を操作することで、内燃機関10の各種制御量を制御する。
詳しくは、ECU50は、中央処理装置(CPU52)や、常時記憶保持メモリ54、読み出し専用メモリ(ROM56)等を備えて構成されている。ここで、常時記憶保持メモリ54とは、ECU50がオン状態及びオフ状態のいずれにあるかにかかわらず常時記憶を保持するメモリのことである。具体的には、ECU50がオン状態及びオフ状態のいずれにあるかにかかわらず給電状態が維持されるバックアップRAMや、給電の有無にかかわらず記憶を保持するEEPROM等の不揮発性メモリのことである。
上記ROM56には、ECU50が実行する各種処理プログラムが格納されている。図1では、そのうちの一部を例示している。以下、これら処理プログラムの内容につい説明する。
パージ制御プログラム56a:キャニスタ42に捕集された燃料を吸気通路12へと導入すべくパージ制御弁48を開閉操作する処理を行うものである。ここで、パージ制御弁48の操作量(開口度)は、内燃機関10の負荷としての吸入空気量と、回転速度とに基づき設定される。
アイドルストップ制御プログラム56b:車両の起動許可スイッチ(イグニッションスイッチ)がオン状態とされている状況下にあって車両が停止するなどの条件が成立することで、内燃機関10の自動停止、再始動処理(アイドルストップ処理)を行うものである。
気筒別空燃比フィードバック制御プログラム56c:各気筒において検出される空燃比(実空燃比)を、目標空燃比にフィードバック制御するためのものである。ここで、合流部Jに設けられた単一の空燃比センサ36の検出値に基づき各気筒の空燃比を検出する手法としては、上記特許文献1による手法を用いればよい。また、これに代えて、例えば特開2006−138280号公報に記載されるように状態観測器によって気筒別の空燃比を推定する手法を用いてもよい。
気筒別学習処理プログラム56d:各気筒の空燃比のフィードバック制御における目標空燃比に対する実空燃比の乖離傾向を定量化する処理を行うものである。詳しくは、上記乖離傾向を補償すべく、各気筒の実空燃比を目標空燃比に制御するための操作量の補正量(学習値)を算出する処理である。
ところで、上記アイドルストップ制御プログラム56bによるアイドルストップ制御が実行される際には、内燃機関10の吸気通路12が負圧とならない。このため、この期間にあっては、パージ制御弁48を開弁してキャニスタ42内の燃料を吸気通路12へ導入する制御(以下、パージ制御)を実行することができない。このため、本実施形態では、パージ制御の実行可能期間が、アイドルストップ制御を行わないものと比較して短くなる。したがって、限られた期間内にキャニスタ42に捕集された燃料のうちの十分な量を吸気通路12へと導入する要求が生じる。そこで本実施形態では、アイドルストップ制御を行わないものと比較して、内燃機関10の運転状態が同一である際のパージ制御弁48の開口度を大きくする。特に、アイドルストップ制御を行わないものでは、図2(b)に示すように、空燃比の急変を回避すべく、パージ制御弁48の開弁に際してその操作量(開口度)を漸増させる設定となるのに対し、本実施形態では、図2(a)に示すように、パージ制御弁48の開弁に際して、その操作量を、内燃機関10の運転状態を示す上記パラメータによって定まる操作量までステップ状に変化させる。ちなみに、図2において、一点鎖線は、パージ制御弁48の開度指令値の推移を示し、実線は、パージ制御弁48の実際の開口度を示す。これにより、限られた時間内にキャニスタ42から吸気通路12内に導入される燃料の導入量を確保する。
ただし、この場合には、パージ制御弁48が開弁するに際して、内燃機関10の空燃比が急激に変化する。特に、これにより、各気筒の空燃比のばらつき度合いも急激に変化することとなる。このため、パージ制御弁48が開弁されてから気筒別空燃比フィードバック制御によって各気筒の実空燃比が目標空燃比に追従するようになるまでの過渡時において、各気筒の空燃比が目標空燃比から大きく乖離し、空燃比制御の制御性が悪化するおそれがある。
そこで本実施形態では、パージ制御がなされているときとパージ制御がなされていないときとで、上記学習値を各別に学習し、パージ制御の開始に伴って、パージ制御用の学習値を用いて空燃比フィードバック制御のための操作量を補正する。これにより、パージ制御弁48の閉弁状態から開弁状態への切り替えに伴う空燃比の過渡的な変動をフィードフォワード補正することができ、ひいては切り替え直後から実空燃比を目標空燃比に高精度に制御することができる。
図3に、上記パージ制御時の空燃比学習制御の処理手順を示す。この処理は、CPU52によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、パージ制御中であるか否かを判断する。そしてパージ制御中であると判断される場合、ステップS12において、パージ制御の開始からの経過時間を計時するためのカウンタTpをインクリメントする。続くステップS14においては、カウンタTpが規定時間α以上であるか否かを判断する。この処理は、パージ制御用の学習制御の実行条件の成立の有無を判断するものである。ここで、規定時間αは、パージ制御弁48が開弁されてから内燃機関10の各気筒の空燃比にその影響が現れて定常的なものとなるまでに要する時間以上に設定されている。続くステップS16においては、内燃機関10の現在の運転領域において、学習が完了したか否かを判断する。そして、未だ完了していない場合には、ステップS18に移行する。
ステップS18においては、各気筒毎にパージ制御時学習値Lpi(i:気筒番号)を算出する。これは、現在のパージ制御時学習値Lpiと、気筒別空燃比フィードバック補正量FBiとの和を、新たなパージ制御時学習値Lpiとすることで行う。ここで、気筒別空燃比フィードバック補正量FBiは、上記気筒別空燃比フィードバック制御プログラム56cの処理によって算出されるものである。詳しくは、実空燃比と目標空燃比との差の比例積分演算や、比例積分微分演算等によって算出される。
こうして更新されるパージ制御時学習値Lpiは、内燃機関10の運転状態を示すパラメータによって分割される複数の領域のうちの現在の運転状態に対応する値として、上記常時記憶保持メモリ54に格納される。具体的には、図示されるように、内燃機関10の運転状態を示す上記パラメータとして、内燃機関10の回転速度NEと吸入空気量GAとを用いる。これは、これらのパラメータが、パージ制御弁48が開弁状態とされている場合にキャニスタ42から導入される燃料蒸気の気筒間ばらつきと強い相関を有するものであるからである。
こうしてステップS18の処理が完了すると、ステップS20において、学習完了条件が成立しているか否かを判断する。この条件は、例えば、空燃比フィードバック制御のための操作量を算出する積分項Iの変化量ΔIの絶対値が規定値β以下となるとの条件等とすればよい。そして、学習完了条件が成立すると判断される場合、ステップS22において、当該学習領域での学習が完了したと判定する。
一方、上記ステップS10において否定判断される場合、ステップS24において、学習完了履歴とカウンタTpとを初期化する。なお、ステップS24、S22の処理が完了する場合や、ステップS14、S20において否定判断される場合、更にはステップS16において肯定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図4に、上記空燃比フィードバック制御プログラム56cの処理手順を示す。この処理は、CPU52によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS30において、パージ制御中であるか否かを判断する。そして、パージ制御中でないと判断される場合、ステップS32〜S36において、周知の空燃比フィードバック制御にかかる処理を行う。すなわち、まずステップS32においては、吸入空気量によって分割された領域のうちの現在の吸入空気量に対応する領域における空燃比フィードバック制御のための学習値(通常時学習値Li)を取得する。続くステップS34においては、気筒毎に、空燃比制御のための補正量ΔFiを算出する。ここで、補正量ΔFiは、各気筒における現在の空燃比フィードバック補正量FBiを、上記ステップS32において取得された通常時学習値Li(該当する気筒のもの)にて補正したものである。続くステップS36においては、空燃比制御のための操作量としての燃料噴射弁22の操作量(燃料噴射時間TAU)を算出する。これは、基本噴射時間TPに、補正係数FALLを乗算したものに、上記補正量ΔFiを加算することで実行される。ここで、基本噴射時間TPは、実空燃比を目標空燃比とするための各気筒に共通の開ループ操作量に対応する。この操作量は、内燃機関10等の特性として基準となる特性を前提とした場合に、実空燃比を目標空燃比とすることができると想定される値に基づき設定されるものである。また、補正係数FALLは、温度等に基づく基本噴射時間TPの補正係数である。
一方、上記ステップS30においてパージ制御中であると判断される場合、ステップS38において、内燃機関10の現在の運転状態を示すパラメータ(回転速度及び吸入空気量)に基づき、気筒毎に、パージ制御時学習値Lpiを取得する。この処理は、先の図3のステップS18の処理にて格納された学習値を、常時記憶保持メモリ54から読み出す処理である。続くステップS40においては、気筒毎に、補正量ΔFiを算出する。ここで、補正量ΔFiは、各気筒における気筒別空燃比フィードバック補正量FBiを、上記ステップS38において取得されたパージ制御時学習値Lpi(該当する気筒のもの)によって補正する処理となる。
ここで、本実施形態では、気筒別空燃比フィードバック補正量FBiを補正する補正量を、パージ制御時学習値Lpiに徐々に変化させる処理を行う。これを実現するため、無駄時間と1次遅れを有するモデルを用いる。すなわち、パージ制御弁48の閉弁状態から開弁状態への切り替えタイミングから気筒別空燃比フィードバック補正量FBiの補正の開始タイミングまでの間に、無駄時間Trを設ける。そして、その後、気筒別空燃比フィードバック補正量FBiを補正するための補正量を、1次遅れモデルにパージ制御時学習値Lpiを入力した際の出力値とする。ここで、無駄時間Trは、パージ制御弁48が閉弁状態から開弁状態へと切り替えられてからキャニスタ42内の燃料がサージタンク20を介して各気筒に流入することで各気筒の空燃比にパージ制御弁48の開弁の影響が生じ始める時間を表現する。また、1次遅れの時定数Tによって、パージ制御弁48の開弁の影響が各気筒の空燃比に生じ始めてからその影響が定常的なものへと移行するまでの過渡的な状態を表現する。詳しくは、本実施形態では、これら無駄時間Tr及び時定数Tを、回転速度及び吸入空気量に応じて可変設定する。これは、パージ制御弁48の開弁に起因する各気筒の空燃比の過渡的な変化態様が、内燃機関10の運転状態に依存して変動することに基づくものである。特に、上記パラメータは、上記過渡的な変化態様と強い相関を有するパラメータである。なお、先の図3のステップS14における規定時間αは、フィードバック補正量FBiの補正量がパージ制御時学習値Lpiとなると想定される時間以上の時間に設定されることが望ましく、更に、この条件下で極力早期の時間に設定されることがより望ましい。
ステップS40の処理が完了すると、上記ステップS36に移行する。なお、ステップS36の処理が完了する場合、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)パージ制御弁48が開状態とされている場合には閉状態とされている場合とは相違する補正量(パージ制御時学習値Lpiに基づく量)にて、空燃比フィードバック制御の操作量(気筒別空燃比フィードバック補正量FBi+(開ループ操作量:TP・FALL))を補正した。これにより、パージ制御が開始されたとしても、内燃機関10の燃焼制御性を良好に維持することができる。
(2)空燃比フィードバック制御の操作量を補正する補正量(パージ制御時学習値Lpiに基づく量)を各気筒毎に各別に定めた。これにより、パージ制御がなされる際の各気筒の空燃比を目標値へと高精度に制御することができ、ひいては、各気筒の燃焼制御性を良好なものとすることができる。
(3)内燃機関10の運転状態を示すパラメータ(回転速度及び吸入空気量)によって分割された複数の領域毎に各別のパージ制御時学習値Lpiを常時記憶保持メモリ54に記憶し、これに基づき上記補正量を定めた。これにより、内燃機関10の現在の運転状態によって生じる燃料蒸気の導入量の気筒間ばらつきを補償するように補正量を定めることができる。
(4)パージ制御時学習値Lpiを記憶する領域を区画する上記パラメータとして、パージ制御弁48の操作量(開口度)を設定するパラメータを用いることで、上記補正量を、パージ制御に見合ったより適切な補正量とすることができる。
(5)パージ制御弁48が閉状態から開状態に切り替えられる場合、空燃比フィードバック制御の操作量を補正するための補正量をパージ制御時学習値Lpiへと徐々に変化させる処理を行った。これにより、パージ制御弁48の閉状態から開状態への切り替えに伴う気筒内の燃料量の変化に合わせて空燃比制御を行うことができ、ひいては燃焼制御性をいっそう良好なものとすることができる。
(6)パージ制御時学習値Lpiを1次遅れフィルタの入力とすることで補正量を算出した。これにより、比較的簡素な構成にて、補正量を徐々に変化させる処理を実現することができる。
(7)補正量のパージ制御時学習値Lpiへの変化態様を、内燃機関10の運転状態を示すパラメータ(回転速度及び吸入空気量)に応じて可変設定した。これにより、内燃機関10の現在の運転状態によって生じる燃料蒸気の導入量の変化を補償するように補正量を定めることができる。
(8)上記補正量の変化態様を可変とするための上記パラメータとして、パージ制御弁48の操作量(開口度)を定めるパラメータを用いることで、補正量の変化態様を、現在のパージ制御に見合ったより適切なものとすることができる。
(9)パージ制御弁48の開弁時における気筒別空燃比フィードバック補正量FBiに基づき、パージ制御時学習値Lpiを学習した。これにより、内燃機関10の個体差や経年変化等に見合った適切な補正量を設定することができる。
(10)ECU50に、内燃機関10のアイドルストップ制御を実行する機能を搭載し、これに伴うパージ制御の実行可能期間の減少を補償すべく、パージ制御弁48をステップ状に開弁させた。これにより、空燃比フィードバック制御が追従するまでの間燃焼制御性が悪化しやすいため、パージ制御時学習値Lpiの利用価値が特に高い。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に、図面を参照しつつ説明する。
図5に、本実施形態にかかる空燃比フィードバック制御の処理手順を示す。この処理は、CPU52によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図5において、先の図4に示した処理と対応する処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
図示されるように、ステップS38aにおいて、本実施形態でも、内燃機関10の負荷を示すパラメータ及び回転速度によって分割された領域のうちの該当する領域のパージ制御時学習値Lpiを取得する。ただし、本実施形態では、負荷を示すパラメータとして、スロットルバルブ16の開度(スロットル開度θ)を用いる。このスロットル開度θも、パージ制御弁48が開弁状態にある際にキャニスタ42から導入される燃料蒸気の気筒間ばらつきと強い相関を有するものである。更に、パージ通路46と吸気通路12(サージタンク20)との接続箇所が、スロットルバルブ16に近い位置に配置されている場合には、スロットル開度θを用いることが特に有効である。すなわち、この場合には、吸気通路12の絞り効果による吸入空気の流動態様の変化の影響がキャニスタ42から導入される燃料蒸気の流動態様に特に顕著な影響を及ぼし得ると考えられる。このため、スロットル開度θは、導入される燃料蒸気の気筒間ばらつき態様と非常に強い相関を有するパラメータとなる。
また、ステップS40aにおいて、本実施形態でも、内燃機関10の負荷を示すパラメータ及び回転速度によって、無駄時間Trや、時定数Tを可変とする。ただし、本実施形態では、負荷を示すパラメータとして、スロットルバルブ16の開度(スロットル開度θ)を用いる。スロットル開度θも、パージ制御弁48の開弁に起因した各気筒への燃料蒸気の導入量の過渡的な変化態様(漸増態様)と強い相関を有するものである。
以上説明した本実施形態によっても、先の第1の実施形態の上記(1)〜(3)、(5)〜(7)、(9)、(10)の効果に準じた効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・パージ制御時学習値Lpiを各別に学習する領域を区画するための内燃機関10の運転状態を示すパラメータとしては、上記各実施形態で例示したものに限らない。例えば、回転速度、吸入空気量及びスロットル開度の3つのパラメータであってもよい。また例えば、これら3つのパラメータのいずれか1つのみであってもよい。更に、これら3つのパラメータのうちの1つ又はこれらの組み合わせに限らず、吸気圧等を用いてもよい。この際、負荷を示すパラメータ(吸入空気量、スロットル開度、吸気圧)及び回転速度の2つに基づき領域を区画することが特に望ましい。なお、パージ制御時学習値Lpiを全領域で共通の値としても、パージ制御の開始に伴う燃焼制御の悪化を抑制することはできると考えられる。
・パージ制御時の補正量ΔFiにパージ制御時学習値Lpiを反映させる際に用いる無駄時間及び1次遅れの時定数を可変設定するための内燃機関10の運転状態を示すパラメータとしては、上記各実施形態で例示したものに限らない。例えば、回転速度、吸入空気量及びスロットル開度の3つのパラメータであってもよい。また例えば、これら3つのパラメータのいずれか1つのみであってもよい。更に、これら3つのパラメータのうちの1つ又はこれらの組み合わせに限らず、吸気圧等を用いてもよい。この際、これらパラメータは、無駄時間及び時定数のそれぞれを設定するもの同士で互いに相違していてもよい。更に、これらパラメータは、パージ制御時学習値Lpiを各別に学習する領域を区画するための内燃機関10の運転状態を示すパラメータと同一でなくてもよい。なお、無駄時間や1次遅れの時定数を固定値としても、パージ制御の開始に伴う燃焼制御の悪化を抑制することはできると考えられる。
・気筒別空燃比フィードバック制御の操作量を補正するための補正量をパージ制御時学習値Lpiへと徐々に変化させる補正量変化緩和手段としては、上記1次遅れ及び無駄時間を有するものに限らない。例えば1次遅れのみであってもよい。また、例えば、補正量の初期値を微少量(例えばゼロ)として、次回以降の補正量を、パージ制御時学習値Lpiと前回の補正量とのそれぞれに所定の重み係数を乗算して加算するいわゆる加重平均処理の出力値としてもよい。この際、重み係数を、上述した内燃機関10の運転状態を示すパラメータによって可変設定することが望ましい。
・気筒別空燃比フィードバック補正量FBiを補正するための補正量を定める設定値としては、パージ制御時学習値Lpiに限らない。例えば、製品出荷前に予め計測等によって設定した固定値であってもよい。この際、この固定値が全気筒で共通の値であってもよい。この場合であっても、パージ制御の開始時の燃焼制御の制御性を改善することはできると考えられる。
・パージ制御弁48の操作量を設定するためのパラメータとしては、上記回転速度及び吸入空気量に限らない。例えば、これらのうちの少なくとも一方であってもよい、また、例えば冷却水温度を加味してもよい。更に、吸入空気量を用いる代わりに、吸気圧を用いてもよい。ただし、負荷を示すパラメータ(吸入空気量、スロットル開度、吸気圧)及び回転速度に基づき設定することが特に望ましい。
パージ制御弁48の閉弁状態から開弁状態への切り替えに際しては、その操作量を、内燃機関の運転状態を示すパラメータによって定まる値までステップ状に変化させるものに限らない。同操作量を徐々に変化させる場合であっても、その変化速度によっては、気筒別空燃比フィードバック制御によって追従しきれない事態が生じ得ると考えられる。そしてこの場合には、本発明の適用が特に有効である。
・内燃機関10の自動停止、再始動処理を実行する手段としては、アイドルストップ制御を行う手段に限らない。例えば、ハイブリッド車に搭載される内燃機関を制御対象とする制御装置であっても、同様の手段を備えると考えられる。
・通常時学習値Liとしては、吸気量によって分割された領域毎に、各別に学習されるものに限らない。例えば、回転速度及び吸気量によって分割された領域毎に学習されるものであってもよい。
・内燃機関10の運転状態を示すパラメータによって分割された複数の領域毎に各別の設定値(学習値)を記憶する記憶手段としては、上記常時記憶保持メモリ54に限らない。例えば、ECU50が起動されることで初期化されるメモリであってもよい。
・パージ制御を停止する場合にも、気筒別空燃比フィードバック補正量FBiを補正するための補正量を通常時学習値Liへと徐々に変化させる処理を行ってもよい。
・上記各実施形態では、空燃比を検出するためのセンサを、各気筒で共有化したがこれに限らず、気筒毎に各別に備えてもよい。また、空燃比を検出するために用いるセンサとしては、リニア空燃比センサに限らず、出力値を2値的に変化させる酸素センサであってもよい。
・火花点火式内燃機関としては、吸気ポート噴射式のものに限らず、例えば筒内噴射式のものであってもよい。この際、燃料が、化石燃料等、外部に流出することが規制されているものであるなら、捕集手段に捕集される燃料蒸気を吸気通路に導入する制御がなされると考えられるため、本発明の適用が有効である。また、捕集手段と吸気通路との接続箇所から各気筒までの通路の幾何学的な形状が気筒間で相違するなら、パージ制御時学習値Lpiを気筒毎に備えることが特に有効である。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 本実施形態にかかるパージ制御弁の開弁操作態様を示すタイムチャート。 同実施形態にかかるパージ制御時の空燃比学習制御の処理手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる気筒別空燃比フィードバック制御の処理手順を示す流れ図。 第2の実施形態にかかる気筒別空燃比フィードバック制御の処理手順を示す流れ図。
符号の説明
10…内燃機関、40…エバポパージシステム、42…キャニスタ(捕集手段の一実施形態)、48…パージ制御弁、50…ECU(多気筒内燃機関の制御装置の一実施形態)。

Claims (9)

  1. 多気筒内燃機関の吸気通路と燃料蒸気を捕集する捕集手段との間の通路を開閉する開閉手段を操作することで、前記捕集手段に捕集された燃料蒸気を前記吸気通路に導入する導入制御手段と、前記多気筒内燃機関の各気筒の空燃比を目標値にフィードバック制御する空燃比制御手段とを備える内燃機関の制御装置において、
    前記空燃比制御手段は、前記各気筒の空燃比を前記目標値にフィードバック制御するための操作量を算出するフィードバック操作量算出手段と、前記導入制御手段によって前記開閉手段が開状態とされている場合には閉状態とされている場合とは相違する補正量にて前記フィードバック操作量算出手段によって算出される操作量を補正する補正手段とを備えることを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
  2. 前記補正手段は、前記フィードバック操作量算出手段によって算出される操作量を補正するための前記補正量を、前記多気筒内燃機関の各気筒毎に各別に定めるものであることを特徴とする請求項1記載の多気筒内燃機関の制御装置。
  3. 前記補正手段は、前記多気筒内燃機関の運転状態を示すパラメータによって分割された複数の運転領域毎に各別の設定値を記憶する記憶手段を備え、該記憶手段に記憶されている設定値のうちの該当する設定値に基づき前記補正量を定めることを特徴とする請求項2記載の多気筒内燃機関の制御装置。
  4. 前記補正手段は、前記導入制御手段によって前記開閉手段が閉状態から開状態に切り替えられる場合、前記フィードバック操作量算出手段によって算出される操作量を補正するための前記補正量を前記設定値へと徐々に変化させる処理を行う補正量変化緩和手段を備えることを特徴とする請求項3記載の多気筒内燃機関の制御装置。
  5. 前記補正量変化緩和手段は、前記設定値を1次遅れフィルタの入力とすることで前記補正量を算出することを特徴とする請求項4記載の多気筒内燃機関の制御装置。
  6. 前記補正量変化緩和手段は、前記設定値への変化態様を、前記多気筒内燃機関の運転状態を示すパラメータに応じて可変設定することを特徴とする請求項4又は5記載の多気筒内燃機関の制御装置。
  7. 前記運転状態を示すパラメータは、前記多気筒内燃機関の回転速度、吸入空気量、及び前記吸気通路の流路面積を調節する吸気絞り弁の開口度の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3又は6に記載の多気筒内燃機関の制御装置。
  8. 前記導入制御手段によって前記開閉手段が開状態とされている場合、前記フィードバック操作量算出手段の算出する操作量に基づき、前記設定値を学習する学習処理手段を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の多気筒内燃機関の制御装置。
  9. 前記内燃機関は、車載内燃機関であり、
    前記内燃機関の自動停止処理及び再始動処理を実行する手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の多気筒内燃機関の制御装置。
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