JP2009263617A - 紫外線吸収材料 - Google Patents

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優 高崎
Nao Mikoshiba
尚 御子柴
Toshihiko Yahata
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Abstract

【課題】長波長紫外線吸収能に優れ、かつ前記吸収能が長期間変化しない耐光性に優れる長波長紫外線吸材料を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物を含有する紫外線吸収材料。
Figure 2009263617

(一般式(1)中、X1及びX2は各々独立に酸素原子、硫黄原子または−NR17−を表し、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17は各々独立に水素原子または1価の置換基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の構造を有する化合物を含有する紫外線吸収材料に関する。
従来から紫外線吸収剤を種々の樹脂などと共用して紫外線吸収性を付与することが行われている。紫外線吸収剤として無機系紫外線吸収剤と有機系紫外線吸収剤を用いる場合がある。無機系紫外線吸収剤(例えば、特許文献1〜3等を参照。)では、耐候性や対熱性などの耐久性に優れている反面、吸収波長が化合物のバンドギャップによって決定されるために選択の自由度が少なく、320〜400nmの長波紫外線(UV−A)領域まで吸収できるものはない。また、長波紫外線を吸収するものは可視域まで吸収を有するために着色を伴ってしまう。
これに対して、有機系紫外線吸収剤は、吸収剤の構造設計の自由度が高いために、吸収剤の構造を工夫することによって様々な吸収波長のものを得ることができる。
これまでにも様々な有機系紫外線吸収剤を用いた検討がなされている。長波紫外線領域まで吸収する場合には、極大吸収波長が長波紫外線領域にあるものを用いるか、濃度を高くするかの2通りが考えられている。しかし、特許文献4及び5等に記載された極大吸収波長が長波紫外線領域にあるものは、耐光性が悪く、吸収能が時間とともに減少していくという欠点があった。
これに対してベンゾフェノン系やベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤は比較的耐光性に優れ、濃度や膜厚を大きくすれば長波長領域まで比較的クリアにカットできる(例えば特許文献6及び7等を参照。)。しかし、通常これらの紫外線吸収剤を樹脂等に混ぜて塗布する場合、膜厚は数十μm程度が限界である。この膜厚で長波長領域までカットするためには、高濃度に紫外線吸収剤を添加する必要がある。このような場合、紫外線吸収剤の析出や長期使用によるブリードアウトが生じるという問題があった。さらに、ベンゾフェノン系やベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤の中には、皮膚刺激性や生体内への蓄積性の懸念があるものがある。特許文献8、9、10には硫黄原子を2つ含有する、5員環化合物の記載がある。
特開平5−339033号公報 特開平5−345639号公報 特開平6−56466号公報 特開平6−145387号公報 特開2003−177235号公報 特表2005−517787号公報 特開平7−285927号公報 特開2007−304287号公報 特開昭60−170842号公報 特許第2552550号公報
本発明の目的は、上記の問題点を解決するものであり、長波長紫外線吸収能に優れ、かつ前記吸収能が長期間変化しない耐光性に優れる長波長紫外線吸材料を提供することにある。
本発明者らは、1,3−ベンゾジチオラン系化合物に着目して詳細に合成と評価を繰り返す中で、1,3−ベンゾジチオラン−2−イリデン−3,5−ピラゾリジンジオン化合物が特に高い堅牢性を有していることを見出し、さらには他のアゾール(例えばベンゾチアゾール)−2−イリデン−3,5−ピラゾリジンジオン化合物も高い堅牢性を有していることを見出した。しかも特定の置換基を有するベンゾジチオラン−2−イリデンピラゾリジンジオン化合物に関しては可視領域に吸収が殆どない無色の紫外線吸収剤であることを見出した。この結果、該紫外線吸収剤を用いることによって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の課題は、下記の手段によって達成された。
(1)下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする紫外線吸収材料。
Figure 2009263617
(一般式(1)中、X1及びX2は各々独立に酸素原子、硫黄原子または−NR17−を表し、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17は各々独立に水素原子または1価の置換基を表す。)
(2)前記一般式(1)におけるX1及びX2がともに硫黄原子である、(1)項に記載の紫外線吸収材料。
(3)下記一般式(2)で表される化合物。
Figure 2009263617
(一般式(2)中、R21及びR22は各々独立に置換または無置換のアルキル基を表し、R23、R24、R25及びR26は各々独立に水素原子または1価の置換基を表す。)
(4)前記一般式(2)におけるR23、R24、R25及びR26が各々のハメットの置換基定数σp値の総和が0以上となるのに必要な原子団である、(3)項に記載の化合物。
(5)下記一般式(3)で表される化合物。
Figure 2009263617
(一般式(3)中、R31及びR32は、各々独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基、置換または無置換のアシル基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基、置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、置換もしくは無置換のアリールスルホニル基、置換もしくは無置換のスルファモイル基を表し、R33及びR36は、各々独立に水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、置換もしくは無置換のアリールスルホニル基、置換もしくは無置換のスルファモイル基を表す。)
(6)前記一般式(3)で表される化合物におけるR31及びR32が、各々独立に置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアシル基であり、R33及びR36が、各々独立に置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアシル基、または置換もしくは無置換のカルバモイル基である、(5)項に記載の化合物。
本発明の紫外線吸収材料は、長波長紫外線領域において高い光堅牢性でモル吸光係数εが高くかつシャープな吸収を与えるという優れた効果を示し、かつ、その紫外線吸収能が長期間変化せず、耐光性に優れる。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
〔一般式(1)で表される化合物〕
最初に、前記一般式(1)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(1)で表される化合物は、3,5−ピラゾリジンジオン骨格を酸性複素環として有するメロシアニン系色素である(ここでいう酸性複素環とは、例えば、ジェイムス編,「ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス」,第4版,マクミラン出版社,1977年,197頁により定義されている。また、ここでいうメロシアニン系色素とは、例えば大河原信、松岡賢、平嶋恒亮、北尾悌次郎著,「機能性色素」,講談社サイエンフィティック社,1992年,52頁に定義されている。)。
前記一般式(1)で表される化合物自体は、写真材料や印刷材料の感光性組成物における増感色素として公知である(例えば特許第2552550号公報を参照。)。しかしながら、紫外線吸収剤としての有用性は報告されておらず、前記一般式(1)で表される化合物が紫外線吸収材料として特に優れた性能を示すことを想像することはできないものであった。
一般式(1)中、X1及びX2は各々独立に酸素原子、硫黄原子または−NR17−を表す。R17は水素原子または1価の置換基を表す。
好ましくは、X1及びX2は各々独立に硫黄原子または−NR17−であり、X1及びX2がともに硫黄原子であることが特に好ましい。
17は、好ましくは置換または無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜10のアリール基であり、より好ましくは置換または無置換の炭素数1〜20のアルキル基であり、特に好ましくは置換または無置換の炭素数1〜18のアルキル基である。
一般式(1)中、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17は各々独立に水素原子または1価の置換基を表す。これらの置換基は特に制限はないが、代表例として、ハロゲン原子、脂肪族基〔飽和脂肪基(アルキル基、又はシクロアルキル基、ビシクロアルキル基、架橋環式飽和炭化水素基もしくはスピロ飽和炭化水素基を含む環状飽和脂肪族基を意味する)、不飽和脂肪族基(二重結合または三重結合を有する、アルケニル基もしくはアルケニル基のような鎖状不飽和脂肪族基、又はシクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基、架橋環式不飽和炭化水素基もしくはスピロ不飽和炭化水素基を含む環状不飽和脂肪族基を意味する)〕、アリール基(好ましくは置換基を有してもよいフェニル基)、ヘテロ環基(好ましくは、環構成原子が酸素原子、硫黄原子または窒素原子を含む5〜8員環で、脂環、芳香環やヘテロ環で縮環していてもよい)、シアノ基、脂肪族オキシ基(代表としてアルコキシ基)、アリールオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、脂肪族オキシカルボニルオキシ基(代表としてアルコキシカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基〔脂肪族アミノ基(代表としてアルキルアミノ基)、アニリノ基およびヘテロ環アミノ基を含む〕、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基(代表としてアルコキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、脂肪族(代表としてアルキル)もしくはアリールスルホニルアミノ基、脂肪族チオ基(代表としてアルキルチオ基)、アリールチオ基、スルファモイル基、脂肪族(代表としてアルキル)もしくはアリールスルフィニル基、脂肪族(代表としてアルキル)もしくはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、脂肪族オキシカルボニル基(代表としてアルコキシカルボニル基)、カルバモイル基、アリールもしくはヘテロ環アゾ基、イミド基、脂肪族オキシスルホニル基(代表としてアルコキシスルホニル基)、アリールオキシスルホニル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホ基を挙げることができ、それぞれの基はさらに置換基(例えばここで挙げた置換基)を有していてもよい。
以下に、上記R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17の置換基、さらにR11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17の各置換基に置換してもよい置換基をさらに詳しく説明する。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられる。中でも塩素原子、臭素原子が好ましく、特に塩素原子が好ましい。
脂肪族基は、直鎖、分枝または環状の脂肪族基であり、前述のように、飽和脂肪族基には、アルキル基、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基が含まれ、置換基を有してもよい。これらの炭素数は1〜30が好ましい。例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基および2−エチルヘキシル基を挙げることができる。ここで、シクロアルキル基としては置換もしくは無置換のシクロアルキル基が含まれる。置換もしくは無置換のシクロアルキル基は、炭素数3〜30のシクロアルキル基が好ましい。例としては、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基を挙げることができる。ビシクロアルキル基としては、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5〜30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基を挙げることができる。例として、ビシクロ[1.2.2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−3−イル基を挙げることができる。さらに環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。
不飽和脂肪族基としては、直鎖、分枝または環状の不飽和脂肪族基であり、アルケニル基、シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基、アルキニル基が含まれる。アルケニル基としては直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基を表す。アルケニル基としては、炭素数2〜30の置換または無置換のアルケニル基が好ましい。例としてはビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基を挙げることができる。シクロアルケニル基としては、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3〜30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基が好ましい。例としては、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基が挙げられる。ビシクロアルケニル基としては、置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基が含まれる。ビシクロアルケニル基としては炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基が好ましい。例として、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−4−イル基を挙げることができる。アルキニル基は、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキニル基が好ましく、例えば、エチニル基、及びプロパルギル基が挙げられる。
アリール基は、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基が挙げられ、置換基を有してもよいフェニル基が好ましい。
ヘテロ環基は、置換もしくは無置換の芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、それらはさらに縮環していてもよい。これらのヘテロ環基としては、好ましくは5または6員のヘテロ環基であり、また環構成のヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子が好ましい。さらに好ましくは、炭素数3〜30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。ヘテロ環基におけるヘテロ環としては、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、キナゾリン環、シンノリン環、フタラジン環、キノキサリン環、ピロール環、インドール環、フラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピラゾール環、イミダゾール環、ベンズイミダゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、ベンズオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イソチアゾール環、ベンズイソチアゾール環、チアジアゾール環、イソオキサゾール環、ベンズイソオキサゾール環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、イミダゾリジン環、チアゾリン環が挙げられる。
脂肪族オキシ基(代表としてアルコキシ基)は、置換もしくは無置換の脂肪族オキシ基(代表としてアルコキシ基)が含まれ、炭素数は1〜30が好ましい。例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−オクチルオキシ基、メトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基および3−カルボキシプロポキシ基などを挙げることができる。
アリールオキシ基は、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基が好ましい。アリールオキシ基の例として、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基などを挙げることができる。好ましくは、置換基を有してもよいフェニルオキシ基である。
アシルオキシ基は、ホルミルオキシ基、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基が好ましい。アシルオキシ基の例には、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基などを挙げることができる。
カルバモイルオキシ基は、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基が好ましい。カルバモイルオキシ基の例には、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基などを挙げることができる。
脂肪族オキシカルボニルオキシ基(代表としてアルコキシカルボニルオキシ基)は、炭素数2〜30が好ましく、置換基を有していてもよい。例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基などを挙げることができる。
アリールオキシカルボニルオキシ基は、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基が好ましい。アリールオキシカルボニルオキシ基の例には、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基などを挙げることができる。好ましくは置換基を有してもよいフェノキシカルボニルオキシ基である。
アミノ基は、アミノ基、脂肪族アミノ基(代表としてアルキルアミノ基)、アリールアミノ基およびヘテロ環アミノ基を含む。アミノ基は、炭素数1〜30の置換もしくは無置換の脂肪族アミノ基(代表としてアルキルアミノ基)、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールアミノ基が好ましい。アミノ基の例には、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基、ヒドロキシエチルアミノ基、カルボキシエチルアミノ基、スルフォエチルアミノ基、3,5−ジカルボキシアニリノ基、4−キノリルアミノ基などを挙げることができる。
アシルアミノ基は、ホルミルアミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基が好ましい。アシルアミノ基の例には、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基などを挙げることができる。
アミノカルボニルアミノ基は、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ基が好ましい。アミノカルボニルアミノ基の例には、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基などを挙げることができる。なお、この基における「アミノ」の用語は、前述のアミノ基における「アミノ」と同じ意味である。
脂肪族オキシカルボニルアミノ基(代表としてアルコキシカルボニルアミノ基)は、炭素数2〜30が好ましく、置換基を有してもよい。例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基などを挙げることができる。
アリールオキシカルボニルアミノ基は、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基が好ましい。アリールオキシカルボニルアミノ基の例には、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基などを挙げることができる。置換基を有してもよいフェニルオキシカルボニルアミノ基が好ましい。
スルファモイルアミノ基は、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基が好ましい。スルファモイルアミノ基の例には、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基などを挙げることができる。
脂肪族(代表としてアルキル)もしくはアリールスルホニルアミノ基は、炭素数1〜30の置換もしくは無置換の脂肪族スルホニルアミノ基(代表としてアルキルスルホニルアミノ基)、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基(好ましくは置換基を有してもよいフェニルスルホニルアミノ基)が好ましい。例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基などを挙げることができる。
脂肪族チオ基(代表としてアルキルチオ基)は、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基が好ましい。アルキルチオ基の例には、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基などを挙げることができる。
アリールチオ基は、炭素数6〜12の置換もしくは無置換のアリールチオ基が好ましい。アリールチオ基の例には、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基などを挙げることができる。
スルファモイル基は、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイル基が好ましい。スルファモイル基の例には、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル)基などを挙げることができる。
脂肪族(代表としてアルキル)もしくはアリールスルフィニル基は、炭素数1〜30の置換または無置換の脂肪族スルフィニル基(代表としてアルキルスルフィニル基)、6〜30の置換または無置換のアリールスルフィニル基(好ましくは置換基を有してもよいフェニルスルフィニル基)が好ましい。例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基などを挙げることができる。
脂肪族(代表としてアルキル)もしくはアリールスルホニル基は、炭素数1〜30の置換または無置換の脂肪族スルホニル基(代表としてアルキルスルホニル基)、6〜30の置換または無置換のアリールスルホニル基(好ましくは置換基を有してもよいフェニルスルホニル基)が好ましい。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−トルエンスルホニル基などを挙げることができる。
アシル基は、ホルミル基、炭素数2〜30の置換または無置換の脂肪族カルボニル基(代表としてアルキルカルボニル基)、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基(好ましくは置換基を有してもよいフェニルカルボニル基)、炭素数4〜30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基が好ましい。例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2−ピリジルカルボニル、2−フリルカルボニル基などを挙げることができる。
アリールオキシカルボニル基は、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基が好ましい。アリールオキシカルボニル基の例には、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−tert−ブチルフェノキシカルボニル基などを挙げることができる。好ましくは置換基を有してもよいフェニルオキシカルボニル基である。
脂肪族オキシカルボニル基(代表としてアルコキシカルボニル基)は、炭素数2〜30が好ましく、置換基を有してもよい。例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル基などを挙げることができる。
カルバモイル基は、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイル基が好ましい。カルバモイル基の例には、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基などを挙げることができる。
アリールもしくはヘテロ環アゾ基として、例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ基などを挙げることができる。
イミド基として、例えば、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基などを挙げることができる。
脂肪族オキシスルホニル基(代表としてアルコキシスルホニル基)は、炭素数1〜30が好ましく、置換基を有してもよい。例えば、メトキシスルホニル、エトキシスルホニル、n−ブトキシスルホニル基などを挙げることができる。
アリールオキシスルホニル基は、炭素数6〜12が好ましく、置換基を有してもよい。例えば、フェノキシスルホニル、2−ナフトキシフェニル基などを挙げることができる。
これらに加え、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、カルボキシル基が挙げられる。
これらの各基はさらに置換基を有してもよく、このような置換基としては、上述の置換基が挙げられる。
11及びR12は各々独立に、好ましくは置換または無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜10のアリール基、置換または無置換の炭素数2〜30のアルコキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数2〜30のアシル基であり、より好ましくは置換または無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換または無置換のフェニル基であり、特に好ましくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基である。
13及びR16は各々独立に、好ましくは水素原子、置換または無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換または無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、置換または無置換の炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換または無置換の炭素数2〜30のアシルオキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子であり、より好ましくは水素原子、置換または無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換または無置換の炭素数6〜20のアリールオキシ基、置換または無置換の炭素数2〜20のアシルオキシ基であり、特に好ましくは置換または無置換の炭素数2〜18のアシルオキシ基である。
14及びR15は各々独立に、好ましくは水素原子、置換または無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜30のアリール基、ハロゲン原子、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、置換または無置換の炭素数1〜20のアルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。
前記一般式(1)で表される化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、これらの置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
好ましい組み合わせは、X1が硫黄原子であり、X2が硫黄原子または−NR17−(R17は置換または無置換の炭素数1〜30のアルキル基)であり、R11が置換または無置換の炭素数1〜30のアルキル基であり、R12が置換または無置換の炭素数1〜30のアルキル基であり、R13が置換または無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基であるか置換または無置換の炭素数2〜30のアシルオキシ基であり、R14が水素原子であるか置換または無置換の炭素数1〜30のアルキル基であり、R15が水素原子であり、R16が置換または無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基であるか置換または無置換の炭素数2〜30のアシルオキシ基である組み合わせである。
より好ましい組み合わせは、X1が硫黄原子であり、X2が硫黄原子であり、R11が置換または無置換の炭素数1〜20のアルキル基であり、R12が置換または無置換の炭素数1〜20のアルキル基であり、R13が置換または無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基であるか置換または無置換の炭素数2〜20のアシルオキシ基であり、R14が水素原子であり、R15が水素原子であり、R16が置換または無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基であるか置換または無置換の炭素数2〜20のアシルオキシ基である組み合わせである。
特に好ましい組み合わせは、X1が硫黄原子であり、X2が硫黄原子であり、R11が置換または無置換の炭素数1〜18のアルキル基であり、R12が置換または無置換の炭素数1〜18のアルキル基であり、R13が置換または無置換の炭素数2〜18のアシルオキシ基であり、R14が水素原子であり、R15が水素原子であり、R16が置換または無置換の炭素数2〜18のアシルオキシ基である組み合わせであるか、前記一般式(2)又は(3)で表される化合物である。
〔一般式(2)で表される化合物〕
前記一般式(2)で表される化合物は、1,3−ベンゾジチオラン−2−イリデン−3,5−ピラゾリジンジオン骨格を有する化合物であり、これらはメロシアニン系色素である。増感色素として知られるピラゾリジンジオン骨格を酸性複素環として有する化合物の中でも、特に前記一般式(2)で表される化合物が紫外線吸収剤として有用であることはもとより、該骨格の化合物が時間経時で吸収能が変化しにくいという特に優れた性能を示すことを想像することはできないものであった。
前記一般式(2)におけるR21及びR22は、各々独立に置換または無置換のアルキル基を表す。R21及びR22の各置換基に置換していても良い置換基は、前述のR11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17の各置換基に置換してもよい置換基と同義であり好ましい範囲も同様である。
21及びR22として各々独立に、好ましくは置換または無置換の炭素数1〜30のアルキル基であり、より好ましくは置換または無置換の炭素数1〜20のアルキル基であり、特に好ましくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基である。
一般式(2)におけるR23、R24、R25及びR26は、それぞれ一般式(1)におけるR13、R14、R15及びR16と同義であり好ましい範囲も同様である。特に好ましくはR23、R24、R25及びR26の各々のハメットの置換基定数σp値の総和が0以上となるのに必要な原子団である場合である。
ハメットの置換基定数σp値について説明する。ハメット則は、ベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために1935年L.P.ハメットにより提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換基定数にはσp値とσm値があり、これらの値は多くの一般的な成書に見出すことができる。例えば、J.A.Dean編、「Lange’s Handbook of Chemistry」第12版,1979年(McGraw−Hill)や「化学の領域」増刊,122号,96〜103頁,1979年(南光堂)、Chem.Rev.,1991年,91巻,165〜195ページなどに詳しい。
「置換基のハメットの置換基定数σpが0以上である」とは、該置換基が電子供与性でないことを示している。すなわち、「R23、R24、R25及びR26の各々のハメットの置換基定数σp値の総和が0以上である」とは、全体平均として電子供与性でないことを示している。σp値として好ましくは0.05以上であり、より好ましくは0.1以上であり、特に好ましくは0.15以上である。
ハメットの置換基定数σp値が0以上の置換基の例としては、シアノ基(0.66)、カルボキシル基(−COOH:0.45)、アルコキシカルボニル基(−COOMe:0.45)、アリールオキシカルボニル基(−COOPh:0.44)、カルバモイル基(−CONH2:0.36)、アルキルカルボニル基(−COMe:0.50)、アリールカルボニル基(−COPh:0.43)、アルキルスルホニル基(−SO2Me:0.72)、アリールスルホニル基(−SO2Ph:0.68)、アシルオキシ(−OCOMe:0.31)、アルキルスルホニルオキシ(−OSO2Me:0.36)などが挙げられる。本明細書において、Meはメチル基を、Phはフェニル基を表す。なお、括弧内の値は代表的な置換基のσp値をChem.Rev.,1991年,91巻,165〜195ページから抜粋したものである。
前記一般式(2)で表される化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、これらの置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
好ましい組み合わせは、R21が置換または無置換の炭素数1〜30のアルキル基であり、R22が置換または無置換の炭素数1〜30のアルキル基であり、R23が置換または無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基であるか置換または無置換の炭素数2〜30のアシルオキシ基であり、R24が水素原子であるか置換または無置換の炭素数1〜30のアルキル基であり、R25が水素原子であり、R26が置換または無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基であるか置換または無置換の炭素数2〜30のアシルオキシ基である組み合わせである。
より好ましい組み合わせは、R21が置換または無置換の炭素数1〜20のアルキル基であり、R22が置換または無置換の炭素数1〜20のアルキル基であり、R23が置換または無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基であるか置換または無置換の炭素数2〜20のアシルオキシ基であり、R24が水素原子であり、R25が水素原子であり、R26が置換または無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基であるか置換または無置換の炭素数2〜20のアシルオキシ基である組み合わせである。
特に好ましい組み合わせは、R21が置換または無置換の炭素数1〜18のアルキル基であり、R22が置換または無置換の炭素数1〜18のアルキル基であり、R23が置換または無置換の炭素数2〜18のアシルオキシ基であり、R24が水素原子であり、R25が水素原子であり、R26が置換または無置換の炭素数2〜18のアシルオキシ基である組み合わせである。
〔一般式(3)で表される化合物〕
前記一般式(3)におけるR31及びR32は、各々独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基、置換または無置換のアシル基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基、置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、置換もしくは無置換のアリールスルホニル基、置換もしくは無置換のスルファモイル基を表す。R31及びR32の各置換基に置換していても良い置換基は、前述のR11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17の各置換基に置換してもよい置換基と同義であり好ましい範囲も同様である。
31及びR32として各々独立に、好ましくは、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のカルバモイル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアシル基であり、より好ましくは、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のカルバモイル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜16のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数1〜16のアシル基であり、特に好ましくは、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアシル基である。
前記一般式(3)におけるR33及びR36は、各々独立に水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、置換もしくは無置換のアリールスルホニル基、置換もしくは無置換のスルファモイル基を表す。R33及びR36の各置換基に置換していても良い置換基は、前述のR11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17の各置換基に置換してもよい置換基と同義であり好ましい範囲も同様である。
33及びR36として各々独立に、好ましくは、置換もしくは無置換の炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数7〜30のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、置換または無置換の炭素数6〜30のアリールスルホニル基、置換または無置換の炭素数0〜20のスルファモイル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜20のアシル基、または置換もしくは無置換の炭素数1〜20のカルバモイル基であり、より好ましくは、置換もしくは無置換の炭素数1〜16のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜16のアシル基、または置換もしくは無置換の炭素数1〜16のカルバモイル基であり、特に好ましくは、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜10のアシル基、または置換もしくは無置換の炭素数1〜10のカルバモイル基である。
前記一般式(3)で表される化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、これらの置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
好ましい組み合わせは、R31が置換もしくは無置換の炭素数1〜16のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数1〜16のアシル基であり、R32が置換もしくは無置換の炭素数1〜16のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数1〜16のアシル基であり、R33が置換もしくは無置換の炭素数2〜16のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜16のアシル基、置換もしくは無置換の1〜16のカルバモイル基であり、R36が置換もしくは無置換の炭素数2〜16のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜16のアシル基、置換もしくは無置換の1〜16のカルバモイル基である組み合わせである。
より好ましい組み合わせは、R31が置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアシル基であり、R32が置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアシル基であり、R33が置換もしくは無置換の炭素数2〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜10のアシル基、置換もしくは無置換の1〜10のカルバモイル基であり、R36が置換もしくは無置換の炭素数2〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜10のアシル基、置換もしくは無置換の1〜10のカルバモイル基である組み合わせである。
以下に、前記一般式(1)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお本明細書において、Me、Et、Pr、Bu、Hex、Ph、Ts及びAcは、それぞれメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、フェニル基、トシル基およびアセチル基を表す。また、表中におけるΣσpは、R13〜R16のハメットの置換基定数の総和を表す。なお、文献などから入手不可能なσp値である炭素数4以上のアルコキシ基のσp値はn−ブトキシ基の値を、アシルオキシ基のσp値はアセチルオキシ基の値を、またトシル基のσp値はベンゼンスルホニルオキシ基の値を便宜的に用いた値であり、括弧で示した。表中の波線は前記一般式(1)におけるベンゼン環及びヘテロ環との結合部位を示す。
Figure 2009263617
Figure 2009263617
Figure 2009263617
Figure 2009263617
ここで、例示化合物1〜35、40〜45、51〜60、63、及び66〜68は、前記一般式(2)で表される化合物の具体例でもある。また、例示化合物20、24〜59及び61〜66は、前記一般式(3)で表される化合物の具体例でもある。
これらの化合物は、従来公知の類似化合物の合成方法に準じて合成することができる(例えば、ジャーナル オブ ケミカル クリスタログラフィー(Journal of Chemical Crystallography)27・997・516ページ右段3行目〜520ページ右段15行目、リービッグス アナレン デル ケミー(Liebigs Annalen der Chemie)726・106ページ15行目〜109ページ37行目、特開昭49−1115号公報3ページ左段7行目〜5ページ左段8行目、バイオオーガニック アンド メディシナル ケミストリー レターズ(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters)7・1997・652ページ9行目〜19行目、ジャーナル オブ オーガニックケミストリー(Journal of Organic Chemistry)43・1978・2153ページ左段2行目〜12行目、特開平4−338759号公報4ページ左段2行目〜5ページ左段2行目、特開平3−54566号公報7ページ左段6行目〜8ページ左段10行目、シンセシス(Synthesis)1986・968ページ左段1行目〜22行目等に記載、引用もしくはこれらに準じる合成法により合成できる。
具体的には例えば、下記一般式(4)又は(5)で表される窒素脱離基、硫黄脱離基や酸素脱離基を有するベンゾジチオール、ベンゾチアゾールまたはベンゾオキサゾールと下記一般式(6)で表されるようなピラゾリジンジオン化合物を反応させることで化合物を得ることができる。具体的には実施例で説明する。
Figure 2009263617
(一般式(4)におけるR13、R14、R15及びR16は、それぞれ一般式(1)におけるR13、R14、R15及びR16と同義であり、好ましい範囲も同様である。Zは対アニオンを表し、R31及びR32は各々独立に置換または無置換のアルキル基を表す。R31とR32は互いに結合して環を形成していてもよい。)
Figure 2009263617
(一般式(5)におけるX1、X2、R13、R14、R15及びR16は、それぞれ一般式(1)におけるX1、X2、R13、R14、R15及びR16と同義であり、好ましい範囲も同様である。Zは対アニオンを表し、Yは硫黄原子または酸素原子を表し、R33は置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基を表す。)
Figure 2009263617
(一般式(6)におけるR11及びR12はそれぞれ一般式(1)におけるR11及びR12と同義であり、好ましい範囲も同様である。)
上記一般式(4)で表される化合物は、例えばアンゲバンテ ケミー インターナショナル エディション(Angew.Chem.Int.Ed.)42,24,(2003年)2765頁に記載の方法に準じて合成することができる。
上記一般式(5)で表される化合物は、例えばジャーナル オブ プラクティカル ケミー(J.Prakt.Chem.)325,5,(1983年)811頁、またはジャーナル オブ ケミカルソサイエティ(J.Chem.Soc.)(1958年)854頁記載の方法に準じて合成することができる。
上記一般式(6)で表される化合物は、例えば、Monatsh.Chem.112,(1981年)369頁記載の方法で合成するか、もしくは市販品(例えば和光純薬工業株式会社製カタログ番号322−39723)として入手可能である。
前記一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物は、長波長紫外線吸収剤として使用されることが好ましく、最大吸収波長は、好ましくは300〜400nmの範囲であり、より好ましくは340〜390nmの範囲であり、特に好ましくは365〜385nmの範囲である。
本発明の紫外線吸収材料は、前記一般式(1)で表される化合物(紫外線吸収剤)を含有する。
ここでいう紫外線吸収材料とは、前記一般式(1)で表される化合物を含有していれば、いかなる形態であってもよい。例としては、分散物、溶液、混合物、塗布物などが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料は、分散媒体に分散された分散物の状態で使用できる。以下、前記一般式(1)で表される化合物を含む分散物について説明する。
前記一般式(1)で表される化合物を分散する媒体はいずれのものであってもよい。例えば、水、有機溶剤、樹脂、樹脂の溶液などが挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、組み合わせて使用してもよい。
本発明に用いられる分散媒体の有機溶剤としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタンなどの炭化水素系、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテルなどのエーテル系、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール系、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、メチルエチルケトンなどのケトン系、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどのアミン系、酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸系、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン系、テトラヒドロフラン、ピリジンなどのヘテロ環系、などが挙げられる。これらを任意の割合で組み合わせて使用することもできる。
本発明に用いられる分散媒体の樹脂としては、従来公知の各種成形体、シート、フィルム等の製造に従来から使用されている熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリロニトリル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−ビニルアルコール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、液晶ポリエステル樹脂(LCP)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリアミド樹脂(PA)、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂およびポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等が挙げられ、これらは一種または二種以上のポリマーブレンドあるいはポリマーアロイとして使用される。また、これらの樹脂は、ナチュラル樹脂にガラス繊維、炭素繊維、半炭化繊維、セルロース系繊維、ガラスビーズ等のフィラーや難燃剤等を含有させた熱可塑性成形材料としても使用される。また、必要に応じて従来使用されている樹脂用の添加剤、例えば、ポリオレフィン系樹脂微粉末、ポリオレフィン系ワックス、エチレンビスアマイド系ワックス、金属石鹸等を単独であるいは組み合わせて使用することもできる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、これらはナチュラル樹脂のほかガラス繊維、炭素繊維、半炭化繊維、セルロース系繊維、ガラスビーズ等のフィラーや難燃剤を含有させた熱硬化性成形材料としても使用することができる。
前記一般式(1)で表される化合物を含む分散物には、分散剤、泡防止剤、保存剤、凍結防止剤、界面活性剤などを合わせて用いることもできる。その他に任意の化合物を合わせて含んでいてもよい。例えば、染料、顔料、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、香料、重合性化合物、ポリマー、無機物、金属などが挙げられる。
前記一般式(1)で表される化合物を含む分散物を得るための装置として、大きな剪断力を有する高速攪拌型分散機、高強度の超音波エネルギーを与える分散機などを使用できる。具体的には、コロイドミル、ホモジナイザー、毛細管式乳化装置、液体サイレン、電磁歪式超音波発生機、ポールマン笛を有する乳化装置などがある。本発明で使用するのに好ましい高速攪拌型分散機は、ディゾルバー、ポリトロン、ホモミキサー、ホモブレンダー、ケデイーミル、ジェットアジターなど、分散作用する要部が液中で高速回転(500〜15,000rpm。好ましくは2,000〜4,000rpm)するタイプの分散機である。本発明で使用する高速攪拌型分散機は、ディゾルバーないしは高速インペラー分散機とも呼ばれ、特開昭55−129136号公報にも記載されているように、高速で回転する軸に鋸歯状のプレートを交互に上下方向に折り曲げたインペラーを着装して成るものも好ましい一例である。
疎水性化合物を含む乳化分散物を調製する際には、種々のプロセスに従うことができる。例えば、疎水性化合物を有機溶媒に溶解するときは、高沸点有機物質、水非混和性低沸点有機溶媒または水混和性有機溶媒の中から任意に選択された一種、又は二種以上の任意の複数成分混和物に溶解し、次いで界面活性化合物の存在化で、水中あるいは親水性コロイド水溶液中に分散せしめる。疎水性化合物を含む水不溶性相と水性相との混合方法としては、攪拌下に水性相中に水不溶性相を加えるいわゆる順混合法でも、その逆の逆混合法でもよい。
本発明の紫外線吸収材料の分散物中における前記一般式(1)で表される化合物の含有量は、使用目的と使用形態によって異なるため一義的に定めることはできないが、使用する目的に応じて任意の濃度であってよい。好ましくは分散物の全量に対して0.001〜80質量%であり、より好ましくは0.01〜50質量%である。
また、本発明の紫外線吸収材料は、液体状の媒体に溶解された溶液の状態で使用できる。以下、前記一般式(1)で表される化合物を含む溶液について説明する。
前記一般式(1)で表される化合物を溶解する液体はいずれのものであってもよい。例えば、水、有機溶剤、樹脂、樹脂の溶液などが挙げられる。有機溶剤、樹脂、樹脂の溶液の例としては、上述の分散媒体として記載したものが挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、組み合わせて使用してもよい。
本発明の紫外線吸収材料の溶液は、その他に任意の化合物を合わせて含んでいてもよい。例えば、染料、顔料、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、香料、重合性化合物、ポリマー、無機物、金属などが挙げられる。前記一般式(1)で表される化合物以外は必ずしも溶解していなくてもよい。
本発明の紫外線吸収材料の溶液における前記一般式(1)で表される化合物の含有量は、使用目的と使用形態によって異なるため一義的に定めることはできないが、使用する目的に応じて任意の濃度であってよい。好ましくは溶液の全量に対して0.001〜30質量%であり、より好ましくは0.01〜10質量%である。あらかじめ高濃度で溶液を作製しておき、所望の時に希釈して使用することもできる。希釈溶媒としては上述の溶媒から任意に選択できる。
また、本発明の紫外線吸収材料は、任意の化合物との混合物の状態で使用できる。以下、前記一般式(1)で表される化合物を含む混合物について説明する。
前記一般式(1)で表される化合物を含む混合物中は、いずれの形状・状態のものであってもよい。例えば、液体、固体、液晶などが挙げられ、固体の場合には平膜状、粉状、球状粒子、破砕粒子、塊状連続体、繊維状、管状、中空糸状、粒状、板状、多孔質状などが挙げられる。また層状に構成されたものや組成が均一でないものも挙げられる。中でも本発明の紫外線吸収材料を含む高分子材料であることが好ましい。
高分子材料の調製には、その高分子組成物が用いられる。当該高分子組成物は、後述する高分子物質に前記一般式(1)で表される化合物を添加してなる。
前記一般式(1)で表される化合物は、様々な方法で高分子物質に含有させることができる。前記一般式(1)で表される化合物が高分子物質との相溶性を有する場合は、前記一般式(1)で表される化合物を高分子物質に直接添加することができる。高分子物質との相溶性を有する補助溶媒に、前記一般式(1)で表される化合物を溶解し、その溶液を高分子物質に添加してもよい。前記一般式(1)で表される化合物を高沸点有機溶媒やポリマー中に分散し、その分散物を高分子物質に添加してもよい。また、分散物を高分子材料表面にコーティングしてもよい。
高沸点有機溶媒の沸点は、180℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがさらに好ましい。高沸点有機溶媒の融点は、150℃以下であることが好ましく、100℃以下であることがさらに好ましい。高沸点有機溶媒の例には、リン酸エステル、ホスホン酸エステル、安息香酸エステル、フタル酸エステル、脂肪酸エステル、炭酸エステル、アミド、エーテル、ハロゲン化炭化水素、アルコール及びパラフィンが含まれる。リン酸エステル、ホスホン酸エステル、フタル酸エステル、安息香酸エステル及び脂肪酸エステルが好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物の添加方法については、特開昭58−209735号、同63−264748号、特開平4−191851号、同8−272058号の各公報および英国特許第2016017A号明細書を参考にできる。
前記高分子組成物に用いられる高分子物質について説明する。高分子物質としては、天然又は合成ポリマーもしくはコポリマーである。例えば以下のものが挙げられる。
<1> モノオレフィン及びジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテ−1−エン、ポリ−4−メチルペンテ−1−エン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイソプレン又はポリブタジエン、並びにシクロオレフィン、例えばシクロペンテン又はノルボルネンのポリマー、ポリエチレン(所望により架橋され得る)、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度及び高分子量ポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度及び超高分子量ポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(VLDPE)及び(ULDPE)。
ポリオレフィン、すなわち前の段落において例示したモノオレフィンのポリマー、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンは、異なる方法によりそしてとりわけ以下の方法により調製され得る:
a)ラジカル重合(通常は高圧下において及び高められた温度において)。
b)通常、周期表のIVb、Vb、VIb又はVIII群の金属の一つ又はそれ以上を含む触媒を使用した触媒重合。これらの金属は通常、一つ又はそれ以上の配位子、典型的にはπ−又はσ−配位し得るオキシド、ハロゲン化物、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はアリールを有する。これらの金属錯体は遊離形態であるか、又は基材に、典型的には活性化塩化マグネシウム、チタン(III)クロリド、アルミナ又は酸化ケイ素に固定され得る。これらの触媒は、重合媒体中に可溶又は不溶であり得る。該触媒は重合においてそのまま使用され得、又は他の活性化剤、典型的には金属アルキル、金属ヒドリド、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシドまたは金属アルキルオキサンであって、該金属が周期表のIa、IIa及び/又はIIIa群の元素であるものが使用されることができる。該活性化剤は、他のエステル、エーテル、アミン又はシリルエーテル基で都合良く変性され得る。これらの触媒系は、通常、フィリップス、スタンダード・オイル・インディアナ、チグラー(−ナッタ)、TNZ(デュポン)、メタロセン又はシングルサイト触媒(SSC)と命名される。
<2> 前記<1>項で言及されたポリマーの混合物、例えばポリプロピレンとポリイソブチレン、ポリプロピレンとポリエチレン(例えば、PP/HDPE、PP/LDPE)の混合物、及び異なる型のポリエチレンの混合物(例えば、LDPE/HDPE)。
<3> モノオレフィン及びジオレフィンの互いの又は他のビニルモノマーとのコポリマー、例えばエチレン/プロピレンコポリマー、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)及びそれの低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブテ−1−エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブテ−1−エンコポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキサンコポリマー、エチレン/シクロオレフィンコポリマー(例えば、COC(Cyclo−Olefin Copolymer)のようなエチレン/ノルボルネン)、1−オレフィンが現場で生成されるエチレン/1−オレフィンコポリマー、プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキセンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー又はエチレン/アクリル酸コポリマー及びそれらの塩(アイオノマー)、ならびにエチレンとプロピレン及びへキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデン−ノルボルネンのようなジエンとのターポリマー;及びそのようなコポリマーの互いの及び1)で上述したポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン/エチレン−プロピレンコポリマー、LDPE/エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、LDPE/エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、LLDPE/EVA、LLDPE/EAA及び交互の又はランダムのポリアルキレン/一酸化炭素コポリマー及びそれらの他のポリマー、例えばポリアミドとの混合物。
<4> 水素化変性物(例えば粘着付与剤)を含む炭化水素樹脂(例えば炭素原子数5ないし9)及びポリアルキレン及びデンプンの混合物。
前記<1>ないし<4>項のホモポリマー及びコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーもまた含まれる。
<5> ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
<6> スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンの全ての異性体、とりわけp−ビニルトルエン、エチルスチレン、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、及びビニルアントラセンの全ての異性体、及びそれらの混合物を含む芳香族ビニルモノマーから誘導された芳香族ホモポリマー及びコポリマー。ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーもまた含まれる。
<6a> エチレン、プロピレン、ジエン、ニトリル、酸、マレイン酸無水物、マレイミド、酢酸ビニル及び塩化ビニル又はそのアクリル誘導体及び混合物から選択される上述された芳香族ビニルモノマー及びコモノマーを含むコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/エチレン(共重合体)、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/マレイン酸無水物、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート;スチレンコポリマー及び他のポリマー、例えばポリアクリレート、ジエンポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーの高耐衝撃性の混合物;及びスチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン/プロピレン/スチレンのようなスチレンのブロックコポリマー。
<6b> 前記<6>項で言及されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー、とりわけアタクチックポリスチレンを水素化することにより調製され、しばしばポリビニルシクロヘキサン(PVCH)として言及されるポリシクロヘキシルエチレン(PCHE)を含む。
<6c> 前記<6a>項で言及されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー。
ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーもまた含まれる。
<7> スチレン又はα−メチルスチレンのような芳香族ビニルモノマーのグラフトコポリマー、例えばポリブタジエンにスチレン、ポリブタジエン−スチレン又はポリブタジエン−アクリロニトリルコポリマーにスチレン;ポリブタジエンにスチレン及びアクリロニトリル(又はメタクリロニトリル);ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート;ポリブタジエンにスチレン及びマレイン酸無水物;ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びマレイン酸無水物又はマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びアルキルアクリレート又はメタクリレート;エチレン/プロピレン/ジエンターポリマーにスチレン及びアクリロニトリル;ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレートにスチレン及びアクリロニトリル;アクリレート/ブタジエンコポリマーにスチレン及びアクリロニトリル、並びにそれらの前記<6>項に列挙されたコポリマーとの混合物、例えばABS、SAN、MBS、ASA又はAESポリマーとして既知であるコポリマー混合物。
<8> ポリクロロプレン、塩素化ゴム、イソブチレン−イソプレンの塩素化及び臭素化コポリマー(ハロブチルゴム)、塩素化又はスルホ塩素化ポリエチレン、エチレン及び塩素化エチレンのコポリマー、エピクロロヒドリンホモ−及びコポリマー、とりわけハロゲン含有ビニル化合物のポリマー、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ボリフッ化ビニリデン、ならびに塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニル又は塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマーのようなそれらのコポリマー、のようなハロゲン含有ポリマー。
<9> α,β−不飽和酸及びから誘導されたポリマー、及びポリアクリレート及びポリメタクリレートのようなその誘導体;ブチルアクリレートで耐衝撃改善されたポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリル。
<10> 前記<9>項で言及されたモノマーの互いの又は他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えばアクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレート又はアクリロニトリル/ビニルハライドコポリマー又はアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
<11> 不飽和アルコール及びアミンから誘導されたポリマー又はそれらのアシル誘導体又はアセタール、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート又はポリアリルメラミン;ならびに前記<1>項で言及されたオレフィンとそれらのコポリマー。
<12> ポリアルキレングリコール、ボリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドまたはビスグリシジルエーテルとそれらのコポリマーのような環式エーテルのホモポリマー及びコポリマー。
<13> ポリオキシメチレン及びコモノマーとしてエチレンオキシドを含むポリオキシメチレンのようなポリアセタール;熱可塑性ポリウレタン、アクリレートまたはMBSで変性されたポリアセタール。
<14> ポリフェニレンオキシド及びスルフィド、及びポリフェニレンオキシドとスチレンポリマー又はポリアミドとの混合物。
<15> 一方はヒドロキシル基末端を有するポリエーテル、ポリエステル及びポリブタジエンと、他方は脂肪族又は芳香族のポリイソシアナートから誘導されたポリウレタン、ならびにそれらの前駆体。
<16> ジアミシとジカルボン酸から及び/又はアミノカルボン酸又は対応するラクタムから誘導されたポリアミド及びコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレンジアミン及びアジピン酸から開始した芳香族ポリアミド;へキサメチレンジアミン及びイソフタル酸及び/又はテレフタル酸から及び変性剤としてのエラストマーを用いて又は用いずに調製されたポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド又はポリ−m−フェニレンイソフタルアミド:及び上述されたポリアミドとポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマー又は化学的に結合されたか又はグラフトされたエラストマーとのブロックコポリマー;又は例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールのようなポリエーテルとのブロックコポリマー;ならびにEPDM又はABSで変性されたポリアミド又はコポリアミド;及び加工の間に縮合されたポリアミド(RIMポリアミド系)。
<17> ポリ尿素、ポリイミド、ボリアミド−イミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントイン及びポリベンズイミダゾール。
<18> ジカルボン酸とジオールから及び/又はヒドロキシカルボン酸又は対応するラクトンから誘導されたポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート(PAN)及びポリヒドロキシベンゾエート、ならびにヒドロキシル末端ポリエーテルから誘導されたブロックコポリエーテルエステル;及びまたポリカーボネート又はMBSで変性されたポリエステル。米国特許第5,807,932号明細書(2欄、53行)で定義されたようなポリエステル及びポリエステルコポリマーは、参照としてここに組込まれる。
<19> ポリカーボネート及びポリエステルカーボネート。
<20> ポリケトン。
<21> ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトン。
<22> 一成分としてのアルデヒドと他成分としてのフェノール、尿素及びメラミンとから誘導された架橋ポリマー、例えばフェノール/ホルムアルデヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂及びメラミン/ホルムアルデヒド樹脂。
<23> 乾性及び非乾性アルキド樹脂。
<24> 飽和及び不飽和ジカルボン酸と多価アルコールと架橋剤としてのビニル化合物とから誘導された不飽和ポリエステル樹脂、及び更に低燃性のそのハロゲン含有変性体。
<25> 置換アクリレート、例えばエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート又はポリエステルアクリレートから誘導された架橋性アクリル樹脂。
<26> メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリイソシアネート又はエポキシ樹脂を用いて架橋されたアルキド樹脂、ポリエステル樹脂及びアクリレート樹脂。
<27> 脂肪族、脂環式、複素環式又は芳香族グリシジル化合物から誘導された架橋エポキシ樹脂、例えば、促進剤を用いて又は用いずに、無水物又はアミンのような慣例の硬化剤で架橋されている、ビスフェノールA及びビスフェノールFのグリシジルエーテル生成物。
<28> 天然ポリマー、例えばセルロース、ゴム、ゼラチン及び化学的に変性されたそれらの同族列の誘導体、例えばセルロースアセテート、セルロースプロピオネート及びセルロースブチレート、又はセルロースエーテル、例えばメチルセルロース;並びにロジン及びそれらの誘導体。
<29> 上述のポリマーの配合物(ポリブレンド)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDM又はABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA6.6及びコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO、PBT/PC/ABS又はPBT/PET/PC。
<30> 純粋なモノマー状化合物又は前記化合物の混合物である天然及び合成有機材料、例えば鉱油、動物及び植物脂肪、油及びワックス、又は合成エステル(例えばフタレート、アジペート、ホスフェート又はトリメリテート)をベースとする油、脂肪及びワックス、及び更に何れかの質量比の合成エステルと鉱油との混合物、代表的には繊維紡糸組成物として使用される混合物、並びに前記材料の水性エマルジョン。
<31> 天然又は合成ゴムの水性エマルジョン、例えば天然ラテックス又はカルボキシル化スチレン/ブタジエンコポリマーのラテックス。
<32> ポリシロキサン類、例えば、アメリカ合衆国特許第4259467号明細書に記載された軟質、親水性のポリシロキサン、及び、例えば、アメリカ合衆国特許第4355147号明細書に記載された硬質ポリオルガノシロキサン。
<33> 不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と又は不飽和アクリル樹脂と組み合わせたポリケチミン。前記不飽和アクリル樹脂はウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ペンダント不飽和基を持つビニル若しくはアクリルコポリマー、及びアクリル化されたメラミンを包含する。前記ポリケチミンは、酸触媒の存在下で、ポリアミンとケトンから製造される。
<34> エチレン性不飽和モノマー又はオリゴマー及び多不飽和脂肪族オリゴマーを含む輻射線硬化性組成物。
<35> LSE−4103[商品名、モンサント(Monsanto)社製]のようなエポキシ官能性の共エーテル化された高固形分メラミン樹脂により架橋された光安定化エポキシ樹脂のようなエポキシメラミン樹脂。
本発明に用いられる高分子物質は、合成ポリマーである場合が好ましく、ポリオレフィン、アクリル系ポリマー、ポリエステル、ポリカーボネート、セルロースエステルがより好ましい。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン)、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、トリアセチルセルロースが特に好ましい。
本発明に用いられる高分子物質は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。
本発明の紫外線吸収材料の高分子材料は、上記の高分子物質及び前記一般式(1)で表される化合物に加えて、必要に応じて酸化防止剤、光安定剤、加工安定剤、老化防止剤、相溶化剤等の任意の添加剤を適宜含有してもよい。
また、本発明の紫外線吸収材料は、必要に応じて異なる構造を有する二種類以上の前記一般式(1)で表される化合物(紫外線吸収剤)を併用してもよいし、前記一般式(1)で表される化合物とそれ以外の構造を有する一種類以上の紫外線吸収剤を併用してもよい。二種類(好ましくは三種類)の紫外線吸収剤を併用すると、広い波長領域の紫外線を吸収することができる。また、二種類以上の紫外線吸収剤を併用すると、紫外線吸収剤の分散状態が安定化するとの作用もある。前記一般式(1)以外の構造を有する紫外線吸収剤としては、いずれのものでも使用できる。例えば、大勝靖一監修「高分子添加剤の開発と環境対策」(シーエムシー出版、2003年)第2章、東レリサーチセンター調査研究部門編集「高分子用機能性添加剤の新展開」(東レリサーチセンター、1999年)2.3.1、などに記載されている紫外線吸収剤が挙げられる。例えば、紫外線吸収剤の構造として知られているトリアジン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、メロシアニン系、シアニン系、ジベンゾイルメタン系、桂皮酸系、アクリレート系、安息香酸エステル系シュウ酸ジアミド系などの化合物が挙げられる。例えば、ファインケミカル、2004年5月号、28〜38ページ、東レリサーチセンター調査研究部門発行「高分子用機能性添加剤の新展開」(東レリサーチセンター、1999年)96〜140ページ、大勝靖一監修「高分子添加剤の開発と環境対策」(シーエムシー出版、2003年)54〜64ページなどに記載されている。
好ましくは、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、アクリレート系、トリアジン系の化合物である。より好ましくはベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系の化合物である。特に好ましくはベンゾトリアゾール系、トリアジン系の化合物である。
前記ベンゾトリアゾール系化合物としては、その有効吸収波長が約270〜380nmであることが好ましい。代表例としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ドデシル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミジルメチル)−5’−メチルベンジル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−sec−ブチル−5’−t−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−t−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−t−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イルフェノール]などを挙げることができる。
前記トリアジン系化合物としては、その有効吸収波長が約270〜380nmであることが好ましい。代表例としては、2−(4−ブトキシ−2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ジ(4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ブトキシ−2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ジ(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(4−ブトキシ−2−ヒドロキシフェニル)−6−(4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(4−ブトキシ−2−ヒドロキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−(2−エチルヘキシル)オキシ)フェニル−4,6−ジ(4−フェニル)フェニル−1,3,5−トリアジンなどを挙げることができる。
前記ベンゾフェノン系化合物としては、その有効吸収波長が約270〜380nmである化合物が好ましい。代表例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−デシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノントリヒドレート、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノ−2’−ヘキシルオキシカルボニルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、1,4−ビス(4−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシフェノキシ)ブタンなどを挙げることができる。
前記サリチル酸系化合物としては、その有効吸収波長が約290〜330nmである化合物が好ましい。代表例としては、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、4−オクチルフェニルサリシレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−t−ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−t−ブチルフェニル 3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシサリシレート、ヘキサデシル 3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシサリシレートなどを挙げることができる。
前記アクリレート系化合物としては、その有効吸収波長が約270〜350nmである化合物が好ましい。代表例としては、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル 2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、イソオクチル 2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、ヘキサデシル 2−シアノ−3−(4−メチルフェニル)アクリレート、メチル 2−シアノ−3−メチル−3−(4−メトキシフェニル)シンナメート、ブチル 2−シアノ−3−メチル−3−(4−メトキシフェニル)シンナメート、メチル 2−カルボメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)シンナメート2−シアノ−3−(4−メチルフェニル)アクリル酸塩、1,3−ビス(2’−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ)−2,2−ビス(((2’−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ)メチル)プロパン、N−(2−カルボメトキシ−2−シアノビニル)−2−メチルインドリンなどを挙げることができる。
前記シュウ酸ジアミド系化合物としては、その有効吸収波長が約250〜350nmであるものが好ましい。代表例としては、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−t−ブチルオキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−t−ブチルオキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エチルオキサニリド、2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−t−ブチルオキサニリドなどを挙げることができる。
本発明の紫外線吸収材料は、更に光安定剤、酸化防止剤を含んでいても良い。
光安定剤、酸化防止剤の好ましい例としては特開2004−117997で表される化合物が挙げられる。具体的には、特開2004−117997のp29中段、段落番号[0071]〜[0111]に記載の化合物であることが好ましい。段落番号[0072]に記載の一般式(TS−I)、一般式(TS−II)、一般式(TS−IV)一般式(TS−V)で表される化合物であることが特に好ましい。
本発明の紫外線吸収材料における前記一般式(1)で表される化合物の含有量は、使用目的と使用形態によって異なるため一義的に定めることはできないが、当業者はいくらかの試験をすることによって容易に決定することができる。好ましくは材料全量に対して0.001〜10質量%であり、より好ましくは0.01〜5質量%である。また、前記一般式(1)で表される化合物以外の紫外線吸収剤の含有量は、本発明の目的に応じて適宜決定することができる。
本発明においては、紫外線吸収剤のみで実用的には十分な紫外線遮蔽効果が得られるものの、更に厳密を要求する場合には隠蔽力の強い白色顔料、例えば酸化チタンなどを併用してもよい。また、外観、色調が問題となる時、あるいは好みによって微量(0.05質量%以下)の着色剤を併用することができる。また、透明あるいは白色であることが重要である用途に対しては蛍光増白剤を併用してもよい。蛍光増白剤としては市販のものや特開2002−53824号公報記載のものが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料としては、例えば、本発明の紫外線吸収材料を含む包装材料、容器、塗料、塗膜、インク、繊維、建材、記録媒体、画像表示装置、太陽電池用カバー、およびガラス被膜などへ用いることができる。またこれらの製造方法は、以下に詳述する例における引用文献に準じて製造することができる。
本発明の紫外線吸収材料を含む包装材料について説明する。本発明の紫外線吸収材料を含む包装材料は、いずれの包装材料であってもよい。例えば、特開平8−208765号公報に記載の熱可塑性樹脂、特開平8−151455号公報に記載のポリビニルアルコール、特開平8−245849号公報に記載のポリ塩化ビニル、特開平10−168292号公報、特開2004−285189号公報に記載のポリエステル、特開2001−323082号公報に記載の熱収縮性ポリエステル、特開平10−298397号公報に記載のスチレン系樹脂、特開平11−315175号公報、特開2001−26081号公報、特開2005−305745号公報に記載のポリオレフィン、特表2003−524019号公報に記載のROMPなどが挙げられる。例えば特開2004−50460号公報、特開2004−243674号公報に記載の無機物の蒸着薄膜層を有する樹脂であってもよい。例えば特開2006−240734号公報に記載の紫外線吸収剤を含む樹脂を塗布した紙であってもよい。
本発明の紫外線吸収材料を含む包装材料は、食料品、飲料、薬剤、化粧品、個人ケア用品等いずれのものを包装するものであってもよい。例えば、特開平11−34261号公報、特開2003−237825号公報に記載の食品包装、特開平8−80928号公報に記載の着色液体包装、特開2004−51174号公報に記載の液状製剤用包装、特開平8−301363号公報、特開平11−276550号公報に記載の医薬品容器包装、特開2006−271781号公報に記載の医療品用滅菌包装、特開平7−287353号公報に記載の写真感光材料包装、特開2000−56433号公報に記載の写真フィルム包装、特開2005−178832号公報に記載の紫外線硬化型インク用包装、特開2003−200966号公報、特開2006−323339号公報に記載のシュリンクラベルなどが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む包装材料は、例えば特開2004−51174号公報に記載の透明包装体であってもよいし、例えば特開2006−224317号公報に記載の遮光性包装体であってもよい。
本発明の紫外線吸収材料を含む包装材料は、例えば特開2001−26081号公報、特開2005−305745号公報に記載のように紫外線遮蔽性を有するだけでなく、他の性能を合わせて持っていても良い。例えば特開2002−160321号公報に記載のガスバリヤー性を合わせて有するものや、例えば特開2005−156220号公報に記載の酸素インジケータを内包するものや、例えば特開2005−146278号公報に記載の紫外線吸収剤と蛍光増白剤とを組み合わせたものなどが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む包装材料は、いずれの方法を用いて製造してもよい。例えば特開2006−130807号公報に記載のインキ層を形成させる方法、例えば特開2001−323082号公報、特開2005−305745号公報に記載の紫外線吸収剤を含有した樹脂を溶融押出し積層する方法、例えば特開平9−142539号公報に記載の基材フィルム上にコーティングする方法、例えば特開平9−157626号公報に記載の接着剤に紫外線吸収剤を分散する方法などが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む容器について説明する。本発明の紫外線吸収材料を含む容器は、いずれの種類の高分子から成る容器であってもよい。例えば、特開平8−324572号公報に記載の熱可塑性樹脂容器、特開2001−48153号公報、特開2005−105004号公報、特開2006−1568号公報に記載のポリエステル製容器、特開2000−238857号公報に記載のポリエチレンナフタレート製容器、特開2001−88815号公報に記載のポリエチレン製容器、特開平7−216152号公報に記載の環状オレフィン系樹脂組成物製容器、特開2001−270531号公報に記載のプラスチック容器、特開2004−83858号公報に記載の透明ポリアミド容器などが挙げられる。例えば特開2001−114262号公報、特開2001−213427号公報に記載の樹脂を含む紙容器であってもよい。例えば特開平7−242444号公報、特開平8−133787号公報、特開2005−320408号公報に記載の紫外線吸収層を有するガラス容器であってもよい。
本発明の紫外線吸収材料を含む容器の用途は食料品、飲料、薬剤、化粧品、個人ケア用品、シャンプー等いずれのものを入れるものであってもよい。例えば特開平5−139434号公報に記載の液体燃料貯蔵容器、特開平7−289665号公報に記載のゴルフボール容器、特開平9−295664号公報、特開2003−237825号公報に記載の食品用容器、特開平9−58687号公報に記載の酒用容器、特開平8−155007号公報に記載の薬剤充填容器、特開平8−324572号公報、特開2006−298456号公報に記載の飲料容器、特開平9−86570号公報に記載の油性食品用容器、特開平9−113494号公報に記載の分析試薬用溶液容器、特開平9−239910号公報に記載の即席麺容器、特開平11−180474号公報、特開2002−68322号公報、特開2005−278678号公報に記載の耐光性化粧料容器、特開平11−276550号公報に記載の医薬品容器、特開平11−290420号公報に記載の高純度薬品液用容器、特開2001−106218号公報に記載の液剤用容器、特開2005−178832号公報に記載の紫外線硬化型インク用容器、WO04/93775号パンフレットに記載のプラスチックアンプルなどが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む容器は、例えば特開平5−305975号公報、特開平7−40954号公報に記載のように紫外線遮断性を有するだけでなく、他の性能を合わせて持っていてもよい。例えば特開平10−237312号公報に記載の抗菌性容器、特開2000−152974号公報に記載の可撓性容器、特開2002−264979号公報に記載のディスペンサー容器、例えば特開2005−255736号公報に記載の生分解性容器などが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む容器はいずれの方法を用いて製造してもよい。例えば特開2002−370723号公報に記載の二層延伸ブロー成形による方法、特開2001−88815号公報に記載の多層共押出ブロー成形方法、特開平9−241407号公報に記載の容器の外側に紫外線吸収層を形成させる方法、特開平8−91385号公報、特開平9−48935号公報、特表平11−514387号公報、特開2000−66603号公報、特開2001−323082号公報、特開2005−105032号公報、WO99/29490号パンフレットに記載の収縮性フィルムを用いた方法、特開平11−255925号公報に記載の超臨界流体を用いる方法などが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む塗料および塗膜について説明する。本発明の紫外線吸収材料を含む塗料は、いずれの成分からなる塗料であってもよい。例えば、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、アミノアルキッド樹脂系、エポキシ樹脂系、シリコーン樹脂系、フッ素樹脂系などが挙げられる。これらの樹脂は主剤、硬化剤、希釈剤、レベリング剤、はじき防止剤などを任意に配合することができる。
例えば、透明樹脂成分としてアクリルウレタン樹脂、シリコンアクリル樹脂を選んだ場合には、硬化剤としてポリイソシアネートなどを、希釈剤としてトルエン、キシレンなどの炭化水素系溶剤、酢酸イソブチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶剤、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールなどのアルコール系を用いることができる。また、ここでアクリルウレタン樹脂とは、メタクリル酸エステル(メチルが代表的)とヒドロキシエチルメタクリレート共重合体とポリイソシアネートと反応させて得られるアクリルウレタン樹脂をいう。なおこの場合のポリイソシアネートとはトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。透明樹脂成分としては、他にも例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチルスチレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。更にこれら成分に加えアクリル樹脂、シリコーン樹脂などのレベリング剤、シリコーン系、アクリル系等のはじき防止剤等を必要に応じて配合することができる。
本発明の紫外線吸収材料を含む塗料の使用目的としてはいずれの用途であってもよい。例えば特開平7−26177号公報、特開平9−169950号公報、特開平9−221631号公報、特開2002−80788号公報に記載の紫外線遮蔽塗料、特開平10−88039号公報に記載の紫外線・近赤外線遮断塗料、特開2001−55541号公報に記載の電磁波遮蔽用塗料、特開平8−81643号公報に記載のクリアー塗料、特開2000−186234号公報に記載のメタリック塗料組成物、特開平7−166112号公報に記載のカチオン電着塗料、特開2002−294165号公報に記載の抗菌性および無鉛性カチオン電着塗料、特開2000−273362号公報、特開2001−279189号公報、特開2002−271227号公報に記載の粉体塗料、特開2001−9357号公報に記載の水性中塗り塗料、水性メタリック塗料、水性クリヤー塗料、特開2001−316630号公報に記載の自動車、建築物、土木系品に用いられる上塗り用塗料、特開2002−356655号公報に記載の硬化性塗料、特開2004−937号公報に記載の自動車バンパー等プラスチック材等に使用される塗膜形成組成物、特開2004−2700号公報に記載の金属板用塗料、特開2004−169182号公報に記載の硬化傾斜塗膜、特開2004−107700号公報に記載の電線用塗装材、特開平6−49368号公報に記載の自動車補修塗料、特開2002−38084号公報、特開2005−307161号公報に記載のアニオン電着塗料、特開平5−78606号公報、特開平5−185031号公報、特開平10−140089号公報、特表2000−509082号公報、特表2004−520284号公報、WO2006/097201号パンフレットに記載の自動車用塗料、特開平6−1945号公報に記載の塗装鋼板用塗料、特開平6−313148号公報に記載のステンレス用塗料、特開平7−3189号公報に記載のランプ用防虫塗料、特開平7−82454号公報に記載の紫外線硬化型塗料、特開平7−118576号公報に記載の抗菌性塗料、特開2004−217727号公報に記載の眼精疲労防止用塗料、特開2005−314495号公報に記載の防曇塗料、特開平10−298493号公報に記載の超耐候性塗料、特開平9−241534号公報に記載の傾斜塗料、特開2002−235028号公報に記載の光触媒塗料、特開2000−345109号公報に記載の可剥塗料、特開平6−346022号公報に記載のコンクリート剥離用塗料、特開2002−167545号公報に記載の防食塗料、特開平8−324576号公報に記載の保護塗料、特開平9−12924号公報に記載の撥水性保護塗料、特開平9−157581号公報に記載の板ガラス飛散防止用塗料、特開平9−59539号公報に記載のアルカリ可溶型保護塗料、特開2001−181558号公報に記載の水性一時保護塗料組成物、特開平10−183057号公報に記載の床用塗料、特開2001−115080号公報に記載のエマルション塗料、特開2001−262056号公報に記載の2液型水性塗料、特開平9−263729号公報に記載の1液性塗料、特開2001−288410号公報に記載のUV硬化性塗料、特開2002−69331号公報に記載の電子線硬化型塗料組成物、特開2002−80781号公報に記載の熱硬化性塗料組成物、特表2003−525325号公報に記載の焼付ラッカー用水性塗料、特開2004−162021号公報に記載の粉体塗料およびスラリー塗料、特開2006−233010号公報に記載の補修用塗料、特表平11−514689号公報に記載の粉体塗料水分散物、特開2001−59068号公報、特開2006−160847号公報に記載のプラスチック用塗料、特開2002−69331号公報に記載の電子線硬化型塗料などが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む塗料は一般に塗料(透明樹脂成分を主成分として含む)および紫外線吸収剤から構成されるが、好ましくは樹脂を基準に考えて紫外線吸収剤0〜20質量%の組成である。塗布する際の厚さは、好ましくは2〜1000μmであるが、更に好ましくは5〜200μmの間である。これら塗料を塗布する方法は任意であるが、スプレー法、ディッピング法、ローラーコート法、フローコーター法、流し塗り法などがある。塗布後の乾燥は塗料成分によって異なるが概ね室温〜120℃で10〜90分程度行うことが好ましい。
本発明の紫外線吸収材料を含む塗膜は、上記の本発明の紫外線吸収材料を含む塗料を用いて形成された塗膜である。
本発明の紫外線吸収材料を含むインクについて説明する。本発明の紫外線吸収材料を含むインクは、いずれの形態のインクであってもよい。例えば、染料インク、顔料インク、水性インク、油性インクなどが挙げられる。また、いずれの用途に用いられてもよい。例えば、特開平8−3502号公報に記載のスクリーン印刷インク、特表2006−521941号公報に記載のフレキソ印刷インク、特表2005−533915号公報に記載のグラビア印刷インク、特表平11−504954号公報に記載の平版オフセット印刷インク、特表2005−533915号公報に記載の凸版印刷インク、特開平5−254277号公報に記載のUVインク、特開2006−30596号公報に記載のEBインクなどが挙げられる。また例えば、特開平11−199808号公報、WO99/67337号パンフレット、特開2005−325150号公報、特開2005−350559号公報、特開2006−8811号公報、特表2006−514130号公報に記載のインクジェットインク、特開2006−257165号公報に記載のフォトクロミックインク、特開平8−108650号公報に記載の熱転写インク、特開2005−23111号公報に記載のマスキングインク、特開2004−75888号公報に記載の蛍光インク、特開平7−164729号公報に記載のセキュリティインク、特開2006−22300号公報に記載のDNAインクなども挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含むインクを用いることで得られるいずれの形態も本発明に含まれる。例えば特開2006−70190号公報に記載の印刷物、印刷物をラミネートして得られる積層体、積層体を用いた包装材料や容器、特開2002−127596号公報に記載のインク受理層などが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む繊維について説明する。本発明の紫外線吸収材料を含む繊維は、いずれの種類の高分子から成る繊維であってもよい。例えば、特開平5−117508号公報、特開平7−119036号公報、特開平7−196631号公報、特開平8−188921号公報、特開平10−237760号公報、特開2000−54287号公報、特開2006−299428号公報、特開2006−299438号公報に記載のポリエステル繊維、特開2002−322360号公報、特開2006−265770号公報に記載のポリフェニレンサルファイド繊維、特開平7−76580号公報、特開2001−348785号公報、特開2003−41434号公報、特開2003−239136号公報に記載のポリアミド繊維、WO03/2661号パンフレットに記載のエポキシ繊維、特開平10−251981号公報に記載のアラミド繊維、特開平6−228816号公報に記載のポリウレタン繊維、特表2005−517822号公報に記載のセルロース繊維などが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む繊維はいずれの方法で製造してもよい。例えば特開平6−228818号公報に記載のように紫外線吸収剤をあらかじめ含んだ高分子を繊維状に加工してもよいし、例えば特開平5−9870号公報、特開平8−188921号公報、特開平10−1587号公報に記載のように繊維状に加工したものに対して紫外線吸収剤を含む溶液などを用いて処理をおこなってもよい。特開2002−212884号公報、特開2006−16710号公報に記載のように超臨界流体を用いて処理をおこなってもよい。
本発明の紫外線吸収材料を含む繊維は各種用途に用いることができる。例えば、特開平5−148703号公報に記載の衣料、特開2004−285516号公報に記載の裏地、特開2004−285517号公報に記載の肌着、特開2003−339503号公報に記載の毛布、特開2004−11062号公報に記載の靴下、特開平11−302982号公報に記載の人工皮革、特開平7−289097号公報に記載の防虫メッシュシート、特開平10−1868号公報に記載の工事用メッシュシート、特開平5−256464号公報に記載のカーペット、特開平5−193037号公報に記載の透湿・防水性シート、特開平6−114991号公報に記載の不織布、特開平11−247028号公報に記載の極細繊維、特開2000−144583号公報に記載の繊維からなるシート状物、特開平5−148703号公報に記載の清涼衣料、特開平5−193037号公報に記載の透湿防水性シート、特開平7−18584号公報に記載の難燃性人工スエード状構造物、特開平8−41785号公報に記載の樹脂ターポリン、特開平8−193136号公報に記載の膜剤、外壁材剤、農業用ハウス、特開平8−269850号公報に記載の建築資材用ネット、メッシュ、特開平8−284063号公報に記載のフィルター基材、特開平9−57889号公報に記載の防汚膜剤、特開平9−137335号公報に記載のメッシュ織物、陸上ネット、特開平10−165045号公報に記載の水中ネット、特開平11−247027号公報、特開平11−247028号公報に記載の極細繊維、特開平7−310283号公報、特表2003−528974号公報に記載の防織繊維、特開2001−30861号公報に記載のエアバッグ用基布、特開平7−324283号公報、特開平8−20579号公報、特開2003−147617号公報に記載の紫外線吸収性繊維製品などが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む建材について説明する。本発明の紫外線吸収材料を含む建材は、いずれの種類の高分子から成る建材であってもよい。例えば、特開平10−6451号公報に記載の塩化ビニル系、特開平10−16152号公報に記載のオレフィン系、特開2002−161158号公報に記載のポリエステル系、特開2003−49065号公報に記載のポリフェニレンエーテル系、特開2003−160724号公報に記載のポリカーボネート系などが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む建材はいずれの方法で製造してもよい。例えば特開平8−269850号公報に記載のように紫外線吸収剤を含む材料を用いて所望の形に形成してもよいし、例えば特開平10−205056号公報に記載のように紫外線吸収剤を含む材料を積層して形成してもよいし、例えば特開平8−151457号公報に記載のように紫外線吸収剤を用いた被覆層を形成させてもよいし、例えば特開2001−172531号公報に記載のように紫外線吸収剤を含有する塗料を塗装して形成してもよい。
本発明の紫外線吸収材料を含む建材は各種用途に用いることができる。例えば、特開平7−3955号公報、特開平8−151457号公報、特開2006−266042号公報に記載の外装用建材、特開平8−197511号公報に記載の建材用木質構造体、特開平9−183159号公報に記載の建材用屋根材、特開平11−236734号公報に記載の抗菌性建築資材、特開平10−205056号公報に記載の建材用基材、特開平11−300880号公報に記載の防汚建材、特開2001−9811号公報に記載の難燃性材料、特開2001−172531号公報に記載の窯業系建材、特開2003−328523号公報に記載の装飾用建材、特開2002−226764号公報に記載の建材用塗装物品、特開平10−6451号公報、特開平10−16152号公報、特開2006−306020号公報に記載の化粧材、特開平8−269850号公報に記載の建築資材用ネット、特開平9−277414号公報に記載の建材用透湿防水シート、特開平10−1868号公報に記載の建築工事用メッシュシート、特開平7−269016号公報に記載の建材用フィルム、特開2003−211538号公報に記載の表装用フィルム、特開平9−239921号公報、特開平9−254345号公報、特開平10−44352号公報に記載の建材用被覆材料、特開平8−73825号公報に記載の建材用接着剤組成物、特開平8−207218号公報に記載の土木建築構造物、特開2003−82608号公報に記載の歩行路用塗装材、特開2001−139700号公報に記載のシート状光硬化性樹脂、特開平5−253559号公報に記載の木材用保護塗装、特開2005−2941780号公報に記載の押釦スイッチ用カバー、特開平9−183159号公報に記載の接合シート剤、特開平10−44352号公報に記載の建材用基材、特開2000−226778号公報に記載の壁紙、特開2003−211538号公報に記載の表装用ポリエステルフィルム、特開2003−211606号公報に記載の成形部材表装用ポリエステルフィルム、特開2004−3191号公報に記載の床材などが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む記録媒体について説明する。本発明の紫外線吸収材料を含む記録媒体は、前記一般式(1)で表される化合物(紫外線吸収剤)を含むものであればいずれのものであってもよい。例えば、特開平9−309260号公報、特開2002−178625号公報、特開2002−212237号公報、特開2003−266926号公報、特開2003−266927号公報、特開2004−181813号公報に記載のインクジェット被記録媒体、特開平8−108650熱転写インク用受像媒体、特開平10−203033号公報に記載の昇華転写用受像シート、特開2001−249430号公報に記載の画像記録媒体、特開平8−258415号公報に記載の感熱記録媒体、特開平9−95055号公報、特開2003−145949号公報、特開2006−167996号公報に記載の可逆性感熱記録媒体、特開2002−367227号公報に記載の光情報記録媒体などが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む画像表示装置について説明する。本発明の紫外線吸収材料を含む画像表示装置はいずれのものであってもよい。例えば、特開2006−301268号公報に記載のエレクトロクロミック素子を用いた画像表示装置、特開2006−293155号公報に記載のいわゆる電子ペーパーと呼ばれる画像表示装置、特開平9−306344号公報に記載のプラズマディスプレー、特開2000−223271号公報に記載の有機EL素子を用いた画像表示装置などが挙げられる。本発明の紫外線吸収材料は、例えば特開2000−223271号公報に記載の積層構造中に紫外線吸収層を形成させるものでもよいし、例えば特開2005−189645号公報に記載の円偏光板など必要な部材中に紫外線吸収剤を含むものを用いてもよい。
本発明の紫外線吸収材料を含む太陽電池用カバーについて説明する。本発明における適用する太陽電池は、結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、色素増感太陽電池などいずれの形式の素子からなる太陽電池であってもよい。結晶シリコン太陽電池やアモルファスシリコン太陽電池において、特開2000−174296号公報に記載のように防汚や耐衝撃性、耐久性を付与する保護部材としてカバー材が用いられている。また色素増感太陽電池において、特開2006−282970号公報に記載のように光(特に紫外線)に励起されて活性となる金属酸化物系半導体を電極材料として用いるため、光増感剤として吸着させた色素が劣化し、光発電効率が徐々に低下する問題があり、紫外線吸収層を設けることが提案されている。
本発明の紫外線吸収材料を含む太陽電池用カバーはいずれの種類の高分子から成るものであってもよい。例えば特開2006−310461号公報に記載のポリエステル、特開2006−257144号公報に記載の熱硬化性透明樹脂、特開2006−210906号公報に記載のα−オレフィンポリマー、特開2003−168814号公報に記載のポリプロピレン、特開2005−129713号公報に記載のポリエーテルサルホン、特開2004−227843号公報に記載のアクリル樹脂、特開2004−168057号公報に記載の透明フッ素系樹脂等が挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料を含む太陽電池用カバーはいずれの方法で製造してもよい。例えば特開平11−40833号公報に記載の紫外線吸収層を形成してもよいし、特開2005−129926号公報に記載のそれぞれ紫外線吸収剤を含む層を積層してもよいし、特開2000−91611号公報に記載の充填材層の樹脂に含まれていてもよいし、特開2005−346999号公報に記載の紫外線吸収剤を含む高分子からフィルムを形成してもよい。
本発明の紫外線吸収材料を含む太陽電池用カバーはいずれの形状であってもよい。特開2000−91610号公報、特開平11−261085号公報に記載のフィルム、シート、例えば特開平11−40833号公報に記載の積層フィルム、特開平11−214736号公報に記載のカバーガラス構造などが挙げられる。特開2001−261904号公報に記載の封止材に紫外線吸収剤を含むものであってもよい。
本発明の紫外線吸収材料を含むガラスおよびガラス被膜について説明する。本発明の紫外線吸収材料を含むガラスおよびガラス被膜は、いずれの形態であってもよい。また、いずれの用途に用いられてもよい。例えば、特開平5−58670、特開平9−52738記載の熱線遮断性ガラス、特開平7−48145記載のウインドガラス、特開平8−157232、特開平10−45425、特開平11−217234記載の着色ガラス、特開平8−59289記載の水銀ランプやメタルハライドランプなどの高輝度光源用紫外線シャープカットガラス、特開平5−43266記載のフリットガラス、特開平5−163174記載の車両用紫外線遮断ガラス、特開平5−270855記載の色つき熱線吸収ガラス、特開平6−316443記載の含蛍光増白剤紫外線吸収断熱ガラス、特開平7−237936記載の自動車用紫外線熱線遮断ガラス、特開平7−267682記載の外装用ステンドグラス、特開平7−291667記載の撥水性紫外線赤外線吸収ガラス、特開平7−257227記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置向けガラス、特開平7−232938記載の調光遮熱複層窓、特開平5−78147、特開平7−61835、特開平8−217486記載の紫外線赤外線カットガラス、特開平6−127974、特開平7−53241記載の紫外線カットガラス、特開平8−165146記載の窓用紫外線赤外線吸収ガラス、特開平10−17336記載の窓用紫外線遮断防汚膜、特開平9−67148記載の栽培室用透光パネル、特開平10−114540記載の紫外線赤外線吸収低透過ガラス、特開平11−302037記載の低反射率低透過率ガラス、特開2000−16171記載のエッジライト装置、特開2000−44286記載の粗面形成板ガラス、特開2000−103655記載のディスプレイ用積層ガラス、特開2000−133987記載の導電性膜つきガラス、特開2000−191346記載の防眩性ガラス、特開2000−7371記載の紫外線赤外線吸収中透過ガラス、特開2000−143288記載のプライバシー保護用車両用窓ガラス、特開2000−239045記載の防曇性車両用ガラス、特開2001−287977記載の舗装材料用ガラス、特開2002−127310号公報に記載の水滴付着防止性及び熱線遮断性を有するガラス板、特開2003−342040記載の紫外線赤外線吸収ブロンズガラス、W001/019748記載の合わせガラス、特開2004−43212記載のID識別機能つきガラス、特開2005−70724記載のPDP用光学フィルタ、特開2005−105751記載の天窓などが挙げられる。本発明の紫外線吸収材料を含むガラスはいずれの方法によって作られてもよい。
また、その他使用例としては特開平8−102296号公報、特開2000−67629号公報、特開2005−353554号公報に記載の照明装置用光源カバー、特開平5−272076号公報、特開2003−239181号公報に記載の人工皮革、特開2006−63162号公報に記載のスポーツゴーグル、特開2007−93649号公報に記載の偏向レンズ、特開2001−214121号公報、特開2001−214122号公報、特開2001−315263号公報、特開2003−206422号公報、特開2003−25478号公報、特開2004−137457号公報、特開2005−132999号公報に記載の各種プラスチック製品向けハードコート、特開2002−36441号公報に記載の窓外側貼り付け用ハードコート、特開平10−250004号公報に記載の窓張りフィルム、特開2002−36452号公報に記載の高精細防眩性ハードコートフィルム、特開2003−39607号公報に記載の帯電防止性ハードコートフィルム、特開2004−114355号公報に記載の透過性ハードコートフィルム、特開2002−113937号公報に記載の偽造防止帳表、特開2002−293706号公報に記載の芝の紫斑防止剤、特開2006−274179号公報に記載の樹脂フィルムシート接合用シール剤、特開2005−326761号公報に記載の導光体、特開2006−335855号公報に記載のゴム用コーティング剤、特開平10−34841号公報、特開2002−114879号公報に記載の農業用被覆材、特表2004−532306号公報、特表2004−530024号公報に記載の染色ろうそく、特表2004−525273号公報に記載の布地リンス剤組成物、特開平10−287804号公報に記載のプリズムシート、特開2000−71626号公報に記載の保護層転写シート、特開2001−139700号公報に記載の光硬化性樹脂製品、特開2001−159228号公報に記載の床用シート、特開2002−189415号公報に記載の遮光性印刷ラベル、特開2002−130591号公報に記載の給油カップ、特開2002−307619号公報に記載の硬質塗膜塗工物品、特開2002−307845号公報に記載の中間転写記録媒体、特開2006−316395号公報に記載の人工毛髪、WO99/29490号パンフレット、特開2004−352847号公報に記載のラベル用低温熱収縮性フィルム、特開2000−224942号公報に記載の釣り用品、特開平8−208976号公報に記載のマイクロビーズ、特開平8−318592号公報に記載のプレコート金属板、特開2005−504735号公報に記載の薄肉フィルム、特開2005−105032号公報に記載の熱収縮性フィルム、特開2005−37642号公報に記載のインモールド成形用ラベル、特開2005−55615号公報に記載の投影スクリーン、特開平9−300537号公報、特開2000−25180号公報、特開2003−19776号公報、特開2005−74735号公報に記載の化粧シート、特開2001−207144号公報に記載のホットメルト接着剤、特表2002−543265号公報、特表2002−543266号公報、米国特許第6225384号明細書に記載の接着剤、特開2004−352783号公報に記載の電着コート、ベースコート、特開平7−268253号公報に記載の木材表面保護、特開2003−253265号公報、特開2005−105131号公報、特開2005−300962号公報、特許第3915339号公報に記載の調光材料、調光フィルム、調光ガラス、特開2005−304340号公報に記載の防蛾灯、特開2005−44154号公報に記載のタッチパネル、特開2006−274197号公報に記載の樹脂フィルムシート接合用シール剤、特開2006−89697号公報に記載のポリカーボネートフィルム被覆、特開2000−231044号公報に記載の光ファイバテープ、特表2002−527559号公報に記載の固形ワックスなどが挙げられる。
本発明の紫外線吸収材料は化粧用製剤として用いることもできる。続いて本発明の紫外線吸収材料の化粧品製剤としての用途について詳細に説明する。
本発明の紫外線吸収材料を含有する化粧用製剤は、例えばクリーム、ゲル、ローション、アルコール性および水性/アルコール性溶液、エマルション、ワックス/脂肪組成物、スティック製剤、粉末または軟膏の態様において、更なる助剤および添加剤として、温和な界面活性剤、過脂肪剤、パールエッセンスワックス、稠度調節剤、増粘剤、ポリマー、シリコーン化合物、脂肪、ワックス、安定化剤、生物起原の活性成分、消臭活性成分、ふけ取り剤、皮膜形成剤、膨潤剤、更なるUV光防御因子、抗酸化剤、ヒドロトロピー剤、保存剤、防虫剤、セルフタンニング剤、可溶化剤、香料油、着色剤、制菌剤などを追加として含んでいてもよい。
前記過脂肪剤としての使用に適した物質は、例えばラノリンおよびレシチン、ポリオキシエチレン化またはアクリル化ラノリンおよびレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリドならびに脂肪酸アルカノールアミドが挙げられ、前記脂肪酸アルカノールアミドは、同時に気泡安定剤として作用することができる。
前記の適切な温和な界面活性剤、換言すれば皮膚に特に良好に許容される界面活性剤の例としては、脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルファート、モノグリセリドスルファート、モノ、および/またはジ−アルキルスルホスクシナート、脂肪酸イセチオナート、脂肪酸サルコシナート、脂肪酸タウリド、脂肪酸グルタマート、α−オレフィンスルホン酸、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグルコシド、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタインおよび/または蛋白質脂肪酸縮合生成物が挙げられ、前記蛋白質脂肪酸縮合生成物は、好ましくは小麦蛋白質に基づくものである。
前記パールエッセンスワックスとしては、例えば:アルキレングリコールエステル、特にジステアリン酸エチレングリコール;脂肪酸アルカノールアミド、特にココ脂肪酸ジエタノールアミド;部分グリセリド、特にステアリン酸モノグリセリド;非置換か、またはヒドロキシ置換された多価カルボン酸の、6〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールとのエステル、特に酒石酸の長鎖エステル;脂肪物質、例えば総数で少なくとも24個の炭素原子を有する脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテルおよび脂肪カルボナート、特にラウロンおよびジステアリルエーテル;ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸またはベヘン酸などの脂肪酸、12〜22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドの、12〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールまたは2〜15個の炭素原子と2〜10個のヒドロキシ基とを有するポリオールによる開環生成物、ならびにその混合物が好ましい。
前記稠度調節剤としては、特に12〜22個、好ましくは16〜18個の炭素原子を有する脂肪アルコールまたはヒドロキシ脂肪アルコール、加えて部分グリセリド、脂肪酸およびヒドロキシ脂肪酸が挙げられる。そのような物質の、同一鎖長のアルキルオリゴグルコシドおよび/または脂肪酸N−メチルグルカミド、あるいはポリグリセリンポリ−12−ヒドロキシステアラートとの混合物が好ましい。適切な前記増粘剤としては、例えばアエロジル(Aerosil)タイプ(親水性ケイ酸)、多糖、特にキサンタンガム、グアーガム、寒天、アルギナートおよびチローゼ類(Tyloses)、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシメチルセルロース、また比較的高分子量のポリエチレングリコールの脂肪酸モノ−およびジ−エステル、ポリアクリル酸(例えばGoodrich社からのCarbopol(登録商標)またはSigma社からのSynthalen(登録商標))、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドン、界面活性剤、例えばポリオキシエチレン脂肪酸グリセリド、脂肪酸のペンタエリトリトールまたはトリメチロールプロパンのようなポリオールエステルとのエステル、制限された同族体分布を有するポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルオリゴグルコシド、ならびに塩化ナトリウムまたは塩化アンモニウムのような電解質が挙げられる。
前記ポリマーの例として、適切な陽イオン性ポリマーは、例えば陽イオン性セルロース誘導体、例えばAmerchol社のポリマーJR400(登録商標)という名で入手可能な第四級化ヒドロキシメチルセルロース、陽イオン性デンプン、ジアリルアンモニウム塩とアクリルアミドとの共重合体、第四級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、例えばLubicat(登録商標)(BASF)、ポリグリコールとアミンとの縮合生成物、第四級化コラーゲンポリペプチド、例えばラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン(Lamequat(登録商標)L/Gruenau)、第四級化小麦ポリペプチド、ポリエチレンイミン、陽イオン性シリコーンポリマー、例えばアミドメチコーン、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンとの共重合体(Cartaretin(登録商標)/Sandoz)、アクリル酸の塩化ジメチルジアリルアンモニウムとの共重合体(Merquat(登録商標)550/Chemviron)、例えばFR−A−2252840に記載のようなポリアミノポリアミドおよびその架橋水溶性ポリマー、場合により微結晶として分散された、例えば第四級化キトサンの陽イオン性キチン誘導体;ジハロアルキル、例えばジブロモブタンの、ビスジアルキルアミン、例えばビスジメチルアミノ−1,3−プロパンとの縮合生成物、陽イオン性グアーガム、例えばCelaneseのJaguar(登録商標)C−17、Jaguar(登録商標)C−16、第四級化アンモニウム塩ポリマー、例えばMiranolのMirapol(登録商標)A−15、Mirapol(登録商標)AD−1、Mirapol(登録商標)AZ−1である。
陰イオン性、双性イオン性、両性および非イオン性ポリマーとしては、例えば酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、ビニルピロリドン/アクリル酸ビニル共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/アクリル酸イソボルニル共重合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体およびそのエステル、非架橋ポリアクリル酸およびポリオールで架橋されたポリアクリル酸、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリラート共重合体、オクチルアクリルアミド/メタクリル酸メチル/メタクリル酸tert−ブチルアミノエチル/メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン/メタクリル酸ジメチルアミノエチル/ビニルカプロラクタム三元重合体、ならびに場合により誘導されたセルロースエーテルおよびシリコーンが好ましい。
適切な前記シリコーン化合物としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン、ならびにアミノ−、脂肪酸−、アルコール−、ポリエーテル−、エポキシ−、フッ素−、グリコシド−および/またはアルキル−変性されたシリコーン化合物であり、室温では液体または樹脂形態であってもよい。200〜300個のジメチルシロキサン単位の平均鎖長を有するジメチコーンのケイ酸水素化物との混合物であるシメチコーンも適している。加えてCosm.Toil.91,27(1976)記載の揮発性シリコーンについても同様に適している。
前記脂肪の例としてはグリセリドが挙げられ、前記ワックスとしては、とりわけビーズワックス、カルナウバワックス、カンデリラワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、水素化ヒマシ油および場合により親水性ワックス、例えばセチルステアリルアルコールまたは部分グリセリドと混合された、室温で固形の脂肪酸エステルまたはマイクロワックスが好ましい。脂肪酸の金属塩、例えばステアリン酸またはリシノール酸マグネシウム、アルミニウム、または亜鉛が前記安定化剤として用いられてもよい。
前記の生物起原の活性成分としては、例えばトコフェロール、酢酸トコフェロール、パルミチン酸トコフェロール、アスコルビン酸、デオキシリボ核酸、レチノール、ビスアボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA酸、アミノ酸、セラミド、擬似セラミド、エッセンシャルオイル、植物抽出液、およびビタミン複合体であることが好ましい。
前記消臭活性成分としては、例えば制汗剤、例えばアルミニウムクロロヒドラート(J.Soc.Cosm.Chem.24,281(1973)を参照)が好ましい。例えば式Al2(OH)5Cl・2.5H2Oに対応するアルミニウムクロロヒドラートが、Hoechst AG,Frankfurt(FRG)の登録商標Locron(登録商標)として市販されており、その使用が特に好ましい(J.Pharm.Pharmacol.26,531(1975)参照)。クロロヒドラートの他に、ヒドロキシ酢酸アルミニウムおよび酸性アルミニウム/ジルコニウム塩を使用することもできる。エステラーゼ阻害剤を、更なる消臭有効成分として添加してもよい。そのような阻害剤は、好ましくはクエン酸トリメチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリブチルなどのクエン酸トリアルキル、特にクエン酸トリエチル(Hydagen(登録商標)CAT、Henkel KGaA、Duesseldorf/FRG)であり、それは酵素活性を阻害し、それによって臭気形成を抑制する。エステラーゼ阻害剤として考慮される更なる物質は、硫酸またはリン酸ステロール、例えば硫酸またはリン酸ラノステロール、コレステロール、カンペステロール、スティグマステロールおよびシトステロール、ジカルボン酸とそのエステル、例えばグルタル酸、グルタル酸モノエチルエステル、グルタル酸ジエチルエステル、アジピン酸、アジピン酸モノエチルエステル、アジピン酸ジエチルエステル、マロン酸およびマロン酸ジエチルエステル、ならびにヒドロキシカルボン酸とそのエステル、例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸または酒石酸ジエチルエステルである。細菌叢に影響を与え、汗分解菌を殺傷し、またはその増殖を阻害する抗菌活性成分が、同様にその製剤(特にスティック製剤)中に存在することができる。例としては、キトサン、フェノキシエタノールおよびグルコン酸クロルヘキシジンが挙げられる。5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール(Irgasan(登録商標)、Ciba Specialty Chemicals社)も、特に効果的であることが証明されている。
前記制汗剤として、例えばクライマゾール(climbazole)、オクトピロックスおよび亜鉛ピリチオンを用いることができる。慣例的な皮膜形成剤としては、例えばキトサン、微結晶性キトサン、第四級化キトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、高比率のアクリル酸を含有する第四級セルロース誘導体のポリマー、コラーゲン、ヒアルロン酸およびその塩、ならびに類似の化合物が挙げられる。水相のための膨潤剤としては、モンモリロン石、粘土鉱物、ペミュレンおよびアルキル変性タイプのCarbopol(Goodrich社)を用いてもよい。更に適したポリマーおよび膨潤剤は、R.LochheadによるCosm.Toil.108,95(1993)のレビューに見出すことができる。
本発明の紫外線吸収材料を含有する化粧用製剤において、一次光防御物質に加えて、紫外線が皮膚または毛髪を透過する際に誘発される光化学反応連鎖を妨害する抗酸化剤類の二次光防御物質を使用することもできる。そのような抗酸化剤の代表的な例は、アミノ酸(例えばグリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)およびその誘導体、イミダゾール(例えばウロカン酸)およびその誘導体、D,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシンおよびその誘導体(例えばアンセリン)などのペプチド、カロチノイド、カロテン(例えばα−カロテン、β−カロテン、リコペン)およびその誘導体、クロロゲン酸およびその誘導体、リポ酸およびその誘導体(例えばジヒドロリポ酸)、金チオグルコース、プロピルチオウラシルおよびその他のチオール(例えばチオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン、ならびにそのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル、ラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリルおよびグリセリルエステル)およびその塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩)、ならびに許容量が非常に少ない(例えばpmol〜μmol/kg)スルホキシイミン化合物(例えばブチオニンスルホキシイミン、ホモシステインスルホキシイミン、ブチオニンスルホン類、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタ−チオニンスルホキシイミン)、ならびに(金属)キレート化剤(例えばα−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えばクエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGTAおよびその誘導体、不飽和脂肪酸およびその誘導体(たとえばγ−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸およびその誘導体、ユビキノンおよびユビキノールおよびその誘導体、ビタミンCおよびその誘導体(例えばパルミチン酸アスコルビル、アスコルビルリン酸マグネシウム、酢酸アスコルビル)、トコフェロールおよびその誘導体(例えば酢酸ビタミンE)、ビタミンAおよび誘導体(例えばパルミチン酸ビタミンA)、ならびにベンゾイン樹脂の安息香酸コニフェリル、ルチン酸およびその誘導体、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、樹脂状ノルジヒドログアヤレチン酸、ノルジヒドログアヤレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびその誘導体、マンノースおよびその誘導体、スーパーオキシドジスムターゼ、N−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]スルファニル酸(およびその塩、例えば二ナトリウム塩)、亜鉛およびその誘導体(例えばZnO、ZnSO4)、セレンおよびその誘導体(例えばセレンメチオニン)、スチルベンおよびその誘導体(例えばスチルベンオキシド、trans−スチルベンオキシド)、ならびに上述の活性成分の、本発明による適切な誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチドおよび脂質)である。HALS(=「ヒンダードアミン系光安定化剤」)化合物も挙げられてよい。存在する抗酸化剤の量は、UV吸収剤の質量に基づいて、0.001〜30質量%、好ましくは0.01〜3質量%である。
流動性を改善するために、ヒドロトロピー剤、例えばエタノール、イソプロピルアルコールまたはポリオールを使用することもできる。その目的のために考慮されるポリオールは、好ましくは2〜15個の炭素原子、および少なくとも2個のヒドロキシ基を有する。
前記ポリオールは、更なる官能基、特にアミノ基を含んでいてもよく、そして/または窒素で変性されていてもよい。代表的な例は、以下のとおりである:グリセリン;アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールおよび100〜1000Daの平均分子量を有するポリエチレングリコール;1.5〜10の固有縮合度を有する工業的オリゴグリセリン混合物(technical oligoglycerol mixtures)、例えば40〜50質量%のジグリセリン含量を有する工業的ジグリセリン混合物;
− メチロール化合物、例えば特にトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリトリトールおよびジペンタエリトリトール;
− 低級アルキルグルコシド、特にアルキル基内に1〜8個の炭素原子を有するもの、例えばメチルおよびブチルグルコシド;5〜12個の炭素原子を有する糖アルコール、例えばソルビトールまたはマンニトール;5〜12個の炭素原子を有する糖、例えばグルコースまたはサッカロース;アミノ糖、例えばグルカミン;及びジアルコールアミン、例えばジエタノールアミンまたは2−アミノ−1,3−プロパンジオール。
前記の適切な保存剤としては、例えばフェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パラベン類、ペンタンジオールまたはソルビン酸、およびSchedule 6,Parts A and B of the Cosmetics Regulationsに列挙された保存剤が挙げられる。
前記香料油として、天然および/または合成の芳香性物質の混合物を挙げることができる。天然の芳香性物質は、例えば花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、ネロリ、イランイラン)から、茎および葉(ゼラニウム、パッチュリ、プチグレン)から、果実(アニス実、コリアンダー、ウイキョウ、ネズ)から、果実皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)から、根(メース、アンジェリカ、セロリ、カルダモン、コスタス、アイリス、ショウブ)から、木(マツの木、サンダルウッド、グアヤクの木、シーダーの木、シタン)から、ハーブおよび草(タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)から、針状葉および小枝(トウヒ、マツ、ヨーロッパアカマツ、コウザンマツ)から、樹脂およびバルサム(ガルバヌム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、乳香、オポパナックス)からの抽出物である。動物原料の物質、例えばシベットおよびカストリウムも挙げられる。代表的な合成芳香性物質は、例えばエステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールまたは炭化水素類の製品が挙げられる。
エステル類の芳香性物質の化合物は、例えば酢酸ベンジル、イソブチル酸フェノキシエチル、酢酸p−tert−ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、グリシン酸エチルメチルフェニル、プロピオン酸アリルシクロヘキシル、プロピオン酸スチラリルおよびサリチル酸ベンジルである。エーテル類としては、例えばベンジルエチルエーテルが挙げられ;アルデヒド類としては、例えば8〜18個の炭化水素原子を有する直鎖状アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアールおよびボージュナールが挙げられ;ケトン類としては、例えばイオノン類、α−イソメチルイオノンおよびメチルセドリルケトンが挙げられ;アルコール類としては、例えばアネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピノールが挙げられ;炭水化物類としては、主にテルペン類およびバルサム類が挙げられる。魅力的な香気を一緒に生じる、様々な芳香性物質の混合物を使用することが好ましい。主に芳香成分として用いられ、比較的低揮発性のエーテル油、例えばセージ油、カモミール油、クローブ油、メリッサ油、肉桂の葉の油、ライム花の油、ネズの実の油、ベチベル油、乳香油、ガルバヌム油、ラボラヌム油(labolanum oil)およびラバンジン油も香料油として適している。ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアール、リラール、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α−ヘキシルシナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボイスアンブレンフォルテ(boisambrene forte)、アンブロキサン、インドール、ヘジオン、サンデリス(sandelice)、レモン油、タンゲリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコラート、シクロバータル(cyclovertal)、ラバンジン油、マスカテルセージ油、β−ダマスコン、ブルボンゼラニウム油、サリチル酸シクロヘキシル、バートフィクスクール(vertofix coeur)、イソ−E−スーパー、フィクソリドNP(Fixolide NP)、エバニール、イラルデインガンマ(iraldein gamma)、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、ロミラ(romillat)、イロチル(irotyl)およびフローラマ(floramat)を、単独または互いに混和して用いることが好ましい。
例えば、Farbstoffkommission der Deutchen Forschungsgemeinschaftの発行物「Kosmetische Farbemittel」Verlag Chemie,Weinheim,1984,p.81〜106に編集されたような、化粧目的に適していて認められた物質が、着色剤として用いられてもよい。前記着色剤は、全混合物に基づいて、通常0.001〜0.1質量%の濃度で用いられる。
前記制菌剤の例としては、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、クロロヘキシジン(1,6−ジ(4−クロロフェニルビグアニド)ヘキサン)またはTCC(3,4,4’−トリクロロカルバニリド)など、グラム陽性菌に対する特異的作用を有する保存剤が挙げられる。多数の芳香性物質およびエーテル油も、抗菌性を有している。
代表的な例は、クローブ油、ミント油およびタイム油中の有効成分のオイゲノール、メントールおよびチモールである。該当する天然消臭剤は、ライム花油に存在するテルペンアルコールファルネソール(3,7,11−トリメチル−2,6,10−トデカトリエン−1−オール)である。モノラウリル酸グリセリンも、静菌剤になることが証明されている。存在する追加の制菌剤の量は、製剤の固形分に基づいて、通常0.1〜2質量%である。
本発明の紫外線吸収材料を含有する化粧用調製品は、助剤として、シリコーンなどの消泡剤、マレイン酸などの構造物質、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンまたはジエチレングリコールなどの可溶化剤、ラテックス、スチレン/PVPまたはスチレン/アクリルアミド共重合体などの不透明化剤、EDTA、NTA、β−アラニン二酢酸またはホスホン酸などの錯化剤、プロパン/ブタン混合物、N2O、ジメチルエーテル、CO2、N2または空気などの噴射剤、酸化染料前駆体などのいわゆるカップラー、および顕色剤成分、チオグリコール酸とその誘導体、チオ乳酸、システアミン、チオリンゴ酸またはα−メルカプトエタンスルホン酸などの還元剤、あるいは過酸化水素、臭化カリウムまたは臭化ナトリウムなどの酸化剤を含むことができる。
前記防虫剤としては、例えばN,N−ジエチル−m−トルアミド、1,2−ペンタンジオールまたは防虫剤3535が考慮され;適切なセルフタンニング剤は、例えばジヒドロキシアセトン、エリスルロースまたはジヒドロキシアセトンとエリスルロースとの混合物である。
本発明の紫外線吸収材料を含有する化粧品配合物は、種々の化粧用調製品中に含有させることができる。例えば、特に以下の調製品が好ましい:スキンケア調製品、例えば錠剤型または液体石鹸の形態の皮膚洗浄およびクレンジング調製品、合成洗剤または洗浄用練り剤;入浴調製品、例えば液体(フォームバス、ミルク、シャワー用調製品)または固形入浴調製品、例えばバスキューブおよびバスソルト;スキンケア調製品、例えばスキンエマルション、マルチエマルションまたはスキンオイル;化粧用パーソナルケア調製品、例えばデイクリームまたはパウダークリームの形態のフェイシャルメイクアップ、おしろい(粉または固形)、ほお紅またはクリームメークアップ、アイケア調製品、例えばアイシャドウ調製品、マスカラ、アイライナー、アイクリームまたはアイフィックスクリーム;リップスティック、リップグロス、リップ輪郭ペンシル、などのリップケア調製品;ネイルラッカー、ネイルラッカーリムーバー、ネイルハードナーまたはキューティクルリムーバーなどのネールケア調製品;フットケア調製品、例えば足浴、フットパウダー、フットクリームまたはフットバルサム、スペシャルデオドラントおよび制汗剤またはたこ除去用調製品;サンミルク、ローション、クリームもしくはオイル、サンブロックもしくはトロピカル(tropicals)、プレタンニング調製品またはアフターサン調製品などの光防御調製品;スキンタンニング調製品、例えばセルフタンニングクリーム;脱色調製品、例えば皮膚を漂白するための調製品、または美白調製品;防虫剤、例えば防虫オイル、ローション、スプレーまたはスティック;脱臭スプレー、ポンプ式スプレー、デオドラントゲル、スティックまたはロールオンなどの脱臭剤;制汗剤、例えば制汗スティック、クリームまたはロールオン;傷ついた肌をクレンジングおよびケアするための調製品、例えば合成洗剤(固形または液体)、ピーリングもしくはスクラブ調製品またはピーリングマスク;化学薬品としての除毛調製品(脱毛)、例えば除毛パウダー、液体除毛調製品、クリームもしくはペースト形態の除毛調製品、ゲル形態またはエアロゾルフォームの除毛調製品;シェービング調製品、例えばシェービングソープ、泡状シェービングクリーム、非泡状シェービングクリーム、フォームおよびゲル、ドライシェービングのためのプレシェーブ調製品、アフターシェーブまたはアフターシェーブローション;芳香調製品、例えば芳香剤(オードコロン、オードトアレ、オードパルファン、パルファンドトアレット、パルファン)、香料油または香料クリーム;及び化粧用ヘアトリートメント調製品、例えばシャンプーおよびコンディショナーの形態の洗髪調製品、ヘアケア調製品、例えばプレトリートメント調製品、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、強力ヘアトリートメント、ヘアストラクチャリング調製品、例えばパーマネントウェーブのためのヘアウェーブ調製品(ホットウェーブ、マイルドウェーブ、コールドウェーブ)、縮毛矯正調製品、液体へアセッティング調製品、ヘアフォーム、ヘアスプレー、漂白調製品、例えば過酸化水素溶液、ライトニングシャンプー、漂白クリーム、漂白パウダー、漂白ペーストもしくはオイル、一時的、セミパーマネントヘアカラーもしくはパーマネントヘアカラー、自動酸化染料を含む調製品、またはヘンナもしくはカモミールなどの天然ヘアカラー。
上記の列挙された各調製品は、種々の形態で、例えば:− W/O、O/W、O/W/O、W/O/WまたはPITエマルションおよび全種類のミクロエマルションのような液体調製品の形態で、ゲルの形態で、オイル、クリーム、ミルクもしくはローションの形態で、パウダー、ラッカー、錠剤もしくはメークアップの形態で、スティックの形態で、スプレー(噴射ガスを含むスプレーまたはポンプ式スプレー)もしくはエアロゾルの形態で、泡の形態で、またはペーストの形態で存在してもよい。
本発明の紫外線吸収材料を含有する化粧用製剤は、本発明の紫外線吸収材料をマイクロカプセルに内包した形で化粧品に配合した剤とすることも好ましい。機能性成分をカプセル化することで人体への影響を低下させたり、化合物の安定性を高めたりする手法が使用されることがある。特に、紫外線吸収剤のような光感受性がある成分を安定に使用する方法として用いられており、「シラソーマ(成和化成社商品名)」として市販のものが使用できる。前記市販の材料では、マイクロカプセル化の素材(膜材)として、シリコーン部とコラーゲンやシルクタンパクなどを加水分解して得られるポリペプチド部とからなるシリコーンレジン化ポリペプチドが使用されている(特開2001−106612号公報参照)。カプセル化する素材としては、天然高分子や合成高分子などいかなる素材でもよく、コラーゲン、ゼラチン、デキストリン、DNA等天然由来の高分子を利用することが好ましい。また、カプセル素材(膜材)に光応答性を付与することで、光に当たった部分から本発明に用いられる紫外線吸収剤を放出させることも可能である。この場合、必要な場合のみ吸収剤が肌に接触するため、肌への刺激性を極力低下させ、吸収剤を安定に保持する方法として、好ましい。
本発明の紫外線吸収材料を含有する化粧用製剤において、皮膚のための化粧用調製品の態様として特に好ましいのは、ミルク、ローション、クリーム、オイル、サンブロックもしくはトロピカルなどの光防御調製品、プレタンニング調製品またはアフターサン調製品、およびスキンタンニング調製品、例えばセルフタンニングクリームである。特に興味があるのは、サンプロテクトクリーム、サンプロテクトローション、サンプロテクトオイル、サンプロテクトミルク、およびスプレーの形態のサンプロテクト調製品である。
本発明の紫外線吸収材料を含有する化粧用製剤において、毛髪用の化粧用調製品の態様として特に好ましくは、ヘアトリートメントのための上述の調製品、特にシャンプー、ヘアコンディショナーの形態の洗髪調製品、ヘアケア調製品、例えばプレトリートメント調製品、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、強力ヘアトリートメント、縮毛矯正調製品、液体ヘアセッティング調製品、ヘアフォームおよびヘアスプレーである。特に好ましいのは、シャンプーの形態の洗髪調製品である。
前記シャンプーとしては、例えば以下の組成を有することが好ましい。
本発明の紫外線吸収材料0.01〜5質量%、ラウレス−2−硫酸ナトリウム12.0質量%、コカミドプロピルベタイン4.0質量%、塩化ナトリウム3.0質量%、そして水を添加して100%とする。
本発明の紫外線吸収材料を含有する化粧用製剤において、毛髪用の化粧用調製品の態様において、例えば、特に以下のヘア化粧配合物を用いてもよい。
a1)本発明の紫外線吸収材料と、PEG−6−C10オキソアルコールと、セスキオレイン酸ソルビタンとからなり、水、および所望のいずれかの第四級アンモニウム化合物、例えば4%ミンクアミドプロピルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムクロリドまたはQuaternium 80が添加される自己乳化性原料配合物、
a2)本発明の紫外線吸収材料と、クエン酸トリブチルと、モノオレイン酸PEG−20−ソルビタンとからなり、水、および所望のいずれかの第四級アンモニウム化合物、例えば4%ミンクアミドプロピルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムクロリドまたはQuaternium 80が添加される自己乳化性原料配合物、
b)ブチルトリグリコールとクエン酸トリブチル中の、本発明の紫外線吸収材料の四倍濃縮溶液(quat−doped solutions);
c)本発明の紫外線吸収材料の、n−アルキルピロリドンとの混合物または溶液。
本発明の紫外線吸収材料を化粧用製剤として用いる場合、例えばクリーム、ゲル、ローション、アルコール性および水性/アルコール性溶液、水含有エマルション、油含有エマルション、ワックス/脂肪組成物、スティック製剤、粉末または軟膏に含有することで用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
合成例1
<例示化合物(50)の調製>
1−(4,7−ジヒドロキシベンゾ[1,3]ジチオール−2−イリデン)ピペリジニウムアセテート1.64g(0.005モル)にN−メチルピロリドン5mL、1,2−ジフェニル−3,5−ピラゾリジンジオン1.26g(0.005モル)を加え、これを窒素フロー条件下100℃で30分間攪拌した後に冷却し、希塩酸50mLに加えて析出した固体をろ別した。得られた化合物のうち0.435g(0.001モル)をジメチルアセトアミド5mLに溶解させた後、トリエチルアミン0.304g(0.003モル)を加え0℃に冷却した。その後2−エチルヘキサノイルクロリド0.390g(0.0024モル)を加え、室温に戻して2時間攪拌した。酢酸エチル、希塩酸で処理後、シリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)にて単離することにより、目的生成物を得た。収量0.45g、収率66%。例示化合物(50)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は382nmであった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.95(6H),1.06(6H),1.4〜1.9(16H),2.62(2H),7.15(2H),7.35(6H),7.45ppm(4H).
FAB MS(マトリクス:3−ニトロベンジルアルコール)m/z 687([M+H]+),686([M]+,100%).
Anal.calcd.for C3842262:C66.45,H6.16,N4.08%.Found:C66.21,H6.40,N4.01%.
合成例2
<例示化合物(34)の調製>
1−(4,7−ジヒドロキシベンゾ[1,3]ジチオール−2−イリデン)ピペリジニウムアセテート1.64g(0.005モル)にN−メチルピロリドン5mL、1,2−ジメチル−3,5−ピラゾリジンジオン0.64g(0.005モル)を加え、これを窒素フロー条件下100℃で30分間撹拌した後に冷却し、希塩酸50mLに加えて析出した固体1.63gをろ別した。得られた化合物0.310g(0.001モル)をジメチルアセトアミド5mLに溶解させた後、トリエチルアミン0.304g(0.003モル)を加え0℃に冷却した。その後2−エチルヘキサノイルクロリド0.390g(0.0024モル)を加え、室温に戻して2時間撹拌した。酢酸エチル、希塩酸で処理後、シリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)にて単離することにより、目的生成物を得た。収量0.30g、収率53%。例示化合物(34)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は371nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.95(6H),1.06(6H),1.4〜1.9(16H),2.6(2H),3.25(6H),7.3ppm(2H).
FAB MS(マトリクス:3−ニトロベンジルアルコール)m/z 563([M+H]+),562([M]+,100%).
Anal.calcd.for C2838262:C59.76,H6.81,N4.98%.Found:C59.55,H7.10,N4.90%.
合成例3
<例示化合物(52)の調製>
下記スキームに従って例示化合物(52)を調製した。
Figure 2009263617
N,N−ジブチルヒドラジンの2塩酸塩50.0g(0.23モル)にマロン酸ジエチル185mL(1.15モル)を加えて、反応系内を窒素置換した後、反応で生じるエタノールを留去しながら外温170℃で4時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、減圧して未反応のマロン酸ジエチルを留去後、シリカゲルカラム精製により合成中間体Aを43.5g(収率88.9%)で得た。
得られた合成中間体A14.0g(0.066モル)に1−(4,7−ジヒドロキシベンゾ[1,3]ジチオール−2−イリデン)ピペリジニウムアセテート19.7g(0.06モル)、N−メチルピロリドン60mLを加え、これを窒素フロー条件下80℃で1時間撹拌した後に冷却し、希塩酸600mLに加えて析出した固体をろ取、乾燥して合成中間体Bを24.89g(収率100%)で得た。
得られた合成中間体B1.97g(0.005モル)をジメチルアセトアミド15mLに溶解させた後、トリエチルアミン1.52g(0.012モル)を加え0℃に冷却した。その後、2−エチルヘキサノイルクロリド2.08mL(0.0024モル)を加え、氷冷下で1時間撹拌した。酢酸エチル、希塩酸で処理後、シリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=7/1)にて単離することにより、目的生成物を得た。収量2.91g、収率90%。例示化合物(19)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は373nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった(融点49〜50℃)
1H NMR(重クロロホルム)δ0.95(12H),1.06(6H),1.3〜1.9(24H),2.61(2H),3.68(4H),7.25ppm(2H).
合成例4
<例示化合物(51)の調製>
2−エチルヘキサノイルクロリドの代わりにアセチルクロリドを用いたこと以外は合成例3と同様にして、例示化合物(51)を得た。例示化合物(51)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は371nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.92(6H),1.29(4H),1.52(4H),2.35(6H),3.66(4H),7.27ppm(2H).
合成例5
<例示化合物(54)の調製>
前記合成中間体B20.0g(0.0507モル)をジメチルアセトアミド200mLに溶解させた後、炭酸カリウム15.4g(0.111モル)、n−ブチルブロミド15.3mL(0.142モル)を室温で添加した。その後、窒素フロー条件下、90℃で3時間撹拌した。反応液を冷却し、希塩酸600mLに加えて析出した固体をろ取、乾燥した後、シリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて単離することにより、目的生成物を得た。収量21.1g、収率82%。例示化合物(21)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は380nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった(融点141〜142℃)。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.95(12H),1.31(4H),1.55(8H),1.79(4H),3.64(4H),4.06(4H),6.72ppm(2H).
合成例6
<例示化合物(53)の調製>
n−ブチルブロミドの代わりにブロモ酢酸メチルを用いたこと以外は合成例5と同様にして、例示化合物(53)を得た。例示化合物(53)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は379nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.92(6H),1.31(4H),1.58(4H),3.68(4H),3.80(6H),4.74(4H),6.71ppm(2H).
合成例7
<例示化合物(55)の調製>
2−エチルヘキサノイルクロリドの代わりにベンゾイルクロリドを用いたこと以外は合成例3と同様にして、例示化合物(55)を得た。例示化合物(55)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は374nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.89(6H),1.27(4H),1.51(4H),3.51(4H),7.49(2H),7.56(4H),7.69(2H),8.21ppm(4H).
合成例8
<例示化合物(56)の調製>
n−ブチルブロミドの代わりにN,N−ジメチルカルバモイルクロリドを用いたこと以外は合成例5と同様にして、例示化合物(56)を得た。例示化合物(56)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は375nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.91(6H),1.25(10H),1.52(4H),3.42(8H),3.65(4H),7.31ppm(2H).
合成例9
<例示化合物(57)の調製>
2−エチルヘキサノイルクロリドの代わりにピバロイルクロリドを用いたこと以外は合成例3と同様にして、例示化合物(57)を得た。例示化合物(57)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は373nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.94(6H),1.34(4H),1.41(18H),1.58(4H),3.66(4H),7.25ppm(2H).
合成例10
<例示化合物(58)の調製>
n−ブチルブロミドの代わりに2−ブロモプロピオン酸メチルを用いたこと以外は合成例5と同様にして、例示化合物(58)を得た。例示化合物(58)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は377nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.92(6H),1.31(4H),1.58(4H),1.69(6H),3.68(4H),3.77(6H),4.82(2H)、6.78ppm(2H).
合成例11
<例示化合物(59)の調製>
2−エチルヘキサノイルクロリドの代わりにp−トルエンスルホニルクロリドを用いたこと以外は合成例3と同様にして、例示化合物(59)を得た。例示化合物(59)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は371nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.95(6H),1.22−1.39(4H),1.49−1.61(4H),1.69(6H),2.47(6H),3.65(4H),7.30−7.41(6H)、7.81ppm(4H).
合成例12
<例示化合物(61)の調製>
1,2−ジフェニル−3,5−ピラゾリジンジオンの代わりに1−アシル−2−フェニル−3,5−ピラゾリジンジオンを用いたこと以外は合成例1と同様にして、例示化合物61を得た。例示化合物(61)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は383nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.91−1.12(12H),1.35−1.49(8H),1.61−1.89(8H),2.59(2H),2.68(3H)、7.36ppm(6H).
合成例13
<例示化合物(62)の調製>
1,2−ジフェニル−3,5−ピラゾリジンジオンの代わりに1−p−メトキシフェニル−2−フェニル−3,5−ピラゾリジンジオンを用いたこと以外は合成例1と同様にして、例示化合物(62)を得た。例示化合物(62)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は381nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.95(6H),1.07(6H),1.31−1.49(8H),1.59−1.90(8H),2.60(2H),3.72(3H),6.82(2H),7.12(1H),7.32(6H)、7.41ppm(2H).
合成例13
<例示化合物(63)の調製>
1,2−ジフェニル−3,5−ピラゾリジンジオンの代わりに1,2−ジベンジル−3,5−ピラゾリジンジオンを用いたこと以外は合成例1と同様にして、例示化合物(63)を得た。例示化合物(63)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は376nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.91(6H),1.02(6H),1.31−1.45(8H),1.59−1.89(8H),2.60(2H),4.71(4H),7.09(4H),7.27(6H),7.31ppm(2H).
合成例14
<例示化合物(64)の調製>
1,2−ジフェニル−3,5−ピラゾリジンジオンの代わりに合成中間体Cを用いたこと以外は合成例1と同様にして、例示化合物(64)を得た。例示化合物(64)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は376nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.85−1.18(18H),1.31−1.51(8H),1.55−1.89(8H),1.95(4H),2.62(2H)、7.38ppm(2H).
Figure 2009263617
合成例15
<例示化合物(65)の調製>
1,2−ジフェニル−3,5−ピラゾリジンジオンの代わりに1−H−2−フェニルピラゾリジンジオンを用いたこと以外は合成例1と同様にして、例示化合物(64)を得た。例示化合物(64)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は372nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.81−1.05(12H),1.20−1.58(8H),1.59−1.90(8H),2.62(2H),7.19(1H),7.31(2H),7.41(2H),7.69(2H)、7.81ppm(1H).
合成例16
<例示化合物(66)の調製>
N,N−ジブチルヒドラジンの代わりにN,N−ジヘキシルヒドラジンを用いたこと以外は合成例3と同様にして例示化合物(66)を得た。例示化合物(66)の酢酸エチル溶液中における極大吸収波長は373nmであり、長波紫外線吸収能を有することがわかった。
1H NMR(重クロロホルム)δ0.81−0.99(12H),1.02−1.11(6H),1.35−1.44(4H),1.50−1.1.61(4H),1.64−1.90(8H),2.61(2H),3.62(4H)、7.27ppm(2H).
実施例1
<試料溶液201〜208の調製>
例示化合物(50)5mgを酢酸エチル100mLに溶解し、さらに吸光度が0.95〜1.05の範囲になるように酢酸エチルで希釈して試料溶液を調製した。同様にして、例示化合物(29)及び(34)、並びに比較化合物(C1)〜(C5)について試料溶液201〜208を調製した。
Figure 2009263617
<紫外線吸収能および光安定性の評価>
試料溶液201〜208についてそれぞれ1cm石英セルにて島津製作所製分光光度計UV−3100(商品名)を用いて吸光度を測定した。図1に、例示化合物(29)を用いた試料溶液202(本発明例)の吸収スペクトルを示す。
各試料溶液について得られたスペクトルチャートから極大吸収波長(λmax)を測定し、370nm以上の長波長紫外線領域に吸収極大波長があるものA、360nm以上370nm未満であるものをB、360nm未満であるものをCとして3段階で評価した。
また、目視により、溶液の着色度合いを確認し、着色が見られないものをA、僅かに着色が見られるものをB、明らかに着色が見られたものをCとして3段階で評価した。
また、この試料溶液を封入したセルに対して、UVフィルタを除去したキセノンランプで照度17万ルクスになるように光照射し、1週間照射後の紫外線吸収剤の残存量をそれぞれ測定し、残存率が90%以上をA、80%以上90%未満をB、80%未満をCとして3段階で評価した。残存量は次式に従い計算した。
残存量(%)=100×(100−照射後の透過率)/(100−照射前の透過率)
なお、透過率はそれぞれの化合物の極大吸収波長で測定した値である。結果を下記表4に示す。
Figure 2009263617
表4の結果から明らかなように、本発明の紫外線吸収材料の溶液201〜203はいずれも、比較化合物の溶液204〜208と比較して、より可視領域に近い長波長紫外線領域に吸収能を有し、かつ光に対して高い安定性を有していることがわかった。本発明の紫外線吸収材料の溶液のなかでも、とりわけ前記一般式(2)で表される化合物である例示化合物(29)及び(34)を含有する溶液は、着色も少なく長波長紫外線吸収剤として優れた性能を有していることがわかった(試料202及び203)。
このことから、本発明の紫外線吸収材料は長波紫外線吸収能に優れ、かつこの吸収能が長期間維持し耐光性に優れることがわかった。
実施例2
<塗膜301の調製と評価>
例示化合物(34)2.0mgを1,1,2,2−テトラフルオロプロパノール2mLに溶解させ、0.2μmのミリポアフィルタを用いてろ過した。この溶液を用いて、厚さ1.1mmのガラス基板上に、ミカサ株式会社製スピンコーター1H−D7(商品名)を用いてスピンコート法で回転数500〜2000rpmの間で変化させながら、常温、窒素雰囲気下で、塗膜301を作製した。作製した塗膜301を島津製作所製分光光度計UV−3100(商品名)を用いて吸光度を測定した。図2に、例示化合物(34)を用いた塗布膜301の吸収スペクトルを示す。図2から明らかなように可視領域に近い長波長紫外線領域に吸収能を有し、塗膜のような紫外線吸収材料としても有用に使用可能であることがわかる。
実施例2で作製した試料溶液202の吸収スペクトルである。 実施例3で作製した塗膜301の吸収スペクトルである。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする紫外線吸収材料。
    Figure 2009263617
    (一般式(1)中、X1及びX2は各々独立に酸素原子、硫黄原子または−NR17−を表し、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17は各々独立に水素原子または1価の置換基を表す。)
  2. 前記一般式(1)におけるX1及びX2がともに硫黄原子である、請求項1記載の紫外線吸収材料。
  3. 下記一般式(2)で表される化合物。
    Figure 2009263617
    (一般式(2)中、R21及びR22は各々独立に置換または無置換のアルキル基を表し、R23、R24、R25及びR26は各々独立に水素原子または1価の置換基を表す。)
  4. 前記一般式(2)におけるR23、R24、R25及びR26が各々のハメットの置換基定数σp値の総和が0以上となるのに必要な原子団である、請求項3記載の化合物。
  5. 下記一般式(3)で表される化合物。
    Figure 2009263617
    (一般式(3)中、R31及びR32は、各々独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基、置換または無置換のアシル基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基、置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、置換もしくは無置換のアリールスルホニル基、置換もしくは無置換のスルファモイル基を表し、R33及びR36は、各々独立に水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、置換もしくは無置換のアリールスルホニル基、置換もしくは無置換のスルファモイル基を表す。)
  6. 前記一般式(3)で表される化合物におけるR31及びR32が、各々独立に置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアシル基であり、R33及びR36が、各々独立に置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアシル基、または置換もしくは無置換のカルバモイル基である、請求項5記載の化合物。
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